JP2012154502A - 一缶二水路型風呂給湯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】逆算で求めた推定の給水温度からFF制御の加熱量を求めて湯張りする場合の湯温が低給水量の時に設定温度より極端に低くなって湯張り後の追い焚き動作が長時間になることを防止できる一缶二水路型風呂給湯器を提供する。
【解決手段】低水量の注湯時に風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度より低い場合は風呂往き管16に通水が無い場合に対応する吸熱分配比を使用して給水温度を算出してFF制御する。検出温度が設定温度以上なら風呂往き管16と風呂戻り管17に例えば1:1の比率で通水がある場合の吸熱分配比を使用して給水温度を算出し、その給水温度が正常ならこれを使用してFF制御し、異常に高い場合は風呂往き管16の流量が少量の場合の吸熱分配比に変更して給水温度を算出しFF制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、風呂の注湯・追い焚き機能および給湯機能を備えた一缶二水路型風呂給湯器に関する。
一般に、給湯器の温度制御には、フィードフォワード・フィードバック制御が用いられる。フィードフォワード制御では、給水温度と設定温度と水量と熱効率などから設定温度の湯を出すために必要な熱量(フィードフォワード(FF)量)を求める。しかし、流量センサのばらつきなどにより必要な熱量の真値は求められないため、その誤差分を補正すべくフィードバック制御が併用される(特許文献1参照)。
フィードフォワード制御での熱量HAは、以下の式1により求まる。
HA=Hout×1500/η=(TA-TN)×1500/(η×25) …式1
ここで、Houtは加熱能力(Output)[号]、ηは熱交換器の熱効率、TAは設定温度、TNは給水温度、である。
式1の関係を利用すれば、温度センサで検出される給湯温度Toutが設定温度に安定した状態では、以下の式2に示すように、給水温度を逆算で推定することができる。
TW=Tout−(Hout×25/QT) …式2
ここで、TWは、実測の給湯温度Tout、Hout、流量センサの検出する水量QTとから逆算で求めた推定給水温度である。Houtは式1に示すようにHAと熱効率ηとから求まる値である。
実際には、Houtに係る熱効率ηは給水温度や熱量(燃焼ガス量)に依存して変動する。しかし、それらと熱効率との関係は器具固有なので、予め測定して記憶しておけば、適正な値の熱効率を代入して給水温度を逆算できるので、給水温度検出用の温度センサ(サーミスタ)の取り付けを省略した給湯器も考案されている(特許文献2参照)。
実公昭63−42259号公報 特開2001−012801号公報
風呂の追い焚き時に熱交換器を経由して浴槽水を循環させるための追い焚き循環経路は、浴槽水を取り込む風呂戻り管と、熱交換器内で熱交換を行って浴槽水を加熱する追い焚き用水管と、加熱後の浴槽水を浴槽に戻す風呂往き管とで構成される。
ところで、一缶二水路型の風呂給湯器では、給水を加熱するための給湯用水管と追い焚き用水管とが共通の熱交換器を通っている。一缶二水路型の風呂給湯器で浴槽へ湯張りする場合、給湯用水管を通じて給水を加熱して得た湯を、連結管を通じて風呂戻り管に流し込み、追い焚き循環経路を通じて浴槽へ注湯する。通常は、風呂戻り管と風呂往き管の双方を通じて浴槽への注湯が行われ、このうち風呂往き管側を流れる湯は、熱交換器の追い焚き用水管でさらに加熱されてから浴槽に注がれる。
このような一缶二水路型の風呂給湯器においても、給湯用水管での吸熱量と追い焚き用水管での吸熱量との比である吸熱分配比を加味すれば、前述の(式2)を適用して推定の給水温度を求めることができる。すなわち、給湯用水管側での吸熱分配比をRa(たとえば、0.5)とすれば、
TW=Tout-(Hout×25×Ra/QT) …式3
で求めることができる。
ここで、注湯中の風呂往き管側の流量と風呂戻り管側の流量との比が一定であれば、Raを固定値にして、上記式3の演算を行うことができる。
しかし、風呂往き管側は、風呂戻り管側に比べて、熱交換器の追い焚き用水管を経由する分だけ配管抵抗が大きくなるので、給水量が毎分6リットル以下のような低水量時には、風呂往き管側の流量が通常(給水量が十分あるとき)より減少したり、ゼロになったりする。このように低水量時には風呂往き管と風呂戻り管との流量比が一定せず、吸熱分配比が不明になるので、式3を適用して給水温度を逆算で求めてFF加熱量(燃焼量)を制御することができなかった。
仮に、給水量が十分あるときの流量比に対応した固定値の吸熱分配比Raをそのまま使用して、低水量時の給水温度を式3により逆算で求めると、風呂戻り管側の流量がゼロまたは想定流量より少ない場合には、給水温度が実際より高く算出される。すなわち、風呂往き管側に湯が流れない状態では追い焚き用水管ではほとんど吸熱されないので、実際の吸熱分配比(給湯用水管側の吸熱比)は「1」に近くなる。それにも係らず固定の吸熱分配比Ra(たとえば、0.5)でTWを逆算するので、実際よりも給水温度が高いと勘違いしてしまう。
このため、設定温度の湯を出すために必要な加熱量(FF量)も少なく算出され、場合によってはバーナーを消火した状態で湯張り(実際には水張り)が行われる。その結果、浴槽に流れ込む湯の温度が設定温度よりかなり低くなり、湯張り後に行われる、浴槽内の湯を設定温度まで昇温するための追い焚き動作に長い時間を要してしまうという問題があった。
なお、風呂往き管の流量を検出するために専用のフローセンサを設けることは、機器のコストが上昇するばかりでなく、浴槽水に混在する髪の毛などのゴミが詰まり易いため、避けたい。
また、吸熱分配比からTWを逆算で求める場合に限らず、たとえば、浴槽の水位をより的確に検出等するために、風呂往き管側の湯の流れ具合を注湯動作中に把握したいといった要請がある。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、風呂往き管を通じて注湯されているか否かを専用の流量センサなしに検出することのできる一缶二水路型風呂給湯器を提供することを目的としている。また、逆算で求めた推定の給水温度からFF制御の加熱量を求めて湯張りする場合の湯温が低給水量の時に設定温度より極端に低くなって湯張り後の追い焚き動作が長時間になることを防止することのできる一缶二水路型風呂給湯器を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]給水管が入り側に給湯管が出側にそれぞれ接続された第1の熱交換用水管と、浴槽に通じる第1風呂配管が入り側に前記浴槽に通じる第2風呂配管が出側にそれぞれ接続された第2の熱交換用水管とを備えた一缶二水路型の熱交換器と、
前記熱交換器を加熱する加熱装置と、
前記給湯管と前記第1風呂配管を接続する連結管と、
前記連結管に設けられた開閉弁と、
前記第2風呂配管に設けられた温度センサと、
前記第1の熱交換用水管の出側の水温を検出する第2温度センサと、
前記給水管の通水量を検出する水量センサと、
前記開閉弁を開いた状態で前記加熱装置による加熱を行うことで給水を昇温して前記浴槽に流し込む注湯動作を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記注湯動作において、前記加熱装置で加えた熱量と、その熱量のうちの前記第1の熱交換用水管による吸熱割合を示す吸熱分配比と、前記第2温度センサの検出温度と、前記水量センサの検出した水量とに基づいて給水温度を算出し、該給水温度と前記検出した水量と注湯設定温度とに基づいて前記加熱装置の加熱量を制御すると共に、前記温度センサの検出温度が前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度か否かに基づいて、前記算出に使用する吸熱分配比を変更する
ことを特徴とする一缶二水路型風呂給湯器。
上記発明では、加熱装置で加えた熱量と、その熱量のうちの第1の熱交換用水管による吸熱割合を示す吸熱分配比と、第2温度センサの検出温度と、水量センサの検出した水量とに基づいて給水温度を算出し、該給水温度と検出される水量と注湯設定温度とに基づいて加熱装置の加熱量をFF制御する。そして、温度センサの検出温度が給湯管からの湯が第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度か否かに基づいて、第2風呂配管に湯が流れているか否かを判定し、該判定結果に基づき、給水温度の算出に使用する吸熱分配比を変更する。
すなわち、一缶二水路型の熱交換器の場合、第2風呂配管を流れる湯は第2の熱交換用配管でもさらに加熱されるので、第1風呂配管を流れる湯の温度より高温になる。一方、第2風呂配管に湯が流れない場合は、温度センサは空の管内の温度を検知するため、器具内の空気に近い温度を検出する。そこで、温度センサの検出温度に基づいて、第2風呂配管に湯が流れているか否かを判定してその判定結果に応じた吸熱分配比を給水温度の算出に使用する。これにより、逆算で求める給水温度が実際の給水温度に近づき、FF制御の加熱量が適正化され、低温で注湯されることが回避される。
[2]前記制御部は、前記温度センサの検出温度が前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度より低い温度の場合は、前記第2風呂配管を通じて浴槽へ注湯されていない場合に対応する第1の吸熱分配比を前記算出に使用し、前記温度センサの検出温度が前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度の場合は、前記給水温度の算出に前記第1の吸熱分配比より前記第1の熱交換用水管による吸熱割合が低い第2の吸熱分配比を前記算出に使用する
ことを特徴とする[1]に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
上記発明では、温度センサの検出温度が給湯管からの湯が第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度より低い温度の場合は、第2風呂配管を通じて浴槽へ注湯されていないと判定し、これに対応する第1の吸熱分配比を使用して、給水温度を算出する。一方、温度センサの検出温度が給湯管からの湯が第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度の場合は、第2風呂配管を通じて浴槽へ注湯されていると判定し、給水温度の算出に、第1の吸熱分配比より第1の熱交換用水管による吸熱割合が低い第2の吸熱分配比を使用する。
[3]前記制御部は、前記第2の吸熱分配比を使用して前記算出を行って得た給水温度が所定の適正温度より高い場合は、前記加熱量を導出する際の給水温度の算出に、前記第1の吸熱分配比と前記第2の吸熱分配比との間の第3の吸熱分配比を使用する
ことを特徴とする[2]に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
上記発明では、第2の吸熱分配比を使用して算出した給水温度が所定の適正温度より高い場合は、第2の吸熱分配比で想定している流量比より第2風呂配管に流れる湯の量が少ないと判定できる。そこで、第1の吸熱分配比と第2の吸熱分配比との間の第3の吸熱分配比を、加熱量を導出する際の給水温度の算出に使用する。
[4]前記第2の吸熱分配比は、給水量が十分ある場合に対応した値である
ことを特徴とする[2]または[3]に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
すなわち、第1の吸熱分配比は第2風呂配管に通水が無い場合に対応する値であり、第2の吸熱分配比は給水量が十分ある場合、すなわち、第2風呂配管に、たとえば、5割程度の湯が流れている場合に対応する値である。第3の吸熱分配比はこれらの間の値、つまり、第2風呂配管に少量の湯が流れている場合に対応する値である。
[5]前記制御部は、前記水量センサの検出する給水量が所定量以上の場合は、給水温度の算出に使用する吸熱分配比を所定値に固定して前記加熱量の制御を行う
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の一缶二水路型風呂給湯器。
上記発明では、給水量が少ない場合のみ、吸熱分配比を動的に変更して給水温度の算出および加熱量の制御を行う。一方、給水量が所定量以上で十分あるときは、吸熱分配比をその状態に対応する固定値にして給水温度の算出および加熱量の制御を行う。
[6]前記第3の吸熱分配比を前記算出に使用した場合は、以後、吸熱分配比を前記第3の吸熱分配比に固定して前記算出および前記加熱量の制御を行う
ことを特徴とする[3]に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
[7]給水管が入り側に給湯管が出側にそれぞれ接続された第1の熱交換用水管と、浴槽に通じる第1風呂配管が入り側に前記浴槽に通じる第2風呂配管が出側にそれぞれ接続された第2の熱交換用水管とを備えた一缶二水路型の熱交換器と、
前記熱交換器を加熱する加熱装置と、
前記給湯管と前記第1風呂配管を接続する連結管と、
前記連結管に設けられた開閉弁と、
前記第2風呂配管に設けられた温度センサと、
前記開閉弁を開いた状態で前記加熱装置による加熱を行うことで給水を昇温して前記浴槽に流し込む注湯動作を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記注湯動作の実行中に、前記温度センサの検出温度が、前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度か否かに基づいて、前記第2風呂配管を通じて浴槽へ注湯されているか否かを判定する
ことを特徴とする一缶二水路型風呂給湯器。
一缶二水路型の熱交換器の場合、第2風呂配管を流れる湯は第2の熱交換用配管でもさらに加熱されるので、第1風呂配管を流れる湯の温度より高温になる。一方、第2風呂配管に湯が流れない場合は、温度センサは空の管内の温度を検知するため、器具内の空気に近い温度を検出する。そこで、温度センサの検出温度に基づいて、第2風呂配管に湯が流れているか否かを判定する。
本発明に係る一缶二水路型風呂給湯器によれば、風呂往き管を通じて注湯されているか否かを専用の流量センサなしに検出することができる。また、逆算で求めた推定の給水温度からFF制御の加熱量を求めて湯張りする場合の湯温が低水量時に設定温度より極端に低くなることが防止され、湯張り後の追い焚き時間が短縮される。
本発明の実施の形態に係る一缶二水路型風呂給湯器の概略構成を示す説明図である。 搬送モードと、搬送状態と、推定吸熱分配比RA、推定流量比QAとの対応関係を示す搬送モード表である。 搬送モードの判定条件を示す判定条件表である。 一缶二水路型風呂給湯器の湯張り動作を示す流れ図である。 図4の続きの動作を示す流れ図である。 第2の実施の形態における一缶二水路型風呂給湯器の湯張り動作であって図4の続きの部分を示す流れ図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る一缶二水路型風呂給湯器10の概略構成を示している。一缶二水路型風呂給湯器10は、給湯機能、浴槽へ湯張りする湯張り機能、浴槽内の湯や水を設定温度へ昇温させる追い焚き機能などを備えている。
一缶二水路型風呂給湯器10は、給水管11が入り側に給湯管12が出側にそれぞれ接続された給湯用水管(第1の熱交換用水管)14aと、浴槽3に通じる風呂往き管16が出側に、該浴槽3に通じる風呂戻り管17が入り側にそれぞれ接続された追い焚き用水管(第2の熱交換用水管)14bとを備えた一缶二水路型の熱交換器14を備えている。
熱交換器14の下方には該熱交換器14を加熱する加熱装置としてのバーナー部18が配置されている。バーナー部18にはガス供給管19が接続されると共に、該ガス供給管19の途中にはガスの供給/遮断を切り替えるガス弁21と、バーナー部18へ供給するガス量を制御信号に応じて調整する比例弁22が設けてある。バーナー部18は、点火装置や炎を確認するためのフレームロッドなどを備えている。
給湯管12の途中の所定箇所と風呂往き管16の途中の所定箇所とは、連結管24によって接続されており、該連結管24の途中には、連結管24の閉鎖/開通を切り替える注湯電磁弁25が設けてある。また、連結管24の接続箇所より上流側の給湯管12の途中には、略閉鎖状態から全開状態まで開度を調整可能な水量サーボ26が設けてある。
さらに、一缶二水路型風呂給湯器10は、給水管11から分岐し、水量サーボ26より上流側の給湯管12に合流・接続されたバイパス管27を備えると共に、該バイパス管27の途中に、閉鎖状態から全開状態まで開度を調整可能なバイパス調整弁28を備えている。このバイパス管27の分岐箇所より下流側の給水管11には、当該給水管11内の水の流量検出する流量センサ(フローセンサとも呼ぶ)29が設けてある。
連結管24の接続箇所より追い焚き用水管14bの入り側寄りの風呂戻り管17の途中には、浴槽3内の水を、風呂戻り管17と追い焚き用水管14bと風呂往き管16からなる追い焚き循環経路を通じて循環させるための循環ポンプ31が設けてある。また、連結管24の接続箇所より浴槽3側の風呂戻り管17の途中には、循環ポンプ31を作動させた際に水が実際に循環しているか否かを検出する流水スイッチ32が設けてある。
給湯用水管14aの出口近傍の給湯管12には、管内の水温を検出する熱交温度センサ41が設けてある。また、風呂往き管16の途中には、管内の温度を検出する風呂往き温度センサ42が設けてある。連結管24の接続箇所と流水スイッチ32との間の風呂戻り管17には、管内の温度を検出する風呂戻り温度センサ43が設けてある。なお、給水管11から流入する給水の温度を検出する温度センサは取り付けられていない。本例の一缶二水路型風呂給湯器10では給水温度を逆算で推定するようになっている。
このほか、一缶二水路型風呂給湯器10は、当該一缶二水路型風呂給湯器10の動作全体を制御する制御部45と、操作パネル48を備えている。操作パネル48は、給湯温度や風呂温度の設定、湯張り動作や追い焚き動作の開始指示、電源のオン/オフなど各種の操作をユーザから受けるスイッチ類、および動作状態や設定温度などを表示する表示部などで構成される。操作パネル48は、通常、浴室壁面や台所などに設置される。
制御部45は、CPU(Central Processing Unit)と、該CPUが実行するプログラムや固定データなどが記憶されたフラッシュROM(Read Only Memory)と、CPUがプログラムを実行する際に各種情報を一時記憶するRAM(Random Access Memory)などを主要部とする回路で構成されている。制御部47には、各種センサ(流量センサ29、流水スイッチ32、熱交温度センサ41、風呂往き温度センサ42、風呂戻り温度センサ43)、バーナー部18、弁類(ガス弁21、比例弁22、注湯電磁弁25、水量サーボ26、バイパス調整弁28)、循環ポンプ31、操作パネル48などが接続されている。
次に、一缶二水路型風呂給湯器10による湯張り動作について説明する。湯張り動作は、浴槽3へ湯を注ぎ込む注湯動作と、注湯動作完了後に浴槽3内の湯を設定温度まで昇温する追い焚き動作とで構成される。
注湯動作では、バーナー部18を燃焼させた状態で注湯電磁弁25および水量サーボ26を開くことにより、熱交換器14の給湯用水管14aを通じて加熱した給水を給湯管12から連結管24を経て風呂戻り管17へ送り出し、追い焚き循環経路(風呂戻り管17と風呂往き管16)を通じて浴槽3へ流し込むようになっている。
また、逆算により推定給水温度を求め、該推定給水温度に基づいて、必要なFF加熱量(目標加熱量HA)を算出して制御するようになっている。
推定給水温度TWは、
TW=Tout−(Hout×25×RA/QT) …式4
で求める。そして、目標加熱量HAは、
HA=Hout×1500/η=(TA-TW)×QT×1500/(η×25) …式5
で求める。
ここで、Houtは加熱能力(Output)[号]、Toutは実測の給湯温度(熱交温度センサ41の検出温度)、RAは給湯用水管14a側の推定の吸熱分配比、QTは流量センサ29の検出する水量、TAは設定温度、ηは熱交換器14の熱効率である。なお、設定温度の湯を安定して注湯する安定状態では、Tout=TA、になる。
式4で推定給水温度TWを算出するためには、RAとして適正な値を使用する必要がある。しかし、低水量で注湯する場合は、風呂戻り管17側を流れる湯量と風呂往き管16側を流れる湯量の比(流量比)が変動するため、それに応じて実際の吸熱分配比も変動する。
そこで、本実施の形態に係る一缶二水路型風呂給湯器10では、注湯動作時における風呂戻り管17と風呂往き管16との湯の搬送状態(搬送モード)を判定し、その判定結果に応じたRAを使用してTWを逆算するようになっている。
図2は、搬送モードと、搬送状態と推定吸熱分配比RA、推定流量比QAとの対応関係を示す搬送モード表60である。搬送モードは、両モードと、片モード1と、片モード2の3つに区分する。両モードは、給水量が十分あって、風呂往き管16と風呂戻り管17の双方にほぼ偏り無く湯が流れている状態である。本例では、両モードは、風呂往き管16と風呂戻り管17に同量の湯が流れる搬送状態とする。両モードでの推定吸熱分配比(全体を1とした場合の給湯側の吸熱比)RAは0.5、推定流量比(全体を1とした場合に風呂戻り管17側に流れる割合)QAは0.5とする。
片モード1は、風呂往き管16に全く湯が流れていない搬送状態である。片モード1での推定吸熱分配比RAは1、推定流量比QAは1とする。片モード2は、風呂往き管16に小量の湯が流れている搬送状態である。片モード2での推定吸熱分配比RAは0.8、推定流量比QAは0.95とする。
図3は、搬送モードの判定条件を示す判定条件表70である。風呂往き管16内の温度を検出する風呂往き温度センサ42の検出温度が、給湯管12からの湯が追い焚き用水管14bでさらに加熱された場合に対応する温度より低い場合は、片モード1(風呂往き管16に湯が流れていない搬送状態)と判定する。ここでは、風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度TA未満の場合は、片モード1と判定する。
風呂往き温度センサ42の検出温度が、給湯管12からの湯が追い焚き用水管14bでさらに加熱された場合に対応する温度(ここでは設定温度TA以上とする)であって、両モードの推定吸熱分配比RAを使用して式4で逆算して得た推定給水温度TWが適正温度(たとえば、注湯温度が設定温度TA以下)の場合は両モードと判定する。
風呂往き温度センサ42の検出温度が給湯管12からの湯が追い焚き用水管14bでさらに加熱された場合に対応する温度(ここでは設定温度TA以上とする)であって、両モードの推定吸熱分配比RAを使用して式4で逆算して得た推定給水温度TWが適正温度より高い場合(たとえば、注湯温度が設定温度TA以上の場合)は、風呂往き管16に僅かの湯が流れている片モード2と判定する。
注湯動作において、風呂戻り管17を流れる湯は熱交換器14の給湯用水管14aでのみ加熱されて浴槽3へ注がれる。一方、風呂往き管16を流れる湯は、熱交換器14の給湯用水管14aで加熱された後、さらに、追い焚き用水管14bでも加熱される。そのため、風呂往き管16を流れる湯は、風呂戻り管17側を流れる湯より高温になる。
たとえば、風呂戻り管17側から37℃、風呂往き管16側から43℃の湯を流量比5:5で注湯することで、浴槽3内ではこれらが混合されて設定温度の40℃となる。
このように、風呂往き管16に流れる湯の温度は設定温度より高くなるので、風呂往き管16に湯が流れていれば風呂往き温度センサ42の検出温度は設定温度より高くなる。一方、風呂往き管16に湯が流れない場合には、風呂往き温度センサ42の検出する風呂往き管16内の温度は、一缶二水路型風呂給湯器10内の温度(器具内の空気)と同程度になるので、風呂の設定温度より低くなる。
そこで、図3に示すように、風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度より低い場合は、風呂往き管16に通水なし(片モード1)と判定する。
一方、風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度以上の場合は、風呂往き管16に通水ありと判定する。ただし、風呂往き管16内の流量が少ない場合でも、湯が流れてさえいれば、風呂往き温度センサ42の検出温度は設定温度より高くなる。そこで、両モードの推定吸熱分配比RAを使用して式4で逆算して得た推定給水温度TWが、適正温度(設定温度以下、あるいは「設定温度+所定のマージン温度」以下)か否かにより、風呂往き管16に十分な流量のある両モードであるか、流量が僅かな片モード2かを判別する。
すなわち、風呂往き管16と風呂戻り管17に通常の流量比(たとえば、5:5)で湯が流れていると仮定した場合の吸熱分配比(両モードのRA)を用いて推定給水温度TWを式4から逆算で求め、この推定給水温度TWが異常に高い(たとえば、注湯温度が設定温度を超える)場合は、仮定した吸熱分配比RAが間違っていたと判定する。つまり、両モードではなく片モード2であると判定する。
次に、一缶二水路型風呂給湯器10の湯張り動作を図4、図5に示す流れ図に基づいて説明する。
一缶二水路型風呂給湯器10の制御部45は、操作パネル48を通じて利用者から風呂の湯張り動作の実行指示(設定温度TAの指定を含む)を受けると、図4、図5に示す処理を開始する。
まず、制御部45は、注湯電磁弁25を開き、水量サーボ26の開度を所定の最小開度に設定し(ステップS101)、バーナー部18を最低加熱量で点火する(ステップS102)。
次に制御部45は、前回の給湯時に求めた最終の推定給水温度TWを記憶部から読み出す(ステップS103)。この推定給水温度TWと設定温度TAと、当該一缶二水路型風呂給湯器10における最大加熱量Hmax[Kcal/h]とから、以下の式6により、ターゲット水量QTA[リットル/分]を求める(ステップS104)。
QTA=Hmax×η×25/(1500×(TA−TW)) …式6
続いて、制御部45は、推定給水温度TWと流量センサ29の検出水量QTとから設定温度TAの湯を注湯するための目標加熱量HAを前述の式5にて算出し、該算出した目標加熱量HAでバーナー部18を燃焼させて注湯する(ステップS105)。
続いて、流量センサ29の検出水量QTがターゲット水量QTA未満か否かを調べる。流量センサ29の検出水量QTがターゲット水量QTA未満の場合は(ステップS106;Yes)、水量サーボ26が全開でなければ(ステップS107;No)、水量サーボ26をさらに所定量開いて(ステップS108)、ステップS105に移行する。ステップS105において制御部45は、水量サーボ26の開度を上げた後の水量に対応する目標加熱量HAを算出し、その目標加熱量HAでバーナー部18を燃焼させて注湯を行う。
流量センサ29の検出水量QTがターゲット水量QTAになった場合(ステップS106;No)もしくは流量センサ29の検出水量QTがターゲット水量QTA未満であるが水量サーボ26が既に全開の場合は(ステップS107;Yes)、現在の検出流量が、低水量と判定する基準流量以下か否かを判定する(ステップS109)。ここでは、9リットル/分以上か否かを判定する。
流量センサ29の検出水量QTが9リットル/分を超える場合は、低水量でないので、注湯動作は風呂往き管16と風呂戻り管17との双方に湯が十分流れる両モードで行われる。そこで、流量センサ29の検出水量QTが9リットル/分を超える場合は(ステップS109;No)、推定吸熱分配比RAを両モードの値(図2の場合、0.5)に固定設定し(ステップS110)、図5のステップS112へ移行する。なお、推定吸熱分配比RAを固定設定した場合は、その後の処理で推定吸熱分配比RAの値は変更されない。
流量センサ29の検出水量QTが9リットル/分以下ならば(ステップS109;Yes)、推定吸熱分配比RAを両モードの値に仮設定して(ステップS111)図5のステップS112へ移行する。仮設定の場合、推定吸熱分配比RAの値は以後の処理で変更され得る。
図5のステップS112では、制御部45は、風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度TA未満か否かを判定し、風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度TA以上の場合は(ステップS112;No)、推定吸熱分配比RAを、両モードの値に維持して、ステップS117へ移行する。
風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度TA未満であれば(ステップS112;Yes)、風呂往き管16に湯が流れていないと判定して、推定吸熱分配比RAを片モード1の値に変更して仮設定する(ステップS113)。なお、この場合、風呂往き温度センサ42の検出温度が設定温度以上か否かを判定するステップS114では必ず「No」となり、ステップS117へ移行する。
ステップS117では、現在設定されている推定吸熱分配比RAを使用して推定給水温度TWを式4にて算出し、その算出した推定給水温度TWが適正温度か否かに基づいて、搬送モード(すなわち、推定吸熱分配比RA)を見直す処理が行われる。
詳細には、現在設定されている推定吸熱分配比RAを使用して推定給水温度TWを式4にて算出し、該推定給水温度TWに基づいて、オフ流量Qmin[リットル/分]を以下の式7で求める。
オフ流量Qmin=Hmin×η/(TA−TW) …式7
ここで、Hmin[Kcal/h]は、当該一缶二水路型風呂給湯器10における最低加熱量である。オフ流量は、最低加熱量で加熱した場合に注湯温度が設定温度TAになる流量である。
流量センサ29が現在検出している流量QTが、算出したオフ流量Qmin以下の場合は、バーナー部18を消火しなければならないことになる。すなわち、バーナー部18を最低加熱量で燃焼させても注湯温度が風呂の設定温度を超えてしまうことを意味する。現在の検出流量QTが、式7で算出されたオフ流量Qmin以下になるのは、式4で算出した推定給水温度TWが異常に高い(図3の「不適正(設定温度以上)」に該当する)場合であり、該TWの算出時に使用した推定吸熱分配比RAが間違っていて、実際より小さい値であったと判定できる。
このような間違いが生じるのは、両モードの推定吸熱分配比「0.5」を使用して推定給水温度TWを式4で算出したが、実際は風呂往き管16に少量の湯しか流れていない場合である。そこで、流量センサ29が現在検出している流量QTが、算出したオフ流量Qmin以下の場合は(ステップS118;No)、推定吸熱分配比RAを、風呂往き管16に少量の湯が流れている場合の搬送モードである片モード2の値に固定設定して(ステップS119)、ステップS120へ移行する。
流量センサ29の検出している水量QTが、算出したオフ流量Qminより多い場合は(ステップS118;Yes)、推定給水温度TWの算出に使用した推定吸熱分配比RAは間違っていないと判定し、そのままにして、ステップS120へ移行する。
ステップS120では、加熱量が安定しているか否かを判定し、安定している場合は(ステップS120;Yes)、現在設定されている推定吸熱分配比RAを使用して式4により推定給水温度TWを算出し、記憶部に記憶されている推定給水温度TWを算出したTWに更新する(ステップS121)。そして、更新後の推定給水温度TWと、現在の水量QTと、設定温度TAとから式5により目標加熱量HAを求め、該目標加熱量HAでバーナー部18を燃焼させて注湯動作を行って(ステップS122)、ステップS123へ移行する。
加熱量が安定していない場合は(ステップS120;No)、推定給水温度TWを更新せずに、ステップS123へ移行する。
ステップS123では、浴槽3への注湯動作が完了(目標水位に到達)したか否かを判定し、未完了の場合は(ステップS123;No)、現時点の推定吸熱分配比RAが両モード固定または片モード2固定であるかを判定する(ステップS124)、両モード固定または片モード2固定であれば(ステップS124;Yes)、ステップS120へ移行する。すなわち、推定吸熱分配比RAが固定設定されている場合は、現在の推定吸熱分配比RAを使用して以後の注湯動作を行う。
両モード固定でも片モード2固定でもない場合は(ステップS124;No)、現在の推定吸熱分配比RAを見直す可能性があるので、ステップS116へ移行する。
ステップS116では、現在の推定吸熱分配比RAが片モード1の値か否かを判定する。片モード1であれば(ステップS116;Yes)、風呂往き温度センサ42の温度が設定温度以上か否かを判定する(ステップS114)。風呂往き温度センサ42の温度が設定温度未満であれば(ステップS114;No)、片モード1は正しいので、そのまま維持してステップS117へ移行して処理を継続する。
風呂往き温度センサ42の温度が設定温度以上の場合は(ステップS114;Yes)、風呂往き管16に湯が流れているので、推定吸熱分配比RAを両モードの値に仮設定して(ステップS115)、再度ステップS116へ移行する。この場合、ステップS116;No、ステップS112;NoとなってステップS117へ移行することになる。つまり、推定吸熱分配比RAを両モードの値に仮設定してステップS117以後の処理を継続することになる。
以上のような処理を行う中で注湯完了になると(ステップS123;Yes)、制御部45は注湯電磁弁25を閉じて(ステップS125)、バーナー部18を消火し、注湯動作を終了させる。
その後、浴槽3内の水温が設定温度になるまで、追い焚き動作を行い(ステップS126)、設定温度まで昇温したら湯張り動作を終了する(エンド)。
このように、本発明の一缶二水路型風呂給湯器10では、風呂往き温度センサ42の検出温度に基づいて風呂往き管16に湯が流れているか否かを判定し、さらに、湯が流れていると判定した場合には、両モードの推定吸熱分配比RAを仮設定して式4で推定給水温度TWを求め、このTWが適正温度(設定温度以下)か否かに基づいて風呂往き管16内の湯の流量が少量か否かを判定する。そして、この判定結果が示す流量に応じた推定吸熱分配比RAを使用して推定給水温度TWを求めてFF加熱量を制御する。
これにより、誤った推定吸熱分配比RAを使用して誤った推定給水温度TWを算出した結果、注湯動作中にバーナーを消火したり、燃焼量を必要以上に絞ったりする、といった動作が防止される。これにより、浴槽3に湯張りされる湯の温度が設定温度に近づき、注湯動作後の追い焚き時間を短縮することができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、風呂往き管16に通水があるか否かを、風呂往き温度センサ42の検出温度と風呂の設定温度TAとを比較して判定したが(ステップS112、S114)、第2の実施の形態では、比較する風呂の設定温度にヒステリシスを与えている。
また、第1の実施の形態では、推定給水温度TWを基準に求めたオフ流量Qminが現在検出される流量QTより多い場合に(ステップS118;No)、搬送モードを片モード2に変更する(ステップS119)ようにしたが、第2の実施の形態では、さらに熱交温度センサ41が所定の上限温度を超える場合も、搬送モードを片モード2に変更するようになっている(図6のステップS206)。その他は第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態では、図4の処理の後、結合子Bへ移行して図6の処理を行う。なお、図6では、図5と同一処理のステップには同一のステップ番号を与えてあり、それらの説明は適宜省略する。
図6の処理(結合子B以降の処理)では、制御部45は、風呂往き温度センサ42の検出温度が「設定温度TA+Kh温度1×(設定温度TA−風呂温度)」以下か否かを判定し(ステップS201)、風呂往き温度センサ42の検出温度が「設定温度TA+Kh温度1×(設定温度TA−風呂温度)」以下でなければ(ステップS201;No)、ステップS205へ移行する。
風呂往き温度センサ42の検出温度が「設定温度TA+Kh温度1×(設定温度TA−風呂温度)」以下であれば(ステップS201;Yes)、風呂往き管16に湯が流れていないと判定して、推定吸熱分配比RAを片モード1の値に変更して仮設定する(ステップS202)。その後、風呂往き温度センサ42の検出温度が「設定温度TA+Kh温度2×(設定温度TA−風呂温度)」以上か否かを判定し(ステップS203)、風呂往き温度センサ42の検出温度が「設定温度TA+Kh温度2×(設定温度TA−風呂温度)」以上であれば(ステップS203;Yes)、推定吸熱分配比RAを両モードの値に仮設定するように戻して(ステップS204)、ステップS201へ移行する。
風呂往き温度センサ42の検出温度が「設定温度TA+Kh温度2×(設定温度TA−風呂温度)」以上でなければ(ステップS203;No)、ステップS205へ移行する。
なお、Kh温度1<Kh温度2とする。
(Kh温度2−Kh温度1)×(設定温度TA−風呂温度)は、ヒステリシスの幅である。
また、風呂温度は、搬送モードに応じた流量比を用いて、以下の式8により算出する。
風呂温度=Tout×QA+BAgo×(1−QA) …式8
QAは、図2に示す推定流量比QAである。BAgoは、風呂往き管16から浴槽3へ注がれる湯の温度であり、以下の式9で求める。
BAgo=Tout+(Hout×25×(1−RA)/(QT×(1−QA))) …式9
ステップS205では、現在設定されている推定吸熱分配比RAを使用して推定給水温度TWを式4にて算出し、該推定給水温度TWに基づいて、オフ流量Qmin[リットル/分]を前述の式7で求める。なお、ステップS205の処理は図5のステップS117と同一である。
熱交温度センサ41の検出温度Toutが予め定めた上限温度より高い場合、もしくは流量センサ29が現在検出している流量QTが算出したオフ流量Qmin以下の場合は(ステップS206;Yes)、推定吸熱分配比RAを片モード2の値に固定設定して(ステップS119)、ステップS120へ移行する。前記上限温度はバーナー部18の消火を必要とするほどの高温に設定されている。
熱交温度センサ41の検出温度Toutが予め定めた上限温度より高くなく、かつ流量センサ29の検出している水量QTが、算出したオフ流量Qmin以上の場合は(ステップS206;No)、ステップS120へ移行する。
このように、ヒステリシスを与えて判定することで、判定の境界温度(図5のステップS112,114では設定温度TA)付近における判定結果の頻繁な変動を防ぐことができる。また、熱交温度センサ41が所定の上限温度を超えた場合(図6のステップS206;Yes)も搬送モードを片モード2に変更するようにしたので、高温の湯が浴槽3に注がれることが防止される。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、図2に示す推定吸熱分配比RAや推定流量比QAの値は一例であり、これらに限定されるものではなく、機器の特性に応じて設定すればよい。また、バーナー部18での燃焼面を切り替え可能になっている場合は、燃焼させる燃焼面の位置や数に対応させて各搬送モードにおける推定吸熱分配比RAを切り替えるようにするとよい。
また、実施の形態では、推定吸熱分配比RAを固定設定する場合と仮設定する場合を設けたが、仮設定のみとし、常に推定吸熱分配比RAを見直す処理を行うようにしてもよい。
また、実施の形態では搬送モードとして、両モード、片モード1、片モード2を設けたが、両モードと片モード1のみとしてもよい。すなわち、風呂往き温度センサ42の検出温度に基づく判定のみで、搬送モード(つまり、推定吸熱分配比RA)を決定するようにしてもよい。
実施の形態(図5のステップS118または図6のステップS206)では、推定吸熱分配比RAを使用して式4で推定給水温度TWを求め、このTWから算出したオフ流量Qminと現在の水量QTとの比較から搬送モードを片モード2とするか否かを判定したが、これは「式4で求めた推定給水温度TWが異常に高い」ことを、TWから算出したオフ流量Qminが現在の検出水量QTより少ないことを持って判定したものであり、推定給水温度TWを基準温度(たとえば、設定温度)と比較し、温度から直接判定するようにしてもよい。
注湯動作中に風呂往き管16に湯が流れているか否かを風呂往き温度センサ42の検出温度と設定温度(あるいはこれにヒステリシスを持たせた温度)との比較により判定したが、設定温度に代えて熱交温度センサ41の検出温度あるいは風呂戻り温度センサ43の検出温度と比較してもよい。要するに風呂戻り管17から浴槽3へ流れる湯に比べて風呂往き管16から浴槽3へ流れる湯は追い焚き用水管14bでさらに加熱されて温度が高くなるので、そのような高い温度の湯が風呂往き温度センサ42によって検出されるか否かに基づいて、風呂往き管16に湯が流れているか否かを判定すればよい。
なお、注湯動作中に風呂往き管16に湯が流れているか否かを風呂往き温度センサ42の検出温度に基づいて判定する技術の用途は、実施の形態で示すもの、すなわち、推定吸熱分配比RAを推定してFF燃焼量を制御する場合に限定されない。たとえば、浴槽の水位をより的確に検出等するために、風呂往き管16側の湯の流れ具合を注湯動作中に検出する用途などにも利用できる。
例えば、風呂往き管16と連結管24との交点より風呂戻り管17側に圧力センサを設ける場合がある。風呂戻り管17側に湯が流れている場合には、注湯終了後圧力センサの前後配管(風呂往き管16と風呂戻り管17の両方)ともに湯水で満たされているので圧力センサの検出値を信用することができる。しかし、風呂往き管16の連結管24との交点より風呂戻り管17側に湯水が満たされていない場合には、圧力センサの検出値を信用できない。従来は、注湯動作中に風呂戻り管17側に湯水が流れているか否かを認識できなかったので、注湯終了後、圧力センサでの検出の前に、循環ポンプ31を所定時間以上作動させて風呂往き管16と風呂戻り管17に湯水が確実に満たされる状態を作り出すという準備動作が必要であった。本発明の技術、すなわち、注湯動作中に風呂往き管16に湯が流れているか否かを風呂往き温度センサ42の検出温度に基づいて判定する技術を使用すれば、注湯動作後に風呂往き管16が湯水で満たされているか否かを認識できるので、既に満たされている場合には上述の準備動作は不要になる。
なお、実施の形態では、一缶二水路型の熱交換器としたが、より多くの水管が熱交換器を通る一缶多水型の熱交換器を使用する風呂給湯器にも本発明は適用される。すなわち、給湯、追い焚き以外に第3の熱交換用水管が熱交換器を通る構成であっても、第3の熱交換用水管での吸熱量を考慮して、各搬送モードでの推定吸熱分配比RAを設定すればよい。
実施の形態では、熱交温度センサ41の検出温度をToutとして各演算を行ったが、風呂戻り温度センサ43の検出温度をToutに使用してもよい。
3…浴槽
10…一缶二水路型風呂給湯器
11…給水管
12…給湯管
14…熱交換器
14a…給湯用水管
14b…追い焚き用水管
16…風呂往き管
17…風呂戻り管
18…バーナー部
19…ガス供給管
21…ガス弁
22…比例弁
24…連結管
25…注湯電磁弁
26…水量サーボ
27…バイパス管
28…バイパス調整弁
29…流量センサ
31…循環ポンプ
32…流水スイッチ
41…熱交温度センサ
42…風呂往き温度センサ
43…風呂戻り温度センサ
45…制御部
48…操作パネル
60…搬送モード表
70…判定条件表

Claims (7)

  1. 給水管が入り側に給湯管が出側にそれぞれ接続された第1の熱交換用水管と、浴槽に通じる第1風呂配管が入り側に前記浴槽に通じる第2風呂配管が出側にそれぞれ接続された第2の熱交換用水管とを備えた一缶二水路型の熱交換器と、
    前記熱交換器を加熱する加熱装置と、
    前記給湯管と前記第1風呂配管を接続する連結管と、
    前記連結管に設けられた開閉弁と、
    前記第2風呂配管に設けられた温度センサと、
    前記第1の熱交換用水管の出側の水温を検出する第2温度センサと、
    前記給水管の通水量を検出する水量センサと、
    前記開閉弁を開いた状態で前記加熱装置による加熱を行うことで給水を昇温して前記浴槽に流し込む注湯動作を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記注湯動作において、前記加熱装置で加えた熱量と、その熱量のうちの前記第1の熱交換用水管による吸熱割合を示す吸熱分配比と、前記第2温度センサの検出温度と、前記水量センサの検出した水量とに基づいて給水温度を算出し、該給水温度と前記検出した水量と注湯設定温度とに基づいて前記加熱装置の加熱量を制御すると共に、前記温度センサの検出温度が前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度か否かに基づいて、前記算出に使用する吸熱分配比を変更する
    ことを特徴とする一缶二水路型風呂給湯器。
  2. 前記制御部は、前記温度センサの検出温度が前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度より低い温度の場合は、前記第2風呂配管を通じて浴槽へ注湯されていない場合に対応する第1の吸熱分配比を前記算出に使用し、前記温度センサの検出温度が前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度の場合は、前記給水温度の算出に前記第1の吸熱分配比より前記第1の熱交換用水管による吸熱割合が低い第2の吸熱分配比を前記算出に使用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
  3. 前記制御部は、前記第2の吸熱分配比を使用して前記算出を行って得た給水温度が所定の適正温度より高い場合は、前記加熱量を導出する際の給水温度の算出に、前記第1の吸熱分配比と前記第2の吸熱分配比との間の第3の吸熱分配比を使用する
    ことを特徴とする請求項2に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
  4. 前記第2の吸熱分配比は、給水量が十分ある場合に対応した値である
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
  5. 前記制御部は、前記水量センサの検出する給水量が所定量以上の場合は、給水温度の算出に使用する吸熱分配比を所定値に固定して前記加熱量の制御を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の一缶二水路型風呂給湯器。
  6. 前記第3の吸熱分配比を前記算出に使用した場合は、以後、吸熱分配比を前記第3の吸熱分配比に固定して前記算出および前記加熱量の制御を行う
    ことを特徴とする請求項3に記載の一缶二水路型風呂給湯器。
  7. 給水管が入り側に給湯管が出側にそれぞれ接続された第1の熱交換用水管と、浴槽に通じる第1風呂配管が入り側に前記浴槽に通じる第2風呂配管が出側にそれぞれ接続された第2の熱交換用水管とを備えた一缶二水路型の熱交換器と、
    前記熱交換器を加熱する加熱装置と、
    前記給湯管と前記第1風呂配管を接続する連結管と、
    前記連結管に設けられた開閉弁と、
    前記第2風呂配管に設けられた温度センサと、
    前記開閉弁を開いた状態で前記加熱装置による加熱を行うことで給水を昇温して前記浴槽に流し込む注湯動作を制御する制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記注湯動作の実行中に、前記温度センサの検出温度が、前記給湯管からの湯が前記第2の熱交換用水管でさらに加熱された場合に対応する温度か否かに基づいて、前記第2風呂配管を通じて浴槽へ注湯されているか否かを判定する
    ことを特徴とする一缶二水路型風呂給湯器。
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