JP6228880B2 - 熱源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主熱源と補助熱源装置とを備えた熱源装置に関するものである。
主熱源としての貯湯槽を備えた熱源装置が用いられており(例えば、特許文献1、参照)、図3には、開発中の熱源装置が模式的なシステム構成図により示されている。同図において、貯湯槽2と湯の通路9とを備えたタンクユニット4が、熱回収用通路3を介して燃料電池(FC)1と熱的に接続されている。燃料電池1は、例えば固体高分子型燃料電池(PEFC)等により形成されており、水の電気分解の逆反応で、都市ガス等の燃料から取り出された水素と空気中の酸素とを反応させて発電する発電装置である。
熱回収用通路3は、燃料電池1と貯湯槽2との間で液体(ここでは湯水)を図の矢印Aおよび矢印A’に示されるように循環させる通路であり、熱回収用通路3には、熱回収用通路3内に液体を循環させる図示されていないポンプが設けられている。そして、該ポンプの駆動により、貯湯槽2内の水を図の矢印A’に示すように熱回収用通路3を通して燃料電池1に導入して冷却水とし、この水を燃料電池1の発電時に生じる廃熱によって加熱した後、図の矢印Aに示すように熱回収用通路3を通し、例えば60℃といった温度の湯として貯湯槽2に蓄積する。なお、熱回収用通路3には、三方弁6を介してバイパス通路7が設けられ、燃料電池1側から貯湯槽2側へ流れる液体を、必要に応じて貯湯槽2を通さずに燃料電池1に戻すことができるように形成されている。
貯湯槽2には、貯湯槽2内または貯湯槽2の外側壁に、貯湯槽2内の湯の温度を検出する貯湯槽内湯水温検出手段5が、貯湯槽2の上下方向に互いに間隔を介して複数(図3では5個)設けられている。なお、最上位に設けられている貯湯槽内湯水温検出手段5aは、貯湯槽2の上端よりも予め定められた設定長さだけ下側の位置、つまり、例えば貯湯槽2の上端まで湯が満たされた場合よりも20リットル少ない湯量の湯が貯湯槽2内に導入された場合の湯面の位置に設けられている。
貯湯槽2の上部側に接続されている湯の通路9は、貯湯槽2で形成された湯を出湯する(送水する)通路と成しており、湯の通路9には、湯の通路9を通る湯の温度を検出する貯湯槽出湯水温検出手段11と、湯の通路9を通して送水される湯の量を可変するタンク湯水混合器12と、湯の通路9を通しての湯の送水の有無を弁の開閉により切り替えるパイロット方式のタンク側電磁弁13とが設けられている。なお、同図には示されていないが、貯湯槽2を備えた熱源装置には、貯湯槽2内の圧力が許容圧力を超えたときに該圧力を外部に逃がすための過圧逃がし弁が適宜の位置(例えば湯の通路9に接続された圧力逃がし用の通路等)に設けられている。
また、この熱源装置への給水通路8は給水通路8aと給水通路8bとに分岐され、一方側の給水通路8(8a)が貯湯槽2の下部側に接続されて、他方側の給水通路8(8b)は、合流部10で湯の通路9に合流するように形成されている。給水通路8bには、給水通路8bから合流部10側へ流れる水の量を可変するための水混合器14が設けられている。この熱源装置においては、前記合流部10で合流される湯と水とを混合するミキシング手段が、水混合器14と前記タンク湯水混合器12とを有して形成されており、図3はシステム構成図であるために水混合器14とタンク湯水混合器12とが離れた位置に記されているが、これらは、合流部10の付近に設けられていてもよい。また、給水通路8は上水道に接続される。
なお、図3において、前記燃料電池1から貯湯槽2側に送られる湯の流路と貯湯槽2から湯の通路9を通して合流部10側に流れる湯の流路にはドットを記している。合流部10には、補助熱源装置としての給湯器16の湯水導入側が、湯水導入通路15を介して接続されており、湯水導入通路15には混合サーミスタ28(28a,28b)が設けられている。そして、図3の矢印Bに示されるように貯湯槽2から湯の通路9を通して送水される(タンクユニット4から送水される)湯は、同図の矢印B”に示されるように湯水導入通路15を介して給湯器16の給湯回路62に導入される。
給湯器16の給湯回路62は、燃焼室66内に設けられている給湯バーナ61の燃焼熱により加熱される給湯熱交換器17を備えており、同図には図示されていないが、例えば給湯バーナ61をガスバーナにより形成する場合、給湯バーナ61に燃料ガスを供給するガス供給通路が設けられ、ガス供給通路にはガス供給通路を通しての給湯バーナ61への供給の有無を制御するガス開閉弁(ガス電磁弁)とその供給量を調節するためのガス比例弁とが設けられる。また、その他にも給湯バーナ61への空気の給排気を行う燃焼ファン等の適宜の構成要素(図示せず)が設けられ、その構成要素を制御することにより給湯熱交換器17の加熱制御が行われる。なお、給湯熱交換器17は潜熱回収用熱交換器を有していてもよいし有していなくてもよい。
給湯回路62の入口側の通路には流量検出手段42が設けられ、給湯熱交換器17の出側の通路には給湯回路62を通して給湯される湯の温度(給湯温度)を検出する給湯温度検出手段76が設けられている。給湯回路62の出側の通路18は接続手段20を介して給湯通路19に接続されており、流量検出手段42は、通路18と給湯通路19を通して給湯される給湯流量を検出する。
また、給湯回路62には、給湯回路62に導入される湯水を給湯熱交換器17に通さずに通路18側に導出するためのバイパス通路68が設けられ、バイパス通路68にはバイパス開閉弁としてのバイパス電磁弁69が設けられている。このバイパス電磁弁69の開閉によって、給湯回路62に導入される湯水の給湯熱交換器17側への流通割合とバイパス通路68側への流通割合とが予め定められる割合変化範囲内で制御される構成と成している。
例えばバイパス電磁弁69を完全に閉じると給湯回路62に導入された湯水を100%(または、ほぼ100%)給湯熱交換器17側に通すことができ、一方、パイパス電磁弁69を完全に開いた場合には、例えば給湯回路62に導入された湯水を給湯熱交換器17側とバイパス通路68側との比が1:3になるような割合で通すように形成されている。
この熱源装置は、湯の通路9側から給湯器16の給湯回路62に導入される湯を給湯熱交換器17で加熱(追い加熱)して給湯するする追い加熱給湯機能と、湯の通路9から給湯回路62に導入される湯を非加熱のまま給湯回路62を通して給湯先に給湯する非追い加熱給湯機能とを有している。給湯器16は、例えば追い加熱給湯機能の動作時には、バイパス弁69を閉じて給湯回路62に導入された湯を給湯熱交換器17側に通して加熱し、非追い加熱給湯機能の動作時にはバイパス弁69を開き、給湯回路62に導入された湯を主にバイパス通路68に通して給湯する。
給湯器16の給湯回路62を通った湯は、前記追い加熱給湯機能により加熱されながら給湯回路62を通った湯も前記非追い加熱給湯機能により非加熱のまま給湯回路62を通った湯も、通路18と給湯通路19とを順に通って一つ以上の給湯先に給湯される。なお、同図には図示されていないが、給湯通路19の先端側には給湯栓が設けられており、この給湯栓を開くことにより、貯湯槽2に蓄えられていた湯が給水圧を受けて湯の通路9を通り、前記の如く、必要に応じて給水通路8bからの水と混合されたり、給湯器16により追い加熱されたり、あるいは水の混合や追い加熱なしにそのまま給湯される。
また、図3の図中、符号25は入水温度サーミスタ、符号26は燃料電池1から貯湯槽2へ導入される湯水温検出用のFC高温サーミスタ、符号27は貯湯槽2から燃料電池1側へ導出される湯水温検出用のFC低温サーミスタをそれぞれ示し、符号29は給水流量センサ、符号50は減圧弁、をそれぞれ示している。
図4には、図3に示したシステム構成における配管および構成要素の一部を省略または破線で示したシステム構成図が示されており、図4に示されるように、前記通路18には接続手段20を介して接続通路21の一端側が接続され、接続通路21の他端側は、熱回収用通路3において湯水を燃料電池1側から貯湯槽2側に通す通路の途中部に接続されている。また、熱回収用通路3において湯水を貯湯槽2側から燃料電池1側に通す通路の途中部と前記湯の通路9の先端側とを接続する接続通路22が設けられ、接続通路22には、湯水を循環させる循環ポンプ23と、水電磁弁24とが設けられている。
そして、通路18、接続通路21、熱回収用通路3のうちの通路3a、3b(接続通路21との接続部および接続通路22との接続部よりも貯湯槽2側の領域の一部)と、バイパス通路7、接続通路22、湯水導入通路15を有して、同図の矢印Cに示されるように湯水を循環させる湯水循環通路40が形成されている。水電磁弁24は、循環ポンプ23の駆動による湯水循環通路40への水の循環の有無を弁の開閉により切り替える電磁弁であり、水電磁弁24を開いた状態で循環ポンプ23を駆動させて湯水循環通路40を循環する湯水を、給湯器16が給湯熱交換器17により加熱する循環湯水加熱機能を有している。この循環湯水加熱機能の動作も、給湯器16の前記構成要素を制御することにより行われる。
なお、図4において、加熱により温められた湯水が主に通る通路部分にはドットを記しており、湯水循環通路40においては温められた湯の温度が湯水循環通路40内を通るときに徐々に冷めていくが、湯水循環通路40のうち給湯器16の湯水導出側の通路18からバイパス通路7の入口までの領域にドットを記している。また、図4においては、貯湯槽2側から出湯される湯の通路9(合流部10に至る通路)にもドットを記している。
また、図3、図4に示す熱源装置には、図示されていない制御装置が設けられており、制御装置には、タンク湯水混合器12を制御して湯の通路9から合流部10側に流れる湯の流量を制御すると共に、水混合器14を制御して給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量を制御し、合流部10で適宜の温度の混合湯水が形成されるようにするミキシング流量制御手段が設けられている。
このミキシング流量制御手段は、給湯停止時には例えばタンク側電磁弁13を閉じて湯の通路9から合流部10側に流れる湯(貯湯槽2から出湯される湯)の流量がゼロとなる状態にする。そして、給湯通路19の先端側に設けられている給湯栓が開かれると水の流れが給水流量センサ29により検出されるので、ミキシング流量制御手段は、その検出信号を受けてタンク側電磁弁13を開け、タンク湯水混合器12の制御により、図3の矢印Bに示されるように湯の通路9から合流部10側に流れる湯の流量を調節すると共に、水混合器14の制御により、図3の矢印B’に示されるように給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量を調節し、合流部10で形成される混合湯水の温度が例えば給湯設定温度と同程度に設定される混合設定温度になるようにする。
なお、貯湯槽2内に貯湯されている湯水には、例えば図5の模式図に示されるような温度の層Wa、Wb、Wcが形成されるものであり、貯湯槽2の上部側の層(高温層)Waには燃料電池1の発電時に生じる廃熱によって加熱された高温Ta(例えば60℃)の湯が貯湯され、貯湯槽2の下部側の層(低温層)Wcには貯湯槽2内に給水される給水温度と同じ温度Tc(例えば15℃)の水が貯水されており、その間に、温度Taから温度Tcまでの急な温度勾配を持つ層(温度中間層)Wbがある。したがって、層Waの湯が無くなると湯の代わりに冷たい水が湯の通路9から送水されることがあるが、説明の都合上、特に断らない限り、湯の通路9からは湯が出湯されて前記合流部10に合流されるという表現を用いる。
例えば図5に示されるように、貯湯槽2内の湯水において、例えば層Waと層Wbとの境界が貯湯槽内湯水温検出手段5aの配設領域よりも下にあり、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が給湯設定温度より例えば5℃高く設定される閾値より高い温度のときには、貯湯槽2から出湯される湯の温度は例えば60℃といったほぼ一定の値である。
そこで、前記ミキシング流量制御手段は、混合サーミスタ28(28a,28b)の検出温度と混合設定温度との差に基づいて(偏差に応じ)、混合サーミスタ28(28a,28b)の検出温度が混合設定温度になるようにタンク湯水混合器12と水混合器14を制御することによって、湯の通路9から合流部10側に流れる湯の流量と給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量とを調節する制御を行う。なお、ミキシング流量制御手段は、ミキシング流量制御に際し、フィードフォワード制御を行わずにフィードバック制御のみを行うようにしてもよい。
そして、このようなキシング流量制御手段による制御によって、合流部10で形成される混合湯水の温度が混合設定温度(例えば給湯設定温度と同じ温度またはその近傍温度)とされると、その混合湯水は、図3の矢印B”に示されるように、合流部10から湯水導入通路15を通して給湯器16に導入されるが、このとき、給湯器16において給湯熱交換器17による加熱は行われずに(前記非加熱給湯機能の動作によって)、通路18と給湯通路19を通して給湯先に給湯される。
一方、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値以下であり、ミキシング流量制御手段による流量制御のみでは、給湯設定温度と同等の温度に設定される混合設定温度の湯を給湯することができない場合には、例えば混合設定温度を給湯設定温度より低い温度に設定する。一例として、混合設定温度を給湯設定温度から給湯器16のMIN号数(最小燃焼号数)で給湯流量の水を加熱したときに上昇する温度分を差し引いた値まで下げ、その混合湯水を給湯器16の前記追い加熱給湯機能の動作によって給湯熱交換器17により加熱することにより給湯設定温度の湯が作り出され、この湯が通路18と給湯通路19を通して給湯先に給湯される。
なお、従来の貯湯槽2を備えた熱源装置においては、タンクユニット4と給湯器16とが隣接配置されたタイプ(一体型)の熱源装置が用いられていたが、開発中の熱源装置は、タンクユニット4と給湯器16と燃料電池1とをそれぞれ個別に配置し、互いに配管により接続する個別配置型の熱源装置も可能とするものである。このようにすると、例えば複数種あるタンクユニット4のうち、利用者が必要な容量の貯湯槽2を備えたタンクユニット4を選択し、そのタンクユニット4と、複数種ある給湯器16のうち選択された給湯器16と、複数種ある燃料電池1のうち選択された燃料電池1とを組み合わせるといったことができ、バリエーションを増やすことができる。
また、前記のような個別配置型の熱源装置は、既設の給湯器16にタンクユニット4等を接続して熱源装置を形成することもできるといったメリットもある。この場合、例えば給湯器16は建物の北側に配置されてタンクユニット4は建物の東側や西側に配置されるといったように、タンクユニット4と給湯器16とが離れて配置されることも想定されるが、そのような場合には、冬場等に、湯水導入通路15および接続通路21内の水が、給湯停止中に凍結することを防止するため等に、水電磁弁24を開いて循環ポンプ23を駆動させ、図4の矢印Cに示したように、湯水循環通路40に湯水を循環させながら給湯熱交換器17により加熱する前記循環湯水加熱機能の動作が適宜行われるような構成が必要になると考えられる。
特許第3728265号公報 特開平8−20113号公報
ところで、図3に示したような熱源装置において、貯湯槽2内に前記閾値以上の温度の湯が貯湯されている場合等、実質的に給湯設定温度以上(例えば湯が貯湯槽2から給湯器16を通って給湯先に給湯されるまでに冷える分以上、給湯設定温度よりも例えば0.5℃といった温度以上高い温度)の湯が貯湯されている場合には、貯湯槽2から給湯器16に送られる湯を非加熱で(給湯器16の給湯熱交換器17による追い加熱を行わずに)給湯することが可能であるが、このように貯湯槽2内の湯温が高い場合でも、熱源装置設置後の初めての給湯や、給湯停止から例えば8.5分以上といった時間が経過してからの再出湯時等のように湯水導入通路15や給湯器16内の管路が冷えている場合等は、これらの管路内の水を加熱することが必要となる。特に冬場では配管の冷えが激しいので前記給湯停止からの時間が3分以下であっても影響が大きい。
特に、湯水導入通路15が長い場合には、貯湯槽2から給湯器16に送られる湯が給湯器16に到達するまでの時間が長くなるため、利用者が給湯栓を開いてからなるべく早く給湯設定温度の湯を給湯するためには、給湯が開始されたときに給湯器16の給湯バーナ61を燃焼させて迅速に湯を形成して給湯することが、利用者の使い勝手を良好にするために必要となる。
一方、給湯器16に貯湯槽2から実質的に給湯設定温度の湯が到達したときには、給湯バーナ61の燃焼を停止しないと、加熱しなくてもよい湯を余分に加熱してしまうことになって給湯温度のオーバーシュートが生じてしまうため、給湯バーナ61の燃焼停止(消火)のタイミングを適切にすることも重要であると考えられる。なお、給湯時に、給湯設定温度よりも例えば8℃も高めの湯が出湯されると、利用者は不快な思いをすることになり、場合によっては軽い火傷の心配もあるため、このようなオーバーシュートの発生を防止することは重要な課題である。
しかしながら、タンクユニット4と給湯器16を個別に配置して配管により接続する個別配置型の熱源装置において、接続用の配管(例えば図3においては湯水導入通路15のうちのタンクユニット4と給湯器16との間の管路)の長さは施工毎に異なるために、熱源装置の制御装置が配管の長さを事前に把握することはできない。また、施工業者によって接続用の配管の長さを入力する構成を設けたとしても、施工業者が入力を忘れたり、正しい値を入力できなかったりすることも考えられるため、熱源装置が配管の長さを把握し、その長さに基づいて、貯湯槽2からの実質的に給湯設定温度の湯が給湯器16に到達するタイミングを適切に把握して給湯バーナ61の燃焼停止制御を行うことは困難となる。
さらに、接続用の配管の設置場所や季節の違いや日照の有無等によって、配管内を通る湯水の温度に影響が及ぶため、たとえ接続用配管の長さを熱源装置の制御装置が正確に把握できたとしても、例えば接続用配管の長さが長い場合等に、その配管が冷えていて配管の配設空間温度に近い低温状態のときに給湯が開始された場合等には、合流部10で形成された実質的に給湯設定温度の湯が接続用配管を通過するときに熱を奪われてしまうことになり、給湯設定温度の湯が給湯器16に導入されるまでの時間は配管が温まるまでの時間も合わせた時間となるため、単純に接続用配管の長さに応じて給湯バーナ61の燃焼停止のタイミングを決定しても給湯温度を安定化できないことが考えられる。
また、特許文献2に記載されているように、給湯器16に、入水温度をリアルタイムで検出せずに演算によって求める方式の給湯器を適用する場合には、入水温度(給水温度)の検出センサを省略できることからコストダウンを図れるメリットがある一方、演算により求めた入水温度に基づいて給湯器16の燃焼量を制御すると、実際の入水温度に基づく燃焼量制御方式に比べると入水温度に対応する燃焼量制御が遅れるために、その遅れを考慮した制御構成が重要となる。
さらに、開発中の熱源装置において、タンクユニット4と給湯器16が個別に設置され、湯水導入通路15で結ばれている熱源装置においては、(ガスバーナの燃焼熱により加熱する加熱手段を持つが故に寿命が比較的短い)給湯器16が先に壊れても、給湯器16のみ交換すればシステムを維持できるという利点がある一方、新しい給湯器16を設置する業者は、例えば12年前に発売されたタンクユニット4に関する施工マニュアルを持ち合わせていない場合が多く、タンクユニット4と給湯器16が連携するような制御、すなわち、給湯器16を交換した際に、タンクユニット4側の設定を変更しなければばらないようなことは避ける必要性がある。
さらに、給湯器16に隣接する隣家の状況に合わせて、新しい給湯器16の設置時に合わせて現在の設置場所と異なる場所に設置される場合や、新しい給湯器16を従来に比して給湯能力の高い機種(消費ガス量が大きくなるだけでなく、通水抵抗が低く最大出湯能力が高い機種)に変更されることも考慮しなければならない。つまり、このような給湯能力の高い機種は、補助熱源装置内を流れる流速が速くなるので、この速さに追従させられるように、前記給湯バーナ61の燃焼停止タイミングを制御する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、主熱源の出湯先端側(下流側)に設けた補助熱源装置に実質的に給湯設定温度の湯を送って給湯する際の給湯温度の安定化を図ることができる熱源装置を提供することにあり、例えば補助熱源装置が買い換え等により変更された場合でも前記給湯温度の安定化に支障が生じないようにすることである。
本発明は上記目的を達成するために、次の構成をもって課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、主熱源から出湯される湯の通路の下流側に、給湯熱交換器を備えた補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側が接続されて前記主熱源から前記補助熱源装置に送られる湯を該補助熱源装置の前記給湯回路を通して給湯する機能を有し、前記補助熱源装置には、前記給湯熱交換器を加熱する給湯バーナと、該給湯バーナの燃焼制御を行う燃焼制御手段と、前記給湯回路を通して給湯される湯の温度を検出する給湯温度検出手段と、該給湯温度検出手段により検出される給湯温度と給湯熱交換器の容量と該給湯熱交換器の加熱量とに基づいて補助熱源装置に導入される湯水の温度を給水温度演算値として演算により求める給水温度演算値算出手段とを有し、給湯が開始されたときに前記補助熱源装置の前記燃焼制御手段が前記給湯バーナの燃焼を開始させ、前記給水温度演算値算出手段により求められる前記給水温度演算値をモニタして該給水温度演算値の温度上昇に基づき前記主熱源から前記給湯設定温度の湯が前記補助熱源装置に到達して導入されたと判断されたときに前記給湯バーナの燃焼を停止する構成をもって課題を解決するための手段としている。
また、第2の発明は、前記第1の発明の構成に加え、前記給水温度演算値算出手段により求められる給水温度演算値と予め定められる温度変化量とに基づき燃焼制御手段による給湯バーナ燃焼制御用の制御用給水温度を求める制御用給水温度算出手段を有し、燃焼制御手段は、前記給水温度演算値から前記制御用給水温度を差し引いた温度差が予め定められる燃焼停止基準温度差に達したとき又は超えたときに主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に導入されたと判断する構成をもって課題を解決するための手段としている。
さらに、第3の発明は、前記第2の発明の構成に加え、前記燃焼停止基準温度差は給湯設定温度から制御用給水温度を差し引いた差を予め定められる失火係数で調整した値とした構成をもって課題を解決するための手段としている。
さらに、第4の発明は、前記第1または第2または第3の発明の構成に加え、前記補助熱源装置の給湯回路には該給湯回路に導入される湯水を給湯熱交換器には通さずに出湯するバイパス通路が設けられており、該バイパス通路にはバイパス開閉弁が設けられて、前記給湯回路に導入される湯水の前記給湯熱交換器側への流通割合と前記バイパス通路側への流通割合とが前記バイパス開閉弁の開閉により予め定められる割合変化範囲内で制御される構成と成し、給湯バーナを停止した以降は前記バイパス通路側への流通割合が前記割合変化範囲内で最大となるように前記バイパス開閉弁を制御するバイパス開閉弁制御手段を有することを特徴とする。
さらに、第5の発明は、前記第1乃至第4のいずれか一つに記載の発明の構成に加え、前記給湯バーナを停止した直後の給湯温度が前記給湯バーナの停止直前の給湯設定温度よりも予め定められる給湯再開基準温度以上低下したときには燃焼制御手段により前記給湯バーナの燃焼を再開させる給湯バーナ燃焼再開指令手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、第6の発明は、前記第1乃至第5のいずれか一つの発明の構成に加え、前記主熱源は貯湯槽を有して該貯湯槽から出湯される湯の通路と給水通路とが合流する合流部が設けられ、該合流部で合流される前記湯の通路からの湯と前記給水通路からの水とを混合するミキシング手段と、該ミキシング手段により混合されて形成された湯を補助熱源装置に導入する湯水導入通路と、前記ミキシング手段を制御することにより前記合流部に流れる湯の流量と水の流量を制御するミキシング流量制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、主熱源から出湯される湯の通路の下流側に給湯熱交換器を備えた補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側を接続し、給湯が開始されたときに、補助熱源装置内の給湯バーナの燃焼を開始させて給湯熱交換器を加熱することにより、補助熱源装置の給湯回路内の湯水や主熱源と補助熱源装置とを接続する通路(管路)内の湯水が給湯設定温度より低い場合でも、その湯水を加熱して給湯設定温度またはその近傍温度まで高めて給湯することができる。
また、前記補助熱源装置に設けられた給湯温度検出手段によって、給湯回路を通して給湯される湯の温度(給湯温度)を検出し、その給湯温度と給湯熱交換器の容量と該給湯熱交換器の加熱量とに基づいて、給水温度演算値算出手段が補助熱源装置に導入される湯水の温度を演算により求めて給水温度演算値(給水温度認識値)とするが、この給水温度演算値の温度上昇に基づき、主熱源から給湯設定温度の湯が前記補助熱源装置に到達して導入されたと判断して給湯バーナの燃焼を停止することにより、給湯設定温度の湯の補助熱源装置への導入タイミングを的確に判断でき、その的確なタイミングで給湯バーナの燃焼停止を行うことによって、給湯温度のオーバーシュートを防ぐことができる。
つまり、本発明においては、補助熱源装置に、たとえ該補助熱源装置に導入される湯水の入水温度(給水温度)を検出する手段を設けなくとも補助熱源装置内の給湯バーナの燃焼制御を行えるように、給水温度演算値算出手段が演算により給水温度を求める(給水温度演算値を算出する)が、この演算により求められる給水温度演算値が上昇して例えば以下に述べるように変化するタイミングを主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に到達して導入されたタイミングであると判断することにより、主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に到達して導入されたタイミングを的確に判断できる。なお、このことは、本発明者が実験により見いだしたものである。
具体的には、給水温度演算値と予め定められる温度変化量とに基づき燃焼制御手段による給湯バーナ燃焼制御用の制御用給水温度を求める。この制御用給水温度は例えば予め定められる例えば200ms(0.2秒)毎というサンプリングタイム毎に検出される給水温度演算値が上昇しているときには前回求めた制御用給水温度に予め定められる温度変化量を加算していき、前記サンプリングタイム毎に検出される給水温度演算値が下降しているときには前回求めた制御用給水温度から予め定められる温度変化量を減算していって求められるものである。すなわち、給水温度演算値が大きく変化しても制御用給水温度は予め定められる温度変化量しか変化しない。
そして、前記給水温度演算値から制御用給水温度を差し引いた温度差が予め定められる燃焼停止基準温度差に達したとき(給水温度演算値の微分値が所定値としての予め定められる設定値を超えた時と略同義)に主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に導入されたと判断する。このような手法を用いて給湯設定温度の湯が補助熱源装置に導入された時の予兆(変動の初期状態)を捉えてバーナ燃焼を停止するようにすると、前記手法を用いずに温度検出手段等を用いて給湯設定温度の湯が補助熱源装置に導入されたことを給水温度の所定値上昇により確認した後に火を消した場合に発生するオーバーシュートを、防止することができる。なお、前記サンプリングタイムが1s(1秒)以上だと前記予兆を捉えることが遅れるため、前記サンプリングタイムは1s(1秒)より小さい値とするとよい。
補助熱源装置に主熱源からの給湯設定温度の湯が到達して導入されたタイミングを判断する際に、前記のような予兆を捉えることは、例えば給湯器等の補助熱源装置として給湯能力の高い機種(消費ガス量が大きくなるだけでなく、通水抵抗が低く最大出湯能力が高い機種)を用いた場合に、より一層重要性を増す。その理由は、このような給湯能力の高い機種は、補助熱源装置内を流れる流速が速くなるので、この速さに追従させるためにより重要となり、この速さに追従させられるように前記予兆を捉えて給湯バーナの燃焼停止タイミングを制御する必要があるからである。
なお、前記燃焼停止基準温度差は、給湯設定温度から制御用給水温度を差し引いた差を、予め定められる失火係数で調整した値(例えば割った値)とすることができる。つまり、燃焼停止基準温度差をTinDiffとし、給湯設定温度(本体設定温度)をTs、制御用給水温度をTc、失火係数をKとすると、燃焼停止基準温度差TinDiffは、例えば以下の式(1)により求められる。
TinDiff=(Ts−Tc)/K ・・・(1)
なお、失火係数は、失火タイミングを適正化するための補正値であり、例えば給湯温度にオーバーシュートやアンダーシュートが出ない、または出ても許容範囲内であるか否かといったことを、例えば給湯設定温度から制御用給水温度を引いた値(Ts−Tc)や湯水導入通路の長さ、湯水導入通路の材質(例えばポリエチレン等の樹脂製、銅、鉄等の金属製といったこと)、外気温、給湯流量等の様々なファクタを変えて予め実験等を行い(補助熱源装置の給湯能力等の他の条件もファクタとして加えて実験等を行ってもよく)、オーバーシュートやアンダーシュートが出ない、または出ても許容範囲内であるようにするための補正値として予め求められて与えられるものである。
この失火係数は、例えば前記ファクタの少なくとも一つのファクタに応じて直線的に変化する値でもよいし、曲線的に変化する値でもよく、また、失火係数は、例えば前記ファクタや表等から求められる階段状の(前記ファクタの少なくとも一つのファクタに対して段階的に変化する)係数であってもかまわない。
なお、本発明者は以上のように、給水温度演算値から制御用給水温度を差し引いた温度差が予め定められる燃焼停止基準温度差になったときに、主熱源から補助熱源装置に給湯設定温度の湯が到達したと判断して給湯バーナの燃焼停止タイミングを決定することにより的確に給湯バーナの燃焼停止タイミングを判断できることを、様々な条件を変えて検討して確認している。
また、本発明によれば、主熱源側と補助熱源装置側との間で通信を行わずに給湯設定温度の湯の補助熱源装置への導入タイミングを判断することから、主熱源と補助熱源装置とを通信させるための手段(通信線等)が不要であり、その分だけコストダウンを図ることができる。また、補助熱源装置を買い換えた際にも主熱源側の設定変更は不要であるので、たとえ補助熱源装置の施工時に、その施工業者が主熱源側の施工マニュアルを持ち合わせていなくても支障がない。
また、補助熱源装置の給湯回路にバイパス開閉弁を備えたバイパス通路を設け、給湯バーナを停止した以降はバイパス通路側への流通割合が前記割合変化範囲内において最大となるようにバイパス開閉弁を制御して、主熱源からの湯を主にバイパス通路側を通して給湯することにより、給湯熱交換器の熱の影響をできるだけ受けずに給湯することができる。
つまり、給湯バーナの燃焼停止が行われても、燃焼停止前に加熱されていた給湯熱交換器の温度は直ぐには低下しないため、給湯熱交換器を通る湯は給湯熱交換器からの熱を吸熱して上昇するが、主熱源から補助熱源装置側に通される湯のうち給湯熱交換器側を通して給湯する湯の割合を小さくしてバイパス通路側を通して給湯する湯の割合を大きくすることにより、給湯熱交換器の熱の影響を少なくして給湯温度のオーバーシュートをより一層適切に防ぐことができる。
なお、給湯バーナの燃焼中は、例えば給湯回路に導入される湯水の給湯熱交換器側への流通割合が予め定められている割合変化範囲内における最大値または最大値に近い値となるようにバイパス開閉弁を制御することにより、給湯バーナによって給湯熱交換器を加熱して給湯設定温度の湯を効率的に形成できる・
さらに、給湯バーナを停止しても、その直後の給湯温度は給湯バーナの停止直前の給湯温度よりも高くなるものであるため、給湯バーナを停止した直後の給湯温度が給湯バーナ停止直前の給湯設定温度よりも予め定められる給湯再開基準温度以上(例えば3℃以上)低下したときには主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に到達して導入されるよりも早く給湯バーナの燃焼を停止してしまったと考えられる。そのため、給湯バーナを停止した直後の給湯温度が給湯バーナ停止直前の給湯設定温度よりも前記給湯再開基準温度以上(例えば3℃以上)低下したときには給湯バーナの燃焼を再開させることにより、誤って早めに給湯バーナの燃焼を停止した状態が長く続くことによる給湯温度のアンダーシュートを抑制でき、給湯温度をより一層安定化することができる。
さらに、湯水導入通路の一部が西日によって温まっているような場合にも、誤って早めに給湯バーナの燃焼を停止することが想定されるので、このような場合にも(例えば湯水導入通路のうち西日によって温められた水が導入された後に西日によって温められていない水が導入されたことによって給湯温度が低下したとき等には)給湯バーナの燃焼を再開させるようにしてもよい。
さらに、貯湯槽を有する主熱源を設けることにより、例えば太陽熱や燃料電池等の廃熱を利用して形成される湯を貯湯槽に貯湯して効率的に利用することができる。そして、貯湯槽を有する主熱源の貯湯槽から出湯される湯の通路と給水通路とを合流部で合流し、合流部にはその合流される湯と水とを混合するミキシング手段と、該ミキシング手段により混合されて形成された湯を補助熱源装置に導入する湯水導入通路を設けて、前記ミキシング手段を制御することにより前記合流部に流れる湯の流量と水の流量を制御することにより、合流部出形成されて補助熱源装置側に送られる湯の温度を適切に制御することができ、給湯温度の安定化を図ることができる。
本発明に係る熱源装置の一実施例の制御構成を示すブロック図である。 実施例の熱源装置の給湯時における給水温度演算値と制御用給水温度と給湯温度の時間的変化例および失火タイミング例を、実験用に求めた給水温度実測値と共に示すグラフである。 実施例および開発中の熱源装置のシステム構成例を説明するための説明図である。 図3に示す熱源装置に設けられている湯水循環通路と貯湯槽の出湯通路とを説明するために、図3の一部構成を簡略化して示すシステム構成図である。 貯湯槽内の温度層の分布例を模式的に示す説明図である。 熱源装置の給湯時における外気温の違いによる給水温度演算値と制御用給水温度の時間的変化例を示す模式的なグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、本実施例の説明において、これまでの説明の例と同一構成要素には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
図1には、本発明に係る熱源装置の一実施例の要部制御構成がブロック図により示されている。本実施例は、図3に示した熱源装置と同様のシステム構成を有し、さらに、図1に示されるように、給湯器16の制御装置46に、燃焼制御手段47、給水温度演算値算出手段71、制御用給水温算出手段72、メモリ部73、バイパス開閉弁制御手段74、給湯バーナ燃焼再開指令手段75を設けており、燃焼制御手段47は、給湯設定温度設定操作手段45を備えたリモコン装置43に接続されている。リモコン装置43は、屋内において、リビングや、浴室、台所、洗面所等の適宜の場所に設置されている。
また、タンクユニット4内の制御装置33には、ミキシング流量制御手段35と混合設定温度設定手段36が設けられており、制御装置33はリモコン装置43とは信号接続されているので、制御装置33がリモコン装置43と送受信する情報は取得できる。
給湯設定温度設定操作手段45は、利用者等により給湯設定温度を設定するための操作手段であり、例えばリモコン装置43の表面側に設けられている操作ボタン等により形成されている。この給湯設定温度設定操作手段45により設定された給湯設定温度の値は、タンクユニット4の制御装置33の混合設定温度設定手段36と給湯器16の制御装置46の燃焼制御手段47とに加えられる。
流量検出手段42は、給湯通路18を通って給湯される給湯流量を検出する。そして、流量検出手段42は、制御装置46の燃焼制御手段47に給湯流量の検出流量(検出値)を加える。また、給水流量センサ29も給湯通路18を通って給湯される給湯流量を検出し、制御装置33のミキシング流量制御手段35に給湯流量の検出流量(検出値)を加える。
ミキシング流量制御手段35は、合流部10側に出湯通路9から流れる湯の流量と給水通路8bから合流部10側に流れる水の流量を制御し、混合設定温度設定手段36により設定される設定混合温度の混合湯水が合流部10で形成されるようにするものである。
混合設定温度設定手段36は、混合湯水の設定温度(混合設定温度)を設定するものであり、例えば貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値よりも高い温度のときには、給湯時の前記混合設定温度を給湯設定温度に対応させて、例えば給湯設定温度の値と同じ値または、それより0.5℃といった温度だけ高めに設定する。なお、混合設定温度設定手段36は、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値以下の時には、混合設定温度を給湯設定温度よりも低い適宜の温度に設定する。
ミキシング流量制御手段35は、給水流量センサ29によって、給湯通路18を通って給湯される給湯流量が検出されたときにタンク側電磁弁13を開き、タンク湯水混合器12および水混合器14の制御による湯の流量と水の流量との制御により、合流部10で形成される混合湯水の温度が混合設定温度設定手段36により設定される混合設定温度となるように制御する。この制御によって形成された混合設定温度の湯は湯水導入通路15を通って給湯器16の給湯回路62に導入される。
給湯器16の制御装置46に設けられている給水温度演算値算出手段71は、給湯温度検出手段76により検出される給湯温度と、給湯熱交換器17の加熱量と、給湯熱交換器17の容量と、給湯熱交換器17とバイパス通路68とのバイパス比とに基づいて、給湯器16に導入される湯水の温度を給水温度演算値(認識値)として演算により求めるものである。この演算の仕方は特に限定されるものではないが、例えば0.5秒といった単位時間毎に移動平均を取って求められる。
例えばサンプリングタイムにおける給水温度演算値をTin、給湯温度をTout、給湯熱交換器17の容量をQ、給湯熱交換器17の加熱量をH、給湯熱交換器17とバイパス通路68とのバイパス比をBrとし、各サンプリングタイムにおける給水温度演算値Tinを以下の式(2)により算出する。なお、式(2)におけるバイパス比Brは、給湯器16に導入される湯水が給湯熱交換器17側とバイパス通路68側とに分かれて流れる際の、給湯熱交換器17側への分岐比(分岐率)であり(給湯熱交換器17側のバイパス比であり)、給湯熱交換器17側にほぼ100%流れる場合はBr=1となる。また、例えば給湯熱交換器17とバイパス通路68とに1:3の割合で流れる場合はBr=0.25となる。
Tin=Tout−H/(Q・Br)・・・(2)
そして、初回のサンプリングタイムにおいて式(2)で求めた値と2回目のサンプリングタイムにおいて式(2)で求めた値との平均(相加平均)をとって、2回目のサンプリングタイムにおける給水温度演算値(認識値)とする。3回目のサンプリングタイム以降においては、前回のサンプリングタイムにおいて求めた給水温度演算値と今回のサンプリングタイムにおいて式(2)により算出した値との平均(相加平均)をとって、その値を今回の給水温度演算値(認識値)とするものであり、本実施例における給水温度演算値の時系列データの一例が、図2の特性線aに示されている。
なお、給湯停止後の再出湯時における初回のサンプリングタイムにおける値は、式(2)により求められる値の代わりに、例えば給湯停止前の最後のサンプリングタイムで求めた給水温度演算値としてもよいし、例えば給湯停止から再出湯までの時間に応じて最後のサンプリングタイムで求めた給水温度演算値を補正した値としてもよい。
給水温度演算値算出手段71により求めた給水温度演算値は、逐次、制御用給水温度算出手段72と燃焼制御手段47とに加えられる。
制御用給水温度算出手段72は、給水温度演算値算出手段71により求められる給水温度演算値と予め定められる温度変化量(温度上昇量や温度下降量)とに基づき、燃焼制御手段47による給湯バーナ61の燃焼制御用の制御用給水温度を求める手段である。なお、前記温度変化量の値はメモリ部73に格納されている。
この制御用給水温度の算出に際し、制御用給水温度算出手段72は、例えば初回のサンプリングタイムに式(2)により算出した給水温度演算値を初期値とし、その値と2回目のサンプリングタイムにおいて給水温度演算値算出手段71により求めた給水温度演算値とを比較する。そして、初回のサンプリングタイムにおける給水温度演算値よりも2回目の給水温度演算値の方が大きい場合には、予め与えられている温度上昇分(例えば0.5秒ごとに0.1℃)を初回のサンプリングタイムにおける給水温度演算値に加算して2回目のサンプリングタイムにおける制御用給水温度とし、初回のサンプリングタイムにおける給水温度演算値よりも2回目の給水温度演算値の方が小さい場合には、予め与えられている温度上昇分(例えば0.5秒ごとに0.1℃)を初回のサンプリングタイムにおける給水温度演算値から減算して2回目のサンプリングタイムにおける制御用給水温度とする。
その後、制御用給水温度算出手段72は、前記サンプリングタイム毎に、給水温度演算値算出手段71により求めた前回の給水温度演算値と今回の給水温度演算値とを比較し、前回の給水温度演算値よりも今回の給水温度演算値の方が大きい場合には、前記温度上昇分を前回の制御用給水温度に加算して今回の制御用給水温度とし、前回の給水温度演算値よりも今回の給水温度演算値の方が小さい場合には、前回の制御用給水温度から前記温度下降分を減算して今回の制御用給水温度とする。図2の特性線bには、本実施例における制御用給水温度の時系列データの一例が示されている。制御用給水温度算出手段72が求めた制御用給水温度の値は逐次、燃焼制御手段47に加えられる。
なお、給湯停止後の再出湯時における初回のサンプリングタイムにおける値は、式(2)により求められる値の代わりに、例えば給湯停止前の最後のサンプリングタイムで求めた制御用給水温度としてもよいし、例えば給湯停止から再出湯までの時間に応じて最後のサンプリングタイムで求めた制御用給水温度を補正した値としてもよい。
燃焼制御手段47は、流量検出手段42によって給湯バーナ61の最低作動流量が検出されたときに給湯バーナ61の燃焼を開始させ、制御用給水温度算出手段72により求められる制御用給水温度に基づいて給湯バーナ61のフィードフォワード燃焼制御を行う。このように、制御用給水温度を用いることにより的確なフィードフォワード燃焼制御を行うことができる。また、本実施例においては、給湯器16は入水温度(給水温度)の検出センサを設けないことによりコストダウンを図ることができている。
なお、制御用給水温度と給湯設定温度との差が予め定められる燃焼不要温度範囲(例えば3℃)以下の場合には、給湯が開始されても給湯バーナ61の燃焼を行わない。また、給湯開始以降に制御用給水温度と給湯設定温度との差が前記燃焼不要温度範囲以下となった場合には、それまでの間に給湯バーナ61を燃焼していたときには給湯バーナ61の燃焼を停止する。
また、前記の如く、給水流量センサ29によって、給湯通路18を通って給湯される給湯流量が検出されたときに、タンクユニット4側の制御装置33では、ミキシング流量制御手段35がタンク側電磁弁13を開き、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値よりも高い温度のときには給湯設定温度(または給湯設定温度より0.5℃といった温度だけ高めの温度)の湯を形成して給湯器16側に送る。そのため、この湯を給湯器16側で追い加熱する必要はないが、この湯が給湯器16側に到達するまでには時間がかかり、その間は給湯器16の給湯回路62内の通路や湯水導入通路15内の水を給湯熱交換器17で加熱する必要があるので、前記の如く、給湯バーナ61の燃焼により給湯回路62内の通路や湯水導入通路15内の水を給湯熱交換器17で加熱する。
そして、燃焼制御手段47は、給湯バーナ61の燃焼制御中に、給水温度演算値算出手段71により求められる前記給水温度演算値をモニタし、該給水温度演算値の温度上昇に基づき、主熱源である貯湯槽2から給湯設定温度の湯が給湯器16に到達して導入されたと判断されたときに、給湯バーナ61の燃焼を停止する。この給湯バーナ61の燃焼停止により、給湯設定温度の湯が給湯回路62に到達した以降に余分な追い加熱が行われることを防ぐ。
具体的には、燃焼制御手段47は、給水温度演算値算出手段71により求めた前記給水温度演算値Tbから制御用給水温度算出手段72により求めた前記制御用給水温度Tcを差し引いた温度差(Tb−Tc)が、予め定められる燃焼停止基準温度差TinDiffに達したとき、または超えたときに、貯湯槽2から給湯設定温度の湯が給湯器16に導入されたと判断するものであり、本実施例において、燃焼停止基準温度差TinDiffは、前記式(1)により求められるものである。なお、失火係数は、予め実験等により求めてメモリ部73に格納されており、一例を挙げると、失火係数K=5である。
例えば、図2において、給湯設定温度は40℃であり、失火係数K=5のときには、燃焼停止基準温度差TinDiffは、式(1)より、TinDiff=(40−Tc)÷5 となり、制御用給水温度であるTcが22℃のときには燃焼停止基準温度差TinDiffは3.6℃、制御用給水温度Tcが20℃のときには燃焼停止基準温度差TinDiffは4℃、制御用給水温度Tcが18℃のときには燃焼停止基準温度差TinDiffは4.4℃になり変化するが、この例では、制御用給水温度Tcが約20℃のときに、給水温度演算値から制御用給水温度を差し引いた温度差が約4℃となり、Tc=20℃のときの燃焼停止基準温度差TinDiff=4℃と一致した、又は超えたので、貯湯槽2から給湯設定温度の湯が給湯器16に導入されたと判断し、給湯バーナ61の燃焼を停止している。
なお、図2には、実験用に検出した給水温度実測値が特性線dに示されており、前記給湯バーナ61の燃焼停止タイミングと実際の給水温度が給湯設定温度である40℃に到達したタイミングとが一致している。つまり、前記給湯バーナ61の燃焼停止タイミングは適切であることが立証されており、また、このとき、特性線cで示されている給湯温度のオーバーシュートも2℃程度であり、利用者の利用において許容できる範囲であることが分かった。
また、本実施例では、貯湯槽2から給湯設定温度の湯が給湯器16に導入されたと判断するための、給湯バーナ61の燃焼停止基準となる燃焼基準温度差を前記の如く給湯設定温度に対応させて変化させることにより、以下に述べるように、給湯バーナ61の停止タイミングをより一層適切に決定することができる。
例えば給水温度演算値の上昇幅は、実際の給水温度(実際に給湯器16に導入される水の温度)と給湯設定温度との温度差に応じて異なるものであり、そのため、給水温度演算値と制御用給水温度との差は給湯設定温度によっても変動する。すなわち、例えば実際の給水温度が一定の場合に、給湯設定温度が高く設定されて給水温度と給湯設定温度との温度差が大きければ給水温度演算値の上昇幅が大きくなり、給水温度演算値と制御用給水温度との差が大きくなる。ここで燃焼停止基準温度差を小さく設定すると、給湯バーナ61の停止タイミングが早めに判断されることになり、貯湯槽2側から給湯回路62側に給湯設定温度の湯が到達する前に給湯バーナ61を停止してしまうといった誤動作が生じる可能性があるが、前記の如く、燃焼停止基準温度差を給湯設定温度に応じた値とすることにより給湯バーナ61の停止タイミングが早めに判断されることを防止できる。
すなわち、前記式(1)から明らかなように、給湯設定温度が高いときには、燃焼停止基準温度差TinDiffが大きく設定されるために、その大きく設定される燃焼停止基準温度差以上に給水温度演算値と制御用給水温度との差が大きくならなければ貯湯槽2側から給湯回路62側に給湯設定温度(給湯設定温度の近傍温度を含む)の湯が到達したと判断されないため、この給湯設定温度の湯が到達するタイミングを適切に判断して適切なタイミングで給湯バーナ61を停止することができる。
また、その逆に、例えば実際の給水温度が一定の場合に、給湯設定温度が低く設定されて実際の給水温度と給湯設定温度との温度差が小さければ給水温度演算値の上昇幅が小さくなり、給水温度演算値と制御用給水温度との差が小さくなる。ここで燃焼停止基準温度差を大きく設定すると給湯バーナ61の停止タイミングの判断が遅くなり、貯湯槽2側から給湯回路62側に給湯設定温度の湯が到達しても給湯バーナ61の燃焼を継続してしまうことによりオーバーシュートが大きく発生してしまう可能性があるが、前記の如く、前記式(1)から明らかなように、給湯設定温度が低いときには、燃焼停止基準温度差が小さく設定されるために、給水温度演算値と制御用給水温度との差が、その小さく設定される燃焼停止基準温度差以上になったら貯湯槽2側から給湯回路62側に給湯設定温度(給湯設定温度の近傍温度を含む)の湯が到達したと判断され、貯湯槽2側から給湯回路62側に給湯設定温度の湯が到達するタイミングを適切に判断して適切なタイミングで給湯バーナ61を停止することができる。
例えば再出湯の場合に、前回給湯時の給湯設定温度が40℃であったとし、今回給湯時の給湯設定温度を60℃とする場合を考える。この場合、前回の給湯停止から再出湯までの時間が短い場合には、貯湯槽2側と給湯器16との接続配管内の湯の温度は40℃近傍の温度となっており、その40℃の湯が給湯器16の給湯回路62に導入されるが、その時点では給湯バーナ61の燃焼は行われている。
そして、給湯設定温度を40℃から60℃に変更したことによって、導入される湯の温度である実際の給水温度と給湯設定温度との温度差が大きくなることから給水温度演算値の上昇幅が大きくなり、また、燃焼停止基準温度差も給湯設定温度に対応させて大きく設定されるため、給湯設定温度の変化に応じて大きくなる給水温度演算値の上昇幅と給湯設定温度の変化に応じて大きく設定される燃焼停止基準温度差との対応が図れることから、貯湯槽2側から送られてくる60℃の湯が給湯器16の給湯回路62に導入されたときに60℃の湯の到達を適切に判断でき、給湯バーナ61の停止タイミングを適切に決定することができる。
また、熱源装置の初回運転時や、前回給湯後の再出湯までの時間が長い場合等、貯湯槽2側と給湯器16側とを接続する接続配管内の湯が冷えていて給湯器16に導入される給水温度が低い場合の給湯時(コールドスタート時)等、実際の給水温度(入水温度)が低い場合には、前記制御用給水温度も低い値となり、また、前記式(1)から明らかなように、燃焼停止基準温度差が大きく設定されることから、燃焼停止基準温度差が小さい場合に比べると給湯バーナ61の燃焼停止のタイミングが遅めとなる。言い換えると、給湯バーナ61の燃焼停止タイミングの判断が慎重に行われて貯湯槽2側から給湯設定温度の湯が確実に届いたときに給湯バーナ61の燃焼停止のタイミングが判断され、適切なタイミングで給湯バーナ61の燃焼停止が行われる。
一方、実際の給水温度(入水温度)が高い場合には、前記給水温度演算値も高い値となって制御用給水温度も高い値となり、また、前記式(1)から明らかなように、燃焼停止基準温度差が小さく設定されることから、燃焼停止基準温度差が大きい場合に比べると給湯バーナ61の燃焼停止のタイミングが早めとなる。つまり、入水温度が高い場合には給湯バーナ61の燃焼停止タイミングの判断が遅くなった場合に生じるオーバーシュートが大きくなるため、その大きなオーバーシュートが発生しないような適切なタイミングで給湯バーナ61の燃焼停止が行われる。
さらに、熱源装置の配置されている外気温が低いと給水温度の温度変動が大きく、図6(a)の特性線aに示されるように、給水温度演算値の変動も大きい(同図のCに示す温度の落ち込みが大きい)。また、外気温が低いときには、例えば同図の特性線bに示されるように、制御用給水温度も低めとなって燃焼停止基準温度差が大きめに設定されることになり、仮に燃焼停止基準温度差を小さめとした場合のように給湯設定温度の湯が給湯器16に到達する前に給湯バーナ61の燃焼を停止してしまうことを防ぐことができ、給湯温度の大きなアンダーシュートが発生することを防止できるため、利用者が不快な思いをすることを防止する。
一方、図6(b)に示されるように、外気温が高いときには給水温度の温度変動も小さいため、特性線aに示されるような給水温度演算値の変動も小さく(同図のCに示す温度の落ち込みが小さく)、同図の特性線bに示されるように、制御用給水温度も高めとなる。そして、この場合は燃焼停止基準温度差が小さめに設定されることから、給湯バーナ61の燃焼停止タイミングが遅めに判断されることはなく、給湯温度の大きなオーバーシュートが発生することが抑制される。なお、入水温度が高めのときには、燃焼停止基準温度差を小さくしたことによって、たとえ誤って早めに消火したとしても給湯温度が急激に下がることはない。
以上のように、本実施例では、給湯設定温度が高い場合でも低い場合でも、また、実際の給水温度が低い場合でも高い場合でも、外気温が低い場合でも高い場合でも、いずれの場合も、給湯設定温度の湯が給湯器16の給湯回路62に到達するタイミングを適切に判断して給湯バーナ61の燃焼停止を適切なタイミングで行うことができ、給湯温度の安定化を図ることができる。
なお、前記実施例では、給水流量センサ29によって給湯通路18を通って給湯される給湯流量が検出されたときに、タンクユニット4側の制御装置33のミキシング流量制御手段35がタンク側電磁弁13を開き、貯湯槽内湯水温検出手段5aの検出温度が前記閾値よりも高い温度のときには合流部10で給湯設定温度(または給湯設定温度より0.5℃といった温度だけ高めの温度)の湯を形成して給湯器16側に送るようにしたが、この際、合流部10で形成される湯の温度を徐々に高めていって給湯設定温度またはその近傍温度になるようにしてもよい。
また、本実施例において、バイパス開閉弁制御手段74は、燃焼制御手段47の制御情報を取り込み、給湯バーナ61の燃焼中はバイパス電磁弁69を閉じ、給湯熱交換器17側への流通割合が予め定められている割合変化範囲内における最大値または最大値に近い値となるように、つまり、ほぼ100%給湯熱交換器17側に通すことができるようにし、給湯バーナ61を停止した以降はバイパス通路68側への流通割合が前記割合変化範囲内で最大となるように、つまり、ここでは、パイパス電磁弁69を完全に開いて、例えば給湯回路62に導入された湯水を給湯熱交換器17側とバイパス通路68側との比が1:3になるような割合で通すようにする。このことによって、給湯バーナ61の燃焼停止以降に給湯熱交換器17の余熱等の影響を受け難くでき、より一層給湯温度の安定化を図ることができる。
また、給湯バーナ燃焼再開指令手段75は、燃焼制御手段47の制御情報と給湯温度検出手段76の検出温度とを取り込み、給湯バーナ61を停止した直後の給湯温度が給湯バーナ61の停止直前の給湯設定温度よりも予め定められる給湯再開基準温度(例えば3℃)以上低下したときには、燃焼制御手段47により給湯バーナ61の燃焼を再開させる。
つまり、給湯バーナ61を停止しても、その直後の給湯温度は給湯バーナ61の停止直前の給湯温度よりも高くなるものであるので、給湯バーナ61を停止した直後の給湯温度が給湯バーナ61の停止直前の給湯設定温度よりも前記給湯再開基準温度(例えば3℃)以上低下したときには貯湯槽2側から給湯設定温度の湯が給湯器16に到達して導入されるよりも早く給湯バーナ61の燃焼を停止してしまったと考えられるため、このようなときに給湯バーナ燃焼再開指令手段75の指令によって燃焼制御手段47が給湯バーナ61の燃焼を再開させることにより、給湯温度の安定化を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。例えば燃焼制御手段47は、給湯バーナ61の燃焼制御中に、給水温度演算値算出手段71により求められる前記給水温度演算値をモニタし、該給水温度演算値の温度上昇に基づき、主熱源である貯湯槽2から給湯設定温度の湯が給湯器16に到達して導入されたと判断されたときに、給湯バーナ61の燃焼を停止するようにすればよく、この判断を前記実施例のように、給水温度演算値と制御用給水温度との差に基づいて行わずに、例えば給水温度演算値の上昇勾配が予め定められる基準勾配以上になったときに行うようにしてもよい。
また、前記実施例においては、前記給水温度演算値から制御用給水温度を差し引いた温度差が予め定められる燃焼停止基準温度差に達したときに、主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に到達して導入されたと判断したが、このタイミングは、給水温度演算値の微分値が所定値(予め定められる設定値)を超えた時と略同義であり、したがって、給水温度演算値の微分値が予め定められる設定値を超えたときに主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に到達して導入されたと判断してもよい。
さらに、前記実施例では、給湯器16は、給水流量を検出するためのセンサである給水サーミスタを用いないものについて記載したが給湯器16に給水サーミスタを設けてもよい。この場合にも、主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に到達して導入されたと判断する判断方法として、前記実施例のような方法を適用してもよいし、給水サーミスタの検出温度の微分値に基づいて、この検出温度の微分値が予め定められる判断基準微分値に達したとき又は超えたときに、主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に到達して導入されたと判断することもできる。
また、本発明の熱源装置の詳細なシステム構成は適宜設定されるものであり、例えば前記実施例では、タンク湯水混合器12と水混合器14も共に2方弁として、これらの混合器12,14で2カ所で混合比を調整したが、例えば2方弁を用いる代わりに、1カ所に3方弁を設けて混合比を調整するようにしてもよい。
また、前記実施例では、給水流量センサ29と流量検出手段42を別々のものとして両方を熱源装置に設けたが、どちらか1つで兼用してもよい。例えば流量検出手段42のみ設ける場合には、流量検出手段42の検出信号を、流量割合検出手段38とミキシング流量制御手段35にも加えるようにする。なお、給水流量センサ29と流量検出手段42の両方を設ける場合にも、流量検出手段42の検出信号をミキシング流量制御手段35等に加えてもよいが、ミキシング流量制御手段35等には給水流量センサ29の検出信号を加えるようにする方が、給湯器16等の補助熱源装置とタンクユニット4間の情報融通を行わずにすみ、制御構成を簡略化できる。
さらに、給湯器16は、給湯熱交換器17を例えば石油燃焼式のバーナ装置により加熱するタイプの給湯器としてもよい。
さらに、図3、図4において、接続通路21,22を省略したシステム(循環ポンプ23、電磁弁24もなし)においても本発明は有効である。
さらに、図3の破線で示されるようなバイパス路79とバイパス電磁弁80を設けて熱源装置を形成してもよい。このような構成においては、バイパス路79と通路28との合流部で合流した後の温度が給湯設定温度となるように、必要に応じてバイパス電磁弁80の開閉制御やミキシング流量制御手段35等による温度制御、燃焼制御手段47による燃焼制御等が適宜行われる。
なお、給湯通路62側とバイパス路79側との分岐比(バイパス比)は例えば8:2としたり5:5としたり適宜設定されるものであるが、例えば湯水導入通路15が冷えている状態で給湯が開始されたときは、給湯器16の給湯バーナ61の燃焼中はバイパス路79側には湯水を通さずに給湯バーナ61の燃焼停止時に(つまり、給湯設定温度の湯が給湯器16に導入される頃に)バイパス路79側にも湯水を通すようにすることができる。
さらに、前記実施例では、貯湯槽2は燃料電池1に熱的に接続されていたが、燃料電池1の代わりに、太陽熱の集熱機やヒートポンプ等を接続してもよい。
本発明の熱源装置は、たとえ主熱源と補助熱源装置との通信を行わなくても給湯温度の安定化を図ることができ、コストダウンを図ることもできるので、使い勝手が良好であり、例えば家庭用の熱源装置として利用できる。
1 燃料電池
2 貯湯槽
3 熱回収用通路
4 タンクユニット
5 貯湯槽内湯水温検出手段
8,8a,8b 給水通路
9 出湯通路
10 合流部
11 貯湯槽出湯水温検出手段
12 タンク湯水混合器
13 タンク側電磁弁
14 水混合器
15 湯水導入通路
16 給湯器
17 給湯熱交換器
23 循環ポンプ
24 電磁弁
28 混合サーミスタ
29 給水流量センサ
33 制御装置
35 ミキシング流量制御手段
36 混合設定温度設定手段
42 流量検出手段
45 給湯設定温度設定操作手段
47 燃焼制御手段
61 給湯バーナ
62 給湯回路
66 燃焼室
67 給湯熱交出側温度検出手段
68 バイパス通路
69 バイパス電磁弁
71 給水温度演算値算出手段
72 制御用給水温算出手段
73 メモリ部
74 バイパス開閉弁制御手段
75 給湯バーナ燃焼再開指令手段
76 給湯温度検出手段

Claims (6)

  1. 主熱源から出湯される湯の通路の下流側に、給湯熱交換器を備えた補助熱源装置の給湯回路の湯水導入側が接続されて前記主熱源から前記補助熱源装置に送られる湯を該補助熱源装置の前記給湯回路を通して給湯する機能を有し、前記補助熱源装置には、前記給湯熱交換器を加熱する給湯バーナと、該給湯バーナの燃焼制御を行う燃焼制御手段と、前記給湯回路を通して給湯される湯の温度を検出する給湯温度検出手段と、該給湯温度検出手段により検出される給湯温度と給湯熱交換器の容量と該給湯熱交換器の加熱量とに基づいて補助熱源装置に導入される湯水の温度を給水温度演算値として演算により求める給水温度演算値算出手段とを有し、給湯が開始されたときに前記補助熱源装置の前記燃焼制御手段が前記給湯バーナの燃焼を開始させて、前記給水温度演算値算出手段により求められる前記給水温度演算値をモニタして該給水温度演算値の温度上昇に基づき前記主熱源から前記給湯設定温度の湯が前記補助熱源装置に到達して導入されたと判断されたときに前記給湯バーナの燃焼を停止することを特徴とする熱源装置。
  2. 給水温度演算値算出手段により求められる給水温度演算値と予め定められる温度変化量とに基づき燃焼制御手段による給湯バーナ燃焼制御用の制御用給水温度を求める制御用給水温度算出手段を有し、燃焼制御手段は、前記給水温度演算値から前記制御用給水温度を差し引いた温度差が予め定められる燃焼停止基準温度差に達したとき又は超えたときに主熱源から給湯設定温度の湯が補助熱源装置に導入されたと判断することを特徴とする請求項1記載の熱源装置。
  3. 燃焼停止基準温度差は給湯設定温度から制御用給水温度を差し引いた差を予め定められる失火係数で調整した値としたことを特徴とする請求項2記載の熱源装置。
  4. 補助熱源装置の給湯回路には該給湯回路に導入される湯水を給湯熱交換器には通さずに出湯するバイパス通路が設けられており、該バイパス通路にはバイパス開閉弁が設けられて、前記給湯回路に導入される湯水の前記給湯熱交換器側への流通割合と前記バイパス通路側への流通割合とが前記バイパス開閉弁の開閉により予め定められる割合変化範囲内で制御される構成と成し、給湯バーナを停止した以降は前記バイパス通路側への流通割合が前記割合変化範囲内で最大となるように前記バイパス開閉弁を制御するバイパス開閉弁制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の熱源装置。
  5. 給湯バーナを停止した直後の給湯温度が前記給湯バーナの停止直前の給湯設定温度よりも予め定められる給湯再開基準温度以上低下したときには燃焼制御手段により前記給湯バーナの燃焼を再開させる給湯バーナ燃焼再開指令手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の熱源装置。
  6. 主熱源は貯湯槽を有して該貯湯槽から出湯される湯の通路と給水通路とが合流する合流部が設けられ、該合流部で合流される前記湯の通路からの湯と前記給水通路からの水とを混合するミキシング手段と、該ミキシング手段により混合されて形成された湯を補助熱源装置に導入する湯水導入通路と、前記ミキシング手段を制御することにより前記合流部に流れる湯の流量と水の流量を制御するミキシング流量制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の熱源装置。
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