JP2012154073A - 車両用ドアハンドル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面衝突時等におけるドアの開放をカウンターウエイト部の慣性モーメントにより防止する。
【解決手段】ハンドル本体の往復運動をドアロック装置に伝達するベルクランク部10と、そのベルクランク部に付加される質量として、側面衝突時の慣性力の釣合機能を果たすカウンターウエイト部11と、を備える。ベルクランク部とカウンターウエイト部とは互いに別体の分割構造とされ、ベルクランク部はベルクランク軸9により回動可能に支持され、カウンターウエイト部はそのベルククランク軸から一定距離離間してその軸と平行に設けられたカウンターウエイト軸13により、該ベルクランク部に対してさらに回動可能に支持される。かつ、そのカウンターウエイト部の正方向の回動は該カウンターウエイト部がベルクランク部に当接して阻止されるとともに、正方向ばね部材でその当接状態が維持され、カウンターウエイト部の逆方向の回動は自由に許容される。
【選択図】図7

Description

この発明は、車両用ドアハンドル装置に関する。
主に、自動車の運転席、助手席、後部席等に乗降りするドアを開閉するための車両用ドアハンドル装置として、特許文献1の技術が知られている。
特開2001−132282
これは、車両のドアに固定されるベース部材と、そのベース部材に対し一端部を回動支点として回動可能に連結され、他端部である自由端部がドアから遠ざかる方向の開動作及びこの逆の閉動作の往復運動を行うハンドル本体と、
前記ベース部材により回動可能に支持されてそのハンドル本体の自由端部に接続されるとともにドアを閉位置に維持するドアロック装置に接続され、ハンドル本体の往復運動に追従して回動することにより、前記ドアロック装置を非ロック状態及びロック状態にするベルクランクレバーとを備えたものである。
この技術は、側方衝突の衝撃で、ベルクランクレバーがドアロック装置を解除する方向に回動してドアが解放されてしまう危険を回避するために、ベルクランクレバーにカウンターウエイトを設け、その質量の慣性(衝突において原位置に止まろうとする慣性)によりベルクランクレバーの開方向の回動を抑制する。さらに、側方衝突時に反対側のドアについては、カウンターウエイトの慣性がベルクランクレバーの開方向への回動を助長することになりやすいため、この弊害を抑制するために、ベルクランク部とカウンターウエイト部とを分割し、一方向には両者の離間を阻止し、他方向にはこれを許容する分割構造を採用する。
この分割構造によれば、逆方向の慣性荷重によるドアの開放を防止し、また側方衝突の際に、ドアパネルによってカウンターウエイトが直接押されたときのドアの開放を防止する効果を期待できる。
しかしながら、ベルクランク部とカウンターウエイト部とが同一の軸により回動可能に支持され、その同一の軸の周りに正方向の回動は両者の当接により阻止され、逆方向(互いに離間する方向)の回動は自由に許容されるが、カウンターウエイト部に充分な慣性モーメントを生じさせるには、同一の軸からカウンターウエイト部の重心までの距離が大きくなり、その結果、カウンターウエイト部が大型化して重量が大きくなる欠点がある。
本発明は、側面衝突時等におけるドアの開放をカウンターウエイト部の慣性モーメントにより防止する上で、カウンターウエイト部をできるだけ小型化・軽量化することを課題とする。
課題を解決するための手段及び効果
この課題を解決するために、本発明の車両用ドアハンドル装置は、
車両のドアに固定されるベース部材と、
そのベース部材に対し一端部を回動支点として回動可能に連結され、他端部である自由端部がドアから遠ざかる方向の開動作及びこの逆の閉動作の往復運動を行うハンドル本体と、
前記ベース部材により回動可能に支持されてそのハンドル本体の自由端部に接続されるとともにドアを閉位置に維持するドアロック装置に接続され、ハンドル本体の往復運動に追従して回動することにより、前記ドアロック装置を非ロック状態及びロック状態にするベルクランクレバーと、を備え、
そのベルクランクレバーは、
前記ハンドル本体及びドアロック装置にそれぞれ接続されて、ハンドル本体の往復運動をドアロック装置に伝達するベルクランク部と、
そのベルクランク部に付加される質量として、側面衝突時の慣性力の釣合機能を果たすカウンターウエイト部と、を備え、
それらベルクランク部とカウンターウエイト部とは互いに別体の分割構造とされ、ベルクランク部はベルクランク軸により回動可能に支持され、前記カウンターウエイト部はそのベルククランク軸から一定距離離間してその軸と平行に設けられたカウンターウエイト軸により、該ベルクランク部に対してさらに回動可能に支持され、
かつ、そのカウンターウエイト部の正方向の回動は該カウンターウエイト部がベルクランク部に当接して阻止されるとともに、正方向ばね部材がカウンターウエイト部を前記正方向においてベルクランク部に押し付け、他方、カウンターウエイト部の逆方向の回動は、カウンターウエイト部が前記正方向ばね部材のばね力に打ち勝って前記カウンターウエイト軸の周りに前記ベルクランク部から離間する運動として許容されることを特徴とする。
このように、ベルクランク部とカウンターウエイト部の回動軸をずらすことによって、カウンターウエイト部の重心位置をベルクランク部の回動軸から遠ざけることができるため、カウンターウエイト部の重量を軽くしても、必要な慣性(回転)モーメントを生じさせることができる。このことがカウンターウエイト部、ひいては車両の軽量化につながる。
本発明において、前記ベルクランク部は、前記ベルクランク軸から外方へ突出するレバー部と、該ベルクランク軸に関して該レバー部とは異なる方向に突出する作用部とを備え、それらレバー部と作用部16とがベルクランク形態をなし、その作用部の端部に、前記ドアロック装置と接続される連結部が形成され、前記カウンターウエイト軸は、該ベルクランク部の前記レバー部の先端から最も遠い、前記作用部の先端部に設定され、さらにカウンターウエイト軸から前記カウンターウエイト部がさらに遠くに突き出すように連結される。
このようにすれば、カウンターウエイト部を軽量化しつつ、そのカウンターウエイト部に、側面衝突時の慣性質量の釣合機能を最も効果的に果たさせることができる。
また本発明において、前記ベルクランク部は樹脂製部品であり、前記カウンターウエイト部は金属製部品であって、前記ベース部材との摺動面に対してそのベルクランク部の端面が前記カウンターウエイト部の端面より該ベース部材の摺動側に突出して位置し、そのベルクランク部の樹脂製の端面が該ベース部材と摺動する摺接面とされる。
このようにすれば、ベース部材と摺動するのが、ベルクランク部の樹脂端面となるから、通常は樹脂で形成されるベース部材が、樹脂と金属との摺動に比べて樹脂同士の摺動となることにより摩耗しにくい利点がある。
車両用ドアハンドル装置の代表的な設置例を示す側面図。 本発明の一実施例であるドアハンドル装置の斜視図。 その平面図。 その正面図。 その背面図。 図2のハンドル本体とベルクランクレバーとの作動を示す側面説明図。 図2におけるベルクランクレバーの組立時と分解時を併せ示す斜視図。 図7に対応する側面図。 図8の組立状態の正面図。 その背面図。 その底面図。 ダイキャスト部分をハッチングで示す図10に対応する背面図。 図8等に示したベルクランクレバーの側面衝突時に想定される作動を示す側面図。 同じく側面衝突時の反対側のドアにおいて想定されるベルクランクレバーの作動を示す側面図。 図14において仮にカウンターウエイト部とベルクランク部とが一体のものであるした場合に想定されるベルクランクレバーの作動を示す側面図。 カウンターウエイト部とベルクランク部の回動軸を同軸とした参考例を示す斜視図。 図16の側面図。 参考例のダイキャスト部分をハッチングで示す背面図。
以下、この発明の実施例を説明する。図1に示す自動車(車両)Vの前部ドアD1及び後部ドアD2の開閉のためにドアハンドル装置1が設けられ、ドアハンドル装置1は、図2に示すように、車両のドアに固定されるベース部材2と、そのベース部材2に対し一端部を回動支点として回動可能に連結され、他端部である自由端部がドアから遠ざかる方向の開動作及びこの逆の閉動作の往復運動を行うハンドル本体3と、ベース部材2により回動可能に支持されたベルクランクレバー4とを備える。ベルクランクレバー4は、そのハンドル本体3の自由端部に接続されるとともにドアを閉位置に維持するドアロック装置5に接続され、図6に示すように、ハンドル本体3の往復運動に追従して軸9周りに回動することにより、自身の後述する連結部16を介してドアロック装置5を非ロック状態及びロック状態にする。
図6に示すように、ハンドル本体3の自由端部にはベース部材2内に出入り可能に入り込む接続部6が形成され、この接続部6がベース部材2に形成されたガイド部7により往復移動できるように案内されるとともに、その接続部6の先端側に形成された係合部8に、ベルクランクレバー4の後述するレバー部14が係合し、このレバー部14を介してハンドル本体3の操作力がベルクランクレバー4の軸9周りの回動に変換され、さらに連結部16を介してドアロック装置5に作用する。
図7及び図8に示すように、ベルクランクレバー4は、図2のハンドル本体3及びドアロック装置5に接続されてハンドル本体3の往復運動をドアロック装置5に伝達するベルクランク部10と、そのベルクランク部10に付加される質量として、側面衝突時の慣性力の釣合機能を果たすカウンターウエイト部11とを備え、それらベルクランク部10とカウンターウエイト部11とは互いに別体の分割構造とされる。ベルクランク部10は、ベルクランク軸9が挿通される軸挿通部12においてベース部材2により回動可能に支持され、カウンターウエイト部11はそのベルククランク軸9(軸挿通部12)から一定距離離間してその軸挿通部12と平行に設けられたカウンターウエイト軸13により、ベルクランク部10に対してさらに回動可能に支持される。
カウンターウエイト部11の正方向の回動(図8における時計周りの回動)は、カウンターウエイト部11がベルクランク部10に当接して阻止されるとともに、後述する正方向ばね部材(図3、図5並びに図8、図9に示すねじりコイルばね21)が、カウンターウエイト部11をその正方向(図8の時計回り)においてベルクランク部10に押し付ける。他方、カウンターウエイト部11の逆方向の回動(図8における反時計方向の回動)は、カウンターウエイト部11が正方向ばね部材であるねじりコイルばね21のばね力に打ち勝ってカウンターウエイト軸13の周りにベルクランク部10から離間する運動(図14参照)として許容される。
より具体的には、図7及び図8において、一方の分割部位であるベルクランク部10は、軸挿通部12から外方へ突出するレバー部14と、軸挿通部12に関してレバー部14とは異なる方向に突出する作用部15とを備え、レバー部14と作用部16とが概ねL状のベルクランク形態をなし、作用部15の端部に、前記ドアロック装置5と機械的に接続される連結部16が形成されている。この例において、レバー部14、作用部15及び連結部16は、軸挿通部12とともに樹脂で一体成形されることにより、ベルクランク部10が一体樹脂成形品とされ、軸挿通部12に挿通されてベース部材2に支持されるベルクランク軸9(図3〜図6参照)により、ハンドル本体3の操作方向と平行な平面(特にほぼ垂直面)内で回動可能に支持される。
ここでは軸挿通部12が円筒状をなし、その軸孔12aに軸9が貫通する場合を説明しているが、軸挿通部12の部分が中実の軸であってその外周面がベース部材2に形成された軸受部に支持される場合もある。また軸挿通部12を貫通するベルクランク軸9は、図5に示すように、ベース部材2に形成された軸受部22、23(例えば壁状部分)により支持される。回転摺動面は、ベルクランク部5の軸挿通部と軸9の間でもよいし、軸9と軸受部22,23の間でもよい。
図7、図8に戻って、他方の分割部品であるカウンターウエイト部11は、側面衝突時の慣性質量となり得る重量を有するブロック状のウエイト本体17と、この本体17と一体的に形成され、本体17からベルクランク部10の作用部15側へ突出する脚部18と、その脚部18と一体に又は近接して形成されたストッパ部19とを備え、脚部18においてベルクランク部10に対し、上述の軸13により回動可能に連結されている。この例で、ウエイト本体17、脚部18及びストッパ19は例えばダイキャスト鋳造で一体に成形されることにより、カウンターウエイト部11は金属一体部品とすることができ、あるいは一体ではなく、複数の金属片を組み合わせて一体化した金属体としてもよい。
脚部18には軸13が一体で形成され、この軸部13がベルクランク部10の軸孔13a(図7、図8の右側参照)に通されて、カウンターウエイト部12がベルクランク部10に軸支される。またストッパ部19は、ベルクランク部10の作用部15の端面に形成された当接面15aに当接する被当接面19aを備える。これら当接面15a及び被当接面19aは、ベルクランク部10及びカウンターウエイト部11の回動可能な方向と交差する(特に直交する)面である。図8に示すように、ベルクランク部10に対して、カウンターウエイト部11が軸13によって組み付けられた状態では、カウンターウエイト部11のストッパ部19の被当接面19aが、ベルクランク部10の当接面15aに当接し、その結果、カウンターウエイト部11がベルクランク部10に対し、図8の時計方向である正方向へ回動することが阻止される。
前述のねじりコイルばね21は、図3、図5、図8、図9等に示すように、ベルクランク部5の軸挿通部12の外周に装着することができる。このねじりコイルばね21は、コイル状に巻かれたばね本体の両端部に、ベース部材2に掛止される延長端部21aと、カウンターウエイト部11に掛止される延長端部21bとを備え、所定のねじり余荷重が付与された状態で、ベース部材2とカウンターウエイト部11との間に装着される。従って、図8においてカウンターウエイト部11(詳しくはウエイト本体17)を時計方向に付勢するねじり荷重を生じ、そのねじり荷重により、カウンターウエイト部11の被当接面19aがベルクランク部10の当接面15aに常時押し付けられ、ベルクランク部10はその押圧力を受けて、図8の時計方向へ常時付勢される。その結果、図6に示すベルクランク部10のレバー部14が、ハンドル本体3の係合部8に押し付けられるように、言い換えればハンドル本体3を常に閉位置へ引き込むように、ねじりコイルばね21によって付勢される。
そして、図6でハンドル本体3は、そのねじりコイルばね21の付勢力に逆らって引き起こされ、その操作力を解除すれば、ハンドル本体3はそのばね21の付勢力を受けているベルクランクレバー4によって常に閉位置へ引き戻される。このハンドル本体3の操作によるベルクランクレバー4の回動において、ベルクランク部10とカウンターウエイト部11とはねじりコイルばね21の付勢力によって一体的に回動する。このように、ねじりコイルばね21は、カウンターウエイト部11を介してベルクランク部10のレバー部14をハンドル本体3の係合部8に押し付けることで、カウンターウエイト部11をベルクランク部10に対しその当接方向(正方向)に押し付ける正方向ばね部材の機能と、ベルクランクレバー4をハンドル本体3が引き込まれる(閉じられる)方向に付勢するベルクランクレバー付勢用のばね部材の機能との双方を兼ねる。そして、上記正方向においてはベルクランク部10とカウンターウエイト部11とが一体でしか回動できない。
他方、カウンターウエイト部11に逆方向(図8における反時計方向)の回転モーメントが生じた場合、それがねじりコイルばね21のばねトルクに打ち勝てば、カウンターウエイト部11はベルクランク部5に対し、当接面15aと被当接面19aとの離間を伴って、反時計方向へ回動できる。この意味で、ベルクランク部10とカウンターウエイト部11とは、正方向には一体拘束、逆方向には非拘束(回動自由)というワンウェイの力の伝達系を構成する。
カウンターウエイト軸13は、ベルクランク部10のレバー部4の先端から最も遠い、作用部15の先端部に設定され、さらにその軸13から脚部19を介してウエイト本体17がさらに遠くに突き出すように位置する。また、ベルクランク軸9とカウンターウエイト部11の重心Gとの距離は、ベルクランク軸9とカウンターウエイト軸13との距離より大きい。なお、2軸間距離や重心・軸間距離を問題にする場合は、軸は軸中心を意味する。
図10、図12に示すように、ベルクランク部10の回動方向に平行で、ベース部材1のフレーム部120に対面する端面12b(例えば軸挿通部12の端面)は、カウンターウエイト部11の同様な端面17bより、フレーム部120側へ突出している。そのため、この例で、樹脂部品であるベルクランク部10の端面12bがその回動時においてフレーム部120に摺接するが、ダイキャスト品であるカウンターウエイト部11が摺接することはない。
また図10、図12において、カウンターウエイト部11の脚部18は、軸挿通部12と平行な方向における一方の側のみに形成され、他方の側は空間22とされている。この空間22を利用して上述のねじりコイルばね21が組み込まれる。そして、図12のQ部分(左側の軸部12)にカウンターウエイト部が存在しないことにより、カウンターウエイト部11の重量を大きくしなくても、カウンターウエイト部11の重心Gの位置が軸挿通部12(軸9)及び軸13からより遠くなり、その結果、重心Gの位置とベルクランク軸9との距離、言い換えれば回転モーメント(慣性モーメント)の腕の長さを大きくすることができる。
次にこの実施例の作動を説明する。
図6に示すように、ハンドル本体3の通常の開操作においては、ハンドル本体3の引き起こし動作により、ねじりコイルばね21に逆らってベルクランクレバー4が図中、反時計方向に回動し、ドアロックを解除する。このとき、カウンターウエイト部11はベルクランク部10に対しねじりコイルばね21(図9)で押し付けられて一体的な状態に保持されているので、ベルクランク部10及びカウンターウエイト部11があたかも一体の部材のように、反時計方向へ回動するとともに、ハンドル本体3の引起こし操作の解除により時計方向へ回動して原位置へ復帰する。
次に、図6の上側の図面において、ハンドル本体3が閉位置にある状態で右側から側面衝突が起こった場合を想定すると、ドアパネル、ベース部材2、ベルクランク軸9が、ハンドル本体3に対して左方へ変位しようとするのに対して、カウンターウエイト部11が原位置に止まろうとするため、図13に示すように、そのカウンターウエイト部11の慣性荷重により、ベルクランクレバー4はほとんど回動しない。その結果、図6のハンドル本体3が閉位置へ引き込まれた状態に維持され、ハンドル本体3の開位置への移動、ひいてはドアの開放が抑制ないし防止される。
ここで、図6における右からの側面衝突時に、車室を隔てて反対側のドアでは外側への衝撃となるため、カウンターウエイト部11の慣性荷重により異なる現象が生じる。いま、図6の図示しない反対側(左側)のドアに対して左方から側面衝突が生じた場合、図6のドアパネル、ベース部材2、ベルクランク軸9にも間接的にその衝撃が作用して右方へ変位しようとし、ベルクランクレバー4のカウンターウエイト部11は原位置に止まろうとするため、もし仮に、ベルクランク部10とカウンターウエイト部11とが一体であれば、図15に示すようにベルクランクレバー4に反時計方向の回転モーメントが生じ、図6の上側の図でそのように回転すると、ハンドル本体3が開位置へ移動してドアが解放されてしまうおそれがある。
しかしながら、図6においてベース部材2を介してベルクランク軸9が右方へ変位しようとし、ベルクランクレバー4のカウンターウエイト部11が原位置に止まろうとすれば、そのカウンターウエイト部11には軸13の周りに反時計方向の回転モーメント(慣性トルク)が生じる。それによって図14のように、カウンターウエイト部11が単独で軸13の周りに反時計方向へ回転すれば、カウンターウエイト部11の慣性トルクはベルクランク部10に伝達されないか、されたとしてベルクランク部14を反時計方向へ回転させようとするモーメントは、図15の場合と比較して十分に小さいから、側方衝突時のおける反対側のドアの開放も有効に防止ないし抑制される。
さらに、図6において右からの側方衝突により、ドアパネルを介してカウンターウエイト部11が直接押された場合でも、図14のように、カウンターウエイト部11が軸13の周りに反時計方向(逆方向)へ回動し、直接押された力を吸収して、ベルクランク部10へ伝わりにくくする。よって、ベルクランク部10が図15のように回動してドアが開放されてしまうことを防止ないし抑制できる。
なお、図16〜図18は参考例として、ベルクランク部110とカウンターウエイト部111とをいずれも同一の軸90により回転可能に支持するベルクランクレバー140を示している。例えばベルクランク部110の軸挿通部112にベルクランク軸90を挿通し、さらにその軸挿通部112の外周に、カウンターウエイト部111の円筒部を回転可能に嵌合した構造である。
しかしながら、この参考例のものでは、軸90からその半径方向へカウンターウエイト部111を延設する必要があるため、カウンターウエイト部111のサイズS2がかなり大きくなり、その分カウンターウエイト部111の重量が増大して車両の軽量化に逆行してしまう。これに対して、以上説明した実施例によれば、図7に示すように、カウンターウエイト部11はベルクランク軸9から延設する必要はなく、カウンターウエイト軸13を起点にここから延ばせばよいから、カウンターウエイト部11のサイズS1が図16のS2と比べて大幅に小さくなり、カウンターウエイト部11の重量を小さくして、車両を軽量することができる。
また、参考例のものでは、図17に示すように、カウンターウエイト部111をベルクランク軸90を起点に外方へ延ばす必要があるため、その軸90から近い領域における質量と軸90から遠い領域の質量とを平均化した、カウンターウエイト部111の重心G´の位置はどうしても軸90に接近し、図17における上下方向の距離L2が短くなる。したがって慣性(回転)モーメントの腕の長さが短くなり、これを補うためにいきおいカウンターウエイト部111の重量を大きくせざるを得ない。
これに対して本発明の上記実施例では、図8に示すように、カウンターウエイト部11はカウンターウエイト軸13から外方へ延設すればよい。そのため、ベルクランク軸9からカウンターウエイト軸13の間は、カウンターウエイト部11が存在せず、その質量分によりカウンターウエイト部11の重心Gの位置が軸9側に寄ってしまうことがない。よって、カウンターウエイト部11のサイズS1を小さくして軽量化しても、軸9とカウンターウエイト部11の重心Gとの、図8における上下方向の距離L1を大きくすることができ、カウンターウエイト部11によって生じる慣性モーメントの腕の長さも長くなるから、カウンターウエイト部11の軽量化に拘らず、側面衝突時のドアの開放を防ぐのに必要な慣性モーメントを生じさせ得る。
さらに、参考例では、図18に示すように、カウンターウエイト部111がダイキャスト部となり、軸挿通部110に回転可能に嵌合する円筒部112のダイキャスト部の端面113が、ベース部材2のフレーム部120との摺動面となる。よってそのフレーム部120が摩耗しやすい欠点がある。
これに対して、上記実施例のベルクランクレバー4であれば、図12に示したように、軸挿通部12にカウンターウエイト部11が嵌合されることはなく、樹脂部品であるベルクランク部5の軸挿通部12の端面12bが、ベース部材2のフレーム部120との摺動面となり、フレーム部120との摺動面が樹脂であるから、摩耗に対して有利である。
以上の実施例では、ベルクランク部10が樹脂製で、カウンターウエイト部11がダイキャスト製であることを前提にしたが、双方ともダイキャスト製等の金属製であってもよいし(必要に応じて上記摺動面を表面粗さが小さい研磨面とすること、あるいは上記摺動面に樹脂コーティング膜を形成することもできる)、双方とも樹脂製とし、カウンターウエイト部では樹脂の内部に金属ウエイト部材をインサート成形してもよい。
以上の実施例では、カウンターウエイト軸13がカウンターウエイト部11の脚部18と一体に形成されていたが、この軸13をベルクランク部10と一体に形成してカウンターウエイト部11の軸孔(又は円筒状のボス孔部)に挿入してもよい。あるいはベルクランク部10とカウンターウエイト部11とに同心的に対応する軸孔(又は上記ボス孔部)をそれぞれ形成し、そこにカウンターウエイト軸13となる軸部材を別途挿入することもできる。
以上の説明では、ベルクランクレバー4をハンドル本体3の閉位置へ付勢するばね部材と、ベルクランクレバー4の構成要素であるベルクランク部10及びカウンターウエイト部11を互いに当接する正方向へ付勢する正方向ばね部材とを、ねじりコイルばね21が兼ねており、これによりばね部材が1つで足りる(部品点数が少ない)利点があるが、双方のばね部材をそれぞれ別に設ける構成も採用できる。例えば図7において、ねじりコイばね(正方向ばね部材)20がカウンターウエイト軸13の外周に装着され、これの両端の延長端部がカウンターウエイト部11とベルクランク部10との間に所定のねじり余荷重をもって掛止されれば、上記被当接面19aを当接面15aに押し付ける正方向の付勢力が生じ、他方、ベルクランクレバー4(ベルクランク部10)を図6において時計方向へ付勢するベルクランクレバー専用のばね部材(形態及装着位置はねじりコイルばね21と同じであるが、その両端の延長端部がベース部材2とベルクランク部10との間に所定のねじり余荷重をもって装着される)が設けられる。この場合は、ばね部材は2個になるが、カウンターウエイト部11がベルクランク部10に対して単独で回転を開始する慣性加速度を、ベルクランクレバー4ひいてはハンドル本体3の閉位置への付勢力とは切り離して独自に設定できる利点がある。
また、カウンターウエイト部11は三角柱状のウエイト本体17を有していたが、これが円柱状でも、四角柱状でもその他の形状でもよい。さらにベルクランク部10のレバー部14が円弧状に湾曲した形状を有していたが、これを直線状その他の形態としてもよい。その他、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1 車両用ドアハンドル装置
2 ベース部材
3 ハンドル本体
4 ベルクランクレバー
5 ドアロック装置
9 ベルクランク軸
10 ベルクランク部
11 カウンターウエイト部
12 軸挿通部
13 カウンターウエイト軸
14 レバー部
15 作用部
15a 当接面
16 連結部
17 ウエイト本体
18 脚部
19 ストッパ部
19a 被当接面
21 ねじりコイルばね(ベルクランクレバー付勢用のばね部材兼、正方向ばね部材)

Claims (3)

  1. 車両のドアに取り付けられる車両用ドアハンドル装置であって、
    車両のドアに固定されるベース部材と、
    そのベース部材に対し一端部を回動支点として回動可能に連結され、他端部である自由端部がドアから遠ざかる方向の開動作及びこの逆の閉動作の往復運動を行うハンドル本体と、
    前記ベース部材により回動可能に支持されてそのハンドル本体の自由端部に接続されるとともにドアを閉位置に維持するドアロック装置に接続され、ハンドル本体の往復運動に追従して回動することにより、前記ドアロック装置を非ロック状態及びロック状態にするベルクランクレバーと、を備え、
    そのベルクランクレバーは、
    前記ハンドル本体及びドアロック装置にそれぞれ接続されて、ハンドル本体の往復運動をドアロック装置に伝達するベルクランク部と、
    そのベルクランク部に付加される質量として、側面衝突時の慣性力の釣合機能を果たすカウンターウエイト部と、を備え、
    それらベルクランク部とカウンターウエイト部とは互いに別体の分割構造とされ、ベルクランク部はベルクランク軸により回動可能に支持され、前記カウンターウエイト部はそのベルククランク軸から一定距離離間してその軸と平行に設けられたカウンターウエイト軸により、該ベルクランク部に対してさらに回動可能に支持され、
    かつ、そのカウンターウエイト部の正方向の回動は該カウンターウエイト部がベルクランク部に当接して阻止されるとともに、正方向ばね部材がカウンターウエイト部を前記正方向においてベルクランク部に押し付け、他方、カウンターウエイト部の逆方向の回動は、カウンターウエイト部が前記正方向ばね部材のばね力に打ち勝って前記カウンターウエイト軸の周りに前記ベルクランク部から離間する運動として許容されることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  2. 前記ベルクランク部は、前記ベルクランク軸から外方へ突出するレバー部と、該ベルクランク軸に関して該レバー部とは異なる方向に突出する作用部とを備え、それらレバー部と作用部16とがベルクランク形態をなし、その作用部の端部に、前記ドアロック装置と接続される連結部が形成され、前記カウンターウエイト軸は、該ベルクランク部の前記レバー部の先端から最も遠い、前記作用部の先端部に設定され、さらにカウンターウエイト軸から前記カウンターウエイト部がさらに遠くに突き出すように連結された請求項1に記載の車両用ドアハンドル装置。
  3. 前記ベルクランク部は樹脂製部品であり、前記カウンターウエイト部は金属製部品であって、前記ベース部材との摺動面に対してそのベルクランク部の端面が前記カウンターウエイト部の端面より該ベース部材の摺動側に突出して位置し、そのベルクランク部の樹脂製の端面が該ベース部材と摺動する摺接面とされる請求項1又は2に記載の車両用ドアハンドル装置。
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