JP2012149893A - 赤外線検出器および赤外線固体撮像素子 - Google Patents

赤外線検出器および赤外線固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】支持脚配線の薄膜化、細線化、および高精度の加工を可能とし、検出感度を向上させ感度のばらつきを抑制した赤外線検出器および赤外線固体撮像素子を提供する。
【解決手段】赤外線を検出する赤外線検出器100が、中空部40を有するシリコン基板1と、中空部40の上に設けられ、検知部を含む赤外線検出部4と、中空部40の上に赤外線検出部4を保持するとともに、検知部に接続された支持脚配線を含む支持脚38と、中空部40の周りの基板上に設けられ、支持脚配線に接続され検知部に駆動電圧を印加する駆動配線層と、検知部からの信号を読み出す信号配線層とを含み、駆動配線層と信号配線層のいずれかは、シリサイド化可能な材料からなる第1導電層8cと、第1導電層8cの上に形成された第2導電層8dとを含み、支持脚配線は、第2導電層8dのみからなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、赤外線検出器および赤外線固体撮像素子に関し、特に、赤外線の検出感度を向上させ感度のばらつきを低減した赤外線検出器および赤外線検出器をマトリックス状に配置した赤外線固体撮像素子に関する。
熱型赤外線固体撮像素子は、赤外線検出器により吸収された赤外線を熱に変換し、この熱により生ずる温度を電気信号に変換して検出する素子である。従来の熱型赤外線撮像素子では、支持脚配線が、シリサイドを形成可能な金属からなり赤外線検出器部との電気的接続を実現する第1導電層と、第1導電層の金属がSi中に拡散するのを防止する導電性材料からなる第2導電層とを積層した薄膜2層配線から形成され、支持脚の熱容量を低減していた(例えば、特許文献1参照)。
また、熱型赤外線固体撮像素子には電気信号を発生させる画素が2次元アレイ状に配置されており、各画素は直交する駆動線と信号線にそれぞれ接続されている。駆動線各行を順に選択する垂直走査回路と、信号線各列を順に選択し電気信号処理を行う水平走査回路および読み出し回路を配置することにより、各画素からの出力を連続的に読み出す構造が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開2002−340685号公報
Performance of 320x240 Uncooled IRFPA with SOI Diode Detectors: Proceedings of SPIE Vol.4130(2000) p152-159
画素サイズが小型化すると支持脚配線も短くなり、赤外線検出部から熱が逃げやすくなり、検出感度が低下する。このため支持脚配線の薄膜化、細線化が必要となる。例えば、特許文献1では、第1導電層は熱伝導率の大きな金属から形成されるため、赤外線検知部4の断熱特性が損なわれ、検出感度が低下していた。これを防止するために第1導電層を薄膜化することが考えられるが、膜厚が不均一になったり、シリサイド化が不十分になり赤外線検出部と支持脚配線との間に接触抵抗が発生するため、数10nm以下の厚さに薄膜化することは現実的には不可能であった。これは第2導電層でも同様であり、支持脚配線の薄膜化には限界があった。
また、非特許文献1において、信号線配線と駆動線配線とは互いに直交しており、交差部において互いが接触しないよう層間絶縁膜がその間に形成されている。この結果、交差部において高段差形状となり、製造工程において、レジストマスクの膜厚を一定以上薄くできないとともに、段差形状側面で光の乱反射が発生し、レジストマスクの露光精度が低下し、例えば支持脚配線の寸法にばらつきが生じたり、細線化が困難になるという問題があった。
そこで、本発明は、支持脚配線の薄膜化、細線化、および高精度の加工を可能とし、検出感度を向上させ感度のばらつきを抑制した赤外線検出器および赤外線固体撮像素子の提供を目的とする。
本発明は、赤外線を検出する赤外線検出器であって、
中空部を有するシリコン基板と、
該中空部の上に設けられ、検知部を含む赤外線検出部と、
該中空部の上に該赤外線検出部を保持するとともに、該検知部に接続された支持脚配線を含む支持脚と、
該中空部の周りの該基板上に設けられ、該支持脚配線に接続され該検知部に駆動電圧を印加する駆動配線層と、該検知部からの信号を読み出す信号配線層と、を含む赤外線固体撮像素子であって、
該駆動配線層と該信号配線層のいずれかは、シリサイド化可能な材料からなる第1導電層と、該第1導電層の上に形成された第2導電層とを含み、
該支持脚配線は、該第2導電層のみからなることを特徴とする赤外線検出器である。
また、本発明は、マトリックス状に2次元配置された上述の赤外線検出器を含む赤外線固体撮像素子でもある。
以上のように、本発明にかかる赤外線検出器では、支持脚配線が、熱伝導率が第1導電層よりも低い第2導電層単層で形成されるため、支持脚を通した熱の逃げを抑制でき、赤外線の検出感度を向上させ、感度のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本発明では、信号線と駆動線との配線直交部における段差が小さくでき、支持脚の加工精度を向上させ、支持脚の細線化が可能となる。
本発明の実施の形態1にかかる赤外線検出器アレイの回路構成である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の上面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の信号線と駆動線の直交部の断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の上面図である。 本発明の実施の形態3にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の上面図である。 本発明の実施の形態4にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出部の配線図である。 本発明の実施の形態5にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出部の上面図である。 本発明の実施の形態6にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出部の配線図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の赤外線検出器アレイの回路構成であり、2次元にアレイ状に配置された複数の赤外線検出器を有する。各赤外線検出器は、PN接合ダイオード等のシリコン素子(以下「ダイオード18」と呼ぶ)からなる赤外線検出部4を含み、その周囲に、水平の読出し回路52と水平走査回路51、垂直走査回路53が配置されている。
それぞれの赤外線検出部4は、支持脚配線35により駆動線配線32と信号線配線34に接続されている。更に、駆動線配線32は垂直走査回路53に接続され、また信号線配線34は水平読出し回路52及び水平走査回路51に接続されている。
各赤外線検出部4がイメージセンサの1画素に相当し、各赤外線検出部4の出力を順次読み出すことにより、赤外線イメージの撮像を行うことができる。これらの回路構成がSOI基板上にモノリシックに形成されている。
図2は、全体が100で表される、図1に示された赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の上面図であり、図3はその、駆動線配線32に平行な断面図である。
図3に示すように、赤外線検出器100は、シリコン基板1を含む。シリコン基板1の上には、埋め込み酸化膜(BOX酸化膜)を介してSOI層である薄いシリコン層が設けられ、このシリコン層にダイオード18が形成されている。ダイオード18が形成された赤外線検出部4は、中空部40の上に2つの支持脚38で支持されている。
支持脚38は、支持脚配線35(図2参照)と、支持脚配線35を上下から挟むように形成された支持脚配線下層層間膜41と支持脚配線上層層間膜42とを有する。赤外線検出部4と読出し回路(図示せず)の間の信号伝達は、支持脚38内の支持脚配線35と、信号線配線34とを介して行われる。
支持脚配線下層層間膜41は支持脚配線35とSi基板1の電気的接続を防止するために、絶縁体からなる。支持脚配線上層層間膜42は支持脚配線35および信号線配線34と、駆動線配線32の電気的接続を防止するために、同じく絶縁体からなる。
一方、中空部40の周囲に設けられた信号線(図2の34)は、第1導電層8cと第2導電層8dの多層構造となっている。第1導電層8cは、シリサイト化が可能な金属からなり、第2導電層8dは、第1導電層8cに使用する金属に比べて熱伝導性の低い金属からなる。
信号線の第2導電層8dは支持脚配線35と同じ材料からなり、同時に形成されることが好ましい。
このように、本実施の形態1かかる赤外線検出器100では、支持脚配線35(図2参照)にはシリサイド化可能な金属が不要であることに着目して、支持脚配線35を、第2導電層8dと同一材料の1層構造とすることにより、支持脚の導電性を小さくし、赤外線の検出感度を向上させ、感度のばらつきを抑制することが可能となる。
なお、赤外線検出器4の上には、図3のような傘状の赤外線吸収構造14や多層構造、プラズモニクスを利用した赤外線吸収構造を設けても良い。また、赤外線吸収構造の下に反射膜を設けてもよい。
次に、図4A〜図4Iを用いて、本発明の実施の形態1にかかる赤外線固体撮像素子の一画素である赤外線検出器100の製造方法について説明する。かかる製造方法は、以下の工程1〜8を含む。
工程1:図4Aに示すように、SOI基板を準備する。SOI基板は、シリコン基板1上に埋め込み酸化膜(BOX酸化膜2)、上層薄膜Si層を有する。続いて、拡散法等を用いてSi層に赤外線の検知部としてダイオード18を形成した後、ダイオード18以外のSi層をエッチングにより除去する。更に、BOX酸化膜2のうち、赤外線検出部4以外の部分をエッチングにより除去する。続いて、全面に支持脚配線の下層層間膜41を堆積させ、ダイオードコンタクトホール31a(図2参照)の部分のみエッチングにより除去する。なお、赤外線検知部には、ダイオードに代えて焦電素子等を用いても構わない。
工程2:図4Bに示すように、コバルト、タンタル、チタン、タングステン、又はこれらの2種以上の合金等からなる群から選択された材料からなる第1導電層8cを、下層層間膜41の上に堆積させる。このとき、電気信号のなまりを抑制するために、第1導電層8cの膜厚は50nm以上が好ましく、可能な範囲で厚くすることが好ましい。また、第1導電層8cは、Si基板1との間でシリサイド化することによりダイオード18とのコンタクトが取れればよく、他の材料を用いても構わない。また、第1導電層8cは最下層部がシリサイド化可能な金属であればよく、シリサイド化しない金属との多層膜により構成しても良い。
工程3:図4Cに示すように、将来的に素子配線部、信号線配線34、および駆動線配線−支持脚配線コンタクト部37(図2参照)となる領域以外の第1導電層8cをエッチングにより除去する。即ち、支持脚となる領域の第1導電層8cもエッチングにより除去する。
工程4:図4Dに示すように、第1導電層8cに使用するシリサイド化可能な金属と比べて熱伝導性の低い金属からなる第2導電層8dを全面に堆積する。第2導電層8dは、例えば、タンタル、チタン、タングステン、窒化タンタル、窒化チタン、窒化タングステン、炭化タンタル、炭化チタン、炭化タングステン、ホウ化タンタル、ホウ化チタン、ホウ化タングステンからなる。ただし、第2導電層8dは熱導電性が低く、かつ電気的抵抗が極端に大きくなく、かつ第1導電層8cとの電気的接続が取れる材料であれば良く、これらの材料に限らない。また、第2導電層8dと第1導電層8cとの間の電気的抵抗を下げるための処理を行うことが好ましい。かかる処理工程としては、第2導電層8dの堆積直前に第1導電層8c表面の自然酸化膜を除去する処理工程、第2導電層8dの堆積直前の熱処理工程、第2導電層8dに自然酸化膜の還元作用を持たせる工程などが挙げられるが、第1導電層8cと第2導電層8dとの間の電気的接続が取れればよく、これら以外の処理工程を行っても良い。また、特別な処理を行わなくても第1導電層8cと第2導電層8dの電気的接続が取れるのであれば、特に処理を行う必要はない。
工程5:図4Eに示すように、信号線配線34、支持脚配線35、素子配線38、駆動線配線−支持脚配線コンタクト部37となる領域以外の第2導電層8dをエッチングにより除去する。このとき、支持脚配線35の幅は、ばらつきの発生しない範囲でできるだけ細線化することが望ましい。
工程6:図4Fに示すように、支持脚配線上層層間膜42を全面に堆積させ、駆動線配線−支持脚配線コンタクトホール31c(図2参照)を開口する。このとき、コンタクトホールの開口条件は、第1導電層8cと第2導電層8dから構成される、駆動線配線−支持脚配線コンタクト部37を突き抜けない条件とする。上述のように、第1導電層8cをできるだけ厚膜で形成することにより、この作業は容易となる。続いて、全面に電気抵抗率の小さい金属材料(例えば、アルミニウム、銅、又はこれらを含む合金など)を用いて厚膜を堆積し(図示せず)、駆動線配線32以外の箇所をエッチングにより除去する。このとき、赤外線検出部4への電流注入を安定化させるため、膜厚を500nm以上に設定することが好ましい。
工程7:図4Gに示すように、全面に絶縁体からなる駆動線上層保護膜44を堆積する。
工程8:図4Hに示すように、レジストマスク(図示せず)を用いてシリコン基板1の上の各層をエッチングし、支持脚38を形成する。このとき、支持脚38の幅は、ばらつきが大きくならない範囲でできるだけ細線化することが好ましい。また、支持脚配線上層層間膜42および駆動線上層保護膜44のうち、支持脚38が存在する範囲のみをエッチングにより薄膜化することが望ましい。
工程9:図4Iに示すように傘状の赤外線吸収構造14を形成した後に、赤外線検出部4および支持脚38の下部をエッチングして中空部40を形成することにより、赤外線検出器100が完成する。ここで、赤外線吸収構造14は、図4Iに示した形状に限らない。例えば多層構造や、プラズモニクスを利用した赤外線吸収構造としても良い。また、赤外線吸収構造の下に反射膜を設けて、赤外線吸収率を向上させてもよい。
次に、赤外線固体撮像素子が信号を検出する電気的経路について説明する。
例えば図1や図2に示すように、垂直走査回路53より、ある1行の駆動線配線32が選択され、電圧が印加される。駆動線配線32は、第1導電層8cと第2導電層8dにより構成される駆動線配線−支持脚配線コンタクト部37を介し、第2導電層8dのみで構成されている支持脚配線35に接続される。支持脚配線35は、第1導電層8cと第2導電層8dにより構成された素子接続配線36に電気的に接続され、更に、素子接続配線36はダイオード18に接続されている。このため、ダイオード18には垂直走査回路53により電圧が印加される。
このとき、ダイオード18において、赤外線の入射量に応じた電気信号が発生する。この電気信号は、支持脚配線35、信号線配線34を介して読み出し回路52に入力される。
このように、従来構造の赤外線検出器では、駆動線配線、配線コンタクト層、支持脚配線、信号線配線、および各層間膜の合計9層により構成されていた画素構造が、本実施の形態にかかる赤外線検出器100では、第1導電層8cと第2導電層8dを擬似的に一層とする信号線配線34、駆動線配線32、および各層間膜の、合計5層に低減することができる。これにより、例えば図5に示すように、駆動線配線32と信号線配線34との交差部において低段差化が可能となり、工程H(図4H)の支持脚38形成時の精度が大きく向上し、支持脚の細線化が可能となる。この結果、赤外線の検出感度を向上させることができる。
また、従来構造の赤外線検出器では、支持脚配線が、第1導電層と第2導電層とを積層した薄膜2層配線から形成されていたのに対して、本実施の形態1にかかる赤外線検出器100では、支持配線層35にはシリサイドを形成しなくても良い点に着目して、支持配線層35を、第1導電層8cより熱伝導率の低い第2導電層8d一層により形成している。このため、赤外線検出部から支持脚38を介した熱の逃げが抑制され、赤外線検出器の検出感度が向上する。同時に、支持脚配線35を、第2導電層8dの一層で形成することにより、第2導電層8d堆積時の厚みのマージンが大きくでき、膜厚のばらつきに起因する赤外線の検出感度のばらつきを抑制できる。
このように、本実施の形態1にかかる赤外線検出器を有する赤外線固体撮像素子では、赤外線の検出感度の向上が可能となる。
実施の形態2.
図6は、全体が200で表される、本発明の実施の形態2にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の配線図である。図中、図2と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
赤外線検出器200では、実施の形態1に記載赤外線検出器100において、第1導電層8cと第2導電層8dにより構成される信号線配線34の上に、層間絶縁層を介して駆動線配線32と同じ層により形成される信号線補助配線39を並列に配置するとともに、信号線配線34と信号線補助配線39とを信号線配線−信号線補助配線31dを介して電気的に接続する。
かかる構造を用いることにより、信号線配線の抵抗を大幅に低減でき、赤外線検知部4により発生した電気信号のなまりを低減することができる。同時に、信号線補助配線39の長さ等を変えることにより、信号線配線の抵抗を調節することができる。
また、本実施の形態2にかかる赤外線検出器200では、信号線補助配線39は、駆動線配線32に使用した導電膜を用いて形成しているため、素子全体における最大段差は増大せず、支持脚形成時の精度向上や、細線化には影響しない。
実施の形態3.
図7は、全体が300で表される、本発明の実施の形態3にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の配線図である。図中、図2と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
赤外線検出器300では、駆動線配線61は第1導電層8cと第2導電層8dの擬似的な1層により構成されている。支持脚配線35は第2導電層8dのみで構成されている。素子接続配線36は第1導電層8cと第2導電層8dの擬似的一層により構成されている。更に、信号線配線62は電気抵抗率の小さい金属材料により厚膜に構成されており、支持脚配線35と信号線配線62とは、信号線配線−支持脚配線コンタクト部63を介して電気的に接続されている。このとき、信号線配線−支持脚配線コンタクト部63は第1導電層8cと第2導電層8dにより構成されている。
即ち、赤外線検出器300では、実施の形態1の赤外線検出器100の、信号線配線34と駆動線配線32の位置(上下の配置)を入れ替え、赤外線検出器100では、駆動線配線32と支持脚配線35の接続に必要であった駆動線配線−支持脚配線コンタクト部37を信号線配線62に設置し、支持脚配線35と信号線配線62の接続を行っている。
本実施の形態3にかかる赤外線検出器300では、信号線配線62に厚膜で電気抵抗率の低い金属を用いることができ、赤外線検知部4により発生した信号のなまりをさらに抑制することができる。また、配線の位置を入れ替えるだけであり、素子全体における最大段差は増大せず、支持脚形成時の精度向上や、細線化には影響しない。
実施の形態4.
図8は、本発明の実施の形態4にかかる赤外線検知部4の配線図である。赤外線検知部4では、複数のダイオード18が設置されており(図8では3つ)、それぞれが第1素子接続配線64および第2素子接続配線65の2種類の配線により直列に接続されている。第1素子接続配線64は支持脚配線35とダイオード18の接続部に設置されており、一方、第2素子接続配線65はダイオード18間の接続配線として設置されている。第1素子接続配線64は第1導電層8cと第2導電層8dの2層を擬似的一層として構成されており、一方、第2素子接続配線65は第1導電層8cのみで構成されている。
本実施の形態4の構造では、2つのダイオード18の間、および支持脚配線35とダイオード18の間の電気的接続が保たれると同時に、赤外線検知部4の熱容量が低下し、赤外線の検出感度を向上させることができる。素子全体における最大段差は増大せず、支持脚形成時の精度向上や、細線化には影響しない。なお。本実施の形態4において、第2素子接続配線を更に薄膜化することにより、赤外線検出部4の熱容量を更に低減することができる。
実施の形態5.
図9は、全体が400で表される、本発明の実施の形態5にかかる赤外線固体撮像素子に含まれる赤外線検出器の配線図である。図中、図2と同一符号は、同一または相当箇所を示す。
実施の形態1の赤外線検出器100では、信号線を、信号線配線34を構成する第1導電層8cおよび第2導電層8d、駆動線配線32を構成する低抵抗配線の順に形成したが、赤外線検出器400では、低抵抗配線、第1導電層8c、第2導電層8dの順に形成している。また、駆動線配線32と信号線配線34の形成順序を逆にすることも可能である。
このように、配線層の作製順序を入れ替えても、素子全体における最大段差は増大せず、支持脚38形成時の精度向上や、細線化には影響しない。
実施の形態6.
図10は、本発明の実施の形態6にかかる赤外線検知部4の配線図である。赤外線検知部4では、複数のダイオード18が設置されており(図10では3つ)、それぞれが第1素子接続配線64および第三素子接続配線66の2種類の配線により直列に接続されている。第1素子接続配線64は、ダイオード18との接続部に設置されており、第三素子接続配線66は、2つの第1素子接続配線64の間の接続配線として設置されている。一方、第1素子接続配線64は、第1導電層8cと第2導電層8dの2層を擬似的一層として構成されており、第三素子接続配線66は第2導電層8dのみで構成されている。
本実施の形態6の構造では、ダイオード18間、および支持脚配線35−ダイオード18間の電気的接続が保たれると同時に、赤外線検知部4の熱容量を低減し、赤外線の検出感度を向上させることができる。同時に素子全体における最大段差は増大せず、支持脚形成時の精度向上や、細線化には影響しない。
1 シリコン基板、2 埋め込み酸化膜(BOX酸化膜)、4 赤外線検出部、5 素子接続配線、7 支持脚配線、8a 信号線配線、8b 支持脚配線−信号線配線コンタクト部、9 層間膜、10 支持脚、14 赤外線吸収構造、18 ダイオード、31a 支持脚配線−検出器コンタクトホール、31b 支持脚配線−信号線コンタクトホール、31c 支持脚配線−駆動線コンタクトホール、31d 信号線配線−信号線補助配線コンタクト、31e 信号線配線−支持脚配線コンタクト、31f ダイオード−ダイオード間接続コンタクト、32 駆動線、33 配線コンタクト層、34 新構造信号線(第1導電層8c+第2導電層8d)、35 新構造支持脚配線(8d)、36 新支持脚配線−ダイオードコンタクト部素子接続配線(8c+8d)、37 新支持脚配線−駆動線コンタクト部(8c+8d)、38 支持脚、39 信号線補助配線、41 支持脚配線下層層間膜、42 支持脚配線上層層間膜、44 駆動線上層保護膜、51 水平走査回路、52 信号読み出し回路、53 垂直走査回路、61 駆動線配線(実施の形態3)、62 信号線配線(実施の形態3)、63 信号線配線−支持脚配線コンタクト部(8c+8d)、64 第1素子接続配線、65 第2素子接続配線、66 第三素子接続配線、100、200、300、400 赤外線検出器。

Claims (7)

  1. 赤外線を検出する赤外線検出器であって、
    中空部を有するシリコン基板と、
    該中空部の上に設けられ、検知部を含む赤外線検出部と、
    該中空部の上に該赤外線検出部を保持するとともに、該検知部に接続された支持脚配線を含む支持脚と、
    該中空部の周りの該基板上に設けられ、該支持脚配線に接続され該検知部に駆動電圧を印加する駆動配線層と、該検知部からの信号を読み出す信号配線層と、を含む赤外線固体撮像素子であって、
    該駆動配線層と該信号配線層のいずれかは、シリサイド化可能な材料からなる第1導電層と、該第1導電層の上に形成された第2導電層とを含み、
    該支持脚配線は、第2導電層のみからなることを特徴とする赤外線検出器。
  2. 上記第2導電層は、上記第1導電層よりも熱伝導率の低い材料から形成されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  3. 上記第2導電層の厚さが、上記第1導電層の厚さより大きいことを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  4. 更に、上記信号配線層の上に、該信号配線層と電気的に接続された信号線補助配線を含み、該信号線補助配線と上記駆動配線層とは同じ層からなることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  5. 上記検知部が、複数の検出素子と、該検出素子間を電気的に接続する素子接続配線とを含むことを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  6. 上記素子接続配線は、上記第1導電層と同じ層からなり、その厚さは該第1導電層の厚さ以下であることを特徴とする請求項5に記載の赤外線検出器。
  7. マトリックス状に2次元配置された請求項1〜6のいずれかに記載の赤外線検出器を含む赤外線固体撮像素子。
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