JP2012147032A - 基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子等の電子部品が内蔵される部品内蔵基板であって、内蔵された電子部品の損傷を招くことなく、且つ、電子部品と当該基板の内層回路電極との良好な電気的接続を得ることができる信頼性の高い基板の製造方法を提供する。
【解決手段】電子部品を含む基板の製造方法であって、コア基板上に電子部品を実装する工程と、前記コア基板上であって、前記電子部品の周囲に、前記電子部品の実装領域を開口したBステージ状態の炭素繊維を含む樹脂を配置及び硬化することによって中間層を形成する工程と、前記中間層及び前記電子部品の上面と、前記コア基板の裏面とに、絶縁層を積層形成する工程と、前記中間層と前記コア基板とにスルーホールを形成する工程と、前記スルーホールに絶縁処理を施す工程と、前記スルーホール内及び前記絶縁層上に配線部を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板の製造方法に関し、より具体的には、半導体素子等の電子部品を内蔵する基板の製造方法に関する。
近年、移動体通信機器等の電子機器に対する小型化、薄型化、及び高性能化等が要求されており、プリント基板等の配線基板の微細化、多層化、及び電子部品の高密度実装化が要求されている。これに対し、配線基板の表面に搭載される半導体素子等の電子部品の数を減らして配線基板を小型化すべく、配線基板の内部に半導体素子等の電子部品を内蔵する構造を有する部品内蔵基板が提案されている。
かかる部品内蔵基板は、先ず、薄いコア基板に半導体素子等の電子部品を実装し、次いで、電子部品実装領域が開口され、熱硬化性樹脂が半硬化した状態たるBステージ状態のガラス繊維強化樹脂から成るプリプレグを積層し硬化して形成される。前記プリプレグは、ガラスクロス等の絶縁材料から成る繊維に、熱硬化性樹脂が含浸されて成る。プリプレグは、上述の繊維から構成されるため、半導体素子等の電子部品をコア基板上に実装する際にプリプレグ内への埋め込みの妨げとなる。そこで、プリプレグには、電子部品が実装される電子部品実装領域が開口形成されている。そして、部品内蔵基板内に内蔵された半導体素子等の電子部品は、当該基板の内層回路電極と電気的に接続される。
なお、カーボンファイバ材、および、無機フィラーを含有する樹脂組成物からなるコア層と、前記コア層上に形成された絶縁層および当該絶縁層上に設けられた配線パターンを含む積層配線部と、前記コア層内を厚み方向に延び、且つ、前記積層配線部における配線パターンと電気的に接続している導電部とを備える配線基板が提案されている(特許文献1参照)。また、カーボンファイバ材を包含するコア絶縁層を有するコア部と、ガラスクロスを包含する少なくとも1つの第1絶縁層および第1配線パターンによる積層構造を有し、前記コア部に接合している第1積層配線部と、少なくとも1つの第2絶縁層および第2配線パターンによる積層構造を有し、前記第1積層配線部に接合している第2積層配線部とによる積層構造を備える多層配線基板が提案されている(特許文献2参照)。
更に、有機材料から成る複数の絶縁層を積層するとともに、これら絶縁層の表面に配線導体を形成し、絶縁層を挟んで上下に位置する配線導体間を絶縁層に形成された貫通導体を介して電気的に接続して成り、絶縁層の少なくとも一層に設けられた空洞部の内部に、配線導体又は貫通導体と電気的に接続される引出し電極部を有する電子素子を内蔵した電子素子内蔵多層配線基板が提案されている(特許文献3参照)。
また、第1配線を有する第1基板と、第1基板上にマウントされたマイクロデバイスと、マイクロデバイスの外周面を覆い、第1基板とマイクロデバイスの間隙を埋め込み、表面がマイクロデバイスのデバイス基板の上面と同じ高さとなるように第1基板上に形成された樹脂層と、第2配線を有し、樹脂層及びマイクロデバイス上に積層された第2基板と、を有するマイクロデバイス内蔵基板が提案されている(特許文献4参照)。
特開2004−119691号公報 特開2004−87856号公報 特開2004−296574号公報 特開2006−351590号公報
しかしながら、薄いコア基板に半導体素子等の電子部品が実装され、Bステージ状態のガラス繊維強化樹脂から成るプリプレグを積層し硬化して形成される部品内蔵基板にあっては、当該部品内蔵基板を構成する部品の熱膨張率が相違する。
例えば、薄いコア基板に実装される電子部品として半導体素子が用いられ、当該半導体素子がシリコン(Si)から構成される場合、その熱膨張率は約3ppm/℃であり、当該半導体素子がガリウム砒素(GaAs)から構成される場合、その熱膨張率は約7ppm/℃である。一方、ガラスクロス等の絶縁材料から成る繊維を含んだプリプレグの硬化物の熱膨張率は約15ppm/℃と大きい。
このような部品内蔵基板を構成する部品の熱膨張率の差に起因して、半導体素子が薄く形成されている場合には、半導体素子の破断又は破壊等の損傷を招くおそれがある。特に、部品内蔵基板の薄型化の要求に伴い、当該基板に内蔵される半導体素子についても薄型化が要求されており、半導体素子の破断又は破壊等の損傷は大きな問題となっている。
また、半導体素子が厚く形成されていても、半導体素子とプリプレグとが接する箇所において半導体素子の損傷を招いたり、半導体素子と当該基板の内層回路電極との良好な電気的接続を得られず、部品内蔵基板の信頼性に欠けるおそれがある。
そこで、本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、半導体素子等の電子部品が内蔵される部品内蔵基板であって、内蔵された電子部品の損傷を招くことなく、且つ、電子部品と当該基板の内層回路電極との良好な電気的接続を得ることができる信頼性の高い基板の製造方法を提供することを本発明の目的とする。
本発明の一観点によれば、電子部品を含む基板の製造方法であって、コア基板上に電子部品を実装する工程と、前記コア基板上であって、前記電子部品の周囲に、前記電子部品の実装領域を開口したBステージ状態の炭素繊維を含む樹脂を配置及び硬化することによって中間層を形成する工程と、前記中間層及び前記電子部品の上面と、前記コア基板の裏面とに、絶縁層を積層形成する工程と、前記中間層と前記コア基板とにスルーホールを形成する工程と、前記スルーホールに絶縁処理を施す工程と、前記スルーホール内及び前記絶縁層上に配線部を形成する工程と、を含むことを特徴とする基板の製造方法が提供される。
本発明の別の観点によれば、電子部品を含む基板の製造方法であって、コア基板上に電子部品を実装する工程と、前記コア基板上であって、前記電子部品の周囲に、前記電子部品の実装領域を開口した炭素繊維を含む樹脂を配置し、前記炭素繊維を含む樹脂が設けられた箇所の外側に、中間層絶縁部を形成することによって中間層を形成する工程と、前記中間層及び前記電子部品の上面と、前記コア基板の裏面とに、絶縁層を積層形成する工程と、前記中間層絶縁部と、前記コア基板と、前記絶縁層とにスルーホールを形成する工程と、前記スルーホール内及び前記絶縁層上に配線部を形成する工程と、を含むことを特徴とする基板の製造方法が提供される。
本発明によれば、半導体素子等の電子部品が内蔵される部品内蔵基板であって、内蔵された電子部品の損傷を招くことなく、且つ、電子部品と当該基板の内層回路電極との良好な電気的接続を得ることができる信頼性の高い基板の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板の断面図である。 図1に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その1)である。 図1に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その2)である。 図1に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その3)である。 図1に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その4)である。 図1に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その5)である。 図1に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その6)である。 本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板の断面図である。 図8に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その1)である。 図8に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その2)である。 図8に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その3)である。 図8に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その4)である。 図8に示す部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その5)である。 本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その1)である。 本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その2)である。 本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その3)である。 本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板の製造方法を説明するための図(その4)である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板の構造について説明し、次いで、本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板の製造方法及び本出願の発明者による当該方法の実施例について説明する。
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板の断面図を示す。
本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板10は、コア基板1と、コア基板1に実装される半導体集積回路素子(以下半導体素子と称する)2と、半導体素子2を内蔵するようにコア基板1上に設けられた中間層3と、配線基板1、半導体素子2、及び中間層3を挟持するように設けられたプリプレグ4と、プリプレグ4上等に形成された配線部5等から大略構成される。
コア基板1は、例えば、ガラス繊維を補強材とし、例えばエポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成り、部品内蔵基板10の内層を構成する。コア基板1の厚さを、例えば約0.03乃至0.3mmに設定してもよい。
コア基板1において、その上面及び下面を貫通するように複数の接続端子部6が、所定のピッチで形成されている。接続端子部6は、例えば、銅(Cu)配線又は銅(Cu)配線にニッケル(Ni)と金(Au)から成る膜を形成して成る。
コア基板1には、電子部品である半導体素子2がフェイスダウン状態で実装、即ち、フリップチップ実装されている。半導体素子2は、シリコン(Si)又はガリウム砒素(GaAs)等から構成され、熱膨張率は約1乃至10ppm/℃である。また、半導体素子2は、所謂ベアチップ又はウエハーレベルチップサイズパッケージであってもよく、例えば、厚さが約0.1mmに設定される。
半導体素子2の主面には、ポリイミド等の有機絶縁膜13が選択的に形成されており、
有機絶縁膜13が形成されていない箇所には、導電部14が複数形成されている。導電部14上には、スタッドバンプ(Stud bump)と称される凸状の外部接続端子7が形成されている。外部接続端子7は、例えば金(Au)等から構成される。半導体素子2の外部接続端子7は、コア基板1に形成された接続端子部6に接続している。
コア基板1と半導体素子2との間隙には、必要に応じて、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、又はアクリル系樹脂等からなる熱硬化性接着剤等のアンダーフィル材8が設けられており、アンダーフィル材8によりコア基板1と半導体素子2との接続が補強される。
コア基板1上には、上述の半導体素子2を内蔵するように中間層3が形成されている。具体的には、コア基板1上の、後述するスルーホール9が形成されている箇所及び半導体素子2が設けられている箇所を除く箇所には、半導体素子2を囲むように中間層3が積層形成されている。
中間層3の膜厚は、半導体素子2の厚さと等しいことが好ましく、例えば、約0.1mmに設定される。
中間層3は、熱膨張率が約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材に樹脂材料を含浸させてなる強化樹脂から構成される。カーボン繊維材として、例えば、カーボン繊維を束ねたカーボン繊維糸により織られ、面広がり方向に展延するように配向されたカーボン繊維クロス若しくはカーボン繊維メッシュ又はカーボン繊維不織布を用いることができる。カーボン繊維材を包容する樹脂材料としては、例えば、エポキシ樹脂等を用いることができる。
中間層3において、半導体素子2の側面及び下面側の箇所には、中間層3を構成するカーボン繊維材を包容する樹脂材料3aが、部品内蔵基板10の製造過程における加圧によりはみ出されている。
更に、上述の配線基板1、半導体素子2、及び中間層3を挟持するように、プリプレグ4が設けられている。絶縁層であるプリプレグ4は、コア基板1と同様に、例えば、ガラス繊維を補強材とし、例えばエポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成る。プリプレグ4の厚さを、例えば約0.1mmに設定してもよい。
プリプレグ4上には、例えば銅(Cu)等から成る配線部5が形成されている。また、コア基板1上に実装された半導体素子2の両側面よりも外側には、プリプレグ4と、中間層3と、コア基板1等とを貫通するスルーホール9が形成されている。
スルーホール9の内壁面にはエポキシ樹脂等から成る絶縁性樹脂11が形成されている。スルーホール9内における絶縁性樹脂11上には、例えば銅(Cu)のめっき膜が形成されており、上述の配線部5を構成している。絶縁性樹脂11により、スルーホール9に形成された配線部5とカーボン繊維(炭素繊維)材に樹脂材料を含浸させてなる強化樹脂から構成される中間層3との絶縁性が確保されている。
なお、図1に示す例では、プリプレグ4上に一層の配線部5が形成されているが、ビルドアップ工法又は一括積層工法等により、多層回路を形成してもよい。
配線部5及びプリプレグ4上には、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)12が形成されている。ソルダーレジストは、エポキシ系、アクリル系、ポリイミド系等の樹脂又はこれらの混合樹脂等からなる。ソルダーレジスト層12が設けられておらず露出している配線部5の表面は、表面処理されている。
このように、本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板10によれば、コア基板1上において、半導体素子2を内蔵するように、即ち、コア基板1上の、スルーホール9が形成されている箇所及び半導体素子2が設けられている箇所を除く箇所に、半導体素子2を囲むように、熱膨張率がガラスクロス等の絶縁材料から成る繊維を含んだプリプレグよりも低い約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材から成る強化樹脂から構成される中間層3が積層形成されている。
従って、半導体素子が実装されたコア基板上に、半導体素子の実装領域が開口されたガラス繊維強化樹脂から成るプリプレグが積層されて成る従来の部品内蔵基板に比し、部品内蔵基板を構成する部品の熱膨張率の差に起因する半導体素子の損傷や半導体素子とコア基板との不良な電気的接続という問題の発生を抑制することができる。
次に、このような構造を有する部品内蔵基板10の製造方法について、図2乃至図6を参照して説明する。
部品内蔵基板10の製造にあっては、先ず、図2(a)に示すように、コア基板1と半導体素子2とを準備する。
コア基板1は、例えば、ガラス繊維を補強材とし、エポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成る。コア基板1の厚さを、例えば約0.03乃至0.3mmに設定してもよい。
コア基板1にあっては、その上面及び下面を貫通するように複数の接続端子部6が、所定のピッチで形成されている。接続端子部6は、例えば、銅(Cu)配線又は銅(Cu)配線にニッケル(Ni)と金(Au)から成る膜を形成して成る。
一方、半導体素子2は、周知のウエハプロセスにより形成され、シリコン(Si)又はガリウム砒素(GaAs)等から構成される。半導体素子2は、所謂ベアチップ又はウエハーレベルチップサイズパッケージであってもよく、例えば、厚さが約0.1mmに設定される。
半導体素子2の主面には、ポリイミド等の有機絶縁膜13が選択的に形成されており、有機絶縁膜13が形成されていない箇所には、導電部14が複数形成されている。導電部14上には、スタッドバンプ(Stud bump)と称される凸状の外部接続端子7が形成されている。外部接続端子7は、例えば金(Au)等から構成される。
このような構造を有するコア基板1の接続端子部6と、半導体素子2に設けられた外部接続端子7とを対向させ、図2(a)において矢印で示す方向に半導体素子2をコア基板1に降下させる。
そして、図2(b)に示すように、コア基板1の接続端子部6に、半導体素子2をフェイスダウン状態で実装、即ち、フリップチップ実装する。フリップチップ実装の方法として、熱圧着法、超音波接合法等の技術を用いることができる。また、外部接続端子7として半田を用いる場合は、フリップチップ実装の方法として、半田ボールを用いる方法又は導電部14に半田を付着させる方法を採用することができる。
しかる後、図2(c)に示すように、必要に応じて、ディスペンサ(図示せず)を用いてノズル20から、ペースト状のアンダーフィル材8を注入し硬化させる。アンダーフィル材8によりコア基板1と半導体素子2との接続が補強される。なお、フリップチップ実装の方法として、熱圧着法を用いる場合は、アンダーフィル材8をコア基板1と半導体素子2との間隙に注入し、次いで半導体素子2をコア基板1上にフリップチップ実装し、アンダーフィル材8を硬化収縮させる。
次に、図3(d)に示すように、コア基板1上に、コア基板1における半導体素子2の実装領域よりも僅かに大きく開口したBステージ状態のカーボン繊維(炭素繊維)材から成る強化樹脂3’を積層し、図1に示す中間層3を形成する。ここで、Bステージ状態とは、熱硬化性樹脂が半硬化した状態をいう。
このときの強化樹脂3’と半導体素子2との位置関係を図7に示す。図7は、コア基板1上に、コア基板1における半導体素子2の実装領域よりも僅かに大きく開口したBステージ状態のカーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂3’を積層した状態を斜め上方から見たときの概略図を示している。図7に示すように、強化樹脂3’の略中央に半導体素子2の実装領域よりも僅かに大きく開口部が形成されており、当該開口部内に半導体素子2が位置する。
カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂3’として、熱膨張率が約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材に樹脂材料を含浸させてなる強化樹脂を用いることができる。カーボン繊維材としては、例えば、カーボン繊維を束ねたカーボン繊維糸により織られ、面広がり方向に展延するように配向されたカーボン繊維クロス若しくはカーボン繊維メッシュ又はカーボン繊維不織布を用いることができる。カーボン繊維材を包容する樹脂材料としては、例えば、エポキシ樹脂等を用いることができる。
カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂3’は、図3(e)に示す工程により硬化されるが、硬化後の当該樹脂3’(中間層3)の膜厚は、半導体素子2の厚さと等しいことが好ましく、例えば、約0.1mmに設定される。
カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂3’をコア基板1上に積層した後に、コア基板1と同様に、例えば、ガラス繊維を補強材とし、例えばエポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成るプリプレグ4を、当該強化樹脂3’及び半導体素子2上及びコア基板1の下面上に積層する。プリプレグ4の厚さは、例えば約0.1mmに設定してもよい。
次いで、図3(e)に示すように、約180乃至250℃の温度で加熱すると共に、約1.7乃至5MPaの圧力でカーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂3’とプリプレグ4を加圧し、硬化させる。そうすると、半導体素子2の側面及び下面側の箇所には、強化樹脂3’においてカーボン繊維材を包容する樹脂材料3a又は上面のプリプレグ4におけるガラス繊維を包容する樹脂材料が、はみ出される。
しかる後、図4(f)に示すように、コア基板1上に実装された半導体素子2の両側面よりも外側、即ち、半導体素子2の実装領域よりも外側に、例えばドリル加工により、プリプレグ4、中間層3、及びコア基板1を貫通するスルーホール9を形成する。
次に、図4(g)に示すように、例えば印刷法等により、スルーホール9内にエポキシ樹脂等から成る絶縁性樹脂11を充填しスルーホール9内を穴埋めする。
次いで、図5(h)に示すように、スルーホール9内に充填された絶縁性樹脂11に対し、スルーホール9よりも径の小さい径を有する孔を貫通形成する。ここでの孔は、スルーホール9の形成に用いた方法と同様の方法を用いて形成することができる。
絶縁性樹脂11に対し、スルーホール9よりも径の小さい径を有する孔を貫通形成することにより、スルーホール9の内壁面に、所定の厚さを有する絶縁性樹脂11が設けられた構造を形成でき、後述する工程においてスルーホール9内に形成される配線部5とカーボン繊維(炭素繊維)材に樹脂材料を含浸させてなる強化樹脂から構成される中間層3との絶縁性を確保することができる。
しかる後、スルーホール9の内壁面に設けられた絶縁性樹脂11の粗化を図るべくデスミア処理を行い、図5(i)に示すように、スルーホール9内における絶縁性樹脂11上とプリプレグ4上とに、無電解めっき及び電気めっきを行って、銅(Cu)膜を形成する。
次いで、図6(j)に示すように、プリプレグ4上に形成された銅(Cu)膜上にドライフィルムレジストを用いてパターニングし、所定のエッチング処理を行い、ドライフィルムレジストを剥離する。これにより、配線部5が形成される。なお、図1及び図5(i)に示す例では、プリプレグ4上に一層の配線部5が形成されているが、ビルドアップ工法又は一括積層工法等により、多層回路を形成してもよい。
最後に、プリプレグ4上に設けられた配線部5及びプリプレグ4上に、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)12を形成し、ソルダーレジスト層12が設けられておらず露出している配線部5の表面に表面処理を施す。これにより、図6(k)に示すように、図1に示す部品内蔵基板10が完成となる。
このように、本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板10の製造方法によれば、簡易な工程で、コア基板1上の、スルーホール9が形成されている箇所及び半導体素子2が設けられている箇所を除く箇所に、半導体素子2を囲むように、熱膨張率がガラスクロス等の絶縁材料から成る繊維を含んだプリプレグよりも低い約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材から成る強化樹脂から構成される中間層3を積層形成することができる。
よって、内蔵される半導体素子2の破断又は破壊等の損傷を招くおそれがなく、半導体素子2とコア基板1の接続端子部6との電気的接続の信頼性を高めることができる部品内蔵基板10を簡易な工程で製造することができる。
次に、本出願の発明者による、本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板10の製造方法の実施例について説明する。
先ず、コア基板と半導体素子とを準備した。具体的には、120μmピッチで銅(Cu)から成る接続端子部が形成され、厚さが0.1mmのガラス繊維強化樹脂から成るコア基板と、金(Au)のスタッドバンプ(Stud bump)が導電部上に形成され、主面の大きさが5×5mmで厚さが0.1mmのシリコン(Si)から成る半導体素子と、を準備した。
そして、コア基板の接続端子部に、半導体素子をフリップチップ実装する。フリップチップ実装の方法として、非導電性ペースト(NCP:Non Conductive Paste)を用いた熱圧着法を採用した。熱圧着の条件として、温度を200℃、1バンプ当たりの作用荷重を45gに設定した。なお、非導電性ペーストを用いているため、上述のアンダーフィルを充填する工程は不要である。
次に、コア基板上に、コア基板における半導体素子の実装領域よりも僅かに大きく開口したBステージ状態のカーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂を、圧力を3MPa、温度180℃の条件下で積層・硬化させた。このカーボン繊維強化樹脂の硬化後の膜厚は、0.1mmであった。
次に、ガラス繊維強化樹脂から成るプリプレグを、上記強化樹脂及び半導体素子上及びコア基板の下面上に、厚さを0.1mmに設定して積層し、硬化させた。
しかる後、半導体素子2の実装領域よりも外側において、プリプレグと、中間層と、コア基板とを貫通する直径が0.3mmのスルーホールを形成した。
次に、印刷法等により、スルーホール内に絶縁性樹脂を充填しスルーホール内を穴埋めし、次いで、スルーホール内に充填された絶縁性樹脂に対し、直径が0.15mmの孔を貫通形成した。
しかる後、デスミア処理を行い、スルーホール内における絶縁性樹脂上と、プリプレグ上とに、無電解めっき及び電気めっきを行って、厚さ25μmの銅(Cu)膜を形成した。次いで、プリプレグ上に形成された銅(Cu)膜上にドライフィルムレジストを用いてパターニングし、塩化第二銅(CuCl)水溶液を用いてエッチング処理を行い、ドライフィルムレジストを剥離して配線部を形成した。
最後に、プリプレグ上に設けられた配線部及びプリプレグ上に、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)を形成し、これにより、部品内蔵基板を完成させた。
本出願の発明者は、このようにして製造された部品内蔵基板を、−65℃乃至150℃の温度条件で温度サイクル試験を500サイクル行った。その結果、当該部品内蔵基板の抵抗増加率は初期値に対して、最大8%であった。一方、比較のために、中間層の構成材料としてガラス繊維強化樹脂を用いた部品内蔵基板で作製した基板では、同じ温度条件で温度サイクル試験を300サイクル行ったところ抵抗増加率は10%を超えた。
このように、本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板によれば、当該基板に内蔵される半導体素子の破断又は破壊等の損傷を招くことはなく、また、半導体素子とコア基板の接続端子部との電気的接続の信頼性を高めることができることが分かった。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。まず、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板の構造について説明し、次いで、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板の製造方法及び本出願の発明者による当該方法の実施例について説明する。
図8に、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板の断面図を示す。図8において、図1に示した箇所と同じ箇所には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図1等を参照して説明した本発明の第1の実施の形態に係る部品内蔵基板10においては、コア基板1上の、後述するスルーホール9が形成されている箇所及び半導体素子2が設けられている箇所を除く全面に、半導体素子2を囲むように中間層3が積層形成されている。
これに対し、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板30は、図8に示すように、2つのスルーホール9の間に位置する半導体素子2の側面の周囲のみに図1に示す中間層3と同じ材料から成る中間層33が設けられており、スルーホール9の周囲には、中間層絶縁部であるプリプレグ4bが設けられている。即ち、半導体素子2の側面の周囲に設けられた中間層33内には、スルーホール9は形成されていない。
プリプレグ4bにより、壁面に配線部5が形成されたスルーホール9と、中間層33との絶縁性が確保されており、スルーホール9の内壁面には図1に示す絶縁性樹脂11は形成されていない。
また、中間層33において、半導体素子2の側面及びコア基板1側の箇所には、中間層33を構成するカーボン繊維材を包容する樹脂材料33a又は後から積層する上面のプリプレグ4におけるガラス繊維を包容する樹脂材料が、部品内蔵基板30の製造過程における加圧によりはみ出されている。
本例においても、半導体素子2を囲むように、熱膨張率がガラスクロス等の絶縁材料から成る繊維を含んだプリプレグよりも低い約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材から成る強化樹脂から構成される中間層33が積層形成されている。
従って、半導体素子が実装されたコア基板に、半導体素子の実装領域が開口されたガラス繊維強化樹脂から成るプリプレグを積層して成る従来の部品内蔵基板に比し、部品内蔵基板を構成する部品の熱膨張率の差に起因する半導体素子の損傷や半導体素子とコア基板との不良な電気的接続という問題の発生を抑制することができる。
次に、このような構造を有する部品内蔵基板30の製造方法について、図9乃至図12を参照して説明する。
部品内蔵基板30の製造にあっては、先ず、図9(a)に示すように、コア基板1と半導体素子2とを準備する。
コア基板1は、例えば、ガラス繊維を補強材とし、エポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成る。コア基板1の厚さを、例えば約0.03乃至0.3mmに設定してもよい。
コア基板1において、その上面及び下面を貫通するように複数の接続端子部6が、所定のピッチで形成されている。接続端子部6は、例えば、銅(Cu)配線又は銅(Cu)配線にニッケル(Ni)と金(Au)から成る膜を形成して成る。
一方、半導体素子2は、周知のウエハプロセスにより形成され、シリコン(Si)又はガリウム砒素(GaAs)等から構成される。半導体素子2は、所謂ベアチップ又はウエハーレベルチップサイズパッケージであってもよく、例えば、厚さが約0.1mmに設定される。
半導体素子2の主面には、ポリイミド等の有機絶縁膜13が選択的に形成されており、有機絶縁膜13が形成されていない箇所には、導電部14が複数形成されている。導電部14上には、スタッドバンプ(Stud bump)と称される凸状の外部接続端子7が形成されている。外部接続端子7は、例えば金(Au)等から構成される。
このような構造を有するコア基板1の接続端子部6と、半導体素子2に設けられた外部接続端子7とを対向させ、図2(a)において矢印で示す方向に半導体素子2をコア基板1に降下させる。
そして、図9(b)に示すように、コア基板1の接続端子部6に、半導体素子2をフェイスダウン状態で実装、即ち、フリップチップ実装する。フリップチップ実装の方法として、熱圧着法、超音波接合法等の技術を用いることができる。また、外部接続端子7として半田を用いる場合、フリップチップ実装の方法として、半田ボールを用いる方法又は導電部14に半田を付着させる方法を採用することができる。
しかる後、図9(c)に示すように、必要に応じて、ディスペンサ(図示せず)を用いてノズル20から、ペースト状のアンダーフィル材8を注入し硬化させる。これにより、アンダーフィル材8によりコア基板1と半導体素子2との接続が補強される。なお、フリップチップ実装の方法として熱圧着法を用いる場合は、アンダーフィル材8をコア基板1と半導体素子2との間隙に注入してから半導体素子2をコア基板1上にフリップチップ実装し、アンダーフィル材8を硬化収縮させる。
次に、図10(d)に示すように、コア基板1上に、コア基板1における半導体素子2の実装領域よりも僅かに大きく開口し、カーボン繊維(炭素繊維)材から成る硬化した状態の強化樹脂33’を積層し、エポキシ樹脂等の接着剤(図示を省略)を介して固定して、図1に示す中間層33を形成する。
カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂33’として、熱膨張率が約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材に樹脂材料を含浸させてなる強化樹脂を用いることができる。カーボン繊維材としては、例えば、カーボン繊維を束ねたカーボン繊維糸により織られ、面広がり方向に展延するように配向されたカーボン繊維クロス若しくはカーボン繊維メッシュ又はカーボン繊維不織布を用いることができる。カーボン繊維材を包容する樹脂材料としては、例えば、エポキシ樹脂等を用いることができる。
中間層33の膜厚は、半導体素子2の厚さと等しいことが好ましく、例えば、約0.1mmに設定される。
一方、中間層33の幅は、半導体素子2の幅(長手方向の長さ)の約1/10以上の長さであることが望ましい。中間層33の幅が、半導体素子2の幅(長手方向の長さ)の約1/10よりも小さい場合は、温度変化に基づく熱膨張を抑制する効果が少なくなるからである。
コア基板1に、硬化した状態の強化樹脂33’を積層し固定すると、半導体素子2の側面及びコア基板1側の箇所には、中間層33を構成するカーボン繊維材を包容する樹脂材料33a又は後から積層する上面のプリプレグ4におけるガラス繊維を包容する樹脂材料が、はみ出される。
次に、図10(e)に示すように、コア基板1上に、コア基板1における半導体素子2及び強化樹脂33’の実装領域よりも大きく開口し、Bステージ状態にあるプリプレグ4bを積層し硬化させる。
このときの強化樹脂33’と、プリプレグ4bと、半導体素子2との位置関係を図13に示す。図13は、コア基板1上に、コア基板1における半導体素子2の実装領域よりも僅かに大きく開口した強化樹脂33’と、コア基板1における半導体素子2及び強化樹脂33’の実装領域よりも大きく開口し、Bステージ状態にあるプリプレグ4bを設けたときの状態を、斜め上方から見たときの概略図を示している。図13に示すように、プリプレグ4bの略中央に強化樹脂33’の実装領域に相当する開口部が形成されており、当該強化樹脂33’の略中央に半導体素子2の実装領域よりも僅かに大きく開口部が形成されており、当該開口部内に半導体素子2が位置する。
図10(e)を再度参照するに、絶縁層であるプリプレグ4aを、当該強化樹脂33’及び半導体素子2上及びコア基板1の下面上に積層させる。プリプレグ4aの厚さは、例えば約0.1mmに設定してもよい。
なお、プリプレグ4a及び4bは、コア基板1と同様に、例えば、ガラス繊維を補強材とし、例えばエポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成る。
次いで、図10(f)に示すように、約170乃至220℃の温度で加熱し、プリプレグ4を硬化させる。
しかる後、図11(g)に示すように、コア基板1上に実装された半導体素子2の両側面よりも外側、即ち、半導体素子2の実装領域よりも外側に、例えばドリル加工により、プリプレグ4a及び4b及びコア基板1とを貫通するスルーホール9を形成する。半導体素子2の側面の周囲のみに設けられている中間層33には、スルーホール9は形成されない。よって、プリプレグ4bにより、壁面に配線部5が形成されたスルーホール9と、中間層33との絶縁性を確保することができるため、本発明の第1の実施の形態で必要であった、スルーホール9(図1参照)の内壁面における絶縁処理、即ち、絶縁樹脂11を用いたスルーホール9の穴埋め処理(図4(g)参照)及び絶縁性樹脂11に対する貫通孔形成処理(図5(h)参照)が不要となるため、製造工程の短縮化を図ることができる。
しかる後、図11(h)に示すように、スルーホール9内と、プリプレグ4上とに、無電解めっき及び電気めっきを行って、銅(Cu)膜を形成する。
次いで、図12(i)に示すように、プリプレグ4上に形成された銅(Cu)膜上にドライフィルムレジストを用いてパターニングし、所定のエッチング処理を行い、ドライフィルムレジストを剥離する。これにより、配線部5が形成される。なお、図2及び図11(h)に示す例では、プリプレグ4上に一層の配線部5が形成されているが、ビルドアップ工法又は一括積層工法等により、多層回路を形成してもよい。
最後に、プリプレグ4上に設けられた配線部5及びプリプレグ4上に、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)12を形成する。ソルダーレジスト層12が設けられておらず露出している配線部5の表面に表面処理を施す。これにより、図8(j)に示すように、図3に示す部品内蔵基板30が完成となる。
このように、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板30の製造方法によれば、簡易な工程で、コア基板1上の、スルーホール9が形成されている箇所及び半導体素子2が設けられている箇所を除く箇所に、半導体素子2を囲むように、熱膨張率がガラスクロス等の絶縁材料から成る繊維を含んだプリプレグよりも低い約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材から成る強化樹脂から構成される中間層33を積層形成することができる。
よって、内蔵される半導体素子2の破断又は破壊等の損傷を招くおそれがなく、半導体素子2とコア基板1の接続端子部6との電気的接続の信頼性を高めることができる部品内蔵基板30を簡易な工程で製造することができる。
そして、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板30の製造方法では、図11(g)に示すように、半導体素子2の実装領域よりも外側において、プリプレグ4a及び4b及びコア基板1とを貫通するスルーホール9を形成し、半導体素子2の側面の周囲のみに設けられている中間層33には、スルーホール9は形成されない。よって、プリプレグ4bにより、壁面に配線部5が形成されたスルーホール9と、中間層33との絶縁性を確保することができる。従って、本発明の第1の実施の形態で必要であるスルーホール9(図1参照)の内壁面における絶縁処理が不要となるため、製造工程の短縮化を図ることができる。
次に、本出願の発明者による、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板30の製造方法の実施例(その1)について説明する。
先ず、コア基板と半導体素子とを準備した。具体的には、250μmピッチで銅(Cu)から成る接続端子部が形成され、厚さが0.2mmのガラス繊維強化樹脂から成るコア基板と、金(Au)のめっきバンプが導電部上に形成され、主面の大きさが2×3mmで厚さが0.2mmのガリウム砒素(GaAs)から成る半導体素子と、を準備した。コア基板の接続端子部の表面には、ニッケル(Ni)及び金(Au)を被膜形成した。
そして、コア基板の接続端子部に、半導体素子をフリップチップ実装した。フリップチップ実装の方法として、超音波接合法を採用した。超音波接合の条件として、温度を200℃、1バンプ当たりの作用荷重を15gに設定し、45KHzの超音波を1秒印加した。しかる後、100℃のアンダーフィル材を半導体素子とコア基板との間に充填し、150℃の温度で1時間加熱し、アンダーフィル材を硬化させた。
次に、コア基板上に、主面の大きさが6×7mmで厚さが0.2mmであって、上述の2×3mmの大きさを有する半導体素子の実装領域を開口した、カーボン繊維(炭素繊維)材から成る硬化状態にある強化樹脂を、接着剤を介してコア基板上に接着させた。
次いで、コア基板上にコア基板における半導体素子及び上述の強化樹脂の実装領域よりも大きく開口し、ガラス繊維強化樹脂から成るBステージ状態にあるプリプレグを積層し、硬化後の厚さが0.2mmになるように3MPaの圧力及び180℃の加熱条件下で硬化させた。
次に、ガラス繊維強化樹脂から成り厚さが0.1mmであるプリプレグを、カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂上、半導体素子2上及びコア基板1の下面上に積層し、硬化させた。
しかる後、半導体素子及び硬化させたカーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂が設けられた領域の外側の箇所に、直径が0.2mmのスルーホールを形成した。
次に、デスミア処理を行い、スルーホール内に無電解めっき及び電気めっきを行って、厚さ25μmの銅(Cu)膜を形成した。次いで、プリプレグ上に形成された銅(Cu)膜上にドライフィルムレジストを用いてパターニングし、塩化第二銅(CuCl)水溶液を用いてエッチング処理を行い、ドライフィルムレジストを剥離して配線部を形成した。
最後に、プリプレグ上に設けられた配線部及びプリプレグ上に、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)を形成し、これにより、部品内蔵基板を完成させた。
本出願の発明者は、このようにして製造された部品内蔵基板を、−65℃乃至150℃の温度条件で温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、部品内蔵基板の抵抗増加率は初期値に対して、最大7%であった。一方、比較のために、中間層の構成材料としてガラス繊維強化樹脂を用いた部品内蔵基板で作製した基板では、同じ温度条件で温度サイクル試験を300サイクル行ったところ抵抗増加率は10%を超えた。
このように、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板によれば、当該基板に内蔵される半導体素子の破断又は破壊等の損傷を招くことはなく、また、半導体素子とコア基板の接続端子部との電気的接続の信頼性を高めることができることが分かった。
本出願の発明者は更に、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板30の製造方法の実施例(その2)を行った。
先ず、コア基板と半導体素子とを準備した。具体的には、200μmピッチで銅(Cu)から成る接続端子部が形成され、厚さが0.2mmのガラス繊維強化樹脂から成るコア基板と、半田バンプが導電部上に形成され、主面の大きさが6×6mmで厚さが0.1mmのシリコン(Si)から成る半導体素子と、を準備した。コア基板の接続端子部の表面には、ニッケル(Ni)及び金(Au)を被膜形成した。
そして、コア基板の接続端子部に、半導体素子をフラックス及びフリップチップボンダを用いてフリップチップ実装した。当該実装の条件として、温度を200℃に設定した。しかる後、100℃のアンダーフィル材を半導体素子とコア基板との間に充填し、150℃の温度で1時間加熱し、アンダーフィル材を硬化させた。
次に、コア基板上に、主面の大きさが10×10mmで厚さが0.2mmであって、上述の6×6mmの大きさを有する半導体素子の実装領域を開口した、硬化状態にあるカーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂を接着剤でコア基板上に接着させた。次いで、コア基板上にコア基板における半導体素子及び上述の強化樹脂の実装領域よりも大きく開口し、Bステージ状態にあるガラス繊維強化樹脂から成るプリプレグを積層し、硬化後の厚さが0.1mmになるように3MPaの圧力及び180℃の加熱条件下で硬化させた。
次に、ガラス繊維強化樹脂から成り、厚さが0.1mmであるプリプレグを、カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂上、半導体素子2上及びコア基板1の下面上に積層し、硬化させた。
しかる後、半導体素子及び硬化させたカーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂が設けられた領域の外側の箇所に、直径が0.2mmのスルーホールを形成した。
次に、デスミア処理を行い、スルーホール内に無電解めっき及び電気めっきを行って、厚さ25μmの銅(Cu)膜を形成した。次いで、プリプレグ上に形成された銅(Cu)膜上にドライフィルムレジストを用いてパターニングし、塩化第二銅(CuCl)水溶液を用いてエッチング処理を行い、ドライフィルムレジストを剥離して配線部を形成した。
最後に、プリプレグ上に設けられた配線部及びプリプレグ上に、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)を形成し、これにより、部品内蔵基板を完成させた。
本出願の発明者は、このようにして製造された部品内蔵基板を、−65℃乃至150℃の温度条件で温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、部品内蔵基板の抵抗増加率は初期値に対して、最大8%であった。一方、比較のために、中間層の構成材料としてガラス繊維強化樹脂を用いた部品内蔵基板で作製した基板では、同じ温度条件で温度サイクル試験を300サイクル行ったところ抵抗増加率は10%を超えた。
このように、本発明の第2の実施の形態に係る部品内蔵基板によれば、当該基板に内蔵される半導体素子の破断又は破壊等の損傷を招くことはなく、また、半導体素子とコア基板の接続端子部との電気的接続の信頼性を高めることができることが分かった。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
上述の本発明の第2の実施の形態においては、図10(d)に示す工程において、コア基板1上に、カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた硬化した状態の強化樹脂33’を積層し接着剤を介して固定して、図2に示す中間層33を形成しているが、本発明はかかる態様に限定されず、未硬化状態のカーボン繊維(炭素繊維)材から成る強化樹脂を用いてよい。
以下では、本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板の製造方法について図14乃至図17を参照して説明し、次いで、本出願の発明者による当該方法の実施例について説明する。なお、図14乃至図17において、図9乃至図12に示した箇所と同じ箇所には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
先ず、図14(a)に示すように、コア基板1と半導体素子2とを準備する。
コア基板1において、その上面及び下面を貫通するように複数の接続端子部6が、所定のピッチで形成されている。
半導体素子2の主面には、ポリイミド等の有機絶縁膜13が選択的に形成されており、
有機絶縁膜13が形成されていない箇所には、導電部14が複数形成されている。導電部14上には、スタッドバンプ(Stud bump)と称される凸状の外部接続端子7が形成されている。
このような構造を有するコア基板1の接続端子部6と、半導体素子2に設けられた外部接続端子7とを対向させ、図14(a)において矢印で示す方向に半導体素子2をコア基板1に降下させる。
そして、図14(b)に示すように、コア基板1の接続端子部6に、半導体素子2をフェイスダウン状態で実装、即ち、フリップチップ実装する。
しかる後、図14(c)に示すように、必要に応じて、ディスペンサ(図示せず)を用いてノズル20から、ペースト状のアンダーフィル材8を注入し硬化させる。これにより、アンダーフィル材8によりコア基板1と半導体素子2との接続が補強される。
次に、図15(d)に示すように、コア基板1上に、コア基板1における半導体素子2の実装領域よりも僅かに大きく開口し、カーボン繊維(炭素繊維)材から成るBステージ状態にある強化樹脂33”を積層する。
カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂33”として、熱膨張率が約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材に樹脂材料を含浸させてなる強化樹脂を用いることができる。カーボン繊維材としては、例えば、カーボン繊維を束ねたカーボン繊維糸により織られ、面広がり方向に展延するように配向されたカーボン繊維クロス若しくはカーボン繊維メッシュ又はカーボン繊維不織布を用いることができる。カーボン繊維材を包容する樹脂材料としては、例えば、エポキシ樹脂等を用いることができる。
強化樹脂33”が後の工程により硬化して形成される中間層33の膜厚は、半導体素子2の厚さと等しいことが好ましく、例えば、約0.1mmに設定される。
一方、中間層33の幅は、半導体素子2の幅(長手方向の長さ)の約1/10以上の長さであることが望ましい。中間層33の幅が、半導体素子2の幅(長手方向の長さ)の約1/10よりも小さい場合は、温度変化に基づく熱膨張を抑制する効果が少なくなるからである。
更に、コア基板1上に、コア基板1における半導体素子2及び強化樹脂33”の実装領域よりも大きく開口し、ガラス繊維を補強材とし、例えばエポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成り、Bステージ状態にあるプリプレグ4bを積層し硬化させる。
次に、ガラス繊維を補強材とし、例えばエポキシ樹脂をマトリックス樹脂とするガラス繊維強化樹脂等から成り、Bステージ状態にあるプリプレグ4aを、硬化した強化樹脂33”及び半導体素子2上及びコア基板1の下面上に積層させ、硬化後のプリプレグ4aの厚さが、例えば約0.1mmになるよう、図15(e)に示すように硬化させる。すると、半導体素子2の側面及びコア基板1側の箇所には、中間層33を構成するカーボン繊維材を包容する樹脂材料33a又は上面のプリプレグ4におけるガラス繊維を包容する樹脂材料が、はみ出される。
しかる後、図16(f)に示すように、コア基板1上に実装された半導体素子2の両側面よりも外側、即ち、半導体素子2の実装領域よりも外側において、例えばドリル加工により、プリプレグ4a及び4bとコア基板1とを貫通するスルーホール9を形成する。本例のように、半導体素子2の側面の周囲のみに設けられている中間層33には、スルーホール9は形成されない。よって、プリプレグ4bにより、壁面に配線部5が形成されたスルーホール9と、中間層33との絶縁性を確保することができるため、本発明の第1の実施の形態で必要であった、スルーホール9(図1参照)の内壁面における絶縁処理、即ち、絶縁樹脂11によるスルーホール9の穴埋め処理(図4(g)参照)及び絶縁性樹脂11に対する貫通孔形成処理(図5(h)参照)が不要となるため、製造工程の短縮化を図ることができる。
しかる後、図16(g)に示すように、スルーホール9内と、プリプレグ4上とに、無電解めっき及び電気めっきを行って、銅(Cu)膜を形成する。
次いで、図17(h)に示すように、プリプレグ4上に形成された銅(Cu)膜上にドライフィルムレジストを用いてパターニングし、所定のエッチング処理を行い、ドライフィルムレジストを剥離する。これにより、配線部5が形成される。なお、図2及び図11(h)に示す例では、プリプレグ4上に一層の配線部5が形成されているが、ビルドアップ工法又は一括積層工法等により、多層回路を形成してもよい。
最後に、プリプレグ4上に設けられた配線部5及びプリプレグ4上に、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)12を形成し、ソルダーレジスト層12が設けられておらず露出している配線部5の表面に表面処理を施す。これにより、図17(j)に示すように、部品内蔵基板300が完成となる。
このように、本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板300の製造方法によれば、簡易な工程で、コア基板1上の、スルーホール9が形成されている箇所及び半導体素子2が設けられている箇所を除く箇所に、半導体素子2を囲むように、熱膨張率がガラスクロス等の絶縁材料から成る繊維を含んだプリプレグよりも低い約1乃至10ppm/℃であるカーボン繊維(炭素繊維)材から成る強化樹脂から構成される中間層33を積層形成することができる。
よって、内蔵される半導体素子2の破断又は破壊等の損傷を招くおそれがなく、半導体素子2とコア基板1の接続端子部6との電気的接続の信頼性を高めることができる部品内蔵基板300を簡易な工程で製造することができる。
そして、本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板300の製造方法では、図16(f)に示すように、半導体素子2の実装領域よりも外側において、プリプレグ4a及び4bとコア基板1とを貫通するスルーホール9を形成し、半導体素子2の側面の周囲のみに設けられている中間層33には、スルーホール9は形成されない。よって、プリプレグ4bにより、壁面に配線部5が形成されたスルーホール9と、中間層33との絶縁性を確保することができるため、本発明の第1の実施の形態で必要であった、スルーホール9(図1参照)の内壁面における絶縁処理が不要となるため、製造工程の短縮化を図ることができる。
次に、本出願の発明者による、本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板300の製造方法の実施例について説明する。
先ず、コア基板と半導体素子とを準備した。具体的には、100μmピッチで銅(Cu)から成る接続端子部が形成され、厚さが0.1mmのガラス繊維強化樹脂から成るコア基板と、金(Au)のスタッドバンプが導電部上に形成され、主面の大きさが5×5mmで厚さが0.1mmのシリコン(Si)から成る半導体素子と、を準備した。
そして、コア基板の接続端子部に、半導体素子をフリップチップ実装する。フリップチップ実装の方法として、非導電性ペースト(NCP:Non Conductive Paste)を用いた熱圧着法を採用した。熱圧着の条件として、温度を200℃、1バンプ当たりの作用荷重を40gに設定した。なお、非導電性ペーストを用いているため、上述のアンダーフィルを充填する工程は不要である。
次に、コア基板上に、主面の大きさが8×8mmで厚さが0.1mmであって、上述の5×5mmの大きさを有する半導体素子の実装領域を開口した、カーボン繊維(炭素繊維)材から成るBステージ状態にある強化樹脂と、半導体素子及び上述の強化樹脂の実装領域よりも大きく開口し、Bステージ状態にあるガラス繊維強化樹脂から成るプリプレグと、を積層し、硬化後の厚さが0.1mmになるように3MPaの圧力及び180℃の加熱条件下で硬化させた。
次に、ガラス繊維強化樹脂から成り、厚さが0.1mmであるプリプレグを、カーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂と、半導体素子上及びコア基板の下面上に積層し、硬化させた。
しかる後、半導体素子及び硬化させたカーボン繊維(炭素繊維)材を用いた強化樹脂が設けられた領域の外側の箇所に、直径が0.2mmのスルーホールを形成した。
次に、デスミア処理を行い、スルーホール内に無電解めっき及び電気めっきを行って、厚さ25μmの銅(Cu)膜を形成した。次いで、プリプレグ上に形成された銅(Cu)膜上にドライフィルムレジストを用いてパターニングし、塩化第二銅(CuCl)水溶液を用いてエッチング処理を行い、ドライフィルムレジストを剥離して配線部を形成した。
最後に、プリプレグ上に設けられた配線部及びプリプレグ上に、選択的に、ソルダーレジスト層(絶縁樹脂膜)を形成し、これにより、部品内蔵基板を完成させた。
本出願の発明者は、このようにして製造された部品内蔵基板を、−65℃乃至150℃の温度条件で温度サイクル試験を500サイクル行ったところ、部品内蔵基板の抵抗増加率は初期値に対して、最大7%であった。一方、比較のために、中間層の構成材料としてガラス繊維強化樹脂を用いた部品内蔵基板で作製した基板では、同じ温度条件で温度サイクル試験を300サイクル行ったところ抵抗増加率は10%を超えた。
このように、本発明の第3の実施の形態に係る部品内蔵基板によれば、当該基板に内蔵される半導体素子の破断又は破壊等の損傷を招くことはなく、また、半導体素子とコア基板の接続端子部との電気的接続の信頼性を高めることができることが分かった。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
電子部品を含む基板であって、
コア基板上に配置された電子部品を囲む炭素繊維を含む樹脂を含む中間層を備えたことを特徴する基板。
(付記2)
付記1記載の基板であって、
前記電子部品の周囲には、前記コア基板を貫通する複数のスルーホールが形成されていることを特徴とする基板。
(付記3)
付記2記載の基板であって、
前記スルーホールの内壁面には絶縁性樹脂が形成されており、
前記スルーホール内において、前記絶縁性樹脂上には、配線部が形成されていることを特徴とする基板。
(付記4)
付記1記載の基板であって、
前記中間層は、前記電子部品の周囲に設けられた前記炭素繊維を含む樹脂から成る第1の部分と、
前記第1の部分の外側に設けられた絶縁材料から成る第2の部分とを含むことを特徴とする基板。
(付記5)
付記4記載の基板であって、
前記電子部品の周囲には、前記第2の部分と前記コア基板とを貫通する複数のスルーホールが形成されていることを特徴とする基板。
(付記6)
付記4又は5記載の基板であって、
前記絶縁材料は、ガラス繊維を含む樹脂であることを特徴とする基板。
(付記7)
付記6記載の基板であって、
前記ガラス繊維を含む樹脂の熱膨張率は、前記炭素繊維を含む樹脂の熱膨張率よりも大きいことを特徴とする基板。
(付記8)
付記6又は7記載の基板であって、
前記ガラス繊維を含む樹脂は、ガラス繊維材に樹脂材料を含浸させてなることを特徴する基板。
(付記9)
付記1乃至8いずれか一項記載の基板であって、
前記電子部品と前記中間層との間には、樹脂層が形成されてなることを特徴とする基板。
(付記10)
付記1乃至9に記載の基板であって、
前記炭素繊維を含む樹脂の熱膨張率は、約1乃至10ppm/℃であることを特徴とする基板。
(付記11)
付記1乃至10いずれか一項記載の基板であって、
前記炭素繊維を含む樹脂は、炭素繊維材に樹脂材料を含浸させてなることを特徴とする基板。
(付記12)
付記1乃至11いずれか一項記載の基板であって、
前記電子部品は半導体素子であることを特徴とする基板。
(付記13)
付記1乃至12いずれか一項記載の基板であって、
前記電子部品の熱膨張率は、約1乃至10ppm/℃であることを特徴する基板。
(付記14)
電子部品を含む基板の製造方法であって、
コア基板上に電子部品を実装する工程と、
前記コア基板上であって、前記電子部品の周囲に、前記電子部品の実装領域を開口したBステージ状態の炭素繊維を含む樹脂を配置及び硬化することによって中間層を形成する工程と、
前記中間層及び前記電子部品の上面と、前記コア基板の裏面とに、絶縁層を積層形成する工程と、
前記中間層と前記コア基板とにスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホールに絶縁処理を施す工程と、
前記スルーホール内及び前記絶縁層上に配線部を形成する工程と、を含むことを特徴とする基板の製造方法。
(付記15)
電子部品を含む基板の製造方法であって、
コア基板上に電子部品を実装する工程と、
前記コア基板上であって、前記電子部品の周囲に、前記電子部品の実装領域を開口した炭素繊維を含む樹脂を配置し、前記炭素繊維を含む樹脂が設けられた箇所の外側に、中間層絶縁部を形成することによって中間層を形成する工程と、
前記中間層及び前記電子部品の上面と、前記コア基板の裏面とに、絶縁層を積層形成する工程と、
前記中間層絶縁部と、前記コア基板と、前記絶縁層とにスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内及び前記絶縁層上に配線部を形成する工程と、を含むことを特徴とする基板の製造方法。
(付記16)
付記15記載の基板の製造方法であって、
前記中間層を形成する工程は、硬化状態の前記炭素繊維を含む樹脂を接着固定した後で、前記中間層絶縁部を形成することを特徴とする基板の製造方法。
(付記17)
付記15記載の基板の製造方法であって、
前記中間層を形成する工程は、
Bステージ状態の前記炭素繊維を含む樹脂を配置し、前記炭素繊維を含む樹脂の外側に前記中間層絶縁部を積層し硬化することによって中間層を形成することを特徴とする基板の製造方法。
(付記18)
付記15乃至17記載の基板の製造方法であって、
前記中間層絶縁部は、ガラス繊維を含む樹脂であることを特徴とする基板。
(付記19)
付記14乃至18いずれか一項記載の基板の製造方法であって、
前記炭素繊維を含む樹脂は、炭素繊維材に樹脂材料を含浸させてなることを特徴とする基板の製造方法。
(付記20)
付記14乃至19いずれか一項記載の基板の製造方法であって、
前記電子部品は半導体素子であることを特徴とする基板の製造方法。
1 コア基板
2 半導体素子
3、33 中間層
4、4a、4b プリプレグ
5 配線部
9 スルーホール
10、30、300 部品内蔵基板
11 絶縁性樹脂

Claims (3)

  1. 電子部品を含む基板の製造方法であって、
    コア基板上に電子部品を実装する工程と、
    前記コア基板上であって、前記電子部品の周囲に、前記電子部品の実装領域を開口したBステージ状態の炭素繊維を含む樹脂を配置及び硬化することによって中間層を形成する工程と、
    前記中間層及び前記電子部品の上面と、前記コア基板の裏面とに、絶縁層を積層形成する工程と、
    前記中間層と前記コア基板とにスルーホールを形成する工程と、
    前記スルーホールに絶縁処理を施す工程と、
    前記スルーホール内及び前記絶縁層上に配線部を形成する工程と、を含むことを特徴とする基板の製造方法。
  2. 電子部品を含む基板の製造方法であって、
    コア基板上に電子部品を実装する工程と、
    前記コア基板上であって、前記電子部品の周囲に、前記電子部品の実装領域を開口した炭素繊維を含む樹脂を配置し、前記炭素繊維を含む樹脂が設けられた箇所の外側に、中間層絶縁部を形成することによって中間層を形成する工程と、
    前記中間層及び前記電子部品の上面と、前記コア基板の裏面とに、絶縁層を積層形成する工程と、
    前記中間層絶縁部と、前記コア基板と、前記絶縁層とにスルーホールを形成する工程と、
    前記スルーホール内及び前記絶縁層上に配線部を形成する工程と、を含むことを特徴とする基板の製造方法。
  3. 請求項2記載の基板の製造方法であって、
    前記中間層を形成する工程は、
    Bステージ状態の前記炭素繊維を含む樹脂を配置し、前記炭素繊維を含む樹脂の外側に前記中間層絶縁部を積層し硬化することによって中間層を形成することを特徴とする基板の製造方法。
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