JP2015193457A - 搬送ロール及び搬送ロールの製造方法 - Google Patents

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敏郎 江村
竹村 振一
Shinichi Takemura
振一 竹村
小牧 秀之
Hideyuki Komaki
秀之 小牧
石井 光浩
Mitsuhiro Ishii
光浩 石井
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Abstract

【課題】高温環境下においてウエブを好適な状態で搬送し得る搬送ロールを提供する。【解決手段】搬送ロールは、円筒状の中空ロール基部2と、中空ロール基部2の外周面上に形成された円筒状の緩衝部3と、緩衝部の外周面上に形成されためっき部4と、を備える。緩衝部3の熱膨張率α3は、めっき部4の熱膨張率α4,α5以上である。搬送ロールは、高温環境下においてもウエブと接触するめっき部4の表面が平滑に維持されるため、ウエブを好適な状態で搬送することできる。【選択図】図3

Description

本発明は、ウエブを連続的に搬送する搬送ロール及び当該搬送ロールの製造方法に関する。
樹脂フィルムといった厚さが比較的薄く長尺の物体(以下、単に「ウエブ」ともいう)の製造設備や印刷設備では、ウエブを連続的に搬送する操作が行われる。このようなウエブの搬送には、従来、スチール製の搬送ロールやアルミニウム製の搬送ロールが用いられていた。近年では、軽量で比較的に比弾性率の高い繊維強化プラスチック製の搬送ロールが用いられつつある。繊維強化プラスチック製の搬送ロールによれば、設備保守作業の軽減、生産スピードの高速化、製品の薄肉化、高精度化及びウエブ欠点の抑制に効果を奏する。
このような搬送ロールの技術に関し特許文献1には、メタルロールコートが記載されている。このメタルロールコートは、強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化プラスチックを2種以上の巻き付け角度で積層してなるロール芯体と、当該ロール芯体の外側表面に施された金属めっきとを有する。
特開2002−060105号公報
ところで、近年のウエブの製造工程では、高温環境における処理工程を含むことがある。このような工程が実施される箇所においても、ウエブを搬送するために搬送ロールが配置される。従って、高温環境下においても室温環境下と同様にウエブを好適な状態で搬送し得る搬送ロールが望まれている。
そこで、本発明は、高温環境下においてウエブを好適な状態で搬送し得る搬送ロールを提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る搬送ロールは、円筒状の中空ロール基部と、中空ロール基部の外周面上に形成された円筒状の緩衝部と、緩衝部の外周面上に形成されためっき部と、を備え、緩衝部の熱膨張率は、めっき部の熱膨張率以上である。
搬送ロールを高温環境下に配置すると、緩衝部とめっき部とはそれぞれの熱膨張率に基づいて熱膨張する。この搬送ロールは、緩衝部の熱膨張率がめっき部の熱膨張率以上とされているため、緩衝部の熱膨張の度合いは、めっき部の熱膨張の度合いと同等又はそれ以上になる。さらに、この搬送ロールは、緩衝部の外周面上にめっき部が配置されている。この配置によれば、高温環境下において、めっき部が、めっき部の内側に形成された緩衝部よりも熱膨張することが防止されるため、めっき部に剥離やしわ等が生じることがない。従って、この搬送ロールによれば、高温環境下においてもウエブと接触するめっき部表面が平滑に維持されるため、ウエブを好適な状態で搬送することができる。
また、緩衝部の熱膨張率は、中空ロール基部における直径方向の熱膨張率以上であってもよい。高温環境下において、緩衝部の熱膨張を中空ロール基部の熱膨張よりも大きくし、中空ロール基部に生じ得る熱応力を低減させることができる。
また、中空ロール基部は、互いに異なる直径方向の熱膨張率を有する複数の中空ロール層を有し、複数の中空ロール層は、直径方向の熱膨張率が段階的に大きくなるように直径方向に積層されていてもよい。このような構成によれば、中空ロール基部と、緩衝部との間における熱膨張率の差異を小さくすることが可能になる。従って、熱膨張率の差異に起因する割れや剥離といった不具合の発生を抑制することができる。
また、めっき部は、互いに異なる熱膨張率を有する複数のめっき層を有し、複数のめっき層は、熱膨張率が段階的に小さくなるように直径方向に積層されていてもよい。このような構成によれば、めっき部と、緩衝部との間における熱膨張率の差異を小さくすることが可能になる。従って、熱膨張率の差異に起因する割れや剥離といった不具合の発生を抑制することができる。
また、中空ロール基部は、炭素繊維強化樹脂製の第1の中空ロール層と、第1の中空ロール層上に形成されたガラス繊維強化樹脂製の中空ロール層と、を有し、緩衝部は、アルミニウム製の金属ロール層を有し、めっき部は、緩衝部上に形成されたニッケルを含む第1のめっき層と、第1のめっき層上に形成されたクロムを含む第2のめっき層と、を有することとしてもよい。繊維強化樹脂製の中空ロール基部によれば、高剛性化と軽量化を両立できるので、搬送ロールの撓みの発生を抑制することができる。また、めっき部が金属ロール層上に形成されているため、めっき部の密着性を高めることが可能になる。従って、搬送ロール全体の変形とめっき部の密着性の向上により、ウエブと接触するめっき部表面の状態が一層平滑に維持されるため、ウエブをより好適な状態で搬送することできる。
本発明の他の形態に係る搬送ロールの製造方法は、上記搬送ロールの製造方法であって、マンドレルに強化繊維プリプレグを積層させた後に、加熱及び加圧して中空ロール基部を形成する第1の工程と、中空ロール基部の外周面上に緩衝部を形成する第2の工程と、緩衝部の外周面上にめっき部を形成する第3の工程と、を有する。
この製造方法によれば、上記効果を有する搬送ロールを製造することができる。
本発明によれば、高温環境下においてウエブを好適な状態で搬送し得る搬送ロール、及びそのような搬送ロールを製造し得る搬送ロールの製造方法が提供される。
図1は、本発明の一実施形態の搬送ロールが適用されたスリッタの構成図である。 図2の(a)部は本発明の一実施形態の搬送ロールを示す斜視図であり、図2の(b)部は(a)部におけるA部を拡大した端面図である。 図3は、搬送ロールにおける熱膨張率の関係を示す図である。 図4は、搬送ロールを製造する方法を示すフロー図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、スリッタ10は、原反ロールR1からウエブWを繰り出す繰出部11と、繰り出されたウエブWを所定の幅に切断するスリッタ部12と、所定の幅に切断されたウエブWを製品ロールR2として巻き取る巻取部13と、を備えている。スリッタ10において、ウエブWは、複数の搬送ロール1によって、所定の搬送経路に沿って搬送される。なお、ウエブWは、例えば、プラスティック・フィルム、積層フィルム、金属箔、織物等である。
繰出部11とスリッタ部12との間のウエブWの搬送経路上には、ガイドロールである対向ロール15、及び対向ロール15と共にウエブWを挟持するニップロールである接圧ロール14が配置されている。この対向ロール15及び接圧ロール14によって、繰出部11でのウエブWの張力変動がスリッタ部12に伝播することが防止される。なお、対向ロール15は、例えば、アルミニウム合金、鋼等の金属、高弾性炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂等の材料からなる。
巻取部13には、巻き取られたウエブWを介して製品ロールR2のコアCに対して所定の圧力で接触させられるコンタクトロール16が設けられている。このコンタクトロール16によって、製品ロールR2に空気が巻き込まれることが防止される。なお、コアCは、例えば、アルミニウム合金、鋼等の金属、高弾性炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂、プラスティック、紙等からなる。
次に、搬送ロール1について説明する。図2に示されるように、搬送ロール1は、円筒状の中空ロール基部2と、中空ロール基部2の外周面上に形成された円筒状の緩衝部3と、緩衝部3の外周面上に形成されためっき部4と、を備えている。
図3に示されるように、中空ロール基部2は、搬送ロール1の素管をなし、第1の中空ロール層2aと、第2の中空ロール層2bとを有している。第1の中空ロール層2aは、炭素繊維強化樹脂製(以下、単に「CFRP」ともいう)(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastic)である4mm以上20mm以下程度の厚さを有する層であり、搬送ロール1において最も内側に位置している。第1の中空ロール層2aの外周面上には、第2の中空ロール層2bが密着され、第2の中空ロール層2bは、第1の中空ロール層2aと緩衝部3との間に挟み込まれている。第2の中空ロール層2bは、ガラス繊維強化樹脂製(以下、単に「GFRP」ともいう))(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastic)である0.1mm以上10mm以下程度の厚さを有する層である。
なお、中空ロール基部2に用いられる強化繊維には、ガラス繊維や炭素繊維のほか、黒鉛繊維、アラミド繊維等を用いてもよい。
ここで第1の中空ロール層2aと第2の中空ロール層2bとは、それぞれ積層構造を有し、積層構造では、複数の互いに異なる材料からなるプリプレグが搬送ロールの中心軸に対して所定の角度で傾くように配置されている。強化繊維プリプレグとしては、炭素繊維プリプレグとガラス繊維プリプレグが好ましい。特に、炭素繊維プリプレグとガラス繊維プリプレグの組み合わせが好ましい。また、中空ロール基部2の積層構成として、炭素繊維プリプレグを積層した後に、中空ロール基部2の最外層にガラス繊維プリプレグを積層した構成が最も望ましい。
このような第1の中空ロール層2aの熱膨張率α1と第2の中空ロール層2bの熱膨張率α2は、積層構成により設計可能であり、搬送ロール1では、第1の中空ロール層2aの熱膨張率α1よりも第2の中空ロール層2bの熱膨張率α2が大きくなっている。第1の中空ロール層2aの熱膨張率α1は3.0×10−6(1/K)以上20.0×10−6(1/K)以下程度であり、一例として5.0×10−6(1/K)である。ここで、CFRP製の第1の中空ロール層2aは、中心軸線に沿った方向(CF繊維方向)と直径方向とで熱膨張率が異なる。上述した第1の中空ロール層2aの熱膨張率α1は、直径方向における熱膨張率である。また、第2の中空ロール層2bの熱膨張率α2は、12.0×10−6(1/K)以上18.0×10−6(1/K)以下程度であり、一例として15.1×10−6(1/K)である。すなわち、内周側に位置する第1の中空ロール層2aの熱膨張率α1よりも、外周側に位置する第2の中空ロール層2bにおける熱膨張率α2の方が大きい。このように、中空ロール基部2は、内周から外周に向かって熱膨張率が段階的に大きくなる積層構成を有している。また、中空ロール基部2が複数の層を有する場合には、中空ロール基部2の熱膨張率α1,α2は、それぞれの層が有する熱膨張率の値で示される。
緩衝部3は、中空ロール基部2とめっき部4との熱膨張率差に起因する不具合を防止するものである。緩衝部3は、中空ロール基部2における第2の中空ロール層2bの外周面上に形成された金属ロール層3aを有している。金属ロール層3aは、金属製の筒状部材であり、1.0mm以上10.0mm以下程度の厚さを有する。また、中空ロール基部2と金属ロール層3aとは、接着等の接合処理にはよらず、金属ロール層3aの内径寸法と中空ロール基部2の内径寸法をしまりばめの関係に設定することにより中空ロール基部2と金属ロール層3aとを相対的に動かし得ないようにしている。
ここで、金属ロール層3aの材料には、中空ロール基部2の熱膨張率α1,α2以上である熱膨張率を有する金属材料が用いられる。より詳細には、金属ロール層3aの熱膨張率α3は、中空ロール基部2の最外周に配置されて中空ロール基部2の外周面をなす第2の中空ロール層2bの熱膨張率α2以上である。本実施形態の金属ロール層3aには、アルミニウムを主成分とする材料からなる。アルミニウム材の熱膨張率は、一般に23×10−6(1/K)程度である。従って、緩衝部3の熱膨張率α3は、金属ロール層3aにおける熱膨張率α3により示される。なお、その他に金属ロール層3aの材料として、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム合金、銅合金等を用いてもよい。
めっき部4は、ウエブWとの摩擦を低減することによりウエブWとの接触状態を良好な状態に維持するものである。めっき部4は、緩衝部3の金属ロール層3aの外周面上に形成された第1のめっき層4aと、第1のめっき層4a上に形成された第2のめっき層4bとを有している。第1のめっき層4aは、ニッケル(Ni)のめっき層であり、10μm以上200μm以下程度の厚さを有する。また、第2のめっき層4bは、クロム(Cr)のめっき層であり、10μm以上200μm以下程度の厚さを有する。
ここで、めっき部4の熱膨張率は、第1のめっき層4aの熱膨張率α4と、第2のめっき層4bの熱膨張率α5と、で示される。第1のめっき層4aはニッケル層であるため、熱膨張率α4が12.8×10−6(1/K)程度の値である。第2のめっき層4bはクロム層であるため、熱膨張率α5が6.8×10−6(1/K)程度の値である。すなわち、内周側に位置する第1のめっき層4aの熱膨張率α4よりも、外周側に位置する第2のめっき層4bの熱膨張率α5の方が小さい。このように、めっき部4は、内周から外周に向かって熱膨張率が段階的に小さくなる積層構成を有している。また、めっき部4の内周面をなす第1のめっき層4aの熱膨張係数α4は、緩衝部3を構成する金属ロール層3aの熱膨張率α3よりも小さい。
上述した搬送ロール1の構造において、それぞれの層が有する熱膨張率α1〜α5の関係を整理する。互いに異なる層同士では、熱膨張率の差がより小さい方が好ましい。すなわち、中空ロール基部2における第2の中空ロール層2bの熱膨張率α2は、第1の中空ロール層2aの熱膨張率α1より大きく、緩衝部3の金属ロール層3aの熱膨張率α3より小さい値であることが好ましい。また、めっき部4における第1のめっき層4aの熱膨張率α4は、第2のめっき層4bの熱膨張率α5より大きく、緩衝部3の金属ロール層3aの熱膨張率α3より小さい値であることが好ましい。要するに、搬送ロール1は、内周側から外周側に向かって、熱膨張率が段階的に大きくなり、緩衝部3において最も大きい熱膨張率となり、更に外周側に向かって熱膨張率が段階的に小さくなるように各層が構成されていることが好ましい。
次に、上述した搬送ロール1の製造方法について説明する。図4に示されるように、中空ロール基部2を形成する工程(第1の工程S1)を実施する。より詳細には、中空ロール基部2を形成するための中間物をいわゆるシートワインディング法を利用して形成する。まず、複数のプリプレグを積層してシート状の強化繊維プリプレグを形成する(工程S1a)。次に、強化繊維プリプレグシートをマンドレルに巻き付ける。そして、マンドレルに巻き付けられた強化繊維プリプレグシートを加熱及び加圧して管状に成型する(工程S1b)。
続いて、緩衝部3を形成する(第2の工程S2)。より詳細には、アルミニウム製であり管状の緩衝部3を準備する。そして、緩衝部3の内部に工程S1で形成した中空ロール基部2を圧入する。続いて、めっき部4を形成する(第3の工程S3)。より詳細には、緩衝部3の外周面に対して研磨及び化学的な処理を実施した後に、始めに第1のめっき層4aを形成するためのニッケルめっき処理を実施する。続いて、第1のめっき層4a上に、第2のめっき層4bを形成するためのクロムめっき処理を実施する。
以上の工程S1,S2,S3を実施することにより、搬送ロール1が得られる。
ここで、搬送ロール1を高温環境下に配置すると、緩衝部3とめっき部4とはそれぞれの熱膨張率α3,α4,α5に基づいて熱膨張する。この搬送ロール1は、緩衝部3の熱膨張率α3がめっき部4の熱膨張率α4,α5より大きいため、緩衝部3の熱膨張の度合いは、めっき部4の熱膨張の度合いよりも大きい。さらに、この搬送ロール1は、緩衝部3の外周面上にめっき部4が配置されている。この配置によれば、高温環境下において、めっき部4が、めっき部4の内側に形成された緩衝部3よりも熱膨張することが防止されるため、めっき部4に剥離やしわ等が生じることがない。従って、高温環境下においてもウエブと接触するめっき部4の表面が平滑に維持されるため、ウエブWを好適な状態で搬送することできる。
また、緩衝部3の熱膨張率α3は、中空ロール基部2における直径方向の熱膨張率α1,α2以上である。高温環境下において、緩衝部3の熱膨張率α3を中空ロール基部2の熱膨張率α1,α2のいずれよりも大きくし、中空ロール基部2に生じ得る熱応力を低減させることができる。
中空ロール基部2は、互いに異なる直径方向の熱膨張率α1,α2を有する第1の中空ロール層2aと第2の中空ロール層2bとを有し、第1の中空ロール層2aと第2の中空ロール層2bとは、直径方向の熱膨張率α1,α2が段階的に大きくなるように直径方向に積層されている。このような構成によれば、中空ロール基部2の熱膨張率α1,α2と、緩衝部3の熱膨張率α3との間における差異を小さくすることが可能になる。従って、熱膨張率α1,α2,α3の差異に起因する割れや剥離といった不具合の発生を抑制することができる。
めっき部4は、互いに異なる熱膨張率α4,α5を有する第1のめっき層4aと第2のめっき層4bを有し、第1のめっき層4aと第2のめっき層4bとは、熱膨張率α4,α5が段階的に小さくなるように直径方向に積層されている。このような構成によれば、めっき部4の熱膨張率α4,α5と、緩衝部3の熱膨張率α5との間における差異を小さくすることが可能になる。従って、熱膨張率α3,α4,α5の差異に起因する割れや剥離といった不具合の発生を更に抑制することができる。
また、繊維強化樹脂製の中空ロール基部2によれば、高剛性化と軽量化を両立できるので、搬送ロール1の撓みの発生を抑制しつつ長尺化することができる。また、めっき部4が金属ロール層3a上に形成されているため、めっき部4の密着性を高めることが可能になる。従って、搬送ロール1全体の変形とめっき部の密着性の向上により、ウエブWと接触するめっき部4表面の状態が一層平滑に維持されるため、ウエブWをより好適な状態で搬送することできる。
この搬送ロールの製造方法によれば、上記効果を有する搬送ロール1を容易に製造することができる。
以上、本発明の一形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、中空ロール基部2と、緩衝部3と、めっき部4とを構成するそれぞれの材料は、上述した材料の他に、熱膨張率の関係を満たすその他の材料を用いてもよい。また、中空ロール基部2と、めっき部4とは、1層であってもよく、3層以上の構成であってもよい。また、本発明の搬送ロールは、高温環境下においてウエブを取り扱うその他の種々の工程においても好ましく使用することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
表1に示される材料及び寸法を有する実施例1及び比較例1,2の搬送ロールを用意した。実施例1の搬送ロールは、円筒型のマンドレルに炭素繊維プリプレグを巻き付けて積層した後に、最も外側の層にガラス繊維プリプレグを積層して加熱処理して硬化させ緩衝部としてアルミニウム製の円筒を配置し、その緩衝部の外側表面にニッケル及びクロムメッキを施したものである。また、比較例1の搬送ロールは、アルミニウム製の中空ロール基部の外周面上にクロムメッキを施したものである。すなわち、中空ロール基部が金属製である点で実施例1の搬送ロールと相違している。また、比較例2の搬送ロールは、CFRP製の中空ロール基部の外周面上にニッケルメッキを施したものである。すなわち、CFRP製の中空ロール基部の外周面に直接にめっき部を形成している点で実施例1の搬送ロールと相違している。
まず、それぞれの搬送ロールにおいて、中心軸線に沿った長手方向の中央に50kgfの錘を吊下げて荷重を負荷した時に生じるたわみを確認した。続いて、それぞれの搬送ロールを室温から150℃まで昇温し、150℃の高温環境に2時間放置し、室温まで降温した。そして、室温まで降温した後に、外観を観察した。
表1に示されるように、実施例1では、たわみが小さく、150℃加熱後に外観に異常は発見されなかった。比較例1では、加熱後の外観に異常は発見されなかったが、中空ロール基部の剛性が低いためにたわみが大きかった。比較例2では、たわみは実施例1と略同等であったが、加熱後にめっき部の剥離を確認した。
すなわち、強化繊維樹脂製の中空ロール基部を有する実施例1及び比較例2の搬送ロールは、アルミニウム製の中空ロール基部を有する実施例2の搬送ロールよりもたわみが小さかった。従って、中空ロール基部の材料には、強化繊維樹脂が好適であることがわかった。また、めっき部の下地が強化繊維樹脂製のロールである場合(比較例2)には、めっき部の剥離が発生したが、めっき部の下地がアルミニウム製である場合(実施例1及び比較例1)には、めっき部に異常は発生しなかった。従って、めっき部の下地として金属製の層を用いることは、めっき部の異常の発生を防止し得ることがわかった。
また、実施例1の搬送ロールは、150℃の高温環境下においてウエブを好適な状態で搬送し得るロールとして使用し得ることがわかった。
Figure 2015193457

※中空ロール基部の熱膨張率は直径方向の熱膨張率である。
1…搬送ロール、2…中空ロール基部、2a…第1の中空ロール層、2b…第2の中空ロール層、3…緩衝部、3a…金属ロール層、4…めっき部、4a…第1のめっき層、4b…第2のめっき層、W…ウエブ、α1…第1の中空ロール層の熱膨張率、α2…第2の中空ロール層の熱膨張率、α3…緩衝部の熱膨張率、α4…第1のめっき層の熱膨張率、α5…第2のめっき層の熱膨張率。

Claims (6)

  1. 円筒状の中空ロール基部と、
    前記中空ロール基部の外周面上に形成された円筒状の緩衝部と、
    前記緩衝部の外周面上に形成されためっき部と、を備え、
    前記緩衝部の熱膨張率は、前記めっき部の熱膨張率以上である、搬送ロール。
  2. 前記緩衝部の熱膨張率は、前記中空ロール基部における直径方向の熱膨張率以上である、請求項1に記載の搬送ロール。
  3. 前記中空ロール基部は、互いに異なる直径方向の熱膨張率を有する複数の中空ロール層を有し、
    前記複数の中空ロール層は、直径方向の熱膨張率が段階的に大きくなるように直径方向に積層されている、請求項1又は2に記載の搬送ロール。
  4. 前記めっき部は、互いに異なる熱膨張率を有する複数のめっき層を有し、
    前記複数のめっき層は、熱膨張率が段階的に小さくなるように直径方向に積層されている、請求項1〜3の何れか一項に記載の搬送ロール。
  5. 前記中空ロール基部は、炭素繊維強化樹脂製の第1の中空ロール層と、前記第1の中空ロール層上に形成されたガラス繊維強化樹脂製の中空ロール層と、を有し、
    前記緩衝部は、アルミニウム製の金属ロール層を有し、
    前記めっき部は、前記緩衝部上に形成されたニッケルを含む第1のめっき層と、前記第1のめっき層上に形成されたクロムを含む第2のめっき層と、を有する、請求項1〜4の何れか一項に記載の搬送ロール。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の搬送ロールの製造方法であって、
    マンドレルに強化繊維プリプレグを積層させた後に、加熱及び加圧して中空ロール基部を形成する第1の工程と、
    前記中空ロール基部の外周面上に緩衝部を形成する第2の工程と、
    前記緩衝部の外周面上にめっき部を形成する第3の工程と、を有する、搬送ロールの製造方法。
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