JP2017019666A - シート加工装置、及び接圧ロール - Google Patents

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敏郎 江村
Toshiro Emura
敏郎 江村
竹村 振一
Shinichi Takemura
振一 竹村
小牧 秀之
Hideyuki Komaki
秀之 小牧
石井 光浩
Mitsuhiro Ishii
光浩 石井
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【課題】高剛性化された対向ロールに対して均一な荷重を作用させることができる接圧ロール、及びそのような接圧ロールの製造方法を提供する。
【解決手段】接圧ロール1は、所定の対向ロールに対してシートを介して押し当てられる接圧ロールである。接圧ロール1は、円柱面である外面2aを有する中軸2と、中軸2と同一の中心線Lを有するように中軸2の外側に配置され、中心線Lに平行な方向における中軸2の中央部2cにおいて中軸2と接合された円筒形状の外管3と、を備えている。中軸2は、190GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなっており、外管3は、100GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなっている。中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間隔は、外管3の外径×0.10mm以下となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、所定の対向ロールに対してシートを介して押し当てられる接圧ロール、及びそのような接圧ロールの製造方法に関する。
プラスティック・フィルム、プラスティック・シート、織物等の、厚さが比較的薄く長尺な物品(以下、総称して「シート」という。)を製造する場合、様々な工程において、原反、中間製品あるいは製品として、シートを連続的に送り出す、あるいは引き取る操作が行われる。このような操作においては、対向する2つのロールによってシートを挟持しつつ該ロールを回転させてシートを送り出す/引き取ることにより、シートの走行速度が調整される及び/又はシートに掛かる張力が調整される。対向する1組のロールは、典型的には、軸が固定されたガイドロールと、可動軸を有し、該可動軸に掛ける荷重により、シートを介してガイドロールに圧接される接圧ロールであるニップロールと、から構成される。
このようなロールの使用について、「スリッタ工程」を例にとって以下に説明を行う。スリッタ工程は、幅広のシートがロール状に巻き取られた中間製品(原反ロール)からシートを繰り出し、所定の幅に切り分けて(スリットして)、切り分けられた各シートをそれぞれ再びロール状に巻き取ることで、各幅の複数の製品を得る工程である。スリッタ工程においては、原反ロールからシートを繰り出す繰出部と、繰り出されたシートを所定の幅に切断するスリッタ部と、所定の幅に切断されたシートを製品ロールとして巻き取る巻取部と、を備える、スリッタと称される装置が使用される。このような装置では、繰出部でのシートの張力変動がスリッタ部に伝播するのを防止するために、ガイドロールと共にシートを挟持するニップロールが繰出部とスリッタ部との間に配置される場合がある。そのような場合、ニップロールには、ガイドロールに対して均一な荷重を作用させることが要求される。その理由は、ガイドロールとニップロールとでシートが均一に挟持されないと、スリッタ部においてシートが幅方向に蛇行したり、スリッタ部においてシートに破れが発生したりするおそれがあるからである。
そこで、ガイドロール等の対向ロールに対して均一な荷重を作用させる接圧ロールとして、次のようなものが提案されている。すなわち、所定の間隔をとって中軸及び外管を二重に配置し、中央部おいて中軸及び外管を互いに固定することにより、中軸と外管とでたわみを分離させたものや(例えば、特許文献1,3〜6を参照)、所定の間隔をとって中軸及び外管を二重に配置し、複数の軸受を介して中軸及び外管を連結することにより、中軸と外管とでたわみを分離させたものである(例えば、特許文献2を参照)。これらの接圧ロールでは、対向ロールのたわみに応じて外管をたわませることで、対向ロールに対して均一な荷重を作用させている。
実公平2−29076号公報 特公平6−45410号公報 特開平2−66042号公報 特開平8−26535号公報 特開2004−277168号公報 特開2010−149983号公報
ところで、例えば、回転中の振動を抑制する観点から対向ロールの固有振動数を高めるべく対向ロールの剛性が高められる場合があるが、そのような場合にも、接圧ロールには、高剛性化された対向ロールに対して均一な荷重を作用させることが要求される。
そこで、本発明は、高剛性化された対向ロールに対して均一な荷重を作用させることができる接圧ロール、及びそのような接圧ロールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の接圧ロールは、所定の対向ロールに対してシートを介して押し当てられる接圧ロールであって、円柱面である外面を有する中軸と、中軸と同一の中心線を有するように中軸の外側に配置され、中心線に平行な方向における中軸の中央部において中軸と接合された円筒形状の外管と、を備え、中軸は、190GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなり、外管は、100GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなり、中軸の外面と外管の内面との間隔は、外管の外径×0.10mm以下となっている。
この接圧ロールでは、中軸が、190GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなり、外管が、100GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなる。これにより、中軸及び外管の剛性を適切に高めつつ、中軸及び外管のたわみ量(中心線に平行な方向における各位置でのたわみ量の平均値)を低減することができる。更に、中軸の外面と外管の内面との間隔が、外管の外径×0.10mm以下となっている。これにより、中軸及び外管のたわみ量、並びに外管のたわみ差(中心線に平行な方向における各位置でのたわみ量の最大値と最小値との差)を低減することができる。以上のように、この接圧ロールによれば、中軸及び外管のたわみ量が低減され且つ外管のたわみ差が低減されるので、高剛性化された対向ロールに対して均一な荷重を作用させることができる。
また、中軸の外面と外管の内面との間隔は、外管の外径×0.02mm以上となっていてもよい。この構成によれば、中軸と外管とが接触するのを防止することができる。
また、中軸は円筒形状の部材であってもよい。この構成によれば、接圧ロールの軽量化を図りつつ、中軸のたわみ量を適切に低減することができる。
また、中軸及び外管の少なくとも一方は鋼からなっていてもよいし、中軸及び外管の少なくとも一方は炭素繊維強化樹脂からなっていてもよい。これらの構成によれば、中軸及び外管のたわみ量を適切に低減することができると共に、外管のたわみ差を適切に低減することができる。
また、接圧ロールは、ガイドロールである対向ロールと共にシートを挟持するニップロールとして使用されてもよい。この構成によれば、ガイドロールとニップロールとでシートを均一に挟持することができるので、例えばスリッタにおいて繰出部とスリッタ部との間にガイドロール及びニップロールを配置した場合に、スリッタ部においてシートが幅方向に蛇行したり、スリッタ部においてシートに破れが発生したりするのを防止することが可能となる。
また、接圧ロールは、外管の外面に形成されためっき層を更に備えてもよい。この構成によれば、シートに傷等が付くのを抑制することができる。
本発明の接圧ロールの製造方法は、上記接圧ロールの製造方法であって、二分割された外管を用意する工程と、二分割された外管のそれぞれに中軸の両端部のそれぞれを挿入させ、中軸の中央部において、二分割された外管を突き合わせて中軸に接合する工程と、を備える。
この接圧ロールの製造方法によれば、中軸の外面と外管の内面との間隔を外管の外径×0.10mm以下の範囲で小さくした場合であっても、中央部において互いに固定された中軸及び外管を備える接圧ロールを容易に且つ精度良く製造することができる。
本発明によれば、高剛性化された対向ロールに対して均一な荷重を作用させることができる接圧ロール、及びそのような接圧ロールの製造方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態の接圧ロールが適用されたスリッタの構成図である。 本発明の一実施形態の接圧ロールの断面図である。 表1の条件下での中心位置からの距離と外管のたわみ量との関係を示すグラフである。 表2の条件下での中心位置からの距離と外管のたわみ量との関係を示すグラフである。 表3の条件下での中心位置からの距離と外管のたわみ量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態の接圧ロールが適用されたスリッタの構成図である。図1に示されるように、スリッタ10は、原反ロールR1からシートSを繰り出す繰出部11と、繰り出されたシートSを所定の幅に切断するスリッタ部12と、所定の幅に切断されたシートSを製品ロールR2として巻き取る巻取部13と、を備えている。スリッタ10において、シートSは、複数の搬送ロール14によって、所定の搬送経路に沿って搬送される。なお、シートSは、例えば、プラスティック・フィルム、積層フィルム、金属箔、織物等である。
繰出部11とスリッタ部12との間のシートSの搬送経路上には、ガイドロールである対向ロール15、及び対向ロール15と共にシートSを挟持するニップロールである接圧ロール1が配置されている。この対向ロール15及び接圧ロール1によって、繰出部11でのシートSの張力変動がスリッタ部12に伝播することが防止される。なお、対向ロール15は、例えば、アルミニウム合金、鋼等の金属、高弾性炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂等、60GPa以上400GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなる。
巻取部13には、巻き取られたシートSを介して製品ロールR2のコアCに対して所定の圧力で接触させられるコンタクトロール16が設けられている。このコンタクトロール16によって、製品ロールR2に空気が巻き込まれることが防止される。なお、コアCは、例えば、アルミニウム合金、鋼等の金属、高弾性炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂、プラスティック、紙等からなる。
次に、対向ロール15に対してシートSを介して押し当てられる接圧ロール1の構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態の接圧ロールの断面図である。図2に示されるように、接圧ロール1は、円筒形状の中軸2と、中軸2と同一の中心線Lを有するように中軸2の外側に配置された円筒形状の外管3と、を備えている。中軸2は、円柱面である外面2a及び内面2bを有する円筒形状の部材であり、例えば、鋼等の金属、高弾性炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂等、190GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなる。外管3は、円柱面である外面3a及び内面3bを有する円筒形状の部材であり、例えば、鋼等の金属、高弾性炭素繊維を用いた炭素繊維強化樹脂等、100GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなる。
中軸2は、中心線Lに平行な方向における中央部2cにおいて拡径されており、外管3の内面3bに嵌め合わされている。この状態で、外管3は、中軸2の中央部2cに接着等により固定されている。より詳細には、外管3は、二分割された円筒形状の部材3c,3cを有しており、中軸2の中央部2cにおいて、二分割された部材3c,3cが突き合わせされた状態で、中軸2に接合されている。
中軸2の外面2a(中央部2cを除く部分の外面)と外管3の内面3bとの間隔は、外管3の外径×0.10mm以下となっている。その一方で、中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間隔は、外管3の外径×0.02mm以上となっている。このように中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間にクリアランスを設けることで、中軸2と外管3とでたわみを分離させることができる。
なお、中軸2と外管3との接合部となる中央部2cの長さ(以下、単に「長さ」といった場合には、中心線Lに平行な方向における長さを意味する。)は、外管3の長さの5〜50%とすることができる。該接合部の長さが小さいほど、中軸2と外管3とでたわみが分離し易くなり、対向ロール15と接圧ロール1とによるシートSの挟持の均一性が向上することになるが、該接合部の長さが5%を下回ると、強度不足のために寿命が短くなったり、固有振動数が低下したりするおそれがある。逆に、該接合部の長さが50%を上回ると、中軸2と外管3とでたわみが分離し難くなり、対向ロール15と接圧ロール1とによるシートSの挟持の均一性が劣化するおそれがある。
更に、中軸2の両端部2d,2dのそれぞれには、接圧ロール1を中心線L回りに回転自在に支持するための軸受4が固定されている。また、外管3の外面3aには、例えば銅、ニッケル、クロム、鉄、アルミニウム等の金属からなるめっき層5が形成されている。これにより、シートSに傷等が付くのを抑制することができる。なお、図示は省略するが、外管3の外面3aには、ゴム又はゴム状弾性体が被覆されている場合がある。
以上説明したように、接圧ロール1では、中軸2が、190GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなり、外管3が、100GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなる。好ましくは、中軸2が、190GPa以上350GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなり、外管3が、120GPa以上350GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなる。これにより、中軸2及び外管3の剛性を適切に高めつつ、中軸2及び外管3のたわみ量(中心線Lに平行な方向における各位置でのたわみ量の平均値)を低減することができる。更に、中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間隔が、外管3の外径×0.10mm以下となっている。これにより、中軸2及び外管3のたわみ量、並びに外管3のたわみ差(中心線Lに平行な方向における各位置でのたわみ量の最大値と最小値との差)を低減することができる。ここで、外管3のたわみ差は、中軸2及び外管3の少なくとも一方の外径を大きくしたり厚さを大きくしたりすることで、低減することが可能である。以上のように、接圧ロール1によれば、中軸2及び外管3のたわみ量が低減され且つ外管3のたわみ差が低減されるので、100GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなるというように高剛性化された対向ロール15に対して均一な荷重を作用させることができる。なお、中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間隔を外管3の外径×0.08mm以下とすれば、中軸2及び外管3のたわみ量、並びに外管3のたわみ差をより一層低減することができる。
また、接圧ロール1では、中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間隔が、外管3の外径×0.02mm以上となっている。これにより、中軸2及び外管3がたわむことに起因して中軸2と外管3とが接触するのを防止することができ、また、接圧ロール1の製造も容易となる。
また、接圧ロール1は、ガイドロールである対向ロール15と共にシートSを挟持するニップロールとして使用されている。この場合、スリッタ10においては、対向ロール15と接圧ロール1とでシートSを均一に挟持することができるので、スリッタ部12においてシートSが幅方向に蛇行したり、スリッタ部12においてシートSに破れが発生したりするのを防止することが可能となる。
ここで、ニップロールとして使用される接圧ロール1には、以下の第1〜4の点が要求される。
第1の点は、シートSの幅方向における全ての範囲に亘って接圧ロール1が対向ロール15上のシートSに密着すると共に、シートSに対して均一なニップ力(対向ロール15及び接圧ロール1がシートSを挟持する力)が生じることである。その理由は、中心線Lに平行な方向における接圧ロール1のいずれかの位置で均一なニップ力が生じていないと、製品ロールR2においてシートS間に巻き込まれる空気量に斑が生じ、種々の巻取欠点に繋がるおそれがあるからである。
第2の点は、接圧ロール1のたわみが小さいことである。その理由は、対向ロール15に対してシートSを介して押し当てられたときに接圧ロール1がたわんでしまうと、対向ロール15に対して所望の荷重よりも小さい荷重を作用させることになり、接圧ロール1の性能が得られないおそれがあるからである。
第3の点は、接圧ロール1の高速性能が優れていること、すなわち、接圧ロール1の固有振動数(許容速度)が高いことである。その理由は、接圧ロール1の固有振動数が低いと、接圧ロール1自体が回転中に振動するおそれがあるからである。
第4の点は、接圧ロール1の製造コストが低いことである。その理由は、準備すべきニップロールの種類や数量が他のロールに比べて多いのが一般的だからである。
上述した接圧ロール1によれば、中軸2及び外管3のたわみ量が低減され且つ外管3のたわみ差が低減されるので、第1の点及び第2の点が満たされる。
また、中軸2及び外管3が高剛性化されているので、固有振動数が高められ、その結果、第3の点も満たされる。特に、中軸2及び外管3が炭素繊維強化樹脂からなる場合には、中軸2及び外管3が軽量化されるので、固有振動数をより高めることができる。ただし、中軸2及び外管3の少なくとも一方が炭素繊維強化樹脂からなっていれば、中軸2及び外管3のたわみ量を適切に低減することができると共に、外管3のたわみ差を適切に低減することができる。
更に、接圧ロール1の構成が単純化されているので、第4の点も満たされる。特に、中軸2及び外管3が鋼からなる場合には、中軸2及び外管3の材料のコストが低くなるので、接圧ロール1自体の低コスト化を図ることができる。ただし、中軸2及び外管3の少なくとも一方が鋼からなっていれば、中軸2及び外管3のたわみ量を適切に低減することができると共に、外管3のたわみ差を適切に低減することができる。
次に、上述した接圧ロール1の製造方法について説明する。まず、二分割された外管3(すなわち、部材3c,3c)を用意する。続いて、二分割された外管3のそれぞれに中軸2の両端部2d,2dのそれぞれを挿入させ、中軸2の中央部2cにおいて、二分割された外管3を突き合わせる。そして、この状態で、外管3を中軸2の中央部2cに接着等により固定することで、中軸2の中央部2cにおいて、二分割された外管3を中軸2に接合する。
この接圧ロール1の製造方法によれば、中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間隔を外管3の外径×0.10mm以下の範囲で小さくした場合であっても、中央部2cにおいて互いに固定された中軸2及び外管3を備える接圧ロール1を容易に且つ精度良く製造することができる。より具体的には、中軸2及び外管3の芯出しがし易いため、偏芯の小さい接圧ロール1を製造することができる。また、芯金(中軸2)のたわみが小さいため、精度の良い接圧ロール1を製造することができる。
また、接圧ロール1では、中軸2の外面2aと外管3の内面3bとの間隔が、外管の外径×0.02mm以上となるため、二分割された外管3のそれぞれに中軸2の両端部2d,2dのそれぞれを容易に挿入させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、中軸2は、円筒形状の部材に限定されず、中実円柱形状の部材であってもよい。ただし、中軸2が円筒形状の部材であれば、接圧ロール1の軽量化を図りつつ、中軸2のたわみ量を適切に低減することができる。また、接圧ロール1は、ガイドロールである対向ロール15と共にシートSを挟持するニップロールとして使用されるものに限定されず、上述したスリッタ10のコンタクトロール16等、他の用途に使用されてもよい。
上記においては、主としてスリッタ工程の例に沿って説明を行ったが、本発明の接圧ロールは、シートを取り扱うその他の種々の工程においても好ましく使用することができ、対向するロールに対して均一な接圧を負荷することで、シートを安定して処理することが可能となる。
そのようなその他の例としては、シートを走行方向に対して延伸する、延伸シートを製造するための延伸工程が挙げられる。延伸工程においては、原反ロールから原反シートを繰り出す繰出部と、繰り出されるシートを挟持する第1のニップロール/ガイドロールと、シートを加熱する手段(熱板、オーブン等)と、シートを挟持する第2のニップロール/ガイドロールと、延伸されたシートを巻き取る巻取部とが、この順に上流から下流に向かって配置される。第1のニップロール/ガイドロールの周速度に対する第2のニップロール/ガイドロールの周速度の比に応じて、シートを加熱する手段においてシートが走行方向に延伸される。本発明の接圧ロールを第1及び/又は第2のニップロールに用いることで、シートの幅方向に均一な接圧を負荷できるので、シートの蛇行や局所的な滑り等がなく、シートの幅方向及び走行方向に対して均一な延伸が可能となる。
また、更なるその他の例としては、シートに印刷を行う印刷工程、複数種のシートを接着剤によって貼合する貼合(ドライラミネート)工程等を挙げることができる。本発明の接圧ロールをこれらの工程において、例えばニップロールとして用いることで、シートの蛇行がなく、安定した走行速度、均一且つ安定した張力が得られることから、それぞれ精細で安定した印刷及び均一且つ安定した接着力を得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
表1に示される条件で実施例1〜4及び比較例1,2の接圧ロールを用意し、接圧ロールの全長に200kgf(=1.96kN)の等分布荷重を作用させることで、ニップロールとして使用したときの評価試験(シミュレーション)を行った。実施例1〜4及び比較例1,2において、接圧ロール(外管)の長さは3200mmであり、外管及び中軸の材質は縦弾性係数294.2GPaのCFRP(炭素繊維強化樹脂)である。なお、表1において、クリアランスとは、中軸の外面と外管の内面との間隔であり、接合長さとは、中軸の中央部における中軸と外管との接合部の長さである(表2及び表3においても同じ。)。
表1及び図3に示されるように、クリアランスを小さくするほど、たわみ量及びたわみ差が低減され、実施例1〜4及び比較例1の接圧ロールでは、たわみ量が1.6mmを下回り、たわみ差が0.07mmを下回った。ただし、クリアランスが1mm以下になると、接圧ロールの製造が困難になるため、比較例1の接圧ロールは現実的ではない。この結果から、クリアランスは、外管の外径×0.10mm以下(実施例1〜4)が好ましく、外管の外径×0.08mm以下(実施例1〜3)がより好ましいといえる。その一方で、クリアランスは、外管の外径×0.02mm以上(実施例1〜4)が好ましいといえる。
Figure 2017019666
次に、表2に示される条件で実施例5〜10の接圧ロールを用意し、接圧ロールの全長に200kgf(=1.96kN)の等分布荷重を作用させることで、ニップロールとして使用したときの評価試験(シミュレーション)を行った。実施例5〜10において、接圧ロール(外管)の長さは3200mmである。実施例5及び実施例6では、互いに異なる縦弾性係数を有するCFRPを外管及び中軸の材質に用いた。また、実施例7〜10では、中軸の厚さを変更した。
表2及び図4に示されるように、中軸及び外管の材質の縦弾性係数を大きくすることで、たわみ差が低減された。ここで、図4の実施例6のグラフに着目すると、中軸と外管との接合部でのたわみ差よりも、該接合部の両側の部分でのたわみ差が大きくなっている。中軸と外管との接合部でのたわみ差を低減するためには、中軸のたわみ量を低減することが必要である。そこで、実施例7〜10のように、中軸の内径及び外径を大きくすることで、たわみ差が0.031mmにまで低減された。
Figure 2017019666
次に、表3に示される条件で実施例11〜18の接圧ロールを用意し、接圧ロールの全長に200kgf(=1.96kN)の等分布荷重を作用させることで、ニップロールとして使用したときの評価試験(シミュレーション)を行った。実施例11〜18において、接圧ロール(外管)の長さは2500mmである。実施例11及び実施例12では、互いに異なる縦弾性係数を有するCFRPを外管及び中軸の材質に用いた。また、実施例13〜15では、中軸の厚さを変更し、実施例16〜18では、外管の厚さを変更した。
表3及び図5に示されるように、中軸及び外管の材質の縦弾性係数を大きくすることで、たわみ差が低減された。また、この場合は、外管の厚さを大きくすることが、たわみ量及びたわみ差を低減する上で有効であることが分かった。
Figure 2017019666
1…接圧ロール、2…中軸、2a…外面、2c…中央部、2d…端部、3…外管、3a…外面、3b…内面、5…めっき層、15…対向ロール、L…中心線、S…シート。

Claims (8)

  1. 所定の対向ロールに対してシートを介して押し当てられる接圧ロールであって、
    円柱面である外面を有する中軸と、
    前記中軸と同一の中心線を有するように前記中軸の外側に配置され、前記中心線に平行な方向における前記中軸の中央部において前記中軸と接合された円筒形状の外管と、を備え、
    前記中軸は、190GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなり、
    前記外管は、100GPa以上470GPa以下の縦弾性係数を有する材料からなり、
    前記中軸の前記外面と前記外管の内面との間隔は、前記外管の外径×0.10mm以下となっている、接圧ロール。
  2. 前記中軸の前記外面と前記外管の前記内面との間隔は、前記外管の外径×0.02mm以上となっている、請求項1記載の接圧ロール。
  3. 前記中軸は円筒形状の部材である、請求項1又は2記載の接圧ロール。
  4. 前記中軸及び前記外管の少なくとも一方は鋼からなる、請求項1〜3のいずれか一項記載の接圧ロール。
  5. 前記中軸及び前記外管の少なくとも一方は炭素繊維強化樹脂からなる、請求項1〜4のいずれか一項記載の接圧ロール。
  6. ガイドロールである前記対向ロールと共に前記シートを挟持するニップロールとして使用される、請求項1〜5のいずれか一項記載の接圧ロール。
  7. 前記外管の外面に形成されためっき層を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項記載の接圧ロール。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項記載の接圧ロールの製造方法であって、
    二分割された前記外管を用意する工程と、
    二分割された前記外管のそれぞれに前記中軸の両端部のそれぞれを挿入させ、前記中軸の前記中央部において、二分割された前記外管を突き合わせて前記中軸に接合する工程と、を備える、接圧ロールの製造方法。
JP2016179502A 2016-09-14 2016-09-14 シート加工装置、及び接圧ロール Pending JP2017019666A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0460965U (ja) * 1990-10-04 1992-05-26
JPH09156804A (ja) * 1995-12-06 1997-06-17 Toray Ind Inc 圧接ローラ
JP2010149983A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Toray Ind Inc 接圧ローラおよびウェブロール体の製造方法

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