JP2012144363A - エレベータの釣合い錘 - Google Patents

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Abstract

【課題】錘ボトムクリアランスの調整作業を簡略化することが可能なエレベータの釣合い錘を提供することである。
【解決手段】釣合い錘30は、主ロープ19の一端に接続され錘ガイドレール21に沿って鉛直方向に移動する釣合い錘30であって、主ロープ19の一端が固定され枠内に錘片33を保持する内枠31と、錘ガイドレール21に係合するガイドシュー34が設置され内枠31に対して鉛直方向にスライド可能に取り付けられる外枠32とを備え、外枠32は、内枠31の下端よりも鉛直下方に延出可能である。
【選択図】図4

Description

本発明は、主ロープの一端に接続され、錘ガイドレールに沿って鉛直方向に移動するエレベータの釣合い錘に関する。
図1(a,b)及び図2(a,b)に、従来の釣合い錘18を備えたエレベータ10を模式的に示す。図1(a,b)は、エレベータ新設後の初期状態(後述の各クリアランスが調整されてから主ロープ19の伸びが発生していない状態)を、図2(a,b)は、主ロープ19の伸びが発生して錘ボトムクリアランスを再調整した後の状態をそれぞれ示す図である。なお、図1(a)、図2(a)は、釣合い錘18が、その昇降経路の最下部に位置する状態を、図1(b)、図2(b)は、釣合い錘18が、その昇降経路の最上部に位置する状態をそれぞれ示している。
図1(a,b)及び図2(a,b)に示すように、エレベータ10は、昇降路11内において、乗りかご12が各階床に設置された乗場13の間を昇降する昇降装置である。昇降路11の最下部には、緩衝器14や錘緩衝器20が設置されたピット15が設けられ、昇降路11の上部には、上部機械室16が設けられる。上部機械室16には、乗りかご12を昇降させる巻上げ機17が設置されており、そのシーブには、一端が釣合い錘18に、他端が乗りかご12上にそれぞれ接続された主ロープ19が巻回されている。即ち、エレベータ10は、巻上げ機17を駆動させることで主ロープ19が巻上げられ又は送り出されて、乗りかご12及び釣合い錘18が昇降路11内を鉛直方向に昇降(移動)する仕組みである。なお、乗りかご12が移動すると、主ロープ19により連結された釣合い錘18は、錘ガイドレール21(図3参照)に沿って乗りかご12と反対方向に移動する。
図1(a)に示すように、乗りかご12が最上階の乗場13に位置するときには、釣合い錘18は、その昇降経路の最下部に位置し、図1(b)に示すように、乗りかご12が最下階の乗場13に位置するときには、釣合い錘18は、その昇降経路の最上部に位置する。ここで、最上階の乗場13に位置する乗りかご12と昇降路11の天井部との間隔(以下、かごトップクリアランスTcと称する)、最下部に位置する釣合い錘18と錘緩衝器20との間隔(以下、錘ボトムクリアランスBwと称する)、最下階の乗場13に位置する乗りかご12と緩衝器14との間隔(以下、かごボトムクリアランスBcと称する)、及び最上部に位置する釣合い錘18と昇降路11の天井部との間隔(以下、錘トップクリアランスTwと称する)には、安全性の観点から基準寸法が設定されている。以下では、錘トップクリアランスTw、錘ボトムクリアランスBwの基準寸法をそれぞれL1,L2とする。
なお、かごトップクリアランスTc及びかごボトムクリアランスBcは、主ロープ19の伸びが発生しても変化しないように制御されており、また、錘トップクリアランスTwは、主ロープ19の伸びが発生して基準寸法L2より大きくなる場合には釣合い錘18と昇降路11の天井部とが接触しないので問題とならない。したがって、保守点検時には錘ボトムクリアランスBwが調整されて、釣合い錘18と錘緩衝器20及び昇降路11の天井部との接触を防止している。
エレベータ新設直後や主ロープ19の交換直後等の初期状態では、主ロープ19の伸びが発生し易いため、錘トップクリアランスTwが大きく、錘ボトムクリアランスBwが小さくなり易い。主ロープ19の伸びが発生した場合には、主ロープ19の切り詰め作業が必要になるが、当該切り詰め作業は負荷が大きいことから作業頻度の低減が求められている。そこで、主ロープ19の伸びを考慮して主ロープ19の長さを短目に設定しておき、図1(a,b)に示すように、釣合い錘18の下にスペーサ22を取り付けて、錘トップクリアランスTw及び錘ボトムクリアランスBwを調整する方法がとられている。
具体的には、図2(a)に示すように、主ロープ19の伸びが発生したときに、伸びの程度に合わせてスペーサ22が取り外され(最終的に全てのスペーサ22が取り外され)、錘ボトムクリアランスBwが基準寸法L1に調整される。図2(b)に示すように、スペーサ22を取り外しても、錘トップクリアランスTwは、基準寸法L2より大きなままであるが(L3>L2)、上記のように問題とならない。
ここで、図3に釣合い錘18の正面図を示す。
図3に示すように、釣合い錘18は、乗りかご12との重量バランスを調整するために必要な数の錘片23と、複数の錘片23を保持する錘枠24とを備える。錘枠24には、鉛直方向に沿った錘ガイドレール21に係合されるガイドシュー25が設置されている。また、錘枠24の上梁部には、2本の主ロープ19の一端が固定されており、錘枠24の下梁部には、持ち運び用の凹部が両側に形成されたブロック状のスペーサ22が取り付けられている。図3に示す例では、5つのスペーサ22が錘枠24に取り付けられており、この場合、5つ目のスペーサ22と錘緩衝器20との間隔が調整されるべき錘ボトムクリアランスBwとなる。スペーサ22は、錘トップクリアランスTwが基準寸法を満たす範囲において多数取り付けることができる。
なお、本発明に関連する技術として、特許文献1には、釣合い錘用センサの取り付け形態を改良することで、保守員がピットに入ることなく定期的にクリアランス測定ができるようにしたクリアランス管理測定装置が開示されている。
特開2008‐280101号公報
上記のように、スペーサ22を用いた錘ボトムクリアランスBwの調整方法によれば、主ロープ19の切り詰め作業の頻度を低減することができる。或いは、当該切り詰め作業が不要になると想定される。しかしながら、スペーサ22を用いた従来の方法では、保守員が、多数のスペーサ22を準備してピット15内に運び込み、主ロープ19が伸びたときには多数のスペーサ22を取り外してピット15から運び出さなくてはならず、作業負荷軽減の観点から未だ改良の余地がある。
即ち、本発明の目的は、錘ボトムクリアランスの調整作業を簡略化することが可能なエレベータの釣合い錘を提供することである。
本発明に係るエレベータの釣合い錘は、主ロープの一端に接続され、錘ガイドレールに沿って鉛直方向に移動するエレベータの釣合い錘において、主ロープの一端が固定され、枠内に錘片を保持する内枠と、錘ガイドレールに係合するガイドシューが設置され、内枠に対して鉛直方向にスライド可能に取り付けられる外枠とを備え、外枠は、内枠の下端よりも鉛直下方に延出可能であることを特徴とする。また、外枠は、例えば、主ロープの一端が固定される内枠の上端よりも鉛直上方に延出可能とすることができる。
当該構成によれば、初期状態において、外枠を内枠の下端よりも鉛直下方に延出させておき、主ロープの伸びが発生した場合には、伸びの程度に合わせて外枠を内枠に対して鉛直上方にスライドさせることで錘ボトムクリアランスを初期状態に戻すことができる。つまり、内枠に対して外枠を鉛直上方にスライドさせるという簡便な操作によって錘ボトムクリアランスを再調整することができる。
また、内枠及び外枠は、それぞれの幅方向の両側に、鉛直方向に沿って延びた柱部を有し、外枠の柱部は、内枠の柱部よりも鉛直方向に長く、その内側面に内枠の厚み方向の両側面をスライド可能に狭持する凹状のガイド溝が形成されていることが好ましい。
また、内枠及び外枠は、ガイド溝に沿った複数のスライド位置で互いに締結可能な締結手段を有することが好ましい。
当該構成によれば、締結手段によって内枠と外枠の位置関係を固定して、使用中に外枠がスライドすること等を防止できる。締結可能なスライド位置としては、例えば、外枠が内枠の下端よりも鉛直下方に延出した位置及び内枠の上端よりも鉛直上方に延出した位置であり、その間で複数設定することができる。選択可能なスライド位置を増やすことによって、主ロープの伸びに対応した微調整が可能になる。
また、外枠は、各柱部の上端同士及び下端同士を連結する梁部を有し、上側の梁部には、主ロープの挿通孔が形成されていることが好ましい。当該構成によれば、内枠に対する主ロープの固定を可能にしながら、外枠の剛性を高めることができる。
本発明に係るエレベータの釣合い錘によれば、主ロープの一端が固定された内枠に対して外枠を鉛直方向にスライドさせるという簡便な方法によって、錘ボトムクリアランスを調整することができる。即ち、本発明に係るエレベータの釣合い錘によれば、錘ボトムクリアランスの調整作業を簡略化することが可能になる。
従来の釣合い錘を備えたエレベータを示す図であって、初期状態を示す図である。 従来の釣合い錘を備えたエレベータを示す図であって、主ロープの伸びが発生して錘ボトムクリアランスを再調整した後の状態を示す図である。 従来の釣合い錘を示す正面図である。 本発明の実施形態である釣合い錘を示す正面図であって、初期状態を示す図である。 本発明の実施形態である釣合い錘を示す正面図であって、錘ボトムクリアランスの再調整後の状態を示す図である。 図4のA‐A線断面図である。 本発明の実施形態である釣合い錘の側面図である。 本発明の実施形態である釣合い錘の上面図である。 本発明の実施形態である釣合い錘の外枠を示す正面図である。 本発明の実施形態である釣合い錘を備えたエレベータを示す図であって、初期状態を示す図である。 本発明の実施形態である釣合い錘を備えたエレベータを示す図であって、主ロープの伸びが発生して錘ボトムクリアランスを再調整した後の状態を示す図である。 本発明の実施形態の第1変形例である釣合い錘を示す正面図である。 本発明の実施形態の第2変形例である釣合い錘を示す側面図である。
図4〜図13を用いて、本発明に係るエレベータの釣合い錘の実施形態につき、以下詳細に説明する。なお、本発明の実施形態であるエレベータの釣合い錘30(以下、釣合い錘30とする)は、エレベータ70に適用されるものとして説明する。
エレベータ70は、上記釣合い錘18の代わりに釣合い錘30を備える点で上記エレベータ10と異なるが、その他の構成要素はエレベータ10と同一である(以下では、同一の構成要素については同一の符号を使用して、重複する説明を省略する)。
なお、釣合い錘30は、鉛直方向(上下方向)に延びた2本の錘ガイドレール21に沿って鉛直方向に移動する。以下では、当該鉛直方向(又は上下方向)の用語を使用して釣合い錘30の構成を説明する、また、鉛直方向に直交する方向であって2本の錘ガイドレール21が並ぶ方向(2本の錘ガイドレール21を結ぶ仮想線に沿った方向)を幅方向(又は左右方向)、鉛直方向及び幅方向に直交する方向を厚み方向とする。
まず、図4〜図9を参照して、釣合い錘30の構成を詳細に説明する。
図4は、主ロープ19の一端に接続され錘ガイドレール21に沿って鉛直方向に移動する釣合い錘30であって、主ロープ19の一端が固定され枠内に錘片33を保持する内枠31と、錘ガイドレール21に係合するガイドシュー34が設置され内枠31に対して鉛直方向にスライド可能に取り付けられる外枠32とを備える釣合い錘30を示す正面図である。図4では、外枠32が、内枠31の下端よりも鉛直下方に延出した初期状態を示している。なお、初期状態とは、エレベータ新設後又は主ロープ19の交換後であって、錘トップクリアランスTw及び錘ボトムクリアランスBwが調整されてから主ロープ19の伸びが発生していない状態(例えば、エレベータ新設直後)を意味する。また、図4では、紙面の上下方向が鉛直方向(釣合い錘30の上下方向)、紙面の左右方向が釣合い錘30の幅方向、紙面に垂直な方向が釣合い錘30の厚み方向である。
図4に示すように、釣合い錘30は、内枠31と、内枠31の外側に配置される外枠32とを備える。そして、内枠31には、乗りかご12との重量バランスを調整するために必要な数の錘片33が保持され、外枠32には、錘ガイドレール21に係合するガイドシュー34が設置されている。また、内枠31の内枠上梁部31aには、主ロープ19の一端が固定されており、外枠32は、主ロープ19が固定された内枠31に対してスライド可能に取り付けられている。即ち、内枠31は主ロープ19に対して位置が変化せず、外枠32のみが主ロープ19に対して鉛直方向にスライドする。
初期状態の釣合い錘30において、内枠31及び外枠32は、内枠上梁部31aと外枠32の外枠上梁部32aとが互いに接触し、内枠下梁部31cと外枠下梁部32cとの間に隙間が形成された形態を有している。つまり、初期状態では、外枠32が内枠31の下端部である内枠下梁部31cよりも鉛直下方に延出した形態を有する。
外枠32には、内枠31の厚み方向の両側面をスライド可能に狭持する凹状のガイド溝38が形成されており、釣合い錘30は、ガイド溝38に沿った複数のスライド位置、つまり内枠31と外枠32との相対位置を変更できる構造を有する。そして、内枠31及び外枠32は、ガイド溝38に沿った複数のスライド位置で互いに締結可能な締結手段として、内枠ボルト孔36及び外枠ボルト孔39と、当該ボルト孔に挿入されるボルト40とを有する。
図5は、釣合い錘30の主ロープ19の伸びが発生して錘ボトムクリアランスBwを再調整した後の状態を示す図である。
図5に示すように、錘ボトムクリアランスBwの再調整後の釣合い錘30において、内枠31及び外枠32は、内枠下梁部31cと外枠下梁部32cとが互いに接触しており、内枠上梁部31aと外枠上梁部32aとの間に隙間が形成された形態を有している。つまり、主ロープ19の伸びが発生して錘ボトムクリアランスBwを再調整した後の状態では、外枠32の下端部である外枠下梁部32cが内枠31の下端部である内枠下梁部31cとほぼ同じ位置にあり、外枠32は内枠31の上端部である内枠上梁部31aよりも鉛直上方に延出した形態を有する。
以下、釣合い錘30の構成要素について更に詳説する。
内枠31は、内枠上梁部31a、左右2つの内枠柱部31b、及び内枠下梁部31cを有する略矩形形状のフレームである。内枠柱部31bは、鉛直方向に直線状に延びた形状を有し、内枠上梁部31a及び内枠下梁部31cは、各内枠柱部31bの上端同士及び下端同士をそれぞれ連結し水平方向に直線状に延びた形状を有する。
内枠上梁部31aには、主ロープ19の数に対応して2つの内枠主ロープ挿通孔35が形成されており、主ロープ19が内枠主ロープ挿通孔35に挿通された状態で締結されている。また、各内枠柱部31bには、その内側面に錘片33を挟持するための凹部が形成されており、その外側面、つまり外枠柱部32bと接する面に、上記締結手段として内枠ボルト孔36が形成されている。
外枠32は、外枠上梁部32a、左右2つの外枠柱部32b、及び外枠下梁部32cを有する略矩形形状のフレームであって、内枠31より大きく内枠31の周囲を囲んでいる。外枠柱部32bは、鉛直方向に直線状に延びた形状を有し、外枠上梁部32a及び外枠下梁部32cは、各外枠柱部32bの上端同士及び下端同士をそれぞれ連結し水平方向に直線状に延びた形状を有する。
外枠上梁部32aには、2本の主ロープ19が挿通する外枠主ロープ挿通孔37が形成されており、周囲が外枠32に囲まれた内枠31に対する主ロープ19の固定を可能にしている。また、各外枠柱部32bには、その外側面に2つのガイドシュー34が設置され、その内側面に内枠31の厚み方向の両側面をスライド可能に狭持する凹状のガイド溝38が形成されている。そして、外枠柱部外枠32bは、内枠柱部31bよりも鉛直方向に長く、その上端から下端までガイド溝38が形成されている。更に、各外枠柱部32bには、上記締結手段として各外枠柱部32bを幅方向に貫通する外枠ボルト孔39が形成されている。
ここで例示する形態では、各内枠柱部31bの外側面の上方及び下方に内枠ボルト孔36がそれぞれ形成されており、外枠柱部32bには、内枠ボルト孔36の間隔の1/2の間隔で上下方向に並んだ4つの外枠ボルト孔39が形成されている。
そして、図4に示す初期状態の釣合い錘30では、各内枠ボルト孔36と、上から1つ目及び3つ目の外枠ボルト孔39とを一致させて、当該ボルト孔にボルト40が締結されることで、内枠31と外枠32とが互いに固定されている。
一方、図5に示す錘ボトムクリアランスBwの再調整後の釣合い錘30では、各内枠ボルト孔36と、上から2つ目及び4つ目の外枠ボルト孔39とを一致させて、当該ボルト孔にボルト40が締結されることで、内枠31と外枠32とが互いに固定されている。
図6(図4のA‐A線断面図)に示すように、内枠柱部31bの内側面には、錘片33を保持するための構造として、例えば、厚み方向の中央部が窪んだ凹状部が形成されており、複数の錘片33が当該凹状部により枠内に保持されている。また、錘片33を枠内に導入するために、例えば、内枠上梁部31aと内枠柱部31bとが図示しないボルトにより互いに締結される分離可能な構造とすることができる。
また、外枠柱部32bの内側面にも、内枠31の凹状部と同様に、厚み方向の中央部が窪んだ凹状のガイド溝38が形成されており、当該ガイド溝38により内枠31と外枠32とのスライド可能な係合形態を維持している。そして、外枠柱部32bの厚み方向に並んでガイドシュー34の両側に形成された2つの外枠ボルト孔39と、同様に形成された2つの内枠ボルト孔36とを一致させた状態で、当該ボルト孔にボルト40が締結されてスライド位置が固定される。
図7(釣合い錘30の側面図であって、ボルト40を省略した図)に示すように、外枠柱部32bには、上下方向に等間隔で4つ並んだ外枠ボルト孔39の列が上下のガイドシュー34の間に2つ形成されている。
図8(釣合い錘30の上面図)に示すように、外枠上梁部32aには、その中央部に大きく開口した外枠主ロープ挿通孔37が形成されており、2本の主ロープ19の挿通を可能にしている。そして、内枠上梁部31aには、外枠主ロープ挿通孔37に対応する位置、つまり外枠主ロープ挿通孔37の鉛直下方に主ロープ19の本数に対応する数(2つ)の内枠主ロープ挿通孔35が形成されている。
図9(外枠32のみを示す正面図)に示すように、外枠32は、内枠31の周囲を囲んで取り付け可能な略矩形形状であるから、内枠31を枠内に導入するために、例えば、外枠上梁部32a及び/又は外枠下梁部32cと外枠柱部32bとが図示しないボルトにより互いに締結される分離可能な構造とされる。
外枠32は、内枠31のように錘片33の重量がかかる枠ではないため、内枠31よりも材料選択や構造設計の幅が広くなる。例えば、錘トップクリアランスTwを満たす範囲で、外枠32の上下方向長さを更に延ばすことができる(後述の図12参照)。外枠32の上下方向長さが延びるほど、主ロープ19の伸びが大きな場合にも対応することができる。但し、外枠32の幅方向長さは、2本の錘ガイドレール21の間隔よりも短いことが要求される。
次に、図10(a,b)及び図11(a,b)を参照して、釣合い錘30の作用効果を説明する。なお、図10(a,b)は、初期状態を、図11(a,b)は、主ロープ19の伸びが発生して錘ボトムクリアランスを再調整した後の状態をそれぞれ示す図であって、釣合い錘30については、90°回転させて正面から見た状態を示している。また、図10(a)、図11(a)は、釣合い錘30が、その昇降経路の最下部に位置する状態を、図10(b)、図11(b)は、釣合い錘30が、その昇降経路の最上部に位置する状態をそれぞれ示している。
図10(a,b)に示すように、初期状態において、釣合い錘30は、外枠32が内枠31の下端部である内枠下梁部31cよりも鉛直下方に延出したスライド位置とされる。より詳しくは、内枠31の下端部から外枠32が長さXだけ鉛直下方に延出して、主ロープ19の一端から鉛直下方に延びる釣合い錘30の長さが最長となっており、当該形態で錘トップクリアランスTw及び錘ボトムクリアランスBwが調整される。例えば、主ロープ19の長さを錘トップクリアランスTwがその基準寸法L2を満たす範囲(Bw≧L2)で短目に設定して、外枠32の下端部と錘緩衝器20との間隔(錘ボトムクリアランスBw)を基準寸法L1に調整する。つまり、釣合い錘30は、初期状態においてBw≧L2且つBw=L1となるように、エレベータの構造に応じて適切な外枠32の上下方向長さが設計されることが好ましい。
図11(a,b)に示すように、主ロープ19の伸びが発生して錘ボトムクリアランスを再調整した後の状態(ここでは、長さXだけ主ロープ19が伸びたものとする)において、釣合い錘30は、外枠32の下端部である外枠下梁部32cが内枠31の下端部である内枠下梁部31cとほぼ同じ位置にあり、外枠32は内枠31の上端部である内枠上梁部31aよりも鉛直上方に延出したスライド位置とされる。より詳しくは、内枠31の上端部から外枠32が長さXだけ鉛直上方に延出して、主ロープ19の一端から鉛直下方に延びる釣合い錘30の長さが最短となっている。
上記のように、外枠32を内枠31に対して鉛直上方にスライドさせて、内枠31の上端部から外枠32を長さXだけ鉛直上方に延出させることで、主ロープ19の切り詰めと同様の効果を得ることができる。つまり、釣合い錘30の最外郭を構成する外枠32の上端部である外枠上梁部32aから主ロープ19が固定される内枠上梁部31aまでの長さがXとなり、主ロープ19を長さXだけ切り詰めた状態と同様になる。したがって、主ロープ19が長さXだけ伸びた場合であっても、錘トップクリアランスTw及び錘ボトムクリアランスBwのいずれについても初期状態(Bw≧L2且つBw=L1)に戻すことができる。
以上のように、釣合い錘30は、主ロープ19の一端が固定された内枠上梁部31aを含み、枠内に錘片33を保持する内枠31と、ガイドシュー34が設置され内枠31に対して鉛直方向にスライド可能に取り付けられる外枠32を備える。そして、釣合い錘30の最外郭を構成する外枠32は、内枠31の下端部である内枠下梁部31cよりも鉛直下方に延出可能であり、且つ主ロープ19の一端が固定された内枠上梁部31aよりも鉛直上方に延出可能である。したがって、釣合い錘30によれば、主ロープ19の伸びを考慮して主ロープ19の長さを短目に設定しておき、主ロープ19の伸びが発生したときには、内枠31に対して外枠32を鉛直上方にスライドさせるという簡便な方法によって、錘ボトムクリアランスを再調整することができる。
なお、上記実施形態は、本発明の目的を損なわない範囲で設計変更することができる。 以下、図12及び図13を参照し、設計変更例として、上記実施形態の第1変形例である釣合い錘50及び第2変形例である釣合い錘60を示す(同一の構成要素については同一の符号を使用して、重複する説明を省略する)。
図12は、釣合い錘50を示す正面図である。
図12に示すように、釣合い錘50は、内枠51と外枠52との締結手段として、ボルト40に加えて引き上げボルト53を備える。引き上げボルト53は、外枠52の鉛直上方から引き上げボルト孔54に挿通されて、その先端が内枠上梁部55に固定されている。引き上げボルト53は、例えば、外枠上梁部56の内側でボルト止めされる。また、引き上げボルト53は、内枠上梁部55に対して着脱自在であって、初期状態においては、外枠52の鉛直下方から外枠下梁部57に形成された引き上げボルト孔58に挿通して、その先端を内枠下梁部59に固定することができる。
図13は、釣合い錘60を示す側面図である。
図13に示すように、釣合い錘60において、外枠61は、図4に例示する形態よりも上下方向に長い外枠柱部62を有しており、鉛直方向へのスライド幅が広くなっている。そして、外枠柱部62には、上下方向に10個の外枠ボルト孔63が形成されており、図4に例示する形態よりも多くのスライド位置で内枠31と締結可能である。また、外枠柱部62には、上下方向の中央部にもガイドシュー64が設置されている。
10,70 エレベータ、11 昇降路、12 乗りかご、13 乗場、14 緩衝器、15 ピット、16 上部機械室、17 巻上げ機、18,30 釣合い錘、19 主ロープ、20 錘緩衝器、21 錘ガイドレール、22 スペーサ、23,33 錘片、24 錘枠、25,34 ガイドシュー、31 内枠、31a 内枠上梁部、31b 内枠柱部、31c 内枠下梁部、32 外枠、32a 外枠上梁部、32b 外枠柱部、32c 外枠下梁部、35 内枠主ロープ挿通孔、36 内枠ボルト孔、37 外枠主ロープ挿通孔、38 ガイド溝、39 外枠ボルト孔、40 ボルト、Tc かごトップクリアランス、Bc かごボトムクリアランス、Tw 錘トップクリアランス、Bw 錘ボトムクリアランス。

Claims (4)

  1. 主ロープの一端に接続され、錘ガイドレールに沿って鉛直方向に移動するエレベータの釣合い錘において、
    主ロープの一端が固定され、枠内に錘片を保持する内枠と、
    錘ガイドレールに係合するガイドシューが設置され、内枠に対して鉛直方向にスライド可能に取り付けられる外枠と、
    を備え、
    外枠は、内枠の下端よりも鉛直下方に延出可能であることを特徴とするエレベータの釣合い錘。
  2. 請求項1に記載のエレベータの釣合い錘において、
    内枠及び外枠は、それぞれの幅方向の両側に、鉛直方向に沿って延びた柱部を有し、
    外枠の柱部は、内枠の柱部よりも鉛直方向に長く、その内側面に内枠の厚み方向の両側面をスライド可能に狭持する凹状のガイド溝が形成されていることを特徴とするエレベータの釣合い錘。
  3. 請求項2に記載のエレベータの釣合い錘において、
    内枠及び外枠は、ガイド溝に沿った複数のスライド位置で互いに締結可能な締結手段を有することを特徴とするエレベータの釣合い錘。
  4. 請求項2又は3に記載のエレベータの釣合い錘において、
    外枠は、各柱部の上端同士及び下端同士を連結する梁部を有し、
    上側の梁部には、主ロープの挿通孔が形成されていることを特徴とするエレベータの釣合い錘。
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