JP6335261B1 - エレベータの釣合錘装置の改造方法及び釣合錘装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で釣合錘装置の強度を高めることが可能にして、廃棄品の量が低減されたエレベータの釣合錘装置の改造方法を提供すること【解決手段】エレベータの釣合錘装置10の改造方法は、錘本体枠20の既存上梁を、既存縦梁50から取り外す取外工程と、既存縦梁50に改造取付孔61を加工する加工工程と、錘本体枠20の既存縦梁50に、改造上梁41を取り付ける取付工程と、を備えている。取付工程において、改造上梁41は、改造取付孔61に挿入された締結部材70によって既存縦梁50に取り付けられ、加工工程において、改造取付孔61は、既存上梁を既存縦梁50に取り付けるための既存取付孔60の下方に形成される。【選択図】図3
Description
本発明の実施の形態は、エレベータの釣合錘装置の改造方法及び釣合錘装置に関する。
従来、乗りかごと釣合錘装置とがメインロープによって接続され、メインロープを巻上機で巻き上げることにより乗りかごを昇降させるエレベータ装置が知られている。釣合錘装置は、上梁と下梁と縦梁とを含む錘本体枠に錘を搭載することにより構成されている。
ところで、エレベータ装置の耐震基準には、釣合錘装置の錘を支持する錘本体枠が所定の強度を満たすべきことが規定されている。したがって、耐震基準が強化された場合、既存の釣合錘装置の錘本体枠が最新の耐震基準に合致しなくなってしまうことがある。このような場合、既存の錘本体枠を、より強度の高い新たな錘本体枠に交換する必要がある。しかしながら、錘本体枠を交換する場合、既存の錘本体枠に搭載されていた錘を新たな錘本体枠に積み替えたり、既存の錘本体枠に取り付けられていた他の部品(シーブやローラガイド等)を新たな錘本体枠に組み替える必要があり、多くの時間と労力を要していた。また、既存の錘本体枠は、再利用されず、全て廃棄品となっていた。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、短時間で釣合錘装置の強度を高めることが可能であり、廃棄品の量が低減されたエレベータの釣合錘装置の改造方法を提供すること、を目的とする。また本発明は、強度の高いエレベータの釣合錘装置を提供すること、を目的とする。
一実施の形態によるエレベータの釣合錘装置の改造方法は、乗りかごに連結された釣合錘装置であって、既存上梁と、既存下梁と、既存上梁と既存下梁とを連結した一対の既存縦梁と、を有する錘本体枠と、錘本体枠に搭載された錘と、を備えた、エレベータの釣合錘装置の改造方法であって、錘本体枠の既存上梁を、既存縦梁から取り外す取外工程と、既存縦梁に改造取付孔を加工する加工工程と、錘本体枠の既存縦梁に、改造上梁を取り付ける取付工程と、を備えている。取付工程において、改造上梁は、改造取付孔に挿入された締結部材によって既存縦梁に取り付けられ、加工工程において、改造取付孔は、既存上梁を既存縦梁に取り付けるための既存取付孔の下方に形成される。
また、一実施の形態によるエレベータの釣合錘装置の改造方法は、乗りかごに連結された釣合錘装置であって、既存上梁と、既存下梁と、既存上梁と既存下梁とを連結した一対の既存縦梁と、を有する錘本体枠と、錘本体枠に搭載された錘と、を備えた、エレベータの釣合錘装置の改造方法であって、錘本体枠の既存上梁を、既存縦梁から取り外す取外工程と、既存縦梁に改造取付孔を加工する加工工程と、錘本体枠の既存縦梁に、改造上梁を取り付ける取付工程と、を備えている。取付工程において、改造上梁は、改造取付孔に挿入された締結部材によって既存縦梁に取り付けられ、加工工程において、改造取付孔は、既存縦梁の側面に形成される。
また、一実施の形態によるエレベータの釣合錘装置の改造方法は、乗りかごに連結された釣合錘装置であって、既存上梁と、既存下梁と、既存上梁と既存下梁とを連結した一対の既存縦梁と、を有する錘本体枠と、錘本体枠に搭載された錘と、を備えた、エレベータの釣合錘装置の改造方法であって、補強部材を準備する工程と、既存縦梁に補強部材を取り付ける取付工程と、を備えている。既存縦梁に、切欠部が形成されており、取付工程において、補強部材は、切欠部を覆うように既存縦梁に取り付けられる。
また、一実施の形態によるエレベータの釣合錘装置の改造方法は、乗りかごに連結された釣合錘装置であって、既存上梁と、既存下梁と、既存上梁と既存下梁とを連結した一対の既存縦梁と、を有する錘本体枠と、錘本体枠に搭載された錘と、を備えた、エレベータの釣合錘装置の改造方法であって、錘本体枠から錘の一部を取り除く取除工程と、錘本体枠に、改造錘組立体を搭載する搭載工程と、を備えている。既存縦梁に、切欠部が形成されており、搭載工程において、改造錘組立体は、既存縦梁に取り付けられるとともに、切欠部を覆うように取り付けられる
また、一実施の形態によるエレベータの釣合錘装置は、乗りかごに連結されるエレベータの釣合錘装置であって、上梁と、下梁と、上梁と下梁とを連結した一対の縦梁と、を有する錘本体枠と、錘本体枠に搭載された錘と、を備えている。縦梁は、上梁を取り付けるための取付孔と、取付孔よりも下方に設けられた切欠部と、を有し、縦梁に、切欠部を覆う補強部材が設けられている。
また、一実施の形態によるエレベータの釣合錘装置は、乗りかごに連結されるエレベータの釣合錘装置であって、上梁と、下梁と、上梁と下梁とを連結した一対の縦梁と、を有する錘本体枠と、縦梁に取り付けられた取付板と、取付板に取り付けられた補助錘と、を備えている。縦梁は、上梁を取り付けるための取付孔と、取付孔よりも下方に設けられた切欠部と、を有し、取付板は、切欠部を覆っている。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図3を参照して、第1の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置の改造方法及び釣合錘装置について説明する。
図1〜図3を参照して、第1の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置の改造方法及び釣合錘装置について説明する。
ここでは、まず、第1の実施の形態によるエレベータの釣合錘装置が適用されるエレベータ装置の一例について説明する。
図1に示すように、エレベータ装置1は、昇降路2内を昇降可能な乗りかご3と、乗りかご3にメインロープ4を介して連結された釣合錘装置10と、機械室6に設けられ、メインロープ4を介して乗りかご3及び釣合錘装置10を昇降させる巻上機7(昇降駆動部)と、を備えている。メインロープ4は、巻上機7に連結されたトラクションシーブ7aに巻き掛けられている。このような構成において、巻上機7がトラクションシーブ7aを回転駆動することにより、メインロープ4が巻き上げられ、乗りかご3及び釣合錘装置10がそれぞれ昇降する。ここで、昇降路2内には、上下方向に延びる一対のかごガイドレール8及び一対の錘ガイドレール9が設けられている。また、乗りかご3には、かごローラガイド11が設けられており、釣合錘装置10には、錘ローラガイド12が設けられている。かごローラガイド11及び錘ローラガイド12は、それぞれ、かごガイドレール8及び錘ガイドレール9によって案内される。これにより、乗りかご3及び釣合錘装置10を鉛直方向にスムーズに昇降させている。
続いて、第1の実施の形態における釣合錘装置10について説明する。ここでは、まず、図2を参照して、改造前の釣合錘装置10について説明する。
図2(a)〜(c)は、改造途中の釣合錘装置10を示す図である。具体的には、改造前の釣合錘装置10に、後述する改造取付孔61が加工された釣合錘装置10を示す図である。図2(a)〜(c)に示すように、改造前の釣合錘装置10は、メインロープ4に接続された錘本体枠20と、錘本体枠20に搭載された錘30と、を備えている。
錘本体枠20は、錘本体枠20の上部に取り付けられた既存上梁40と、錘本体枠20の下部に取り付けられた既存下梁45と、既存上梁40と既存下梁45とを連結した一対の既存縦梁50と、を有している。
既存上梁40は、互いに離間した2つの既存上梁プレート40aを含んでいる。ここで、既存縦梁50には、既存上梁プレート40aを取り付けるための既存取付孔60が設けられている。既存上梁プレート40aの上下方向に延びる縁部には、この既存取付孔60に対応して、ボルト孔40bが設けられている。そして、既存上梁プレート40aは、ボルト孔40bと既存取付孔60とにボトル等の締結部材70を挿入することによって、既存縦梁50に取り付けられている。
既存上梁40は、また、メインロープ4を接続可能なロープヒッチ部46を含んでいる。ロープヒッチ部46には、メインロープ4の一方の端部を固定するための複数のヒッチ穴46aが設けられており、ボルト等の締結手段(図示せず)を用いて、メインロープ4の一方の端部が固定可能になっている。もちろん、エレベータ装置1が図1に示すローピング方式とは異なるローピング方式を採用している場合には、既存上梁40は、ロープヒッチ部46の代わりに釣合錘用シーブ等を有していてもよい。
既存下梁45は、互いに離間した2つの既存下梁プレート45aを含んでいる。既存下梁プレート45aも、既存上梁プレート40aと同様に、ボルト等の締結部材75によって、既存縦梁50に取り付けられている。
既存下梁45には、錘30が搭載されるようになっている。既存下梁45に搭載された錘30は、その両端部において、一対の既存縦梁50によって支持されている。本実施の形態においては、錘30は、既存下梁45上に積載された複数の主錘31と、主錘31上に積載され、錘30の質量を調整するための複数の調整錘32と、を含んでいる。
各既存縦梁50は、錘本体枠20の上面視において、コの字型の形状を有している。各既存縦梁50には、錘30を一対の既存縦梁50の間に挿入して既存下梁45上に搭載するための、切欠部50aが形成されている。切欠部50aは、既存上梁40を取り付けるための既存取付孔60よりも下方、すなわち既存上梁40の下方に形成されている。
さらに、既存縦梁50には、錘押さえ55が取り付けられている。錘押さえ55は、既存下梁45に搭載された錘30の上面に当接するように設けられている。これにより、錘本体枠20に搭載された錘30の脱落が防止される。
このような釣合錘装置10に対し、その強度を高めるように改造が施され、改造後の釣合錘装置10が作製される。
そこで、次に、図3を参照して、改造後の釣合錘装置10について説明する。
図2(a)〜(c)及び図3(a)〜(c)に示すように、改造前の釣合錘装置10と改造後の釣合錘装置10とは、その錘本体枠の構成が異なっている。より具体的には、改造前の釣合錘装置10は、その錘本体枠20の上部に、既存上梁40を有している。これに対し、改造後の釣合錘装置10は、その錘本体枠20の上部に、既存上梁40よりも強度の高い改造上梁41を有している。
既存上梁40と同様に、改造上梁41は、メインロープ4を接続可能なロープヒッチ部46と、互いに離間した2つの改造上梁プレート41aと、を含んでいる。ここで、図2(a)〜(c)に示す既存上梁プレート40aと、図3(a)〜(c)に示す改造上梁プレート41aとは、その上下方向の長さ寸法が異なっている。より具体的には、既存上梁プレート40aは、長さ寸法L0を有している。一方、改造上梁プレート41aは、長さ寸法L0よりも大きい長さ寸法L1を有している。
長さ寸法L0よりも大きい長さ寸法L1を有する改造上梁41を取り付けるため、既存縦梁50には、改造取付孔61が加工されている。図2(b)に示すように、改造取付孔61は、既存取付孔60の下方、且つ切欠部50aの上方に設けられている。ここで、改造上梁プレート41aの上下方向に延びる縁部には、既存取付孔60と改造取付孔61に対応して、ボルト孔41bが設けられている。改造上梁プレート41aは、そのボルト孔41b並びに既存取付孔60及び改造取付孔61に締結部材70を挿入することによって、既存縦梁50に取り付けられている。
上述のように、改造前の釣合錘装置10において、図2に示すように、既存上梁プレート40aは、長さ寸法L0を有する。この場合、既存上梁40を固定する最も下側の締結部材70と、既存下梁45を固定する最も上側の締結部材75と、の間隔は、間隔D0である。これに対し、改造後の釣合錘装置10において、図3に示すように、改造上梁プレート41aは、長さ寸法L0よりも大きい長さ寸法L1を有する。この場合、改造上梁41を固定する最も下側の締結部材70と、既存下梁45を固定する最も上側の締結部材75と、の間隔は、間隔D0よりも小さい間隔D1である。よって、改造後の釣合錘装置10において、一対の既存縦梁50が互いから離れるように変形することが、より一層防止される。このように、長さ寸法L1が長さ寸法L0よりも大きいこと、及び、間隔D1が間隔D0よりも小さいことにより、改造後の錘本体枠20の強度が、改造前の錘本体枠20の強度よりも高められている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、すなわち釣合錘装置の改造方法について、図2及び図3を参照しながら説明する。
まず、改造前の釣合錘装置10において、錘本体枠20の既存上梁40を既存縦梁50から取り外す。また、既存縦梁50の図2(b)に示す位置に、すなわち既存取付孔60の下方に、改造取付孔61を加工する。そして、図3(a)〜(c)に示すように、既存縦梁50の上部に改造上梁41を配置する。その後、改造上梁プレート41aのボルト孔41bと、各ボルト孔41bに対応する既存取付孔60または改造取付孔61と、に締結部材70を挿入し、当該締結部材70を締め付ける。このようにして、改造上梁41が既存縦梁50に取り付けられて、釣合錘装置10が改造される。なお、既存縦梁50を取り外す工程と改造取付孔61を加工する工程の順序は、任意である。
このように第1の実施の形態によれば、エレベータ1の釣合錘装置10の改造方法は、乗りかご3に連結された釣合錘装置10であって、既存上梁40と、既存下梁45と、既存上梁40と既存下梁45とを連結した一対の既存縦梁50と、を有する錘本体枠20と、錘本体枠20に搭載された錘30と、を備えた、エレベータ1の釣合錘装置10の改造方法であって、錘本体枠20の既存上梁40を、既存縦梁50から取り外す取外工程と、既存縦梁50に改造取付孔61を加工する加工工程と、錘本体枠20の既存縦梁50に、改造上梁41を取り付ける取付工程と、を備えている。取付工程において、改造上梁41は、改造取付孔61に挿入された締結部材70によって既存縦梁50に取り付けられ、加工工程において、改造取付孔61は、既存上梁40を既存縦梁50に取り付けるための既存取付孔60の下方に形成される。
既存上梁40を改造上梁41に交換するだけで釣合錘装置10の強度が向上されるため、錘本体枠20の他の部分を、改造後の釣合錘装置10において再利用することが可能である。また、既存下梁45及び既存縦梁50を交換する必要がないため、錘30を既存下梁45及び既存縦梁50に搭載したまま釣合錘装置10を改造することができる。すなわち、改造前の錘本体枠20から錘30を取り外して、改造後の錘本体枠20に積み直す必要がない。このため、短時間で釣合錘装置10の強度を向上させることが可能である。
(第2の実施の形態)
次に、図2及び図4を参照し、第2の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
次に、図2及び図4を参照し、第2の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
図4に示す第2の実施の形態においては、改造後の釣合錘装置に用いられる改造上梁が切欠部を覆っている点が異なるが、他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。図4に示す第2の実施の形態において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図4を参照して、第2の実施の形態における改造後の釣合錘装置10について説明する。
図4(a)〜(c)に示すように、改造上梁42は、メインロープ4を接続可能なロープヒッチ部46と、互いに離間した2つの改造上梁プレート42aと、を含んでいる。改造上梁プレート42aは、長さ寸法L0及びL1よりも大きい長さ寸法L2を有している。長さ寸法L2は、既存縦梁50の上端部から切欠部50aの下端部までの長さLnよりも大きい。
長さ寸法Lnよりも大きい長さ寸法L2を有する改造上梁42を取り付けるため、既存縦梁50には、改造取付孔62が加工されている。図4(b)に示すように、改造取付孔62は、切欠部50aの下方に設けられている。ここで、改造上梁プレート42aの上下方向に延びる縁部には、既存取付孔60と改造取付孔62に対応して、ボルト孔42bが設けられている。改造上梁プレート42aは、そのボルト孔42b並びに既存取付孔60及び改造取付孔62に締結部材70を挿入することによって、既存縦梁50に取り付けられている。
上述のように、改造前の釣合錘装置10において、図2に示すように、既存上梁プレート40aは、長さ寸法L0を有する。この場合、既存上梁40を固定する最も下側の締結部材70と、既存下梁45を固定する最も上側の締結部材75と、の間隔は、間隔D0である。これに対し、改造後の釣合錘装置10において、図4に示すように、改造上梁プレート42aは、長さ寸法L0よりも大きい長さ寸法L2を有する。この場合、改造上梁42を固定する最も上側の締結部材70と、既存下梁45を固定する最も下側の締結部材75と、の間隔は、間隔D0よりも小さい間隔D2である。よって、改造後の釣合錘装置10において、一対の既存縦梁50が互いから離れるように変形することが、より一層防止される。このように、長さ寸法L2が長さ寸法L0よりも大きいこと、及び、間隔D2が間隔D0よりも小さいことにより、改造後の錘本体枠20の強度が、改造前の錘本体枠20の強度よりも高められている。
また、上述のように、長さ寸法L2は、長さ寸法L1よりも大きい。これにより、間隔D2は、間隔D1よりも小さい。よって、第2の実施の形態における改造後の釣合錘装置10は、第1の実施の形態における改造後の釣合錘装置10と比較して、一対の既存縦梁50が互いから離れるように変形することが、より一層防止される。このように、長さ寸法L2が長さ寸法L1よりも大きいこと、及び、間隔D2が間隔D1よりも小さいことにより、第2の実施の形態における改造後の錘本体枠20の強度は、第1の実施の形態における改造前の錘本体枠20の強度よりも高められている。
また、改造後の釣合錘装置10において、改造上梁プレート42aは、既存縦梁50の切欠部50aを覆うように配置され、切欠部50aの上方及び下方において既存縦梁50に固定されている。この結果、改造後の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度が、改造前の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度よりも高められている。
次に、このような構成からなる第2の実施の形態の作用、すなわち釣合錘装置の改造方法について、図2(a)〜(c)及び図4(a)〜(c)を参照しながら説明する。
まず、改造前の釣合錘装置10において、錘本体枠20の既存上梁40を既存縦梁50から取り外す。また、既存縦梁50の図4(c)に示す位置に、すなわち切欠部50aの下方に改造取付孔62を加工する。そして、図4(a)〜(c)に示すように、既存縦梁50に改造上梁42を配置する。その後、改造上梁プレート42aのボルト孔42bと、各ボルト孔42bに対応する既存取付孔60または改造取付孔62と、に締結部材70を挿入し、当該締結部材70を締め付ける。このようにして、改造上梁42が既存縦梁50に取り付けられて、釣合錘装置10が改造される。
このように第2の実施の形態によれば、既存縦梁50に、既存取付孔60よりも下方に切欠部50aが形成されており、加工工程において、改造取付孔62は、切欠部50aよりも下方に形成される。
改造上梁42が、既存縦梁50の切欠部50aの上方に設けられた既存取付孔60と、切欠部50aの下方に設けられた改造取付孔62と、を用いて、既存縦梁50に固定されることにより、すなわち、改造上梁42が切欠部50aの上方及び下方において既存縦梁50に固定されることにより、改造後の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度を、改造前の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度よりも高めることが可能である。この結果、釣合錘装置10の強度を向上させることが可能である。
(第3の実施の形態)
次に、図2及び図5を参照し、第3の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
次に、図2及び図5を参照し、第3の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
図5に示す第3の実施の形態においては、改造上梁の両端部が一対の既存縦梁が向かい合う方向に向かい合うように配置されている点が異なるが、他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。図5に示す第3の実施の形態において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図5を参照して、第3の実施の形態における改造後の釣合錘装置10について説明する。
図5(a)〜(c)に示すように、改造上梁43は、メインロープ4を接続可能なロープヒッチ部46と、互いに離間した2つの改造上梁プレート43aを含んでいる。改造上梁プレート43aは、上下方向に延びる両縁部が折り曲げられており、錘本体枠20の上面視において、コの字型の形状を有している。より詳細には、改造上梁プレート43aは、改造後の釣合錘装置10において正面または背面を向く中央部431と、中央部431の両端に位置し、互いに対向する一対の側面部432と、を有している。
上述のような改造上梁43を取り付けるため、既存縦梁50には、改造取付孔63が加工されている。図5(c)に示すように、改造取付孔63は、改造取付孔63に挿入される締結部材70が一対の既存縦梁50が向かい合う方向に向くように、既存縦梁50の側面部に形成されている。ここで、改造上梁プレート43aの縁部432には、改造取付孔63に対応して、ボルト孔43bが設けられている。改造上梁プレート43aは、そのボルト孔43b及び改造取付孔63に締結部材70を挿入することによって、既存縦梁50に取り付けられている。
上述のように、図2(a)〜(c)に示す改造前の釣合錘装置10において、既存上梁プレート40aが既存縦梁50の正面及び背面のみを覆う。これに対し、図5(a)〜(c)に示す改造後の釣合錘装置10において、改造上梁プレート43aは、既存縦梁50の正面及び背面だけでなく、その側面をも覆う。このため、錘本体枠20の上部の強度が向上する。この結果、改造後の錘本体枠20の強度が、改造前の錘本体枠20の強度よりも高められている。
次に、このような構成からなる第3の実施の形態の作用、すなわち釣合錘装置の改造方法について、図2及び図5を参照しながら説明する。
まず、改造前の釣合錘装置10において、錘本体枠20の既存上梁40を既存縦梁50から取り外す。また、既存縦梁50の図5(b)に示す位置に、すなわち既存縦梁50の側面部に、改造取付孔63を加工する。改造取付孔63は、上述のように、改造取付孔63に挿入される締結部材70が一対の既存縦梁50が向かい合う方向に向くように形成される。そして、図5(a)〜(c)に示すように、既存縦梁50に改造上梁43を配置する。その後、改造上梁プレート43aのボルト孔43bと、各ボルト孔43bに対応する改造取付孔63と、に締結部材70を挿入し、当該締結部材70を締め付ける。このようにして、改造上梁43が既存縦梁50に取り付けられて、釣合錘装置10が改造される。
このように第3の実施の形態によれば、エレベータ1の釣合錘装置10の改造方法は、乗りかご3に連結された釣合錘装置10であって、既存上梁40と、既存下梁45と、既存上梁40と既存下梁45とを連結した一対の既存縦梁50と、を有する錘本体枠20と、錘本体枠20に搭載された錘30と、を備えた、エレベータ1の釣合錘装置10の改造方法であって、錘本体枠20の既存上梁40を、既存縦梁50から取り外す取外工程と、既存縦梁50に改造取付孔63を加工する加工工程と、錘本体枠20の既存縦梁50に、改造上梁43を取り付ける取付工程と、を備えている。取付工程において、改造上梁43は、改造取付孔63に挿入された締結部材70によって既存縦梁50に取り付けられ、加工工程において、既存縦梁50の側面に形成される。
改造取付孔63が既存縦梁50の側面に形成されるため、改造後の釣合錘装置10において、既存縦梁50は、その正面及び背面だけでなく、その側面をも改造上梁43によって覆われることとなる。このため、錘本体枠20の上部の強度が向上する。この結果、改造後の錘本体枠20の強度を、改造前の錘本体枠20の強度よりも高めることが可能である。
また、既存上梁40を改造上梁43に交換するだけで釣合錘装置10の強度が向上されるため、錘本体枠20の他の部分を、改造後の釣合錘装置10において再利用することが可能である。また、既存下梁45及び既存縦梁50を交換する必要がないため、錘30を既存下梁45及び既存縦梁50に搭載したまま釣合錘装置10を改造することができる。すなわち、改造前の錘本体枠20から錘30を取り外して、改造後の錘本体枠20に積み直す必要がない。このため、短時間で釣合錘装置10の強度を向上させることが可能である。
(第4の実施の形態)
次に、図2、図6及び図7を参照し、第4の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
次に、図2、図6及び図7を参照し、第4の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
図6及び図7に示す第4の実施の形態においては、釣合錘装置の改造の際に既存上梁が交換されず、改造後の錘本体枠が既存上梁を有する点、及び、既存縦梁の切欠部に補強部材が取り付けられる点が異なるが、他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同一である。図6及び図7に示す第4の実施の形態において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図6及び図7を参照して、第4の実施の形態における改造後の釣合錘装置10について説明する。
図6及び図7に示すように改造後の釣合錘装置10の既存縦梁50には、その切欠部50aを覆う補強部材80が設けられている。図7に示すように、補強部材80は、コの字型の形状の既存縦梁50の内側に配置されている。ここで、既存縦梁50の切欠部50aの上方及び下方には、補強部材80を取り付けるための改造取付孔64が加工されている。補強部材80の上部及び下部には、改造取付孔64に対応して、ボルト孔80bが設けられている。補強部材80は、そのボルト孔80b及び改造取付孔64に、ボルト等の締結部材71を挿入することによって、既存縦梁50に取り付けられている。もちろん、補強部材80を既存縦梁50に固定する方法としては、これに限られず、例えば溶接によって固定されていてもよい。補強部材80は上面視でL字型に形成されており、補強部材80の側面部80aは、既存縦梁50の側面部に当接されている。
次に、このような構成からなる第4の実施の形態の作用、すなわち釣合錘装置の改造方法について、図2(a)〜(c)及び図6(a)〜(c)を参照しながら説明する。
まず、補強部材80を準備する。また、切欠部50aの上方及び下方に、改造取付孔64を加工する。そして、この補強部材80を、改造前の釣合錘装置10において、コの字型の既存縦梁50の内側に、切欠部50aを覆うように配置する。切欠部50aの上方及び下方において、補強部材80のボルト孔80bと、各ボルト孔80bに対応する改造取付孔64と、に締結部材71を挿入し、当該締結部材71を締め付ける。このようにして、補強部材80が既存縦梁50に取り付けられて、釣合錘装置10が改造される。
なお、補強部材80が配置される位置としては、既存縦梁50の内側に限られず、既存縦梁50の外側であってもよい。
このように第4の実施の形態によれば、エレベータ1の釣合錘装置10の改造方法は、乗りかご3に連結された釣合錘装置10であって、既存上梁40と、既存下梁45と、既存上梁40と既存下梁45とを連結した一対の既存縦梁50と、を有する錘本体枠20と、錘本体枠20に搭載された錘30と、を備えた、エレベータ1の釣合錘装置10の改造方法であって、補強部材80を準備する工程と、既存縦梁50に補強部材80を取り付ける取付工程と、を備えている。既存縦梁50に、切欠部50aが形成されており、取付工程において、補強部材80は、切欠部50aを覆うように既存縦梁50に取り付けられる。
補強部材80が切欠部50aを覆うように既存縦梁50に取り付けられることにより、改造後の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度を、改造前の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度よりも高めることが可能である。この結果、改造後の錘本体枠20の強度を、改造前の錘本体枠20の強度よりも高めることができる。
また、錘本体枠20を交換しなくても、補強部材80を既存縦梁50に取り付けるだけで釣合錘装置10の強度が向上されるため、錘本体枠20を、改造後の釣合錘装置10において再利用することが可能である。また、既存下梁45及び既存縦梁50を交換する必要がないため、錘30を既存下梁45及び既存縦梁50に搭載したまま釣合錘装置10を改造することができる。すなわち、改造前の錘本体枠20から錘30を取り外して、改造後の錘本体枠20に積み直す必要がない。このため、短時間で釣合錘装置10の強度を向上させることが可能である。
また、第4の実施の形態によれば、エレベータ1の釣合錘装置10は、乗りかご3に連結されるエレベータ1の釣合錘装置10であって、上梁40と、下梁45と、上梁40と下梁45とを連結した一対の縦梁50と、を有する錘本体枠20と、錘本体枠20に搭載された錘30と、を備えている。縦梁50は、上梁40を取り付けるための取付孔60と、取付孔60よりも下方に設けられた切欠部50aと、を有し、縦梁50に、切欠部50aを覆う補強部材80が設けられている。
補強部材80が、切欠部50aを覆うように既存縦梁50に取り付けられているため、錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度が、図2に示すような補強部材80が設けられていない錘本体枠20と比較して高い。したがって、錘本体枠20の強度も、補強部材80が設けられていない錘本体枠20と比較して高い。
(第5の実施の形態)
次に、図2、図8及び図9を参照し、第5の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
次に、図2、図8及び図9を参照し、第5の実施の形態におけるエレベータの釣合錘装置及びその改造方法について説明する。
図8及び図9に示す第5の実施の形態においては、既存縦梁の切欠部に改造錘組立体が取り付けられる点が異なるが、他の構成は、図6及び図7に示す第4の実施の形態と略同一である。図8及び図9に示す第5の実施の形態において、図6及び図7に示す第4の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図8及び図9を参照して、第5の実施の形態における改造後の釣合錘装置10について説明する。
図8及び図9に示すように、改造後の釣合錘装置10の錘本体枠20からは、錘30の一部31,32が取り除かれている。ここでは、2つの主錘31が取り除かれている例を示している。また、改造後の釣合錘装置10の錘本体枠20には、その一対の既存縦梁50の間隙を覆うように、改造錘組立体90が取り付けられている。改造錘組立体90は、既存縦梁50に取り付けられた取付板91と、取付板91に取り付けられた複数の改造錘92と、を含んでいる。
取付板91は、全体として平板な板状部材である。取付板91は、一対の既存縦梁50の正面及び裏面に、それぞれ切欠部50aを覆うように取り付けられている。ここで、改造後の釣合錘装置10において、錘押さえ55は取り外されており、取付板91の下端部は、錘30の上面に当接している。これにより、錘本体枠20に搭載されている錘30の脱落が防止されている。同時に、取付板91の上端部は、切欠部50aの上方に位置するように配置されている。このようにして、切欠部50aは、取付板91によって覆われている。
ここで、既存縦梁50の切欠部50aの上方及び下方には、取付板91を取り付けるための改造取付孔65が加工されている。取付板91の上下方向に延びる縁部には、改造取付孔65に対応して、ボルト孔91bが設けられている。取付板91は、そのボルト孔91b及び改造取付孔65に、ボルト等の締結部材72を挿入することによって、既存縦梁50に取り付けられている。もちろん、取付板91を既存縦梁50に固定する方法としては、これに限られず、例えば溶接によって固定されていてもよい。
改造錘92は、取付板91の中央に取り付けられている。取付板91に取り付けられる改造錘92の数は、改造後の釣合錘装置10が所望の重さになるように決定される。図8に示す実施の形態においては、改造錘92の合計質量が取り除かれた錘30の一部31,32に相当する質量(ここでは2つの主錘31の質量)となるように、改造錘92の数が決定される。
ここで、取付板91には、改造錘92を取り付けるための取付孔91cが設けられている。改造錘92には、取付孔91cに対応して、ボルト孔92bが設けられている。改造錘92は、そのボルト孔92b及び取付板91の取付孔91cに、ボルト等の締結部材73を挿入することによって、取付板91に取り付けられている。もちろん、改造錘92を取付板91に固定する方法としては、これに限られず、例えば溶接によって固定されていてもよい。
次に、このような構成からなる第5の実施の形態の作用、すなわち釣合錘装置の改造方法について、図2、図8及び図9を参照しながら説明する。
まず、改造前の釣合錘装置10において、既存縦梁50から錘押さえ55を取り外す。次に、主錘31または調整錘32の一部を取り除く。また、既存縦梁50の切欠部50bの上方及び下方に、改造取付孔65を加工する。また、切欠部50aの上方及び下方に、改造取付孔65を加工する。次に、取付板91を、一対の既存縦梁50に、切欠部50aを覆うように配置する。このとき、取付板91を、その下端部が錘30の上面に当接するように配置する。切欠部50aの上方及び下方において、取付板91のボルト孔91bと、各ボルト孔91bに対応する改造取付孔65と、に締結部材72を挿入し、当該締結部材72を締め付ける。このようにして、取付板91が既存縦梁50に取り付けられ、改造後の錘本体枠20の強度が向上される。具体的には、一対の既存縦梁50が、互いから離れるように変形することが、より一層防止される。
次に、改造後の釣合錘装置10の所望の重さに応じた数の改造錘92を準備し、改造錘92の数に対応した数の取付孔91cを、取付板91に加工する。その後、改造錘92を取付板91に配置する。各改造錘92のボルト孔92bと、各ボルト孔92bに対応する取付板91の取付孔91cと、に締結部材73を挿入し、当該締結部材73を締め付ける。このようにして、改造錘92が取付板91に取り付けられる。この際、取り除いた主錘31または調整錘32の重さに相当するように、改造錘82が取付板91に取り付けられる。以上のようにして、釣合錘装置10が改造される。
なお、取付板91には、改造錘92を取り付けるための取付孔91cが予め加工されていてもよい。
このように第5の実施の形態によれば、エレベータ1の釣合錘装置10の改造方法は、乗りかご3に連結された釣合錘装置10であって、既存上梁40と、既存下梁45と、既存上梁40と既存下梁45とを連結した一対の既存縦梁50と、を有する錘本体枠20と、錘本体枠20に搭載された錘30と、を備え、錘本体枠20から錘30の一部を取り除く取除工程と、錘本体枠20に、改造錘組立体90を搭載する搭載工程と、を備えている。既存縦梁50に、切欠部50aが形成されており、搭載工程において、改造錘90組立体は、既存縦枠20に取り付けられるとともに、切欠部50aを覆うように取り付けられる。
改造錘組立体90が切欠部50aを覆うように既存縦梁50に取り付けられることにより、改造後の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度を、改造前の錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度よりも高めることが可能である。この結果、改造後の錘本体枠20の強度を、改造前の錘本体枠20の強度よりも高めることができる。
また、錘本体枠20から錘30の一部が取り除かれることにより、より大きな長さ寸法を有する改造錘組立体90を取り付けることができる。このことにより、改造錘組立体90を既存縦梁50に固定する最も下側の締結部材72と、既存下梁45を既存縦梁50に固定する最も上側の締結部材75と、の間隔D3をより小さくすることができる。この結果、一対の既存縦梁50が、互いから離れるように変形することが、より一層防止され得る。このように、長さ寸法のより大きな改造錘組立体90を用いること、及び、既存下梁45を既存縦梁50に固定する最も上側の締結部材75と、改造錘組立体90を既存縦梁50に固定する最も下側の締結部材72と、の間隔D3がより小さくなることにより、改造後の錘本体枠20の強度を、改造前の錘本体枠20の強度よりも、より一層高めることができる。
また、錘本体枠20を交換しなくても、改造錘組立体90を錘本体枠20に取り付けるだけで釣合錘装置10の強度が向上されるため、錘本体枠20を、改造後の釣合錘装置10において再利用することが可能である。また、既存下梁45及び既存縦梁50を交換する必要がないため、錘30を既存下梁45及び既存縦梁50に搭載したまま釣合錘装置10を改造することができる。すなわち、改造前の錘本体枠20から錘30を取り外して、改造後の錘本体枠20に積み直す必要がない。このため、短時間で釣合錘装置10の強度を向上させることが可能である。
また、第5の実施の形態によれば、エレベータ1の釣合錘装置10は、乗りかご3に連結されるエレベータ1の釣合錘装置10であって、上梁40と、下梁45と、上梁40と下梁45とを連結した一対の縦梁50と、を有する錘本体枠20と、縦梁50に取り付けられた取付板91と、取付板91に取り付けられた補助錘92と、を備えている。縦梁50は、上梁40を取り付けるための取付孔60と、取付孔60よりも下方に設けられた切欠部50aと、を有し、取付板91は、切欠部50aを覆っている。
取付板91が切欠部50aを覆うように錘本体枠20に搭載されているため、錘本体枠20における切欠部50a周辺の強度が、図2に示すような取付板91が設けられていない錘本体枠20と比較して高い。したがって、錘本体枠20の強度も、取付板91が設けられていない錘本体枠20と比較して高い。
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を、部分的に適宜組み合わせることも可能である。
2:昇降路、3:乗りかご、10:釣合錘装置、20:錘本体枠、40:既存上梁、41:改造上梁、45:既存下梁、50:既存縦梁、50a:切欠部、60:既存取付孔、61:改造取付孔、70:ボルト
Claims (3)
- 乗りかごに連結された釣合錘装置であって、既存上梁と、既存下梁と、前記既存上梁と前記既存下梁とを連結した一対の既存縦梁と、を有する錘本体枠と、前記錘本体枠に搭載された錘と、を備えた、エレベータの釣合錘装置の改造方法であって、前記錘本体枠の前記既存上梁を、前記既存縦梁から取り外す取外工程と、前記既存縦梁に改造取付孔を加工する加工工程と、前記錘本体枠の前記既存縦梁に、改造上梁を取り付ける取付工程と、を備え、前記取付工程において、前記改造上梁は、前記改造取付孔に挿入された締結部材によって前記既存縦梁に取り付けられ、前記加工工程において、前記改造取付孔は、前記既存上梁を前記既存縦梁に取り付けるための既存取付孔の下方に形成されることを特徴とするエレベータの釣合錘装置の改造方法。
- 前記既存縦梁に、前記既存取付孔よりも下方に切欠部が形成されており、前記加工工程において、前記改造取付孔は、前記切欠部よりも下方に形成されることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの釣合錘装置の改造方法。
- 乗りかごに連結された釣合錘装置であって、既存上梁と、既存下梁と、前記既存上梁と前記既存下梁とを連結した一対の既存縦梁と、を有する錘本体枠と、前記錘本体枠に搭載された錘と、を備えた、エレベータの釣合錘装置の改造方法であって、前記錘本体枠の前記既存上梁を、前記既存縦梁から取り外す取外工程と、前記既存縦梁に改造取付孔を加工する加工工程と、前記錘本体枠の前記既存縦梁に、改造上梁を取り付ける取付工程と、を備え、前記取付工程において、前記改造上梁は、前記改造取付孔に挿入された締結部材によって前記既存縦梁に取り付けられ、前記加工工程において、前記改造取付孔は、前記既存縦梁の側面に形成されることを特徴とするエレベータの釣合錘装置の改造方法。
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