JP2012143982A - インクジェット記録材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒状感の解消と優れた真珠光沢感とを両立することが可能なインクジェット記録材料の製造方法を提供する。
【解決手段】支持体上に、真珠光沢顔料を含有する層を少なくとも1層塗布するインクジェット記録材料の製造方法であって、該真珠光沢顔料が薄膜旋回法により分散されていることを特徴とするインクジェット記録材料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明はインクジェット記録材料の製造方法に関し、特に真珠光沢顔料を含有する層を少なくとも1層有するインクジェット記録材料の製造方法に関する。
インクジェット記録方式に使用される記録材料として、支持体上にインク受容層を設けてなるインクジェット記録材料が知られている。インク受容層は、2種類に大別される。一方は水溶性ポリマーを主成分とするインク受容層であり、他方は無機顔料と樹脂バインダーを主成分とする多孔質のインク受容層である。
前者のインク受容層は、水溶性ポリマーが膨潤することによってインクを吸収する。後者のインク受容層は、無機顔料によって形成された空隙にインクを吸収する。このようなインク吸収のメカニズムの違いから前者は膨潤型(あるいはポリマー型)、後者は空隙型(あるいはマイクロポーラス型)と呼ばれている。
膨潤型のインク受容層は、連続的で均一な被膜となるので、高い光沢度が得られること、インク吸収容量が高くインク打ち込み量を多くできることから画像濃度を高くすることができるという利点がある一方で、インク吸収速度や印字後の乾燥速度が劣るという問題がある。後者の空隙型のインク受容層はインク吸収速度や印字後の乾燥速度に優れ好ましいが、反面、インク吸収容量を超えたインク量を打ち込むとインクが打ち込まれた部分にとどまらず画像が鑑賞に堪え得ないものになってしまうという問題があるため、用途によって使い分ける必要がある。
膨潤型のインク受容層には、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等セルロース誘導体、アクリル酸系ポリマー等、種々の親水性ポリマーが提案されている。また、例えば特開2002−59638号公報、特開2007−276392号公報等にはインクジェット記録材料用のポリウレタンが提案されている。
空隙型のインク受容層が含有する無機顔料としては、優れた光沢性、写像性、及び発色性が得られる観点から、平均二次粒子径を500nm以下まで粉砕・分散した気相法シリカや湿式法シリカ等の無機微粒子をインク受容層の顔料成分として用いることが提案されている。気相法シリカの使用例として、例えば特開平10−119423号公報、特開2000−211235号公報、特開2000−309157号公報等が挙げられ、粉砕沈降法シリカの使用例としては、例えば特開平9−286165号公報、特開平10−181190号公報等が挙げられる。また粉砕ゲル法シリカの使用例として例えば特開2001−277712号公報等が挙げられ、シリカ以外の無機顔料については、アルミナやアルミナ水和物を用いた記録材料が例えば特開昭62−174183号公報、特開平2−276670号公報、特開平5−32037号公報、特開平6−199034号公報等に挙げられている。
上記したような各種インク受容層を有するインクジェット記録材料に真珠光沢顔料を用いることは従来から知られており、例えば特開2004−276418号公報(特許文献1)には、樹脂被覆紙のインク受容層を有する側の樹脂層あるいは下塗り層にシルバーホワイトタイプ真珠光沢顔料を含有させたインクジェット記録材料が開示されている。また特開2004−276419号公報(特許文献2)には、樹脂被覆紙のインク受容層を有する側の樹脂層あるいは下塗り層に干渉色タイプ真珠光沢顔料を含有させたインクジェット記録材料が開示されている。更に特開2003−80836号公報(特許文献3)には基材上に真珠光沢顔料、金属塩及びバインダー樹脂を含有する真珠光沢層を有するインクジェット記録材料が開示されており、特開2005−288884号公報(特許文献4)には、無機微粒子を主体に含有するインク受容層に真珠光沢顔料を含有させたインクジェット記録材料が開示されており、特開2006−218785号公報(特許文献5)には、無機微粒子を主体に含有するインク受容層上にパール調光沢層を設けたインクジェット記録材料が開示されている。これらの方法によれば特有の真珠光沢を有するインクジェット記録材料を得ることができる。
しかしながらこのようなインクジェット記録材料の真珠光沢顔料を含有する層には、粒状感が生じるという問題があった。またこの粒状感は、真珠光沢顔料を含有する層が最表層でなくても、真珠光沢顔料を含有する層上に別の層を設けた場合においても生じるものであった。特にこの粒状感は、支持体として非吸収性支持体を利用したインクジェット記録材料で顕著に現れる。これは非吸収性支持体が紙等の吸収性支持体とは異なり表面の平滑性が高く、得られるインクジェット記録材料の光沢が極めて高いためである。そして真珠光沢を有するインクジェット記録材料は特有の光沢感を鑑賞することが目的である場合が多く、この粒状感はその品質を著しく低下させる。更に、真珠光沢顔料を500nm以下の平均二次粒子径を有する無機微粒子を主体に含有するような空隙型のインク受容層に利用した場合には、上記した粒状感に加え、更に塗層にひび割れが生じるという問題が生じた。
真珠光沢顔料は一般に平板状であり、通常入手できる市販品はその平板状真珠光沢顔料が凝集した粉体で取り扱われている。このため支持体上に真珠光沢顔料を含有する層を塗設する場合、真珠光沢顔料の凝集体を分散して使用することが一般に行われる。凝集体を分散する方法としては、例えばプロペラ状の攪拌機、のこぎり羽根状の回転ディスクを有した攪拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー、ビーズミル等種々の攪拌機を利用して分散する方法が一般に知られている。しかしながらこれらの各種攪拌機を利用して真珠光沢顔料を分散した場合、上記した粒状感が解消するまで分散を行うと真珠光沢感が低下し、十分な真珠光沢感が得られる範囲で分散すると粒状感によりその品質が著しく低下するため、粒状感の解消と優れた真珠光沢感とを両立することは極めて困難であった。
一方、例えば特開2007−125454号公報(特許文献6)には、より短時間でより均一な乳化及び分散が可能な高速攪拌装置として、分散液に速度差を持たせて大きなズリ応力を発生させる薄膜旋回法を利用した攪拌装置が記載されている。
特開2004−276418号公報 特開2004−276419号公報 特開2003−80836号公報 特開2005−288884号公報 特開2006−218785号公報 特開2007−125454号公報
本発明は、粒状感の解消と優れた真珠光沢感とを両立することが可能なインクジェット記録材料の製造方法を提供することを課題とする。また塗層にひび割れが生じることなく、粒状感の解消と優れた真珠光沢感とを両立することが可能なインクジェット記録材料の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の上記課題は、以下の発明によって基本的に達成される。
(1)支持体上に、真珠光沢顔料を含有する層を少なくとも1層塗布するインクジェット記録材料の製造方法であって、該真珠光沢顔料が薄膜旋回法により分散されていることを特徴とするインクジェット記録材料の製造方法。
(2)前記真珠光沢顔料を含有する層が、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層である前記(1)に記載のインクジェット記録材料の製造方法。
本発明により、粒状感の解消と優れた真珠光沢感とを両立することが可能なインクジェット記録材料の製造方法を提供することができる。また塗層にひび割れが生じることなく、粒状感の解消と優れた真珠光沢感とを両立することが可能なインクジェット記録材料の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する真珠光沢顔料には、魚鱗箔や天然雲母のような天然品と、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマス、天然マイカの表面を金属酸化物で被覆したもの、合成マイカの表面を金属酸化物で被覆したもののような合成品とがある。中でも入手しやすさと安全性の面から、天然マイカの表面を金属酸化物で被覆したものや、合成マイカの表面を金属酸化物で被覆したものを用いるのが好ましく、また光沢性や写像性の観点から、真珠光沢顔料は平板状であることが好ましい。なおここで平板状とは、真珠光沢顔料のアスペクト比(平均粒子径/平均粒子厚)が5以上であることを意味し、より好ましい真珠光沢顔料は平均粒子厚が0.2〜0.9μm、平均粒子径が1〜200μm、アスペクト比が5〜200である。このような真珠光沢顔料としては、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、二酸化チタン被覆酸化アルミナフレーク、オキシ塩化ビスマス等があり、例えばメルク(株)よりIriodin100、同103、同111、同123、Xirallic T50−10 Crystal Silver等の名で、また日本光研工業(株)よりPEARL−GLAZEシリーズとしてME−100R、MF−100R、MM−100R等の名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って市販されており、各種グレードのものが容易に入手できる。
本発明では真珠光沢顔料を薄膜旋回法により分散する。薄膜旋回法とは、容器中に処理液を収容し、該処理液中で攪拌具を回転して処理液を攪拌(分散)する方法において、前記容器の内周面近傍に達する端部を持つ攪拌具を処理液中で高速回転し、該攪拌具の回転に伴う処理液の回転により該処理液を遠心力で容器内面に圧着させると共に中空の薄膜状で回転させながら前記攪拌具の端部で攪拌(分散)する方法をいう。このような攪拌機としては、例えば、特開平09−75698号公報、特開平11−347388号公報、特開2007−125454号公報等に記載されているものが挙げられる。薄膜旋回型の攪拌機の市販品としては、例えば、T.K.フィルミックス30−25型、T.K.フィルミックス56−50型、T.K.フィルミックス80−50型(いずれもプライミクス社製)が挙げられる。
この薄膜旋回法による分散を行う前に、前処理として真珠光沢顔料を水になじませる予備分散を行うことが好ましい。また、薄膜旋回法による分散後、顔料の沈降防止のために予備分散と同程度の攪拌を継続することが好ましい。
本発明において真珠光沢顔料を分散する際には分散剤を用いてもよい。真珠光沢顔料の分散剤としては、例えば酢酸などが好ましく用いられる。分散剤の添加量は、真珠光沢顔料に対して0.1〜10%が好ましく、0.3〜5%がより好ましい。
本発明の製造方法は、上記した薄膜旋回法により分散された真珠光沢顔料を含有する塗布液を作製し、これを支持体上に塗布することで、支持体上に、真珠光沢顔料を含有する層を少なくとも1層塗設するものである。真珠光沢顔料を含有する層としては、例えば、特開2004−276418号公報や特開2004−276419号公報等に記載される樹脂被覆紙のインク受容層を有する側の樹脂層や、該樹脂層とインク受容層との間に位置する下塗り層、特開2003−80836号公報に記載される真珠光沢層、特開2002−59638号公報、特開平10−119423号公報、特開平10−181190号公報、特開平6−199034号公報、特開2005−288884号公報等に記載されるインク受容層、特開2006−218785号公報に記載されるインク受容層上に位置するパール調光沢層等が挙げられる。
本発明によれば、上記したようないずれの層においても、真珠光沢顔料を薄膜旋回法により分散することで粒状感の解消と優れた真珠光沢感とを両立することが可能となるが、中でも平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層に、薄膜旋回法により分散した真珠光沢顔料を利用した場合、粒状感の解消と優れた真珠光沢感との両立に加え、塗層のひび割れも防止することが可能となる。したがって本発明は、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層に対して特に有効である。
本発明において、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するとは、インク受容層の全固形分に対して平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を50質量%以上含有することを意味し、好ましくは60質量%以上含有することであり、更に好ましくは65質量%以上含有することである。上限は95質量%程度である。該無機微粒子を主体に含有することによって、空隙率の高い多孔質なインク受容層となりインク吸収性が向上する。また無機微粒子の平均二次粒子径を500nm以下に小さくすることで、より優れた光沢性、写像性、及び発色性が得られる。
本発明のインク受容層が含有する平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、水酸化マグネシウム等が挙げられ、またこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、合成シリカ、アルミナあるいはアルミナ水和物が好ましく、これらの無機微粒子は高い印字濃度及び鮮明な画像が得られ、かつコスト面で有利である。本発明で更に好ましい無機微粒子は、非晶質合成シリカ、アルミナまたはアルミナ水和物である。
非晶質合成シリカは、製造法によって湿式法シリカ、気相法シリカに大別することができる。気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化珪素を水素及び酸素と共に燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化珪素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化珪素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル(株)からアエロジル、(株)トクヤマからQSタイプとして市販されている。
湿式法シリカは、更に製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカ、ゾル法シリカに分類される。沈降法シリカは珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の工程を経て製品化される。この方法で製造されたシリカの二次粒子は緩やかな凝集粒子となり、比較的粉砕しやすい粒子が得られる。沈降法シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)からニップシールとして、(株)トクヤマからトクシール、ファインシールとして市販されている。ゲル法シリカは珪酸ソーダと硫酸を酸性条件化で反応させて製造する。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、東ソー・シリカ(株)からニップゲルとして、水澤化学工業(株)からミズカシルとして、グレースジャパン(株)からサイロイド、サイロジェットとして市販されている。ゾル法シリカは、コロイダルシリカとも呼ばれ、珪酸ソーダの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を通して得られるシリカゾルを加熱熟成して得られ、例えば日産化学工業(株)からはスノーテックスとして市販されている。
本発明で使用することができる気相法シリカについて説明する。本発明に用いられる気相法シリカの平均一次粒子径は30nm以下が好ましく、より高い光沢を得るためには、15nm以下が好ましい。更に好ましくは平均一次粒子径が3〜15nmでかつBET法による比表面積が200m/g以上(好ましくは250〜500m/g)のものを用いることである。なお、本発明でいう平均一次粒子径とは、微粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子の粒子径として平均粒子径を求めたものであり、本発明でいうBET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸着気体としては、窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被吸着気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であってBET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられている。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けて、表面積が得られる。
気相法シリカの平均二次粒子径は10〜300nmであることがより好ましい。また気相法シリカは、カチオン性ポリマーの存在下で分散したものが好ましい。気相法シリカの平均二次粒子径を500nm以下とするには、例えば、通常のプロペラ攪拌、タービン型攪拌、ホモミキサー型攪拌等で気相法シリカと分散媒を予備混合し、次にボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用して分散を行うことが好ましい。なお、本発明でいう平均二次粒子径とは、得られた記録材料のインク受容層を電子顕微鏡による写真撮影で求めることができるが、簡易的にはレーザー散乱式の粒度分布計(例えば(株)堀場製作所製LA920)を用いて、個数メジアン径として測定することができる。
上記気相法シリカの分散に使用するカチオン性ポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、アルキルアミン重合物、特開昭59−20696号公報、特開昭59−33176号公報、特開昭59−33177号公報、特開昭59−155088号公報、特開昭60−11389号公報、特開昭60−49990号公報、特開昭60−83882号公報、特開昭60−109894号公報、特開昭62−198493号公報、特開昭63−49478号公報、特開昭63−115780号公報、特開昭63−280681号公報、特開平1−40371号公報、特開平6−234268号公報、特開平7−125411号公報、特開平10−193776号公報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。特に、カチオン性ポリマーとしてジアリルアミン誘導体が好ましく用いられる。分散性及び分散液粘度の面で、これらのカチオンポリマーの分子量は、2,000〜10万程度が好ましく、特に2,000〜3万程度が好ましい。カチオン性ポリマーの使用量は気相法シリカに対して1〜10質重%の範囲が好ましい。
次に、湿式法シリカについて説明する。平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層が含有する湿式法シリカは、沈降法シリカあるいはゲル法シリカである。これらの粉砕前のシリカ粉末は、その平均一次粒子径50nm以下、より好ましくは3〜40nmでかつ平均凝集粒子径(二次粒子径)が5〜50μmであるのが好ましい。これらの湿式法シリカの平均二次粒子径を500nm以下とするには、例えばボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用して水性媒体中で粉砕することが好ましい。湿式法シリカのより好ましい平均二次粒子径は10〜300nmである。また上記の粉砕は、前記気相法シリカの分散で挙げたようなカチオン性化合物の存在下で行われるのが好ましい。
本発明のインク受容層に使用することができる湿式法シリカとしては、沈降法シリカが好ましい。沈降法シリカは、その二次粒子が緩やかな凝集粒子であるので、粉砕するのに好適である。
またインク受容層が含有する平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子としてアルミナまたはアルミナ水和物も好適に用いられる。アルミナまたはアルミナ水和物は、酸化アルミニウムやその含水物であり、結晶質でも非晶質でもよく、不定形や、球状、板状等の形態を有しているものが使用される。両者のいずれかを使用してもよいし、併用してもよい。
本発明に使用することができる酸化アルミナとしては酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常は、数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で平均二次粒子径が500nm以下、好ましくは50〜300nm程度まで分散したものが使用できる。
本発明に使用することができるアルミナ水和物はAl・nHO(n=1〜3)の構成式で表される。酸化アルミニウム含水物は、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得られる。本発明に使用されるアルミナ水和物の平均二次粒子径は500nm以下、好ましくは10〜300nmである。
本発明に使用することができるアルミナ及びアルミナ水和物は、酢酸、乳酸、ギ酸、メタンスルホン酸、塩酸、硝酸等の公知の分散剤によって平均二次粒子径が500nm以下まで分散されたものが好ましく用いられる。
インク受容層中における真珠光沢顔料の添加量は、真珠光沢が得られる量であれば特に制限はないが、記録材料1平方メートルに対して0.02g以上、10g以下であることが好ましく、記録材料1平方メートルに対して0.1g以上、7g以下がより好ましい。記録材料1平方メートルに対して0.02g未満の場合には真珠光沢が得にくい。記録材料1平方メートルに対して10gより多く添加してもコストが高くなる割に真珠光沢増加の効果が乏しくなってしまう。
平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層は、皮膜としての特性を維持するためと、透明性が高くインクのより高い浸透性を得るために親水性バインダーを含有することが好ましい。かかる親水性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、澱粉、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル系やそれらの誘導体が使用されるが、特に好ましい親水性バインダーは完全または部分ケン化のポリビニルアルコールである。ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したものである。平均重合度は500〜5000のポリビニルアルコールが好ましい。
平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子に対する親水性バインダーの質量比は、5〜30質量%の範囲が好ましく、特に5〜25質量%であることが好ましい。
平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層は、親水性バインダーと共に硬膜剤を含有するのが好ましい。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号明細書記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号明細書記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号明細書記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号明細書記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号明細書、米国特許第2,983,611号明細書記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号明細書記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号明細書記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ホウ酸及びホウ酸塩の如き無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特にホウ酸あるいはホウ酸塩が好ましい。硬膜剤の添加量はインク受容層を構成する親水性バインダーに対して0.1〜40質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%である。
インク受容層は、前述の非晶質合成シリカのカチオン化に使用されるものと同様のカチオン性ポリマーを、更に添加剤として使用してもよい。
またインク受容層は耐水性向上等のため水溶性多価金属化合物を含有してもよい。水溶性多価金属化合物としては水溶性アルミニウム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物が好ましく利用できる。
本発明に使用することができる水溶性ジルコニウム化合物として、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム八水和物、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム等が挙げられる。これら水溶性ジルコニウム化合物の中でも、酢酸ジルコニウム(酢酸ジルコニル)、オキシ塩化ジルコニウムは特に好ましい。
水溶性アルミニウム化合物としては例えば、無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。更に、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が知られている。
これらの水溶性アルミニウム化合物の中でも、インク受容層を形成する塗布液に安定に添加できるものが好ましく、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が好ましく用いられる。この化合物は、主成分が下記の式1、2または3で示され、例えば[Al(OH)153+、[Al(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+等のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
[Al(OH)Cl6−n ・・式1
[Al(OH)AlCl ・・式2
Al(OH)Cl(3n−m) 0<m<3n ・・式3
これらのものは、多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田化学工業(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って市販されており、各種グレードのものが容易に入手できる。本発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できる。
上記した水溶性多価金属化合物の含有量は、インク受容層の固形分塗布量に対して0.1〜10質量%の範囲が好ましい。
インク受容層は、更に着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。
本発明において、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層は、必要に応じて複数層設けることができる。真珠光沢を向上させるという観点からは真珠光沢顔料を多く添加することが好ましいが、染料インクのプリンターにて印字した際に発色性が低下する場合がある。このことを解消する目的でインク受容層を2層設け、支持体に近い方のインク受容層のみに真珠光沢顔料を添加することが好ましい。この場合、真珠光沢顔料を含有している支持体に近い方のインク受容層の乾燥塗布量はインク受容層全体の固形分塗布量に対して、60質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15〜50質量%である。またインク受容層全体の固形分塗布量は5〜60g/mであることが好ましく、支持体が樹脂被覆紙である場合には、7〜60g/mであることが好ましい。
本発明において、真珠光沢顔料を含有する層は水を主な媒体とする塗布液を支持体上に塗布・乾燥して設けることが好ましい。真珠光沢顔料を含有する層の塗布方法としては、例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、リバースコーター、スライドビードコーター、スライドカーテンコーター等のいずれの方法であっても、本発明の効果は得られる。また真珠光沢顔料を含有する層やその他の層等、2層以上を設ける場合には、スライドビードコーターやスライドカーテンコーター等による多層塗布方法が好ましく用いられる。
本発明のインクジェット記録材料の支持体としては、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙等の吸収性支持体や、基紙の少なくとも一方の面を樹脂で被覆した樹脂被覆紙や樹脂フィルム等の非吸収性支持体が挙げられ、光沢性の観点から非吸収性支持体であることが好ましく、特に基紙の少なくとも一方の面にポリオレフィン樹脂層を被覆したポリオレフィン樹脂被覆紙等が好ましい。これらの支持体の厚みは50〜300μm、好ましくは80〜260μmのものが用いられる。
本発明に好ましく用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙支持体(以降、ポリオレフィン樹脂被覆紙と称す)について詳細に説明する。本発明に用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙は、その含水率は特に限定しないが、カール性より好ましくは5.0〜9.0質量%の範囲であり、より好ましくは6.0〜9.0質量%の範囲である。ポリオレフィン樹脂被覆紙の含水率は、任意の水分測定法を用いて測定することができる。例えば、赤外線水分計、絶乾重量法、誘電率法、カールフィッシャー法等を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂被覆紙を構成する基紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好ましい。基紙を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いられる。この基紙には一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤が配合される。
更に、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布されていてもよい。
また、基紙の厚みに関しては特に制限はないが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を印加して圧縮するなどした表面平滑性のよいものが好ましく、その坪量は30〜250g/mが好ましい。
基紙を被覆するポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレン−プロピレン共重合体などのオレフィンの二つ以上からなる共重合体及びこれらの混合物であり、各種の密度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独にあるいはそれらを混合して使用できる。
また、ポリオレフィン樹脂被覆紙の樹脂中には、二酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩、ヒンダードフェノール系化合物などの酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーなどのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
ポリオレフィン樹脂被覆紙の主な製造方法としては、走行する基紙上にポリオレフィン樹脂を加熱溶融した状態で流延する、いわゆる押出コーティング法により製造され、基紙の両面が樹脂により被覆される。また、樹脂を基紙に被覆する前に、基紙にコロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施すことが好ましい。樹脂被覆層の厚みとしては、5〜50μmが適当である。
本発明に用いられる支持体のインク受容層が塗設される側には、下引き層を設けるのが好ましい。この下引き層は、インク受容層が塗設される前に、予め支持体の表面に塗布乾燥されたものである。この下引き層は、皮膜形成可能な水溶性ポリマーやポリマーラテックス等を主体に含有する。好ましくは、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース等の水溶性ポリマーであり、特に好ましくはゼラチンである。これらの水溶性ポリマーの付着量は、10〜500mg/mが好ましく、20〜300mg/mがより好ましい。更に、下引き層には、他に界面活性剤や硬膜剤を含有するのが好ましい。支持体に下引き層を設けることによって、インク受容層塗布時のひび割れ防止に有効に働き、均一な塗布面が得られる。
本発明のインクジェット記録材料のインク吸収性を有する側と支持体に対して反対側には、カール防止や印字直後に重ね合わせた際のくっつきやインク転写を更に向上させるために種々の種類のバック層を設けてもよい。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。なお、部及び%は質量基準である。
(実施例1)
<ポリオレフィン樹脂被覆紙1の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して0.2%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/mになるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の基紙とした。抄造した基紙に、密度0.918g/cmの低密度ポリエチレンの樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、厚さ35μmになるように押出被覆し、微粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆しおもて面とした。もう一方の面には密度0.962g/cmの高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918g/cmの低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆し裏面とした。
上記ポリオレフィン樹脂被覆紙の表面に高周波コロナ放電処理を施した後、下記組成の下引き層をゼラチンが50mg/mとなるように塗布乾燥して支持体を作製した。
<下引き層>
石灰処理ゼラチン 100部
スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部
クロム明ばん 10部
上記のようにして作製したポリオレフィン樹脂被覆紙の下引き層を設けた面に、下記組成のインク受容層塗布液1をスライドビードコーターで塗布し実施例1のインクジェット記録材料を得た。インク受容層塗布液1の乾燥塗布量は12g/mである。
<真珠光沢顔料分散液1>
下記組成のものを下記手順にて分散し固形分濃度10%の真珠光沢顔料分散液1を作製した。得られた真珠光沢顔料分散液1は真珠光沢顔料の沈降防止を目的として塗布液として使用するまで250rpmにてプロペラ攪拌を続けた。
<組成>

酢酸 1部
真珠光沢顔料(日本光研工業(株)製、ME−100R) 100部
<手順>
(1)予備分散:300rpmで5分間プロペラ攪拌した。
(2)膜旋回法分散:プライミクス(株)社製T.K.フィルミックスFM−56−50を使用し、周速50m/sにて攪拌し攪拌容器内に分散液が滞留する時間が30秒に調整し分散した。
<インク受容層塗布液1>
水性ポリウレタン樹脂(DIC(株)製パテラコールIJ−21) 100部
真珠光沢顔料分散液1 (真珠光沢顔料の固形分として) 10部
塗布液の固形分濃度 11%
(比較例1)
下記要領にて固形分濃度10%の真珠光沢顔料分散液2を作製した。得られた真珠光沢顔料分散液2は真珠光沢顔料の沈降防止を目的として塗布液として使用するまで250rpmにてプロペラ攪拌を続けた。
<組成>

酢酸 1部
真珠光沢顔料(日本光研工業(株)製、ME−100R) 100部
<手順>
(1)予備分散:300rpmにて5分間プロペラ攪拌した。
(2)分散:500rpmにて60分間プロペラ攪拌した。
実施例1において、真珠光沢顔料分散液1の替わりに真珠光沢顔料分散液2を使用した以外は実施例1と同様にして比較例1のインクジェット記録材料を得た。
(比較例2)
下記要領にて真珠光沢顔料分散液3を作製した。得られた真珠光沢顔料分散液3は真珠光沢顔料の沈降防止を目的として塗布液として使用するまで250rpmにてプロペラ攪拌を続けた。
<組成>

酢酸 1部
真珠光沢顔料(日本光研工業(株)製、ME−100R) 100部
<手順>
(1)予備分散:300rpmにて5分間プロペラ攪拌した。
(2)分散:高圧ホモジナイザーを用いて100kg/cmにて2パス処理を行った。
実施例1において、真珠光沢顔料分散液1の替わりに真珠光沢顔料分散液3を使用した以外は実施例1と同様にして比較例2のインクジェット記録材料を得た。
(比較例3)
下記要領にて真珠光沢顔料分散液4を作製した。得られた真珠光沢顔料分散液4は真珠光沢顔料の沈降防止を目的として塗布液として使用するまで250rpmにてプロペラ攪拌を続けた。
<組成(真珠光沢顔料分散液1と同一)>

酢酸 1部
真珠光沢顔料(日本光研工業(株)製、ME−100R) 100部
<手順>
(1)予備分散:300rpmにて5分間プロペラ攪拌した。
(2)分散:高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cmにて2パス処理を行った。
実施例1において、真珠光沢顔料分散液1の替わりに真珠光沢顔料分散液4を使用した以外は実施例1と同様にして比較例3のインクジェット記録材料を得た。
実施例1及び比較例1〜3の製造方法により得られたインクジェット記録材料について下記の評価を行った。この結果を表1に示す。なおこれらインクジェット記録材料のインク受容層には、ひび割れは生じていない。
<粒状感>
塗布・乾燥させたインクジェット記録材料のインク受容層塗布面の粒状感を斜光で観察し、下記の基準で評価した。
○:粒状感がなく均一な塗布面であり高級感がある。
△:塗布面に微細な凹凸が観察され、粒状感がある。
×:塗布面の微細な凹凸が著しく、高級感がない。
<真珠光沢感>
塗布・乾燥させたインクジェット記録材料のインク受容層塗布面の粒状感を目視観察し、下記の基準で評価した。
○:真珠光沢が感じられ良好。
△:真珠光沢がわずかに感じられる程度。
×:真珠光沢が感じられない。
Figure 2012143982
(実施例2)
下記インク受容層塗布液2、及び3を作製し、実施例1にて作製した支持体の下引き層上に支持体に近い方からインク受容層塗布液2ついで3の順になるようにスライドビードコーターにて重層塗布し、実施例2のインクジェット記録材料を得た。インク受容層塗布液2の乾燥固形分塗布量は8.3g/m、インク受容層塗布液3の乾燥固形分塗布量は16.7g/mとなるようにした。
<インク受容層塗布液2>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として)100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
真珠光沢顔料分散液1 (真珠光沢顔料の固形分として)15.6部
塗布液の固形分濃度 11.5%
<インク受容層塗布液3>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として)100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
ポリ塩化アルミニウム((株)理研グリーン製ピュラケムWT) 2部
酢酸ナトリウム 1部
塗布液の固形分濃度 12.8%
(比較例4)
実施例2において、真珠光沢顔料分散液1の替わりに真珠光沢顔料分散液2を使用した以外は実施例2と同様にして比較例4のインクジェット記録材料を得た。
(比較例5)
実施例2において、真珠光沢顔料分散液1の替わりに真珠光沢顔料分散液3を使用した以外は実施例2と同様にして比較例5のインクジェット記録材料を得た。
(比較例6)
実施例2において、真珠光沢顔料分散液1の替わりに真珠光沢顔料分散液4を使用した以外は実施例2と同様にして比較例6のインクジェット記録材料を得た。
実施例2及び比較例4〜6の製造方法により得られたインクジェット記録材料について、先に示した方法にて粒状感、真珠光沢感の評価を行った。また下記に示す方法にて塗層のひび割れを評価した。この結果を表2に示す。
<塗層のひび割れ>
塗布・乾燥させたインクジェット記録材料のインク受容層塗布面を目視観察し、以下の基準で評価した。
○○:塗層のひび割れが全くない。
○:塗層のひび割れがやや認められるが実用許容範囲。
×:塗層のひび割れが認められる。
Figure 2012143982
上記の結果から、本発明のインクジェット記録材料の製造方法によれば、粒状感の解消と優れた真珠光沢感とが両立されたインクジェット記録材料が得られることが判る。

Claims (2)

  1. 支持体上に、真珠光沢顔料を含有する層を少なくとも1層塗布するインクジェット記録材料の製造方法であって、該真珠光沢顔料が薄膜旋回法により分散されていることを特徴とするインクジェット記録材料の製造方法。
  2. 前記真珠光沢顔料を含有する層が、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層である請求項1に記載のインクジェット記録材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115384140A (zh) * 2022-08-22 2022-11-25 常州众杰复合材料有限公司 一种带珠光玻璃纤维复合织物的制备方法

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