JP2017109406A - インクジェット記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い光沢性と良好なインク吸収性を有し、かつ支持体の製造時に混入した夾雑物の影響を低減したインクジェット記録材料を提供する。【解決手段】支持体に近いインク受容層は平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と共に平均粒子径が10〜32μmの平板状白色顔料を含有し、かつ該樹脂被覆紙支持体に近いインク受容層が含有する平板状白色顔料の乾燥固形分量が1.0〜5.0g/m2である。【選択図】なし

Description

本発明は、高い光沢性と良好なインク吸収性を有し、かつ支持体の製造時に混入した夾雑物の影響を低減したインクジェット記録材料に関する。
インクジェット記録材料の支持体としては、一般に上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙等の紙支持体や、これら紙支持体を基紙としてその少なくとも一方の面を樹脂で被覆した樹脂被覆紙、樹脂フィルム等が知られている。このような支持体上に設けられるインク受容層としては、水溶性ポリマーを主成分として含有する膨潤型のインク受容層や、無機微粒子を主成分として含有する空隙型(あるいはマイクロポーラス型)のインク受容層が知られている。
インクジェット記録材料の支持体として樹脂被覆紙を利用した場合、樹脂被覆紙は紙支持体と異なり、それ自身がインク吸収性を有さない。したがって樹脂被覆紙支持体上のインク受容層には、高いインク吸収性が求められる。このようなインク受容層としては上記した無機微粒子を主成分とする空隙型のインク受容層が好適であり、また該無機微粒子として平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を含有するインクジェット記録材料は、高いインク吸収性に加え、極めて優れた光沢性が得られることから、フォトライクな画像を記録する用途に好適である。
平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を含有する空隙型のインク受容層を有するインクジェット記録材料としては、気相法シリカの使用例が、特開平10−119423号公報、特開2000−211235号公報、特開2000−309157号公報等に開示され、粉砕沈降法シリカの使用例が特開平9−286165号公報、特開平10−181190号公報等に、粉砕ゲル法シリカの使用例が特開2001−277712号公報にそれぞれ開示されている。また特開昭62−174183号公報、特開平2−276670号公報、特開平5−32037号公報、特開平6−199034号公報等には、アルミナやアルミナ水和物の使用例が開示されている。
一方、紙基紙の少なくとも一方の面を樹脂で被覆した樹脂被覆紙の紙基材としては、天然パルプや再生パルプ等が使用されており、これらパルプにサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤が必要に応じて配合された原料スラリーを製造し、このスラリーを例えば長網抄紙機で抄造、乾燥することで得られる。このような紙基材の製造工程において、原料スラリーを貯蔵するタンク内や、次工程に原料スラリーを送液するポンプ内、送液管内等において、微生物やカビ等の菌類が混入する場合があり、これら含んだ原料スラリーで紙基紙を抄造すると、得られた紙基材中にいわゆる「夾雑物」が混入する場合があった。
この様な「夾雑物」は、出来上がった紙基紙を樹脂層で被覆しても、目視にて観察した際に黒斑点や赤斑点などとして視認される。特に、前述した樹脂被覆紙支持体上に平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体に含有するインク受容層を有するインクジェット記録材料においては、インク受容層が含有する無機微粒子の粒子径が極めて微細でインク受容層自身の透明性が高いこともあり、該インク受容層では前記した「夾雑物」を隠蔽することは困難であった。更にこの「夾雑物」はインクジェット記録材料の歩留まりを低下させるため、改善が求められていた。
特開平09−086032号公報(特許文献1)には、支持体上に少なくとも二層以上の塗被層を有するインクジェット記録シートにおいて、最表層の塗被層が、体積平均粒子径が2.0〜4.0μmのシリカ系顔料と有機高分子接着剤及びカチオン性高分子染料定着剤を主成分とし、支持体直上層の塗被層が、タルクなどのシリカ系顔料以外の顔料と有機高分子接着剤を主成分とすることで、印字鮮明度や耐水性を改善することが記載される。
特開2006−015584号公報(特許文献2)には、紙基材上に、下塗り層が平均粒子径が4〜50μmであり且つアスペクト比5〜70である平板状顔料と接着剤を含有し、該下塗り層上の記録層が平均粒子径0.01〜0.7μmの無機微粒子を含有するインクジェット記録用紙によって、インクジェット記録用紙の波打ち、特に画像記録後のコックリングを改善することが記載される。
特開2008−200963号公報(特許文献3)には、紙基材上に、バインダーと、粒子径が0.1〜25μmである平板状無機顔料Aと、平均粒子径が0.1〜30μmである他の無機顔料Bを主成分とするインク溶媒吸収遅延層と、該インク溶媒吸収遅延層上に、平均粒子径が0.01〜0.7μmの超微細シリカを含有するインク溶媒吸収層、及び平均粒子径が0.7μm以下の超微粒子シリカと水溶性樹脂を含有するインク定着層を順次設けたインクジェット記録用紙によって、コックリングや塗膜強度を改善し印刷校正用紙に好適なインクジェット記録用紙が記載される。
特開2011−056688号公報(特許文献4)には、支持体上に浸透遅延層を有し、該浸透遅延層上に多孔質顔料、平板状顔料及びバインダーを少なくとも含む溶媒吸収層と、乾式法シリカとポリビニルアルコールを含有するインク定着層を有するインクジェット記録体によって、印字後のコックリングや滲み等を抑制できることが記載される。
しかしながら上記した文献に開示される技術では、夾雑物の影響の低減と、光沢性やインク吸収性を同時に満足しうるインクジェット記録材料は得られなかった。
特開平09−086032号公報 特開2006−015584号公報 特開2008−200963号公報 特開2011−056688号公報
本発明は、高い光沢性と良好なインク吸収性を有し、かつ支持体の製造時に混入した夾雑物の影響を低減したインクジェット記録材料を提供することを課題とする。
本発明の上記課題は、以下の発明によって基本的に達成される。
(1)紙基材の少なくとも一方の面に樹脂層を有する樹脂被覆紙支持体上に、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体に含有する少なくとも2層のインク受容層を有するインクジェット記録材料であって、該樹脂被覆紙支持体に近いインク受容層は平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と共に平均粒子径が10〜32μmの平板状白色顔料を含有し、かつ該樹脂被覆紙支持体に近いインク受容層が含有する平板状白色顔料の乾燥固形分量が1.0〜5.0g/mであることを特徴とするインクジェット記録材料。
本発明により、高い光沢性と良好なインク吸収性を有し、かつ支持体の製造時に混入した夾雑物の影響を低減したインクジェット記録材料を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録材料は、樹脂被覆紙支持体上に平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有するインク受容層を少なくとも2層有し、支持体に近いインク受容層は平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と共に平均粒子径が10〜32μmの平板状白色顔料を含有する。また支持体に近いインク受容層は、平板状白色顔料を1.0〜5.0g/m含有する。なお以下の説明において、支持体に近いインク受容層をインク受容層(A)と称する。また該インク受容層(A)よりも支持体から離れた位置に設けられるインク受容層をインク受容層(B)と称する。
インク受容層(A)が含有する平板状白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン等を例示することができ、これら平板状白色顔料は2種以上併用することもできる。なお本発明において平板状とは、白色顔料のアスペクト比(平均粒子径/平均粒子厚)が5以上であることを意味し、また白色とは顔料の白色度が70以上であることを意味する。インク受容層(A)が、アスペクト比が5に満たない非平板状白色顔料を含有する場合、夾雑が透けて視認できてしまうことがある。またインク受容層(A)が含有する、平板状白色顔料の白色度が70に満たない場合、得られたインクジェット記録材料の白色度も低下し好ましくない。
インク受容層(A)が含有する、平板状白色顔料の平均粒子径は10〜32μmである。平均粒子径が10μmより小さいとインク吸収性が低下したり、夾雑物を隠蔽する効果が不十分となる場合がある。また平均粒子径が32μmよりも大きいと、インク受容層(A)を設けるための塗布液を樹脂被覆紙上に塗布した際、平板状顔料の配向性が低下し、夾雑物を隠蔽する効果が不十分となる場合がある。
上記した平板状白色顔料の中でもタルクは白色度が高く、高い光沢感や優れたインク吸収性が得られるため好ましい。かかるタルクとしては、市販品を入手し利用することが可能であり、例えば日本タルク(株)より市販されるMS−KY、MS−T、タルクSW、林化成(株)より市販されるPK−NX、富士タルク(株)より市販されるLMS−200、PKP−53、(株)ヤマグチマイカから市販されるEX−15、CT−35、CT−250、日本光研工業(株)より市販されるTalclearMH、TalclearBH、TalclearLH、兵庫クレー(株)より市販されるOMT−S等が挙げられる。
本発明において平板状白色顔料は、通常のプロペラ撹拌、タービン型撹拌、ホモミキサー型撹拌等により平板状白色顔料と分散媒を混合して平板状白色顔料分散液を作製した後、インク受容層塗布液と混合することが好ましい。
本発明において、インク受容層(A)中における平板状白色顔料の乾燥固形分量は、1.0〜5.0g/mである。1.0g/mより少ないと夾雑物を隠蔽する効果が十分発揮されない。一方、5.0g/mより多いと、インク受容層(A)を設けるための塗布液中において、平板状白色顔料の分散安定性が不十分となり、光沢性が低下してしまう。
またインク受容層(A)中における平板状白色顔料は、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子の固形分量に対して25〜200質量%の範囲であることが好ましい。25質量%より少ないと夾雑物を隠蔽する効果が十分に発揮されない場合があり、200質量%より多いと光沢性が低下する場合がある。より好ましい平板状白色顔料の添加量は、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子の固形分量に対して50〜110質量%の範囲である。
また後述するインク受容層(B)も平板状白色顔料を含有することができるが、写像性や発色性の観点から少量であることが望ましく、具体的には平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子の固形分量に対して3質量%未満とすることが好ましい。更に本発明のインク受容層(B)は、本発明のインク受容層(A)に用いる平板状白色顔料を実質的に含有しないことが好ましい。ここで実質的に含有しないとは、インク受容層Bが含有する平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子の固形分塗布量に対して、平板状白色顔料が1.0質量%未満であることを意味する。
本発明のインク受容層(A)及びインク受容層(B)の層比率(固形分塗布量の比率)は、インク受容層(A):インク受容層(B)=10:90〜70:30の範囲であることが好ましい。インク受容層(A)の層比率が10より低くなるとインク受容層(A)を塗布して生産する際の塗布適性が低下し、良好な塗布面が得られなくなり、光沢感やインク吸収性が低下してしまう。逆に70よりも多くなると、平板状顔料の配向性が低下し、夾雑物を隠蔽する効果が不十分となる場合がある。
本発明において、インク受容層(A)及びインク受容層(B)は平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体として含有する。ここで主体として含有するとは、インク受容層(A)及びインク受容層(B)のそれぞれにおいて、平板状白色顔料を除いたインク受容層の全固形分に対して、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を50質量%以上含有することを意味し、好ましくは60質量%以上含有することである。上限は95質量%以下であることが好ましい。該無機微粒子を主体に含有することによって、空隙率の高い多孔質なインク受容層となり優れたインク吸収性が得られる。また無機微粒子の平均二次粒子径を500nm以下に小さくすることで、より優れた光沢性、写像性、及び発色性等が得られる。
本発明のインク受容層(A)及びインク受容層(B)が含有する平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、水酸化マグネシウム等が挙げられ、またこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの中でも、合成シリカ、アルミナあるいはアルミナ水和物が好ましく、これらの無機微粒子は高い印字濃度及び鮮明な画像が得られ、かつコスト面で有利である。本発明で更に好ましい無機微粒子は、非晶質合成シリカ、アルミナまたはアルミナ水和物である。
非晶質合成シリカは、製造法によって湿式法シリカ、気相法シリカに大別することができる。気相法シリカは、湿式法に対して乾式法とも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化珪素を水素及び酸素とともに燃焼して作る方法が一般的に知られているが、四塩化珪素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化珪素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル(株)からアエロジル、(株)トクヤマからQSタイプとして市販されている。
湿式法シリカは、更に製造方法によって沈降法シリカ、ゲル法シリカ、ゾル法シリカに分類される。沈降法シリカは珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造され、粒子成長したシリカ粒子が凝集・沈降し、その後濾過、水洗、乾燥、粉砕・分級の工程を経て製品化される。この方法で製造されたシリカの二次粒子は緩やかな凝集粒子となり、比較的粉砕しやすい粒子が得られる。沈降法シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)からニップシールとして、(株)トクヤマからトクシール、ファインシールとして市販されている。ゲル法シリカは珪酸ソーダと硫酸を酸性条件化で反応させて製造する。熟成中に微小粒子は溶解し、他の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子を形成する。例えば、東ソー・シリカ(株)からニップゲルとして、水澤化学工業(株)からミズカシルとして、グレースジャパン(株)からサイロイド、サイロジェットとして市販されている。ゾル法シリカは、コロイダルシリカとも呼ばれ、珪酸ソーダの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を通して得られるシリカゾルを加熱熟成して得られ、例えば日産化学工業(株)からはスノーテックスとして市販されている。
本発明で使用することができる気相法シリカについて説明する。本発明に用いられる気相法シリカの平均一次粒子径は30nm以下が好ましく、より高い光沢を得るためには、15nm以下が好ましい。更に好ましくは平均一次粒子径が3〜15nmでかつBET法による比表面積が200m/g以上(好ましくは250〜500m/g)のものを用いることである。なお、本発明でいう平均一次粒子径とは、微粒子の電子顕微鏡観察により一定面積内に存在する100個の一次粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子の粒子径として平均粒子径を求めたものであり、本発明でいうBET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、即ち比表面積を求める方法である。通常吸着気体としては、窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被吸着気体の圧、または容積の変化から測定する方法が最も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も著名なものは、Brunauer、Emmett、Tellerの式であってBET式と呼ばれ表面積決定に広く用いられている。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けて、表面積が得られる。
本発明のインク受容層(A)及びインク受容層(B)には、気相法シリカをカチオン性ポリマーの存在下で、該気相法シリカの平均二次粒子径が500nm以下、好ましくは10〜300nmに分散したものが使用できる。該気相法シリカの平均二次粒子径を500nm以下とするには、通常のプロペラ撹拌、タービン型撹拌、ホモミキサー型撹拌等で気相法シリカと分散媒を予備混合し、次にボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用して分散を行うことが好ましい。なお、本発明でいう平均二次粒子径とは、得られた記録材料のインク受容層を電子顕微鏡による写真撮影で求めることができるが、簡易的にはレーザー散乱式の粒度分布計(例えば(株)堀場製作所製LA920)を用いて、体積メジアン径として測定することができる。
上記気相法シリカの分散に使用するカチオン性ポリマーとしては、ポリエチレンイミン、ポリジアリルアミン、ポリアリルアミン、アルキルアミン重合物、特開昭59−20696号公報、特開昭59−33176号公報、特開昭59−33177号公報、特開昭59−155088号公報、特開昭60−11389号公報、特開昭60−49990号公報、特開昭60−83882号公報、特開昭60−109894号公報、特開昭62−198493号公報、特開昭63−49478号公報、特開昭63−115780号公報、特開昭63−280681号公報、特開平1−40371号公報、特開平6−234268号公報、特開平7−125411号公報、特開平10−193776号公報等に記載された1〜3級アミノ基、4級アンモニウム塩基を有するポリマーが好ましく用いられる。特に、カチオン性ポリマーとしてジアリルアミン誘導体が好ましく用いられる。分散性及び分散液粘度の面で、これらのカチオンポリマーの分子量は、2,000〜10万程度が好ましく、特に2,000〜3万程度が好ましい。カチオン性ポリマーの使用量は気相法シリカに対して1〜10質重%の範囲が好ましい。
次に、本発明で使用することができる湿式法シリカについて説明する。本発明で用いられる湿式法シリカは、沈降法シリカあるいはゲル法シリカである。これらの粉砕前のシリカ粉末は、その平均一次粒子径50nm以下、より好ましくは3〜40nmでかつ平均凝集粒子径(二次粒子径)が5〜50μmであるのが好ましい。本発明では、これらの湿式法シリカを、例えばボールミル、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディアミル、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー等の圧力式分散機、超音波分散機、及び薄膜旋回型分散機等を使用することで、水性媒体中で平均二次粒子径が500nm以下、好ましくは10〜300nmに粉砕したものを使用することができる。上記の粉砕は、カチオン性化合物の存在下で行われるのが好ましい。
通常の方法で製造された湿式法シリカは、1μm以上の平均凝集粒子径を有するため、これを粉砕して使用する。該湿式法シリカの平均二次粒子径を500nm以下とするには、粉砕方法として、水性媒体中に分散したシリカを機械的に粉砕する湿式分散法が好ましく使用できる。この際、分散液の初期粘度上昇が抑制され、高濃度分散が可能となり、粉砕・分散効率が上昇してより微粒子に粉砕することができることから、吸油量が210ml/100g以下、平均凝集粒子径5μm以上の沈降法シリカを使用することが好ましい。高濃度分散液を使用することによって、記録材料の生産性も向上する。吸油量は、JIS K−5101の記載に基づき測定される。
本発明に用いられる湿式法シリカの粉砕方法は、前記の気相法シリカの分散と同様の方法が使用できる。また、分散剤として前記の気相法シリカをカチオン化するのに使用されるものと同様のものが使用できる。
本発明のインク受容層(A)及びインク受容層(B)に用いられる湿式法シリカとしては、沈降法シリカが好ましい。前述したように、沈降法シリカは、その二次粒子が緩やかな凝集粒子であるので、粉砕するのに好適である。
またインク受容層(A)及びインク受容層(B)が含有する平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子としてアルミナまたはアルミナ水和物も好適に用いられる。アルミナまたはアルミナ水和物は、酸化アルミニウムやその含水物であり、結晶質でも非晶質でもよく、不定形や、球状、板状等の形態を有しているものが使用される。両者のいずれかを使用してもよいし、併用してもよい。
本発明に用いることのできる酸化アルミナとしては酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アルミナは一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常は、数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で平均二次粒子径が500nm以下、好ましくは50〜300nm程度まで分散したものが使用できる。
本発明に用いることのできるアルミナ水和物はAl・nHO(n=1〜3)の構成式で表される。酸化アルミニウム含水物は、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得られる。本発明に使用されるアルミナ水和物の平均二次粒子径は500nm以下、好ましくは10〜300nmである。
本発明に用いられるアルミナ及びアルミナ水和物は、酢酸、乳酸、ギ酸、メタンスルホン酸、塩酸、硝酸等の公知の分散剤によって平均二次粒子径が500nm以下まで分散されたものが好ましく用いられる。
本発明のインク受容層(A)及びインク受容層(B)は、皮膜としての特性を維持するためと、透明性が高くインクのより高い浸透性を得るために親水性バインダーを含有することが好ましい。かかる親水性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、澱粉、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル系やそれらの誘導体が使用されるが、特に好ましい親水性バインダーは完全または部分ケン化のポリビニルアルコールである。ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分または完全ケン化したものである。平均重合度は500〜5000のポリビニルアルコールが好ましい。
インク受容層(A)及びインク受容層(B)において、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子に対する親水性バインダーの質量比は、5〜30質量%の範囲が好ましく、特に7〜25質量%であることが好ましい。
本発明において、インク受容層(A)及びインク受容層(B)には、親水性バインダーとともに硬膜剤を含有するのが好ましい。硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、米国特許第3,288,775号明細書記載の如き反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号明細書記載の如き反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号明細書記載の如きN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号明細書記載の如きイソシアナート類、米国特許第3,017,280号明細書、米国特許第2,983,611号明細書記載の如きアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号明細書記載の如きカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号明細書記載の如きエポキシ化合物、ムコクロル酸の如きハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンの如きジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ホウ酸及びホウ酸塩の如き無機硬膜剤等があり、これらを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、特にホウ酸あるいはホウ酸塩が好ましい。硬膜剤の添加量はインク受容層を構成する親水性バインダーに対して0.1〜40質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%である。
本発明のインク受容層(A)及びインク受容層(B)には、前述の非晶質合成シリカのカチオン化に使用されるものと同様のカチオン性ポリマーを、更に添加剤として使用してもよい。
本発明のインク受容層(A)及びインク受容層(B)は、耐水性向上等のため水溶性多価金属化合物を含有してもよい。水溶性多価金属化合物としては水溶性アルミニウム化合物及び水溶性ジルコニウム化合物が好ましく利用できる。
本発明に用いられる水溶性ジルコニウム化合物として、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム八水和物、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム等が挙げられる。これら水溶性ジルコニウム化合物の中でも、酢酸ジルコニウム(酢酸ジルコニル)、オキシ塩化ジルコニウムは特に好ましい。
水溶性アルミニウム化合物としては例えば、無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。更に、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が知られている。
これらの水溶性アルミニウム化合物の中でも、インク受容層(A)及びインク受容層(B)を形成する塗布液に安定に添加できるものが好ましく、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が好ましく用いられる。この化合物は、主成分が下記の式1、2または3で示され、例えば[Al(OH)153+、[Al(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+等のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
[Al(OH)Cl6−n ・・式1
[Al(OH)AlCl ・・式2
Al(OH)Cl(3n−m) 0<m<3n ・・式3
これらのものは、多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田化学工業(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの名で、また他のメーカーからも同様の目的を持って市販されており、各種グレードのものが容易に入手できる。本発明ではこれらの市販品をそのままでも使用できる。
上記した水溶性多価金属化合物の含有量は、インク受容層(A)及びインク受容層(B)が含有する平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子に対して0.1〜10質量%の範囲が好ましい。
インク受容層(A)及びインク受容層(B)には、更に着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。また、本発明のインク受容層の塗布液のpHは3.3〜6.5の範囲が好ましく、特に3.5〜5.5の範囲が好ましい。
また、インク受容層(A)及びインク受容層(B)には、チオエーテル化合物、カルボヒドラジド及びその誘導体を含有させることによって印字後の保存性を改良することができる。
本発明で用いられるカルボヒドラジド誘導体は、同一分子中に同構造を一つまたは二つ以上有する化合物であっても、あるいは同構造を分子主鎖または側鎖に有するポリマーであってもよい。
本発明に用いられるチオエーテル化合物には、硫黄原子の両側に芳香族基が結合した芳香族チオエーテル化合物、硫黄原子を挟んだ両端にアルキル基を有する脂肪族チオエーテル化合物等がある。これらの中でも特に親水性基を有する脂肪族チオエーテル化合物が好ましい。
なおこれらの化合物は既知の合成法や、特開2002−321447号公報、特開2003−48372号公報に記載の合成法などを参考に合成できる。また、一部の化合物については、市販の化成品をそのまま使用することができる。
本発明において、インク受容層は水を主な媒体とする塗布液を樹脂被覆紙支持体上に塗布・乾燥して設けることが好ましい。インク受容層の塗布方法は、1層ずつ塗布する逐次塗布方法(例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、リバースコーター等)、あるいは多層重層塗布方法(例えば、スライドビードコーターやスライドカーテンコーター等)のいずれの方法であっても、本発明の効果は得られる。しかし、生産効率の観点から多層重層塗布方法が好ましく用いられる。
本発明のインクジェット記録材料は、支持体として紙基材の少なくとも一方の面に樹脂層を有する樹脂被覆紙支持体を有する。特に基紙の少なくとも一方の面にポリオレフィン樹脂層を有するポリオレフィン樹脂被覆紙支持体が好ましい。かかる支持体はフォトライクな画像を記録するインクジェット記録材料に好適である。これらの支持体の厚みは50〜300μm、好ましくは80〜260μmのものが用いられる。
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙支持体(以降、ポリオレフィン樹脂被覆紙と称す)について詳細に説明する。本発明に用いられるポリオレフィン樹脂被覆紙は、その含水率は特に限定しないが、カール性より好ましくは5.0〜9.0質量%の範囲であり、より好ましくは6.0〜9.0質量%の範囲である。ポリオレフィン樹脂被覆紙の含水率は、任意の水分測定法を用いて測定することができる。例えば、赤外線水分計、絶乾重量法、誘電率法、カールフィッシャー法等を用いることができる。
ポリオレフィン樹脂被覆紙を構成する紙基材は特に制限はなく、一般に用いられている紙が使用できるが、より好ましくは例えば写真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好ましい。紙基材を構成するパルプとしては天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いられる。この紙基材には一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤が配合される。
更に、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布されていてもよい。
また、紙基材の厚みに関しては特に制限はないが、紙を抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を印加して圧縮するなどした表面平滑性のよいものが好ましく、その坪量は30〜250g/mが好ましい。
紙基材を被覆するポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレン−プロピレン共重合体などのオレフィンの二つ以上からなる共重合体及びこれらの混合物であり、各種の密度、溶融粘度指数(メルトインデックス)のものを単独にあるいはそれらを混合して使用できる。
また、ポリオレフィン樹脂被覆紙の樹脂中には、二酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩、ヒンダードフェノール系化合物などの酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルーなどのブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガン紫などのマゼンタの顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種の添加剤を適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
ポリオレフィン樹脂被覆紙の主な製造方法としては、走行する紙基材上にポリオレフィン樹脂を加熱溶融した状態で流延する、いわゆる押出コーティング法により製造され、紙基材の両面が樹脂により被覆される。また、樹脂を紙基材に被覆する前に、紙基材にコロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理を施すことが好ましい。樹脂被覆層の厚みとしては、5〜50μmが適当である。
本発明に用いられる樹脂被覆紙支持体のインク受容層が塗設される側には、下引き層を設けるのが好ましい。この下引き層は、インク受容層が塗設される前に、予め支持体の表面に塗布乾燥されたものである。この下引き層は、皮膜形成可能な水溶性ポリマーやポリマーラテックス等を主体に含有する。好ましくは、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース等の水溶性ポリマーであり、特に好ましくはゼラチンである。これらの水溶性ポリマーの付着量は、10〜500mg/mが好ましく、20〜300mg/mがより好ましい。更に、下引き層には、他に界面活性剤や硬膜剤を含有するのが好ましい。支持体に下引き層を設けることによって、インク受容層塗布時のひび割れ防止に有効に働き、均一な塗布面が得られる。
本発明のインクジェット記録材料のインク受容層を有する側とは反対側には、カール防止や、印字直後に重ね合わせた際のくっつきやインク転写を更に向上させるために種々の種類のバック層を設けてもよい。また本発明のインクジェット記録材料のインク吸収性を有する側の面には前述のインク受容層(A)、インク受容層(B)、下引き層に加え、耐傷性の改善等を目的にインク受容層(B)よりも支持体から離れた位置にコロイダルシリカ等を含有する層を設けてもよい。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。なお、部及び%は質量基準である。
[比較例1]
(インクジェット記録材料1の作製)
<ポリオレフィン樹脂被覆紙1の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して0.2%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/mになるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の基紙とした。抄造した基紙に、密度0.918g/cmの低密度ポリエチレンの樹脂に対して、10%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、厚さ35μmになるように押出被覆し、微粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆し表面とした。もう一方の面には密度0.962g/cmの高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918g/cmの低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆し裏面とした。
上記ポリオレフィン樹脂被覆紙の表面に高周波コロナ放電処理を施した後、下記組成の下引き層をゼラチンが50mg/mとなるように塗布乾燥して支持体を作製した。
<下引き層>
石灰処理ゼラチン 100部
スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部
クロム明ばん 10部
上記のようにして作製したポリオレフィン樹脂被覆紙の下引き層を設けた面に、スライドビードコーターを用いて、支持体に近い側に下記インク受容層(A)塗布液1を固形分塗布量が8.3g/mとなるよう、及び支持体から離れた側にインク受容層(B)塗布液1を固形分塗布量が16.7g/mとなるよう重層塗布し、10℃で20秒間冷却した後、30〜55℃の加熱空気を吹き付け乾燥し、インクジェット記録材料1を得た。なお、この時の支持体に近いインク受容層(A)が含有する平板状白色顔料の含有量は、0.5g/mである。
<気相法シリカ分散液の作製>
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9000)4部と気相法シリカ(平均一次粒径7nm、BET法による比表面積300m/g)100部を添加し予備分散液を作製した後、高圧ホモジナイザー処理して、固形分濃度20%の気相法シリカ分散液を作製した。気相法シリカの平均二次粒子径は135nmであった。
<平板状白色顔料分散液1の作製>
水に平板状白色顔料((株)ヤマグチマイカ製タルク、CT−35、平均粒子径:17μm、アスペクト比:20、白色度:91)を添加した後、700rpmで5分間プロペラ撹拌して、固形分濃度15%の平板状白色顔料分散液1を作製した。
<インク受容層(A)塗布液1の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液1 (平板状白色顔料の固形分として)8.3部
塗布液の固形分濃度 13%
<インク受容層(B)塗布液1の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
塗布液の固形分濃度 13%
[実施例1]
(インクジェット記録材料2の作製)
インクジェット記録材料1の作製において、インク受容層(A)塗布液1を下記インク受容層(A)塗布液2に変更した以外はインクジェット記録材料1の作製と同様にして、インクジェット記録材料2を得た。なお、この時の支持体に近いインク受容層(A)が含有する平板状白色顔料の含有量は、1.5g/mである。
<インク受容層(A)塗布液2の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液1 (平板状白色顔料の固形分として) 28部
塗布液の固形分濃度 13%
[実施例2]
(インクジェット記録材料3の作製)
インクジェット記録材料1の作製において、インク受容層(A)塗布液1を下記インク受容層(A)塗布液3に変更した以外はインクジェット記録材料1の作製と同様にして、インクジェット記録材料3を得た。なお、この時の支持体に近いインク受容層(A)が含有する平板状白色顔料の含有量は、3.0g/mである。
<インク受容層(A)塗布液3の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液1 (平板状白色顔料の固形分として) 72部
塗布液の固形分濃度 13%
[実施例3]
(インクジェット記録材料4の作製)
インクジェット記録材料1の作製において、インク受容層(A)塗布液1を下記インク受容層(A)塗布液4に変更した以外はインクジェット記録材料1の作製と同様にして、インクジェット記録材料4を得た。なお、この時の支持体に近いインク受容層(A)が含有する平板状白色顔料の含有量は、4.5g/mである。
<インク受容層(A)塗布液4の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液1 (平板状白色顔料の固形分として)151部
塗布液の固形分濃度 13%
[比較例2]
(インクジェット記録材料5の作製)
インクジェット記録材料1の作製において、インク受容層(A)塗布液1を下記インク受容層(A)塗布液5に変更した以外はインクジェット記録材料1の作製と同様にして、インクジェット記録材料5を得た。なお、この時の支持体に近いインク受容層(A)が含有する平板状白色顔料の含有量は、5.5g/mである。
<インク受容層(A)塗布液5の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液1 (平板状白色顔料の固形分として)250部
塗布液の固形分濃度 13%
[実施例4]
(インクジェット記録材料6の作製)
インクジェット記録材料1の作製において、インク受容層(A)塗布液1を下記インク受容層(A)塗布液6に変更し、該インク受容層(A)塗布液6と該インク受容層(B)塗布液1の固形分塗布量を、それぞれ12.5g/mとした以外はインクジェット記録材料1の作製と同様にして、インクジェット記録材料6を得た。なお、この時の支持体に近いインク受容層(A)が含有する平板状白色顔料の含有量は、3.0g/mである。
<インク受容層(A)塗布液6の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液1 (平板状白色顔料の固形分として) 40部
塗布液の固形分濃度 13%
[実施例5]
(インクジェット記録材料7の作製)
インクジェット記録材料1の作製において、インク受容層(A)塗布液1を下記インク受容層(A)塗布液7に変更し、該インク受容層(A)塗布液7の固形分塗布量を10g/m、該インク受容層(B)塗布液1の固形分塗布量を15g/mとした以外はインクジェット記録材料1の作製と同様にして、インクジェット記録材料7を得た。なお、この時の支持体に近いインク受容層(A)が含有する平板状白色顔料の含有量は、3.0g/mである。
<インク受容層(A)塗布液7の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液1 (平板状白色顔料の固形分として) 55部
塗布液の固形分濃度 13%
[比較例3]
(インクジェット記録材料8の作製)
インクジェット記録材料3の作製において、インク受容層(A)塗布液3を下記インク受容層(A)塗布液8に変更した以外はインクジェット記録材料3の作製と同様にして、インクジェット記録材料8を得た。
<平板状白色顔料分散液2の作製>
水に平板状白色顔料(林化成(株)製タルク、HS−T08、平均粒子径:4.8μm、アスペクト比:8.0、白色度:94.5)を添加した後、700rpmで5分間プロペラ撹拌して、固形分濃度15%の平板状白色顔料分散液2を作製した。
<インク受容層(A)塗布液8の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液2 (平板状白色顔料の固形分として) 72部
塗布液の固形分濃度 13%
[比較例4]
(インクジェット記録材料9の作製)
インクジェット記録材料3の作製において、インク受容層(A)塗布液3を下記インク受容層(A)塗布液9に変更した以外はインクジェット記録材料3の作製と同様にして、インクジェット記録材料9を得た。
<平板状白色顔料分散液3の作製>
水に平板状白色顔料(日本タルク(株)製タルク、ミクロエースK−1、平均粒子径:8μm、アスペクト比:30、白色度:94)を添加した後、700rpmで5分間プロペラ撹拌して、固形分濃度15%の平板状白色顔料分散液3を作製した。
<インク受容層(A)塗布液9の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液3 (平板状白色顔料の固形分として) 72部
塗布液の固形分濃度 13%
[実施例6]
(インクジェット記録材料10の作製)
インクジェット記録材料3の作製において、インク受容層(A)塗布液3を下記インク受容層(A)塗布液10に変更した以外はインクジェット記録材料3の作製と同様にして、インクジェット記録材料10を得た。
<平板状白色顔料分散液4の作製>
水に平板状白色顔料(日本タルク(株)製タルク、タルクSW、平均粒子径:12μm、アスペクト比:20、白色度:82)を添加した後、700rpmで5分間プロペラ撹拌して、固形分濃度15%の平板状白色顔料分散液4を作製した。
<インク受容層(A)塗布液10の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液4 (平板状白色顔料の固形分として) 72部
塗布液の固形分濃度 13%
[実施例7]
(インクジェット記録材料11の作製)
インクジェット記録材料3の作製において、インク受容層(A)塗布液3を下記インク受容層(A)塗布液11に変更した以外はインクジェット記録材料3の作製と同様にして、インクジェット記録材料11を得た。
<平板状白色顔料分散液5の作製>
水に平板状白色顔料(日本タルク(株)製タルク、MS−KY、平均粒子径:24μm、アスペクト比:7、白色度:92)を添加した後、700rpmで5分間プロペラ撹拌して、固形分濃度15%の平板状白色顔料分散液5を作製した。
<インク受容層(A)塗布液11の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液5 (平板状白色顔料の固形分として) 72部
塗布液の固形分濃度 13%
[比較例5]
(インクジェット記録材料12の作製)
インクジェット記録材料3の作製において、インク受容層(A)塗布液3を下記インク受容層(A)塗布液12に変更した以外はインクジェット記録材料3の作製と同様にして、インクジェット記録材料12を得た。
<平板状白色顔料分散液6の作製>
水に平板状白色顔料(日本タルク(株)製タルク、NKタルク、平均粒子径:40μm、アスペクト比:10)を添加した後、700rpmで5分間プロペラ撹拌して、固形分濃度15%の平板状白色顔料分散液6を作製した。
<インク受容層(A)塗布液12の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
平板状白色顔料分散液6 (平板状白色顔料の固形分として) 72部
塗布液の固形分濃度 13%
[比較例6]
(インクジェット記録材料13の作製)
インクジェット記録材料3の作製において、インク受容層(A)塗布液3を下記インク受容層(A)塗布液13に変更した以外はインクジェット記録材料3の作製と同様にして、インクジェット記録材料13を得た。
<白色顔料分散液1の作製>
水に白色顔料(富士タルク(株)製タルク、タルクSP−42、平均粒子径:14μm、アスペクト比:3.5)を添加した後、700rpmで5分間プロペラ撹拌して、固形分濃度15%の白色顔料分散液1を作製した。
<インク受容層(A)塗布液13の作製>
気相法シリカ分散液1 (気相法シリカの固形分として) 100部
ホウ酸 4部
ポリビニルアルコール 23部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
白色顔料分散液1 (白色顔料の固形分として) 72部
塗布液の固形分濃度 13%
上記のようにして作製したインクジェット記録材料について下記の評価を行った。その結果を表1に示す。
<夾雑物の隠蔽効果>
インク受容層塗布面の夾雑隠蔽効果を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:夾雑物が目立たず、良好。
△:夾雑物がやや求められるが、問題ないレベル。
×:夾雑物が求められる。
<白紙光沢>
光沢度計(GM−26D型:株式会社村上色彩技術研究所製)を使用し、未印字部の75度光沢値をJIS−Z−8741の方法で測定した。
<インク吸収性>
インクジェットプリンター(EP−978A3:セイコーエプソン社製)でブラックベタ印字を行い5秒後にPPC用紙を印字面に当てて軽く指で擦ってから剥がしてPPC用紙に転写したインクの濃さを目視観察し、以下の基準で評価した。
○:PPC用紙にインクが転写せず良好。
△:PPC用紙にややインクの転写が認められるが、実用上問題ないレベル。
×:PPC用紙にインクの転写が認められ、実用上不可レベル。
Figure 2017109406
上記の結果から、本発明のインクジェット記録材料は、高い光沢性と良好なインク吸収性を有し、かつ支持体の製造時に混入した夾雑物の影響を低減したインクジェット記録材料であることが判る。

Claims (1)

  1. 紙基材の少なくとも一方の面に樹脂層を有する樹脂被覆紙支持体上に、平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子を主体に含有する少なくとも2層のインク受容層を有するインクジェット記録材料であって、該樹脂被覆紙支持体に近いインク受容層は平均二次粒子径が500nm以下の無機微粒子と共に平均粒子径が10〜32μmの平板状白色顔料を含有し、かつ該樹脂被覆紙支持体に近いインク受容層が含有する平板状白色顔料の乾燥固形分量が1.0〜5.0g/mであることを特徴とするインクジェット記録材料。
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