JP2012138797A - 画像再生装置 - Google Patents

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真希 戸井田
Takeyo Ito
健世 伊藤
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Abstract

【課題】異なる方向から撮影された一連の画像の中から、特定の角度で撮影された画像を素早く再生することができない。
【解決手段】撮影された画像を表示する画像再生装置5は、一の被写体に対して異なる方向から撮影して得られた一連の画像の各撮影方向を示す情報として、各画像に対応する撮影方向情報を読み出す読み出し部114と、画像再生装置5に対して加えられた傾きを検出する傾き検出部112と、現在表示されている画像に対して、読み出し部114で読み出された撮影方向情報、および、傾き検出部112で検出された傾きに基づいて、次に表示させる画像を特定する画像特定部113と、画像特定部113で特定された画像を表示させる表示制御部111とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、異なる方向から撮影された一連の画像の中から、特定の角度で撮影された画像を表示する技術に関する。
商品の説明等の目的のため、比較的小さい被写体を様々な角度から撮影しておき、撮影された画像を順番に表示、あるいは特定の角度で撮影された画像を表示して、様々な角度から見た被写体を鑑賞するといった用途は、少なからずある。
被写体を様々な角度から撮影するための撮影装置として、被写体を搭載するターンテーブルと、ターンテーブルに搭載された被写体を撮像するため、アームに取り付けられた撮像部とを備えた装置が知られている(特許文献1参照)。
また、被写体の三次元画像用情報を生成するため、固定されたカメラで、回転テーブルに置かれた被写体を撮影する装置が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、前回の撮影時と同じ角度での撮影を実現するために、撮影時のカメラの傾き角度を検出し、検出した角度データを画像とともに記録する装置も提案されている(特許文献3参照)。
特開2004−80178号公報 特開2003−346134号公報 特開2009−246937号公報
異なる方向から撮影された一連の画像の中から、特定の角度で撮影された画像をユーザが探すためには、撮影された順番に画像を再生して探すか、あるいは、インデックス画面上で希望の画像を探すしか方法がなかった。すなわち、特許文献1〜3には、異なる方向から撮影された一連の画像の中から、特定の角度で撮影された画像を素早く再生する方法についての開示はない。
本発明は、異なる方向から撮影された一連の画像の中から、特定の角度で撮影された画像を素早く再生できる画像再生装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様に係る画像再生装置は、撮影された画像を表示する画像再生装置であって、一の被写体に対して異なる方向から撮影して得られた一連の画像の各撮影方向を示す情報として、各画像に対応する撮影方向情報を読み出す読み出し部と、前記画像再生装置に対して加えられた傾きを検出する傾き検出部と、現在表示されている画像に対して、前記読み出し部で読み出された撮影方向情報と、前記傾き検出部で検出された傾きに基づいて、次に表示させる画像を特定する画像特定部と、前記画像特定部で特定された画像を表示させる表示制御部と、備える。
本発明によれば、画像再生装置に対して傾け操作を行うことにより、異なる方向から撮影された一連の画像の中から、特定の角度で撮影された画像を素早く再生させることができる。
一実施の形態における画像再生装置を適用したカメラのブロック構成図である。 マルチアングル撮影モードで撮影された一連の画像の一例を示す図である。 図2の各画像の撮影方向を示す図である。 図2の各画像の撮影方向、および、撮影方向情報をまとめた図である。 一実施の形態におけるカメラによって行われる撮影処理の手順を示すフローチャートである。 一実施の形態におけるカメラによって行われる再生処理の手順を示すフローチャートである。 傾け操作における操作方向を説明するための図である。 マルチアングル撮影モードで撮影された一連の画像の遷移テーブルの一例を示す図である。 カメラの傾け操作が行われた場合に、表示部に表示される画像の遷移の一例を示す図である。 表示部に表示する画像の切り換えをアニメーション表示とした場合の一表示例を示す図である。
図1は、一実施の形態における画像再生装置5を適用したカメラ1のブロック構成図である。このカメラ1は、撮影機能を有する撮像装置であり、また、画像を再生表示する画像再生装置でもある。カメラ1は、例えば、デジタルカメラであって、画像再生装置5、撮像部15、および、記録部22を備える。
撮像部15は、被写体像を結像させるための撮影レンズ、被写体像を画像データに変換するための撮像素子、および、これらの処理回路、撮影レンズの光路中に介挿された絞りおよびシャッタ等を含む。撮像部15によって生成された画像データはバス25に出力される。
画像再生装置5は、制御部(CPU)11と、プログラム/データ記憶部12と、操作部13と、角度センサ14と、SDRAM16と、画像処理部17と、表示ドライバー部18と、表示部19と、圧縮伸長部20と、再生部21と、画像記憶部23とを備える。
制御部11は、プログラム/データ記憶部12に記憶された制御プログラムに従って動作し、カメラの全体制御を行う。制御部11内には、表示制御部111、傾き検出部112、画像特定部113、および、読み出し部114が設けられている。表示制御部111、傾き検出部112、画像特定部113、および、読み出し部114は、制御プログラムにより実行される処理の一部であるため、制御部11に含まれる機能部として説明する。
表示制御部111は、後述する表示部19に静止画や動画の再生画像を表示する際の表示制御を行う。特に、表示制御部111は、後述するマルチアングル撮影モードで撮影された複数の画像のうち、画像特定部113によって特定された静止画を表示部19に表示させるための表示制御を行う。
傾き検出部112は、角度センサ14によって検出されたカメラ1の角度に基づいて、カメラ1の傾きを検出する。つまり、傾き検出部112は、一の被写体に対して異なる方向から撮影して得られた一連の画像の各撮影方向の角度情報を第1の撮影方向情報として検出する。さらに、傾き検出部112は、検出した一連の画像の各撮影方向の角度情報を分析して、各画像間の角度の相対的な関係を算出して求めて、これを第2の撮影方向情報として得てもよい。これら第1または第2の撮影方向情報のいずれか、または両方が画像データに付随して記録される。第2の撮影方向情報は、具体的には、遷移テーブルとして後述する。
読み出し部114は、撮影により得られた画像データに付随している撮影方向情報を読み出す。この撮影方向情報には、上記のように第1または第2の撮影方向情報の2種類がある。
画像特定部113は、読み出し部114で読み出された撮影方向情報と、傾き検出部112で検出されたカメラ1の傾き情報に基づいて、画像記憶部23に記憶されている複数の画像の中から、表示部19に表示させる画像を特定する。使用する撮影方向情報は、第1または第2の撮影方向情報のいずれでもよい。
制御部11には、プログラム/データ記憶部12、操作部13、角度センサ14、および、バス25が接続されている。プログラム/データ記憶部12には、前述したように。制御部11において実行するプログラムが記憶されており、各種データも記憶されている。
操作部13は、ユーザがカメラに指示を与えるための各種操作部材を有する。各種操作部材には、例えば、電源釦、レリーズ釦、OK釦、十字釦、再生釦、テレワイド釦等が含まれる。
バス25には、制御部11の他に、撮像部15、SDRAM16、画像処理部17、表示ドライバー部18、圧縮伸長部20、再生部21、および、記録部22が接続されている。
SDRAM16は、電気的に書き換え可能な揮発性の一時記憶メモリであり、撮像部15から出力される静止画像や連続画像(動画像)の画像データの一時記憶に用いられる。
画像処理部17は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、ホワイトバランス、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成、動画画像生成、インデックス画像(縮小画像)生成等の各種画像処理を行う。
圧縮伸長部20は、SDRAM16に一時記憶された静止画像や連続画像の画像データをJPEGやTIFF等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸長するための回路である。なお、画像圧縮は、JPEG、TIFF、MPEGに限らず、他の圧縮方式も適用できる。
表示ドライバー部18は、表示部19と接続されており、表示部19に画像を表示させる。表示部19は、カメラ本体の背面等に配置された液晶モニタや有機EL等のディスプレイである。
再生部21は、表示制御部111からの指示に基づいて、画像の再生を行う。具体的には、再生部21は、画像記憶部23に記録された撮影画像の画像データを読み出す。読み出された画像データは、圧縮伸長部20において伸長され、伸長された画像データに基づいて、表示部19に画像が再生表示される。
記録部22は、圧縮伸長部20で圧縮された画像データを画像記憶部23に記録させる。画像記憶部23は、再生部21に接続されており、カメラ本体に内蔵、または装填可能な画像データの記録媒体である。
本実施形態におけるカメラ1は、マルチアングル撮影モードでの撮影が可能である。マルチアングル撮影モードとは、様々な方向から撮影された一連の画像を1つの画像群として記録するモードである。ユーザは、表示部19に表示されるメニュー画面から、マルチアングル撮影モードを設定することができる。なお、マルチアングル撮影モードを設定するための設定釦を設け、ユーザがその設定釦を操作すると、マルチアングル撮影モードを設定するようにしてもよい。
図2(a)〜図2(g)は、マルチアングル撮影モードで撮影された一連の画像31〜37の一例を示す図である。画像31〜37はそれぞれ、車の模型を様々な方向から撮影することによって得られた画像である。画像31〜37の撮影方向を、図3および図4を用いて説明する。
図3は、図2の各画像31〜37の撮影方向を示す図である。図3のXYZ座標系において、原点Oに被写体である車の模型が置かれているものとする。平面41〜47は、原点0に置かれている車の模型を撮影した時の撮像素子の撮像面の位置を表しており、撮像面41〜47の位置で撮影された画像がそれぞれ画像31〜37に対応する。
図4は、画像31〜37の撮影方向、および、撮影方向情報をまとめた図である。撮影方向情報には、X軸周りの角度α(deg)、Y軸周りの角度θ(deg)、および、Z軸周りの角度φ(deg)が含まれる。角度α、θ、φはそれぞれ、画像31の撮影時を基準としている。すなわち、画像31の撮影時の角度α、θ、φをそれぞれ0としている。また、画像32〜37の撮影方向は、画像31の撮影位置を基準としている。
画像31は、車を正面から撮影することによって得られた画像である。すなわち、画像31の撮影方向は正面であり、撮影方向情報(φ、θ、α)は、(0、0、0)である。画像32の撮影方向は、左斜め上方であり、撮影方向情報(φ、θ、α)は、(−45、+60、0)である。画像33の撮影方向は、右側面であり、撮影方向情報(φ、θ、α)は、(+90、0、0)である。
画像34の撮影方向は左側面であり、撮影方向情報(φ、θ、α)は、(−90、0、0)である。画像35の撮影方向は背面であり、撮影方向情報(φ、θ、α)は、(+180、0、0)である。画像36の撮影方向は上面であり、撮影方向情報(φ、θ、α)は、(0、+90、0)である。画像37の撮影方向は上面であり、撮影方向情報(φ、θ、α)は、(0、+90、+90)である。
図5は、一実施の形態におけるカメラ1によって行われる撮影処理の手順を示すフローチャートである。ユーザによって電源釦が押されて、カメラ1の電源がオンされると、制御部11は、ステップS11の処理を開始する。
ステップS11において、表示制御部111は、表示部19にライブビュー画像を表示するためのライブビュー表示制御を行う。
ステップS12では、カメラ1がマルチアングル撮影モードに設定されているか否かを判定する。カメラ1がマルチアングル撮影モードに設定されていると判定すると、ステップS13に進む。ステップS13からステップS19までの処理は、マルチアングル撮影モードにおける撮影処理である。
ステップS13では、ユーザによるレリーズ操作が行われたか否かを判定する。レリーズ釦の押圧操作を検出すると、レリーズ操作が行われたと判定してステップS14に進み、レリーズ操作が行われていないと判定すると、ステップS13で待機する。
ステップS14では、マルチアングル撮影モードにおける1枚目の撮影であるか否かを判定する。マルチアングル撮影モードにおける1枚目の撮影であると判定するとステップS15に進み、2枚目以降の撮影であると判定するとステップS16に進む。
ステップS15では、1枚目の撮影を2枚目以降の撮影の角度の基準とするために、角度センサ14で検出される角度α、θ、φを0にリセットする。
一方、ステップS16では、角度センサ14で計測された角度α、θ、φを取得する。この角度は、図4を用いて説明したように、撮影時の撮影方向情報となる。
ステップS17では、撮影処理を行う。この撮影処理は、静止画を撮影するための処理である。
ステップS18では、ステップS17の撮影処理で得られた画像データを、撮影時の角度α、θ、φ(撮影方向情報)とともに、画像記憶部23に記録させる。撮影時の角度α、θ、φは、例えば、タグ情報として記録する。このとき、撮影により得られた画像データが、マルチアングル撮影モードで撮影された一連の画像の中の1つであることを示す情報もタグ情報として記録しておく。
ステップS19では、マルチアングル撮影モードによる撮影が終了したか否かを判定する。ユーザによって、マルチアングル撮影モードを解除する操作、例えば、操作部13の操作部材に含まれる解除釦が押されると、マルチアングル撮影モードによる撮影が終了したと判定して、ステップS20に進む。一方、マルチアングル撮影モードによる撮影が終了していないと判定すると、ステップS13に戻る。これにより、マルチアングル撮影モードが設定されている間は、異なる方向から撮影された一連の画像が1つの画像群として記録される。
ステップS20では、撮影時の角度情報に基づいて、ステップS37で後述する遷移テーブル(第2の撮影方向情報)を作成する。作成した遷移テーブルは、一連の画像の画像群と対応付けて、画像記憶部23に記録させておく。
一方、ステップS12において、カメラ1がマルチアングル撮影モードに設定されていないと判定すると、ステップS21に進む。ステップS21からステップS23までの処理は、通常撮影時の処理である。
ステップS21では、ユーザによるレリーズ操作が行われたか否かを判定する。レリーズ釦の押圧操作を検出すると、レリーズ操作が行われたと判定してステップS22に進み、レリーズ操作が行われていないと判定すると、ステップS21で待機する。
ステップS22では、撮影処理を行う。この撮影処理は、静止画を撮影するための処理である。
ステップS23では、ステップS22の撮影処理で得られた画像データを画像記憶部23に記録させる。
ステップS24では、撮影が終了したか否かを判定する。例えば、ユーザによって、電源オフ操作や、画像再生操作が行われると、撮影が終了したと判定して、フローチャートの処理を終了する。一方、撮影が終了していないと判定すると、ステップS12に戻る。
図6は、一実施の形態におけるカメラ1によって行われる再生処理の手順を示すフローチャートである。カメラ1が画像を再生するための再生モードに設定されると、制御部11は、ステップS31の処理を開始する。
ステップS31では、画像記憶部23から再生する画像データを読み出して、表示部19に表示させる。具体的には、表示制御部111は、画像の再生指示を再生部21に出す。この指示を受けた再生部21は、画像記憶部23から再生する画像データを読み出す。読み出された画像データは、圧縮伸長部20において伸長され、伸長された画像データに基づいて、表示部19に画像が再生表示される。
ステップS32では、ユーザによって、再生終了の操作が行われたか否かを判定する。例えば、ユーザによって電源オフ操作や、撮影操作が行われると、再生終了の操作が行われたと判定して、フローチャートの処理を終了する。一方、再生終了の操作が行われていないと判定すると、ステップS33に進む。
ステップS33では、表示部19に表示する画像を切り換えるための釦操作が行われたか否かを判定する。表示部19に表示する画像を切り換えるための釦操作とは、撮影順に画像を表示するシステムの場合には、現在表示されている画像の次に撮影された画像に切り換えるための操作や、前に撮影された画像に切り換えるための操作である。表示画像を切り換えるための釦操作が行われたと判定すると、ステップS41に進む。
ステップS41では、表示画像を切り換えるための操作に従って、画像記憶部23に記憶されている複数の画像の中から、次に表示部19に表示する画像を特定する。
一方、ステップS33において、表示画像を切り換えるための釦操作が行われていないと判定すると、ステップS34に進む。ステップS34では、ステップS31で表示された画像がマルチアングル撮影モードで撮影された画像であるか否かをタグ情報から判定する。表示されている画像がマルチアングル撮影モードで撮影された画像ではないと判定するとステップS32に戻り、マルチアングル撮影モードで撮影された画像であると判定すると、ステップS35に進む。
ステップS35では、カメラ1の傾け操作が行われたか否かを判定する。この判定は、角度センサ14によって検出される角度に基づいて行う。カメラ1の傾け操作が行われていないと判定するとステップS32に戻り、傾け操作が行われたと判定すると、ステップS36に進む。
ステップS36では、傾け操作の操作方向を検出する。
図7は、傾け操作における操作方向を説明するための図である。X軸は、光軸方向の軸であり、Z軸は鉛直方向の軸である。また、Y軸は、XZ平面に対して直交する方向の軸である。
XYZ座標系において、X軸周りの回転操作をS、Y軸周りの回転操作のうち、カメラ1のレンズを下側に向ける操作をU、上側に向ける操作をDと定義する。また、Z軸周りの回転操作のうち、カメラ1のレンズを右側に向ける操作をL、左側に向ける操作をRと定義する。
従って、ステップS36では、傾け操作の操作方向が図7を用いて説明したS、U、D、L、Rのいずれの方向であるかを検出する。このとき、検出される操作方向は、1つとは限らず、ユーザの傾け操作によっては、合成して検出される。
ステップS37では、画像記憶部23から遷移テーブルを読み出し、表示部19に現在表示されている画像、および、ステップS36で検出された傾け操作の操作方向に基づいて、遷移テーブルを参照することにより、次に表示させる画像を特定する。
図8は、マルチアングル撮影モードで撮影された一連の画像31〜37の遷移テーブルの一例を示す図である。遷移テーブルは、第2の撮影方向情報である。図8において、「31基準」とあるのは、現在表示されている画像、すなわち、基準とする画像が画像31であることを示している。「32基準」および「36基準」についても同様である。また、「33基準」、「34基準」、「35基準」のデータについては、図面上、省略している。
図8に示す遷移テーブルは、現在表示されている画像を基準として、所定の傾け操作の操作方向と、次に表示する画像との関係を表している。例えば、現在表示されている画像が画像31の場合に、傾け操作の操作方向としてRが検出されると、次に表示される画像として、画像33が特定される。また、現在表示されている画像が画像32の場合に、傾け操作の操作方向としてD、Rが検出されると、次に表示される画像として、画像31が特定される。
図8に示す遷移テーブルの作成方法について説明する。現在表示されている画像から、次に表示する画像に遷移させる際の傾け操作の操作方向は、対応する画像を順に撮影する際の撮像面の移動方向と対応している。例えば、画像31が表示されている状態から、画像33を次に表示させる場合について考える。画像31を撮影する際の撮像面は、図3に示すXYZ座標系において、41の位置である。また、画像33を撮影する際の撮像面は、43の位置である。撮像面を41の位置から43の位置に移動させるためには、カメラ1をZ軸周りのR方向に移動させる必要がある。従って、画像31が表示されている状態から、ユーザがカメラ1をR方向に傾けると、画像33を次に表示させるようにする。これにより、ユーザは、直感的な操作により、別の方向から撮影された画像を表示させることができる。
画像31が表示されている状態から、画像35を次に表示させる場合の傾け操作の操作方向についても説明する。図3を参照すると、画像31に対応する撮像面の位置41から、画像35に対応する撮像面の位置45に移動させるためには、カメラ1をZ軸周りのR方向に移動させればよい。ただし、画像31が表示されている状態で、操作方向Rの傾け操作を1度行うと、画像33を次に表示させるものとしている。従って、画像31が表示されている状態から、操作方向Rの傾け操作が2度行われた場合に、画像35を次に表示させるものとする。
また、画像31に対応する撮像面の位置41から、画像35に対応する撮像面の位置45に移動させるためには、カメラ1をZ軸周りのL方向に移動させる方法や、Y軸周りのU方向、Y軸周りのD方向に移動させる方法もある。従って、画像31が表示されている状態から、操作方向Lの傾け操作が2度行われた場合、操作方向Uの傾け操作が2度行われた場合、操作方向Dの傾け操作が2度行われた場合にも、画像35を次に表示させるものとする。
ここで、次の画像を表示させるための傾け操作の角度は、次の画像を撮影するためにカメラ1を移動させる際の傾け角度と一致していなくてもよく、操作方向が主に検出されればよい。例えば、図3に示すXYZ座標系において、撮像面41を撮像面43の位置に移動させるためには、カメラ1をR方向に90度移動させなければならない。しかし、画像31が表示されている状態で、次に画像33を表示させるためには、カメラ1をR方向に所定角度以上(例えば、30度以上)傾ければよいものとする。従って、90度以上傾けてもよい。従って、図6に示すフローチャートのステップS36では、所定角度以上の傾け操作の操作方向を検出するものとする。
上述したように、現在表示されている画像から、次に表示する画像に切り換えるための傾け操作の方法は、1つとは限らない。図8に示す遷移テーブルを参照すると、画像32から画像35に切り換えるためには、カメラ1を操作方向D、R、R、Rに4回傾ける操作を行ってもよいし、操作方向D、L、Lに3回傾ける操作を行っても良い。
ここで、本実施形態では、撮影時の撮像面が同一の平面上にある画像36と画像37を1つの組として扱っている。すなわち、画像37は、画像36からのみ遷移できるものとしている。例えば、画像36が表示されている状態で、操作方向Sの傾け操作が行われると、画像37を次に表示させる。逆に、画像37が表示されている場合には、次に表示させることのできる画像は、画像36のみとする。すなわち、画像37が表示されている状態で、操作方向Sの傾け操作が行われると、画像36を次に表示させる。
図6に示すフローチャートの説明に戻る。ステップS37において、表示部19に現在表示されている画像と、ステップS36で検出された傾け操作の操作方向とに基づいて、遷移テーブルを参照することにより、次に表示させる画像を特定する処理を行うと、ステップS38に進む。
ステップS38では、次に表示させる画像を特定することができたか否かを判定する。傾け操作によっては、遷移テーブルを参照しても、次に表示させる画像を特定できない場合もある。次に表示させる画像を特定することができなかったと判定するとステップS32に戻り、特定できたと判定すると、ステップS39に進む。
ステップS39では、ステップS37で特定した画像データを画像記憶部23から読み出して、表示部19に表示させる。具体的には、表示制御部111は、特定した画像の再生指示を再生部21に出す。この指示を受けた再生部21は、画像記憶部23から次に再生する画像データを読み出す。読み出された画像データは、圧縮伸長部20において伸長され、伸長された画像データに基づいて、表示部19に画像が再生表示される。画像の再生表示処理を行うと、ステップS32に戻る。
図9は、カメラ1の傾け操作が行われた場合に、表示部19に表示される画像の遷移の一例を示す図である。画像31が表示されている状態(図9(a)参照)で、カメラ1を操作方向L、Uに傾ける操作が行われると、画像32が表示される(図9(b)参照)。画像32が表示されている状態で、カメラ1を操作方向Uに傾けると、画像36が表示される(図9(c)参照)。画像36が表示されている状態で、カメラ1を操作方向Sに傾けると、画像37が表示される(図9(d)参照)。
カメラ1の傾け操作が行われた場合に、表示部19に表示する画像の切り換えをアニメーション表示とすることもできる。
図10は、表示部19に表示する画像の切り換えをアニメーション表示とした場合の一表示例を示す図である。画像31が表示されている状態で、カメラ1を操作方向L、Uに傾ける操作が行われると、次に表示させる画像は画像32となる。この場合、画像31を撮影している状態から画像32を撮影するために、カメラ1を移動させたと仮定した場合のライブビュー画像の変化のようなアニメーションを表示する。図3を参照すると、XYZ座標系において、画像31に対応する撮像面41の位置から、画像32に対応する撮像面42の位置にカメラ1を動かすと、ライブビュー画像は、正面から撮影された車が画面右下方向に少しずつ消えていき、左斜め上から撮影された車が画面左上方向から少しずつ表れる。
従って、画像31から画像32に切り換える際には、まず、画像31を表示部19の右下方向に少しずつ移動させていくアニメーション表示を行う(図10(b)参照)。なお、図に示す矢印は、画像の移動方向を示している。続いて、画像32を表示部19の左上方向から少しずつ表示させていき(図10(c)参照)、その後、画像32を表示部19の全体に表示させる(図10(d)参照)。
画像32が表示されている状態で、カメラ1を操作方向Uに傾ける操作が行われると、次に表示させる画像は画像36となる。この場合も、画像32を撮影している状態から画像36を撮影するために、カメラ1を移動させたと仮定した場合のライブビュー画像の変化のようなアニメーション表示を行う。ここでは、まず、画像32を表示部19の下方向に少しずつ移動させていくアニメーション表示を行う(図10(e)参照)。続いて、画像36を表示部19の上方向から少しずつ表示させていき(図10(f)参照)、その後、画像36を表示部19の全体に表示させる(図10(g)参照)。
以上、一実施の形態における画像再生装置によれば、異なる方向から撮影された一連の画像の各撮影方向を示す情報として、各画像に対応する撮影方向情報を読み出すとともに、画像再生装置に対して加えられた傾きを検出する。そして、現在表示されている画像に対して、読み出した撮影方向情報と、検出した傾きに基づいて、次に表示させる画像を特定し、特定した画像を表示させる。これにより、ユーザは、画像再生装置に対して傾け操作を行うことにより、異なる方向から撮影された一連の画像の中から、特定の角度で撮影された画像を素早く再生させることができる。
なお、撮影方向情報として、上記実施形態では、図8に示したような遷移テーブルを例に示したが、直接の角度情報(第1の撮影方向情報)であってもよい。この場合には、撮影時にステップS20での遷移テーブルの作成処理は行わない。そして、再生時には、読み出し部114は、第1の撮影方向情報を読み出しておいて、ステップS37では、遷移テーブルを利用して次の画像を特定する代わりに、画像特定部113が、読み出された第1の撮影方向情報に基づいて、一連の撮影画像の中から、傾け操作の角度に対応する次の画像を検索して特定する。
特に、一実施の形態における画像再生装置によれば、現在表示されている画像を撮影した位置を基準として、検出した傾きの方向に対応する位置から撮影された画像を、次に表示させる画像として特定する。これにより、ユーザは、直感的な傾け操作によって、次の画像を表示させることができる。また、検出した傾きの方向に対応する位置から撮影された画像を、次に表示させる画像として特定するので、撮影角度が大きく変化する画像を次に表示させたい場合でも、ユーザは、画像再生装置を大きく傾ける必要がない。すなわち、簡単な操作で次の画像を表示させることができる。
また、次の画像を表示させる際に、現在表示されている画像から次に表示する画像へと撮影時のライブビュー画像が変化するかのように、現在表示されている画像から次の画像へと表示が切り換わるようなアニメーション表示を行わせることもできる。これにより、ユーザは、画像表示の切り替え時にも、現在表示されている画像に対する次の画像の撮影方向を把握することができる。
本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、上述した一実施の形態では、画像再生装置を搭載したカメラをデジタルカメラとして説明したが、静止画撮影機能を有するカメラであれば、ビデオカメラやムービーカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでもよい。
図2に示す一連の画像31〜37の遷移テーブルの一例を図8に示したが、図2に示す一連の画像31〜37に対する遷移テーブルが図8に示す遷移テーブルに限定されることはない。すなわち、基準となる画像、傾け操作の操作方向、および、次に表示する画像の関係は、上述した遷移テーブルの作成方法のアルゴリズムを用いて、適宜設定することができる。
図8に示す遷移テーブルによれば、画像32が表示されている状態で、カメラ1を操作方向D、Rに傾ける操作が行われると、画像31が表示される。ここで、操作方向D、Rの傾け操作は、操作方向Dの傾け操作を先に行ってもよいし、操作方向Rの傾け操作を先に行っても良い。ただし、画像36が表示されている状態では、操作方向L、Dの順に傾け操作を行うと、次に画像32が表示され、操作方向D、Lの順に傾け操作を行うと、次に画像34が表示されるようにしているため、傾け操作の順序を逆にすることはできない。
また、表示画像を画像32から画像31に遷移させる際に、操作方向D、Rの2回の傾け操作ではなく、画像32に対応する撮像面の位置42(図3参照)から、画像31に対応する撮像面の位置41の方向にカメラ1を傾ける操作を1回だけ行うようにしてもよい。この場合でも、画像32に対応する撮像面の位置42から、画像31に対応する撮像面の位置41の方向への傾き操作を行うことにより、操作方向D、Rの傾け操作が検出されることになるので、表示画像を画像32から画像31へと遷移させることができる。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。
5…画像再生装置
11…制御部
14…角度センサ
19…表示部
21…再生部
23…画像記憶部
111…表示制御部
112…傾き検出部
113…画像特定部
114…読み出し部

Claims (4)

  1. 撮影された画像を表示する画像再生装置であって、
    一の被写体に対して異なる方向から撮影して得られた一連の画像の各撮影方向を示す情報として、各画像に対応する撮影方向情報を読み出す読み出し部と、
    前記画像再生装置に対して加えられた傾きを検出する傾き検出部と、
    現在表示されている画像に対して、前記読み出し部で読み出された撮影方向情報と、前記傾き検出部で検出された傾きに基づいて、次に表示させる画像を特定する画像特定部と、
    前記画像特定部で特定された画像を表示させる表示制御部と、
    を備えることを特徴とする画像再生装置。
  2. 前記傾き検出部は、前記画像再生装置に対して加えられた傾きの方向を検出し、
    前記画像特定部は、現在表示されている画像を撮影した位置を基準として、前記傾き検出部で検出された傾きの方向に対応する位置から撮影された画像を、前記次に表示させる画像として特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
  3. 前記撮影方向情報は、前記一連の画像において、各画像間の撮影角度の相対的な関係を示す情報である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。
  4. 前記表示制御部は、前記画像特定部で特定された画像を表示させる際に、現在表示されている画像から前記画像特定部で特定された画像へと撮影時のライブビュー画像が変化するかのように、現在表示されている画像から前記画像特定部で特定された画像へと表示が切り換わるようなアニメーション表示を行わせる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像再生装置。
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