JP2012136887A - 側溝ブロックとこれを用いた排水設備及びケーブル類の地中化方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、ケーブル類5を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロック1に関する。この側溝ブロック1は、左右の側壁部14,14とその下端部同士を繋ぐ底壁部15とを一体に有する、上方が開放されたブロック本体11と、ブロック本体11内の内部に着脱自在に装着可能であり、その装着により、ブロック本体11の内空断面を上部側の排水空間17と下部側のケーブル類用の収納空間38とに区分する中底部材(底板部材12)とを備える。
【選択図】 図2
Description
そこで、特に都市部においては、機能的な道路空間を形成しかつ美しい街並みを実現するため、歩道に埋設した電線共同溝(C・C・BOX)にケーブル類を纏めて収納することにより、道路を無電柱化することが進められている。
しかし、歩道の官民境界部には、道路や家屋からの雨水を下水に流す側溝ブロックが設置されている場合が多いため、電線共同溝を設置したい位置が既に側溝ブロックが設置されている位置と重複することがある。
このハイブリッド型の側溝ブロックとしては、従来2つのタイプがある。このうち、第1のタイプは、上方が開放された断面ほぼU字型のブロック本体と、その上方開放部を閉塞する蓋部材とを備えており、ブロック本体の側壁部を長手方向に貫通する貫通孔にケーブル類を収納するようにしたものである(特許文献1及び2参照)。
特に特許文献2の場合には、ケーブル類を出し入れするための作業溝がブロック本体の外側面に開口しているので、ブロック本体を埋設した後にケーブル類を追加又は交換することとなった場合には、作業溝を外部に露出させるために、その側方の地盤を掘り返す必要があり施工が煩雑となる。
しかし、第2のタイプでは、上記保持部材が側壁部の内面に突設され、下水の排水路がブロック本体の底部に形成されているので、ケーブル類が邪魔になってブロック本体の底部に清掃具が入り難く、汚泥除去のための清掃等のメンテナンスが行い難いという欠点がある。
また、中底部材をブロック本体の内部から取り外すことにより、ケーブル類の収納空間を開放できるので、ケーブル類の追加又は交換を行う際に、ブロック本体の側方の地盤を掘り返す必要がなく、ケーブル類の追加又は交換に容易に対応することができる。
このため、排水空間(排水路)を清掃する際にケーブル類が邪魔になることがなく、汚泥除去のための清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
そこで、前記ブロック本体の前記側壁部の内面に、前記中底部材の左右両縁部を支持する段差部が当該ブロック本体の長手方向に沿って一体に延設されていることが好ましい。この場合、上記ブラケット等を設けなくても、ブロック本体の内空断面の上部側に中底部材を保持できるので、製作コストを安価に抑えることができる。
このため、排水路からの漏水や土砂流入によって収納空間が閉塞されるのを抑制することができる。
(4) 同様の理由で、本発明の側溝ブロックは、前記中底部材の排水方向端部同士を水密に連結する連結部材を更に備えていることが好ましい。
(a) ブロック本体の側壁部の上下方向中途部に架設可能な底板部材
(b) ブロック本体の側壁部の上下方向中途部に架設可能な水路部材
(c) ブロック本体の上端開口部に掛止可能な掛止部を有する水路部材
(d) ケーブル類を内部に収納可能な下方開口状の開断面であり、ブロック本体の底部に収納された場合に排水空間の底面を形成する天板部を有するカバー部材
かかる上下2段構造の側溝ブロックで構成される側溝区間に集水桝やケーブル桝を繋げる場合のレイアウトの一例としては、例えば集水桝を側溝区間の延長上に配置し、ケーブル桝を側溝区間の道路中央側にオフセットさせて配置するレイアウト(図10参照)を採用することも可能である。
そこで、本発明の側溝ブロックを用いた排水設備としては、排水についてはその方向を道路中央側に変更するが、ケーブル類についてそのまま通過させる機能を有する「変更ブロック」を、側溝区間の延長上に設置したものを採用することが好ましい。
この場合、側溝ブロックの収納空間が集水桝によって分断されなくなるので、集水桝の設置区間において、ケーブル類を側溝ブロックの外部に迂回させる必要がなく、ケーブル類の敷設作業が容易になる。
この場合、側溝ブロック内のケーブル類を、変更ブロックの下部空間を通して屈曲させずにケーブル桝まで延ばすことができるので、ケーブル桝の設置区間においてケーブル類を側溝ブロックの外部に迂回させる必要がなく、ケーブル類の敷設作業が容易になる。
(a1) 上端が道路面と一致するように前記ブロック本体を新規に埋設する工程
(b1) 前記ブロック本体内の底部に前記ケーブル類を収納する工程
(c1) 前記ブロック本体内に前記中底部材を装着する工程
この場合には、ブロック本体の新規の埋設作業(工程(a1))が完了した後に、その埋設されたブロック本体の内部に対して、ケーブル類の収納(工程(b1))と中底部材の装着(工程(c1))とが順に行われる。
(a2) 前記中底部材を装着した状態で排水用の側溝として使用されている既設の前記ブロック本体から前記中底部材を取り外す工程
(b2) 前記ブロック本体内の底部に前記ケーブル類を収納する工程
(c2) 前記ブロック本体内に前記中底部材を装着する工程
この場合には、既設のブロック本体から中底部材を取り外す作業(工程(a2))が完了した後に、その既設のブロック本体の内部に対して、ケーブル類の収納(工程(b2))と中底部材の装着(工程(c2))とが順に行われる。
(a3) 前記中底部材を装着していない状態で排水用の側溝として使用されている既設の前記ブロック本体内の底部にケーブル類を収納する工程
(b3) 前記ブロック本体内に前記中底部材を装着する工程
この場合には、既設のブロック本体から中底部材を取り外す必要がないので、既設のブロック本体の内部に対して、ケーブル類の収納(工程(a3))と中底部材の装着(工程(b3))とが順に行われる。
〔排水設備の全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係る側溝ブロック1を用いた排水設備の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、この排水設備は、道路2の縦断方向Aに沿って側溝ブロック1を連続して埋設してなる側溝区間3と、この側溝区間3同士の間に介在する桝部区間4とを備えている。
図1に示す道路2は、横断方向中央部に合流式下水管6を有する比較的幅員が小さい小規模な舗装道路よりなる。そこで、道路脇に設置される各側溝ブロック1は、家屋7へのケーブル5Aの引き込み距離をなるべく短くするため、側溝ブロック1の幅方向外側縁を官民境界線Bと一致させた状態で配置されている。
もっとも、後述の収納空間18のサイズに余裕がある場合には、このケーブル類5として、上下水道配管やガス配管を含めることもでき、さらにはそれらを単独で収納することもできる。また、本明細書にいう「ケーブル類」とは、上記の各ケーブル5Aそのものだけでなく、ケーブル5Aを保護管5Bに挿通して敷設する場合には、その保護管5Bをも含む意味で使用している。
図2(a)は側溝ブロックの斜視図であり、図2(b)はその横断面図である。
図2に示すように、本実施形態の側溝ブロック1は、開水路断面であるブロック本体11と、ほぼ平板状に形成された底板部材12と、ブロック本体11の上方開放部を閉塞する蓋部材13とを備えている。
このうち、ブロック本体11は、プレキャストコンクリート製であり、左右の側壁部14と、その下端部同士を繋ぐ底壁部15とを一体に有する、上方が開放された断面ほぼU字状のコンクリートブロック体よりなる。
ブロック本体11の長さは1000〜4000mmの範囲に設定され、蓋部材13の長さは500mm程度が一般的なサイズであるが、ブロック本体11の長さに特に縛られるものではない。また、底板部材12の長さは1000mm程度までであれば人力で施工できるために好ましいが、これもブロック本体11の長さとは無関係に設定可能である。
そして、両側壁部14と底壁部15とで囲まれるブロック本体11の内空断面のうち、段差部16より上方の上側部分が排水空間(排水路)17となっており、段差部16より下方の下側部分がケーブル類5の収納空間18となっている。
この蓋掛けリブ19は、ブロック本体11の長手方向途中の所定箇所で途切れており、この途切れた箇所の切り欠き部(図示せず)は、底板部材12を装着する際に用いる引っ掛け具21(図2(b)参照)の逃げ部分となっている。
本実施形態の底板部材12は、排水路17の底面を形成するための「中底部材」の一例であって、図3に示すように、ほぼ長方形状のレジンコンクリート製(他のコンクリート製或いは金属製でもよい。)の板材より構成されている。なお、底板部材12の表面は、幅方向中央部に向かうほど低くなる傾斜面としてもよい。
底板部材12の幅寸法は、ブロック本体11の開口幅よりも小さいが、左右の段差部16間の幅方向間隔よりも大きい寸法に設定されている。
そして、このようにして底板部材12を装着すると、ブロック本体11の内空断面における、底板部材12の上方に排水路17が形成され、下方の部分にケーブル類5の収納空間18が確保されることになる。
なお、このシール部材24は、段差部16の上面ではなく、底板部材12の下面に取り付けることにしてもよい。また、シール部材24を底板部材12の幅方向両縁面(木口面)に取り付けることにより、底板部材12の縁部と側壁部14における段差部16直上の壁面部分との間で止水を行ってもよい。
上述の通り、底板部材12の長手方向両端部には連結代部22が形成されていので、ブロック本体11の長手方向(排水路17の排水方向)に隣接する底板部材12の端面を突き合わせると、その連結代部22の幅のほぼ2倍の連結溝部が形成される。
そこで、図4では、例えばブチルゴム等よりなるシールテープ(連結部材)25を連結溝部に沿って貼り付けることにより、底板部材12の端部同士を水密に連結するようにしている。
図5は、本実施形態の側溝ブロック1を用いたケーブル類5の地中化工法の施工手順を示す説明図である。
図5の地中化工法(以下、「第1工法」という。)では、ブロック本体11を施工現場に新設する際に地中化を行う場合を想定している。以下、この図5を参照しつつ、第1工法の内容を説明する。
なお、この場合、長手方向に連続するブロック本体11の接合端同士は、図示しない止水材によってシールされる。
その理由は、道路2の幅方向中央部には既に管路(図1の合流式下水管6など)が埋設されていることが多いが、側溝が設けられる道路2脇の場合には、そのような既設の管路と干渉する可能性が低いからである。
この保護管5Bの収納作業が完了すると、図5(c)に示すように、ブロック本体11の内空断面に底板部材12を挿入し、底板部材12の幅方向両縁を左右の段差部16に当接させて、底板部材12をブロック本体11の内部に装着する。
この底板部材12の装着により、ブロック本体11の内空断面が、底板部材12の上方の排水路17とその下方の収納空間18との上下2段構造に区画される。
そして、ブロック本体11の上方開放部を蓋部材13で閉塞することより、図5(d)に示すように側溝ブロック1に対する断面閉塞が完了する。
もっとも、このケーブル5Aの敷設作業は、底板部材12を装着する前(図5(b)の状態)に、保護管5Bとともに或いは保護管5Bなしで、ケーブル5Aを収納空間18に収納することで行うようにしてもよい。
一方、上記のようにして側溝ブロック1の施工が完了してから例えば数年後に、特定区間の側溝ブロック1に対して、ケーブル5Aを追加的に敷設する必要が生じたり、或いは、故障したケーブル5Aを交換する必要が生じたりする場合がある。
すると、図5(c)に示すように、ブロック本体11の内部のケーブル類5の収納空間18が開放されるので、この開放された特定区間のブロック本体11に対して必要なケーブル5Aやその保護管5Bの追加や交換を行えばよい。
このように、本実施形態の側溝ブロック1によれば、ブロック本体11の内空断面における底板部材12よりも下方の部分がケーブル類5の収納空間18になっているので、側壁部14を貫通する貫通孔によって収納空間を設ける場合に比べて、収納空間18の断面を大きく確保することできる。従って、収納空間18に対するケーブル類5(ケーブル5Aそのもの或いはその保護管5B)の敷設作業がより簡便になる。
このため、ケーブル5Aや保護管5Bの追加又は交換を行う際に、ブロック本体11の側方の地盤を掘り返す必要がなく、ケーブル類5の追加又は交換に容易に対応することができる。
このため、排水路17に対する汚泥除去のための清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
このため、例えば、ブロック本体11の長手方向に延びるブラケット61(図12参照)を側壁部14に取り付けて、底板部材12を支持する段差部を後付けで作成する場合に比べて、材料費と打設手間を低減することができ、側溝ブロック1の製作コストを安価に抑えることができる。
このため、排水路17からの土砂などを含む漏水がケーブル類5の収納空間18に至ることに伴う収納空間18の閉塞を、出来るだけ抑制できるという利点がある。
図6は、本実施形態の側溝ブロック1を用いたケーブル類5の地中化工法の別の施工手順を示す説明図である。
図6の地中化工法(以下、「第2工法」という。)では、図6(a)に示すように、側溝ブロック1が底板部材12を装着した状態で排水用の側溝として既に使用されていたが、ケーブル類5の地中化が未だ済んでいない場合を想定している。以下、この図6を参照しつつ、第2工法の内容を説明する。
その後、図6(b)に示すように、保護管5Bを収納空間18に収納してから、図6(c)に示すように、底板部材12をブロック本体11の内部に装着し、必要な止水箇所のシールを行って排水路17を元の状態に復旧させる。
なお、その後は、例えばケーブル桝34(図9参照)から保護管5Bにケーブル5Aを挿通して、ケーブル5Aを側溝ブロック1の排水方向に沿って敷設すればよい。
もっとも、この第2工法の場合も、底板部材12を装着する前(図6(b)の状態)に、保護管5Bとともに或いは保護管5Bなしで、ケーブル5Aを収納空間18に収納してもよい。
図7は、本実施形態の側溝ブロック1を用いたケーブル類5の地中化工法の別の施工手順を示す説明図である。
図7の地中化工法(以下、「第3工法」という。)では、図7(a)に示すように、側溝ブロック1が底板部材12を装着していない状態で排水用の側溝として既に使用されていたが、ケーブル類5の地中化が未だ済んでいない場合を想定している。以下、この図7を参照しつつ、第3工法の内容を説明する。
その後、図7(b)に示すように、保護管5Bを収納空間18に収納してから、図7(c)に示すように、底板部材12をブロック本体11の内部に装着し、必要な止水箇所のシールを行って排水路17を形成する。
なお、その後は、例えばケーブル桝34(図9参照)から保護管5Bにケーブル5Aを挿通して、ケーブル5Aを側溝ブロック1の排水方向に沿って敷設すればよい。
もっとも、この第3工法の場合も、底板部材12を装着する前(図7(b)の状態)に、保護管5Bとともに或いは保護管5Bなしで、ケーブル5Aを収納空間18に収納してもよい。
図8(a)〜図8(d)は、桝部区間4(図1参照)の構成部材である変更ブロック31と集水桝32を示している。
すなわち、図8(a)は変更ブロック31と集水桝32の平面図、図8(b)は方向変更部材33の斜視図、図8(c)は集水桝32の縦断面図、図8(d)は変更ブロック31と集水桝32の横断面図である。
ブロック本体35の内部に底板部材36を装着すると、内部が上部空間37と下部空間38の上下2段に区画されるが、この場合、上部空間37は側溝ブロック1の排水路17と同じ断面形状となり、下部空間38は側溝ブロック1の収納空間18と同じ断面形状となる。
変更ブロック31のブロック本体35には、その道路中央側の側壁部に排水口39が形成されており、変更ブロック31の上部空間37には、上部空間37に流入した排水をその排水口39に導くための方向変更部材33が設けられている。
また、方向変更部材33は、上記凹湾曲面を上部空間37の入り口と排水口39の双方に望ませた状態で上部空間37の内部に収納されている。このため、図8中の太矢印で示すように、排水が上部空間37の入り口から流入すると、凹湾曲面に当たって道路中央側に90度方向変換し、排水口39に至るようになっている。
これに対して、変更ブロック31の下部空間38の場合は、縦断方向に真っ直ぐに連通しておりかつ上記方向変更部材33が設けられていないので、収納空間18の内部のケーブル類5を屈曲させずにそのまま通過させることができる機能を有する。
このため、上部空間37において道路中央側に方向変換した排水は、集水口41を通って集水桝32内の集水空間にいったん貯留されることになる。
図9(a)及び図9(b)は、変更ブロック31と集水桝32を用いた桝部区間4の構成例を示す平面図である。
このうち、図9(a)はケーブル桝34がある場合を示している。同図に示すように、この桝部区間4の構成例では、側溝区間3の終端部の側溝ブロック1に変更ブロック31が接続され、その変更ブロック31に更にケーブル桝34が接続されている。
側溝ブロック1、変更ブロック31及びケーブル桝34は、いずれもその幅方向外側縁を官民境界線Bと一致させた状態で配置されている。これに対して、集水桝32は、変更ブロック31の道路中央側(図9の下側)にオフセットした位置に配置されている。
このため、集水桝32が側溝ブロック1の収納空間18と干渉しなくなるので、集水桝32を設置する区間でケーブル類5を側溝ブロック1の外部に迂回させる必要がなく、ケーブル類5の敷設作業を容易に行うことができる。
このため、側溝ブロック1内のケーブル類5を、変更ブロック31の下部空間38を通して屈曲させずにケーブル桝34まで延ばすことができるので、ケーブル桝34を設置する区間でケーブル類5を側溝ブロック1の外部に迂回させる必要がなく、ケーブル類5の敷設作業が容易になる。
従って、図9(b)の場合も、集水桝32が側溝ブロック1の収納空間18と干渉しなくなるので、集水桝32を設置する区間でケーブル類5を側溝ブロック1の外部に迂回させる必要がなく、ケーブル類5の敷設作業を容易に行えるという効果が得られる。
また、図9において、符号42は集水桝32に接続された横断排水管であり、この排水管42は、例えば前記合流式下水管6(図1参照)に通じている。また、符号43はケーブル桝34から分岐して横断方向に延びる保護管を示している。
図10は、桝部区間4の変形例を示す平面図である。
本実施形態では、電線共同溝を構成する側溝ブロック1が、排水路17を断面上部に有しかつケーブル類5の収納空間18を断面下部に有する。かかる上下2段構造の側溝ブロック1で構成される側溝区間3に集水桝32やケーブル桝34を繋げる場合、例えば図10に示すように、集水桝32を従来通り側溝区間3の延長上に配置し、ケーブル桝34を側溝区間3の道路中央側(図10の下側)にオフセットさせて配置することもできる。
従って、図10に示すように、集水桝32の設置区間については、ケーブル類5を側溝ブロック1の外部に迂回させて敷設する必要があり、これでは側溝ブロック1の側壁部14を穿孔せねばならず、ケーブル類5の敷設作業が非常に煩雑になる。
また、ケーブル桝34を道路中央側にオフセットして配置すると、側溝ブロック1の収納空間18がケーブル桝34の内部空間と連通しなくなるので、この場合も図10に示すように、ケーブル類5を側溝ブロック1の外部に迂回させて敷設する必要があり、ケーブル類5の敷設作業が非常に煩雑になる。
このため、集水桝32の設置区間において、ケーブル類5を側溝ブロック1の外部に迂回させる必要がなくなり、ケーブル類5の敷設作業が容易になる。
このため、ケーブル桝34の設置区間において、ケーブル類5を側溝ブロック1の外部に迂回させる必要がなくなり、ケーブル類5の敷設作業が容易になる。
このため、ケーブル桝34を道路中央側にオフセットして配置する場合(図10の場合)に比べて、ケーブル桝34から民地側へのケーブル敷設距離を短くできるとともに、ケーブル桝34の道路中央側への張り出しが少ないので、道路2の有効な舗装幅員をできるだけ大きく確保できるという利点もある。
図11は、蓋部材13の変形例を示すための側溝ブロック1の斜視図である。
図11に示すように、この変形例の蓋部材13は、蓋本体13Aと、その上面から一体に突設された縁石部13B〜13Dとからなる。この縁石部13B〜13Dには、歩車道境界部の縁石部13Bと、擦り付け部の縁石部13Cと、歩道乗り上げ部の縁石部13Dの3種類がある。
図12及び図13は、側溝ブロック1の変形例を示す横断面図である。
図12(a)の側溝ブロック1は、ブロック本体11の各側壁部14の内面に左右一対のブラケット(片持ち状の支持部材の総称)61,61を取り付けて段差部を形成し、このブラケット61,61間に底板部材12を架設するようになっている。
この場合、底板部材12を装着するための段差部16を有しない通常のブロック本体11に対しても、排水路17を断面上部に有しかつケーブル類5の収納空間18を断面下部に有する側溝ブロック1を構成することができる。
すなわち、図12(b)に示す側溝ブロック1では、中底部材として、底板部の左右両縁から側板部を上方に立設してなる上方開口状の水路部材62を採用している。
なお、この水路部材62については、段差部16が側壁部14に一体に形成された図2のブロック本体11に使用することもできる。
この水路部材64の場合には、両掛止部63,63をブロック本体11の上端部に掛止してブロック本体11内の上部にセットすることにより、排水路17を断面上部に有しかつケーブル類5の収納空間18を断面下部に有する側溝ブロック1を構成することができる。
このカバー部材65の場合には、側板部の下端縁がブロック本体11の底面に到達するまで収納することにより、カバー部材65の天板部で排水路17の底面を構成し、かつ、カバー部材65の内部でケーブル類5の収納空間18を確保することができる。
図13(a)は側溝ブロック1の他の変形例を示す斜視図であり、図13(b)はその横断面図である。
この側溝ブロック1は、ブロック本体11と、その内空断面の上部に嵌め込まれた排水路付きの縁石ブロック52とを備えている。この縁石ブロック52は、下部側の基礎部分53と、この基礎部分53の上面から上方に突出する縁石部分54とからなり、基礎部分53の断面内には、長手方向に貫通する断面円形の排水通路55が形成されている。
また、この縁石ブロック52には、縁石部分54の根本から排水通路55に至る集水スリット56が形成され、道路の表面水はここから流入して排水通路55に取り込まれる。
2 道路
3 側溝区間
4 桝部区間
5 ケーブル類
11 ブロック本体
12 底板部材(中底部材)
13 蓋部材
14 側壁部
15 底壁部
16 段差部
17 排水空間(排水路)
18 収納空間
24 シール部材
25 シールテープ(連結部材)
31 変更ブロック
32 集水桝
33 方向変更部材
34 ケーブル桝
37 上部空間
38 下部空間
Claims (11)
- ケーブル類を纏めて収納可能な電線共同溝としての機能と、排水用の側溝としての機能を併有する側溝ブロックであって、
左右の側壁部とその下端部同士を繋ぐ底壁部とを一体に有する、上方が開放されたブロック本体と、
前記ブロック本体の内部に着脱自在に装着可能であり、その装着により、前記ブロック本体の内部空間を上部側の排水空間と下部側の前記ケーブル類用の収納空間とに区分する中底部材と、
を備えていることを特徴とする側溝ブロック。 - 前記ブロック本体の前記側壁部の内面に、前記中底部材の左右両縁部を支持するための段差部が当該ブロック本体の長手方向に沿って一体に延設されている請求項1に記載の側溝ブロック。
- 前記中底部材の縁部と前記段差部又は側壁部内面との間を水密にシールするシール部材を更に備えている請求項2に記載の側溝ブロック。
- 前記底板部材の排水方向端部同士を水密に連結する連結部材を更に備えている請求項1〜3のいずれか1項に記載の側溝ブロック。
- 前記中底部材は、次の(a)〜(d)のうちのいずれか1つの部材よりなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の側溝ブロック。
(a) ブロック本体の側壁部の上下方向中途部に架設可能な底板部材
(b) ブロック本体の側壁部の上下方向中途部に架設可能な水路部材
(c) ブロック本体の上端開口部に掛止可能な掛止部を有する水路部材
(d) ケーブル類を内部に収納可能な下方開口状の開断面であり、ブロック本体の底部に収納された場合に排水空間の底面を形成する天板部を有するカバー部材 - 道路の縦断方向に連続して設置された請求項1〜4のいずれか1項に記載の複数の側溝ブロックよりなる側溝区間と、前記側溝区間の延長上に位置するように前記側溝ブロックに接続された1又は複数の変更ブロックと、を備えており、
前記変更ブロックが、前記排水空間に連通しかつその排水方向を道路中央側に変更する上部空間と、前記収納空間に連通しかつ前記ケーブル類を屈曲させずに通過させることができる下部空間とを有することを特徴とする排水設備。 - 前記上部空間からの排水を集水する集水桝が、前記側溝区間の道路中央側にオフセットした位置に配置されている請求項6に記載の排水設備。
- 前記下部空間に連通するケーブル桝が、前記側溝区間の延長上に配置されている請求項6又は7に記載の排水設備。
- 次の工程(a1)〜(c1)を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の側溝ブロックを用いたケーブル類の地中化方法。
(a1) 上端が道路面と一致するように前記ブロック本体を新規に埋設する工程
(b1) 前記ブロック本体内の底部に前記ケーブル類を収納する工程
(c1) 前記ブロック本体内に前記中底部材を装着する工程 - 次の工程(a2)〜(c2)を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の側溝ブロックを用いたケーブル類の地中化方法。
(a2) 前記中底部材を装着した状態で排水用の側溝として使用されている既設の前記ブロック本体から前記中底部材を取り外す工程
(b2) 前記ブロック本体内の底部に前記ケーブル類を収納する工程
(c2) 前記ブロック本体内に前記中底部材を装着する工程 - 次の工程(a3)〜(b3)を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の側溝ブロックを用いたケーブル類の地中化方法。
(a3) 前記中底部材を装着していない状態で排水用の側溝として使用されている既設の前記ブロック本体内の底部にケーブル類を収納する工程
(b3) 前記ブロック本体内に前記中底部材を装着する工程
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