JP2022181149A - 雨水貯留機能を持つ共同溝 - Google Patents
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Abstract
【課題】 既成市街地の洪水浸水想定区域において、道路幅員が3.5~6.5mと狭い道路に雨水貯留機能を持つ共同溝をコストと時間をかけずに整備する。【解決手段】 雨水貯留機能を持つ共同溝(以下、前記共同溝という。)の内部空間を「ライフラインの受け具である受け棒」により「上部のライフライン収納空間」と「下部の水路空間」の二つの空間に分け、前記共同溝とは別に、道路端部に「逆の横断勾配を持つ側溝型の共同溝」を設置することで上記の課題を解決した。【選択図】図1
Description
本発明は、ライフライン(水道管、下水道管、ガス管、電力線、通信線等)を収容する共同溝に関する。
共同溝には「ライフラインである水道管、下水道管、ガス管、電力線、通信線を内部に収納する共同溝」と「電力線、通信線を内部に収納する電線共同溝」等がある。
共同溝は、耐久性とライフラインの維持管理の面でランニングコストに優れた構造物であるが、イニシャルコストが高いので、広幅員の道路の下に幹線系の重要なライフラインを収納する共同溝として主に整備されてきた。その広幅員の道路内の歩道には、主に配線系の通信線や電力線を収納する電線共同溝が整備されてきた。
狭幅員の道路は、共同溝の整備はイニシャルコストが高いために進みにくかった。整備されるとしても電線共同溝であり、人通りの非常に多い商店街や観光地であった。景観の向上がイニシャルコストの高さをカバーした。共同溝の利点であるランニングコストの面は考慮されにくかった。都市への人口集中による都市区域の急拡大に対応する方が優先、つまり、イニシャルコストをいかに低くするかが課題であった。そのライフラインにおける象徴が電柱であった。今も、電柱は増加の傾向にある。しかし、今はライフラインを含めたインフラの老朽化による更新と人口減少の時代に入ってきた。そして、持続可能な開発が目標(SDGs)とされるようになった。人口減少時代はランニングコストの低さがイニシャルコストの低さよりも評価される。つまり、都市をスマートにコンパクト化する都市づくりのインフラとして共同溝は注目される。
工業化により生じた環境汚染等もあり、都市を住居地・工業地・商業地に区分けする大都市への人口の一極集中は、人と物の流れを鉄道や高速道路の整備により進められてきたが、その副作用である「土地の高騰と交通渋滞」の深刻化により人と物の移動時間がかかりすぎる非効率性が顕在化してきた。例えば、交通インフラの整備を進めても不動産の高騰で職場と住居の距離が遠くなるので通勤時間は短縮されない。それどころか、通勤時間がかかりすぎる労働の非効率性が高まった。感染症の大都市における流行も一極集中の弊害であり、また、自然災害の被害も大都市は大きく、一極集中は緑を減少させ、周辺の河川や海の富栄養化などによる環境の悪化も行った。それで、一極集中から水平分散による水平分業を進める地方創生への動きが出てきている。それは、あたかも生物の進化論の面から見れば、大型恐竜の時代から小型哺乳動物の時代への動きを思わせる。それは、巨大化した組織にはない温かい血の通う意思決定が速くなるだけではなく、リスク分散による被害の最小化につながるからである。例えば、一つの大型発電所よりも多くの小型発電所である。データセンターもしかり。その動きを実現するインフラ整備で、感染症対策も含めて、人が動く距離を減少させるテレワークや遠隔操作等のIT技術の応用を容易にするインフラ整備が持続可能な方向で考えられ進められている。それらのIT技術応用の高度化システムの維持管理には、通信線や電力線を地震や風水害から守る確率が高い共同溝の整備が必要である。また、共同溝のランニングコストは低いがイニシャルコストは高いので、コンパクト化されて行く都市に共同溝は向いており、共同溝の整備は、地方の既成市街地では「水平分散と水平分業」の観点から進められていく。それは、一極集中によるベッドタウン等の宅地開発が人口減少時代におけるライフライン整備延長を増加させ、全体の人口が減少しているにもかかわらず、全体のライフラインの維持管理費の増大につながっている。これは、少子化した若い世代に大きな負担を将来負わせている。また、地方の既成市街地の空洞化によるライフラインの非効率化もあり、コンパクトでスマートな未来の町づくりが急がれている。人口減少が進む地方で、ライフラインの維持管理費を縮小させるためでもある。トータルコストで見れば、イニシャルコストのかかる共同溝を整備してランニングコストの維持管理費を縮小したほうが人口減少時代に対応できる。つまり、今も増加している電柱の代わりに、共同溝を整備したほうが良い。イニシャルコストを国の補助で軽減して、地方の負担であるランニングコストを軽減する方向が、人口減少に悩む地方の財政を健全なものとする持続可能な開発目標(SDGs)となる。
歴史のある大都市もそうではあるが、地方で歴史のある既成市街地における道路の大半は道幅が狭い。その市街地に開発の目標を置くのは交通の要衝にありながら水害などの自然災害に強い立地条件を備えていることを歴史が証明しているからである。
しかしながら、歴史のある既成市街地といっても、江戸時代が終わるころの日本の人口は約三千万人と推計されており、今の日本の人口の4分の1以下である。つまり、現在の既成市街地には、明治時代以降に宅地開発された水田、水路の跡地、沼や海辺の埋め立て地等の低地も含まれているので、洪水浸水想定区域とされている区域も多い。国土交通省の調査(西日本新聞2020年12月10日付)によれば、洪水浸水想定区域の居住人口は1995年から2015年までの20年間に全国で6%増えている。さらに、気候変動で洪水被害の増加が見込まれるので、洪水浸水対策は進められて行かねばならない。
2020年12月23日付の西日本新聞で、九州大学大学院の島谷幸宏教授(河川工学)の提言「雨水が河川の支流から本流に集まってくる前の段階で水を貯留したり、地下に浸透させたりすることで、流入量を減らしたり流入を遅らせることが大切だ」が記載されている。それで、洪水浸水想定区域には、雨水貯留機能を持つ水路を共同溝に付加することは大切である。
それで、特許文献1の洪水対策機能を持つ共同溝(特許第6869457号)が発明されているが、人が共同溝の内部に入ってライフラインの維持管理をする構造であるので、既成市街地の大半を占める道路幅員が3.5~6.5mと狭い道路においては、特許文献1の共同溝の内部空間は、幅100~140cm、高さ180~210cmと想定されるので、既設のライフラインの移設や仮設の工事が長期にわたり、コストも時間もかかる課題があった。
また、道路幅員が3.5~6.5mと狭い道路において、ライフラインは主に配線系なので、ライフラインの収納容量は比較的小さいが、共同溝内部にあるライフラインの維持管理空間の縮小には、特許文献1の共同溝のように人が共同溝内部に完全に入って維持管理をすることを前提とする限り、共同溝の小型化によるイニシャルコスト縮小には限界があった。
本発明の「雨水貯留機能を持つ共同溝」(以下、前記共同溝1という。)は、道路の延長方向に沿って設置される函渠型の構造物を共同溝の本体とし、前記共同溝1の上部を形成する蓋(以下、前記上部蓋という。)、前記共同溝1の上部にある雨水集水蓋(以下、前記集水蓋という。)、前記共同溝1の内部空間の中に収納されるライフライン管の受け具であるライフラインの受け棒(以下、前記ライフライン受け棒という。)、前記ライフライン受け棒で前記共同溝1の内部空間を上下に分けて見るときの上部の部分で電力線や通信線等のライフラインを収納する収納空間(以下、前記収納空間という。)、前記ライフライン受け棒で前記共同溝1の内部空間を上下に分けて見るときの下部の部分で雨水下水管の機能を持つ水路空間(以下、前記水路空間という。)、前記集水蓋の下方に位置する前記水路空間の底部に凹型の窪みを持つ泥溜め(以下、前記泥溜めという。)で構成されている。
前記水路空間と前記収納空間を合わせた前記水路型共同溝の内部空間は、前記水路空間に接続されている下水管を通しての排水が、集中豪雨のため、速やかにできなくなったときに雨水が一時的に貯留される空間となる。
前記水路空間の清掃は、前記集水蓋に洗浄車のホースを挿入するだけで、前記収納空間や前記水路空間に人が入らず、洗浄車からの高圧洗浄で行われ、前記泥溜めに土砂や泥を溜めてはバキューム車で吸引される。洪水浸水想定区域では水路清掃が最も回数も量も多い維持管理になるので、このような単純作業には機械清掃が効率的である。前記集水蓋は雨水の流入口だけではなく、前記共同溝1の内部の自然換気をする換気口でもあるが、前記泥溜めに溜められた土砂や泥を水で洗浄清掃する洗浄車のホースの挿入口でもある。水路清掃作業により、前記共同溝1の雨水貯留機能は維持される。ここで、排除された土砂や泥には環境汚染物質が含まれているので、前記水路空間の清掃は、雨水の排出先である河川や海の環境汚染防止になる。
本発明には「機械が人よりも得意なことは機械を用いる」という技術思想が底流にある。それで、本発明は機械化すべきところは機械化されているという前提で考えている。
電柱のある道路では、電力線や通信線は高所作業車を用いて維持管理を行い、単純に地中埋設された水道や下水管そしてガス管は、道路を機械で掘削して維持管理や修繕を行っている。共同溝が存在しない場合にも、機械を用いて維持管理を行うのである。すると、後述の段落[0027]で述べているように、前記上部蓋は機械で開閉するが、前記共同溝1が存在ない場合の機械の用い方と比較して、維持管理の中で機械による作業時間が大幅に減り、交通規制の時間も大幅に縮小される。
前記共同溝1の内部に収納されるライフライン管を下から支え置く前記ライフライン受け棒は、前記収納空間と前記水路空間との境に沿って水平にある棒で、前記上部蓋の下方の位置にあり、前記共同溝1の本体内部の両側面を形成する二つの側壁とは垂直に交わっている。また、前記ライフライン受け棒は、前記共同溝1の道路延長方向に一定の間隔を空けて並べてあるが、それは、その空いた間隔を利用してライフライン管を下方に分岐し、前記水路空間内の側壁にあるノックアウト孔を通して、民地内にライフライン管を人の手で配管するときに必要な作業空間をハンドホール並みに得るためである。
図3の道路の断面図は、道路幅員が4~5m程度の道路の断面図である。図4の道路の断面図は、図3の「前記共同溝1の整備前の形態」から前記共同溝1を整備した後の道路の断面図である。
図3の「前記共同溝1の整備前の形態」から図4の「前記共同溝1の整備後の形態」に持っていく工法について述べて行く。特許文献2の工法を応用してライフラインを共同溝に移設させるのである。この工法の特徴は「ライフラインの移設時に既設のライフラインの機能をほとんど停止させないことが既成市街地で求められるために行われるライフラインの仮設工事」が非常に少ないことである。
図3において、電柱17(以下、前記電柱という。)が建っていない側の「L型側溝のエプロン部13(以下、前記側溝エプロン部という。)と前記側溝エプロン部の真下にあるL型側溝の基礎部15(以下、前記側溝基礎部という。)」を取り除いて、図4にある「前記側溝エプロン部の横断勾配とは逆の横断勾配を上部に持つ共同溝18」(以下、前記逆勾配共同溝という。)を前記共同溝1の設置前に設置する。それから、その設置された前記逆勾配共同溝の内部空間に図3の最寄りのライフライン管8と同等のライフライン管8を収納する。そして、図3の最寄りのライフライン管8(以下、前記最寄りのライフライン管という。)を撤去する。前記最寄りのライフライン管の撤去時の道路掘削後の溝を利用して前記共同溝1を設置する。前記電柱の電力線や通信線と同等の電力線や通信線を「設置された前記共同溝1」の内部空間に挿入する。それから、前記電柱を撤去して、「その撤去後のL型側溝のエプロン部の横断勾配と逆の横断勾配」の舗装を前記電柱撤去後のL型側溝のエプロン部の上から前記水路型共同溝の端部まで前記水路型共同溝で集水ができるように行う。図4の形態で、コストと時間の縮小を図る。この工法の背景にライフラインの防護基準である浅層埋設基準があることと道路設計の第一段階が、道路そのものを雨水排水路と見なして設計することを付記しておく。都市の道路の上は下水道でもあり、それを極端な形で見せた映像が、東北大震災のときの津波の映像である。道路伝いに津波が走っている映像である。
図3にある「L型側溝と前記下水道本管の組み合わせ」は「既成市街地でよく見られる合流式下水道」で、その多くは老朽化しており、そこでの洪水浸水想定区域では、合流式下水道のままでは集中豪雨により下水道のマンホールから汚水があふれ出る可能性が高いので、前記共同溝1の整備を行うことで浸水対策を行う。
合流式下水道は、日本の既成市街地では老朽化していることが多く、老朽化している場合は、下水道本管の長寿命化を図るための管更生工事を共同溝の整備前に行った方が良い。管更生工事は、下水道本管の取り替え工事と比較して道路掘削工事が非常に少なく、コストと時間が少なくて済むからである。その管更生工事により下水道本管の内径は少し狭くなることがあるが、工事区域が洪水浸水想定区域であっても困ることは何もない。前記共同溝1の整備により、集中豪雨時であっても、既設の下水道マンホールから汚水があふれ出ることを防止するからである。それで、下水道本管が老朽化しておれば、図3の場合の本発明に関する工事は、最初に下水道本管の管更生工事を行う。
本発明は、既成市街地の狭い道路において老朽化している合流式下水道の管更生工事が洪水浸水想定区域であるために難しいときに最も効果的である。
既成市街地の洪水浸水想定区域において、特許文献1の発明と組み合わせて使うと効果的である。つまり、道路幅員が6.5m以上の場合に特許文献1の発明を用い、道路幅員が6.5m未満の場合に本発明を用いるのである。それは、数多くの狭い道路から数少ない広い道路へと、雨水を流して行くからで、つまり、特許文献1の共同溝の深さは本発明の共同溝よりも深いからである。
本発明は既成市街地における適用を想定しており、工事のときに生じるライフラインの仮設工事や掘削工事を減少させ、共同溝の内部空間を利用して、一時的な雨水貯留機能を持たせた浸水対策を行っている。構造物そのもののコストは縮小せず、総合的にイニシャルコストを縮小している。
本発明の掘削工事深さは比較的浅いので、特許文献1の共同溝工事のように仮設構造物である矢板を打つ必要が少ない。図4で、L型側溝の地先境界ブロック14を残し、近接して、逆の横断勾配を持つ側溝型の共同溝18を設置するのは、官民境界での深い掘削工事を避けるための工夫でもある。それは、既成市街地の狭い道路では、深い掘削工事に向いた大型機械の投入が難しく、民地への補償問題の件数も増えやすいからである。図4の形態を取るのは、既成市街地特有の苦情処理を少なくして、工事が長期化してイニシャルコストが増加することを避けるためでもある。
本発明の図2は「雨水貯留機能を持つ共同溝1」(以下、前記共同溝1という。)の断面図である。「前記共同溝1の上部を形成する蓋2」(以下、前記上部蓋という。)の両端が前記上部蓋の中央部よりも厚いのは、最大曲げモーメントを考慮して設計しただけの場合に前記上部蓋の破壊が起きやすい箇所は、前記上部蓋の両端で、特に四隅である。「てこ」の支点と見なされる四隅に最大せん断応力による破壊が起きやすい。鉄筋が蓋の四隅に挿入しにくいからである。これらの四隅は、大型車両の通行でせん断破壊されることがある。そのことで、収納空間5の空間の高さに影響を及ぼさない形状の断面が前記上部蓋である。また、車両による繰り返し荷重の影響を薄めるために、前記上部蓋はボルト9で前記共同溝1の本体と連結される。ライフラインの単純な地中埋設がよく行われているのは、現地での維持管理の作業を行う回数が、1年に2回以上行う水路清掃の場合に比べて少ないこともある。建物の建て替え、もしくは、ライフラインの老朽化によるライフラインの取り替えに伴う維持管理作業の主なものである。次によくある現地でのライフラインの維持管理作業は、道路の掘削工事のときにある「不注意によりライフラインを損傷させた事故後」の対応である。その次は大地震後の対応である。すると、共同溝は道路の掘削工事に関する事故や大地震による損傷事故の割合がライフラインの単純な地中埋設の場合よりも低い。すると、前記上部蓋は、安全と耐久性のために重くて人力で開閉できなくても、構造が単純で安価な方を優先できる。しかし、前記共同溝1に人力で単純に開閉できる雨水集水蓋3を用いるのは、水路清掃の頻度が高いからである。つまり、前記上部蓋の開閉は、「ライフラインの単純な地中埋設方式による維持管理のための地中掘削工事」よりも時間もコストもかからなければ良い。そのように考えるのは、ライフラインの保護のために、前記上部蓋が道路側溝の蓋等よりも安全性と耐久性が求められるからである。その結果、前記上部蓋は人力で開閉できない重量になる。さらに、前記上部蓋の耐久性を増すために、ボルト9を用いて、前記上部蓋は前記共同溝1と一体化させる。それで、前記上部蓋は、車両の長期にわたる活荷重にも耐えやすくなるが、前記上部蓋は機械力を用いて開閉されることになる。ボルト9も大型になるので、機械力でボルト9の締め外しを行う。また、ボルト9を用いると、車両が前記上部蓋の上を走るときに生じる「蓋のがたつきによる騒音」が年数を重ねても生じない。この騒音は住宅地では毎晩の睡眠の悩みの種となりやすい。例外のある推定ではあるが、10年に一度あるかないかの前記上部蓋の開閉であるから、機械力で行う方がランニングコストは低い。それは、騒音の苦情処理もランニングコストに含まれるからである。
「雨水貯留機能を持つ共同溝」(以下、前記共同溝1という。)の内部空間は、「幅60~90cm、高さ60~90cm」程度、図4に示す「逆の横断勾配を持つ側溝型の共同溝18」(以下、前記逆勾配共同溝という。)の内部空間は「幅30~40cm、高さ30~40cm」程度である。
前記共同溝1は、図1に示すように、道路の延長方向に沿って設置される函渠型の構造物を共同溝の本体とし、「前記共同溝1の上部を形成する蓋2」(以下、前記上部蓋という。)、前記共同溝1の上部にある「雨水集水蓋3」(以下、前記集水蓋という。)、前記共同溝1の内部空間の中に収納されるライフライン管8(以下、前記ライフライン管という。)の受け具である「ライフラインの受け棒4」(以下、前記ライフライン受け棒という。)、前記ライフライン受け棒で前記共同溝1の内部空間を上下に分けて見るときの上部の部分で電力線や通信線等の収納空間とする「収納空間5」(以下、前記収納空間という。)、前記ライフライン受け棒で前記共同溝1の内部空間を上下に分けて見るときの下部の部分で雨水下水管の機能を持つ「水路空間6」(以下、前記水路空間という。)、前記集水蓋の下方に位置する前記水路空間の底部に凹型の窪みを持つ「泥溜め7」で構成されている。
前記共同溝1の内部の前記ライフライン管を下から支え置く前記ライフライン受け棒は、前記収納空間と前記水路空間との境に沿って水平にある棒で、前記上部蓋の下方の位置にあり、前記共同溝1の本体内部の両側面を形成する二つの側壁とは図2に示すよう垂直に交わっている。また、前記ライフライン受け棒は、前記共同溝1の道路延長方向に一定の間隔を空けて並べてあるが、それは、その空いた空間を利用して、前記ライフライン管を下方に分岐して前記水路空間内を「ノックアウト孔10」を通して民地内にライフラインを人の手で配管するときに必要な作業空間をハンドホール並みに得るためである。
図3の道路の断面図は、道路幅員が4~5m程度の道路の断面図である。図4の道路の断面図は、図3の「前記共同溝1の整備前の形態」から前記共同溝1を整備した後の道路の断面図である。
図3において、電柱17(以下、前記電柱という。)が建っていない側の「L型側溝のエプロン部13(以下、前記エプロン部という。)と前記エプロン部の真下にあるL型側溝の基礎部15」を取り除いて、前記エプロン部の横断勾配と逆の横断勾配を持つ道路側溝型の共同溝18(以下、前記逆勾配共同溝という。)を設置する。その設置された図4の前記逆勾配共同溝の内部空間に図3の最寄りのライフライン管8(以下、前記最寄りのライフライン管という。)と同等のライフライン管を収納する。そして、前記最寄りのライフライン管を撤去する。前記最寄りのライフライン管を撤去したときにできた道路掘削による溝を利用して、前記共同溝1を設置する。前記電柱の電力線や通信線と同等の電力線や通信線を前記共同溝1の内部空間に挿入する。それから、前記電柱を撤去して、前記電柱の撤去後に、前記エプロン部の横断勾配と逆の横断勾配の舗装を前記電柱側のL型側溝のエプロン部13の上から前記共同溝1の端部まで前記共同溝1で集水ができるように舗装を行う。その結果が図4である。
1 雨水貯留機能を持つ共同溝
2 雨水貯留機能を持つ共同溝1の上部を形成する蓋
3 雨水集水蓋
4 ライフラインの受け棒
5 収納空間
6 水路空間
7 泥溜め
8 ライフライン管
9 ボルト
10 ノックアウト孔
11 民地
12 道路
13 L型側溝のエプロン部
14 L型側溝の地先境界ブロック
15 L型側溝の基礎部
16 下水道本管
17 電柱
18 逆の横断勾配を持つ道路側溝型の共同溝
2 雨水貯留機能を持つ共同溝1の上部を形成する蓋
3 雨水集水蓋
4 ライフラインの受け棒
5 収納空間
6 水路空間
7 泥溜め
8 ライフライン管
9 ボルト
10 ノックアウト孔
11 民地
12 道路
13 L型側溝のエプロン部
14 L型側溝の地先境界ブロック
15 L型側溝の基礎部
16 下水道本管
17 電柱
18 逆の横断勾配を持つ道路側溝型の共同溝
Claims (2)
- 道路の延長方向に沿って設置される函渠型の構造物を共同溝の本体とする共同溝(以下、前記共同溝という。)で、前記共同溝の上部を形成する蓋(以下、前記上部蓋という。)、前記共同溝の上部にある雨水集水蓋(以下、前記集水蓋という。)、前記共同溝の内部空間の中に収納されるライフライン管の受け具であるライフラインの受け棒(以下、前記ライフライン受け棒という。)、前記ライフライン受け棒で前記共同溝の内部空間を上下に分けて見るときの上部の部分で電力線や通信線等のライフラインを収納する収納空間(以下、前記収納空間という。)、前記ライフライン受け棒で前記共同溝の内部空間を上下に分けて見るときの下部の部分で雨水下水管の機能を持つ水路空間(以下、前記水路空間という。)、前記集水蓋の下方に位置する前記水路空間の底部に凹型の窪みを持つ泥溜めで構成されているが、前記共同溝の内部空間の中に収納されるライフライン管を下から支え置く前記ライフライン受け棒の特徴は、前記収納空間と前記水路空間との境に沿って水平にあり、前記上部蓋より下方の位置にあり、前記共同溝の本体内部の両側面を形成する二つの側壁とは垂直に交わっていて、前記共同溝の道路延長方向に一定の間隔を空けて並べてあることである。
- 請求項1記載の前記共同溝(以下、前記共同溝1という。)の特徴は、既成市街地の道路幅員が3.5~6.5mと狭い道路(以下、前記道路という。)における工法にある。それは、前記道路において、電柱(以下、前記電柱という。)が建っていない側の道路側溝(以下、前記側溝という。)を取り除いて、前記側溝を取り除いた箇所に前記側溝の横断勾配とは逆の横断勾配に持つ道路側溝型の共同溝(以下、前記逆勾配共同溝という。)を設置し、それから、設置された前記逆勾配共同溝の内部空間に「地中に埋設されているライフライン管で、前記側溝に最寄りのライフライン管(以下、前記最寄りのライフライン管という。)」と同等のライフライン管を収納し、それから、前記最寄りのライフライン管を道路掘削して撤去した後にできた溝を利用して、前記共同溝1を設置し、前記電柱の電力線や通信線と同等の電力線や通信線を前記共同溝1の内部空間に挿入し、それから、前記電柱を撤去して、それから、前記電柱が建っていた側の道路側溝の横断勾配と逆の横断勾配で、前記電柱側の道路側溝の上から前記共同溝1の端部まで前記共同溝1で集水ができるように横断勾配の調整のための舗装を行う工法である。
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