JP2022013483A - 下水道の分流化と電線類の地中化を同時に行う工法及び電線共同溝と集水桝 - Google Patents

下水道の分流化と電線類の地中化を同時に行う工法及び電線共同溝と集水桝 Download PDF

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Abstract

【課題】 生活道路において、合流式下水道を分流式に改良して、電力線や通信線を電柱から地中に埋設するときに生じる既設の水道管、ガス管、下水管の仮設や移設工事のコストや工期の縮減を行い、道路の端にある既設のL型側溝等の雨水渠と民地の間の段差を解消(バリアフリー)し、強い雨が降るも道路の端に水たまりができないような歩きやすい道に改良し、合流式下水道を雨水と汚水の2系統に分流化するときに生じる複雑化を減少させることで集水桝の数を減少させて、汚泥清掃を効率化して環境汚染対策とする。【解決手段】 「路面の中央が高い凸型の一般的な道路の横断面」を「路面の中央が低い凹型の横断面」に改造し、道路の端にある合流式下水道の雨水渠を撤去し、撤去した箇所に電線共同溝を設置し、改造した道路の中央に分流式下水道の雨水渠を新たに設置し、新設した雨水渠の集水桝を分流式下水道の汚水マンホールの上部空間に設置する。【選択図】図1

Description

本発明は、合流式下水道の分流式化及び電力線及び通信線(以下、電線類という。)の地中化に関する。
合流式下水道の下水を雨水と汚水を分けて流す下水の分流化が進められている。また、電柱に架けられている電線類の地中化も進められている。
電線類の地中化であるが、「特許文献1の図1」のようにL型側溝の下を電線類管路として利用する発明があり、「特許文献2の図1」のようにU型側溝の下を電線共同溝として利用する発明がある。
特開2002-233019号公報 特開2011-084994号公報
埋設型小型ボックスS.D.BOXシリーズ,(株)イトーヨーギョー D.D.BOX Pleon,(株)イトーヨーギョー
合流式下水道が敷設されていて、路面の中央が高い凸型の一般的な横断面を持つ道路幅員が3.5m~6.5mの既成市街地の生活道路(以下、前記道路という。)を分流式下水道に改良して、電柱に架けられている電線類を地中に埋設する場合、既設の水道、ガス、下水、電線類の働きを止められないので、水道管、ガス管、下水管、電柱の仮設や移設工事が生じるが、その仮設や移設工事を減少させて、工事費や工期の縮減を図ることを本発明の課題とした。
前記道路において、下水本管が1本であった合流式下水道を分流式下水道に改良するとき、下水本管1本を汚水本管と雨水本管の2本に分けて道路の地中に並べて設置をすれば、ライフライン同士の離隔の確保のために既設のライフラインの仮設や移設工事が生じる。それで、前記道路の端に雨水本管の代用としてU型側溝等を設置することが行われる。そのU型側溝等の排水路の中に、電柱に架けてある電線類を移設すると電線類地中化のコストや時間が少なくて済むが、U型側溝等の排水機能を犠牲にする。それで、「特許文献2の図1」のように、U型側溝の真下に電線共同溝を設置する方法がある。しかし、U型側溝の真下に電線共同溝を設置しようとするならば、U型側溝の真下のゾーン(土被り0.6m~1.2m)は、民地内へ配管されている既設の引込管(水道、下水、ガス)の配管ゾーンであり、設置しようとする電線共同溝とゾーンが重なるので、既設の引込管の仮設や移設工事が生じる。前記道路の水道本管及びガス本管の土被りは0.6m~1.2mである。下水本管は土被り1m~3mであるが、下水取付管(下水の引込管)の最小の土被りは0.6mである。また、水道、ガス、下水の引込管は土被り0.6m程度で、前記道路の端にあるL型側溝やU型側溝(雨水渠)の下方で民地内に引き込まれている場合が多いので、「特許文献2の図1」の場合は、既設引込管の仮設や移設工事のために、民地内の工事範囲が深く広くなり、民地内の補償協議が長くなり、工期が長くなる課題がある。
それで、既設のライフラインの引込管の仮設や移設工事が最も少ないのは、「特許文献1の図1」のL型側溝型の電線類管路であるが、L型側溝の真下に電線類管路を布設すれば電線類の地中化は可能であるが、合流式下水道の分流式化のためには、雨水渠あるいは雨水管の場所を道路の端以外に求めることにつながり、既設のライフラインの仮設や移設工事が生じる可能性がある。
前記道路において、強い雨が降れば、道路の端側を歩く人は道路の端に一時的に生じた水たまりを歩く可能性がある。道路の端にある溝に雨水が流れ込むように前記道路が図2のように一般的に造られているからである。しかし、道路の中央を歩くのは車と接触しやすく危険である。それで、強い雨が降り道路の端側を歩くときに水たまりの中を歩く確率を減少することが課題となる。
前記道路に降った雨を道路の隣接地内に流入させないために、合流式下水道の場合、民地の方が高くなるように道路の端に図2に示すようなL型側溝で段差を設けて、道路の端で雨水を集水して、集水桝に流すことは通常のことであるが、この段差は車いす利用者等も含めて、民地内に車で乗り入れをするときのバリアとなり、段差解消(バリアフリー)が課題となる。
本発明は、上記の課題を同時に解決するために、道路の横断勾配の向きを逆にすることにした。一般的な道路の横断面は、図2に見られるように、道路の中央に路面の頂点を持ってきて、頂点から道路の端側に下る横断勾配を持たせる。つまり、凸型の横断面を一般的な道路は持つ。本発明では、図1に見られるように、逆に道路の中央の路面が最も低くなるように、道路の端から下る横断勾配を持たせる。すると、道路の横断面は凹型になるので、雨水渠の場所を道路の端から道路の中央に持って来られる。すると、道路の端に図1に示すように電線共同溝を配置できるので、段落[0007]、[0008]の課題が解決できる。道路の中央に雨水渠を道路の縦方向(道路延長方向)に配置する形は、前記道の場合は一般的ではないが、車道が往復分離されている場合に存在する(「道路構造令の解説と運用」(平成27年6月30日改訂版)の図3-76の(b)を参照。)ことがある。
国交省のホームページの「道の歴史」によると江戸の町の道の両端に溝があったが、民家には、その道に並行して、歩道に相当する幅が約90cm(3尺)の「犬走り」の設置が、民家の軒下に義務付けられていた。雨の日には、人は犬走りを歩いていたのである。すると、幅の狭い道路だからという理由で、歩道がない道路の端に溝を設置する一般的な設計が歩行者のために良いのか、という疑問が生じる。実際に、雨の日には、図2の断面の道の端を歩けば、雨が強ければ、人は水たまりの中を歩く可能性がある。一方、道路の中央を走る車には屋根もあるから、車の中の人は雨に悩まされることはない。しかし、狭い道路の中央を歩けば、車と接触しやすく危険である。それで、道路の端を人が歩くとき、水たまりの中を歩かないように、図1のように道路の中央に雨水渠4を配置する。
人が水たまりの中を歩かないようにとのこともあり、道の端に高い段差を持つ歩道を築造することがある。しかし、幅3.5m~6.5mの前記道路では歩道は造れない。それで、歩道と車道の明確な区別は付けないでも、人が歩く道路の端を高くする。すると、路面の横断面の形状を凸型から凹型にすることになる。参考にしたのは、国交省のホームページの「道の歴史」にある「幕末の厚木宿」の撮影図である。徒歩が中心の江戸時代の道である。道路の中央に雨水渠がある凹型の横断面を持っている。その横断面を参考に段落[0009]の課題を解決する。
前記道路では道路の端にあるL型側溝などが民地と道路の境に段差を造っているが、本発明では、舗装路面の横断勾配が一般的な生活道路と逆方向であることを幸いにして、道路の端に設置する電線共同溝の上部の表面を舗装路面と段差のないように接続して、同じ横断勾配(標準値1.5%)で段差解消(バリアフリー)を行う。そうすることで、段落[0010]の課題を解決する。
既設のライフラインの仮設や移設工事を最小限に抑えるために、商店街のように景観を重視する生活道路の場合を除いて、電柱の撤去を行わない。無電柱化を行わない。電柱は大震災等の時に危険ではあるが、その危険性を増すのは「電柱に架けられている電力線」である。電力線はクレーン車に引っ掛けられても簡単に引きちぎられないようになっている。感電事故が起きないためである。怖いのは電力線に引っ張られて電柱が倒されることである。ドミノ現象で電柱が倒されてはいけない。大震災が起きても電線類が電柱を通して空中に架けられていないと、電柱が倒れていくドミノ現象は簡単に起きない。ピンポイントで電柱が倒れるだけである。無電柱化のための軒下配線も大震災のときは危険である。それで、電線類が地中化されていれば、大震災が起きた時、地中化された電線類は、架空線の電線類よりも被害が少ないだけではなく、地中で電力線がちぎれても地球がアースなので感電事故率は少ない。また、前記道路では、電柱は電線類のためだけに存在していない。浸水に弱い変圧器や開閉器等の電力関係の地上機器は電柱に架けられている。また、照明灯、カーブミラー、交通規制標識、町の病院の案内標識等も電柱に架けられている。景観に配慮する無電柱化をしても、地上機器、照明灯、標識、カーブミラー等のためには、道路には柱が幾つも必要なのである。つまり、無電柱化しても、電柱は消えても、新たに柱は建てられるのである。前記道路の大半は住宅街の道であり、商店街の道ではないので、住宅街の道では架空線が消えたことによる景観向上だけに満足すれば、電柱を残しての電線類の地中化は、工事費と工期の縮減ができる電線類の地中化なのである。それで、本発明では、既設のライフラインの仮設や移設工事を最小限にするために、電柱は、商店街の道路を除いて、電柱をそのまま残すようにする。それは、道路の狭窄部を造る電柱も多くが残されることで、走行速度が比較的遅くなっている現状を維持するためである。生活道路における最優先事項は道路交通の安全の確保である。歩車共存道路やコミュニティ道路のようにコストをかけなくても既存の電柱は車の速度を落とす狭窄部を造っているのである。無電柱化による景観の向上を求める商店街の道路を除いては、コストと時間をかけて電柱をなくすのは、道路交通の安全が優先する前記道路では、急がなくて良いことである。そうすることで、段落[0006]の課題解決の一つとした。
本発明では、段差解消のために民地の高さに道路の端の高さを高くするので、一般的な道路の横断面、すなわち、道路の中央が高くなる凸型から、道路の中央が低くなる凹型に変えても、道路中央の高さはほとんど変わらない。前記道路の幅が3.5m~6.5mと狭く、横断勾配も標準の1.5%であることによる。つまり、既設のライフライン(水道管、ガス管、下水道管)の土被りが浅くなって危険であると、既設のライフラインの仮設や移設をしないで良い。
しかし、段差のあるL型側溝のエプロン部などを本発明では電線共同溝に置き換えるが、電線共同溝の外寸は、幅500mm、高さ500mm以内を想定している。前記道路の場合、電線類の収納容量が少なくてすむこともあるが、電線共同溝3の外寸の高さが500mm以上になると、段落[0007]で述べているように、電線共同溝と既設の引込管との離隔を取るのが難しくなり、ライフライン(水道、ガス、下水)の本管から民地に配管する引込管(水道、下水、ガス)の仮設や移設工事が必要となるからである。つまり、雨の日に道路の端側を歩く人のためにも、道路の端にあるL型側溝等の代わりに道路の中央に雨水渠を配置して、民地との境界にある道路の段差を解消し、道路の端にあるL型側溝等を電線共同溝に置き換えることは、既設のライフラインの仮設や移設の工事を減少させることにもなる。また、電柱も多く残すことで段落[0006]の課題を解決する。
本発明の特徴は、「合流式下水道を分流式下水道に改良」、「電線類の地中化」、「段差解消(バリアフリー)」を同時に行える方法なので、別々に工事をするよりも全体的にコストや時間の縮減が可能となる。
既成市街地の狭い道路にもかかわらず、既設の「水道管、下水管、ガス管、電柱」の位置を変えずに(仮設や移設の工事を行わずに)電線類の地中化工事を行う方法なので、工事コストと工期が縮減できる。ただし、商店街の道は、景観向上のために無電柱化をする場合に、電柱の撤去等の工事がある。
合流式下水道の前記道路を本発明の対象としているので、道路の両端は一般的にL型側溝であり、民地と道路の境に段差がある。段差解消のために段差解消用の乗入ブロックが置かれているのをよく目にする。しかし、ホームセンター等で販売されている段差解消用の乗入ブロックを公道上で使用するのは、一般の通行における危険行為とされ、道路法第32条の占用物件に該当せず、道路法第43条に関する禁止行為と判断され、道路法第102条による罰則を受ける可能性がある。つまり、L型側溝の上に乗入ブロックを置くのは、L型側溝の雨水排水路としての機能をつぶしていることにもなるからである。本発明では、道路の横断勾配を逆方向にすることで、段差解消(バリアフリー)を行うので、この違法行為はなくなる。しかし、官民境界にはわずかな段差は必要である。このわずかな段差は2cm程度が標準である。2cmのデザインは、バリアフリーからユニバーサルデザイン(汎用性を持つ設計)への技術思想の進化の象徴でもある。2cm程度の段差は、盲人の白い杖が確認できる最小レベルの段差である。盲人には、段差があった方が良い場合もある。この段差が強調される場合は、歩道から車道に盲人が歩行するときなどであり、典型的なのは横断歩道の場合である。それで、図1は完全な段差解消の図となっていない。
本発明は、合流式下水道の老朽化した下水管の敷設替えを行なうときにも効果が高い。国土交通省のホームページによれば、平成30年度末において全国で標準耐用年数50年を経過した老朽管渠の総延長は約1.9万kmであり、10年後は6.9万km、20年後は16万kmと増加する。本発明は、前記道路を主な対象としているので、水道本管、下水本管、ガス本管の中で、下水本管が最も深く埋設されている。それは、下水が高低差を利用して流す方式であることが大きい。下水本管は深さが深くなればなるほど下水量が増えるので管径も大きくなっていく。それで、下水本管の敷設替えが水道本管、ガス本管よりもコストも時間もかかる。それで、下水本管が老朽化したときに合わせて電線類の地中化を行うことが、長期的に見て、既成市街地における道路の掘削回数を減らして、社会経済活動の時間を減らさないことになる。
本発明の方法は、一般的な合流式下水道の生活道路の雨水排水の方式(道路の中央を最も高くして道路の端に段差を設けて雨水を集めて集水桝に流す方式)ではなく、道路の中央を最も低くして、道路中央の縦方向にある雨水渠に雨水排水する方式なので、強い雨が降った時に、一時的に道路の端を歩く人が水たまりの中を歩く確率が一般的な雨水排水方式より低くなる。
本発明の方法は、道路の両端にある側溝(雨水渠)を道路の中央に持ってきて、中央の雨水渠として一本化する方法である。一本化された雨水渠は、分流式下水道における雨水管渠であるので、合流式下水道を分流式化するときに増加する集水桝の数を本発明の場合は、雨水渠の一本化で減らせる。道路内の雨水管渠は、道路内に降った雨水だけではなく、民地からの雨水の流入も受け入れる。そのため、道路面の中央が最も高い凸型の横断面の道路では、道路の両端に雨水を流入させる。一方、本発明の場合は、雨水管渠が雨水渠の一本だけなので、集水桝の数が少なくてすむ。雨水渠の集水桝には泥だめがある。それで、集水桝で汚泥清掃を効率的に行う。集水桝の箇所で汚泥清掃を梅雨前と梅雨明けに行えば、降雨初期の路面洗浄により生じた汚泥の河川放流を減少できる。つまり、分流式の課題である汚泥の河川放流による環境汚染を減少できる。本発明の場合、汚泥清掃は人力清掃よりも機械清掃が効率的である。時代も人力清掃から機械清掃へと移行している。雨水渠は道路の中央に道路延長方向に沿って配置しているので、機械の清掃作業が効率的に行える。それは、道路の両端に雨水を集める従来の方式より、本発明のように道路の中央の1本で雨水を集める方式の方が集水桝(雨水桝)の数が少なくなることもあり、深夜に全面通行止めの清掃作業を行えば、前記道路における通行はほとんどないので、社会活動を妨げることがほとんどない。従来の分流式下水道は、交差点付近で合流式と比較して集水桝が増えて複雑になりやすいが、本発明では、比較的単純で集水桝の数も比較的少ない。従来は、「町内会での溝(どぶ)さらい」という言葉が記憶に残されているように、昼間に人が清掃をすることを前提に発想をしていたが、今は機械清掃の時代に移行しているから、本発明のような発想が可能となった。
段落[0020]の場合のように下水本管の敷設替えを行わない場合には、既設の合流式の下水本管は、分流式下水道における汚水管に転用する。つまり、図6の合流式の下水本管7は、図5の分流式の汚水本管22に転用できる。コストと時間の縮減ができる。
合流式の下水本管を分流式の汚水本管に転用する場合、雨水渠の集水桝は合流式の下水マンホールの上部に設ける形になりやすい。本発明の場合、集水桝の位置が、既設の下水マンホールの位置と同じになりやすいからである。前記道路における既設の合流式下水道において、道路中央付近の表面に存在するのは、下水マンホール蓋である。下水道のマンホールは、合流式も分流式も本管の点検や清掃などの維持管理に用いるために、本管の高さや向きを変えるポイントで置かれる。それは、交差点、道路の屈曲点等の本管の方向の変化する箇所、本管の勾配の変化する箇所、本管の管径の変化する箇所、本管の段差の生ずる箇所等である。それで、雨水渠の集水桝も既設の合流式の下水マンホールと同じ位置に持って来る。それは、本発明の場合、既設の下水マンホールの上部と雨水渠とは交わる確率が非常に高いからである。それで、本発明では計画的に既設の下水マンホールと本発明の雨水渠を交わらせる。それで、図6の下水マンホール21と図5の雨水渠4の交差部を図5の集水桝17とする。すなわち、図6の下水マンホール21の上部を撤去して、集水桝17を図5のように設置した形とする。すると、集水桝17の底部に分流式の汚水マンホール蓋18を図5のように設置する。図5の汚水マンホール蓋18は歩行者用の軽量蓋で良いので軽くて開けやすいが、図6の下水マンホール蓋20は車両用の重量蓋で比較的開けにくい。合流式の下水マンホールも分流式の汚水マンホールも、点検の前には作業員の安全のために換気をしなければならない。換気をする時間は、検査機器でマンホール内の安全が確認されるまでの時間と点検の時間である。それらの時間の間、合流式の場合は、下水マンホール蓋を開けたままにしなければならないので、道路は片側または全面通行止めになる。しかし、本発明では、図5の分流式の汚水マンホール蓋18を開けていても集水桝17の内部空間内で開けているだけである。つまり、図5の集水桝蓋23を閉めたままにしておけるので、図5の汚水マンホール19内の点検中も道路を通行止めにする必要がない場合が多い。また、集水桝の位置を既設の下水マンホールの位置とするのは、下水マンホールの上部が道路表面から下に1mは何もない空間なので、その空間に集水桝を置けるからである。
本発明の場合、電線共同溝の上部の表面は、通行の用にも供する表面であるので横断勾配1.5%(標準値)を持つが、前記道路とは逆勾配の横断勾配である。そのことにより、本発明の電線共同溝は道路沿いの民地にも設置が容易である。横断勾配が道路の中央に下って行く勾配なので、雨水を道路側に排水できるからである。無電柱化の手法に軒下配線があるが、電線共同溝も民地内でも道路沿いに敷設できる。それで、本発明の電線共同溝は、商店街の狭い道で無電柱化するときにも活用できる。商店の軒下にある犬走りを構成する電線共同溝として設置できるのである。つまり、本発明の電線共同溝は、犬走りとしての活用が横断勾配の向きのためにできるのである。
道路幅員が4m以上ある道路に面していないと建物が建てられないが、建築基準法第42条第2項の規定により、道路幅員が4mあると見なせるようにセットバックして建物を建てるとき、セットバックした場所に配置しやすいのは本発明の電線共同溝である。電線共同溝の表面が道として活用できるからである。
産業革命の日本における象徴は満員電車による通勤である。しかし、コロナウイルスによる感染症のパンデミックは、在宅勤務や遠隔操作を可能とするIT革命を後押しする。人を大量に定時に輸送する形態に変化の兆しが見えて来た。今から、生活道路のインフラを強化する時代に入る。持続可能な社会を造るために強いインフラを基盤としたコンパクトでスマートなまち造りが日本でも動き出している。それには、生活道路にも電線類の地中化を行い、環境汚染を減少させる下水道の分流化は進められなくてはいけない。本発明はインフラの強化に効果を発揮する。
図2の合流式下水道を分流式化して電線類を地中化したときの道路の横断面図。 合流式下水道の生活道路に関する横断面図。 電線類を地上に分岐するときの電線共同溝3の断面図、図1に関する。 電線類を地下に分岐するときの電線共同溝3の断面図、図1に関する。 分流式下水道の集水桝17の断面図、図1に関する。 合流式下水道の下水マンホール21の断面図、図2に関する。
図1、図3、図4、図5は本発明に係る実施例を示す。
図2は前記道路における合流式下水道の断面図の一つである。図1は本発明の断面図の一つで、図2に示されている合流式の下水道が分流式に改良され、同時に電線類を地中化したときの断面図である。図1におけるライフライン(水道本管5、ガス本管6、汚水本管22)の位置は、図2においても変わっていない。ただし、図2の合流式の下水本管7は、図1の分流式の汚水本管22に転用されている。そのことで、ライフラインの仮設や移設工事を縮減できる。また、図1も図2も電柱が図示されていない。それは、商店街のように景観を重視する生活道路の場合を除いて、電柱の撤去をしないほうが、既設のライフラインの仮設や移設工事を最小限に抑えられるからである。
図2に示されているL型側溝10のエプロン部は、図1では、電線共同溝3に置き換えられている。電線類の地中化を浅い位置で行うためであった。電線共同溝3の外寸は、幅500mm、高さ500mm以内を想定している。前記道路の場合、電線類の収納容量が少なくてすむこともあるが、電線共同溝3の外寸の高さが500mm以上になると、段落[0007]で述べているように、電線共同溝3と既設の引込管との離隔を取るのが難しくなり、本管から民地に配管する引込管(水道、下水、ガス)の仮設や移設工事が必要となるからである。
電線共同溝3の断面図は、図1、図3、図4に示すように3種類あり、浅層埋設基準を満たさない危険な位置にいる電線類の保護管8を防護している。
図3は、蓋13とU字型ブロック11から構成される電線共同溝3の断面図である。蓋13をU字型ブロック11とボルト14で連結するのは、蓋13とU字型ブロック11との一体化により、車の走行による蓋のがたつき騒音を防止し、車の与えるストレスを拡散して弱め、電線共同溝3の寿命を長くするためである。蓋13は電線類の挿入、入れ替え、点検修理のときに開閉されるので、図3の電線共同溝3は、地上機器のある電柱、照明灯、信号機の直近に設けられることが多い。
図4の電線共同溝3は、逆U字型ブロック12と底版コンクリート15から構成されている。保護管8から電線類を分岐して、分岐管16により電線類を道路の隣接地1内へ引き込むときに用いられる。図3の電線共同溝3と図4の電線共同溝3とで電線類の分岐を行う。図4の電線共同溝の底版コンクリート15のノックアウト孔は道路延長方向に細長くしてある。それは、電線類を垂直方向に曲げ加工をするのは難しいので、曲げの最小半径を超えないように、道路延長方向の下方に潜って行くためにノックアウト孔をよく見かける円形ではなく、細長くしたのである。そして、電線類を潜り終わらせると、それから、目的の配線方向の道路の隣接地1に電線類を曲げて行く。つまり、電線類を分岐して配線するには、電線共同溝3の内部空間の幅や高さに余裕が少ないためである。しかし、狭い道路でも深さ方向と道路延長方向には余裕があるから、それらの余裕を利用するために底版コンクリート15のノックアウト孔を細長くしている。つまり、地上への電線類の分岐は図3の電線共同溝3で行い、地下への電線類の分岐は図4の電線共同溝3で行う。
図1の電線共同溝3は図3の電線共同溝3と図4の電線共同溝3とを連結している電線共同溝である。図1、図3、図4の電線共同溝3に共通しているのは、図示されているように、道路の中央に向かって下る方向の横断勾配1.5%(標準値)を持つことである。図2のL型側溝の横断勾配6%(標準値)の勾配と逆勾配である。横断勾配1.5%は、片側一車線における道路構造令による道路の標準的な横断勾配である。片側二車線以上の場合の標準の横断勾配2%よりも、人や車いす利用者が道路の縦方向に通行しやすい横断勾配の1.5%である。それで、図1の舗装面の横断勾配も1.5%(標準値)である。
図1や図5の分流式下水道の雨水渠4は表面に集水用の孔等を持ち、図5の分流式下水道の集水桝17に接続されているが、雨水渠4は、車が雨水渠の上部を走ることを前提にした管渠型側溝と同じ構造で良いと思われる。前記道路では大型車の通行量が少ないからである。道路の狭窄部を造る電柱も多くが残されるので、走行速度が比較的遅くなるからである。電柱は狭い道路において、道をさらに狭くドライバーに感じさせるので、車の速度を落とさせる、という副次効果を持っている。
図1や図5の分流式下水道の汚水本管22の土被りが浅い場合、地中で汚水本管22の上を横断するライフライン(水道、ガス、電線類)の配管との離隔を確保するために、図1に示されているように、雨水渠4の排水路の幅が雨水渠4の排水路の深さよりも長くなる場合がある。それで、雨水渠4の表面は路面でもある。そのことで、ヒートアイランド現象の原因の一つであるアスファルト系舗装が減少するから、ヒートアイランド緩和効果が少しだけ期待できる。雨水渠4がコンクリート製であるからである。雨水渠4の外寸は、幅900mm以内、高さ500mm以内を想定している。
図5に示すように分流式下水道の汚水マンホール19の上部に分流式下水道の雨水渠4の集水桝17を乗せる形は本発明の特徴である。図6の合流式下水道の下水本管7に接続する下水マンホール21の上部を取り払い、集水桝17を上部に設けた形が図5に示されている。
また、図1に示されているように、官民境界に置かれる地先境界ブロック9には、わずかな段差は必要である。このわずかな段差は2cm程度が標準である。2cmのデザインは、バリアフリーからユニバーサルデザイン(汎用性を持つ設計)への技術思想の進化の象徴でもある。2cm程度の段差は盲人の白い杖が確認できる最小レベルの段差である。外を歩く時の盲人には段差があった方が良い場合もある。この段差が強調される場合は、歩道から車道に切り替わる境界である。典型的なのは横断歩道の場合である。本発明の場合には、もう一つの意味がある。図1の横断面図は非常に底の浅い凹型の開水路を形成しているのである。それで、段差2cmは完全な段差解消(バリアフリー)の場合と比較して、2cm深い凹型の開水路となる。前記道路の平均道路幅員長を5mとすると、2cm×5mで1000cm、つまり、地先境界ブロック9の幅12cm程度を除いて、U型側溝の排水路の標準的な断面積900cm程度(幅300mm、高さ300mm)の余裕空間を段差2cmで雨天時のために形成できる。バリアフリーよりもユニバーサルデザインの方が、前記道路の場合には効果がある。
1 民地
2 道路
3 電線共同溝
4 雨水渠
5 水道本管
6 ガス本管
7 下水本管
8 保護管
9 地先境界ブロック
10 L型側溝
11 U字型ブロック
12 逆U字型ブロック
13 蓋
14 ボルト
15 底版コンクリート
16 分岐管
17 集水桝
18 汚水マンホール蓋
19 汚水マンホール
20 下水マンホール蓋
21 下水マンホール
22 汚水本管
23 集水桝蓋

Claims (3)

  1. 「合流式下水道が敷設されていて、路面の中央が高い凸型の一般的な横断面を持つ道路幅員が3.5m~6.5mの既成市街地の生活道路」(以下、前記道路という。)の電柱に架けられている電力線や通信線を地中に埋設すると同時に合流式下水道の分流式化を行うために、前記道路の端にある「合流式下水道の雨水渠」を撤去して、「撤去された合流式下水道の雨水渠」の箇所に電線共同溝(以下、前記電線共同溝という。)を設置するが、前記道路の「路面の中央が高い凸型の横断面」を「路面の中央が低い凹型」に改造して、改造した凹型の路面の中央に「分流式下水道の雨水渠」(以下、前記雨水渠という。)を設置することを特徴とする工法。
  2. 請求項1記載の前記道路に存在する「合流式下水道のマンホールの上部」を撤去した箇所に設置される請求項1記載の前記雨水渠の「集水桝」であり、「撤去されなかった合流式下水道のマンホールの部分」を「分流式下水道の汚水用のマンホール」に転用するので、集水桝の底部に「分流式下水道の汚水用のマンホールの蓋」があることを特徴とする集水桝。
  3. 請求項1記載の前記電線共同溝であり、前記電線共同溝の上部の表面(以下、前記表面という。)を路面として通行の用に供し、前記表面の横断勾配が、高い「路面の端」から低い「路面の中央」に向かって下る横断勾配であることを特徴とする電線共同溝。
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