JP2012136846A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動力室と冷却室とを仕切る隔壁に設けられた開口部での隙間埋め部材50は、動力室と前記冷却室とを連通させる貫通孔54Cを有するとともに、貫通孔54Cを通る分割縁51B1,52A1で互いに分割自在とされた上下のブラケット51,52で構成され、それぞれは、隔壁に対して同じ向きで傾斜する傾斜面部51B,52Aと、傾斜面部51B,52Aに設けられた収容開口54A,54Bと、収容開口54A,54Bに取り付けられた分割グロメット53A,53Bとを有し、分割グロメット53A,53Bは、収容開口54A,54Bで形成される前記貫通孔54Cにて環状に配置され、管路部材は、環状に配置された分割グロメット53A,53Bに覆われた状態で、かつ傾斜面部51B,52Aに対して垂直に貫通孔54Cを貫通する。
【選択図】図5
Description
このような作業車両の隔壁には、複数のホース挿通穴が形成されており、それらのホース挿通穴には、エンジン冷却水をラジエータへ送るためのホース、過給された給気をアフタークーラへ送るためのホース、およびアフタークーラにて冷却された給気をインテークマニホールドに戻すためのホースなどが挿通されている。ホースは隔壁を貫通し、動力室と冷却室とにわたって配設される。
また、前記特許文献には、ホースカバーに球面軸受け構造を採用することで、ホースの傾斜に対応させることも記載されているが、ホースカバーの構造が複雑になるうえ、ホースの振動によっては、球面部分からホースカバーが外れることが考えられ、十分にシールできない可能性がある。
なお、以下の説明において、前後左右方向とは、オペレータが図1に示すキャブ5内の運転席に着座した状態における前後左右方向と同一方向をいう。
図1に示す作業車両としてのホイールローダ1は、前部車体2Aと後部車体2Bとを有する車体2を備え、前部車体2Aの前方には、掘削・積込用のバケット3がブーム4、ベルクランク5、および連結リンク8等を介して取り付けられている。
後部車体2Bの骨組を構成する車体フレームとしての後部車体フレーム9には、車両前方(図1中左方向)から順にキャブ5、動力室6および冷却室7がそれぞれ搭載されている。
図2に示すように、動力室6は、キャブ5よりも車両後方側(図1中右側)に位置し、その天井面が天井カバー6Aによって構成され、その左右両側の側面が一対の図示しないサイドカバーによって構成されている。
天井カバー6Aは、周囲の外装カバーや内部のフレーム等にボルトによって取り付けられており、着脱可能である。左右のサイドカバーは、上部側を支点として跳ね上げ式に回動する構成である。
動力室6には、エンジン20と、エンジン20に供給される吸気を浄化するエアクリーナ21などが収容されている。エンジン20は後部車体フレーム9上に搭載され、エアクリーナ21は天井カバー6Aに取り付けられている。
図示しない冷却ファンが回転されて、冷却空気が後述する隔壁10とは反対側のグリル7A2から冷却室7に向かって吸い込まれ、クーリングユニット30に当てられて車両前方側に向かって流れる。そして、車両前方側に向かう冷却空気は動力室6手前の隔壁10の外周側において、図3に示す天井カバー6Aの排気口6Bや、図示しないサイドカバーに設けられた側方の排気口から排出される。
図2および図3に示すように、後部車体フレーム9上には、動力室6と冷却室7とにわたるアフタークーラホース11、および管路部材としてのラジエータホース12が配設されている。
図4に示すように、アフタークーラホース11は、動力室6側に配置された動力室側ホース11Aと、冷却室7側に配置された冷却室側ホース11Bと、下側に開放した開放部10B1に取り付けられるチューブ41とで構成されている。
車体2においては、エンジン20やクーリングユニット30が既に搭載されているとともに、ラジエータホース12が配置され、このラジエータホース12によりエンジン20とラジエータとが連通している状態にある。また、後部車体フレーム9には、門形フレーム10Aが立設されている。
次いで、上側ブラケット51が取り付けられた上部板10Bを、車体の上方から動力室6と冷却室7との間、すなわち門形フレーム10Aの車両後方側に入れ下ろす。この際、上部板10Bの開放部10B2は下側部分が依然開放しており、この開放部分にラジエータホース12が入り込むように調整しながら上部板10Bを下ろす。こうすることで、ラジエータホース12の上側半分を上側分割グロメット53A内に位置させ、この状態で上部板10Bを門形フレーム10Aにボルト止めする。なお、上部板10Bを予め門形フレーム10Aにボルト止めしておき、その上部板10Bがボルト止めされた門形フレーム10Aを車両後方側に入れ下ろしてもよい。
なお、上部板10Bを入れ下ろす際には、チューブ41を用いたアフタークーラホース11も既に配置されており、上部板10Bの開放部10B2にラジエータホース12を対応させるのと同時に、開放部10B1をアフタークーラホース11に対応させる。そして、チューブ41に一体に設けられた取付プレート42を動力室6側に位置させ、冷却室7側からのボルトを上部板10Bの取付孔10B3に挿通し、取付プレート42の裏ナット43に螺合させることで、取付プレート42を取り付ける。
前記実施形態では、冷却空気がグリル7A2から冷却室7に向かって車両後方側から吸い込まれ、吸い込まれた外気は動力室6に向かって流れて、グリル7A2よりも車両前方に設けられた隔壁10近傍の排気口6Bなどから排出されるものとして説明したが、冷却空気が排気孔6Bなどから吸い込まれてグリル7A2から排出されるものであってもよい。
前記実施形態では、動力室6および冷却室7がキャブ5に対して車両後方側に配置されていたが、それらが車両前方側に配置されていてもよく、また、車両前方側、後方側に関係なく、車両の左右方向に沿って配置された場合でも、本発明を適用できる。
前記実施形態では、アフタークーラホース11は、2分割され、図4のようにチューブ41を介在させているが、分割せずに、ラジエータホース12のように隙間埋め部材50を用いてもよい。
前記実施形態では、隙間埋め部材50は上側ブラケット51と下側ブラケット52との2つのブラケットに分離されるとして説明したが、3つ以上のブラケットに分離されてもよい。
前記実施形態では、突出部54が動力室6側に突出していたが、冷却室7側に突出していてもよい。
前記実施形態では、下側ブラケット52に閉塞面部52Bが設けられていると説明したが、傾斜面部51B,52Aにて開放部10B2が全て覆われる場合には、そのような閉塞面部52Bは不要である。
Claims (5)
- 車体フレームに搭載されるエンジンを収容する動力室と、
前記動力室の車両後方側に配置され、前記フレームに搭載される冷却装置を収容する冷却室と、
前記動力室と前記冷却室とを仕切る隔壁と
を備えた作業車両であって、
前記隔壁の開口部を通して前記動力室と前記冷却室とにわたって配置され、内部に流体が流通する管路部材と、
前記隔壁の開口部での前記管路部材回りの隙間を埋める隙間埋め部材とを有し、
前記隙間埋め部材は、前記動力室と前記冷却室とを連通させる貫通孔を有するとともに、前記貫通孔を通る分割縁で互いに分割自在とされた複数のブラケットで構成され、
前記ブラケットのそれぞれは、前記隔壁に対して同じ向きで傾斜する傾斜面部と、前記傾斜面部に設けられた収容開口と、前記収容開口に取り付けられた分割グロメットとを有し、
前記分割グロメットは、前記収容開口で形成される前記貫通孔にて環状に配置され、
前記管路部材は、環状に配置された前記分割グロメットに覆われた状態で、かつ前記傾斜面部に対して垂直に前記貫通孔を貫通する
ことを特徴とする作業車両。 - 請求項1に記載の作業車両において、
冷却空気が前記冷却室における前記隔壁とは反対側から当該冷却室に向かって吸い込まれ、前記隔壁近傍に設けられた周囲の排気口から排出される
ことを特徴とする作業車両。 - 請求項1または請求項2に記載の作業車両において、
前記ブラケットには、前記傾斜面部を含んで中空箱状の突出部が形成されている
ことを特徴とする作業車両。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の作業車両において、
前記隙間埋め部材を構成する前記ブラケットは、前記貫通孔の中心を通る分割縁で分割される上側ブラケットおよび下側ブラケットであり、
前記分割縁によって形造られる分割線は正面視で水平であり、
前記上側ブラケットは、下側が開放した前記開口部の上側部分を覆うように取り付けられ、
前記下側ブラケットは、前記開口部の下側部分を覆うように取り付けられる
ことを特徴とする作業車両。 - 請求項4に記載の作業車両において、
前記下側ブラケットは、前記傾斜面部と、当該傾斜面部の下側に連続して形成された鉛直な閉塞面部とで形成される
ことを特徴とする作業車両。
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