JP2012136670A - ポリアミドの製造方法 - Google Patents
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【解決手段】本発明のポリアミドの製造方法は、以下の工程(i)〜(iii)を、この順に含むことを特徴とする。
工程(i):モノマーとしての芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとを、融点の低い方のモノマーの融点以上の温度で混合し、混合液を得る工程。
工程(ii):工程(i)で得られた混合液において、生成するポリアミドの融点未満の温度で、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとの反応による塩の生成および前記塩の重合による低重合体の生成をおこないながら、生成した塩および低重合体を破砕し、塩および低重合体の破砕混合物を得る工程。
工程(iii):工程(ii)で得られた破砕混合物を、生成するポリアミドの融点未満の温度で、固相重合する工程。
【選択図】なし
Description
(1)以下の工程(i)〜(iii)を、この順に含むことを特徴とする、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジアミンを主成分とするポリアミドの製造方法。
工程(i):モノマーとしての芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとを、融点の低い方のモノマーの融点以上の温度で混合し、混合液を得る工程。
工程(ii):工程(i)で得られた混合液において、生成するポリアミドの融点未満の温度で、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとの反応による塩の生成および前記塩の重合による低重合体の生成をおこないながら、生成した塩および低重合体を破砕し、塩および低重合体の破砕混合物を得る工程。
工程(iii):工程(ii)で得られた破砕混合物を、生成するポリアミドの融点未満の温度で、固相重合する工程。
(2)生成するポリアミドの融点が250℃以上であることを特徴とする(1)のポリアミドの製造方法。
(3)工程(i)を、モノマーとしての芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとの合計100質量部に対して、5質量部以下の水および/または有機溶剤の存在下でおこなうことを特徴とする(1)または(2)のポリアミドの製造方法。
(4)工程(ii)において、破砕混合物の体積平均粒径が5mm以下になるように破砕することを特徴とする(1)〜(3)いずれかのポリアミドの製造方法。
(5)工程(ii)を、0.11MPa以上の圧力下でおこなうことを特徴とする(1)〜(4)いずれかのポリアミドの製造方法。
本発明のポリアミドの製造方法は、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとをモノマーの主成分として用いるものである。
工程(i):モノマーとしての芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとを、融点の低い方のモノマーの融点以上の温度で混合し、混合液を得る工程。
工程(ii):工程(i)で得られた混合液において、生成するポリアミドの融点未満の温度で、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとの反応による塩の生成および前記塩の重合による低重合体の生成をおこないながら、生成した塩および低重合体を破砕し、塩および低重合体の破砕混合物を得る工程。
工程(iii):工程(ii)で得られた破砕混合物を、生成するポリアミドの融点未満の温度で、固相重合する工程。
工程(i)は、モノマーとしての芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとを、融点の低い方のモノマーの融点以上で混合し、混合液を得る工程である。混合温度を融点の低い方のモノマーの融点以上とすることで、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンは、一方のモノマーが他方のモノマーを溶媒として溶解している状態となるか、あるいは両方のモノマーが液状で混合している状態となる。
工程(ii)は、後の工程(iii)において最終的に得られるポリアミドの融点未満の温度で、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンの反応による塩の生成と、前記塩の重合による低重合体の生成を行う工程である。また、工程(ii)は、生成した塩および低重合体を破砕し、塩および低重合体の破砕混合物を得る工程である。
なお、攪拌動力/仕込み量の上限は、特に限定されないが、通常、攪拌機のモーター出力の観点から、10kW/kg程度である。
工程(iii)は、工程(ii)で得られた破砕混合物を、最終的に得られるポリアミドの融点未満の温度で固相重合し、所定の分子量まで高分子量化させ、ポリアミドを得る工程である。
(1)モノマーの反応率
ポリアミド30mgにメタノール10mLを加え、懸濁液を作製した。この懸濁液を1時間放置し、ディスクフィルターで濾過し、試料溶液を作製した。その後、この試料溶液を質量分析計付帯のガスクロマトグラフィー装置(アジレント・テクノロジー社製、商品名「Agilent 6890N」)で分析した。そして、原料モノマーのジアミンを標準試料として作成した検量線を用いて、ポリアミド中の未反応ジアミンを定量し、ジアミンの反応率を計算した。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、商品名「LA920」)を用いて測定した。なお、破砕混合物の体積平均粒径は、工程(iii)直前にサンプリングしたものを用いた。
ポリアミド5mgに10mMトリフルオロ酢酸ナトリウム含有ヘキサフルオロイソプロパノール2mlを加えて溶解させ、ディスクフィルターで濾過し、試料溶液を作製した。この試料溶液を、示差屈折率検出器(東ソー社製、商品名「RI−8010」)を備えたゲル浸透クロマトグラフィ装置(GPC、東ソー社製)で分析した。溶離液として、10mMトリフルオロ酢酸ナトリウム含有ヘキサフルオロイソプロパノールを用いた。分析条件は、流速が0.4ml/min、温度が40℃であった。そして、ポリメチルメタクリレート(ポリマーラボラトリーズ社製)を標準試料として作成した検量線を用いて、重量平均分子量および数平均分子量を求め、(重量平均分子量)/(数平均分子量)の比を分子量分布とした。
サンプル10mgを、示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製、商品名「DSC−7」)を用いて、常温から600℃まで20℃/分で昇温し、5分間保持後、500℃/分で25℃まで降温し、5分間保持後、600℃まで20℃/分で昇温した。2回目の昇温時に得られた曲線の融解に由来するピークの頂点を融点温度とした。
ポリアミド10mgに47質量%臭化水素酸を3mL加え、130℃で20時間加熱後、蒸発乾固し、さらに80℃2時間減圧乾燥した。これにピリジン2mL、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド1mLを加え、90℃で30分加熱した。冷却後、メンブランフィルターで濾過した試料溶液を、質量分析計を備えたガスクロマトグラフィー装置(アジレント・テクノロジー社製、商品名「Agilent 6890N」)で分析した。ジアミンとトリアミンを標準試料として作成した検量線を用いて、ポリアミド中のジアミンとトリアミンを定量し、ジアミンに対するトリアミンのモル比を算出した。ジアミンの標準物質としては、原料のジアミンを用いた。また、トリアミンの標準物質としては、原料に用いたジアミンを、オートクレーブ中、酸化パラジウムを触媒として240℃で3時間加熱攪拌して反応させて得たトリアミン化合物を用いた。
(1)ジカルボン酸
・テレフタル酸(融点:350℃以上)
・イソフタル酸(融点:350℃以上)
・4,4−ジカルボキシジフェニルエーテル(融点:329℃)
(2)ジアミン
・p−フェニレンジアミン(融点:135℃)
・m−フェニレンジアミン(融点:66℃)
・2,5−ジアミノレゾルシン(融点:214℃)
[工程(i)]
ジカルボン酸としてテレフタル酸120.2g、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン78.2g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.24g、末端封鎖剤として安息香酸1.39gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79、モル比)を、ダブルヘリカル攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、160℃、1時間、20rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を20rpmに保ったまま昇温し、2.6MPa、230℃で3時間保った。生成した塩および低重合体を0.04kW/kgの攪拌動力/仕込み量で攪拌しながら破砕し、その破砕混合物を得た。破砕混合物の体積平均粒径は、1.0mmであった。その後、反応により生じた水蒸気を放出し、常圧に戻した。
回転数を変更せずに昇温し、窒素気流下、250℃に保ち、5時間後、粉末状のポリアミドを得、このポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
TPA:テレフタル酸
IPA:イソフタル酸
PPDA:p−フェニレンジアミン
MPDA:m−フェニレンジアミン
DA:2,5−ジアミノレゾルシン
DC:4,4−ジカルボキシジフェニルエーテル
工程(ii)における回転数を5rpm、圧力を2.3MPa、攪拌動力/仕込み量を0.01kW/kgに変更した以外は、実施例1と同様に行って粉末状のポリアミドを得た。得られたポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
[工程(i)]
ジカルボン酸としてイソフタル酸120.2g、ジアミンとしてm−フェニレンジアミン78.2g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.24g、末端封鎖剤として安息香酸1.39gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79、モル比)を、ダブルヘリカル攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、100℃、1時間、20rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を20rpmに保ったまま昇温し、圧力を2.2MPa、230℃で3時間保ち、生成した塩および低重合体を破砕しながら0.03kW/kgの攪拌動力/仕込み量で攪拌し、その破砕混合物を得た。その後、反応により生じた水蒸気を放圧し、常圧に戻した。
回転数を変更せずに昇温し、窒素気流下、250℃に保ち、5時間後、粉末状のポリアミドを得た。得られたポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
工程(i)において原料とともに水を8.0g加え、工程(ii)において、圧力を2.7MPaとした以外は、実施例3と同様に行って粉末状のポリアミドを得た。得られたポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
工程(i)において原料とともに水を14.0g加え、工程(ii)において、圧力を2.8MPaとした以外は、実施例4と同様に行って粉末状のポリアミドを得た。得られたポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
[工程(i)]
ジカルボン酸としてテレフタル酸107.7g、ジアミンとして2,5−ジアミノレゾルシン90.8g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.22g、末端封鎖剤として安息香酸1.25gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79(モル比))を、らせん型攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、230℃、1時間、25rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を25rpmに保ったまま昇温し、3.1MPa、250℃で3時間保ち、生成した塩および低重合体を0.07kW/kgの攪拌動力/仕込み量で攪拌しながら破砕し、その破砕混合物を得た。その後、反応により生じた水蒸気を放圧し、常圧に戻した。
回転数を変更せずに、窒素気流下、270℃に保ち、5時間後、粉末状のポリアミド(ポリパラフェニレンベンズオキサゾール前駆体)を得た。これを、回転数は変更せずに、窒素気流下、300℃に昇温し、5時間後、粉末状のポリパラフェニレンベンズオキサゾールを得た。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
[工程(i)]
ジカルボン酸として4,4−ジカルボキシジフェニルエーテル140.1g、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン58.7g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.18g、末端封鎖剤として安息香酸1.05gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79、モル比)を、ダブルヘリカル攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、160℃、1時間、20rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を20rpmに保ったまま昇温し、圧力を2.6MPa、温度を230℃で3時間保ち、生成した塩および低重合体を破砕しながら0.04kW/kgの攪拌動力/仕込み量で攪拌し、その破砕混合物を得た。その後、反応により生じた水蒸気を放圧し、常圧に戻した。
回転数を変更せずに昇温し、窒素気流下、250℃に保ち、5時間後、粉末状のポリアミドを得た。得られたポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
[工程(i)]
ジカルボン酸としてテレフタル酸120.2g、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン78.2g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.24g、末端封鎖剤として安息香酸1.39gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79、モル比)を、パドル型攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、160℃、1時間、20rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を20rpmに保ったまま昇温し、圧力を2.6MPa、温度を230℃で3時間保ち、生成した塩および低重合体を破砕しながら0.02kW/kgの攪拌動力/仕込み量で攪拌し、その破砕混合物を得た。その後、反応により生じた水蒸気を放圧し、常圧に戻した。
回転数を変更せずに昇温し、窒素気流下、250℃に保ち、5時間後、粉末状のポリアミドを得た。得られたポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
[工程(i)]
ジカルボン酸としてテレフタル酸120.2g、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン78.2g、触媒として次亜リン酸ナトリウム−水和物0.24g、末端封鎖剤として
安息香酸1.39gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79、モル比)を、ダブルヘリカル攪拌翼を供えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、160℃、1時間、10rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を10rpmに保ったまま昇温し、圧力を2.6MPa、温度を230℃で3時間保ち、生成した塩および低重合体を破砕しながら0.04kW/kgの攪拌動力/仕込み量で攪拌し、その破砕混合物を得た。その後、反応により生じた水蒸気を放圧し、常圧に戻した。
回転数を変更せずに昇温し、窒素気流下、250℃に保ち、5時間後、粉末状のポリアミドを得た。得られたポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
[工程(i)]
ジカルボン酸としてテレフタル酸120.2g、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン78.2g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.24g、末端封鎖剤として安息香酸1.39gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79(モル比))を、アンカー型攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、160℃、1時間、20rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を20rpmに保ったまま昇温し、2.1MPa、230℃で3時間保ち、0.03kW/kgの攪拌動力/仕込み量で破砕せずに攪拌し、塩および低重合体の塊状物を得た。その後、反応により生じた水蒸気を放圧し、常圧に戻した。
回転数は変更せずに、昇温し、窒素気流下、250℃に保ち、5時間、固相重合をおこなって塊状物のポリアミドを得た。そこで、ハンマーで叩いて取り出して評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
[工程(i)]
ジカルボン酸としてテレフタル酸120.2g、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン78.2g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.24g、末端封鎖剤として安息香酸1.39gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79(モル比))を、パドル型攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、両方のモノマーの融点以下の温度である100℃、1時間、20rpmで攪拌した。オートクレーブの内容量に対する、原料の総仕込量は400g/Lであった。
回転数を20rpmに保ったまま昇温し、1.8MPa、230℃で3時間保った。生成した塩および低重合体を0.03kW/kgの攪拌動力/仕込み量で攪拌しながら破砕し、その破砕混合物を得た。破砕混合物の体積平均粒径は、1.4mmであった。その後、反応により生じた水蒸気を放出し、常圧に戻した。
回転数を変更せずに昇温し、窒素気流下、250℃に保ち、5時間後、粉末状のポリアミドを得、このポリアミドを評価に付した。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件、および得られたポリアミドの評価結果を示す。
ジカルボン酸としてテレフタル酸120.2g、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン78.2g、触媒として次亜リン酸ナトリウム一水和物0.24g、末端封鎖剤として安息香酸1.39gからなる混合物(ジカルボン酸:ジアミン:触媒:末端封鎖剤=50:50:0.16:0.79(モル比))を、パドル型攪拌翼を備えた容量500mLのオートクレーブ中、窒素雰囲気下、両モノマーの融点未満である130℃で、0.01MPa、5時間、0.01kW/kgの攪拌動力/仕込み量、20rpmで装置内容物を破砕しながら攪拌したが、塩は生成しなかった。そのため、重合反応は進行しておらず(つまり、低重合体が得られておらず)、モノマー混合物のままであった。表1に、使用したモノマー、工程(i)〜(iii)の製造条件を示す。
Claims (5)
- 以下の工程(i)〜(iii)を、この順に含むことを特徴とする、芳香族ジカルボン酸および芳香族ジアミンを主成分とするポリアミドの製造方法。
工程(i):モノマーとしての芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとを、融点の低い方のモノマーの融点以上の温度で混合し、混合液を得る工程。
工程(ii):工程(i)で得られた混合液において、生成するポリアミドの融点未満の温度で、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとの反応による塩の生成および前記塩の重合による低重合体の生成をおこないながら、生成した塩および低重合体を破砕し、塩および低重合体の破砕混合物を得る工程。
工程(iii):工程(ii)で得られた破砕混合物を、生成するポリアミドの融点未満の温度で、固相重合する工程。 - 生成するポリアミドの融点が250℃以上であることを特徴とする請求項1記載のポリアミドの製造方法。
- 工程(i)を、モノマーとしての芳香族ジカルボン酸と芳香族ジアミンとの合計100質量部に対して、5質量部以下の水および/または有機溶剤の存在下でおこなうことを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミドの製造方法。
- 工程(ii)において、破砕混合物の体積平均粒径が5mm以下になるように破砕することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のポリアミドの製造方法。
- 工程(ii)を、0.11MPa以上の圧力下でおこなうことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のポリアミドの製造方法。
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