JP2012136647A - コーティング剤及びこれを用いたコーティングフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電離放射線硬化性樹脂と、アルキルシリケートとを含有し、該アルキルシリケートが20〜40量体であるコーティング剤及びこれを用いたコーティングフィルムである。
【選択図】なし
Description
2.アルキルシリケートの分子量が、2500〜4000である上記1に記載のコーティング剤。
3.アルキルシリケートがメトキシ基を有する上記1又は2に記載のコーティング剤。
4.電離放射線硬化性樹脂が、カプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレートである上記1〜3のいずれかに記載のコーティング剤。
5.電離放射線硬化性樹脂の重量平均分子量が、1000〜10000である上記1〜4のいずれかに記載のコーティング剤。
6.電離放射線硬化性樹脂100質量部に対するアルキルシリケートの含有量が、1〜20質量部である上記1〜5のいずれかに記載のコーティング剤。
7.トリアジン系紫外線吸収剤及び/又はヒンダードアミン系光安定剤を含む上記1〜6のいずれかに記載のコーティング剤。
8.基材フィルムの一方の面に、上記1〜7のいずれかに記載のコーティング剤を架橋硬化してなるコーティング層を有するコーティングフィルム。
9.基材フィルムとコーティング層との間にプライマー層を有する上記8に記載のコーティングフィルム。
本発明のコーティング剤は、電離放射線硬化性樹脂と、アルキルシリケートとを含有し、該アルキルシリケートが20〜40量体であることを特徴とするものである。ここで、本明細書において電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他に、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
本発明で用いられるアルキルシリケートは、Si原子と結合するアルコキシ基を少なくとも一つ有し、かつ20〜40量体の縮合物であることを要するものであればよく、好ましくは下記一般式(1)で示されるテトラアルキルシリケートの縮合物である。
また、本発明で用いられるアルキルシリケートの分子量は、2500〜4000が好ましく、2500〜3500がより好ましく、さらに2500〜3000が好ましい。なお、本発明においては、分子量も、上記の量体と同様に、平均値である場合も含む。
本発明で用いられる電離放射線硬化性樹脂は、従来電離放射線硬化性の樹脂として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができるが、良好な硬化特性を得る観点から、ブリードアウトしにくく、固形分基準として95〜100%程度としても塗工性を有し、かつ硬化する際に硬化収縮を生じにくいものが好ましい。そのような電離放射線硬化性樹脂の代表例を以下に記載する。また、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
上記した重合性オリゴマーのうち、特にカプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレートが、アルキルシリケートとの組合せにより、優れた自浄性能とその持続性のほか、耐候性及び透明性も得られるので好ましい。カプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレートは、通常カプロラクトン系ポリオールと有機イソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートとの反応により得ることができるものである。
有機ポリイソシアネートとしては、2個のイソシアネート基を有するものが好ましく、黄変を抑制する観点から、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが好ましく挙げられる。また、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが好ましく挙げられる。
本発明のコーティング剤は、耐候性、紫外線遮断性能、及び耐候保持性を向上させる目的で、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。紫外線吸収剤としては、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などが好ましく挙げられる。優れた耐候性、紫外線遮断性能、及び耐候保持性を得る観点からは、トリアジン系紫外線吸収剤及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用することが好ましいく、その配合質量比は、10:90〜90:10が好ましく、30:70〜70:30がより好ましい。
本発明のコーティング剤は、さらに光安定剤を含むことが好ましい。光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく挙げられ、反応性官能基を有するヒンダードアミン系光安定剤であることがより好ましい。
反応性官能基は、電離放射線硬化性樹脂と反応性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基などが好ましく挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。なかでも(メタ)アクリロイル基が好ましい。
本発明のコーティング剤は、その性能を阻害しない範囲で各種添加剤を含有することができる。各種添加剤としては、例えば重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤などが挙げられる。
本発明のコーティングフィルムは、基材フィルムの一方の面に本発明のコーティング剤を架橋硬化してなるコーティング層を有するものである。図1は、本発明のコーティングフィルムの好ましい態様の断面を示す模式図であり、基材フィルム2の一方の面にプライマー層4、コーティング層3が順に積層したものである。
本発明のコーティングフィルムで用いられる基材フィルムとしては、プラスチックフィルム、プラスチックシートが好ましく、ポリオレフィン樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂などからなるものが好ましく挙げられる。なかでも、可視光透過性や作業性などを考慮すると、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーなどのポリオレフィン樹脂の基材フィルムが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレンがより好ましい。
本発明で用いられる基材フィルムは、耐候性を向上させる目的で、紫外線吸収剤を好ましく含有する。紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、例えば、トリアジン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、安息香酸系、サリチル酸系、マロン酸エステル系、シュウ酸アニリド系、シュウ酸アミド系などが好ましく挙げられる。
基材フィルム中の紫外線吸収剤の含有量は、基材に用いられる樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3質量部である。紫外線吸収剤の含有量が上記範囲であれば、本発明のコーティングフィルムに対して効率的に優れた耐候性を付与することができる。
本発明のコーティングフィルムに自浄性能及び可視光透過性を付与する観点から、基材フィルムは帯電防止剤を含有することが好ましい。帯電防止剤としては、ポリエーテル/ポリオレフィン共重合体、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミド、ポリエーテルアミドイミドなどのポリエーテル構造を含む高分子型帯電防止剤が好ましく挙げられ、これらを単独で又は複数種を組み合わせて使用することができる。なかでも、ポリエーテル/ポリオレフィン共重合体及びポリエーテルエステルアミドがより好ましい。
基材フィルムは、該基材フィルムと二つのコーティング層との層間密着性の強化などのためのプライマー層を形成するなどの処理を施してもよい。特に、基材フィルムとコーティング層との間にプライマー層を設けることが好ましい。プライマー層の形成に用いられる材料としては特に限定されず、アクリル系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ウレタンアクリル系樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。
ここで、ポリカーボネート系ウレタン/アクリル共重合樹脂は、ポリカーボネートジオールとジイソシアネートとを反応させて得られるポリカーボネート系ポリウレタン高分子を、ラジカル重合開始剤を使用してアクリルモノマーとラジカル重合させて得られる樹脂である。また、ポリエステル系ウレタン/アクリル共重合樹脂は、ポリエステルジオールとジイソシアネートを反応させて得られるポリエステル系ポリウレタン高分子を、ラジカル重合開始剤を使用してアクリルモノマーとラジカル重合させて得られる樹脂である。
基材フィルムの厚さについては特に制限はないが、優れた耐候性を確保し、かつ作業性や汎用性を考慮すると、通常20〜200μm程度、好ましくは30〜150μmの範囲である。
コーティング層は、上記した本発明のコーティング剤を架橋硬化してなる層である。
コーティング層の厚さは、3〜20μmが好ましく、3〜15μmがより好ましく、さらに好ましくは5〜12μmである。コーティング層の厚さが上記範囲内であると、優れた自浄性能及び可視光透過性と耐光性が効率的に得られる。また、優れた作業性も得られる。
本発明のコーティングフィルムは、上記コーティング層を設けた基材フィルム面の反対側の面に、裏面コーティング層を設けることができる。本発明のコーティングフィルムの用途に応じた性能を、裏面コーティング層に付与することができ、上記コーティング層と同じ層を設けることもできるし、該コーティング層とは別の機能を有する層を設けることもできる。
本発明のコーティングフィルムを農業用フィルムとして用いる場合は、裏面コーティング層は防滴剤を含有する層であることが好ましい。
本発明で用いられる防滴剤としては、一般に用いられる防滴剤を制限なく用いることができ、例えば非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両面界面活性剤などの界面活性剤のほか、シリカ、アルミナおよび酸化チタンなどの無機化合物の粒子などが好ましく挙げられ、防滴性とりわけ防滴性の持続性の観点からは無機化合物の防滴剤を使用することが好ましい。
アニオン界面活性剤としては、硫酸エステル塩のポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、スルホン酸塩のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、リン酸エステル塩のアルキルリン酸カリウムなどが挙げられ、カチオン界面活性剤としては、第1〜3級のアミン塩や第4級アンモニウム塩などが挙げられ、両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
裏面コーティング層は、通常防滴剤とバインダー樹脂とを含むコーティング剤を塗工し、硬化させて得る。バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの公知のバインダーの中から、適宜選択すればよく、例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロース系樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸ブチル/(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体などのアクリル樹脂;その他、ウレタン樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などの単体又はこれらを含む混合物などが好ましく挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
裏面コーティング層に用いられる電離放射線硬化性樹脂として採用されるウレタン(メタ)アクリレートの官能基数は、2〜16が好ましく、2〜10がより好ましく、2〜6がさらに好ましい。官能基数が上記範囲内であると、優れた防滴性、特にその持続性が優れたものとなり、かつ優れた加工性も得られる。
裏面コーティング層を形成するコーティング剤は、裏面コーティング層の好ましい重要な性能である防滴性を阻害しない範囲で各種添加剤を含有することができる。各種添加剤としては、例えばコーティング層に含まれる紫外線吸収剤のほか、重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤などが挙げられる。
本発明のコーティングフィルムは、例えば以下の方法により好ましく製造することができる。基材フィルムの一方の面に、好ましく設けられるプライマー層形成用の樹脂組成物を塗工し、次いで本発明のコーティング剤を塗工する。ここで、プライマー層形成用の樹脂組成物及び電離放射線硬化性樹脂組成物の塗工は、各々硬化後の厚さが上記範囲内となるようにグラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより行う。
電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈などが用いられる。
(評価方法)
(1)自浄性能(初期性能)とその持続性の評価
実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムを、屋外南向きに傾斜45°で設置した。その後、表面の汚れの付着及び沈着状態を、目視観察により下記の基準で評価したものを初期性能の評価とした。また、実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムを、屋外南向きに傾斜45°で設置した後、3ヶ月放置する屋外曝露試験を行った。その後、表面の汚れの付着及び沈着状態を、目視観察により下記の基準で評価したものを持続性の評価とした。
◎ :汚れの付着や沈着は全く確認されなかった
○ :汚れの付着や沈着はほとんどなかった
△ :汚れの付着や沈着は若干あり、実用上たえないものだった
× :汚れの付着や沈着が著しかった
実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムを、80℃の温水に7日間浸漬した。浸漬後のコーティングフィルムの外観を、目視観察により下記の基準で評価した。
◎ :外観変化は全くなかった
○ :外観変化はほとんどなかった
△ :外観が若干白化したが、実用上問題なかった
× :外観が著しく白化した
(3)耐候性の評価(外観の評価)
実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムを、メタルウェザー(ダイプラ・ウィンテス株式会社製)にセットし、ライト条件(照度:60mW/cm2、ブラックパネル温度:63℃、層内湿度:50%RH)で20時間、結露条件(照度:0mW/cm2、ブラックパネル温度:30℃、層内湿度:98%RH)で4時間、水噴霧条件(結露条件の前後10秒間)で800時間放置する耐候性試験を行った。該試験後、25℃50%RHの条件下で2日間保持してから、シート表面にクラックや白化などの外観を、目視観察により下記の基準で評価した。
◎ :外観変化は全くなかった
○ :外観変化はほとんどなかった
△ :外観変化は若干あったが、実用上問題なかった
× :外観変化が著しかった
(4)べたつきの評価
実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムを、80℃の条件下で24時間保管した後の、該コーティングフィルム表面を指で触り、べたつきについて下記の基準で評価した。
◎ :べたつきは全くなかった
○ :べたつきはほとんどなかった
△ :べたつきが若干あったが、実用上問題なかった
× :べたつきが著しかった
(5)耐溶剤性
300g/m2の錘に、ガーゼを輪ゴムで取り付け、酢酸エチルを染み込ませた。次いで実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムの表面を、当該錘を横方向に50往復してから、該フィルムの表面を目視観察により下記の基準で評価した。
○:フィルム表面の変化は全くみられなかった
△:フィルム表面の変化が若干みられたが、実用上問題なかった
×:フィルム表面の変化が著しかった
(6)透明性
実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムの外観を目視観察して、下記の基準で評価した。
○ :ヘイズ感(曇った感じ)が全くなかった
△ :ヘイズ感(曇った感じ)が若干あるが、実用上問題なかった
× :ヘイズ感(曇った感じ)が顕著であった
(7)耐傷性
実施例及び比較例で得られたコーティングフィルムを、スチールウールを用いて、300g/cm2の荷重をかけて5往復擦った後、該コーティングフィルムの表面を、目視観察により下記の基準で評価した。
○ :表面にほとんど変化がなかった
△ :表面に若干の傷付きや艶変化があったものの、実用上問題なかった
× :表面に著しい傷付きがあり、艶変化も顕著であった
基材フィルムとして、透明ポリプロピレン樹脂(厚さ:80μm)からなる樹脂フィルムを準備した。この表面にコロナ放電処理を施した後、該表面に下記組成のプライマー層形成用組成物を塗工(2.5g/m2)し、プライマー層(厚さ:2μm)を形成した。次いで、下記組成のコーティング剤を調製し、グラビアコート法にて塗膜を形成し、175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射して上記塗膜を架橋硬化させることにより、コーティング層(5g/m2)を形成した。得られたコーティング層の厚さは5μmであった。
得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
以下の樹脂組成物と硬化剤とを100:5(質量比)の割合で混合して得られる組成物である。
樹脂組成物:
ポリカーボネート系ウレタン/アクリル共重合樹脂:100質量部
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(「チヌビン400(商品名)」,BASFジャパン株式会社製):15質量部
ヒンダードアミン系光安定剤(「チヌビン123(商品名)」,BASFジャパン株式会社製):3質量部
硬化剤:
ヘキサンメチレンジイソシアネート
カプロラクトン系ウレタンアクリレートオリゴマー(3官能,重量平均分子量:1200):100質量部
アルキルシリケート1(上記一般式(1)におけるR1〜R4が全てメチル基のアルキルシリケートの平均26量体(24量体〜28量体の混合物),重量平均分子量:2500〜2900):10質量部
トリアジン系紫外線吸収剤(「チヌビン479(商品名)」,2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン,BASFジャパン株式会社製):1質量部
反応性官能基を有する光安定剤(商品名「サノールLS−3410」,1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニルメタクリレート,BASFジャパン株式会社製):2質量部
実施例1において、コーティング剤に含まれるカプロラクトン系ウレタンアクリレートオリゴマーを、ポリエーテル系アクリレートオリゴマー(2官能,重量平均分子量:3000)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1を他のアルキルシリケート2(上記一般式(1)におけるR1〜R4が全てメチル基のメチルシリケートの平均31量体(29量体〜33量体の混合物),重量平均分子量:3000〜3400)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1を他のアルキルシリケート3(上記一般式(1)におけるR1及びR3がメチル基であり、R2及びR4がエチル基であるアルキルシリケートの平均24量体(22量体〜26量体の混合物),重量平均分子量:2700〜3200)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1を他のアルキルシリケート4(上記一般式(1)におけるR1〜R4がエチル基であるアルキルシリケートの平均23量体(21量体〜25量体の混合物),重量平均分子量:2900〜3400)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1をアルキルシリケート5(「MS−56(商品名)」,三菱化学株式会社製,上記一般式(1)におけるR1〜R4が全てメチル基のアルキルシリケートの平均10量体(10〜12量体の混合物),重量平均分子量:1100〜1300)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1をアルキルシリケート6(「MS−56S(商品名)」,三菱化学株式会社製,上記一般式(1)におけるR1〜R4が全てメチル基のアルキルシリケートの平均16量体(14〜18量体の混合物),重量平均分子量:1500〜1900)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1を上記のアルキルシリケート6とし、カプロラクトン系ウレタンアクリレートオリゴマーを、ポリエーテル系アクリレートオリゴマー(2官能,重量平均分子量:3000)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1をアルキルシリケート7(「メチルシリケート51(商品名)」,コルコート株式会社製,上記一般式(1)におけるR1〜R4が全てメチル基のアルキルシリケートの平均7量体,分子量:789)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
実施例1において、コーティング剤に含まれるアルキルシリケート1をメトキシ基とエトキシ基とを有するアルキルシリケート8(「EMS−485(商品名)」,コルコート株式会社製,上記一般式(1)におけるR1及びR3がメチル基であり、R2及びR4がエチル基であるアルキルシリケートの平均10量体である。分子量:1300)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
比較例4において、コーティング剤に含まれるカプロラクトン系ウレタンアクリレートオリゴマーを、ポリエーテル系アクリレートオリゴマー(2官能,重量平均分子量:3000)とした以外は、実施例1と同様にしてコーティングフィルムを得た。得られたフィルムについて、上記の評価を行った。評価結果を第1表に示す。
2.基材
3.コーティング層
4.プライマー層
Claims (9)
- 電離放射線硬化性樹脂と、アルキルシリケートとを含有し、該アルキルシリケートが20〜40量体であるコーティング剤。
- アルキルシリケートの分子量が、2500〜4000である請求項1に記載のコーティング剤。
- アルキルシリケートが、メトキシ基を有する請求項1又は2に記載のコーティング剤。
- 電離放射線硬化性樹脂が、カプロラクトン系ウレタン(メタ)アクリレートである請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング剤。
- 電離放射線硬化性樹脂の重量平均分子量が、1000〜10000である請求項1〜4のいずれかに記載のコーティング剤。
- 電離放射線硬化性樹脂100質量部に対するアルキルシリケートの含有量が、1〜20質量部である請求項1〜5のいずれかに記載のコーティング剤。
- トリアジン系紫外線吸収剤及び/又はヒンダードアミン系光安定剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載のコーティング剤。
- 基材フィルムの一方の面に、請求項1〜7のいずれかに記載のコーティング剤を架橋硬化してなるコーティング層を有するコーティングフィルム。
- 基材フィルムとコーティング層との間にプライマー層を有する請求項8に記載のコーティングフィルム。
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