JP2012136029A - 離型フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽剥離でありながらシリコーン移行が少ない離型フィルムを提供する。
【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、硬化型シリコーンを含有する塗料を塗布して設けられた離型層を有する離型フィルムであり、当該硬化シリコーンが分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーンを含有し、前記離型層面に粘着テープ(tesa社製A7475)を貼り付けて、引張速度0.3m/分の条件で180°剥離したときの剥離力が94mN/2.5cm以下であることを特徴とする離型フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は離型フィルムに関し、詳しくは軽剥離でありながらもシリコーン移行の少ない離型フィルムを提供するものである。
ポリエステルフィルムを基材とする離型フィルムは、セラミック積層コンデンサー、セラミック基板等の各種セラミック電子部品製造時に使用するグリーンシート成形用工程紙、また偏光板、光学フィルター等、フラットパネルディスプレー製造時に使用する光学部材の粘着セパレータに多く使用されている。
近年、セラミック積層コンデンサーの小型化・大容量化が進むに伴い、グリ−ンシートが薄膜化し、より剥離力の軽いフィルムが求められる傾向にある。またフラットパネルディスプレー製造時においても、画面が大型化し、剥離されるフィルムの幅が広くなることにより、かかる用途においても、剥離の軽いセパレータが求められている。
そのような要求に対し、離型塗料として、分岐が少なく長いジメチルポリシロキサン分子鎖を有するシリコーンが選択されるが、それでも所要の軽剥離が得られない場合は非反応性シリコーンを添加することが一般に行われている。
しかしながら、非反応性シリコーンは離型層表面にブリードアウトして液状皮膜形成して軽剥離化を達成するために、被着体に移行し、被着体のシリコーン汚染や粘着力低下という望ましくない作用をもたらす。
特開2005−343073号公報 特開2005−47176号公報
伊藤邦雄編「シリコーンハンドブック」、日刊工業新聞社、1990年、p.535
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、軽剥離でありながらシリコーン移行が少ない離型フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、塗料として特定の構造のシリコーンを用いれば、上述の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。 すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、硬化型シリコーンを含有する塗料を塗布して設けられた離型層を有する離型フィルムであり、当該硬化シリコーンが分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーンを含有し、前記離型層面に粘着テープ(tesa社製A7475)を貼り付けて、引張速度0.3m/分の条件で180°剥離したときの剥離力が94mN/2.5cm以下であることを特徴とする離型フィルムに存する。
本発明によれば、軽剥離でありながらもシリコーン移行の少ない離型フィルムを提供することができ、その工業的価値は極めて高い。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明において、ポリエステルフィルムに使用するポリエステルはホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。ホモポリエステルからなる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート
(PEN)等が例示される。一方、共重合ポリエステルの場合は30モル%以下の第三成分を含有した共重合体であることが好ましい。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)等の一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
いずれにしても、本発明でいうポリエステルとは、通常80モル%以上、好ましくは90モル%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエチレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート単位であるポリエチレン−2,6−ナフタレート等であるポリエステルを指す。
本発明におけるポリエステル層中には易滑性付与を主たる目的として粒子を配合することが好ましい。配合する粒子の種類は易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の粒子が挙げられる。また、特公昭59−5216号公報、特開昭59−217755号公報等に記載されている耐熱性有機粒子を用いてもよい。この他の耐熱性有機粒子の例として、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。さらにポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等の何れを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
また、本発明においてポリエステルフィルムに含有される粒子の平均粒径は0.1〜5μmを満足するのが好ましく、さらに好ましくは0.5〜3μm、最も好ましくは0.5〜2μmの範囲である。平均粒径が0.1μm未満の場合には、粒子が凝集しやすく、分散性が不十分となる傾向があり、一方、5μmを超える場合には、フィルムの表面粗度が粗くなりすぎて、後工程において離型層を設ける場合等に不具合を生じることがある。
さらにポリエステル中の粒子含有量は、0.01〜5重量%を満足するのが好ましく、さらに好ましくは0.01〜3重量%の範囲である。粒子含有量が0.01重量%未満の場合には、フィルムの易滑性が不十分になる場合があり、一方、5重量%を超えて添加する場合にはフィルム表面の平滑性が不十分になる場合がある。
なお、本発明におけるポリエステルフィルム中には上述の粒子以外に本発明の主旨を損なわない範囲において、従来公知の酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等を添加することができる。
本発明の離型フィルムを構成するポリエステルフィルムの厚みはフィルムの腰による影響を低減させるため、より薄膜であるのが好ましいが、一方においてはフィルム平面性確保の必要がある。離型フィルムを構成するポリエステルフィルム厚みが薄すぎる場合には加工時の熱処理によるしわ等により、フィルム平面性が損なわれる場合が多い。かかる観点より、本発明における離型フィルムを構成するポリエステルフィルムの厚みは12〜100μmであるのが好ましく、さらに好ましくは25〜50μmの範囲がよい。
次に本発明におけるポリエステルフィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。
すなわち、先に述べたポリエステル原料を使用し、ダイから押し出された溶融シートを冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高める必要があり、静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。次に得られた未延伸シートは二軸方向に延伸される。
その場合、まず、前記の未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する延伸温度は通常130〜170℃であり、延伸倍率は通常3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍である。そして、引き続き180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。また、同時二軸延伸を行うことも可能である。同時二軸延伸法としては、前記の未延伸シートを通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃で温度コントロールされた状態で機械方向および幅方向に同時に延伸し配向させる方法で、延伸倍率としては、面積倍率で4〜50倍、好ましくは7〜35倍、さらに好ましくは10〜25倍である。そして、引き続き、170〜250℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。 上述の延伸方式を使用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動式等、従来から公知の延伸方式を採用することができる。「スクリュー方式」はスクリューの溝にクリップを乗せてクリップ間隔を広げていく方式である。「パンタグラフ方式」はパンタグラフを用いてクリップ間隔を広げていく方式である。「リニアモーター方式」はリニアモーター原理を応用し、クリップを個々に制御可能な方式でクリップ間隔を任意に調整することができる利点を有する。
さらに同時二軸延伸に関しては二段階以上に分割して行ってもよく、その場合、延伸場所は一つのテンター内で行ってもよいし、複数のテンターを併用してもよい。
本発明において、同時二軸延伸により離型フィルムを構成するポリエステルフィルムを延伸することによれば、従来、逐次二軸延伸では面積倍率が大きくなる場合において、延伸時に破断する等の不具合を生じる場合があったが、同時二軸延伸においては延伸追従性が良好であるため、フィルム長手方向および幅方向において、逐次二軸延伸よりもさらに面積倍率を大きくすることが可能なため、さらにフィルム厚みむらの小さいポリエステルフィルムを製造することが可能となるので好ましい。
また、上述のポリエステルフィルムの延伸工程中にフィルム表面を処理する、いわゆる塗布延伸法(インラインコーティング)を施すことができる。
それは以下に限定するものではないが、例えば、逐次二軸延伸においては特に1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前にコーティング処理を施すことができる。
本発明の離型フィルムを構成する離型層は、離型性を有する硬化型シリコーン樹脂で、硬化課程においてビニル基との反応を含むものである。反応のタイプは特に限定されないが、ビニル基のラジカル的な反応、ケイ素-水素結合を有する基の付加反応、硫黄-水素結合を有する基の付加反応などが例示できる。なかでもケイ素-水素結合を有する基の付加反応(いわゆる付加型シリコーン)が好ましく用いられる。硬化処理におけるエネルギー源も限定されないが、熱処理、紫外線照射、電子線照射が例示できる。これら単独、あるいは組み合わせて用いられるが、熱処理単独、熱と紫外線の併用処理が好ましく用いられる。
本発明で用いる分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーン化合物は、公知の方法で製造される。本発明においては、いかなる製法で得られたものでもよいが例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ジビニルテトラメチルジシロキサン、およびヘキサメチルジシロキサンの混合物を、酸もしくはアルカリ触媒の存在下反応させることにより目的の化合物を含むシリコーンが得られる(伊藤邦雄編「シリコーンハンドブック」、日刊工業新聞社、1990年、p.99に記載がある)。
本発明で用いる分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーンに含まれるビニル基の位置は特に限定されないが、軽剥離性、反応性の点で分子末端にあるのが好ましい。
本発明で用いる分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーン化合物の分子量は特に限定されないが、その粘度が、好ましくは30〜100000mPa・s、さらに好ましくは100〜5000mPa・sの範囲である。分子量が小さすぎると、塗工中に揮散し塗工系内を汚染する恐れがあり、軽剥離効果も小さくなる。また、分子量が大きすぎると反応性が落ち、移行性が大きくなる。
硬化シリコーン塗料中に含有される分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーン化合物の割合は固形分重量比で、通常0.1〜90%、好ましくは1〜70%、さらに好ましくは、5〜50%の範囲である。含有量が少なすぎると軽剥離効果が小さいことがあり、多すぎると密着性や塗膜強度が悪化する懸念がある。
本発明における分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーン化合物を含有する硬化シリコーン塗料の形態は、特に限定されない。高粘度の物を溶剤に希釈して塗工する、いわゆる溶剤型。比較的低粘度の物をそのまま塗工する無溶剤型、水系の溶媒に分散させたエマルジョン型が例示できる。溶剤希釈時の希釈溶剤としては、トルエン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エチルメチルケトン(MEK)、イソブチルメチルケトン等のケトン類、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類が例示でき、溶解性、塗工性や沸点等を考慮して単独または複数混合して使用する。
また、離型層の特性を調整するために本発明の主旨を損なわない範囲において、反応調整剤、密着強化剤、剥離コントロール剤等の助剤を併用してもよい。
離型層の塗工量(乾燥後)は、通常0.01〜1g/m、好ましくは0.04〜0.5g/m、さらに好ましくは0.06〜0.3g/mの範囲である。
離型層の塗工量が少な過ぎる場合、軽剥離とならず剥離力の安定性に欠けることがある。一方、塗工量が多すぎる場合、移行性の増大、ブロッキングの懸念がある。
本発明において、ポリエステルフィルムに離型層を設ける方法として、マルチロールコート、リバースグラビアコート、ダイレクトグラビアコート、バーコート、ダイコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。塗工方式に関しては、原崎勇次著「コーティング方式」槇書店 1979年発行に記載例がある。
また、本発明における離型フィルムを構成するポリエステルフィルムには、あらかじめコロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。さらに本発明における離型フィルムを構成するポリエステルフィルムには、あらかじめ接着層、帯電防止層等の塗布層が設けられていてもよい。
なお、本発明における離型フィルムを構成する離型層は上述の塗布延伸法(インラインコーティング)によりポリエステルフィルム上に設けられてもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。本発明で用いた測定法は次のとおりである。
(1)テープA剥離力(剥離速度0.3m/分)の測定
試料フィルムの離型面に粘着テープ(tesa社製「A7475」)を貼り付けた後、25mm×300mmのサイズにカットし、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は(株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」を使用し、引張速度0.3(m/分)の条件下、180°剥離を行った。
(2)テープB剥離力(剥離速度0.3m/分)の測定
試料フィルムの離型面に粘着テープ(日東電工(株)製「No.31B」)を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットし、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は(株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」を使用し、引張速度0.3(m/分)の条件下、180°剥離を行った。
(3)テープB剥離力(剥離速度3m/分、30m/分)の測定
試料フィルムの離型面に粘着テープ(日東電工(株)製「No.31B」)を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットし、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力はテスター産業(株)製高速剥離試験機「TE−702型」を使用し、試料フィルムの離型面が上面になるように固定し、貼り合わせているNo.31B粘着テープ側を剥離する方法にて、剥離速度が各々、3(m/分)、30(m/分)の条件下、180°剥離を行った。
(4)離型フィルムの移行性(残留接着率)評価
・残留接着力
試料フィルムの離型面に日東電工(株)製No.31B粘着テープを2kgゴムローラーにて1往復圧着し、100℃で1時間加熱処理する。次いで、圧着したサンプルからNo.31B粘着テープを剥がし、JIS−C−2107(ステンレス板に対する粘着力、180°引き剥がし法)の方法に準じて接着力を測定する。これを残留接着力とする。
・基礎接着力
残留接着力の場合と同じ粘着テープ(No.31B)を用いて、JIS−C−2107に準じてステンレス板に粘着テープを圧着して、同様の要領にて測定を行う。この時の値を基礎接着力とする。これらの測定値を用いて、下記式に基づいて残留接着率を求める。 残留接着率(%)=(残留接着力/基礎接着力)×100
測定は20±2℃、65±5%RHにて行う。残留接着力が80%を下回ると裏写りによりセパレータを剥離する際に障害を起こしやすくなるので80%以上を○、80%未満を×判定とした。
実施例1:
38μm厚みの2軸延伸PETフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製:ダイアホイルT100−38)に下記組成からなる離型剤を塗布量(乾燥後)が0.1(g/m2)になるように塗布し、120℃、30秒間熱処理し、離型フィルムを得た。
《離型剤組成》
次の組成を持つシリコーン混合物(以下シリコーンAと呼ぶ)、なお、Meはメチル基を表す。
C=CH−Si(Me)O(−Si(Me)−O)n−Si(Me)−CH=CH 約60モル%
C=CH−Si(Me)O(−Si(Me)−O)n−SiMe 約35モル%
MeSiO(−Si(Me)−O)n−SiMe 約5モル%(nの平均値約104、粘度約200mPa・s) 100重量部
移行性の少ない軽剥離溶剤型シリコーン(信越化学(株)製:KS−847H、不揮発分30%) 83重量部
Me3SiO(−SiH(Me)−O)m−SiMe3で表されるシリコーン
(Gelest社製:HMS−991、粘度約20mPa・s) 3.3重量部
白金含有触媒(信越化学(株)製:catPL−50T) 4重量部
これをMEK/ヘキサンの混合溶媒(混合比率は1:3)にて希釈し、固形分濃度2重量%の塗布液を作製した。
実施例2:
38μm厚2軸延伸PETフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製:ダイアホイルT100−38)に下記組成からなる離型剤を塗布量(乾燥後)が0.1(g/m2)になるように塗布し、90℃、30秒間熱処理した後、高圧水銀ランプを用いて照射量約200mJ/cm2で紫外線照射し、離型フィルムを得た。
《離型剤組成》
シリコーンA 100重量部
熱・紫外線併用硬化溶剤型シリコーン(東レダウコーニング(株)製:LTC851、不揮発分30%) 83重量部
MeSiO(−SiH(Me)−O)−SiMeで表されるシリコーン(Gelest社製:HMS−991、粘度約20mPa・s) 3.3重量部
硬化触媒(東レダウコーニング(株)製:BY24−835) 6重量部
これらをMEK/ヘキサンの混合溶媒(混合比率は1:3)にて希釈し、固形分濃度2重量%の塗布液を作製した。
比較例1:
実施例1において、離型剤組成を下記離型剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、離型フィルムを得た。
《離型剤組成》
移行性の少ない軽剥離溶剤型シリコーン(信越化学(株)製:KS−847H、不揮発分30%) 100重量部
白金含有触媒(信越化学(株)製:catPL−50T) 1重量部
これらをMEK/ヘキサンの混合溶媒(混合比率は1:3)にて希釈し、固形分濃度2重量%の塗布液を作製した。
比較例2:
実施例1において、離型剤組成を下記離型剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、離型フィルムを得た。
《離型剤組成》
移行性のある軽剥離溶剤型シリコーン(信越化学(株)製:KS−778、不揮発分30%) 100重量部
白金含有触媒(信越化学(株)製:catPL−50T) 1重量部
これらをMEK/ヘキサンの混合溶媒(混合比率は1:3)にて希釈し、固形分濃度2重量%の塗布液を作製した。
上記実施例および比較例で得られた各フィルムの特性をまとめて下記表1に示す。
Figure 2012136029
実施例1および実施例2のフィルムは、移行性の少ない比較例1に対して大きく残留接着率を低下させることなく軽剥離を実現した。一方、従来技術で軽剥離化された比較例2記載のフィルムは、軽剥離ではあるものの、大きく残留接着率が低下した。各フィルムのより高速での剥離力は、下記表2に示すとおりである。
Figure 2012136029
実施例1および実施例2のフィルムは、偏光板セパレータ、偏光板保護フィルムセパレータ用途において実際に使用される剥離速度域(3〜30m/分)においても軽剥離を示した。
本発明のフィルムは、例えば、セラミック積層コンデンサー、セラミック基板等の各種セラミック電子部品製造時に使用するグリーンシート成形用工程紙、また偏光板、光学フィルター等、フラットパネルディスプレー製造時に使用する光学部材の粘着セパレータとして、好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、硬化型シリコーンを含有する塗料を塗布して設けられた離型層を有する離型フィルムであり、当該硬化シリコーンが分子中にビニル基を1個のみ持つシリコーンを含有し、前記離型層面に粘着テープ(tesa社製A7475)を貼り付けて、引張速度0.3m/分の条件で180°剥離したときの剥離力が94mN/2.5cm以下であることを特徴とする離型フィルム。
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