JP2012135112A - 高電圧インバータ装置及びその出力電圧調整方法 - Google Patents

高電圧インバータ装置及びその出力電圧調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高出力の高電圧を連続的に、安定的にしかも安全に得られるようにする。
【解決手段】直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳されたSELV以内の電圧を入力電圧Vinとし、それをスイッチング素子Qswによってスイッチングしてトランス10の励磁巻線NPの電流を断続し、その出力巻線NSから高電圧を出力する。そのトランス10は、コア11に出力巻線NSがNS1〜NS4に分割されて、それぞれ層間絶縁層Es1〜Es4を挟んで積層されて巻装され、その外側に主絶縁層Epsを介して励磁巻線NPが巻装されており、その各絶縁層はいずれも、フッ素樹脂フィルムからなるテープが1枚もしくは複数枚重ねて巻かれて形成され、主絶縁層Epsの厚さが各層間絶縁層Es1〜Es4の厚さより厚い共振トランスであり、その自己共振周波数がスイッチング周波数の1倍を超え20倍以下の範囲にある。
【選択図】 図1

Description

この発明は、高電圧電源装置や放電用電源装置等に用いられるスイッチングレギュレータ、インバータ等の高電圧インバータ装置及びその出力電圧調整方法に関する。
大気圧プラズマは、表面処理の一つの手段として、表面の改質や汚染物の除去等、様々な工業製品に応用されている。樹脂等に接着や印刷、コーティング等を施す場合に、大気圧プラズマにより前処理を行うと、濡れ性を向上させることが可能になる。
例えば、電子写真方式による画像形成装置により樹脂トナーが印刷された印刷物に、紫外線硬化型のニスをコーティングしようとすると、樹脂トナーに含まれるワックス成分により、樹脂トナー印刷部分のニスを弾いてしまう。しかし、大気圧プラズマによる表面処理を行うと濡れ性が向上するため、ニスコーティングが可能になり、印刷物の付加価値が向上する。その大気圧プラズマを発生させるためには高電圧が必要となり、インバータによって安全に高電圧を得る必要がある。
大気圧プラズマが発生し易い数KV、もしくは二十〜十数KVの高電圧を発生させる交流のインバータ装置において、この電圧範囲の高電圧は感電やスパークによる発火・発煙等が発生する恐れがあり、人体に極めて危険である。
一方、国際規格IEC60950(J60950)の安全規格によると、入力電圧はSELV(Safety Extra Low Voltage:安全特別低電圧)である60VDC以内もしくは電圧尖頭値が42.4V以内を超えなければ安全とされている。そのため、そのSELV以内の電圧をインバータの入力電圧とし、何らかの原因でインバータ回路の構成部品が絶縁破壊されても、入力側で供給電力が制限される構成が必須である。
そこで、電源装置全体の構成としては商用入力電源とし、その電源回路の出力電圧範囲をSELV以内の電圧として、それを入力とする高圧インバータによって高電圧を発生させるものがある。
入力電圧がSELV以内であると、所定の出力Voutを得るためには、その数十倍から数百倍の昇圧倍率nが必要となる。ここで、
n=Vout/SELV
とすれば、Vout=15KV、SELV=48Vのときは、n=312.5倍の昇圧が必要になる。
これを実現するためには、トランスやコッククロフトウオルトン回路等のN倍整流回路等があげられる。しかし、コッククロフトウオルトン回路等のN倍整流回路は、コンデンサによる充放電で行うものであるため、瞬間的な単発出力は引き出せるが連続的に出力電力を取り出すことは困難である。したがって、安定な出力を得るには大型のトランスに頼らざるを得ない。物に例えると、軽いものを高いところまで移動させるのは比較的容易であるが、重いものを高いところまで持ち上げるのには大変な労力が要る。高電圧インバータにおいても、負荷(重さ)×移動距離×高さの総和に相当する出力電力が、数mWとごく小さなものではなく、数十Wないし数百Wを得る必要がある。
トランスを決定する一般定義は次式のように表記される。すなわち、励磁巻線の巻数Np、励磁巻線に流れる電流Ip、および出力巻線の巻数Noutは、次式で求められる。
Np= Vin・Ton/Ae・ΔB
Ip=Nout・Iout/Np
Nout =Vout・Np・Ton/Vin
ここで、Ton:時比率(sec) Ae:コアの実効断面積(cm
ΔB:磁束密度(gauss) Vin:入力電圧
Vout:出力電圧(V) Iout:出力電流(A)
これらの定義から分かるように、トランスの持つコアの磁束密度ΔBもしくは実効断面積Aeと、励磁巻線の巻数Npとの関係が反比例となっているため制約されてしまう。出力巻線の巻数Noutはなるべく少ない正の整数であることが必要になってくる。しかし、巻数が少ないとコアの磁束密度ΔBが大きくなり、損失が増大すると共に磁気飽和の方向に進み、トランスとしての機能がなくなってしまう。また、逆に巻数が多すぎると巻線長さが増えるため、そこに流れる電流による損失が増加してしまう。
したがって、図18のB−Hカーブに示すように、コアの磁束密度ΔBが特定の範囲のみでの制約があり、それを超えると磁気飽和になる。保持力HでなすB−Hカーブの経路上の面積(斜線部)がPLFであり、この部分が一般的にはヒステリシス損(鉄損)といわれる。つまり、励磁巻線の巻数Npは特定の範囲のみとなり、トランスから引き出せる出力は、この両者の綱引きにかかっているが、結果的には特定の範囲に限定される。
磁束Bが必要十分に取り出せれば、次に述べるトランスの特性低下が生じない。しかし現実的にはコアの材料(例えばフェライト0.2〜0.3tesla、珪素鋼板1tesla:ただし使用したい周波数による、アモルファス1tesla、パーマロイ等がある)により磁束が不足する。
さらに、励磁巻線の巻数Npと出力巻線の巻数Noutは比例関係にある。ここで技術課題になるのが、NpとNoutの大きさが、ごく一般的には出力電圧でほぼ決まるが、入力電圧Vinが低く昇圧倍率nが非常に大きな場合には、出力巻線の巻数Noutが必然的に非常に多くなり、巻線間容量の増大と層間容量の増大等が起こってしまう。そのため、次のような問題が生じる。
・使用したい動作周波数でトランスとして必要なインダクタンスが得られない。
・トランスの周波数の範囲が狭い。
・誘電損失が増大する。
・高電圧による近接効果による損失が増大する。
そのため、トランスの性能を低下させてしまう。
そこで、従来のスイッチングコンバータとして、例えば特許文献1に記載されたものがあり、このスイッチングコンバータは、直流の入力電源を持ち、一つのトランスにて1次巻線(励磁巻線)が分割された巻線であり、その出力側に2つの出力巻線をもつ他励型ON−OFF方式の直流電源である。
また、特許文献2に記載された高圧電源回路は、50%固定オンデューティのプッシュプルモードで動作する1対のスイッチング素子によって、絶縁高圧トランスの2つの1次巻線(励磁巻線)の励磁電流をスイッチングし、1つの2次巻線(出力巻線)の出力を整流平滑して直流高電圧を得るものである。
特開平10−144544号公報 特許第3152298号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたスイッチングコンバータや特許文献2に記載された高圧電源回路は、いずれも1個のトランスに複数の励磁巻線と出力巻線を設けて、その各出力を出力巻線の中点をとって整流平滑したり、単に整流平滑して直流出力とするものであるため、出力巻線の巻数を多く巻けず、昇圧比が高い高電圧(数十W乃至数百W)を連続して出力させることはできなかった。
そもそもトランスとは、励磁巻線と出力巻線との磁気結合が良くないと漏れ磁束が増えて磁気損失が増えるため、励磁巻線と出力巻線は磁気結合がよくなるように、対抗面積が同じ面積で対応距離が極力近いことが必要になる。
ところが、先に述べたような高電圧を発生するためのトランスは、入力電圧と出力電圧との昇圧比が大きいため出力巻線の巻数の方が格段に多く、現実的には1層にて対抗面積が同じ面積で対応距離を極力近くすることはできない。
さらに、励磁巻線と出力巻線が近いと誘電体の許容耐電圧を越え、アーク放電が部分的に起って絶縁破壊が生じる恐れがある。かつ出力巻線の巻数が多いために一つ一つの巻線間(層間)容量が増大し、誘電損失が増大するとともに、インバータとして高速スイッチングするトランスの外形を小型にし、重量を軽くすることが困難になる。
また、トランスの励磁インダクタンスが、動作したいスイッチング周波数で機能を果たさないという課題が出てくる。さらに出力巻線の巻数が多いために巻線長に応じた抵抗が生じて損失が増大する。
この発明は、上述したような諸問題に鑑みてなされたものであり、高電圧インバータ装置を大型化及び重量化することなく、SELV(安全特別低電圧)内の安全な低い入力電圧によって、交流高電圧の高出力を連続的に供給できるようにすることを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳されたSELV以内の電圧を入力電圧とし、その入力電圧をスイッチングしてトランスの励磁巻線に励磁電流を流し、そのトランスの出力巻線から高電圧を出力する高電圧インバータ装置において、
上記トランスが、コアに上記出力巻線が略同じ巻き幅の複数層の巻線に分割されて積層して巻装され、その外側に誘電体でなる主絶縁層を介して上記励磁巻線が上記出力巻線と略同じ巻き幅で巻装されており、上記出力巻線の分割された各層の隣接する層間にもそれぞれ誘電体でなる層間絶縁層が設けられ、上記各絶縁層はいずれも、フッ素樹脂フィルムからなるテープが1枚もしくは複数枚重ねて巻かれて形成され、上記主絶縁層の厚さが上記各層間絶縁層の厚さより厚い共振トランスであり、
その共振トランスの自己共振周波数が上記スイッチングの周波数の1倍を超え20倍以下の範囲にあることを特徴とする。
上記共振トランスの自己共振周波数が、上記スイッチングの周波数の1.25倍から20倍の範囲にあるとなおよい。
上記共振トランスの上記各絶縁層はそれぞれ上記フッ素樹脂フィルムからなるテープが複数枚重ねて巻かれて形成され、上記主絶縁層の厚さが上記各層間絶縁層の厚さの2倍から4倍であることが望ましい。
上記共振トランスの上記各層間絶縁層はそれぞれ上記フッ素樹脂フィルムからなるテープが3から6枚重ねて巻かれて形成され、上記主絶縁層は上記フッ素樹脂フィルムからなるテープが9から18枚重ねて巻かれて形成されているとよい。
上記いずれかの電圧インバータ装置であって、上記共振トランスを、同一の特性を持つ個別の複数の共振トランスによって構成し、その複数の共振トランスの各励磁巻線を並列に接続して同時並列に励磁させるようにし、その複数の共振トランスの各出力巻線を互いに並列又は直列に接続し、かつその各出力巻線の出力電圧波形の時間軸が同期しているとよい。
上記いずれかの高電圧インバータ装置であって、上記共振トランスを、同一の特性を持つ個別の複数の共振トランスによって構成し、その複数の共振トランスの各励磁巻線を直列に接続して同時に励磁させるようにし、その複数の共振トランスの各出力巻線を互いに並列又は直列に接続し、かつその各出力巻線の出力電圧波形の時間軸が同期していてもよい。
この発明による高電圧インバータ装置の出力電圧調整方法は、上記いずれかの高電圧インバータ装置において、上記共振トランスの上記主絶縁層と上記各層間絶縁層をそれぞれ形成する上記フッ素樹脂フィルムからなるテープを重ねて巻く枚数を調整することによって、上記出力巻線から出力する高電圧を調整する。
あるいは、上記共振トランスの上記出力巻線の分割数を変更することによって、上記出力巻線から出力する高電圧を調整してもよい。
この発明の高電圧インバータ装置によれば、上記の構成によって、高出力の高電圧を連続的に、安定的にしかも安全に得ることができる。
この発明による高電圧インバータ装置の基本的な実施例を示す回路図である。 スナバ回路の異なる例を示す回路図である。 2磁路の共振トランスの外観例を示す概略正面図である。 1磁路の共振トランスの外観例を示す概略正面図である。 図3又は図4に示す共振トランスの巻線部の右半部の縦断面図である。 図1に示した高電圧インバータ装置の動作説明に供する波形図である。 トランス10における励磁インダクタンスLpと共振の鋭さQの周波数特性を示す曲線図である。
この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例1の構成を簡略化して示す回路図である。 図8に示した実施例1のターンON時の等価回路図である。 同じくON時の等価回路図である。 同じくターンOFF時の等価回路図である。 同じくOFF時の等価回路図である。 図8に示した実施例1の動作中の各部の電圧波形の変化を示すタイミングチャートである。
この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例2の構成を簡略化して示す回路図である。 この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例3の構成を簡略化して示す回路図である。 この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例4の構成を簡略化して示す回路図である。 この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例5の構成を簡略化して示す回路図である。 トランスのB−Hカーブの例を示す線図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔高電圧インバータ装置の基本回路例〕
図1は、この発明による高電圧インバータ装置の基本的な実施例を示す回路図である。
この高電圧インバータ装置は、入力端子1a,1bから供給される直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳されたSELV(安全特別低電圧)以内の電圧を入力電圧Vinとし、その入力電圧Vinをスイッチングしてトランス10の一次側の励磁巻線NPに励磁電流を流し、そのトランス10の二次側の出力巻線NSから高電圧を出力し、出力端子2a,2bから交流高電圧の出力電圧Vout を負荷に対して出力する。すなわち、図1においてINが入力、OUTが出力である。
トランス10は共振トランスであり、コア11に励磁巻線NPと複数層の巻線NS1〜NS4に分割された出力巻線NSとが巻装され、分割された各巻線NS1〜NS4は直列に接続されて出力巻線NSを構成している。出力巻線NSと励磁巻線NPとの間に主絶縁層Epsが、コア11と出力巻線NSの巻線NS1との間及び分割された各層の隣接する層間に層間絶縁層Es1〜Es4が設けられている。このトランス10の構成の詳細は後述する。
トランス10の励磁巻線NPの一端が正極側の入力端子1aに接続され、他端がFETによるスイッチング素子Qswのドレイン・ソース間を通して負極側の入力端子1bに接続されている。出力巻線NSの一端は出力端子2aに接続され、他端は出力端子2bに接続されると共に、負極側の入力端子1bにも接続されている。
20は発振回路を含む制御回路でありIC(集積回路)として作られている。この制御回路20は入力端子1a,1bから供給される入力電圧Vinによって動作し、抵抗R1を介してスイッチング素子Qswのゲートにスイッチングパルスを印加して、そのスイッチング素子Qswをオン・オフさせる。それによって、トランス10の励磁巻線NPに断続的に電流を流し、出力巻線NSに交流高電圧を発生させる。
また、入力電源の正極側のa点とスイッチング素子Qswの正極側のb点との間に、a点に一端を接続したコンデンサCとアノードをb点に接続したダイオードDとを直列に接続してスナバ回路を構成している。このスナバ回路は、トランス10のリセット用及びスイッチング素子Qswの電圧抑圧用に設けられている。
そのスナバ回路としては、このダイオードDとコンデンサCの直列回路以外にも、図示していないが、コンデンサCに並列に抵抗Rを接続したいわゆるRCスナバ回路もある。
さらに、図2に示すように、スイッチング素子Qswの正極側のb点から入力電源の正極側のa点にコンデンサC1とダイオードD1とを、図1におけるダイオードDとコンデンサCとは順序を入れ替えて接続し、そのコンデンサC1とダイオードD1のアノードとの接続点eに別のダイオードD2のカソードを接続し、そのダイオードD2のアノードとスイッチング素子Qswの負極側のd点との間に、インダクタ(チョークコイル)L1と抵抗R2との並列回路を接続したスナバ回路も考えられる。
トランス10の出力はスイッチング周波数の半波交流(脈流)であるが、直流部分が少しあったときにそれをカットしたい等の理由で交流のみ出力させたい場合が生じる。その場合は、出力の正極側ラインに図1に破線で示すようにコンデンサCsを配置するとよい。コンデンサCsは交流成分のみ導通する。ただし、この発明による高電圧インバータ装置は出力電圧が数KV〜20KVの範囲のものが対象であるため、コンデンサCsはその出力電圧と同じ電圧以上の耐圧が必要になる。
〔トランスの構造〕
ここで、図1における共振トランスであるトランス10の構造について説明する。図3は2磁路の共振トランスの外観例を示す概略正面図、図4は1磁路の共振トランスの外観例を示す概略正面図であり、図5はそれらの巻線部の右半部の縦断面図である。
図3及び図4において、11はフェライト等の磁性材からなるコアであり、その各磁路に僅かなギャップによる磁気抵抗11rが設けられ、コア11の磁束飽和を抑制している。この磁気抵抗11rは磁路上のどこに設けてもいいが、外部への不要輻射ノイズなどへの影響もあるため、トランス内部に閉じ込めた方がよいので、巻線部12の芯となる中足(センター)11aに設けた方がよい。その磁気抵抗11rは、2磁路の場合は3箇所、1磁路の場合は1箇所になる。
2磁路の場合に中足11aに設けた磁気抵抗11rは2磁路に共通となるため、2倍の間隔(Gap)になる。あるいは、中足11aに設ける磁気抵抗(センタギャップ)を4倍の間隔にして、その1箇所だけにしてもよい。この例では図示していないが、巻線するために予め中足11aを覆うように樹脂製のボビンを装着し、その上に巻線部12を巻装するのが一般的であるが、これにこだわる必要はない。
そして、巻線部12は図5の断面図に示すように、コア11の中足11aに出力巻線NSを略同じ巻き幅Wの複数層の巻線NS1〜NS4に分割(この例では4分割)して積層して巻装し、その外側に誘電体でなる主絶縁層Epsを介して励磁巻線NPを出力巻線NSと略同じ巻き幅Wで巻装している。その出力巻線NSの分割された各層の最下層の巻線NS1と中足11aとの間および隣接する各層間にもそれぞれ誘電体でなる層間絶縁層Es1〜Es4を設けている。
すなわち、出力巻線NSは、コア11の中足11aに絶縁層Es1を介して第1層の巻線NS1を巻き、その上に層間絶縁層Es2を介して第2層の巻線NS2を巻き、その上に層間絶縁層Es3を介して第3層の巻線NS3を巻き、さらにその上に層間絶縁層Es4を介して第4層の巻線NS4を巻く。その上に主絶縁層Epsを介して励磁巻線NPを巻いている。さらに、この実施例では励磁巻線NPの外側に絶縁被覆層12aを設けている。
上記各絶縁層Es1〜Es4及びEpsはいずれも、フッ素樹脂フィルムからなるテープを1枚もしくは複数枚重ねて巻いて形成する。そして、主絶縁層Epsの厚さを絶縁層Es1及び各層間絶縁層Es2〜Es4の厚さより厚くする。
好ましくは、上記各絶縁層Es1〜Es4及びEpsはいずれも、フッ素樹脂フィルムからなるテープを複数枚重ねて巻いて形成し、主絶縁層Epsの厚さを絶縁層Es1及び各層間絶縁層Es2〜Es4の厚さの2倍から4倍になるようにするとよい。
その場合、絶縁層Es1及び各層間絶縁層Es2〜Es4は、それぞれフッ素樹脂フィルムからなるテープを3〜6枚重ねて巻いて形成し、主絶縁層Epsは、フッ素樹脂フィルムからなる同じテープを9〜18枚重ねて巻いて形成するとよい。
励磁巻線NPとそれに隣接する分割された出力巻線NS4との間の主絶縁層Epsの厚さによる層間距離を、Es1〜Es4の各層間距離dより大きくする必要があり、少なくとも2倍(2≦n)にするのが数KV〜20KVの高電圧出力に対する絶縁耐圧上望ましい。しかし、4倍を超える(4<nになる)と磁気結合が悪くなることが実験結果により判明した。そのため、2≦n≦4の範囲にするのが望ましく、n=3程度が最適である。
そこで、この実施例では図5に示すように、絶縁層Es1及び各層間絶縁層Es2〜Es4は、それぞれフッ素樹脂フィルムからなるテープを3枚重ねて巻いて形成し、主絶縁層Epsは、同じテープを9枚重ねて巻いて形成して、主絶縁層Epsの厚さが絶縁層Es1及び各層間絶縁層Es2〜Es4の各厚さの3倍になるようにしている。
このように、この実施例では出力巻線NSを4分割し、コア11の中足11aとその分割した巻線NS1との間及び各巻線NS2,NS3,NS4間の絶縁層(誘電体層)Es1,Es2,Es3,Es4の各厚さによる層間距離dを均一にし、層間の巻線でなす電極の面積Sも均一にしている。
このようなインバータ装置によって高い出力電圧を生成するためにはトランス10の出力巻線NSを多く巻かなくてはならないため、出力巻線NSを1層で巻くことは困難である。1層で巻くにはかなり細い巻線で巻くことになって巻線抵抗が大きくなったり、磁路が極端に長いもので巻くことになって巨大化したりするため現実的でない。そこで、この実施例では出力巻線NSの巻数をなるべく均等に分割し、しかも各層の巻線NS1〜NS4の巻き幅を略同じにし、励磁巻線NPが巻き終わったときの巻幅Wによる表面の面積と近い表面積になるようにしている。
磁気結合度を上げるためにこのようにすると、出力巻線NSの分割した各層の巻線間に電圧ショート防止のための絶縁層を配置するので、その各巻線層による電極(巻線)間でコンデンサになってしまう。そのコンデンサの容量値が、トランスとしての電力変換機能に悪影響を及ぼす。トランス10を励磁するとき同時に各絶縁層間にも電流が流れ、励磁インダクタンスLpと絶縁層の容量Coによって自己共振が発生する。その自己共振周波数fは数1で表される。
Figure 2012135112
この場合の励磁巻線NPと出力巻線NS間の静電容量Coは次の(1)式によって求まる。計算途中は記載しないが分割された絶縁層の各容量が励磁巻線NPからみて直列接続の回路をなす。
Co=εεs・S/(N+n)d (1)

ここで、出力巻線NSの分割数をN、出力巻線NSと励磁巻線NP間の距離(主絶縁層Epsの厚さ)が出力巻線NSの分割した各層間距離d(Es1〜Es4の各厚さ)のn倍、各絶縁層を構成する誘電体の比誘電率をεsとする。誘電体の誘電率はεεs(εは真空の誘電率)である。
上記の(1)式から静電容量Coは絶縁層の比誘電率εsに比例し、絶縁層の厚さの総和である(N+n)dに反比例する。自己共振周波数fは数1から静電容量Coの平方根に反比例する。したがって、絶縁層の比誘電率εsが大きい程静電容量Coが大きくなるため自己共振周波数fは低下する。この自己共振周波数fは後述するようにスイッチング素子QswのON・OFFによるスイッチング周波数fswより高くなければならず、ある範囲でなるべく高い方が望ましいので、静電容量Coは小さいことが望ましく、絶縁層の比誘電率εsが小さい程よい。
比誘電率εsが3を超えると、所望の自己共振周波数fを実現するためには、絶縁層の厚さの総和である(N+n)dを絶縁に必要な厚さ以上に大きくしなければならなくなり、トランスが大きくなって実用的でないことが実験の結果判明した。したがって、絶縁層の比誘電率εsは3以下でなるべく小さい方がよい。しかも充分な絶縁耐圧が必要である。
フッ素樹脂は、比誘電率が2.6であるから3よりも小さく、且つ絶縁性も高いので、最適である。例えば、厚さ0.13mmのフッ素樹脂フィルムの片面にシリコーン系粘着剤を塗布した厚さ0.18mmのテープで、破壊電圧が約21.5KVであった。
これに対して、例えばポリエステルは比誘電率が4と大きく、絶縁性も低いので使用できない。
フッ素樹脂は、フッ素を含むオレフィンを重合して得られる合成樹脂であり、ポリテトラフルオロエチレン(四フッ素化樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(三フッ素化樹脂)、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、フッ素化樹脂共重合体等がある。
これらのフッ素樹脂をフィルム状に加工してカットし、その片面にシリコーン系の粘着剤を塗付したテープを複数回巻いて各絶縁層を形成する。フッ素樹脂は比誘電率が約2.6と低く、絶縁耐圧が高いので、各絶縁層を形成するのに最適である。また、各層間距離をテープの巻回数で調整することができる。
このようにすれば、層間絶縁層Es1〜Es4の各厚さによる各層間距離d、およびそれに基ずく層間距離の総和である(N+n)dも、各絶縁層を形成するフッ素樹脂フィルムからなるテープの巻回数によって容易に調整することができ、それによって、先述した静電容量Coとそれによる自己共振周波数fの調整も容易である。
また、入出力間の絶縁の考え方に2層+1層という考えがある。機能絶縁+基礎絶縁+強化絶縁を合わせて3層とすれば、3層の内1つに欠陥があっても他の2層で絶縁を持たせることができる。また、両側の2層には電流を流し、真中の1層で絶縁を保つこともできる。
そのため、各層間絶縁層Es1〜Es4をフッ素樹脂フィルムからなるテープを3枚もしくはそれ以上重ねて巻いて形成するとよく、その場合主絶縁層Epsは同じテープを9枚もしくはそれ以上重ねて巻いて形成するとよい。
〔高電圧インバータ装置の動作説明〕
図1に示したこの発明の実施例の高電圧インバータ装置は、フライバック方式で高電圧を得るため、エネルギーが一次側からトランス10に注入される期間と二次側から取り出される期間とが交互になる。すなわち、一次側のスイッチング素子QswがONの期間にエネルギーが励磁エネルギーとしてトランス10に蓄えられ、一次側のスイッチング素子QswがOFFの期間にそれを二次側に吐き出すような動作をする。
図6はスイッチング素子Qswのスイッチング制御信号であるドライブ電圧Vgsとソース・ドレイン間電圧Vdsのタイミング関係を示す波形図である。ドライブ電圧VgsのON/OFFはスイッチング素子QswのON/OFFに対応し、スイッチング素子Qswのソース・ドレイン間電圧Vdsに対応してトランス10の出力電圧Voutが発生する。その出力電圧Voutとソース・ドレイン間電圧Vdsとは、励磁巻線NPと出力巻線NSの巻数比をNpsとすると、次式の関係がある。
Vout=Vds・Nps
出力電圧Voutは正弦波状の半波になるため、半波が完了するための時間は、少なくともトランス10の励磁巻線NPの共振周期の1/2以上の時間幅が必要になる。しかし、図6の(a)にAで示す期間内にスイッチング素子QswがOFF期間からON期間に移行しないといけない。図6の(b)に示すようにスイッチング素子QswがON期間に移行するタイミングが遅れると、2次高調波が出てくる。この波が出てくると出力のパワーが分散されてしまい、次の周期には波高値が減衰する。したがって、減衰した高調波が来る前に出力を完了する必要がある。
そのため、トランス10の励磁巻線NPの自己共振周波数fとスイッチング素子QswのON・OFFによるスイッチング周波数fswとの関係はfsw ≦f である必要がある。時比率(励磁巻線への電圧印加のON時間とOFF時間の割合)が50%:50%の場合はfsw=f である。しかし、高電圧高電流を出力するためには、トランス10に励磁エネルギーを蓄えるON時間をなるべく長くする必要がある。ON時間の割合が50%を超えるようにするのはそのためであり、有効な出力を得るためにはON時間の割合が55%以上あることが望ましい。
しかし、当然のことながら励磁エネルギーを放出して発生電圧を出力するためのOFF時間が必要であり、その時間が短すぎるとトランス10に蓄えた励磁エネルギーを放出しきれなくなり、残留エネルギーが残ってしまう。そうすると、その残留エネルギーが次の周期また次の周期とだんだん溜まってきて、出力波形が正弦波の波形でなくなってしまう。
そのため、トランス10に蓄えた励磁エネルギーを放出するOFF時間(自己共振の半周期以上)の割合が2.5%以上あることが必要である。その場合ON時間の割合は97.5%以下となる。
したがって、ON時間の割合が55%以上97.5%以下の範囲、OFF時間の割合は2.5%以上45%以下の範囲が望ましく、この範囲でON時間の割合が多い方がよい。
自己共振周波数fとスイッチング周波数fswとの倍率は、ON時間の割合:OFF時間の割合である時比率が50%:50%のとき1.0倍、55%:45%のとき約1.1倍、60%:40%のとき1.25倍、75%:25%のとき2.0倍、90%:10%のとき5.0倍、95%:5%のとき10.0倍、97.5%:2.5%のとき20.0倍となる。
以上の説明から明らかなように、この発明による高電圧インバータ装置は、昇圧動作時におけるトランス10の自己共振周波数fがスイッチング周波数fswに関して次の(2)式の範囲にあることが必要である。自己共振周波数fは、この範囲でなるべく高い方が大きなエネルギーを放出できる。
fsw <f≦20・fsw (2)
しかし、後述する実施例のように複数の共振トランスの励磁巻線を直列あるいは並列に接続して使用する場合には、その接続状態で実際に昇圧動作をしているときの自己共振周波数であり、トランス単体で動作させたときの自己共振周波数とは異なる。
この高電圧インバータ装置では、スイッチング周波数fswは可聴音周波数を充分に超える周波数、例えば20KHzの一定周波数に固定する。そして、スイッチング素子QswのONデューティ(図6に示したドライブ電圧VgsのNデューティ)が上記時比率のON期間に相当する割合になるように、図1の制御回路20から出力するスイッチングパルスの周期(1/fsw)とONデューティを予め設定する。
励磁インダクタンスLpとその層間容量Coと自己共振周波数fとの関係は、前述した数1の関係があり、f=1/2π√(Lp・Co)であるから、層間容量Coが小さいほど自己共振周波数fは高くなる。層間容量Coは前述の(1)式から層間距離の和(N+n)dが大きいほど小さくなるので、分割数Nが多いほど層間距離の和が大きくなり、自己共振周波数fが高くなることになる。
数1と(1)式から、自己共振周波数fは次の(3)式で表される。
­=1/2π√{Lp・εεs・S/(N+n)d} (3)
上記の(3)式で示す自己共振周波数fは、トランスとして最低限必要な周波数帯域となる。ここで明確になったように、このような形態のトランス構造においては、出力巻線を分割することは必須であり、分割数Nによりトランスの巻線に生じる容量Coは低減し、それによって自己共振周波数fの帯域が延びることになる。
この帯域は、図7の(a)に示す励磁インダクタンスLpの周波数特性が実線(容量Coが小の場合)で示す平らなところで使用するために必要な帯域である。容量Coが大の場合は同図に破線で示すように自己共振周波数fの帯域が狭くなり、励磁インダクタンスLpの周波数特性が平らなところが殆どなくなる。
図7の(b)は共振の鋭さQの周波数特性を示す。実線は巻線の抵抗値rが小さい場合、破線は巻線の抵抗値rが大きい場合の特性をそれぞれ示している。
このQの値は次の数2によって求められる。
Figure 2012135112
したがって、Q値は巻線の抵抗値rに反比例する。また、出力電圧VoutはQに比例する(Vout =Q・Vin)。そのため、出力電圧を上げるためにはQ値が高くなくてはならない。この発明に使用する共振トランスでは、100〜400のQが必要である。Q値を上げるためには、前述した巻線間の容量Coと巻線の抵抗値rを低減することが有効である。巻線間の容量Coは前述したように出力巻線NSを複数層に分割して、比誘電率が小さい絶縁層を介して積層することによって低減している。実験の結果によれば、Q値を左右する巻線の抵抗値は主として出力巻線NSの抵抗値であり、Q値を上げるためには、出力巻線の総線長を短くするか太い銅線で巻くことが必要になる。
出力電圧を7KVとすれば、入力電圧は60Vmaxであるから、約117倍の昇圧が必要であり、これを一次側の励磁巻線と二次側の出力巻線の巻数比で実現しようとすると大きな巻数比が必要になるため、出力巻線を細い線で多数回巻線しなければならない。
しかし、この発明では共振トランスを使用しており、前述したように出力電圧Vout =Q・Vinになるため、Qを大きくすれば巻数比をあまり大きくしなくても充分な昇圧を達成することができる。
この実施例では、出力巻線NSを4層に分割して積層して巻装しているので、出力巻線NSを太い線で巻くことができ、その結果出力巻線NSの抵抗値rが小さくなり、銅損も低減できた。また、この出力巻線NSの分割積層により前述のように巻線間の容量Coも低減するため、Qを充分に大きくすることができる。
このように、トランス10は巻数比をなるべく下げた状態でも磁束飽和せず、高電流を引き出すためトランス自体の自己共振を層間距離で調整し、励磁巻線と出力巻線間の静電容量Coと出力巻線NSの抵抗値rを低減することによって、Q値を400程度まで高めることが可能である。
例えば、図1に示したトランス10として、EFR42Lのコア11を使用して、励磁巻線NPとして0.9mm径の銅線を20T(T:ターン)巻き、出力巻線NSとして0.3mm径の銅線を200T(50Tずつ4層)巻いて、Q値を200程度にすることができる。この場合、巻き数比は「10」で非常に小さいが、入力電圧Vin=56VDC(SELV以内)として、出力電圧Vout =200×56=11.2KV(出力電流は実効値で0.3Arms)を取り出すことができる。
〔出力電圧調整方法〕
この発明による高電圧インバータ装置の出力電圧調整方法は、詳述した実施例における共振トランスであるトランス10を作製する際に、前述した主絶縁層Epsと各層間絶縁層Es1,Es2,Es3,Es4をそれぞれ形成するフッ素樹脂フィルムからなるテープを重ねて巻く枚数(巻き回数)を調整することによって、合計層間容量Coを調整でき、それによって前述の数2によるQ値を調整し、出力巻線NSから出力するVout = Q・Vin で決まる高電圧の出力電圧を調整する。
あるいは、トランス10の出力巻線NSの分割数を変更することによっても、各層間絶縁層の数が変化するため、合計層間容量Coを調整でき、それによって前述の数2によるQ値を調整し、上記と同様に出力巻線NSから出力する高電圧の出力電圧を調整することができる。
このような高電圧インバータ装置の出力電圧調整方法は、以下に説明する複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置においても、その各トランスを作製する際に実施することができる。
〔複数トランスの実施例〕
次に、この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例について説明する。
〔実施例1:図8〜図13〕
この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例1(併合励磁+積み上げ昇圧の例)について図8〜図13によって説明する。図8はその構成を簡略化して示す回路図であり、図1及び図8と対応する部分には同じ符号を付して、それらの説明は省略する。以下の実施例2〜5を示す図14〜図17においても同様である。
図8に示す高電圧インバータ装置におけるトランスT1,T2は、いずれも図1及び図3〜図5によって説明したものと同じ構成の共振トランスであり、同一の特性を持つ別個のトランスである。そのトランスT1,T2の励磁巻線NP1,NP2が入力電源の正極側のa点とFETによるスイッチング素子Qswの正極側のb点との間に並列に接続される。
そのトランスT1,T2にはそれぞれ出力巻線NS1,NS2があり、トランスT2の出力巻線NS2の上にトランスT1の出力巻線NS1が積み上げられるように、出力巻線NS1と出力巻線NS2が直列に接続され、各出力巻線NS1,NS2の接続されていない方の各他端が出力端子2a,2bへ繋がる。
出力線にコンデンサを設けていないが、出力の直流成分をカットしたい場合には、図1の実施例と同様に出力線にコンデンサCsを設けるとよい。以下の他の実施例においても同様である。
このトランスT1,T2の各出力巻線NS1,NS2も、図1に示したトランス10と同様に、個別のコアにそれぞれ複数層の巻線に分割されて巻装され、その分割された各巻線が直列に接続されて構成されており、その外側に励磁巻線NP1,NP2が巻装されている。その出力巻線NS1,NS2と励磁巻線NP1,NP2との間に主絶縁層が、コア11と出力巻線NS1,NS2の各最下層の巻線との間及び分割された各層の隣接する層間にも層間絶縁層が設けられている。しかし、図8ではこれを簡略化して、通常の一次巻線と二次巻線を有するトランスと同じシンボル図で示している。
制御回路(IC)20は、抵抗R1を介してスイッチング素子Qswのゲートにスイッチングパルスを印加してスイッチング素子Qswをオン・オフさせる。それによって、入力電圧Vinを断続してトランスT1,T2の励磁巻線NP1,NP2に断続的に電流を流し、各出力巻線NS1,NS2に交流高電圧を発生させる。
この高電圧インバータ装置において、スイッチング素子QswがターンONした時(Turn
ON時)には、図9に等価回路で示すようになり、入力電源の正極側から破線矢印で示すようにスナバ回路のコンデンサCとダイオードD(この時は接合間容量によりコンデンサとして機能する)を通してスイッチング素子Qswに電流が流れるが、トランスT1,T2の励磁巻線NP1,NP2には殆ど電流が流れず、出力巻線NS1,NS2にも誘起電流は殆ど流れない。
スイッチング素子Qswが完全にオンになると、図10に等価回路で示すようになり、入力電源の正極側からから破線矢印で示すように、トランスT1、T2の並列に接続された励磁巻線NP1,NP2とスイッチング素子Qswを通して電流が流れ、そのトランスT1、T2の出力巻線NS1,NS2にも破線矢印で示すように誘起電流が流れ、出力電圧が得られる。
スイッチング素子QswがターンOFFした時(Turn OFF時)には、図11に等価回路で示すようになり、スナバ回路のコンデンサCの充電電荷が放電する。このときダイオードDは、順方向電圧が閾値になるまでの順方向回復時間の間は接合容量によりコンデンサとして機能する。
スイッチング素子Qswが完全にオフになると、図12に等価回路で示すようになり、トランスT1,T2の並列に接続された励磁巻線NP1,NP2に逆起電圧が発生し、それが破線矢印で示すようにスナバ回路のダイオードD(このときは導通状態になる)とコンデンサCを通して流れるとともに、開放したスイッチング素子Qswのソース・ドレイン間(この時はコンデンサとして機能する)を通して入力電源側へも流れる。各出力巻線NS1,NS2にも逆起電圧が発生し、それにより出力端子2a,2bに接続された負荷に電流を流す。
スイッチング素子Qswが周期的にオン・オフすることによって、上述した各状態を繰り返すことになる。そのときの各部の電圧波形の変化を図13のタイミングチャートに示す。この図における各波形の大小の比率、絶対値、時間軸の比率及び大小の相関は正確なものではない。
この図13において、Vgsはスイッチング素子Qswのドライブ電圧、VNp1、VNp2は励磁巻線NP1,NP2の電圧、Idsはスイッチング素子Qswに流れる電流、Vdsはスイッチング素子Qswのソース・ドレイン間電圧、VNout1はトランスT1の出力巻線間電圧、VNout2はトランスT2の出力巻線間電圧、Voutは出力電圧である。そして、この図13から明らかなように各出力巻線NS1,NS2の出力電圧VNout1とVNout2の波形の時間軸が同期している。そのために、トランスT1、T2の特性が同じであることに加えて、スイッチング素子Qswのドレイン端子と各トランスの励磁巻線NP1,NP2の負極側端子との各接続線の長さが略同じになるように、スイッチング素子Qswを配置するのが望ましい。
このように、この実施例の高電圧インバータ装置は、磁路が全く違う別個のコアで同じ特性を持つトランスを少なくとも2個設け、その各励磁巻線を同時に励磁し、出力側において各出力巻線の出力電圧波形の時間軸を同期させ、その各出力電圧を加算あるいは乗算する。したがって、複数の励磁巻線に偏磁が生じることがなく、出力巻線の巻数を多くすることができるので、昇圧比が高い高電圧を連続して、安定にしかも安全に得ることができる。
トランスを1個使用した図1の実施例と、同じ特性のトランスを2個使用した図8の実施例では、単純計算では入力電圧Vinが同じときの出力電圧は2倍になり得る。
しかし、実際には、2個のトランスT1,T2の励磁巻線NP1,NP2を並列に接続したことによる、総合励磁インダクタンスの減少および総合容量の増加と、出力巻線NS1,NS2を直列に接続したことによる総合抵抗値の増加(1/巻枚比の影響になるが)、各巻線間の相互インダクタンスの影響、出力端子2a,2b間に接続される負荷のインピーダンス等によってもQ値が変わるため、単純には計算でない。
それでも、実際に出力電圧は高くなり、その増加が少ない場合はその分出力電流値が大きくなるため、出力電力は約2倍になり得る。
なお、トランスT1,T2の自己共振周波数fも、単体で動作する場合と複数個接続した状態で動作する場合とでは相違するが、実際の動作状態において、自己共振周波数fとスイッチング周波数fswとの関係が、前述した(2)式の範囲、すなわちfsw<f≦20・fswの条件を満たすように設定する。
〔実施例2:図14〕
次に、この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例2(併合励磁+加算の例)について図14によって説明する。図14はその構成を図8と同様に簡略化して示す回路図である。
この実施例2でも、トランスT1,T2は、それぞれ図1及び図3〜図5によって説明したものと同じ構成の共振トランスであって、同一の特性を持つ別個のトランスである。
そして、実施例1と相違する点は、その別個のトランスT1の出力巻線NS1とトランスT2の出力巻線NS2とが互いにその出力電流が加算されるように並列に接続されて、出力端子2a,2bへ繋がっている。
この各トランスT1、T2の励磁巻線NP1,NP2が入力電源の正極とスイッチング素子Qswの正極間に並列に接続されていること、および図13によって説明したように、各出力巻線NS1,NS2の出力電圧VNout1とVNout2の波形の時間軸が同期していることも実施例1と同じである。その他の構成も前述した実施例1と同様である。
この実施例の場合も、前述した実施例1と同様に出力電力の増加を単純な計算で示すことができないが、トランス1個の場合と比べて出力電圧は殆ど変わらないが、出力電流が増加し、出力電力は約2倍になり得る。
〔実施例3:図15〕
次に、この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例3(分割励磁+加算の例)について図15によって説明する。図15はその構成を図8と同様に簡略化して示す回路図である。
この実施例3においては、前述した実施例1,2と同じく別個に設けた同一の特性を持つ2個の共振トランスであるトランスT1,T2の励磁巻線NP1とNP2を、入力電源の正極とスイッチング素子Qswの正極との間に直列に接続している。そして、その入力電源の正極とスイッチング素子Qswの正極との間にスナバ回路を構成するダイオードDとコンデンサCの直列回路も接続している。
トランスT1,T2の出力巻線NS1,NS2は、実施例2と同様に各出力電流が加算されるように並列に接続されて、出力端子2a,2bへ繋がっている。その他の構成は実施例1,2と同様である。
この場合は、励磁巻線NP1とNP2が直列に接続されているため、入力電圧Vinはは分割されて1/2ずつになるが、励磁インダクタンスLpが約2倍になり、層間容量Coが約1/2になるため、Lp/Coが約4倍になり、数2によるQ値が約2倍になるため、出力電圧Vout=Q・Vinは、入力電圧Vinが1/2になっても変わらず、電流が約2倍になるので、出力電力は約2倍になる。実際にはこのように単純な計算で示すようにはならないが、出力電力が増加することは確かである。
〔実施例4:図16〕
次に、この発明による高電圧インバータ装置の実施例4(分割励磁+積み上げ昇圧の例)について図16によって説明する。図16はその構成をを図8と同様に簡略化して示す回路図である。
この実施例4においては、同一の特性を持つトランスT1、T2の励磁巻線NP1とNP2を、実施例3と同様に入力電源の正極とスイッチング素子Qswの正極との間に直列に接続している。その入力電源の正極とスイッチング素子Qswの正極との間にスナバ回路を構成するダイオードDとコンデンサCの直列回路も接続している。そして、トランスT1の出力巻線NS1とトランスT2の出力巻線NS2が、出力巻線NS1の上に出力巻線NS2が積み上げられるように直列に接続され、それぞれ接続されていない他端が出力端子2a,2bに繋がっている。
その他の構成及び作用は実施例1、3と同様であり、それらの実施例を組み合わせたような作用になる。
〔実施例5:図17〕
次に、この発明による複数の共振トランスを用いた高電圧インバータ装置の実施例5(トランス3個による併合励磁+積み上げ昇圧の例)について図17によって説明する。図17はその構成を示す回路図である。
この実施例5においては、同一の特性を持つ3個のトランスT1、T2、T3の各励磁巻線NP1,NP2、NP3を入力電源の正極とスイッチング素子Qswの正極との間に並列に接続している。その各トランスT1、T2、T3の出力巻線NS1,NS2,NS3を全て直列に接続し、その出力巻線NS1とNS3のそれぞれ接続されていない方の端子を出力端子2a,2bに接続している。
その他の構成及び作用は、前述した各実施例と同様である。この実施例5によればより高い高電圧出力および大きな出力電力を供給することができる。
なお、同一の特性を持つ3個のトランスT1、T2、T3の各励磁巻線NP1,NP2、NP3を実施例3,4と同様に全て直列に接続してもよい。また、その各トランスT1、T2、T3の出力巻線NS1,NS2,NS3を全て並列に接続してもよい。実施例2〜5においても、出力の直流成分をカットしたい場合には、実施例1と同様に出力線にコンデンサCsを設けるとよい。
また、この発明による高電圧インバータ装置を構成する同一の特性を持つトランスは4個以上でもよい。しかし、現実的には、そのトランスの数は、配置やパターン等が数とともに大きくなるため、不要輻射等のEMIに課題を残すことになるため、3個位までがよいと思われる。各トランスの励磁巻線は直列に接続しても並列に接続しても、ほぼ均一な分割された個々の保持力Hが発生すればよい。
以上、この発明よる高電圧インバータ装置の各実施例について説明してきたが、この発明はこれらに限るものではなく、種々の変形が可能であり、各実施例は矛盾しない範囲で、適宜組み合わせて実施することもできる。
この発明は、スイッチングレギュレータ、インバータ、高電圧電源、放電用電源等の高電圧発生装置に利用することができる。特に、印刷物の表面処理等を行うための大気圧プラズマを発生させる装置に供給する高出力の高電圧を、連続的に安定的にしかも安全に得られるようにするのに適している。
1a,1b:入力端子 2a,2b:出力端子 10:トランス(共振トランス)
11:コア 11a:中足 11r:磁気抵抗(ギャプ) 12:巻線部
12a:絶縁被覆層 20:制御回路
T1,T2,T3:トランス(共振トランス)
Qsw:スイッチング素子 D,D1,D2:ダイオード
C,C1,Cs:コンデンサ R1,R2:抵抗
NP:トランスの励磁巻線 NS:トランスの出力巻線
NS1〜NS4:出力巻線を構成する分割された各層の巻線
Eps:主絶縁層 Es1:絶縁層 Es2、Es3,Es4:層間絶縁層

Claims (8)

  1. 直流電圧若しくは直流成分に脈流が重畳された安全特別低電圧(SELV)以内の電圧を入力電圧とし、該入力電圧をスイッチングしてトランスの励磁巻線に励磁電流を流し、該トランスの出力巻線から高電圧を出力する高電圧インバータ装置において、
    前記トランスが、
    コアに前記出力巻線が略同じ巻き幅の複数層の巻線に分割されて積層して巻装され、
    その外側に誘電体でなる主絶縁層を介して前記励磁巻線が前記出力巻線と略同じ巻き幅で巻装されており、
    前記出力巻線の分割された各層の隣接する層間にもそれぞれ誘電体でなる層間絶縁層が設けられ、
    前記各絶縁層はいずれも、フッ素樹脂フィルムからなるテープが1枚もしくは複数枚重ねて巻かれて形成され、前記主絶縁層の厚さが前記各層間絶縁層の厚さより厚い共振トランスであり、
    該共振トランスの自己共振周波数が前記スイッチングの周波数の1倍を超え20倍以下の範囲にあることを特徴とする高電圧インバータ装置。
  2. 前記共振トランスの自己共振周波数が、前記スイッチングの周波数の1.25倍から20倍の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の高電圧インバータ装置。
  3. 前記共振トランスの前記各絶縁層はそれぞれ前記フッ素樹脂フィルムからなるテープが複数枚重ねて巻かれて形成され、前記主絶縁層の厚さが前記各層間絶縁層の厚さの2倍から4倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載の高電圧インバータ装置。
  4. 前記共振トランスの前記各層間絶縁層はそれぞれ前記フッ素樹脂フィルムからなるテープが3から6枚重ねて巻かれて形成され、前記主絶縁層は前記フッ素樹脂フィルムからなるテープが9から18枚重ねて巻かれて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の高電圧インバータ装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置であって、
    前記共振トランスを、同一の特性を持つ個別の複数の共振トランスによって構成し、該複数の共振トランスの各励磁巻線を並列に接続して同時並列に励磁させるようにし、該複数の共振トランスの各出力巻線を互いに並列又は直列に接続し、かつ該各出力巻線の出力電圧波形の時間軸が同期していることを特徴とする高電圧インバータ装置。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置であって、
    前記共振トランスを、同一の特性を持つ個別の複数の共振トランスによって構成し、該複数の共振トランスの各励磁巻線を直列に接続して同時に励磁させるようにし、該複数の共振トランスの各出力巻線を互いに並列又は直列に接続し、かつ該各出力巻線の出力電圧波形の時間軸が同期していることを特徴とする高電圧インバータ装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置の出力電圧調整方法であって、前記共振トランスの前記主絶縁層と前記各層間絶縁層をそれぞれ形成する前記フッ素樹脂フィルムからなるテープを重ねて巻く枚数を調整することによって前記出力巻線から出力する高電圧を調整することを特徴とする高電圧インバータ装置の出力電圧調整方法。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の高電圧インバータ装置の出力電圧調整方法であって、前記共振トランスの前記出力巻線の分割数を変更することによって前記出力巻線から出力する高電圧を調整することを特徴とする高電圧インバータ装置の出力電圧調整方法。
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