JP2012134319A - ナノインプリントリソグラフィ用モールド、およびその製造方法 - Google Patents

ナノインプリントリソグラフィ用モールド、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、モールドの製造に複雑な工程を追加することなく、簡便な手法で、ネームマーク等が被転写基板や樹脂と接触するという問題を解消したナノインプリントリソグラフィ用モールド、およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 転写領域を上面とするメサ構造を形成するために非転写領域を掘り下げるエッチング工程において、同時にネームマーク等を構成する識別構造体を形成し、前記識別構造体形成用のエッチングマスクを、前記転写領域を上面とするメサ構造の高さに応じた特定の大きさに形成することにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微細な凹凸パターンを、被転写基板上に形成された硬化型樹脂に転写するナノインプリントリソグラフィに用いられるモールド、およびその製造方法に関するものである。
近年、特に半導体デバイス製造においては、微細化の一層の進展により、従来のフォトリソグラフィ法による製造では限界が指摘されつつある。また、従来のフォトリソグラフィ法による製造では、露光装置などが極めて高価になってきており、用いるフォトマスクの価格も高額になってきている。
これに対して、1995年Princeton大学のChouらによって提案されたナノインプリント法(インプリント法とも呼ばれる)は、装置価格や使用材料などが安価でありながら、10nm程度の高解像度を有する微細パターン形成技術として注目されている(特許文献1)。
ナノインプリント法は、予め表面にナノメートルサイズの凹凸パターンを形成したモールド(テンプレート、スタンパ、金型とも呼ばれる)を、半導体ウエハなどの被転写基板表面に塗布形成された樹脂に押し当てて、前記樹脂を力学的に変形させて前記凹凸パターンを転写し、このパターン転写された樹脂をレジストマスクとして被転写基板を加工する技術である。
一度モールドを作製すれば、ナノ構造が簡単に繰り返して成型できるため高いスループットが得られて経済的であるため、近年、半導体デバイスに限らず、さまざまな分野への応用が期待されている。
このようなインプリント法には、熱可塑性樹脂を用いて熱により凹凸パターンを転写する熱インプリント法や、光硬化性樹脂を用いて紫外線により凹凸パターンを転写する光インプリント法などが知られている(特許文献2)。
光インプリント法は、室温で低い印加圧力でパターン転写でき、熱インプリント法のような加熱・冷却サイクルが不要でモールドや樹脂の熱による寸法変化が生じないために、解像性、アライメント精度、生産性などの点で優れていると言われている。
なお、上述のように、ナノインプリント法では、モールドの転写パターンを被転写基板上の樹脂に押し当てることで所望のパターンを転写するため、所望の転写パターンが形成された領域(転写領域)以外の領域(非転写領域)は、被転写基板や樹脂との接触を避ける目的で、通常、転写領域よりもモールド内側へ掘り下げられた形態をしている。
すなわち、ナノインプリントリソグラフィ用モールドは、通常、その転写領域の表面が前記非転写領域の表面から所定の高さの位置に形成されたメサ構造をしている。
ここで、従来のフォトリソグラフィ用のフォトマスクにおいては、転写パターンであるデバイス・パターンが形成された領域(露光領域)以外の領域(非露光領域)に、フォトマスクの品名や型番を表すネームマークやIDコード、またはアライメントマークなどを形成していた(特許文献3)。
従来のフォトマスクでは、上述の露光領域および非露光領域が、同一平面であるため、上述のようなマークは、通常、デバイス・パターンの形成と同一工程で形成されていた。具体的には、上述のようなマークは、デバイス・パターンの描画と同一工程で描画され、デバイス・パターンのエッチング加工と同一工程でエッチング加工されて、形成されていた。
特表2004−504718号公報 特開2002−93748号公報 特開2003−75983号公報
しかしながら、ナノインプリントリソグラフィ用モールドにモールドの品名や型番を表すネームマーク等を、従来のフォトマスクと同様にして転写パターンと同一工程で形成する場合、図6または図7に示すように、形成されたネームマーク等のマーク領域105(図6)やマーク構造体106(図7)の上面は、転写領域102と同じ高さとなってしまい、その結果、モールドを被転写基板上の樹脂に押し当てる際に、転写パターンのみならず上述のネームマーク等も、被転写基板や樹脂と接触してしまうという問題が生じてしまう。
ここで、図6は、同一のメサ構造の上面に転写領域102とマーク領域105を有するモールドの例を示し、図7は、上面に転写領域102を有するメサ構造と、マーク構造体106とが、それぞれ基板107の上に形成されたモールドの例を示す。なお、図6(b)においては、転写領域102およびマーク領域105の範囲を説明するために模様を付与している。
一方、転写領域を上面とするメサ構造を形成した後に、すなわち、転写領域よりもモールド内側へ非転写領域を掘り下げた後に、非転写領域の表面にネームマーク等を形成する場合には、メサ構造による段差があるため、同一平面に製版する場合のような従来の手法が活用できず、特殊な工程を追加する必要があるため、モールドの製造工程が複雑になり、製造コストもかかることになる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、モールドの製造に複雑な工程を追加することなく、簡便な手法で、ネームマーク等が被転写基板や樹脂と接触するという問題を解消したナノインプリントリソグラフィ用モールド、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、種々研究した結果、転写領域を上面とするメサ構造を形成するために非転写領域を掘り下げるエッチング工程において、同時にネームマーク等を構成する識別構造体を形成し、前記識別構造体形成用のエッチングマスクを、前記転写領域を上面とするメサ構造の高さに応じた特定の大きさに形成することで、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、基板上に、転写領域を上面とするメサ構造と、前記メサ構造の周辺に非転写領域とを有するナノインプリントリソグラフィ用モールドであって、前記非転写領域には、略三角形状の断面を有するライン状若しくはドット状の構造体の群からなる識別構造体が形成されており、前記識別構造体の高さが、前記転写領域を上面とするメサ構造の高さよりも低く形成されていることを特徴とするナノインプリントリソグラフィ用モールドである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記識別構造体の高さが、前記転写領域の外縁と前記非転写領域の外縁とを結ぶ面よりも低くなる位置に、前記識別構造体が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリントリソグラフィ用モールドである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記識別構造体の少なくとも一部が、文字、数字、記号のいずれか一種を認識させるネームマーク、IDコード、またはアライメントマークであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のナノインプリントリソグラフィ用モールドである。
また、本発明の請求項4に係る発明は、基板上に、転写領域を上面とするメサ構造と、前記メサ構造の周辺に非転写領域とを有し、前記非転写領域には識別構造体が形成されているナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法であって、短辺の長さWが、前記転写領域を上面とするメサ構造の高さをHとした場合に、
0<W<2×H
となる短辺を有するエッチングマスクを、前記識別構造体形成用のエッチングマスクとし、等方性のエッチング液を用いて前記基板をエッチング加工することにより、前記転写領域を上面とするメサ構造と、前記メサ構造の高さよりも低い高さの前記識別構造体とを、同一工程で形成することを特徴とするナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、前記転写領域を上面とするメサ構造の高さをHとし、前記識別構造体の高さをhとし、前記転写領域の外縁から前記非転写領域の外縁までの水平方向の距離をL1とし、前記転写領域から最も外側に位置する前記識別構造体の頂点から前記非転写領域の外縁までの水平方向の距離をL2とした場合に、前記距離L2が、
1×h/H<L2<L1
の関係となるように、前記識別構造体形成用のエッチングマスクを配設することを特徴とする請求項4に記載のナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法である。
本発明のナノインプリントリソグラフィ用モールドによれば、ネームマーク等を構成する識別構造体の高さが、転写領域を上面とするメサ構造の高さよりも低いため、モールドを被転写基板上の樹脂に押し当てる際に、転写パターンのみならずネームマーク等も、被転写基板や樹脂と接触してしまうという問題を解消することができる。
また、本発明のナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法によれば、ネームマーク等を構成する識別構造体形成用のエッチングマスクと、転写領域を上面とするメサ構造形成用のエッチングマスクは、同一平面上に形成されるため、各エッチングマスクの製版には従来の手法が活用でき、モールドの製造工程を複雑にしてしまうことを防止できる。
さらに、ネームマーク等を構成する識別構造体と、転写領域を上面とするメサ構造とを、同一工程で形成することができるため、ネームマーク等を形成する場合でも、別途ネームマーク等を形成するための工程を増やす必要はなく、少ない工程数でモールドを製造することができる。
本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドの例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(b)におけるR部の拡大図を示す。 本発明に係る識別構造体の例を示す説明図であり、(a)は識別構造体の概略平面形状、(b)は(a)におけるB−B断面図を示す。 本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法の例を示す概略工程図である。 本発明に係る識別構造体の製造方法の例を示す概略工程図である。 本発明に係る識別構造体とエッチングマスクとの関係を示す説明図である。 従来のナノインプリントリソグラフィ用モールドの例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるC−C断面図を示す。 従来のナノインプリントリソグラフィ用モールドの他の例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるD−D断面図を示す。
[ナノインプリントリソグラフィ用モールド]
まず、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドについて説明する。
図1は、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドの例を示す説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は(b)におけるR部の拡大図を示す。
図1(a)および(b)に示すように、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールド1は、基板7の上に、転写領域2を上面とするメサ構造を有し、前記転写領域2の周辺には、傾斜領域3を経て非転写領域4を有し、さらに、非転写領域4には、ネームマーク等を構成する識別構造体5が形成されている。
識別構造体5は、略三角形状の断面を有するライン状若しくはドット状の構造体6からなり、識別構造体5の高さは、転写領域2を上面とするメサ構造の高さよりも低く形成されている。
上述の識別構造体5の高さは、光学的手法や物理的手法等によりマークやコードとして識別できる高さであればよく、転写領域2を上面とするメサ構造の高さにもよるが、例えば、3μm〜30μmである。
本発明のナノインプリントリソグラフィ用モールドにおいては、ネームマーク等を構成する識別構造体5の高さが、転写領域2を上面とするメサ構造の高さよりも低いため、モールド1を被転写基板上の樹脂に押し当てる際に、転写パターンのみならずネームマーク等も、被転写基板や樹脂と接触してしまうという問題を解消することができる。
また、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドにおいては、識別構造体5の高さが、転写領域2の外縁と非転写領域4の外縁とを結ぶ面よりも低くなる位置に、識別構造体5が形成されていることが好ましい。
具体的には、図1(c)に示すように、転写領域2を上面とするメサ構造の高さをHとし、識別構造体5の頂点までの高さをhとし、転写領域2の外縁(IE)から非転写領域4の外縁(OE)までの水平方向の距離をL1とし、転写領域2から最も外側に位置する識別構造体5の頂点(ME)の位置から非転写領域4の外縁(OE)までの水平方向の距離をL2とした場合に、前記識別構造体5の頂点(ME)の位置が、
1×h/H<L2<L1
となるように、識別構造体5が、形成されていることが好ましい。
上述のような構成であれば、モールドを被転写基板上の樹脂に押し当てる際に、例え、モールドが被転写基板に対して平行ではなく傾きを持っていたとしても、識別構造体5が、被転写基板や樹脂と接触してしまうという問題は生じないからである。
次に、本発明に係る識別構造体について、より詳しく説明する。
図2は、本発明に係る識別構造体の例を示す説明図であり、(a)は識別構造体の概略平面形状、(b)は(a)におけるB−B断面図を示す。
図2(b)に示すように、本発明に係る識別構造体5は、略三角形状の断面を有するライン状若しくはドット状の構造体6の群からなり、図2(a)に示すように、このようなライン状若しくはドット状の構造体6が複数集合することで、識別構造体5は、文字、数字、記号のいずれか一種を認識させるネームマークや、IDコード、またはアライメントマーク等を形成している。
次に、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドを構成するその他の要素について説明する。
(基板)
基板7については、ナノインプリントリソグラフィ用モールドに用いられる基板であれば用いることができる。例えば、フォトマスクに用いられている合成石英基板を用いることができ、その大きさは、例えば、縦152mm、横152mm、厚さ0.25インチである。
(転写領域)
転写領域2の大きさは、ナノインプリントリソグラフィ用モールドに用いられる大きさであれば、特に制限されないが、例えば、縦26mm、横33mmの大きさである。
また、転写領域2を上面とするメサ構造は、通常、基板7の上にエッチングマスクを形成し、ウェットエッチングにより非転写領域4を掘り下げることで形成され、その高さ(H)は、例えば、30μmである。
[ナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法]
次に、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法について説明する。
図3は、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法の例を示す概略工程図である。本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法においては、まず、図3(a)〜(b)に示すように、基板7の上に、識別構造体形成用のエッチングマスク8aおよび転写領域を上面とするメサ構造形成用のエッチングマスク8bを形成する。
上述のエッチングマスク8aおよびエッチングマスク8bは、同一平面上に形成されるため、従来の製版技術の手法を活用できる。例えば、基板7の上に、エッチングマスク層8として、Cr(クロム)等をスパッタ成膜し、その上にレジストをスピンコートし、露光および現像して所望のレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出するCr等のスパッタ膜をエッチング除去することで、所望のエッチングマスク8aおよびエッチングマスク8bを形成することができる。
ここで、エッチングマスク8aは、その短辺の長さWが、前記転写領域2を上面とするメサ構造の高さをHとした場合に、
0<W<2×H
となるように形成する。
次に、フッ酸水溶液等の等方性のエッチング液を用いて基板7をエッチング加工することにより、転写領域2を上面とするメサ構造と、識別構造体5とを、同一工程で形成する(図3(c))。
上述のエッチング加工の完了後、エッチングマスク8bを除去して、転写領域2を上面とするメサ構造と、転写領域2の周辺の非転写領域4に識別構造体5を有するナノインプリントリソグラフィ用モールド1を得る(図3(d))。
本発明においては、識別構造体形成用のエッチングマスク8aを、上述のような大きさで形成することにより、転写領域2を上面とするメサ構造と、転写領域2を上面とするメサ構造の高さ(H)よりも低い高さ(h)の識別構造体6とを、同一工程で形成することができる。
また、本発明においては、図1(c)に示すように、転写領域2を上面とするメサ構造の高さをHとし、識別構造体5の高さをhとし、転写領域2の外縁(IE)から非転写領域4の外縁(OE)までの水平方向の距離をL1とし、転写領域2から最も外側に位置する識別構造体5の頂点(ME)から非転写領域4の外縁(OE)までの水平方向の距離をL2とした場合に、前記距離L2が、
1×h/H<L2<L1
となるように、エッチングマスク8aを配設することが好ましい。
上述のようにエッチングマスク8aを配設することで、識別構造体5は、その高さが、転写領域2の外縁と非転写領域4の外縁とを結ぶ面よりも低くなり、モールドを被転写基板上の樹脂に押し当てる際に、例え、モールドが被転写基板に対して平行ではなく傾きを持っていたとしても、識別構造体5が、被転写基板や樹脂と接触してしまうという問題は生じないからである。
ここで、本発明に係る識別構造体の製造方法について、以下、より詳しく説明する。
図4は、本発明に係る識別構造体の製造方法の例を示す概略工程図である。図4に示すように、基板7の上に幅Wのエッチングマスク8aを形成し(図4(a))、等方性のエッチングを行うと、エッチングマスク8aに覆われた基板7の部位も時間とともにエッチングが進行する(図4(b))。
そして、エッチング深さHの大きさが、エッチングマスク8aの幅Wの半分の大きさよりも大きい場合には、エッチングの進行とともに、やがて基板7の上面は消失し、最終的には、上端が尖った略三角形状の断面を有する構造体6が形成される(図4(c))。
なお、前記構造体6の上端の間隔Pは、エッチングマスク8aの中心間隔と同じである。
ここで、図5に示す理論上のエッチング・モデルに従えば、ピタゴラスの定理により、
(H−h)2+(W/2)2=H2
の関係が成り立つことから、前記構造体6の高さhは、概ね
h=H−{H2―(W/2)21/2
と予想できる。ただし、現実的には、前記構造体6の高さhは、実験により求められるものである。
以上、本発明に係るナノインプリントリソグラフィ用モールド、およびその製造方法についてそれぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
基板7として、縦152mm、横152mm、厚さ0.25インチの合成石英基板を用い、この合成石英基板の一主面上に、厚さ0.05μmのCr膜をスパッタ成膜し、従来と同様のフォトリソグラフィ製版によって、識別構造体形成用のエッチングマスク8aおよび転写領域2を上面とするメサ構造形成用のエッチングマスク8bを形成した。
ここで、エッチングマスク8aは、横方向の幅Wが55μm、縦方向の長さが10mmのライン50本の群が、間隔110μmで並ぶライン・アンド・スペースパターンであり、基板7の中心のXY座標を(0,0)とした場合に、エッチングマスク8aの中心のXY座標がmm単位で(−36.5,0)となるように配設した。
一方、エッチングマスク8bは、縦26mm、横33mmの矩形パターンであり、エッチングマスク8bの中心が、基板7の中心と一致するように配設した。
次に、フッ酸水溶液を用いて基板7をエッチング加工し、エッチング加工の完了後、エッチングマスク8bを除去することにより、転写領域2を上面とするメサ構造と、識別構造体5とを、同一工程で形成した。
ここで、エッチング深さ、すなわち、転写領域2を上面とするメサ構造の高さ(H)は30μmとした。
得られた識別構造体5は、概ね18μmの高さ(h)を有する上端が尖った略三角形状の断面を有する構造体6が、間隔110μmで50本並ぶライン・アンド・スペースパターンであり、識別構造体5全体(概ね、縦10mm、横5.5mmの矩形)は、目視により識別することが可能なものであった。
また、得られたナノインプリントリソグラフィ用モールドにおいては、メサ構造の上面の転写領域2を被転写基板上の樹脂に押し当てる際に、識別構造体5が、被転写基板や樹脂と接触してしまうという現象を生じることはなかった。
1・・・ナノインプリントリソグラフィ用モールド
2・・・転写領域
3・・・傾斜領域
4・・・非転写領域
5・・・識別構造体
6・・・ライン状構造体
7・・・基板
8・・・エッチングマスク層
8a、8b・・・エッチングマスク
101・・・ナノインプリントリソグラフィ用モールド
102・・・転写領域
103・・・傾斜領域
104・・・非転写領域
105・・・マーク領域
106・・・マーク構造体
107・・・基板
IE・・・転写領域外縁
OE・・・非転写領域外縁
MP・・・構造体断面の頂点

Claims (5)

  1. 基板上に、転写領域を上面とするメサ構造と、前記メサ構造の周辺に非転写領域とを有するナノインプリントリソグラフィ用モールドであって、
    前記非転写領域には、略三角形状の断面を有するライン状若しくはドット状の構造体の群からなる識別構造体が形成されており、前記識別構造体の高さが、前記転写領域を上面とするメサ構造の高さよりも低く形成されていることを特徴とするナノインプリントリソグラフィ用モールド。
  2. 前記識別構造体の高さが、前記転写領域の外縁と前記非転写領域の外縁とを結ぶ面よりも低くなる位置に、前記識別構造体が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリントリソグラフィ用モールド。
  3. 前記識別構造体の少なくとも一部が、文字、数字、記号のいずれか一種を認識させるネームマーク、IDコード、またはアライメントマークであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のナノインプリントリソグラフィ用モールド。
  4. 基板上に、転写領域を上面とするメサ構造と、前記メサ構造の周辺に非転写領域とを有し、前記非転写領域には識別構造体が形成されているナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法であって、
    短辺の長さWが、前記転写領域を上面とするメサ構造の高さをHとした場合に、
    0<W<2×H
    となる短辺を有するエッチングマスクを、前記識別構造体形成用のエッチングマスクとし、等方性のエッチング液を用いて前記基板をエッチング加工することにより、
    前記転写領域を上面とするメサ構造と、前記メサ構造の高さよりも低い高さの前記識別構造体とを、同一工程で形成することを特徴とするナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法。
  5. 前記転写領域を上面とするメサ構造の高さをHとし、前記識別構造体の高さをhとし、前記転写領域の外縁から前記非転写領域の外縁までの水平方向の距離をL1とし、前記転写領域から最も外側に位置する前記識別構造体の頂点から前記非転写領域の外縁までの水平方向の距離をL2とした場合に、前記距離L2が、
    1×h/H<L2<L1
    の関係となるように、前記識別構造体形成用のエッチングマスクを配設することを特徴とする請求項4に記載のナノインプリントリソグラフィ用モールドの製造方法。
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