JP2012133904A - 二次電池 - Google Patents

二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2012133904A
JP2012133904A JP2010282793A JP2010282793A JP2012133904A JP 2012133904 A JP2012133904 A JP 2012133904A JP 2010282793 A JP2010282793 A JP 2010282793A JP 2010282793 A JP2010282793 A JP 2010282793A JP 2012133904 A JP2012133904 A JP 2012133904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
groove
negative electrode
positive electrode
cleavage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010282793A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5615682B2 (ja
Inventor
Yuto Oguchi
勇人 小口
Takeshi Toizono
武 樋園
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Vehicle Energy Japan Inc
Original Assignee
Hitachi Vehicle Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Vehicle Energy Ltd filed Critical Hitachi Vehicle Energy Ltd
Priority to JP2010282793A priority Critical patent/JP5615682B2/ja
Publication of JP2012133904A publication Critical patent/JP2012133904A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5615682B2 publication Critical patent/JP5615682B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)

Abstract

【課題】二次電池の電池容器の内面および外面に設けられためっき層が開裂用の溝において剥離しないようにする。
【解決手段】発電ユニット20が収納された電池缶2の缶底2aに開裂用溝210が形成されている。開裂用の溝210の、内面側および外面側に薄肉部215を形成するための内側溝211および外側溝212が設けられている。内側溝211および外側溝212の断面形状は、対面側に向かって漸次減少する滑らかな曲面とされている。電池缶2の内面および外面には、内側溝211および外側溝212を含んで全体にめっき層が形成されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、二次電池に関し、より詳細には、電池容器に開裂部が形成された二次電池に関する。
リチウム二次電池等に代表される二次電池においては、過充電状態になった場合に、電解液が分解してガスが発生、このガスの発生により電池内圧が上昇することがある。ガス発生に伴う電池内圧の上昇に対して、二次電池の安全性を確保するため、通常、二次電池には、開裂機構が設けられている。開裂機構は、電池内圧が上昇した場合に開裂して内部のガスを外部に放出させる機能を有する。
開裂機構の一例として、ガス放出用の開口を有する上蓋の下方に開裂溝が形成されたダイヤフラムを装着したものが知られている。開裂溝は、ダイヤフラムの外面側と内面側の両面に設けられ、外面側の開裂溝は断面V字状に、内面側の開裂溝は断面U字状に形成される。この場合、内面側の断面U字状の開裂溝の深さは外面側の断面V字状の開裂溝の深さよりも小さく形成される。これにより、電池内圧が急激に上昇して開裂溝に応力が集中した場合、断面U字状の開裂溝に応力が集中し、ダイヤフラムは反転した後に開裂溝において開裂する。この場合、外面側の断面V字状の開裂溝は、反転後のダイヤフラムを確実に開裂させる機能を有する(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−130482号公報
上記先行文献においては、断面V字状の開裂溝は、ダイヤフラムが反転した後に、確実に開裂するために重要な機能を有する。
しかしながら、通常、二次電池では、電池容器を構成する電池缶または電池蓋のいずれかに、正極集電板または負極集電板に溶接するために、内面および外面にめっきを施す必要がある。しかるに、断面V字状の開裂溝は、めっき層の形成に適していない。すなわち、電池容器の材料としてめっき層が形成された先めっき鋼板を用いる場合には、V字状の開裂溝の底部において金型の擦れによりめっき層剥れ発生の要因となる。また、電池容器を成型後にめっき層を形成する後めっき鋼板を用いる場合には、V字状の開裂溝の底部は狭面積となっているため、この部分にはめっき層が付着しづらく、ピンホール等が形成され腐食発生の要因となる。
本発明の二次電池は、蓋部材と電池缶とにより構成される電池容器内に、正極電極および負極電極を含む電極群が収容され、電解液が注入された二次電池であって、電池容器の蓋部材および電池缶の少なくとも一方には、内面側および外面側に開裂用の薄肉部を構成するための溝が設けられ、溝を含んで内面および外面にめっき層が形成され、内面および外面に設けられた溝は、それぞれ、開裂用の薄肉部の肉厚を最小とする底部を有し、少なくとも溝の底部は、断面形状が滑らかな曲面であることを特徴とする。
本発明によれば、内面側および外面側に形成された開裂用の溝は、それぞれ、開裂用の薄肉部の肉厚を最小とする底部を有し、少なくとも溝の底部は、断面形状が滑らかな曲面である。このため、めっき剥れやめっき層の付着不良を無くすことができる。
この発明の二次電池の一実施の形態としての円筒形二次電池の断面図。 図1に図示された円筒形二次電池の分解斜視図。 図1に図示された電極群の詳細を示すための一部を切断した状態の斜視図。 図1に図示された電池缶の缶底の部分Aの拡大断面図。 図1に図示された電池缶を缶底側からみた斜視図。 図4におけるめっき層を省略した電池缶の缶底に設けられた開裂溝の構造を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態2を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態3を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態4を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態5を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態6を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態7を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態8を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態9を示す拡大断面図。 開裂溝の実施形態10を示す拡大断面図。 この発明の二次電池の他の実施の形態としての角形二次電池の概観斜視図。
[実施形態1]
(二次電池の全体構成)
以下、この発明の二次電池を、リチウムイオン円筒形二次電池を一実施の形態として図面と共に説明する。
図1は、この発明の円筒形二次電池の断面図であり、図2は、図1に示された円筒形二次電池の分解斜視図である。
円筒形二次電池1は、例えば、外形40mmφ、高さ100mmの寸法を有する。
この円筒形二次電池1は、有底円筒形の電池缶2とハット型の電池蓋3とを、通常、ガスケットと言われるシール部材43を介在してかしめ加工を行い、外部から密封された構造の電池容器4を有する。有底円筒形の電池缶2は、鉄、ステンレス等の金属板をプレス加工して形成され、内面および外面の表面全体にニッケル等のめっき層が形成されている。ステンレスを用いる場合には、めっきの必要がない。電池缶2は、その開放側である上端部側に開口部202を有する。電池缶2の開口部202側には、電池缶2の内側に突き出した溝201が形成されている。電池缶2の内部には、以下に説明する発電用の各構成部材が収容されている。
10は、電極群であり、中央部に軸芯15を有し、軸芯15の周囲に正極電極および負極電極が捲回されている。図3は、電極群10の構造の詳細を示し、一部を切断した状態の斜視図である。図3に図示されるように、電極群10は、軸芯15の周囲に、正極電極11、負極電極12、および第1、第2のセパレータ13、14が捲回された構成を有する。
軸芯15は、中空円筒状を有し、軸芯15には、負極電極12、第1のセパレータ13、正極電極11および第2のセパレータ14が、この順に積層され、捲回されている。最内周の負極電極12の内側には第1のセパレータ13および第2のセパレータ14が数周(図3では、1周)捲回されている。電極群10の最外周は負極電極12およびその外周に捲回された第1のセパレータ13の順となっている。最外周の第1のセパレータ13が接着テープ19で留められる(図2参照)。
正極電極11は、アルミニウム箔により形成され長尺な形状を有し、正極シート11aと、この正極シート11aの両面に正極合剤11bが塗布された正極処理部を有する。正極シート11aの長手方向に沿う上方側の一側縁は、正極合剤11bが塗布されずアルミニウム箔が表出した正極合剤未処理部11cとなっている。この正極合剤未処理部11cには、軸芯15と平行に上方に突き出す多数の正極リード16が等間隔に一体的に形成されている。
正極合剤11bは正極活物質と、正極導電材と、正極バインダとからなる。正極活物質はリチウム酸化物が好ましい。例として、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、リチウム複合酸化物(コバルト、ニッケル、マンガンから選ばれる2種類以上を含むリチウム酸化物)などが挙げられる。正極導電材は、正極合剤中におけるリチウムの吸蔵放出反応で生じた電子の正極電極への伝達を補助できるものであれば制限は無い。しかし中でも上述の材料である、コバルト酸リチウムとマンガン酸リチウムとニッケル酸リチウムとからなるリチウム複合酸化物を使用することにより良好な特性が得られる。
正極バインダは、正極活物質と正極導電材を結着させ、また正極合剤と正極シート11aを結着させることが可能であり、非水電解液との接触により、大幅に劣化しなければ特に制限はない。正極バインダの例としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)やフッ素ゴムなどが挙げられる。正極合剤層の形成方法は、正極電極上に正極合剤が形成される方法であれば制限はない。正極合剤11bの形成方法の例として、正極合剤11bの構成物質の分散溶液を正極シート11a上に塗布する方法が挙げられる。このような方法で製造することにより特性の優れた正極合剤が得られる。
正極合剤11bを正極シート11aに塗布する方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法、などが挙げられる。正極合剤11bに分散溶液の溶媒例としてN−メチルピロリドン(NMP)や水等を添加し、混練したスラリを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、裁断する。正極合剤11bの塗布厚さの一例としては片側約40μmである。正極シート11aを裁断する際、正極リード16を一体的に形成する。すべての正極リード16の長さは、ほぼ同じである。
負極電極12は、銅箔により形成され長尺な形状を有し、負極シート12aと、この負極シート12aの両面に負極合剤12bが塗布された負極処理部を有する。負極シート12aの長手方向に沿う下方側の側縁は、負極合剤12bが塗布されず銅箔が表出した負極合剤未処理部12cとなっている。この負極合剤未処理部12cには、正極リード16とは反対方向に延出された、多数の負極リード17が等間隔に一体的に形成されている。この構造により電流を略均等に分散して流すことができ、リチウムイオン二次電池の信頼性の向上に繋がっている。
負極合剤12bは、負極活物質と、負極バインダと、増粘剤とからなる。負極合剤12bは、アセチレンブラックなどの負極導電材を有しても良い。負極活物質としては、黒鉛炭素を用いること、特に人造黒鉛を使用することが好ましい。しかしその中でも次に記載する方法により優れた特性の負極合剤が得られる。黒鉛炭素を用いることにより、大容量が要求されるプラグインハイブリッド自動車や電気自動車向けのリチウムイオン二次電池が作製できる。負極合剤12bの形成方法は、負極シート12a上に負極合剤12bが形成される方法であれば制限はない。負極合剤12bを負極シート12aに塗布する方法の例として、負極合剤12bの構成物質の分散溶液を負極シート12a上に塗布する方法が挙げられる。塗布方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法などが挙げられる。
負極合剤12bを負極シート12aに塗布する方法の例として、負極合剤12bに分散溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンや水を添加し、混練したスラリを、厚さ10μmの圧延銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、裁断する。負極合剤12bの塗布厚さの一例としては片側約40μmである。負極シート12aを裁断する際、負極リード17を一体的に形成する。すべての負極リード17の長さは、ほぼ同じである。
第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の幅WSは、負極シート12aに形成される負極合剤12bの幅WCより大きく形成される。また、負極シート12aに形成される負極合剤12bの幅WCは、正極シート11aに形成される正極合剤11bの幅WAより大きく形成される。
負極合剤12bの幅WCが正極合剤11bの幅WAよりも大きいことにより、異物の析出による内部短絡を防止する。これは、リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質であるリチウムがイオン化してセパレータを浸透するが、負極側に負極活物質が形成されておらず負極シート12aが露出していると負極シート12aにリチウムが析出し、内部短絡を発生する原因となるからである。
第1、第2のセパレータ13、14は、例えば、厚さ40μmのポリエチレン製多孔膜である。
図1および図3において、中空な円筒形状の軸芯15は軸方向(図面の上下方向)の上端部の内面に径大の溝15aが形成され、この溝15aに正極集電部材27が圧入されている。
正極集電部材27は、例えば、アルミニウムにより形成され、円盤状の基部27a、この基部27aの内周部において軸芯15側に向かって突出し、軸芯15の内面に圧入される下部筒部27b、および外周縁において電池蓋3側に突き出す上部筒部27cを有する。正極集電部材27の基部27aには、過充電等によって、電池内部で発生するガスを放出するための開口部27d(図2参照)が形成されている。また、正極集電部材27には開口部27eが形成されているが、開口部27eの機能については後述する。
正極シート11aの正極リード16は、すべて、正極集電部材27の上部筒部27cに溶接される。この場合、図2に図示されるように、正極リード16は、正極集電部材27の上部筒部27c上に重なり合って接合される。各正極リード16は大変薄いため、1つでは大電流を取りだすことができない。このため、軸芯15への巻き始めから巻き終わりまでの全長に亘り、多数の正極リード16が所定間隔に形成されている。
正極集電部材27は、電解液によって酸化されるので、アルミニウムで形成することにより信頼性を向上することができる。アルミニウムは、なんらかの加工により表面が表出すると、直ちに、表面に酸化アルミウム皮膜が形成され、この酸化アルミニウム皮膜により、電解液による酸化を防止することができる。
また、正極集電部材27をアルミニウムで形成することにより、正極シート11aの正極リード16を超音波溶接またはスポット溶接等により溶接することが可能となる。
正極集電部材27の上部筒部27cの外周には、正極シート11aの正極リード16およびリング状の押え部材28が溶接されている。多数の正極リード16は、正極集電部材27の上部筒部27cの外周に密着させておき、正極リード16の外周に押え部材28を巻き付けて仮固定し、この状態で溶接される。
軸芯15の下端部の外周には、外径が径小とされた段部15bが形成され、この段部15bに負極集電部材21が圧入されて固定されている。負極集電部材21は、例えば、抵抗値の小さい銅により形成され、円盤状の基部21aに軸芯15の段部15bに圧入される開口部21bが形成され、外周縁に、電池缶2の底部側に向かって突き出す外周筒部21cが形成されている。
負極シート12aの負極リード17は、すべて、負極集電部材21の外周筒部21cに超音波溶接等により溶接される。各負極リード17は大変薄いため、大電流を取りだすために、軸芯15への巻き始めから巻き終わりまで全長にわたり、所定間隔で多数形成されている。
負極集電部材21の外周筒部21cの外周には、負極シート12aの負極リード17およびリング状の押え部材22が溶接されている。多数の負極リード17は、負極集電部材21の外周筒部21cの外周に密着させておき、負極リード17の外周に押え部材22を巻き付けて仮固定し、この状態で溶接される。
負極集電部材21の下面には、ニッケルからなる負極通電リード23が溶接されている。
負極通電リード23は、鉄製の電池缶2の底部において、電池缶2に溶接されている。
電池缶2を、例えば、0.5mmの厚さの炭素鋼で形成し、内面側および外面側の表面にニッケルめっきを施して形成することが望ましい。負極集電部材21を抵抗値の小さい銅で形成する場合、銅と鉄を、直接、溶接することは困難である。負極通電リード23をニッケルにより形成し、電池缶2の内面にニッケルめっきを施すことにより、負極通電リード23を、電池缶2に抵抗溶接等により溶接することができる。また、ニッケルからなる負極通電リード23と銅からなる負極集電部材21とは、抵抗溶接により溶接することができる。
ここで、正極集電部材27に形成された開口部27eは、負極通電リード23を電池缶2に溶接するための電極棒(図示せず)を挿通するためのものである。電極棒を正極集電部材27に形成された開口部27eから軸芯15の中空部に差し込み、その先端部で負極通電リード23を電池缶2の底部内面に押し付けて抵抗溶接を行う。負極集電部材21に接続されている電池缶2は一方の出力端として作用し、電極群10に蓄電された電力を電池缶2から取り出すことができる。
多数の正極リード16が正極集電部材27に溶接され、多数の負極リード17が負極集電部材21に溶接されることにより、正極集電部材27、負極集電部材21および電極群10が一体的にユニット化された発電ユニット20が構成される(図2参照)。但し、図2においては、図示の都合上、負極集電部材21、押え部材22および負極通電リード23は発電ユニット20から分離して図示されている。
また、正極集電部材27の基部27aの上面には、複数のアルミニウム箔が積層されて構成されたフレキシブルな接続部材33が、その一端を溶接されて接合されている。接続部材33は、複数枚のアルミニウム箔を積層して一体化することにより、大電流を流すことが可能とされ、且つ、フレキシブル性を付与されている。つまり、大電流を流すには接続部材の厚さを大きくする必要があるが、1枚の金属板で形成すると剛性が大きくなり、フレキシブル性が損なわれる。そこで、板厚の小さな多数のアルミニウム箔を積層してフレキシブル性を持たせている。接続部材33の厚さは、例えば、0.5mm程度であり、厚さ0.1mmのアルミニウム箔を5枚積層して形成される。
正極集電部材27の上部筒部27c上には、円形の開口部34aを有する絶縁性樹脂材料からなるリング状の絶縁板34が配置されている。
絶縁板34は、開口部34a(図2参照)と下方に突出す側部34bを有している。絶縁板34の開口部34a内には接続板35が嵌合されている。接続板35の下面には、フレキシブルな接続部材33の他端が溶接されて固定されている。
接続板35は、アルミニウム合金で形成され、中央部を除くほぼ全体が均一で、かつ、中央側が少々低い位置に撓んだ、ほぼ皿形状を有している。接続板35の厚さは、例えば、1mm程度である。接続板35の中心には、薄肉でドーム形状に形成された突起部35aが形成されており、突起部35aの周囲には、複数の開口部35b(図2参照)が形成されている。開口部35bは、過充電等により電池内部に発生するガスを放出する機能を有している。
接続板35の突起部35aはダイアフラム37の中央部の底面に抵抗溶接または摩擦拡散接合により接合されている。ダイアフラム37はアルミニウム合金で形成され、ダイアフラム37の中心部を中心とする円形の切込み37aを有する。切込み37aはプレスにより上面側をV字形状に押し潰して、残部を薄肉にしたものである。
ダイアフラム37は、電池の安全性確保のために設けられており、電池内部に発生したガスの圧力が上昇すると、第1段階として、上方に反り、接続板35の突起部35aとの接合を剥離して接続板35から離間し、接続板35との導通を絶つ。第2段階として、それでも電池内圧が上昇する場合は切込み37aにおいて開裂し、内部のガスを放出する機能を有する。
ダイアフラム37は周縁部において電池蓋3の周縁部3aを固定している。ダイアフラム37は図2に図示されるように、当初、周縁部に電池蓋3側に向かって垂直に起立する側部37bを有している。この側部37b内に電池蓋3を収容し、かしめ加工により、側部37bを電池蓋3の上面側に屈曲して固定する。
電池蓋3は、炭素鋼等の鉄で形成され、外側および内側の表面全体にニッケル等のめっき層が施されている。電池蓋3は、ダイアフラム37に接触する円盤状の周縁部3aとこの周縁部3aから上方に突出す有頭無底の筒部3bを有するハット型を有する。筒部3bには開口部3cが形成されている。この開口部3cは、電池内部に発生するガス圧によりダイアフラム37が開裂した際、ガスを電池外部に放出するためのものである。
なお、電池蓋3が鉄で形成されている場合には、別の円筒形二次電池と直列に接合する際、鉄で形成された別の円筒形二次電池とスポット溶接により接合することが可能である。
電池蓋3、ダイアフラム37、絶縁板34および接続板35は、一体化され電池蓋ユニット(蓋部材)30を構成する。電池蓋ユニット30を組立てる方法を下記に示す。
まず、ダイアフラム37に電池蓋3を固定しておく。ダイアフラム37と電池蓋3との固定は、かしめ等により行う。図2に図示された如く、当初、ダイアフラム37の側部37bは基部37aに垂直に形成されているので、電池蓋3の周縁部3aをダイアフラム37の側部37b内に配置する。そして、ダイアフラム37の側部37bをプレス等により変形させて、電池蓋3の周縁部の上面および下面、および外周側面を覆って圧接する。
一方、接続板35を絶縁板34の開口部34aに嵌合して取り付けておく。次に、絶縁板34を間に挟持した状態で、接続板35の突起部35aを、電池蓋3が固定されたダイアフラム37の底面に溶接する。この場合の溶接方法は、抵抗溶接または摩擦拡散接合を用いることができる。これにより、電池蓋3により固定されたダイアフラム37に、接続板35が絶縁板34を介在させて溶接され、一体化された電池蓋ユニット30が構成される。
上述したように、電池蓋ユニット30の接続板35は接続部材33により正極集電部材27と接続されている。従って、電池蓋3は正極集電部材27と接続されている。このように、正極集電部材27と接続されている電池蓋3は他方の出力端として作用し、この他方の出力端として作用する電池蓋3と一方の出力端として作用する電池缶2より電極群10に蓄えられた電力を出力することが可能となる。
ダイアフラム37の側部37bの周縁部を覆って、通常、ガスケットと言われるシール部材43が設けられている。シール部材43は、ゴムで形成されており、限定する意図ではないが、1つの好ましい材料の例として、フッ素系樹脂をあげることができる。また、例えば、電池缶2が厚さ0.5mmの炭素鋼板により、外径が40mmΦで形成されている場合、シール部材43の厚さは1.0mm程度とされる。
シール部材43は、当初、図2に図示されるように、リング状の基部43aの周側縁に、上部方向に向けてほぼ垂直に起立して形成された外周壁部43bを有する形状を有している。
そして、プレス等により、電池缶2と共にシール部材43の外周壁部43bを屈曲して基部43aと外周壁部43bにより、ダイアフラム37と電池蓋3を軸方向に圧接するようにかしめ加工される。これにより、電池蓋3、ダイアフラム37、絶縁板34および接続板35が一体に形成された電池蓋ユニット30がシール部材43を介して電池缶2に固定される。
電池缶2の内部には、非水電解液が所定量注入されている。非水電解液の一例としては、リチウム塩がカーボネート系溶媒に溶解した溶液を用いることが好ましい。リチウム塩の例として、フッ化リン酸リチウム(LiPF)、フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、などが挙げられる。また、カーボネート系溶媒の例として、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、或いは上記溶媒の1種類以上から選ばれる溶媒を混合したもの、が挙げられる。
(電池缶の構造)
次に、電池缶の構造について詳述する。
図4は、本発明の二次電池における開裂溝の構造に係る実施形態1を示し、図1に図示された電池缶2の缶底の二点鎖線で囲んだ部分Aの拡大断面図である。また、図5は、電池缶2を缶底側からみた平面図である。
電池缶2は、板厚が0.4〜0.8mm程度の鉄、ステンレス等から形成されている。
電池缶2の上部には、内方に突き出す、断面がほぼU字形状の溝201が形成されている。この溝201は、上述した如く、電池缶2と電池蓋ユニット30とをシール部材43を介してかしめるために形成されたものである。
電池缶2の缶底2aには、開裂用の溝210が設けられている。開裂用の溝210は、内面側に設けられた内側溝211と外面側に設けられた外側溝212とから構成される。
電池缶2の缶底2aに開裂用の溝210を形成することにより、缶底2aにおける内側溝211および外側溝212の間には薄肉部215が形成される。
開裂用の溝210は図5に図示されるように、電池缶2の缶底2aに、缶底2aの外周に沿って延設され、両端において分離された一対の円弧形状部210a、210bを有する。各円弧形状部210a、210bは、両端および中央部から、外周側に向けて延設された枝部213を有する。
図5では、開裂用の溝210のうち、外側溝212のみが図示されているが、内側溝211も外側溝212と同一の形状を有する。
電池缶2の内面および外面には、内側溝211および外側溝212が形成された部分を含み、全面にニッケル等のめっき層221が形成されている。電池缶2の内面に形成されためっき層221は、負極通電リード23を電池缶2に抵抗溶接する際、(i)抵抗溶接を良好にする、(ii)負極通電リード23と電池缶2との接触抵抗値を低減する、および(iii)電池缶2の腐食を防止する等の機能を有する。
電池缶2の外面に形成されためっき層221は、電池缶2の腐食を防止する。また、複数の二次電池を溶接して複数の二次電池から構成される電池モジュールを構成する際には、二次電池同士の溶接を良好にする機能を果たす。
電池缶2の材料としては、電池缶2を成型する前にめっきが施されている先めっき鋼板でも、電池缶2に開裂用の溝210を形成し、絞り加工により円筒形に成型した後にめっきを施す後めっき鋼板でもよい。めっき層の厚さは1〜7μm程度であるが、図4においては、誇張して、厚く図示されている。
図6は、図4におけるめっき層221を省略した電池缶2の缶底2aにおける開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。
電池缶2に設けられる内側溝211および外側溝212は、それぞれ、本実施形態においては、断面がほぼ円弧形状、より厳密には、円弧の中心が缶底2aの内面または外面と同一面上に位置する、半円形状を有する。つまり、内側溝211および外側溝212は同一形状に形成されており、幅および深さが同一である。また、内側溝211と外側溝212の円弧の中心を結ぶ線は、電池缶2の内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置し、かつ、缶底2aの板厚の厚さ方向の中央部に位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。この場合、内側溝211の幅w1および外側溝212の幅w2は、同一である。また、内側溝211の深さd1および外側溝212の深さd2は、同一であり、それぞれ、0.2mm程度である。
すなわち、実施形態1においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1=w2
d1=d2>t
(二次電池の製造方法)
以下、本発明の実施形態として示す円筒形二次電池の製造方法について説明する。
〔電極群作製〕
先ず、電極群10を作製する。正極シート11aの両面に、正極合剤11bおよび正極合剤未処理部11cが形成され、また、多数の正極リード16が正極シート11aに一体に形成された正極電極11を作製する。また、負極シート12aの両面に負極合剤12bおよび負極合剤未処理部12cが形成され、多数の負極リード17が負極シート12aに一体に形成された負極電極12を作製する。
次に、第1のセパレータ13および第2のセパレータ14の最も内側の側縁部を軸芯15に溶接する。次に、第1のセパレータ13と第2のセパレータ14を軸芯15に1〜数周捲回し、第2のセパレータ14と第1のセパレータ13との間に負極電極12を挟み込み、所定角度、軸芯15を捲回する。次に、第1のセパレータ13と第2のセパレータ14との間に正極電極11を挟み込む。そして、この状態で、所定の巻数分、捲回して電極群10を作製する。
〔発電ユニット作製〕
上述の方法で作製した電極群10の軸芯15の下部に負極集電部材21を取り付ける。
負極集電部材21の取り付けは、負極集電部材21の開口部21bを軸芯15の下端部に設けられた段部15bに嵌入して行う。次に、負極集電部材21の外周筒部21cの外周の全周囲に亘り、負極リード17をほぼ均等に配分して密着し、負極リード17の外周に押え部材22を巻き付ける。そして、超音波溶接等により、負極集電部材21に負極リード17および押え部材22を溶接する。次に、軸芯15の下端面と負極集電部材21とに跨るように負極通電リード23を負極集電部材21に溶接する。
次に、正極集電部材27の基部27aに接続部材33の一端部を、例えば、超音波溶接により溶接する。次に、接続部材33が溶接された正極集電部材27の下部筒部27bを軸芯15の上端側に設けられた溝15aに嵌合する。この状態で、正極集電部材27の上部筒部27cの外周の全周囲に亘り、正極リード16をほぼ均等に配分して密着し、正極リード16の外周に押え部材28を巻き付ける。そして、超音波溶接等により、正極集電部材27に正極リード16および押え部材28を溶接する。このようにして、図2に図示される発電ユニット20が作製される。
〔電池缶作製〕
一方、電池缶2の作製には、先めっき鋼板または後めっき鋼板を用いて電池缶2をプレス成型により作製する。電池缶2には、缶底2aとなる部分に内側溝211および外側溝212の形成と同時に同時に絞り加工を行い有底円筒形状に形成する。絞り加工は、何回か行い、徐々に、深さを深くする。なお、この時点では、電池缶2には、溝201は形成しない。電池缶2の作製に後めっき鋼板を用いた場合には、成型後に、電池缶2の内面および外面にめっきを施す。
〔電池容器への収容〕
そして、電池缶2に発電ユニット20を収容する。
〔負極接合〕
電池缶2内に収納した発電ユニット20の負極通電リード23を、電池缶2に抵抗溶接等により溶接する。この場合、正極集電部材27の開口部27eから、図示はしないが、電極棒を差し込み、軸芯15の中空部を挿通して、負極通電リード23を電池缶2の底部に押し付けて溶接する。
次に、電池缶2の上端部側の一部を絞り加工して内方に突出し、外面にほぼU字状の溝201を形成する。電池缶2の溝201は、発電ユニット20の上端部、換言すれば、正極集電部材27の上端部近傍に位置するように形成する。
〔電解液注入〕
次に、発電ユニット20が収容された電池缶」2の内部に、非水電解液を所定量注入する。非水電解液は、上述した如く、例えば、リチウム塩がカーボネート系溶媒に溶解した溶液を用いる。
〔電池蓋ユニット作製〕
一方、上記電池缶2に対する組立プロセスとは別に、電池蓋ユニット30を作製しておく。
電池蓋ユニット30は、前述した如く、絶縁板34、絶縁板34の開口部34aに嵌入された接続板35、接続板35に溶接されたダイアフラム37およびダイアフラム37に、かしめにより固定された電池蓋3により構成されている。電池蓋ユニット30の作製方法は上述した通りである。
〔正極接合〕
電極群10と電池蓋ユニット30とを電気的に接続する。先ず、電池缶2の溝201の上にシール部材43を載置しておく。この状態におけるシール部材43は、図2に図示するように、リング状の基部43aの上方に、基部43aに対して垂直な外周壁部43bを有する構造となっている。
そして、接続部材33の一端部を電池缶2内に収容された正極集電部材27の基部27aの上面に超音波溶接等により接合する。
次に、このような状態の接続部材33の他端部に、上述した電池蓋ユニット30を接合する。
接続部材33の他端部側を折り返し、電池蓋ユニット30の接続板35を、図示はしない保持具により、接続部材33の折り返した他端部に接触させた状態に保持し、接触部にレーザを照射してレーザ溶接する。この場合、電池蓋ユニット30の接続板35に接合される接続部材33の他端部の接合面は、正極集電部材27の基部27aに接合されている一端部の接合面と同一面側である。
〔封口〕
そして、電池缶2内に電池蓋ユニット30を収納して、電池缶2と電池蓋ユニット30とをかしめ加工することにより封口して外部から密封する。
電池缶2の上部にグルービングにより、U字形状の溝201を形成する。溝201の内面側上部にシール部材43を収納し、接続部材33の一端部を正極集電部材27に溶接し、他端部を、電池蓋ユニット30を構成する接続板35に溶接する。接続部材33の一端部と正極集電部材27との溶接は、発電ユニット20を電池缶2に収納する前に行っておいてもよい。そして、電池缶2に電池蓋ユニット30を、シール部材43を間に介在させてかしめ加工を行う。これにより、電池蓋ユニット30と電池缶2の先端部側がシール部材43と共にかしめられ、外部から密封されて封口される。
このようにして、図1に図示されたリチウムイオン二次電池が完成される。
なお、上記実施形態においては、電池蓋ユニット30を、電池蓋3、ダイアフラム37、絶縁板34および接続板35が一体に結合された構造として説明をした。しかし、電池蓋ユニット30の構成は、一例であって、他の構成としてもよい。また、電池蓋は、ユニット化されたものでなく、単体としてもよく、電極端子としての機能を有する電極端子部材であればよい。
このように、実施形態1おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、円弧形状の滑らかな曲面を有している。このため、先めっきの場合においてはめっき剥れの要因、後めっきの場合においては、狭面積部分のめっき層の付着不良を無くすことができる。
なお、上記実施形態において、断面が円弧形状の内側溝211および外側溝212の円弧の中心を、電池缶2の缶底2aの内面または外面と同一面上に位置する形状とした。しかし、内側溝211および外側溝212の円弧の中心を、電池缶2の缶底2aの内面または外面と異なる高さ位置にしてもよい。
この場合、円弧形状の内側溝211および外側溝212の円弧の中心が、電池缶2の缶底2aの内面または外面より外側に位置する形状の場合には、内側溝211および外側溝212の幅w1、w2は円弧の直径より小さくなり、深さd1、d2は、円弧の半径より小さくなる。また、円弧形状の内側溝211および外側溝212の円弧の中心が、電池缶2の缶底2aの内面または外面の内側に位置する形状の場合には、内側溝211および外側溝212の深さd1、d2は、円弧の半径より大きくなる。
また、内側溝211および外側溝212の幅w1、w2は、円弧の直径と同一とすることが望ましく、その場合、内側溝211および外側溝212の断面形状はU字形となる。
さらに、電池缶2の缶底2aに設ける開裂用の溝210の形状は、以下に示す如く、種々の形態となすことが可能である。
[実施形態2]
図7は、本発明の実施形態2を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図7においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、内側溝211の断面形状が円弧形状であるに対し、外側溝212の断面形状は、楕円形状に形成されている。内側溝211の円弧の中心および外側溝212の長軸は、それぞれ、缶底2aの内面または外面と同一面上に位置する。また、内側溝211の中心と外側溝212の長軸の中心を結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置し、かつ、缶底2aの板厚の厚さ方向の中央部に位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。外側溝212の幅w2は内側溝211の幅w1より大きく、また、内側溝211の深さd1および外側溝212の深さd2は、同一であり、それぞれ、0.2mm程度である。
すなわち、実施形態2においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w2>w1
d1=d2>t
実施形態2おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、円弧形状または楕円形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。また、外側溝212の断面が楕円形状とされ、外側溝212の底面部が円弧よりも緩やかな曲面を有しており、内側溝211と外側溝212の中心が缶底2aの面方向にずれた場合でも、最小肉厚部の厚さの変化量は、円弧形状同士の場合より小さい。このため、製造上有利である。
[実施形態3]
図8は、本発明の実施形態3を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図8においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、外側溝212の断面形状が円弧形状であるに対し、内側溝211の断面形状は、楕円形状に形成されている。内側溝211の長軸の中心および外側溝212の中心は、それぞれ、缶底2aの内面または外面と同一面上に位置する。また、内側溝211の長軸の中心と外側溝212の中心を結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置し、かつ、缶底2aの板厚の厚さ方向の中央部に位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。内側溝211の幅w1は外側溝212の幅w2より大きく、また、内側溝211の深さd1および外側溝212の深さd2は、同一であり、それぞれ、0.2mm程度である。
すなわち、実施形態2においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1>w2
d1=d2>t
実施形態3おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、楕円形状または円弧形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。また、内側溝211断面が楕円形状とされ、内側溝211の底面部が円弧よりも緩やかな曲面を有しており、内側溝211と外側溝212の中心とが缶底2aの面方向にずれた場合でも、最小肉厚部の厚さの変化量は、円弧形状同士の場合より小さい。このため、製造上有利である。
[実施形態4]
図9は、本発明の実施形態4を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図9においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、内側溝211の断面形状は、U字形状を有している。すなわち、内側溝211の断面は、底部側を半円形部とし、その上部側に半円形部の直径と同一幅の矩形部を配置した形状を有する。また、外側溝212は、長軸が缶底2aの外面の外側に位置する楕円形状を有する。
内側溝211の中心と外側溝212の長軸の中心とを結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置する。しかし、缶底2aの板厚の厚さ方向においては、缶底2aの外面寄りに位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。内側溝211の幅w1は外側溝212の幅w2より小さく、また、内側溝211の深さd1は外側溝212の深さd2よりも大きい。
すなわち、実施形態4においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1<w2
d1>d2
d1+d2+t=T(但し、Tは電池缶2の板厚)
実施形態4おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、U字形状または円弧形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。また、内側溝211断面がU字形状とされ、内側溝211の底面部が円弧よりも緩やかな曲面を有しているので、内側溝211と外側溝212の中心とが缶底2aの面方向にずれた場合でも、最小肉厚部の厚さの変化量は、円弧形状同士の場合より小さい。このため、製造上有利である。
[実施形態5]
図10は、本発明の実施形態5を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図10においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、内側溝211の断面形状は、U字形状を有している。すなわち、内側溝211の断面は、底部側を半円形部とし、その上部側に半円形部の直径と同一幅の矩形部を配置した形状を有する。また、外側溝212は、半円形状より小さい面積の円弧形状、換言すれば、円形の中心が缶底2aの外面の外側に位置する円弧形状を有する。
内側溝211の中心と外側溝212の長軸の中心とを結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置する。しかし、缶底2aの厚さ方向においては、缶底2aの外面寄りに位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。内側溝211の深さd1は外側溝212の深さd2よりも大きい。
また、外側溝212は、上述の如く、円形の中心が缶底2aの外面の外側に位置する円弧形状であるが、半径を内側溝211の半円形部の半径より大きくして、同一の幅となるようにしている。
すなわち、実施形態5においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1=w2
d1>d2
d1+d2+t=T(但し、Tは電池缶2の板厚)
実施形態5おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、U字形状または円弧形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。
[実施形態6]
図11は、本発明の実施形態6を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図11においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、内側溝211の断面形状は、長軸の中心が缶底2aの内面側と同一面上またはそれよりも内側に位置する楕円形状を有する。また、外側溝212は、半円形より面積が小さい円弧形状、換言すれば、円弧の中心が缶底2aの外面よりも外側に位置する円弧形状を有する。
内側溝211の長軸の中心と外側溝212の中心とを結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置する。しかし、缶底2aの厚さ方向においては、缶底2aの外面寄りに位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。内側溝211の幅w1は外側溝212の幅w2より大きく、また、内側溝211の深さd1は外側溝212の深さd2よりも大きい。
すなわち、実施形態6においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1>w2
d1>d2
d1+d2+t=T(但し、Tは電池缶2の板厚)
実施形態6おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、楕円形状または円弧形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。また、内側溝211断面が楕円形状とされ、内側溝211の底面部が円弧よりも緩やかな曲面を有しているので、内側溝211と外側溝212の中心とが缶底2aの面方向にずれた場合でも、最小肉厚部の厚さの変化量は、円弧形状同士の場合より小さい。このため、製造上有利である。
[実施形態7]
図12は、本発明の実施形態7を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図12においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、内側溝211は、半円形状より小さい面積の円弧形状、換言すれば、円弧の中心が缶底2aの内側に位置する円弧形状を有する。外側溝212の断面形状は、U字形状を有している。すなわち、外側溝212の断面は、頭部(底部)側を半円形部とし、その下部側に半円形部の直径と同一幅の矩形部を配置した形状を有する。
内側溝211の中心と外側溝212の中心とを結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置する。しかし、缶底2aの厚さ方向においては、缶底2aの内面寄りに位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。内内側溝211の深さd1は外側溝212の深さd2よりも小さい。
また、外側溝212は、上述の如く、円形の中心が缶底2aの外面の外側に位置する円弧形状であるが、半径を内側溝211の半円形部の半径より大きくして、同一の幅となるようにしている。
すなわち、実施形態7においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1=w2
d1<d2
d1+d2+t=T(但し、Tは電池缶2の板厚)
実施形態7おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、円弧形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。
[実施形態8]
図13は、本発明の実施形態8を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図13においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、内側溝211の断面は、円弧の中心が缶底2aの内面側よりも内側に位置する円弧形状を有する。また、外側溝212の断面は、長軸が缶底2aの外面と同一平面上または、缶底2aの内側に位置する楕円形状をしている。
内側溝211の中心と外側溝212の長軸の中心とを結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置する。しかし、缶底2aの厚さ方向においては、缶底2aの内面寄りに位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。内側溝211の幅w1は外側溝212の幅w2より小さく、また、内側溝211の深さd1は外側溝212の深さd2よりも小さい。
すなわち、実施形態8においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1<w2
d1<d2
d1+d2+t=T(但し、Tは電池缶2の板厚)
実施形態8おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、円弧形状または楕円形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。また、内側溝211断面が円弧形状とされ、外側溝212の底面部が円弧よりも緩やかな曲面を有しているので、内側溝211と外側溝212の中心とが缶底2aの面方向にずれた場合でも、最小肉厚部の厚さの変化量は、円弧形状同士の場合より小さい。このため、製造上有利である。
[実施形態9]
図14は、本発明の実施形態9を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図14においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
本実施形態においては、内側溝211の断面形状は、長軸が缶底2aの内面側よりも内側に位置する楕円形状を有する。また、外側溝212の断面形状は、U字形状を有している。すなわち、外側溝212の断面は、頭部側を半円形部とし、その下部側に半円形部の直径と同一幅の矩形部を配置した形状を有する。
内側溝211の中心と外側溝212の長軸の中心とを結ぶ線は、缶底2aの内面および外面に垂直である。従って、電池缶2の缶底2aの薄肉部215における最小肉厚部は、内側溝211と外側溝212とを結ぶ直線上に位置する。しかし、缶底2aの厚さ方向においては、缶底2aの内面寄りに位置する。
電池缶2が板厚0.5mm程度の鋼材の場合、最小肉厚部の厚さは、0.1mm程度とすることが望ましい。内側溝211の幅w1は外側溝212の幅w2より大きく、また、内側溝211の深さd1は外側溝212の深さd2よりも小さい。
すなわち、実施形態9においては、開裂用の溝210は、下記の断面形状を有する。
w1>w2
d1<d2
d1+d2+t=T(但し、Tは電池缶2の板厚)
実施形態9おいては、電池缶2の内面側および外面側に形成された開裂用の溝210は、断面形状が、それぞれ、楕円形状または円弧形状の滑らかな曲面を有しているため、実施形態1の場合と同様な効果を奏する。また、内側溝211断面が円弧形状とされ、内側溝211の底面部が円弧よりも緩やかな曲面を有しているので、内側溝211と外側溝212の中心とが缶底2aの面方向にずれた場合でも、最小肉厚部の厚さの変化量は、円弧形状同士の場合より小さい。このため、製造上有利である。
[実施形態10]
図15は、本発明の実施形態10を示し、電池缶2の缶底2aの開裂用の溝210近傍の拡大断面図である。図15においても、図6と同様、電池缶2の内外面に形成されためっき層221は図示を省略されている。
図15に図示された実施形態10の開裂用の溝210は、内側溝211および外側溝212が、それぞれ、缶底2aの内面または外面に接続される両側縁に縁取り部211a、212aが設けられている点に特徴を有する。各縁取り部211a、212aは、円弧状に形成され角部の無い、滑らかな曲面を有する。
実施形態1〜9に示された開裂用の溝210では、内側溝211および外側溝212が、それぞれ、缶底2aの内面または外面に接続される両側縁が、鋭いエッジ状の角部となっている。このため、電池缶2の内面および外面にめっきと施すと、これら角部に突出状のめっき層が形成される。このように突出状に形成されためっき層は、剥離する可能性が僅かではあるが少し大きい。
図15に図示されるように、内側溝211および外側溝212における缶底2aの内面または外面に接続される両側縁に滑らかな縁取り部211a、212aを形成すると、内側溝211および外側溝212全体に均一な厚さにめっき層が形成される。このため、めっき剥離の防止に対して信頼性を高めることができる。
図15に図示された開裂用の溝210は、代表として、図6に図示された実施形態1の開裂用の溝210に対して縁取り部211aおよび212aを設けた構造を示す。しかし、内側溝211および外側溝212に縁取り部211aおよび212aを設けた開裂用の溝210の構造は、実施形態2〜9に示された開裂用の溝210のいずれに対しても適用することができる。
[実施形態11]
図16は、本発明の二次電池の実施形態11を示す分解外観斜視図を示す。
実施形態1〜10は、二次電池を円筒形として説明した。しかし、本発明の二次電池は、角形であってもよい。図16は、電池蓋73に開裂弁75が形成された角形リチウム二次電池の一実施例を示す。
リチウムイオン角形二次電池1Aは、捲回電極群60を絶縁袋71で覆い、電池缶72に収納して作製される。図16において、絶縁袋71は、一部が破断された状態で図示されている。
捲回電極群60は、図示はしないが、実施形態1と同様に、シート状の負極電極と、シート状の第1のセパレータと、シート状の正極電極、シート状の第2のセパレータとを順に積層して捲回して形成されている。実施形態1においては、軸芯15の周囲に捲回して円筒状に形成されているが、角形リチウム二次電池では、捲回電極群60の両端部に円弧部が形成されるように扁平形状に形成されている。
リチウムイオン角形二次電池の正極合剤未処理部には、アルミニウム製の正極集電リード部61の接合部62が超音波溶接によって溶接されている。この場合、捲回された正極合剤未処理部は重合されて厚さ方向に溶接されている。正極合剤未処理部は、正極合剤処理部に比して厚さが薄いので、厚さ方向に溶接されると、図16に図示されるように、正極合剤処理部の表裏の上面から陥没する。図16では、捲回電極群60の裏面側は図示されていないが、正極合剤未処理部は、表面側と同様に、正極合剤処理部の表裏の上面から陥没している。
捲回電極群60の負極合剤未処理部には、銅の負極集電リード部63の接合部64が超音波溶接によって溶接されている。この場合、捲回された負極合剤未処理部は重合されて厚さ方向に溶接されている。負極合剤未処理部は、負極合剤処理部に比して厚さが薄いので、厚さ方向に溶接されると、図16に図示されるように、負極合剤処理部の表裏の上面から陥没する。捲回電極群60の裏面側は図示されていないが、負極合剤未処理部は、表面側と同様に、負極合剤処理部の表裏の上面から陥没している。
正・負極集電リード部61、63は、電池蓋73に固定された正極端子81および負極端子83にそれぞれ絶縁板(図視せず)を介して接続されており、これによって、捲回電極群60は、電池蓋73によって支持されるとともに、正極端子81および負極端子83からの充放電が可能となる。
正極電極の作製に際しては、正極活物質としてリチウム含有複酸化物粉末と、導電材として鱗片状黒鉛と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を混合し、これに分散溶媒であるN−メチルピロリドン(NMP)を添加、混練したスラリを作成し、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に塗布する。
その後、乾燥、プレス、裁断することにより、例えば、活物質合剤層が配された部分の幅80mm、厚さ100μm、長さ4mの正極電極を得ることができる。
負極電極の作製に際しては、負極活物質としての非晶質炭素粉末と、結着剤としてのPVDFを混練し、これに分散溶媒のNMPを添加して得られたスラリを、厚さ10μmの圧延銅箔の両面に塗布する。
その後、乾燥、プレス、裁断することにより、例えば、活物質合剤層が配された部分の幅84mm、長さ4.4mの負極を得ることができる。
電池蓋73は鋼板により形成されており、内面および外面にニッケルめっきが施されている。電池蓋73には、非水電解液を注入するための注液口74が設けられている。また、電池蓋73には、過充電等により内部圧力が基準値を超えて上昇した際に、圧力を抜くための開裂弁75が設けられている。非水電解液には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを体積比で1:2の割合で混合した混合溶液中へ六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットルの濃度で溶解したものを用いることができる。注液口74は電解液注入後にレーザ溶接によって塞がれる。
レーザ溶接によって電池蓋73を鋼板により形成された電池缶72に溶接することにより、外部から封口される。
電池蓋73の開裂弁75は、開裂用の溝210により構成される。開裂用の溝210の構造として、実施形態1〜10に示した内側溝211および外側溝212のいずれでも適用することができる。
以上のように、本発明に係る二次電池においては、内面側および外面側に形成された開裂用の溝210が、それぞれ、断面形状が、対面側に向かって漸次減少する滑らかな曲面を有している。このため、先めっきの場合においてはめっき剥れの要因、後めっきの場合においては、狭面積部分のめっき層の付着不良を無くすことができる。
なお、上記各実施形態では、内側溝211および外側溝212の断面形状を円弧形状またはU字形状とした。しかし、内側溝211および外側溝212の断面形状はこのような形状に限るものではない。例えば、一部に直線部分を有していたり、湾曲の程度が異なる複数の曲面を組み合わせた形状としたりしてもよい。要は、内側溝211および外側溝212は缶底2aの薄肉部の肉厚を最小とする底部を有し、この溝の底部は、断面形状が滑らかな曲面であればよい。
また、上記実施形態では、リチウムイオン二次電池の場合で説明した。しかし、本発明は、ニッケル水素電池またはニッケル・カドミウム電池、鉛蓄電池のように水溶性電解液を用いる二次電池にも適用が可能である。
その他、本発明の二次電池は、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して適用することが可能であり、要は、蓋部材と電池缶とにより構成される電池容器内に、正極電極および負極電極を含む電極群が収容され、電解液が注入された二次電池であって、電池容器の蓋部材および電池缶の少なくとも一方には、内面側および外面側に開裂用の薄肉部を構成するための溝が設けられ、溝を含んで内面および外面にめっき層が形成され、内面および外面に設けられた溝は、それぞれ、開裂用の薄肉部の肉厚を最小とする底部を有し、少なくとも溝の底部は、断面形状が滑らかな曲面であればよい。
1、1A 二次電池
2 電池缶
2a 缶底
3 電池蓋
4 電池容器
10 電極群
20 発電ユニット
30 電池蓋ユニット
72 電池缶
73 電池蓋
210 開裂用の溝
210a、210b 円弧形状部
211 内側溝
212 外側溝
215 薄肉部
221 めっき層

Claims (9)

  1. 蓋部材と電池缶とにより構成される電池容器内に、正極電極および負極電極を含む電極群が収容され、電解液が注入された二次電池であって、
    前記電池容器の前記蓋部材および前記電池缶の少なくとも一方には、内面側および外面側に開裂用の薄肉部を構成するための溝が設けられ、前記溝を含んで内面および外面にめっき層が形成され、前記内面および前記外面に設けられた溝は、それぞれ、前記開裂用の薄肉部の肉厚を最小とする底部を有し、少なくとも前記溝の底部は、断面形状が滑らかな曲面であることを特徴とする二次電池。
  2. 請求項1に記載の二次電池において、前記内面側および前記外面側に設けられた前記溝の断面形状は、円弧形状部を含むことを特徴とする二次電池。
  3. 請求項1または2に記載の二次電池において、前記内面および前記外面に形成されためっき層はニッケルめっき層であることを特徴とする二次電池。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二次電池において、前記内面側および前記外面側に設けられた溝は、互いに異なる深さを有することを特徴とする二次電池。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二次電池において、前記内面側および前記外面側に設けられた溝は、互いに異なる幅を有することを特徴とする二次電池。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二次電池において、前記内面側および前記外面側に設けられた溝は、同一の深さを有することを特徴とする二次電池。
  7. 請求項1乃至3および6のいずれか1項に記載の二次電池において、前記内面側および前記外面側に設けられた溝は、同一の幅を有することを特徴とする二次電池。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の二次電池において、前記開裂用の薄肉部の最小肉厚部の厚さは、少なくとも前記内面側および前記外面側に設けられたいずれか一方の溝の深さよりも小さいことを特徴とする二次電池。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の二次電池において、少なくとも前記電池缶には、前記開裂用の溝が形成されていることを特徴とする二次電池。









JP2010282793A 2010-12-20 2010-12-20 円筒形二次電池 Active JP5615682B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010282793A JP5615682B2 (ja) 2010-12-20 2010-12-20 円筒形二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010282793A JP5615682B2 (ja) 2010-12-20 2010-12-20 円筒形二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012133904A true JP2012133904A (ja) 2012-07-12
JP5615682B2 JP5615682B2 (ja) 2014-10-29

Family

ID=46649308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010282793A Active JP5615682B2 (ja) 2010-12-20 2010-12-20 円筒形二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5615682B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014049398A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Kojima Press Industry Co Ltd 二次電池用ケース及び二次電池
JP2016051656A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 株式会社豊田自動織機 蓄電装置
CN106531916A (zh) * 2016-10-13 2017-03-22 安徽巨大电池技术有限公司 锂电池组及其端板
JP2019530962A (ja) * 2017-04-13 2019-10-24 エルジー・ケム・リミテッド 二次電池

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001045185A1 (en) * 1999-12-17 2001-06-21 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Battery and portable device
JP2001307686A (ja) * 2000-04-19 2001-11-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電池缶及びその製造方法と電池
JP2005108584A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Hitachi Maxell Ltd 密閉角形電池
JP2010238462A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Hitachi Vehicle Energy Ltd 非水電解液二次電池及びリチウム二次電池

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001045185A1 (en) * 1999-12-17 2001-06-21 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Battery and portable device
JP2001307686A (ja) * 2000-04-19 2001-11-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電池缶及びその製造方法と電池
JP2005108584A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Hitachi Maxell Ltd 密閉角形電池
JP2010238462A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Hitachi Vehicle Energy Ltd 非水電解液二次電池及びリチウム二次電池

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014049398A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Kojima Press Industry Co Ltd 二次電池用ケース及び二次電池
JP2016051656A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 株式会社豊田自動織機 蓄電装置
CN106531916A (zh) * 2016-10-13 2017-03-22 安徽巨大电池技术有限公司 锂电池组及其端板
JP2019530962A (ja) * 2017-04-13 2019-10-24 エルジー・ケム・リミテッド 二次電池
US10971781B2 (en) 2017-04-13 2021-04-06 Lg Chem, Ltd. Secondary battery

Also Published As

Publication number Publication date
JP5615682B2 (ja) 2014-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5194070B2 (ja) 二次電池
JP5396349B2 (ja) 二次電池
JP5470142B2 (ja) 二次電池およびその製造方法
JP5147882B2 (ja) 二次電池
JP5656745B2 (ja) 角形蓄電池
JP5103489B2 (ja) 密閉型電池
JP5081932B2 (ja) 密閉型電池およびその製造方法
JP5456542B2 (ja) 角形二次電池および角形二次電池の製造方法
US20110195287A1 (en) Prismatic sealed secondary cell and method of manufacturing the same
JP5103496B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP5368345B2 (ja) 非水電解液円筒型電池
JP2013168239A (ja) 二次電池
KR101116533B1 (ko) 이차 전지 및 그 제조 방법
JP5619033B2 (ja) 密閉型電池およびその製造方法
JP5512303B2 (ja) 円筒型二次電池
JP5615682B2 (ja) 円筒形二次電池
JP5439317B2 (ja) 二次電池
JP5590410B2 (ja) 円筒形二次電池
JP2011159440A (ja) 円筒型二次電池およびその製造方法
JP5616248B2 (ja) 二次電池およびその製造方法
JP2012185912A (ja) 円筒形二次電池
JP4998971B2 (ja) 電気化学素子用外装材および電気化学素子
JP2009016188A (ja) 電池
JP5377472B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP4204366B2 (ja) 非水電解質二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140520

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20140711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140812

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5615682

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250