JP2012127594A - 吸着式ヒートポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着式ヒートポンプにおいて運転の効率を高めること。
【解決手段】容器41の部屋Rを貫通する複数の管86と、部屋Rの壁に設けられた第1及び第2の弁55、56と、第1の弁55を介して複数の部屋Rに繋がり、吸着剤66から脱離した冷媒Cを液化させる第1の熱交換器81と、第2の弁56を介して部屋Rに繋がると共に、第1の熱交換器81に繋がり、冷媒Cを気化させる第2の熱交換器82と、冷却水が通る第1の空間R1と温水が通る第2の空間R2とが画定され、複数の管86のうちの一部を選択して第1の空間R1に連通させ、残りを第2の空間R2に連通させる第3の弁45と、冷却水が通る第3の空間R3と温水が通る第4の空間R4とが画定され、複数の管86のうちの一部を選択して第3の空間R3に連通させ、残りを第4の空間R4に連通させる第4の弁57とを有する吸着式ヒートポンプによる。
【選択図】図3

Description

本発明は吸着式ヒートポンプに関する。
地球温暖化防止やエネルギ資源の保全についての関心が高まるにつれ、従来は利用価値がなく捨てていた廃熱を回収し、それを再利用する廃熱回収技術が注目されつつある。
そのような廃熱回収技術の一つに吸着式ヒートポンプがある。吸着式ヒートポンプにおいては、100℃以下の低温の廃熱を回収し、その廃熱を利用して吸着剤に吸着されている冷媒を脱着させる。そして、脱着した冷媒を液化し、その気化熱を利用して冷熱を得る。
吸着剤によっては60℃以下の低温でも冷媒を脱着させることが可能なため、種々の低温の廃熱からエネルギを回収できるとして、1978年頃より吸着式ヒートポンプについて多くの研究や改良なされてきた。
例えば、吸着剤自体を円盤状に整形し、それを回転させることで、吸着式ヒートポンプの成績係数を向上させることが提案されている。
しかし、この構造では、重量の重い吸着剤を回転させるのに別途エネルギが必要となり、小型で効率的な吸着式ヒートポンプを実現するのが難しい。
特開平6−58643号公報 特開2000−241041号公報
吸着式ヒートポンプにおいて運転の効率を高めることを目的とする。
以下の開示の一観点によれば、複数の部屋に区画された容器と、複数の前記部屋の各々に配設された複数の吸着剤と、複数の前記部屋の各々を貫通する複数の管と、複数の前記部屋の各々の壁に設けられた第1の弁と、複数の前記部屋の各々の壁に設けられた第2の弁と、前記第1の弁を介して少なくとも複数の前記部屋のうちの一に繋がり、前記吸着剤から脱離した冷媒を液化させる第1の熱交換器と、前記第2の弁を介して少なくとも前記部屋のうちの一に繋がると共に、前記第1の熱交換器に繋がり、該第1の熱交換器から供給された前記冷媒を気化させる第2の熱交換器と、冷却水が通る第1の空間と温水が通る第2の空間とが画定され、複数の前記管のうちの一部の一端を選択して前記第1の空間に連通させ、複数の前記管の残りの一端を前記第2の空間に連通させる第3の弁と、前記冷却水が通る第3の空間と前記温水が通る第4の空間とが画定され、複数の前記管のうちの前記一部の他端を選択して前記第3の空間に連通させ、複数の前記管の前記残りの他端を前記第4の空間に連通させる第4の弁とを有する吸着式ヒートポンプが提供される。
以下の開示によれば、第3の弁と第4の弁を用いて、複数の管の一部を選択してそれらに冷却水を流し、残りの管に温水を流す。そして、どの管を選択するかにより脱着過程と吸着過程とを最適な時間だけ行うことができ、吸着式ヒートポンプを効率的に運転することとができる。
図1は、吸着式ヒートポンプの模式図である。 図2は、第1実施形態に係る吸着式ヒートポンプの一部切欠き斜視図である。 図3は、第3の弁と第4の弁をそれぞれ上方と下方に退避させたときの第1実施形態に係る吸着式ヒートポンプの一部切欠き斜視図である。 図4は、回転軸に垂直な面で第1実施形態に係る第3の弁を切断した断面図である。 図5は、回転軸に垂直な面で第1実施形態に係る第4の弁を切断した断面図である。 図6は、回転軸を含む面で第1実施形態に係る吸着式ポンプを切断した断面図である。 図7は、回転軸に垂直な面で第1実施形態に係る第3の弁を切断した模式断面図である。 図8は、第2実施形態に係る吸着式ヒートポンプの一部切り欠き斜視図である。 図9(a)は第2実施形態に係る第3の弁の上面図であり、図9(b)は図9(a)のI−I線に沿う断面図である。 図10は、回転軸に垂直な面で第2実施形態に係る第4の弁を切断した断面図である。 図11(a)は、回転軸を含む面で第2実施形態に係る吸着式ポンプを切断した断面図であり、図11(b)は、第3の小空間が現れる面で切断したときの第2実施形態に係る第4の弁の断面図である。 図12は、第3実施形態で使用する第3の弁の斜視図である。
各実施形態の説明に先立ち、各実施形態の基礎となる事項について説明する。
図1は、吸着式ヒートポンプ1の模式図である。
この吸着式ヒートポンプ1は、蒸発器10、凝縮器11、第1の容器12、及び第2の容器13を有する。
このうち、第1の容器12と第2の容器13には、それぞれ第1の吸着剤14と第2の吸着剤16が充填される。これらの吸着剤14、16としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、及び活性炭のいずれかが使用される。
そして、その第1の吸着剤14には第1の配管15が通され、第2の吸着剤16には第2の配管17が通される。
また、凝縮器11と第1の容器12との間には第1の弁21が設けられ、凝縮器11と第2の容器13との間には第2の弁22が設けられる。そして、蒸発器10と第1の容器12との間には第3の弁23が設けられ、蒸発器10と第2の容器13との間には第4の弁24が設けられる。
更に、蒸発器10には第3の配管25が通され、凝縮器11には第4の配管26が通される。そして、これら蒸発器10と凝縮器11は、第5の配管27により接続される。
凝縮器11内で液化した水等の冷媒Cは、第5の配管27を介して蒸発器10に流通可能となる。
次に、この吸着式ヒートポンプ1の動作について説明する。
吸着式ヒートポンプ1においては吸着過程と脱着過程とが同時に行われ、図1の例では第1の容器12で吸着過程が行われ、第2の容器13で脱着過程が行われている。
吸着過程では、蒸発器10内の冷媒Cが蒸発し、気化した冷媒Cが第3の弁23を介して第1の容器12に導入される。このとき、冷媒Cの気化熱により、第3の配管25を通る水等の流体34を冷却することができる。
気化した冷媒Cは、第1の容器12内の第1の吸着剤14において発熱を伴いつつ吸着される。その発熱によって第1の吸着剤14から冷媒Cが脱離してしまうのを防止すべく、吸着過程下の第1の吸着剤14は、第1の配管15を通る第1の冷却水31により冷却される。
一方、脱着過程では、第2の配管17を通る温水33により第2の容器13内の第2の吸着剤16が加熱され、第2の吸着剤16から冷媒Cが脱離し、気化した冷媒Cが第2の弁22を介して凝縮器11に導入される。
凝縮器11に導入された冷媒Cは、第4の配管26を通る第2の冷却水32により冷やされて液化した後、第5の配管27を介して蒸発器10に戻される。
このような動作によれば、電子計算機や自動車等の廃熱から温水33を生成し、それを脱着過程で利用することで、吸着過程において流体34を冷却することができ、廃熱の再利用が可能となる。
ところで、吸着過程にある第1の吸着剤14は、無制限に冷媒Cを吸着することができず、ある程度の冷媒Cを吸着したら飽和してしまう。同様に、脱着過程にある第2の吸着剤16は、吸着していた冷媒Cの全てが脱離すると、それ以上の冷媒Cを脱離させることができない。
そのため、この吸着式ヒートポンプ1においては、吸着過程と脱着過程とを開始してから一定時間が経過し、各過程が終了したとみなせるタイミングで、これらの過程を切り替える必要がある。その切り替えは、例えば、第1〜第4の弁21〜24の開閉状態を上記とは逆にし、かつ、第1の配管15に温水33を供給し、第2の配管17に第1の冷却水31を導入することで行われる。
但し、吸着過程下の第1の吸着剤14が冷媒Cを吸着する速度と、脱着過程下にある第2の吸着剤16から冷媒Cが脱離する速度とは異なるので、吸着過程と脱着過程とではこれらの過程を終了したとみなせるタイミングが異なる。
そのため、切り替えの基準を吸着過程と脱着過程のどちらかに合わせると、基準とされなかった方の過程で吸着や脱着が不十分な状態となる。例えば、脱着過程の方が吸着過程よりも時間を要する場合に、吸着過程に合わせて各過程の切り替えを行うと、脱着過程が不十分になる。
よって、この吸着式ヒートポンプ1においては、吸着過程と脱着過程とを同時に切り替えると動作効率が悪くなるという問題が生じる。
また、このような問題を解消させるために、吸着剤を収容した容器を三つ以上接続し、吸着過程と脱着過程とをタイミングをずらして切り替えるという方法も考えられる。しかし、そのような方法では、タイミングをずらすために多数の弁が必要となるため、システムが複雑になったり、各弁を動作させるために別にエネルギが必要となって省エネルギ化を図ることができなくなってしまう。
本願発明者はこのような知見に鑑み、以下に説明するような各実施形態に想到した。
(第1実施形態)
図2は、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプの一部切欠き斜視図である。
このヒートポンプ40は、円筒型の容器41と、その内側に設けられた内部壁44とを有する。
容器41と内部壁44の材料は特に限定されないが、本実施形態ではそれらの材料としてガラスや金属を使用する。
容器41と内部壁44の間には仕切板59が設けられており、容器41の外周において仕切板59よりも上側の部分には第1の熱交換配管42が周設され、仕切板59よりも下側の部分には第2の熱交換配管43が周設される。
第1の熱交換配管42と第2の熱交換配管43は、それぞれ第1の熱交換器81と第2の熱交換器82の一部として供される。
第1の熱交換器81には、上記の第1の熱交換配管42の他に、容器41と内部壁44の間の空間において仕切板59よりも上側の部分も含まれる。そして、第2の熱交換器82には、上記の第2の熱交換配管43の他に、容器41と内部壁44との間の空間において仕切板59よりも下側の部分も含まれる。
仕切板59の断面形状は漏斗状であり、その中央付近には液化した冷媒が流通可能な孔59aが設けられる。そして、第1の熱交換器81と第2の熱交換器82の各々の内部は、その孔59aを介して互いに接続される。
更に、内部壁44の外周側面のうち、第1の熱交換器81に露出する部分には第1の弁55が設けられ、第2の熱交換器82に露出する部分には第2の弁56が設けられる。
そして、内部壁44の上方と下方には、それぞれ第3の弁45と第4の弁57が設けられる。
図3は、第3の弁45と第4の弁57を、それぞれ上方と下方に退避させたときの吸着式ヒートポンプ40の一部切欠き斜視図である。
図3に示されるように、上記の第1の熱交換配管42には25℃〜35℃程度の温度の冷却水96が流れ、第2の熱交換配管43には水等の流体97が流れる。
また、円筒状の容器41の中心には回転軸85が設けられる。その回転軸85から放射状に複数の仕切壁63が設けられ、各仕切壁63と内部壁44とにより複数の部屋Rが区画される。
各部屋Rには吸着剤66が個別に設けられる。吸着剤66は特に限定されないが、シリカゲル、ゼオライト、及び活性炭のいずれかを吸着剤66として使用し得る。
そして、各部屋R内の吸着剤66には、回転軸85の延在方向に平行な複数の管86が貫通する。後述のように、複数の管86の各々には冷却水や温水が流通する。
一方、第3の弁45は、底板61と、第1のロータ46と、第2のロータ48とを備える。
このうち、第1のロータ46と第2のロータ48は、いずれも第1の配管49に固定される。そして、不図示のモータ等の駆動力によって回転軸85を回転させることで、当該回転軸85に機械的に接続された第1の配管49が回転し、それにより各ロータ46、48も回転する。
各ロータ46、48の配置は特に限定されない。本実施形態では、回転軸85を中心にして第1のロータ46から所定の角度をおいて第2のロータ48を設ける。
また、第1の配管49には第1の開口49aと第2の開口49bが形成され、第1の開口49aを介して、第1の配管49の内側と外側とが連通する。
そして、第1の配管49の内側には、当該配管49と同軸をなす第2の配管50が設けられる。
第2の配管50の外周には、上記の第2の開口49bを開口端とする接続配管52が設けられ、その接続配管52を介して第2の配管50の内部が第1の配管49の外側の空間に連通する。
なお、第2の配管50は、第1の配管49と回転軸85に機械的に固定されており、回転軸85を中心にして第1の配管49と共に回転する。
そして、底板61には、各吸着剤66を貫通する複数の管86の各々に対応した孔61aが形成される。
一方、第4の弁57は、底板73と、第3のロータ68と、第4のロータ69とを有する。
このうち、第3のロータ68と第4のロータ69は、いずれも第3の配管70に固定される。そして、不図示のモータ等の駆動力によって回転軸85を回転させることで、当該回転軸85に機械的に接続された第3の配管70が回転し、それにより各ロータ68、69も回転する。
また、第3のロータ68と第4のロータ69は、それぞれ回転軸85を中心にして上記の第1のロータ46と第2のロータ48と同じ角度位置に設けられる。
そして、第3の配管70には第3の開口70aと第4の開口70bが形成され、第3の開口70aを介して、第3の配管70aの内側と外側とが連通する。
更に、第3の配管70の内側には、当該配管70と同軸をなす第4の配管71が設けられる。
第4の配管71の外周には、上記の第4の開口70bを開口端とする接続配管72が設けられ、その接続配管72を介して第4の配管71の内部が第3の配管70の外側の空間に連通する。
なお、第4の配管71は、第3の配管70と回転軸85に機械的に固定されており、回転軸85を中心にして第3の配管70と共に回転する。
図4は、回転軸85に垂直な面で切断した第3の弁45の断面図である。
図4に示されるように、第3の弁45の内側の空間においては、第1のロータ46と第2のロータ48によって、冷却水が通る第1の空間R1と温水が通る第2の空間R2とが画定される。
そして、複数の管86のうちの一部の一端が第1の空間R1に連通し、複数の管86の残りの一端が第2の空間R2に連通する。
各空間R1、R2は、これらを仕切る各ロータ46、48と共に回転する。その回転により、複数の管86のうちで第1の空間R1に現れるものや第2の空間R2に現れるものが変わる。これにより、各管86のうち一部を選択して第1の空間R1に連通させたり、残りの管86を第2の空間R2に連通させたりする動作を、回転軸85(図3参照)の回転運動と共に連続的に行うことができる。
図5は、回転軸85に垂直な面で切断した第4の弁57の断面図である。
図5に示されるように、第4の弁57の内側の空間においては、第3のロータ68と第4のロータ69によって、冷却水が通る第3の空間R3と温水が通る第4の空間R4とが画定される。
そして、複数の管86のうちの一部の他端が第3の空間R3に連通し、複数の管86の残りの他端が第4の空間R4に連通する。
各空間R3、R4は、これらを仕切る各ロータ68、69と共に回転する。その回転により、複数の管86のうちで第3の空間R3に現れるものや第4の空間R4に現れるものが変わる。これにより、各管86のうち一部を選択して第3の空間R3に連通させたり、残りの管86を第4の空間R4に連通させたりする動作を、回転軸85の回転運動と共に連続的に行うことができる。
図6は、回転軸85を含む面で切断した吸着式ヒートポンプ40の断面図である。
図6に示すように、内部壁44において、仕切板59よりも上側の部分には第1の開口44aが形成され、仕切板59よりも下側の部分には第2の開口44bが形成される。
そして、第1の弁55は、第1の開口44aの縁部から垂下して部屋Rの外側から第1の開口44aを塞ぐ第1の垂下片91を有する。
同様に、第2の弁56は、第2の開口44bの縁部から垂下して部屋Rの外側から第2の開口44bを塞ぐ第2の垂下片92を有する。
各垂下片91、92は、例えば樹脂フィルムであって、部屋Rと熱交換器81、82の内部との差圧によって自発的に開閉可能である。
例えば、第1の垂下片91は、第1の熱交換器81内の圧力が部屋Rの圧力よりも低くなると部屋Rの外側に開き、圧力の大小関係がこれとは逆になると部屋Rの外側から第1の開口44aを塞ぐ。
そして、第2の垂下片92は、第2の熱交換器82内の圧力が部屋Rの圧力よりも高くなると部屋Rの内側に開き、圧力の大小関係がこれとは逆になると部屋Rの内側から第2の開口44bを塞ぐ。
このように自発的に各弁55、56が開閉するので、本実施形態では各弁55、56を制御するための動力が不要になると共に、吸着式ヒートポンプ40の構造が簡単となる。
次に、この吸着式ヒートポンプ40の動作について、図6を参照しながら説明する。
動作時には、部屋Rと各熱交換器81、82の内部をいずれも減圧状態にした状態で、吸着式ヒートポンプ40に冷却水WLと温水WHとを供給する。
このうち、温水WHは、自動車や電子計算機等の廃熱を輸送するものであり、吸着式ヒートポンプ40における再利用の対象となる。その温水WHの温度は、例えば、50℃〜80℃程度である。
温水WHは、第2の配管50から吸着式ヒートポンプ40に供給され、第3の弁45の第2の空間R2に入る。その後、温水WHは、管86を通って第4の弁57の第4の空間R4に入り、第4の配管71から排出される。
一方、冷却水WLは、20℃〜35℃程度の温度であり、第1の配管49から吸着式ヒートポンプ40に供給された後、第3の弁45の第1の空間R1に入る。その後、冷却水WLは、管86を通って第4の弁57の第3の空間R3に入り、第3の配管70から排出される。
冷却水WLと温水WHが各管86を通る途中では、これらの水によって吸着剤66が冷却又は加熱される。
このとき、冷却水WLにより冷却される部屋Rでは吸着過程が行われ、温水WHにより加熱される部屋Rでは脱着過程が行われる。
脱着過程が行われる部屋Rにおいては、温水WHにより吸着剤66が加熱され、吸着剤66に吸着されていた冷媒Cが気化して吸着剤66から脱離する。なお、冷媒Cは、吸着剤66の材料に応じて適宜選択でき、水やエタノール等を使用することができる。
そして、このように冷媒Cが気化すると、脱着過程下の部屋R内の圧力が第1の熱交換器81内の圧力よりも高まるため、第1の垂下片91が部屋Rの外側に開くと共に、第2の垂下片92が部屋Rの内側から第2の開口44bを塞ぐ。
気化した冷媒Cは、第1の熱交換器81内に入った後、第1の熱交換配管42を流れる冷却水96(図3参照)により冷やされて液化する。
そして、液化した冷媒Cは、漏斗状の仕切板59上に溜まり、その一部が孔59を通って第2の熱交換器82内に入る。
一方、吸着過程が行われる部屋Rにおいては、第2の熱交換器82内の冷媒Cが気化する。
このように冷媒Cが気化すると、その気化熱によって第2の熱交換配管43内を流れる水等の流体97(図3参照)が冷やされ、その流体97から冷熱を取り出すことができる。この例では、吸着式ヒートポンプ40に供給する前に20℃〜30℃程度であった流体97の温度を、10℃〜20℃程度にまで冷やすことができる。
また、冷媒Cの気化により第2の熱交換器82内の圧力が吸着過程下にある部屋Rの圧力よりも高くなるため、第2の垂下片92が開状態となり、気化した冷媒Cが第2の開口44bを通って吸着剤66に吸着される。
そして、冷媒Cの吸着により発熱した吸着剤66は、管86を通る冷却水WLによって冷やされるため、発熱が原因で吸着剤66の吸着能力が低下するのを防止できる。
このように、この吸着式ヒートポンプ40は、廃熱により得られた温水WHを利用して、流体97(図3参照)から冷熱を取り出すように機能する。
以上説明した本実施形態では、回転軸85を中心にして既述のように各ロータ46、48、68、69を回転させることで脱着過程と吸着過程とを連続的に切り替えることが可能となる。
更に、このようにロータを利用して脱着過程と吸着過程を切り替えるため、冷媒C、冷却水WL、及び温水WHの流路を制御するための多数の弁が不要となり、装置の簡略化が図られる。
また、既述のように、吸着剤66による冷媒Cの脱着速度と吸着速度の相違が原因で、脱着過程と吸着過程とでは終了するタイミングが異なる。なお、吸着速度は、単位時間あたりに単位質量の吸着剤66が吸着する冷媒Cの質量で定義され、脱着速度は、単位時間あたりに単位質量の吸着剤66から脱離する冷媒Cの質量で定義される。
このように脱着過程と吸着過程の各々が終了するタイミングが異なっても、本実施形態では以下のようにしてこれらの過程を最適な時間だけ行い、ヒートポンプ40を効率的に運転できる。
図7は、回転軸85(図3参照)に垂直な面で切断した場合の第3の弁45の模式断面図である。
図7に示すように、回転軸85の延在方向から見ると、第1の空間R1が占める第1の面積S1と第2の空間R2が占める第2の面積S2とは異なる。
本実施形態では、第1の面積S1と第2の面積S2との比(S1/S2)を、吸着剤66(図3参照)の脱着速度V1と吸着速度V2との比(V1/V2)に等しくする。
このような面積比で各ロータ46、48を一定の速度で回転させれば、吸着剤66が脱着過程を終了するのと略同時にその吸着剤66が吸着過程に曝され、効率的に吸着式ヒートポンプを運転することができる。
更に、図3に示したように、各吸着剤66の断面形状を扇形とすることで、各吸着剤66を寄せ集めてそれらの集合体の形状を概略円柱状にすることができる。これにより、各吸着剤66の露出面は実質的に円柱の外周側面だけとなるため、吸着式ヒートポンプ40を小型化できると共に、露出面からの吸着剤66の放熱を抑制し、吸着式ヒートポンプ40の熱損失を低減することができる。
(第2実施形態)
図8は、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプの一部切り欠き斜視図である。
なお、図8において、第1実施形態と同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
本実施形態に係る吸着式ヒートポンプ100は、構造面においては、第3の弁45と第4の弁57のみが第1実施形態と異なり、これ以外は第1実施形態と同じである。
図8に示されるように、第3の弁45はカップ107を有する。カップ107は、その内側を下向きにした状態で第1のロータ46と第2のロータ48とに機械的に接続され、各ロータ46、48の基部からこれらの翼長の途中まで延在する。
更に、各ロータ46、48には第5の配管105が機械的に接続される。そして、第5の配管105の内側には、該第5の配管105と同軸をなすように第6の配管106が設けられる。
一方、第4の弁57は、第3のロータ68と第4のロータ69とに機械的に接続されて回転軸85の動径方向に延びる仕切板110を備える。
そして、各ロータ68、69には第7の配管111が機械的に接続される。更に、第7の配管111の内側には、該第7の配管111と同軸をなすように第8の配管112が設けられる。
図9(a)は第3の弁45の上面図であり、図9(b)は図9(a)のI−I線に沿う断面図である。
第1実施形態で説明したように、第3の弁45の内側の空間は、第1のロータ46と第2のロータ48により、冷却水が通る第1の空間R1と温水が通る第2の空間R2とに分けられる。
本実施形態では、図9(b)に示すように、第1の空間R1が上記のカップ107により更に第1の小空間r1と第2の小空間r2とに分けられる。
そして、第1の小空間r1は、第1の開口105aを介して第5の配管105の内側に連通する。また、第2の小空間r2は、第2の開口105bを介して第6の配管106の内側に連通する。
冷却水WLは、第6の配管106から第2の小空間r2に供給され、管86(図8参照)を通って各吸着剤66を冷却した後、第4の弁57内をUターンして第1の小空間r1に入り、開口105aから第5の配管105に入る。
本実施形態では、カップ107の形状を図9(a)のように扇形にすることで、カップ107で覆われる吸着剤66を冷却水WLで均等に冷却することができる。
図10は、回転軸85に垂直な面で切断したときの第4の弁57の断面図である。
第1実施形態で説明したように、第4の弁57の内側の空間は、第3のロータ68と第4のロータ69により、冷却水が通る第3の空間R3と温水が通る第4の空間R4とに分けられる。
本実施形態では、図10に示すように、第4の空間R4が上記の仕切板110によって更に第3の小空間r3と第4の小空間r4とに分けられる。
そして、第3の小空間r3は、開口111aを介して第7の配管111の内側に連通する。また、第4の小空間r4は、接続配管113を介して第8の配管112の内側に連通する。
本実施形態では、温水WHは、接続配管113から第4の小空間r4に供給される。その温水WHは、第4の小空間r4に連通する管86を通り吸着剤66を加熱した後、第3の弁45(図8参照)の第2の空間R2内においてUターンする。そのようにUターンした温水WHは、第3の小空間r3に連通する管86に入り、余熱で当該管86の周囲の吸着剤66を加熱した後、開口111aを介して第7の配管111から排出される。
ここで、第3の小空間r3は、各ロータ68、69の回転方向Pを基準にして第4の小空間r4の前方にあるため、各吸着剤86は、上記した温水WHの余熱によってまず初期加熱され、その後、第4の小空間r4に入った温水WHによって本加熱される。
これにより、脱着過程において温水WHの熱エネルギを無駄なく利用することができるようになる。
次に、この吸着式ヒートポンプ100の動作について説明する。
なお、基本的な動作については第1実施形態と同じなので、以下では第1実施形態と相違する点についてのみ説明する。
図11(a)は、回転軸85を含む面で切断したときの本実施形態に係る吸着式ヒートポンプ100の断面図である。
動作時には、第6の配管106に冷却水WLを供給すると共に、第8の配管112に温水WHを供給する。
冷却水WLは、カップ107の内側の第2の小空間r2に導入された後、管86を通り第4の弁57の第3の空間R3に至る。第3の空間R3の内部においては、管86以外に冷却水WLの戻り道はない。そのため、冷却水WLは、行きとは別の管86を通り、第3の弁45内の第1の小空間r1に至り、第5の配管105から排出される。
一方、温水WHは、接続配管113を通って第4の弁57の第4の小空間r4に導入された後、管86を通って第3の弁45の第2の空間R2に至る。
第2の空間R2内の温水WHは第4の弁57に戻ろうとするが、複数の管86のうち第4の小空間r4に連通するものには温水WHの供給圧が加わっているため、当該管86は温水WHの戻り道とはならない。
一方、複数の管86のうち第3の小空間r3(図10参照)に連通するものにはそのような供給圧が印加されていない。
図11(b)は、第3の小空間r3が現れる面で切断したときの第4の弁57の断面図である。
図11(b)に示すように、上記の温水WHは、供給圧の加わっていない第3の小空間r3に連通する管86を戻り、当該第3の小空間r3に至った後、その後開口111aを介して第7の配管111から排出される。
この吸着式ヒートポンプ100においても、第1実施形態と同様に、温水WHが通る吸着剤66が脱着過程を行い、冷却水WLが通る吸着剤66が吸着過程を行う。そして、不図示のモータ等により回転軸85を回転させることで、温水WHによる加熱や冷却水WLによる冷却の対象となる吸着剤66を連続的に変えることができる。
以上説明した本実施形態によれば、図11(a)に示したように、第7の配管111と第8の配管112とを同軸に配し、これらの配管111、112をそれぞれ温水WHの出口と入口に使用する。
このようにすると、第8の配管112内の温水WHが第7の配管111内の温水WHにより保温されるので、吸着式ヒートポンプ100に供給される前に温水WHが冷えるのを防止できる。
また、冷却水WLについても、同軸に配された各配管105、106をそれぞれ出口と入口に使用することで、第6の配管106を通る冷却水WLの冷却状態を第5の配管105を通る冷却水WLで維持でき、供給前に冷却水WLが温まるのを防止できる。
これらにより、温水WHで脱着過程下の吸着剤66を十分に加熱したり、冷却水WLで吸着過程下の吸着剤66を十分に冷却したりすることができるようになり、吸着式ヒートポンプ100の運転効率を高めることが可能となる。
なお、上記では、図11(a)に示したように、冷却水WLの出入り側に第3の弁45を使用し、温水WHの出入り側に第4の弁57を使用したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、冷却水WLの出入り側に第4の弁57を使用し、温水WHの出入り側に第3の弁45を使用するようにしてもよい。
更に、第3の弁45と第4の弁57とを同一構造にしてもよい。例えば、第4の弁57として、図9(a)、(b)に示した第3の弁45と同一構造のものを使用してもよいし、第3の弁45として、図10に示した第4の弁57と同一構造のものを使用してもよい。
(第3実施形態)
図12は、本実施形態で使用する第3の弁45の斜視図である。なお、図12において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第2実施形態と同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
第1実施形態と第2実施形態では、第3の弁45の動力源として、回転軸85(図3参照)に接続されたモータを使用した。
これに対し、本実施形態では、図12に示すように、第1のロータ46の短手方向D1と、第2のロータ48の短手方向D2の各々を、各ロータ46、48の回転軸の延在方向D0から傾斜させる。
このようにすると、管86に連通する孔61aを出入りする冷却水WLや温水WHの水流を各ロータ46、48の主面で受けることができ、その水流によって各ロータ46、48を自発的に回転させることができる。
これにより、各ロータ46、48を駆動するモータ用の電力が不要となり、吸着式ヒートポンプの省エネルギ化を図ることが可能となる。
なお、上記では第3の弁45について説明したが、第4の弁57の第3のロータ68と第4のロータ69に対しても、図12と同様にそれらの短手方向を回転軸の延在方向D0から傾斜させてもよい。
以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 複数の部屋に区画された容器と、
複数の前記部屋の各々に配設された複数の吸着剤と、
複数の前記部屋の各々を貫通する複数の管と、
複数の前記部屋の各々の壁に設けられた第1の弁と、
複数の前記部屋の各々の壁に設けられた第2の弁と、
前記第1の弁を介して少なくとも複数の前記部屋のうちの一に繋がり、前記吸着剤から脱離した冷媒を液化させる第1の熱交換器と、
前記第2の弁を介して少なくとも前記部屋のうちの一に繋がると共に、前記第1の熱交換器に繋がり、該第1の熱交換器から供給された前記冷媒を気化させる第2の熱交換器と、
冷却水が通る第1の空間と温水が通る第2の空間とが画定され、複数の前記管のうちの一部の一端を選択して前記第1の空間に連通させ、複数の前記管の残りの一端を前記第2の空間に連通させる第3の弁と、
を有することを特徴とする吸着式ヒートポンプ。
(付記2) 前記冷却水が通る第3の空間と前記温水が通る第4の空間とが画定され、複数の前記管のうちの前記一部の他端を選択して前記第3の空間に連通させ、複数の前記管の前記残りの他端を前記第4の空間に連通させる第4の弁を更に有することを特徴とする付記1に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記3) 前記容器は円筒であり、
複数の前記部屋は、前記円筒の中心から放射状に画定されることを特徴とする付記1に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記4) 前記第3の弁は、互いに機械的に接続されて前記円筒の中心を軸にして回転する第1のロータと第2のロータとを有し、
前記第4の弁は、互いに機械的に接続されて前記中心を軸にして回転する第3のロータと第4のロータとを有し、
前記第1の空間と前記第2の空間が、前記第1のロータと前記第2のロータにより仕切られ、
前記第3の空間と前記第4の空間が、前記第3のロータと前記第4のロータにより仕切られたことを特徴とする付記3に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記5) 前記第1のロータ、前記第2のロータ、前記第3のロータ、及び前記第4のロータの各々の短手方向を前記軸の延在方向から傾斜させることにより、前記第3の弁と前記第4の弁とを、前記管を出入りする前記温水又は冷却水の水流で回転可能にしたことを特徴とする付記4に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記6) 前記第3の弁に接続されて前記第1の空間に連通する第1の配管と、
前記第3の弁に接続されると共に、前記第1の配管の内側に該第1の配管と同軸をなして設けられ、前記第2の空間に連通する第2の配管と、
前記第4の弁に接続されて前記第3の空間に連通する第3の配管と、
前記第4の弁に接続されると共に、前記第3の配管の内側に該第3の配管と同軸をなして設けられ、前記第4の空間に連通する第4の配管とを更に有することを特徴とする付記4に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記7) 前記第3の弁に設けられ、前記第1の空間を第1の小空間と第2の小空間に仕切る第1の仕切部材と、
前記第4の弁に設けられ、前記第4の空間を第3の小空間と第4の小空間に仕切る第2の仕切部材と、
前記第3の弁に接続されて前記第1の小空間に連通する第5の配管と、
前記第3の弁に接続されると共に、前記第5の配管の内側に該第5の配管と同軸をなして設けられ、前記第2の小空間に連通する第6の配管と、
前記第4の弁に接続されて、前記第3の小空間に連通する第7の配管と、
前記第4の弁に接続されると共に、前記第7の配管の内側に該第7の配管と同軸をなして設けられ、前記第4の小空間に連通する第8の配管とを更に有することを特徴とする付記4に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記8) 前記第1の仕切り部材は、前記第1のロータと前記第2のロータとに機械的に接続され、前記第1のロータと前記第2のロータの各々の基部からこれらの翼長の途中まで延在するカップであり、
前記第2の仕切り部材は、前記第3のロータと前記第4のロータとに機械的に接続されて前記中心の動径方向に延びる仕切板であることを特徴とする付記7に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記9) 前記軸の延在方向から見たときに、前記第1の空間が占める第1の面積と、前記第2の空間が占める第2の面積とが異なることを特徴とする付記4〜8のいずれかに記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記10) 前記第1の面積と前記第2の面積との比は、前記吸着剤の脱着速度と吸着速度との比に等しいことを特徴とする付記9に記載の吸着式ヒートポンプ。
(付記11) 複数の前記部屋の各々の壁に第1の開口と第2の開口が形成され、
前記第1の弁は、前記第1の開口の縁部から垂下して前記部屋の外側から前記第1の開口を塞ぐ第1の垂下片を有し、
前記第2の弁は、前記第2の開口の縁部から垂下して前記部屋の内側から前記第2の開口を塞ぐ第2の垂下片を有することを特徴とする付記1〜10のいずれかに記載の吸着式ヒートポンプ。
1、40、100…吸着式ヒートポンプ、10…蒸発器、11…凝縮器、12…第1の容器、13…第2の容器、14…第1の吸着剤、15…第1の配管、16…第2の吸着剤、17…第2の配管、21〜24…第1〜第4の弁、25〜27…第3〜第5の配管、31…第1の冷却水、32…第2の冷却水、33…温水、34…流体、41…容器、42…第1の熱交換配管、43…第2の熱交換配管、44…内部壁、44a…第1の開口、44b…第2の開口、45…第3の弁、46…第1のロータ、48…第2のロータ、49…第1の配管、49a…第1の開口、49b…第2の開口、50…第2の配管、52…接続配管、55…第1の弁、56…第2の弁、57…第4の弁、59…仕切板、59a…孔、61…底板、61a…孔、63…仕切壁、66…吸着剤、68…第3のロータ、69…第4のロータ、70…第3の配管、70a…第3の開口、70b…第4の開口、71…第4の配管、72…接続配管、73…底板、81…第1の熱交換器、82…第2の熱交換器、85…回転軸、86…管、105…第5の配管、105a…第1の開口、105b…第2の開口、106…第6の配管、107…カップ、110…仕切板、111…第7の配管、112…第8の配管、113…接続配管。

Claims (6)

  1. 複数の部屋に区画された容器と、
    複数の前記部屋の各々に配設された複数の吸着剤と、
    複数の前記部屋の各々を貫通する複数の管と、
    複数の前記部屋の各々の壁に設けられた第1の弁と、
    複数の前記部屋の各々の壁に設けられた第2の弁と、
    前記第1の弁を介して少なくとも複数の前記部屋のうちの一に繋がり、前記吸着剤から脱離した冷媒を液化させる第1の熱交換器と、
    前記第2の弁を介して少なくとも前記部屋のうちの一に繋がると共に、前記第1の熱交換器に繋がり、該第1の熱交換器から供給された前記冷媒を気化させる第2の熱交換器と、
    冷却水が通る第1の空間と温水が通る第2の空間とが画定され、複数の前記管のうちの一部の一端を選択して前記第1の空間に連通させ、複数の前記管の残りの一端を前記第2の空間に連通させる第3の弁と、
    を有することを特徴とする吸着式ヒートポンプ。
  2. 前記冷却水が通る第3の空間と前記温水が通る第4の空間とが画定され、複数の前記管のうちの前記一部の他端を選択して前記第3の空間に連通させ、複数の前記管の前記残りの他端を前記第4の空間に連通させる第4の弁を更に有することを特徴とする請求項1に記載の吸着式ヒートポンプ。
  3. 前記容器は円筒であり、
    複数の前記部屋は、前記円筒の中心から放射状に画定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸着式ヒートポンプ。
  4. 前記第3の弁は、互いに機械的に接続されて前記円筒の中心を軸にして回転する第1のロータと第2のロータとを有し、
    前記第4の弁は、互いに機械的に接続されて前記中心を軸にして回転する第3のロータと第4のロータとを有し、
    前記第1の空間と前記第2の空間が、前記第1のロータと前記第2のロータにより仕切られ、
    前記第3の空間と前記第4の空間が、前記第3のロータと前記第4のロータにより仕切られたことを特徴とする請求項3に記載の吸着式ヒートポンプ。
  5. 前記第1のロータ、前記第2のロータ、前記第3のロータ、及び前記第4のロータの各々の短手方向を前記軸の延在方向から傾斜させることにより、前記第3の弁と前記第4の弁とを、前記管を出入りする前記温水又は冷却水の水流で回転可能にしたことを特徴とする請求項4に記載の吸着式ヒートポンプ。
  6. 前記軸の延在方向から見たときに、前記第1の空間が占める第1の面積と、前記第2の空間が占める第2の面積とが異なることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の吸着式ヒートポンプ。
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