JP2004293905A - 吸着式冷凍機と、その運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、吸着工程の前に予冷工程を行い、脱着工程の前に予熱工程を行うことにより、速やかに吸着剤に対する吸着と脱着を開始して、吸着工程と脱着工程を効率よく行える吸着式冷凍機および、その運転方法を提供する。
【解決手段】吸着剤Sが充填される吸着器1a〜1d、吸着質Kを凝縮液化させる凝縮器2a〜2dおよび吸着質を蒸発させる蒸発器3a〜3d等を内蔵する少なくとも4組の吸着塔A〜Dと、各吸着塔の吸着器へ高温の熱媒を供給する熱源器11と、吸着器と凝縮器へ低温の熱媒を供給する放熱器14と、吸着質の蒸発にともなって蒸発器で得られる冷熱を出力する冷却器17と、これら少なくとも4組の吸着塔、熱源器、放熱器および冷却器を接続する配管pおよび各切換器12,13,18,19とで吸着式冷凍サイクルを構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】吸着剤Sが充填される吸着器1a〜1d、吸着質Kを凝縮液化させる凝縮器2a〜2dおよび吸着質を蒸発させる蒸発器3a〜3d等を内蔵する少なくとも4組の吸着塔A〜Dと、各吸着塔の吸着器へ高温の熱媒を供給する熱源器11と、吸着器と凝縮器へ低温の熱媒を供給する放熱器14と、吸着質の蒸発にともなって蒸発器で得られる冷熱を出力する冷却器17と、これら少なくとも4組の吸着塔、熱源器、放熱器および冷却器を接続する配管pおよび各切換器12,13,18,19とで吸着式冷凍サイクルを構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリカゲル、活性炭、ゼオライト等からなる吸着剤を加熱あるいは冷却することにより、吸着剤からアルコール、水、アンモニア等の吸着質(作動流体)を脱着し、あるいは吸着質を吸着剤に吸着させてヒートポンプ作用をなす吸着式冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸着式冷凍機に係る先行技術が[特許文献1]に開示されている。この吸着式冷凍機は、吸着質を蒸発させる蒸発器と、この蒸発器で蒸発した吸着質を吸着剤に吸着させ、かつ吸着剤から吸着質を脱着させる吸着器と、吸着剤から離脱した蒸気を凝縮して液状の吸着質に戻す凝縮器とから構成される。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−287531号公報
なお、上記蒸発器、吸着器および凝縮器は、所定部位に切換え弁および開閉弁を備えた配管によって連結されている。上記弁類に対する切換え操作によって吸着質が蒸発器と吸着器および凝縮器の間を循環する。蒸発器において吸着質が蒸発する際に周囲から潜熱を奪う。この潜熱を利用して冷凍作用が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の冷凍作用時には、吸着器内の吸着剤を冷却して蒸発器における吸着質を蒸気に換え、この吸着質蒸気を吸着剤に吸着させる吸着工程が行われる。この吸着工程を所定の時間に亘って継続すると、吸着剤に吸着した吸着質蒸気がついには飽和状態になる。
【0005】
そこで、今度は吸着器内に高温の熱媒を導びいて吸着剤を加熱し、吸着剤から吸着質を脱着させる脱着工程に切換えられる。吸着剤から脱着させられた吸着質は全て凝縮器に導かれる。ここで吸着質は冷却されて凝縮液化し、再び蒸発器に導かれて上述のサイクルを循環する。
すなわち、吸着器では吸着剤に対して冷却作用と、加熱作用を交互に繰り返して行うことになる。
【0006】
したがって、工程の切換え時において、切換え前の工程での熱影響が残って円滑さに欠けるばかりでなく、吸着器の熱容量に起因する熱ロスが生じて無視できないエネルギ損失がある。当然、冷凍サイクル運転の中断時間が長くなり、冷凍サイクル効率の低下がある。
【0007】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、吸着工程の前に予冷工程を行い、脱着工程の前に予熱工程を行うことにより、脱着工程と吸着工程後の吸着器での余熱を処理活用し、次の吸着工程と脱着工程において、速やかに吸着剤に対する吸着と脱着を開始して、吸着工程と脱着工程を効率よく行える吸着式冷凍機および、その運転方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の吸着式冷凍機は、吸着剤を加熱/冷却することにより、吸着剤に対する吸着質の脱着/吸着をさせてヒートポンプ作用を行い、吸着剤を充填し熱交換器を有する吸着器、吸着剤から脱着した吸着質を凝縮液化させる凝縮器および、液化した吸着質を蒸発させる蒸発器等を内蔵する少なくとも4組の吸着塔と、各吸着塔における吸着器の熱交換器へ高温の熱媒を供給する熱源器と、吸着器の熱交換器と凝縮器へ低温の熱媒を供給する放熱器と、蒸発器に熱媒を供給して吸着質の蒸発にともなって得られる冷熱を出力し冷凍作用をなす冷却器と、これら少なくとも4組の吸着塔と、熱源器と、放熱器および冷却器を接続して熱媒を導く配管および熱媒の流れを切換える切換器とで吸着式冷凍サイクルを構成する。
【0009】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の吸着式冷凍機の運転方法は、上述した吸着式冷凍機を用いて、それぞれの吸着塔に対して、放熱器から低温の熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を冷却して吸着質の吸着を行う吸着工程と、熱源器から一旦別の吸着塔に導かれ温度低下した熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を予熱する予熱工程と、熱源器から高温の熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を加熱して吸着剤から吸着質を脱着させる脱着工程と、放熱器から一旦別の吸着塔に導かれ温度上昇した熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を予冷する予冷工程とを順次切換えて運転を行う。
【0010】
このような課題を解決する手段を採用することにより、脱着工程と吸着工程後の吸着器での余熱を処理活用し、次の吸着工程と脱着工程において、速やかに吸着剤に対する吸着と脱着を開始して、吸着工程と脱着工程を効率よく行える
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
【0012】
図1は、吸着式冷凍機全体の構成を概略的に示している。図2〜図5は、吸着式冷凍機の実際の冷凍サイクル構成を示していて、各図において互いに異なる工程となっている。
【0013】
はじめに、吸着式冷凍機全体の構成から説明すると、全く同一形状構造の、第1の吸着塔Aと、第2の吸着塔Bと、第3の吸着塔Cおよび第4の吸着塔Dが、互いに独立した容器として配置されている。
【0014】
各吸着塔A〜Dは密閉構造となっていて、各々の内部には後述するように、吸着器1a〜1dと、凝縮器2a〜2dおよび蒸発器3a〜3dが収容されているとともに、アルコール、水、アンモニア等からなる吸着質(作動流体とも呼ばれる)Kが所定量、充填されている。
【0015】
上記吸着器1a〜1dは、本体内に熱交換パイプとフィンとからなる熱交換器5を有していて、この熱交換器5のフィン間に充填されるシリカゲル、活性炭、ゼオライト等の吸着剤Sとから構成される。なお、上記熱交換器5を構成する熱交換パイプの両端部は、それぞれの吸着器1a〜1dから外部に延出される。
【0016】
上記凝縮器2a〜2dは、熱交換パイプとフィンとからなる熱交換器7を有していて、熱交換器7の周囲は上述した吸着質Kが満たされる。なお、熱交換器7を構成する熱交換パイプの両端部はそれぞれ外部へ延出される。
【0017】
上記蒸発器3a〜3dは、熱交換パイプとフィンとからなる熱交換器9を有していて、熱交換器9の周囲は上述した吸着質Kが満たされる。なお、熱交換器9を構成する熱交換パイプの両端部はそれぞれ外部へ延出される。
【0018】
各吸着塔A〜Dにおける蒸発器3a〜3d対向部位のみ断熱材10が充填されていて、蒸発器3a〜3dは二重構造の容器となし、特に外面側が断熱構造となる。このことから、各吸着塔A〜Dの外部から内部である蒸発器3a〜3dへの熱侵入を阻止でき、蒸発器における熱交換効率の向上を得られる。
【0019】
このような構成の第1〜第4の吸着塔A〜Dとは離間する一側部位に、熱源器11と、熱源切換器12と、第1の放熱器切換器13および放熱器14が配置される。
【0020】
上記熱源器11は、常時、高温を保持するように温度制御された熱媒を集溜している。ここに接続される2本の配管pのうちの1本の配管中途部に、熱源器11から高温の熱媒を図中矢印方向へ給出する循環ポンプ15が設けられる。
【0021】
上記熱源器11から延出される2本の配管pは、上記熱源切換器12に接続される。上記循環ポンプ15の存在から、一方配管pが高温熱媒を熱源器11から熱源切換器12へ給出案内する導出管であり、他方配管pが熱源切換器12から温度低下した熱媒を熱源器11に戻し案内する戻し管となる。
【0022】
上記放熱器14は、常時、低温を保持するように温度制御された熱媒を集溜している。ここに接続される2本の配管pのうちの1本の配管中途部に、放熱器14から低温の熱媒を図中矢印方向へ給出する循環ポンプ16が設けられる。
【0023】
上記放熱器14から延出される2本の配管pは、第1の放熱切換器13に接続される。上記循環ポンプ16の存在から、一方配管pが低温の熱媒を放熱器14から第1の放熱切換器13へ給出案内する導出管であり、他方配管pが第1の放熱切換器13から熱媒を放熱器14へ戻し案内する戻し管となる。
【0024】
上記熱源切換器12および第1の放熱切換器13とも、流出部と流入部とで対になる接続ポート12a〜12d、13a〜13dが各々4対備えられる。各切換器12,13内部には1組の切換え機構が収容され、各4対の接続ポート12a〜12d、13a〜13dのうちのいずれか2対の接続ポートが、上記導入管pと戻し管pおよび接続ポート相互に連通するように切換えられる。
【0025】
熱源切換器12と、第1の放熱切換器13の接続ポート12a〜12d、13a〜13dに接続される配管は、各切換器12,13における同一部位の接続ポートと連通するように配管されている。
【0026】
すなわち、熱源切換器12と第1の放熱切換器13における第1の接続ポート12a,13a相互、第2の接続ポート12b,13b相互、第3の接続ポート12c,13c相互、第4の接続ポート12d,13d相互が連通される。
【0027】
さらに、第1の接続ポート12a,13a相互を連通する一対の配管p中途部から別の配管pが分岐していて、これら配管pは上記第1の吸着塔Aにおける吸着器1aの熱交換パイプ5に接続される。
【0028】
以下同様に、第2の接続ポート12b,13b相互を連通する配管pから分岐して第2の吸着塔Bの吸着器1bの熱交換パイプ5に、第3の接続ポート12c.13c相互を連通する配管pから分岐して第3の吸着塔Cの吸着器1cの熱交換パイプ5に、第4の接続ポート12d,13d相互を連通する配管pから分岐し第4の吸着塔Dの吸着器1dの熱交換パイプ5に、それぞれ接続される。
【0029】
上記第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dの他側部位には、冷却器17と、冷却切換器18および第2の放熱切換器19が配置される。
上記冷却器17は、後述するようにして得られた低温の熱媒を集溜する。すなわち、吸着式冷凍機は、この冷却器17に集溜する熱媒から冷熱を取出して利用部位に供給することにより、必要な冷凍作用をなす。
【0030】
冷却器17には2本の配管pが接続され、このうちの1本の配管p中途部に、利用部位で利用してある程度温度上昇した熱媒を冷却器17から図中矢印方向へ給出する循環ポンプ20が設けられる。
【0031】
上記冷却器17から延出される2本の配管pは、冷却切換器18に接続される。上記循環ポンプ20の存在から、一方配管pが冷却器17の熱媒を上記冷却切換器18へ案内する導出管となり、他方配管pが冷却切換器18から熱媒を冷却器17へ戻し案内する戻し管となる。
【0032】
上記冷却切換器18は、流出部と流入部とで対になる接続ポート18a〜18dが各々4対備えられる。さらに、冷却切換器18は循環用配管pの両端部を接続する接続ポート18eを備えている。この循環用配管pには補助循環ポンプ21が設けられ、図中実線矢印方向へ熱媒を循環供給するようになっている。
【0033】
上記冷却切換器18内部には2組の切換え機構が収容されている。一方の切換え機構は、各接続ポート18a〜18dのうちの、いずれか1対の接続ポートと上記導出管pおよび戻し管pとを連通するように切換える。
【0034】
他方の切換え機構は、各接続ポート18a〜18dのうちの、いずれか2対の接続ポートと上記循環用配管pおよび上記2対の接続ポート相互を連通するように切換える。
【0035】
なお、冷却切換器18に備えられる2組の切換え機構は、同時に切換え作用をなす。この切換え作用にともなって、冷却器17と1対の接続ポート18a〜18dのいずれかが連通し、循環用配管pと2対の接続ポート18a〜18dのいずれかが連通するので、常に3対の接続ポートが同時に切換えられる。
【0036】
上記冷却切換器18における4対の接続ポート18a〜18dには、それぞれ配置順に上記第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける蒸発器3a〜3dの熱交換パイプ9に連通する配管pが接続されている。したがって、冷却切換器18は常に、冷却器17と循環用配管pおよび第1〜第4の吸着塔A〜Dのうちの3組の吸着塔の蒸発器3a〜3dのいずれかに熱媒を供給するよう切換える。
【0037】
上記第2の放熱切換器19には、放熱器14と第1の放熱切換器13とを連通する配管pの中途部から分岐する配管pが接続される。そして、第2の放熱切換器19には、流出部と流入部とで対になる接続ポート19a〜19dが各々4対備えられる。
【0038】
第2の放熱切換器19内部には1組の切換え機構が収容されていて、この作用にともない第1〜第4の接続ポート19a〜19dのうちの、いずれか2対の接続ポートが上記導入管pと戻し管pおよび上記接続ポート相互に連通するように切換えられる。
【0039】
第2の放熱切換器19の4対の接続ポート19a〜19dは、第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける凝縮器2a〜2dに配置順に連通する配管pが接続される。したがって、第2の放熱切換器19は第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける凝縮器2a〜2dのうち、常に2組の吸着塔における凝縮器に熱媒を供給するよう切換えられる。
【0040】
このようにして構成される吸着式冷凍機であって、つぎにこの冷凍機の運転方法について説明する。
【0041】
図2は、[状態1]を示していて、第1の吸着塔Aにおける吸着器1aの吸着剤Sから吸着質Kを脱着する脱着工程が行われ、第2の吸着塔Bにおける吸着器1bの吸着剤Sに対する予冷工程が行われ、第3の吸着塔Cにおける吸着器1cの吸着剤Sに吸着質Kを吸着する吸着工程が行われ、第4の吸着塔Dにおける吸着器1dの吸着剤Sに対する予熱工程が行われる。
【0042】
すなわち、循環ポンプ15が駆動され、熱源器11から供給される高温の熱媒は熱源切換器12を介して第1の吸着塔Aにおける吸着器1aに導かれ、ここで吸着剤Sを加熱する。そのため、第1の吸着塔Aにおいて前工程で予熱した吸着剤Sから吸着質Kを脱着する脱着作用をなす。
【0043】
同時に、循環ポンプ16が駆動され、放熱器14から低温の熱媒が第1の吸着塔Aにおける凝縮器2aに導かれる。吸着剤Sを加熱することによって吸着剤Sから脱着した吸着質Kは、凝縮器2aと熱交換して凝縮液化し、後述する吸着工程で蒸発し易いように状態変化をなす。
【0044】
一方、放熱器14から供給される低温の熱媒は第1の放熱切換器13を介して第3の吸着塔Cにおける吸着器1cに導かれ、吸着剤Sを冷却する。そのため、第3の吸着塔Cにおいて前々工程で吸着質Kが脱着され、前工程で予冷したあとの吸着剤Sは吸着質Kを吸着する吸着作用が行われる。
【0045】
この第3の吸着塔Cにおいては、冷却器17から冷熱を出力したあとの、ある程度温度上昇した熱媒が循環ポンプ20の作動によって蒸発器3cに導かれる。そして、この蒸発器3cでは吸着質Kの蒸発にともなう潜熱の発生があり、蒸発器3cに導かれる熱媒は温度低下する。
【0046】
蒸発器3cで温度低下した熱媒は再び冷却器17に導かれ、ここに集溜される熱媒が温度低下する。したがって、冷却器17に冷熱が蓄積されることになり、必要に応じて冷熱を取出して利用部位に供給でき、冷凍作用を得られる。
【0047】
なお、上記第2の吸着塔Bにおける吸着器1bでは予冷工程が行われている。この予冷工程は、第2の吸着塔Bにおける前工程(脱着工程)で温度上昇した吸着剤Sをある程度冷却し、次工程(吸着工程)との温度差を小さくして切換えを円滑化し、かつ熱ロスを最小限に抑制するための工程である。
【0048】
具体的には、放熱器14から第1の放熱切換器13を介して第3の吸着塔Cの吸着器1cに導かれたあとの熱媒を、第2の吸着塔Bの吸着器1bに導びくように第1の放熱切換器13が切換えられる。上述したように第3の吸着塔Cでは吸着工程をなしていて、ここである程度温度上昇した熱媒が導びかれる。
【0049】
しかしながら、第2の吸着塔Bの吸着器1bに導かれる熱媒の温度は、前工程(脱着工程)における吸着剤Sの温度よりも低いから、この吸着剤Sを冷却(予冷)することができる。
【0050】
さらに、第2の吸着塔Bにおける蒸発器3bには、冷却切換器18の循環ポンプ21と循環用配管pを介して第4の吸着塔Dの蒸発器3dにおける前工程(吸着工程)の余熱による低温の熱媒が導かれているので、蒸発器3b自体の温度低下も得られる。このような切換え操作によって、予冷工程が円滑に行われる。
【0051】
上記第4の吸着塔Dにおける吸着器1dでは予熱工程が行われている。この予熱工程は、前工程(吸着工程)で温度低下した吸着剤Sをある程度加熱し、次工程(脱着工程)との温度差を小さくして切換えを円滑化し、かつ熱ロスを最小限に抑制するために切換えられる。
【0052】
具体的には、熱源器11から熱源切換器12を介して第1の吸着塔Aの吸着器1aに導かれたあとの熱媒を、第4の吸着塔Dの吸着器1dに導びくように熱源切換器12が切換えられる。上述したように、第1の吸着塔Aでは脱着工程をなしていて、ここからある程度温度低下した熱媒を導くことになる。
【0053】
しかしながら、第4の吸着塔Dの吸着器1dに導かれる熱媒は前工程(吸着工程)における吸着剤Sの温度よりも高いから、この吸着剤Sの温度上昇を図って予熱することができる。
【0054】
さらに、第4の吸着塔Dにおける蒸発器3dには、冷却切換器18の切換えと循環ポンプ21の作動によって、第2の吸着塔Bの蒸発器3bから熱媒が導かれている。第2の吸着塔の吸着器Bでは予冷工程が行われていて、ここで蒸発器3bから汲み上げた熱を第4の吸着塔Dの蒸発器3dに導びくことになる。
【0055】
さらには、第4の吸着塔Dの凝縮器3dには、脱着工程が行われている第1の吸着塔Aにおける凝縮器2aから熱媒が導かれる。すなわち、第1の吸着塔Aの凝縮器2aから汲み上げた熱を第4の吸着塔Dの凝縮器2dに導びいて吸着質Kを温める。
このようにして、第4の吸着塔Dにおいては第1の吸着塔Aの吸着器1aと凝縮器2aから流出した熱媒の余熱を利用する予熱工程が行われる。
【0056】
以上で、[状態1]における第1の吸着塔Aでの脱着工程と、第2の吸着塔Bでの予冷工程と、第3の吸着塔Cでの吸着工程および第4の吸着塔Dでの予熱工程の、それぞれの説明がなされる。
【0057】
図3は、[状態2]を示している。第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dにおいては、先に説明した[状態1]での工程から順次1工程づつ繰り上がった工程となる。
【0058】
すなわち、第1の吸着塔Aにおいて予冷工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて吸着工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて予熱工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて脱着工程が行われる。
【0059】
図4は、[状態3]を示していて、第1の吸着塔Aにおいて吸着工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて予熱工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて脱着工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて予冷工程が行われる。
【0060】
図5は、[状態4]を示していて、第1の吸着塔Aにおいて予熱工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて脱着工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて予冷工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて吸着工程が行われる。
【0061】
[状態2]ないし[状態4]における詳細な説明を省略するが、第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dのそれぞれにおいて、先に説明した[状態1]での工程から1工程づつ繰り上がった工程が[状態2]であり、ここからさらに1工程づつ繰り上がった工程が順次[状態3]および[状態4]となる。
【0062】
このようにして、第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dにおいて、それぞれが −脱着工程−予冷工程−吸着工程−予熱工程− と順次切換えられる。そして、これらの工程切換えは、熱源切換器12、第1の放熱切換器13、第2の放熱切換器19および冷却切換器18の切換え操作によって可能であり、これら切換器は制御部からの制御信号に応じて操作される。
【0063】
第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dは、[表 1]に示すように、状態1−状態2−状態3−状態4と順次切換えて再び状態1に戻る。
【0064】
【表1】
【0065】
このようにして、吸着式冷凍サイクルを構成することにより、全ての吸着塔A〜Dにおいて吸着工程の前に予冷工程が行なわれ、脱着工程の前に予熱工程が行われる。
【0066】
したがって、脱着工程と吸着工程後の各吸着器1a〜1dにおける吸着剤Sの余熱を処理して、次の吸着工程と脱着工程の開始後、速やかに吸着質Kの吸着作用もしくは脱着作用が開始できることとなり、吸着式冷凍機における吸着/脱着を効率よく行える。
【0067】
上述した冷凍サイクル構成では、予熱工程において脱着工程にある吸着塔の吸着器から導出した熱媒を用いて、予熱工程にある吸着塔の吸着器に導入し、吸着剤を予め予熱する。予冷工程では、吸着工程にある吸着塔の吸着器から導出した熱媒を、予冷工程にある吸着塔の吸着器に導入し吸着剤を予め予冷する。
【0068】
このことにより、放熱器14に戻る熱媒の温度を高め、放熱器14の放熱効率を高めて、放熱器の小型化を図ることができる。
また、脱着工程終了時の熱媒を予熱工程における熱媒として導き、この熱媒の温度を、より低減させ、より低い温度の熱媒として熱源器11に戻すことが可能であり、熱源器11に戻る熱媒の温度を下げ、熱源器11の加熱効率を高めることができる。
【0069】
したがって、たとえば燃料電池の熱出力を熱源とした場合でも、放熱器を追加設置するなどの対応が不要となり、熱ロスの低減を図ることができる。
【0070】
さらに、上述の運転方法の予熱工程では、脱着工程にある吸着塔の凝縮器を経由して、予熱工程にある吸着塔の凝縮器に熱媒を導くようにした。そのため、予熱工程でも吸着器の吸着剤に対して脱着を促進することが可能となる。
【0071】
さらに、上述の運転方法の予冷工程では、予熱工程にある吸着塔の蒸発器を経由して、予冷工程にある吸着塔の蒸発器に熱媒を送るようにした。そのため、吸着工程に入る前に蒸発器の温度を低下することが可能となり、吸着工程に移行した直後から速やかに冷熱を出力できる。
【0072】
なお、上述したように、各吸着塔は、各々独立した1つの容器中に吸着器、凝縮器および蒸発器を収容した簡単な構成である。この構成によれば、吸着工程および脱着工程における吸着質の移動が容器内に限られ、前述の特許文献1に記載されているような、吸着質の移動を阻害する要因になる配管接続および弁の切換え等を必要としない。
【0073】
また、各吸着塔に収容される蒸発器の凝縮吸着質液の受液容器を二重構造の断熱容器としている。このことにより、吸着塔外部からの熱侵入によるロスを防止し、吸着式冷凍サイクルの効率向上を図れる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、脱着工程と吸着工程後の吸着器での余熱を処理し、次の吸着工程と脱着工程において、速やかに吸着剤に対する吸着と脱着を開始して、吸着工程と脱着工程を効率よく行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る、吸着式冷凍機の構成図。
【図2】同実施の形態に係る、[状態1]の工程を説明する図。
【図3】同実施の形態に係る、[状態2]の工程を説明する図。
【図4】同実施の形態に係る、[状態3]の工程を説明する図。
【図5】同実施の形態に係る、[状態4]の工程を説明する図。
【符号の説明】
S…吸着剤、K…吸着質、5…熱交換器、1a〜1d…吸着器、2a〜2d…凝縮器、3a〜3d…蒸発器、A…第1の吸着塔、B…第2の吸着塔、C…第3の吸着塔、D…第4の吸着塔、11…熱源器、14…放熱器、17…冷却器、p…配管、12…熱源切換器、13…第1の放熱切換器、19…第2の放熱切換器、18…冷却切換器。
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリカゲル、活性炭、ゼオライト等からなる吸着剤を加熱あるいは冷却することにより、吸着剤からアルコール、水、アンモニア等の吸着質(作動流体)を脱着し、あるいは吸着質を吸着剤に吸着させてヒートポンプ作用をなす吸着式冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸着式冷凍機に係る先行技術が[特許文献1]に開示されている。この吸着式冷凍機は、吸着質を蒸発させる蒸発器と、この蒸発器で蒸発した吸着質を吸着剤に吸着させ、かつ吸着剤から吸着質を脱着させる吸着器と、吸着剤から離脱した蒸気を凝縮して液状の吸着質に戻す凝縮器とから構成される。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−287531号公報
なお、上記蒸発器、吸着器および凝縮器は、所定部位に切換え弁および開閉弁を備えた配管によって連結されている。上記弁類に対する切換え操作によって吸着質が蒸発器と吸着器および凝縮器の間を循環する。蒸発器において吸着質が蒸発する際に周囲から潜熱を奪う。この潜熱を利用して冷凍作用が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の冷凍作用時には、吸着器内の吸着剤を冷却して蒸発器における吸着質を蒸気に換え、この吸着質蒸気を吸着剤に吸着させる吸着工程が行われる。この吸着工程を所定の時間に亘って継続すると、吸着剤に吸着した吸着質蒸気がついには飽和状態になる。
【0005】
そこで、今度は吸着器内に高温の熱媒を導びいて吸着剤を加熱し、吸着剤から吸着質を脱着させる脱着工程に切換えられる。吸着剤から脱着させられた吸着質は全て凝縮器に導かれる。ここで吸着質は冷却されて凝縮液化し、再び蒸発器に導かれて上述のサイクルを循環する。
すなわち、吸着器では吸着剤に対して冷却作用と、加熱作用を交互に繰り返して行うことになる。
【0006】
したがって、工程の切換え時において、切換え前の工程での熱影響が残って円滑さに欠けるばかりでなく、吸着器の熱容量に起因する熱ロスが生じて無視できないエネルギ損失がある。当然、冷凍サイクル運転の中断時間が長くなり、冷凍サイクル効率の低下がある。
【0007】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、吸着工程の前に予冷工程を行い、脱着工程の前に予熱工程を行うことにより、脱着工程と吸着工程後の吸着器での余熱を処理活用し、次の吸着工程と脱着工程において、速やかに吸着剤に対する吸着と脱着を開始して、吸着工程と脱着工程を効率よく行える吸着式冷凍機および、その運転方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の吸着式冷凍機は、吸着剤を加熱/冷却することにより、吸着剤に対する吸着質の脱着/吸着をさせてヒートポンプ作用を行い、吸着剤を充填し熱交換器を有する吸着器、吸着剤から脱着した吸着質を凝縮液化させる凝縮器および、液化した吸着質を蒸発させる蒸発器等を内蔵する少なくとも4組の吸着塔と、各吸着塔における吸着器の熱交換器へ高温の熱媒を供給する熱源器と、吸着器の熱交換器と凝縮器へ低温の熱媒を供給する放熱器と、蒸発器に熱媒を供給して吸着質の蒸発にともなって得られる冷熱を出力し冷凍作用をなす冷却器と、これら少なくとも4組の吸着塔と、熱源器と、放熱器および冷却器を接続して熱媒を導く配管および熱媒の流れを切換える切換器とで吸着式冷凍サイクルを構成する。
【0009】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の吸着式冷凍機の運転方法は、上述した吸着式冷凍機を用いて、それぞれの吸着塔に対して、放熱器から低温の熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を冷却して吸着質の吸着を行う吸着工程と、熱源器から一旦別の吸着塔に導かれ温度低下した熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を予熱する予熱工程と、熱源器から高温の熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を加熱して吸着剤から吸着質を脱着させる脱着工程と、放熱器から一旦別の吸着塔に導かれ温度上昇した熱媒を吸着器の熱交換器へ導き吸着器内の吸着剤を予冷する予冷工程とを順次切換えて運転を行う。
【0010】
このような課題を解決する手段を採用することにより、脱着工程と吸着工程後の吸着器での余熱を処理活用し、次の吸着工程と脱着工程において、速やかに吸着剤に対する吸着と脱着を開始して、吸着工程と脱着工程を効率よく行える
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
【0012】
図1は、吸着式冷凍機全体の構成を概略的に示している。図2〜図5は、吸着式冷凍機の実際の冷凍サイクル構成を示していて、各図において互いに異なる工程となっている。
【0013】
はじめに、吸着式冷凍機全体の構成から説明すると、全く同一形状構造の、第1の吸着塔Aと、第2の吸着塔Bと、第3の吸着塔Cおよび第4の吸着塔Dが、互いに独立した容器として配置されている。
【0014】
各吸着塔A〜Dは密閉構造となっていて、各々の内部には後述するように、吸着器1a〜1dと、凝縮器2a〜2dおよび蒸発器3a〜3dが収容されているとともに、アルコール、水、アンモニア等からなる吸着質(作動流体とも呼ばれる)Kが所定量、充填されている。
【0015】
上記吸着器1a〜1dは、本体内に熱交換パイプとフィンとからなる熱交換器5を有していて、この熱交換器5のフィン間に充填されるシリカゲル、活性炭、ゼオライト等の吸着剤Sとから構成される。なお、上記熱交換器5を構成する熱交換パイプの両端部は、それぞれの吸着器1a〜1dから外部に延出される。
【0016】
上記凝縮器2a〜2dは、熱交換パイプとフィンとからなる熱交換器7を有していて、熱交換器7の周囲は上述した吸着質Kが満たされる。なお、熱交換器7を構成する熱交換パイプの両端部はそれぞれ外部へ延出される。
【0017】
上記蒸発器3a〜3dは、熱交換パイプとフィンとからなる熱交換器9を有していて、熱交換器9の周囲は上述した吸着質Kが満たされる。なお、熱交換器9を構成する熱交換パイプの両端部はそれぞれ外部へ延出される。
【0018】
各吸着塔A〜Dにおける蒸発器3a〜3d対向部位のみ断熱材10が充填されていて、蒸発器3a〜3dは二重構造の容器となし、特に外面側が断熱構造となる。このことから、各吸着塔A〜Dの外部から内部である蒸発器3a〜3dへの熱侵入を阻止でき、蒸発器における熱交換効率の向上を得られる。
【0019】
このような構成の第1〜第4の吸着塔A〜Dとは離間する一側部位に、熱源器11と、熱源切換器12と、第1の放熱器切換器13および放熱器14が配置される。
【0020】
上記熱源器11は、常時、高温を保持するように温度制御された熱媒を集溜している。ここに接続される2本の配管pのうちの1本の配管中途部に、熱源器11から高温の熱媒を図中矢印方向へ給出する循環ポンプ15が設けられる。
【0021】
上記熱源器11から延出される2本の配管pは、上記熱源切換器12に接続される。上記循環ポンプ15の存在から、一方配管pが高温熱媒を熱源器11から熱源切換器12へ給出案内する導出管であり、他方配管pが熱源切換器12から温度低下した熱媒を熱源器11に戻し案内する戻し管となる。
【0022】
上記放熱器14は、常時、低温を保持するように温度制御された熱媒を集溜している。ここに接続される2本の配管pのうちの1本の配管中途部に、放熱器14から低温の熱媒を図中矢印方向へ給出する循環ポンプ16が設けられる。
【0023】
上記放熱器14から延出される2本の配管pは、第1の放熱切換器13に接続される。上記循環ポンプ16の存在から、一方配管pが低温の熱媒を放熱器14から第1の放熱切換器13へ給出案内する導出管であり、他方配管pが第1の放熱切換器13から熱媒を放熱器14へ戻し案内する戻し管となる。
【0024】
上記熱源切換器12および第1の放熱切換器13とも、流出部と流入部とで対になる接続ポート12a〜12d、13a〜13dが各々4対備えられる。各切換器12,13内部には1組の切換え機構が収容され、各4対の接続ポート12a〜12d、13a〜13dのうちのいずれか2対の接続ポートが、上記導入管pと戻し管pおよび接続ポート相互に連通するように切換えられる。
【0025】
熱源切換器12と、第1の放熱切換器13の接続ポート12a〜12d、13a〜13dに接続される配管は、各切換器12,13における同一部位の接続ポートと連通するように配管されている。
【0026】
すなわち、熱源切換器12と第1の放熱切換器13における第1の接続ポート12a,13a相互、第2の接続ポート12b,13b相互、第3の接続ポート12c,13c相互、第4の接続ポート12d,13d相互が連通される。
【0027】
さらに、第1の接続ポート12a,13a相互を連通する一対の配管p中途部から別の配管pが分岐していて、これら配管pは上記第1の吸着塔Aにおける吸着器1aの熱交換パイプ5に接続される。
【0028】
以下同様に、第2の接続ポート12b,13b相互を連通する配管pから分岐して第2の吸着塔Bの吸着器1bの熱交換パイプ5に、第3の接続ポート12c.13c相互を連通する配管pから分岐して第3の吸着塔Cの吸着器1cの熱交換パイプ5に、第4の接続ポート12d,13d相互を連通する配管pから分岐し第4の吸着塔Dの吸着器1dの熱交換パイプ5に、それぞれ接続される。
【0029】
上記第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dの他側部位には、冷却器17と、冷却切換器18および第2の放熱切換器19が配置される。
上記冷却器17は、後述するようにして得られた低温の熱媒を集溜する。すなわち、吸着式冷凍機は、この冷却器17に集溜する熱媒から冷熱を取出して利用部位に供給することにより、必要な冷凍作用をなす。
【0030】
冷却器17には2本の配管pが接続され、このうちの1本の配管p中途部に、利用部位で利用してある程度温度上昇した熱媒を冷却器17から図中矢印方向へ給出する循環ポンプ20が設けられる。
【0031】
上記冷却器17から延出される2本の配管pは、冷却切換器18に接続される。上記循環ポンプ20の存在から、一方配管pが冷却器17の熱媒を上記冷却切換器18へ案内する導出管となり、他方配管pが冷却切換器18から熱媒を冷却器17へ戻し案内する戻し管となる。
【0032】
上記冷却切換器18は、流出部と流入部とで対になる接続ポート18a〜18dが各々4対備えられる。さらに、冷却切換器18は循環用配管pの両端部を接続する接続ポート18eを備えている。この循環用配管pには補助循環ポンプ21が設けられ、図中実線矢印方向へ熱媒を循環供給するようになっている。
【0033】
上記冷却切換器18内部には2組の切換え機構が収容されている。一方の切換え機構は、各接続ポート18a〜18dのうちの、いずれか1対の接続ポートと上記導出管pおよび戻し管pとを連通するように切換える。
【0034】
他方の切換え機構は、各接続ポート18a〜18dのうちの、いずれか2対の接続ポートと上記循環用配管pおよび上記2対の接続ポート相互を連通するように切換える。
【0035】
なお、冷却切換器18に備えられる2組の切換え機構は、同時に切換え作用をなす。この切換え作用にともなって、冷却器17と1対の接続ポート18a〜18dのいずれかが連通し、循環用配管pと2対の接続ポート18a〜18dのいずれかが連通するので、常に3対の接続ポートが同時に切換えられる。
【0036】
上記冷却切換器18における4対の接続ポート18a〜18dには、それぞれ配置順に上記第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける蒸発器3a〜3dの熱交換パイプ9に連通する配管pが接続されている。したがって、冷却切換器18は常に、冷却器17と循環用配管pおよび第1〜第4の吸着塔A〜Dのうちの3組の吸着塔の蒸発器3a〜3dのいずれかに熱媒を供給するよう切換える。
【0037】
上記第2の放熱切換器19には、放熱器14と第1の放熱切換器13とを連通する配管pの中途部から分岐する配管pが接続される。そして、第2の放熱切換器19には、流出部と流入部とで対になる接続ポート19a〜19dが各々4対備えられる。
【0038】
第2の放熱切換器19内部には1組の切換え機構が収容されていて、この作用にともない第1〜第4の接続ポート19a〜19dのうちの、いずれか2対の接続ポートが上記導入管pと戻し管pおよび上記接続ポート相互に連通するように切換えられる。
【0039】
第2の放熱切換器19の4対の接続ポート19a〜19dは、第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける凝縮器2a〜2dに配置順に連通する配管pが接続される。したがって、第2の放熱切換器19は第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける凝縮器2a〜2dのうち、常に2組の吸着塔における凝縮器に熱媒を供給するよう切換えられる。
【0040】
このようにして構成される吸着式冷凍機であって、つぎにこの冷凍機の運転方法について説明する。
【0041】
図2は、[状態1]を示していて、第1の吸着塔Aにおける吸着器1aの吸着剤Sから吸着質Kを脱着する脱着工程が行われ、第2の吸着塔Bにおける吸着器1bの吸着剤Sに対する予冷工程が行われ、第3の吸着塔Cにおける吸着器1cの吸着剤Sに吸着質Kを吸着する吸着工程が行われ、第4の吸着塔Dにおける吸着器1dの吸着剤Sに対する予熱工程が行われる。
【0042】
すなわち、循環ポンプ15が駆動され、熱源器11から供給される高温の熱媒は熱源切換器12を介して第1の吸着塔Aにおける吸着器1aに導かれ、ここで吸着剤Sを加熱する。そのため、第1の吸着塔Aにおいて前工程で予熱した吸着剤Sから吸着質Kを脱着する脱着作用をなす。
【0043】
同時に、循環ポンプ16が駆動され、放熱器14から低温の熱媒が第1の吸着塔Aにおける凝縮器2aに導かれる。吸着剤Sを加熱することによって吸着剤Sから脱着した吸着質Kは、凝縮器2aと熱交換して凝縮液化し、後述する吸着工程で蒸発し易いように状態変化をなす。
【0044】
一方、放熱器14から供給される低温の熱媒は第1の放熱切換器13を介して第3の吸着塔Cにおける吸着器1cに導かれ、吸着剤Sを冷却する。そのため、第3の吸着塔Cにおいて前々工程で吸着質Kが脱着され、前工程で予冷したあとの吸着剤Sは吸着質Kを吸着する吸着作用が行われる。
【0045】
この第3の吸着塔Cにおいては、冷却器17から冷熱を出力したあとの、ある程度温度上昇した熱媒が循環ポンプ20の作動によって蒸発器3cに導かれる。そして、この蒸発器3cでは吸着質Kの蒸発にともなう潜熱の発生があり、蒸発器3cに導かれる熱媒は温度低下する。
【0046】
蒸発器3cで温度低下した熱媒は再び冷却器17に導かれ、ここに集溜される熱媒が温度低下する。したがって、冷却器17に冷熱が蓄積されることになり、必要に応じて冷熱を取出して利用部位に供給でき、冷凍作用を得られる。
【0047】
なお、上記第2の吸着塔Bにおける吸着器1bでは予冷工程が行われている。この予冷工程は、第2の吸着塔Bにおける前工程(脱着工程)で温度上昇した吸着剤Sをある程度冷却し、次工程(吸着工程)との温度差を小さくして切換えを円滑化し、かつ熱ロスを最小限に抑制するための工程である。
【0048】
具体的には、放熱器14から第1の放熱切換器13を介して第3の吸着塔Cの吸着器1cに導かれたあとの熱媒を、第2の吸着塔Bの吸着器1bに導びくように第1の放熱切換器13が切換えられる。上述したように第3の吸着塔Cでは吸着工程をなしていて、ここである程度温度上昇した熱媒が導びかれる。
【0049】
しかしながら、第2の吸着塔Bの吸着器1bに導かれる熱媒の温度は、前工程(脱着工程)における吸着剤Sの温度よりも低いから、この吸着剤Sを冷却(予冷)することができる。
【0050】
さらに、第2の吸着塔Bにおける蒸発器3bには、冷却切換器18の循環ポンプ21と循環用配管pを介して第4の吸着塔Dの蒸発器3dにおける前工程(吸着工程)の余熱による低温の熱媒が導かれているので、蒸発器3b自体の温度低下も得られる。このような切換え操作によって、予冷工程が円滑に行われる。
【0051】
上記第4の吸着塔Dにおける吸着器1dでは予熱工程が行われている。この予熱工程は、前工程(吸着工程)で温度低下した吸着剤Sをある程度加熱し、次工程(脱着工程)との温度差を小さくして切換えを円滑化し、かつ熱ロスを最小限に抑制するために切換えられる。
【0052】
具体的には、熱源器11から熱源切換器12を介して第1の吸着塔Aの吸着器1aに導かれたあとの熱媒を、第4の吸着塔Dの吸着器1dに導びくように熱源切換器12が切換えられる。上述したように、第1の吸着塔Aでは脱着工程をなしていて、ここからある程度温度低下した熱媒を導くことになる。
【0053】
しかしながら、第4の吸着塔Dの吸着器1dに導かれる熱媒は前工程(吸着工程)における吸着剤Sの温度よりも高いから、この吸着剤Sの温度上昇を図って予熱することができる。
【0054】
さらに、第4の吸着塔Dにおける蒸発器3dには、冷却切換器18の切換えと循環ポンプ21の作動によって、第2の吸着塔Bの蒸発器3bから熱媒が導かれている。第2の吸着塔の吸着器Bでは予冷工程が行われていて、ここで蒸発器3bから汲み上げた熱を第4の吸着塔Dの蒸発器3dに導びくことになる。
【0055】
さらには、第4の吸着塔Dの凝縮器3dには、脱着工程が行われている第1の吸着塔Aにおける凝縮器2aから熱媒が導かれる。すなわち、第1の吸着塔Aの凝縮器2aから汲み上げた熱を第4の吸着塔Dの凝縮器2dに導びいて吸着質Kを温める。
このようにして、第4の吸着塔Dにおいては第1の吸着塔Aの吸着器1aと凝縮器2aから流出した熱媒の余熱を利用する予熱工程が行われる。
【0056】
以上で、[状態1]における第1の吸着塔Aでの脱着工程と、第2の吸着塔Bでの予冷工程と、第3の吸着塔Cでの吸着工程および第4の吸着塔Dでの予熱工程の、それぞれの説明がなされる。
【0057】
図3は、[状態2]を示している。第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dにおいては、先に説明した[状態1]での工程から順次1工程づつ繰り上がった工程となる。
【0058】
すなわち、第1の吸着塔Aにおいて予冷工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて吸着工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて予熱工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて脱着工程が行われる。
【0059】
図4は、[状態3]を示していて、第1の吸着塔Aにおいて吸着工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて予熱工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて脱着工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて予冷工程が行われる。
【0060】
図5は、[状態4]を示していて、第1の吸着塔Aにおいて予熱工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて脱着工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて予冷工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて吸着工程が行われる。
【0061】
[状態2]ないし[状態4]における詳細な説明を省略するが、第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dのそれぞれにおいて、先に説明した[状態1]での工程から1工程づつ繰り上がった工程が[状態2]であり、ここからさらに1工程づつ繰り上がった工程が順次[状態3]および[状態4]となる。
【0062】
このようにして、第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dにおいて、それぞれが −脱着工程−予冷工程−吸着工程−予熱工程− と順次切換えられる。そして、これらの工程切換えは、熱源切換器12、第1の放熱切換器13、第2の放熱切換器19および冷却切換器18の切換え操作によって可能であり、これら切換器は制御部からの制御信号に応じて操作される。
【0063】
第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dは、[表 1]に示すように、状態1−状態2−状態3−状態4と順次切換えて再び状態1に戻る。
【0064】
【表1】
【0065】
このようにして、吸着式冷凍サイクルを構成することにより、全ての吸着塔A〜Dにおいて吸着工程の前に予冷工程が行なわれ、脱着工程の前に予熱工程が行われる。
【0066】
したがって、脱着工程と吸着工程後の各吸着器1a〜1dにおける吸着剤Sの余熱を処理して、次の吸着工程と脱着工程の開始後、速やかに吸着質Kの吸着作用もしくは脱着作用が開始できることとなり、吸着式冷凍機における吸着/脱着を効率よく行える。
【0067】
上述した冷凍サイクル構成では、予熱工程において脱着工程にある吸着塔の吸着器から導出した熱媒を用いて、予熱工程にある吸着塔の吸着器に導入し、吸着剤を予め予熱する。予冷工程では、吸着工程にある吸着塔の吸着器から導出した熱媒を、予冷工程にある吸着塔の吸着器に導入し吸着剤を予め予冷する。
【0068】
このことにより、放熱器14に戻る熱媒の温度を高め、放熱器14の放熱効率を高めて、放熱器の小型化を図ることができる。
また、脱着工程終了時の熱媒を予熱工程における熱媒として導き、この熱媒の温度を、より低減させ、より低い温度の熱媒として熱源器11に戻すことが可能であり、熱源器11に戻る熱媒の温度を下げ、熱源器11の加熱効率を高めることができる。
【0069】
したがって、たとえば燃料電池の熱出力を熱源とした場合でも、放熱器を追加設置するなどの対応が不要となり、熱ロスの低減を図ることができる。
【0070】
さらに、上述の運転方法の予熱工程では、脱着工程にある吸着塔の凝縮器を経由して、予熱工程にある吸着塔の凝縮器に熱媒を導くようにした。そのため、予熱工程でも吸着器の吸着剤に対して脱着を促進することが可能となる。
【0071】
さらに、上述の運転方法の予冷工程では、予熱工程にある吸着塔の蒸発器を経由して、予冷工程にある吸着塔の蒸発器に熱媒を送るようにした。そのため、吸着工程に入る前に蒸発器の温度を低下することが可能となり、吸着工程に移行した直後から速やかに冷熱を出力できる。
【0072】
なお、上述したように、各吸着塔は、各々独立した1つの容器中に吸着器、凝縮器および蒸発器を収容した簡単な構成である。この構成によれば、吸着工程および脱着工程における吸着質の移動が容器内に限られ、前述の特許文献1に記載されているような、吸着質の移動を阻害する要因になる配管接続および弁の切換え等を必要としない。
【0073】
また、各吸着塔に収容される蒸発器の凝縮吸着質液の受液容器を二重構造の断熱容器としている。このことにより、吸着塔外部からの熱侵入によるロスを防止し、吸着式冷凍サイクルの効率向上を図れる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、脱着工程と吸着工程後の吸着器での余熱を処理し、次の吸着工程と脱着工程において、速やかに吸着剤に対する吸着と脱着を開始して、吸着工程と脱着工程を効率よく行えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る、吸着式冷凍機の構成図。
【図2】同実施の形態に係る、[状態1]の工程を説明する図。
【図3】同実施の形態に係る、[状態2]の工程を説明する図。
【図4】同実施の形態に係る、[状態3]の工程を説明する図。
【図5】同実施の形態に係る、[状態4]の工程を説明する図。
【符号の説明】
S…吸着剤、K…吸着質、5…熱交換器、1a〜1d…吸着器、2a〜2d…凝縮器、3a〜3d…蒸発器、A…第1の吸着塔、B…第2の吸着塔、C…第3の吸着塔、D…第4の吸着塔、11…熱源器、14…放熱器、17…冷却器、p…配管、12…熱源切換器、13…第1の放熱切換器、19…第2の放熱切換器、18…冷却切換器。
Claims (6)
- 吸着剤を加熱し、もしくは冷却することにより、吸着剤から吸着質を脱着させ、もしくは吸着剤に吸着質を吸着させて、ヒートポンプ作用を行う吸着式冷凍機において、
吸着剤が充填されるとともに熱交換器を有する吸着器、吸着剤から脱着した吸着質を凝縮液化させる凝縮器および、液化した吸着質を蒸発させる蒸発器等を内蔵する少なくとも4組の吸着塔と、
上記各吸着塔における上記吸着器の熱交換器へ高温の熱媒を供給する熱源器と、上記吸着器の熱交換器と上記凝縮器へ低温の熱媒を供給する放熱器と、上記蒸発器での吸着質の蒸発にともなって得られる冷熱を出力し冷凍作用をなす冷却器と、
これら少なくとも4組の吸着塔と、熱源器と、放熱器および冷却器を接続して熱媒を導く配管と、これら配管に設けられ熱媒の流れを切換える切換器とで吸着式冷凍サイクルを構成することを特徴とする吸着式冷凍機。 - 上記請求項1記載の吸着式冷凍機を用いて、
それぞれの吸着塔に対して、
上記放熱器から低温の熱媒を上記吸着器の熱交換器へ導き、吸着器内の吸着剤を冷却して吸着質の吸着を行う吸着工程と、
上記熱源器から一旦別の吸着塔に導かれ温度低下した熱媒を上記吸着器の熱交換器へ導き、吸着器内の吸着剤を予熱する予熱工程と、
上記熱源器から高温の熱媒を上記吸着器の熱交換器へ導き、吸着器内の吸着剤を加熱して吸着剤から吸着質を脱着させる脱着工程と、
上記放熱器から一旦別の吸着塔に導かれ温度上昇した熱媒を上記吸着器の熱交換器へ導き、吸着器内の吸着剤を予冷する予冷工程と
を順次切換えて運転を行うことを特徴とする吸着式冷凍機の運転方法。 - 上記予熱工程では、脱着工程にある吸着塔の吸着器から導出され温度低下した熱媒を、予熱工程にある吸着塔の吸着器に導入し、
上記予冷工程では、吸着工程にある吸着塔の吸着器から導出され温度上昇した熱媒を、予冷工程にある吸着塔の吸着器に導入することを特徴とする請求項2記載の吸着式冷凍機の運転方法。 - 上記予熱工程では、脱着工程にある吸着塔の凝縮器から流出して温度上昇した熱媒を、予熱工程にある吸着塔の凝縮器に導入することを特徴とする請求項2記載の吸着式冷凍機の運転方法。
- 上記予冷工程では、予熱工程にある吸着塔の蒸発器から流出して温度低下した熱媒を、予冷工程にある吸着塔の蒸発器に導入することを特徴とする請求項2記載吸着式冷凍機の運転方法。
- 吸着剤を加熱し、もしくは冷却することにより、吸着剤から吸着質を脱着させ、もしくは吸着剤に吸着質を吸着させて、ヒートポンプ作用を行う吸着式冷凍機において、
吸着剤が充填されるとともに、吸着剤を加熱もしくは冷却する熱交換器を有する吸着器、吸着剤から脱着した吸着質を凝縮液化させる凝縮器および、液化した吸着質を蒸発させる蒸発器等を一つの容器に内蔵する吸着塔を有し、上記吸着塔における上記蒸発器は、断熱容器を備えたことを特徴とする吸着式冷凍機。
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