JP2019027715A - 蓄熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】凝固点降下剤の濃度調整を簡素な構成で行うことの可能な蓄熱システムを提供する。【解決手段】蓄熱反応器10は、蓄熱材11を収容すると共に、熱源2から輸送される熱を蓄熱材11に供給可能な蓄熱材用熱交換部12を有する。蒸発凝縮器20は、蓄熱反応器10から流入する反応媒体を貯留可能である。第1バルブ31は、蓄熱反応器10と蒸発凝縮器20との間を反応媒体が流れる流通路13に設けられる。タンク40は、反応媒体の凝固点を降下させることの可能な凝固点降下剤を貯留し、蒸発凝縮器20より重力方向下側に少なくとも一部が設けられる。第2バルブ32は、タンク40内の液相領域と蒸発凝縮器20の液相領域とを接続する配管43に設けられる。タンク熱交換部41は、熱源2から輸送される熱を用いてタンク40内を加熱し、タンク40内の圧力を蒸発凝縮器20内の圧力より高くすることが可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、熱源から輸送される熱を蓄熱可能な蓄熱システムに関するものである。
従来、蓄熱材と反応媒体とが結合するときの化学反応熱または反応媒体が蒸発するときの蒸発潜熱を利用して車室内の空調等を行い、熱源から輸送される熱により蓄熱材から反応媒体を脱離させて蓄熱材の再生と共に蓄熱を行う蓄熱システムが知られている。
特許文献1に記載のシステムは、蓄熱材を内側に収容する蓄熱反応器と反応媒体を収容する蒸発凝縮器とが連結されたユニットを、2セット備えている。このシステムは、一方のユニットの蓄熱反応器に収容された蓄熱材と、他方のユニットの蓄熱反応器に収容された蓄熱材とを、所定時間間隔で交互に加熱することで、連続運転を可能としている。具体的には、このシステムは、一方のユニットの蓄熱反応器に収容された蓄熱材を加熱して蓄熱材から反応媒体を脱離させるとき、他方のユニットの蓄熱反応器に収容された蓄熱材に反応媒体を吸着させている。また、他方のユニットの蓄熱反応器に収容された蓄熱材を加熱して蓄熱材から反応媒体を脱離させるとき、一方のユニットの蓄熱反応器に収容された蓄熱材に反応媒体を吸着させている。このシステムは、蓄熱材を加熱していない側のユニットの蓄熱反応器で蓄熱材と反応媒体とが結合するときに生じる化学反応熱(以下、単に「熱と」いう)を暖房に利用し、または、そのユニットの蒸発凝縮器で蒸発する反応媒体の蒸発潜熱を冷房に利用している。
また、特許文献1に記載のシステムは、2つの蒸発凝縮器に配管を介して接続された濃溶液タンクと薄溶液タンクを備えている。濃溶液タンクには高濃度の凝固点降下剤が貯留され、薄溶液タンクには低濃度の凝固点降下剤が貯留されている。なお、凝固点降下剤は、反応媒体としての水の凝固点を降下させることの可能な液体である。また、このシステムは、一方の蒸発凝縮器と2個のタンク(すなわち、濃溶液タンクと薄溶液タンク)を接続する配管の途中に設けられた第1三方弁、および、他方の蒸発凝縮器と2個のタンクを接続する配管の途中に設けられた第2三方弁を備えている。さらに、このシステムは、凝固点降下剤を圧送するためのポンプと2個のタンクを接続する配管の途中に設けられた第3三方弁、および、そのポンプと2個の蒸発凝縮器とを接続する配管の途中に設けられた第4三方弁を備えている。このシステムは、第1〜第4三方弁による流路の切替とポンプの駆動を制御することにより、外気温に応じて2個のタンクから2個の蒸発凝縮器に供給する凝固点降下剤の濃度を調整している。
特許第2503752号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシステムは、2個の蒸発凝縮器に供給する凝固点降下剤の濃度を調整するため、2個のタンクと、4個の三方弁と、ポンプを備えている。そのため、このシステムは、部品点数が増加すると共に、配管の構成が複雑になるという問題がある。
また、このシステムは、外気温に応じて凝固点降下剤の濃度を調整する際、4個の三方弁による流路の切替とポンプの駆動を制御しなければならず、制御ロジックが複雑になるという問題がある。
さらに、このシステムは、凝固点降下剤を圧送するために専用のポンプを使用しなければならず、製造コストが高くなるという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、反応媒体に対する凝固点降下剤の濃度調整を簡素な構成で行うことの可能な蓄熱システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、熱源(2)から輸送される熱を蓄熱可能な蓄熱システムであって、
反応媒体と結合すると発熱し反応媒体が脱離すると蓄熱する蓄熱材(11)を収容すると共に、発熱した蓄熱材から熱回収を行いまたは熱源から輸送される熱を蓄熱材に供給可能な蓄熱材用熱交換部(12)を有する蓄熱反応器(10)と、
反応媒体を蒸発させて蓄熱反応器に供給可能であると共に、蓄熱反応器から流入する反応媒体を凝縮させて貯留可能な蒸発凝縮器(20)と、
蓄熱反応器と蒸発凝縮器との間を反応媒体が流れる流通路(13)に設けられる第1バルブ(31)と、
反応媒体の凝固点を降下させることの可能な凝固点降下剤を貯留し、蒸発凝縮器より重力方向下側に少なくとも一部が設けられるタンク(40)と、
タンク内の液相領域と蒸発凝縮器の液相領域とを接続する配管(43)に設けられる第2バルブ(32)と、
熱源から輸送される熱を用いてタンク内を加熱し、タンク内の圧力を蒸発凝縮器内の圧力より高くすることの可能なタンク熱交換部(41)と、を備える。
これによれば、蒸発凝縮器内に高濃度の凝固点降下剤または凝固点降下剤のみが貯留されるときに第2バルブを開くことで、蒸発凝縮器とタンクの水頭差(すなわち、凝固点降下剤の自重)により、蒸発凝縮器からタンクに凝固点降下剤を回収することが可能である。また、タンク熱交換部によりタンク内を加熱し、第2バルブを開くことで、蒸発凝縮器とタンクとの圧力差により、タンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給することが可能である。したがって、この蓄熱システムは、タンク、タンク熱交換部および第2バルブといった最小限の機能品を用いた簡素な構成で、蒸発凝縮器内の反応媒体に対する凝固点降下剤の濃度調整を行うことができる。
また、この蓄熱システムは、蓄熱反応器に蓄熱を行うための熱源と同じ熱源を使用してタンク内を加熱する。そのため、この蓄熱システムは、タンク内を加熱するためにヒータなどの機能品を使用することなく、タンク内を加熱するための構成を簡素にすることができる。
さらに、この蓄熱システムは、上記の特許文献1のように凝固点降下剤を供給するための専用のポンプを使用することなく、タンクから蒸発凝縮器に凝固点降下剤を供給可能である。したがって、この蓄熱システムは、製造コストを低減することができる。
なお、上記各構成に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載する具体的構成との対応関係の一例を示したものである。
第1実施形態に係る蓄熱システムの構成図である。 蓄熱システムが備えるタンクの断面図である。 蓄熱システムが備える制御装置と各機器類に関するブロック図である。 蓄熱システムによる暖房運転時の説明図である。 蓄熱システムによる冷房運転時の説明図である。 蓄熱システムによる再生運転時、および凝固点降下剤の供給時の説明図である。 蓄熱システムによる凝固点降下剤の回収時の説明図である。 蓄熱システムによる凝固点降下剤の濃度調整処理のフローチャートである。 第2実施形態に係る蓄熱システムの構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態の蓄熱システムは、車両走行時に所定の熱源から輸送される熱を蓄熱し、車両停止時に車室内の暖房または冷房を行うことが可能な吸着式空調システムとして利用されるものである。この蓄熱システムは、所定の熱源として、例えばエンジンの排熱などを使用することが可能である。
<蓄熱システムの構成>
図1に示すように、蓄熱システム1は、蓄熱反応器10、蒸発凝縮器20、第1バルブ31、第2バルブ32、タンク40およびタンク熱交換部41などを備えている。なお、本実施形態の蓄熱システム1は、2個の蓄熱反応器10を備えている。2個の蓄熱反応器10の内側にはそれぞれ、蓄熱材11が収容されている。蓄熱材11は、反応媒体と結合すると発熱し、反応媒体が脱離すると蓄熱する特性を有する物質である。本実施形態では、蓄熱材11として、例えばゼオライト系吸着材が用いられる。また、その蓄熱材11に対応する反応媒体として水が用いられる。
2個の蓄熱反応器10の内側にはそれぞれ、蓄熱材用熱交換部12が設けられている。蓄熱材用熱交換部12の流路内を、第1の熱媒体としてのオイルが流れる。なお、蓄熱材用熱交換部12の流路の外側に、蓄熱材11は設けられている。蓄熱材用熱交換部12は、流路内を流れるオイルと蓄熱材11との熱交換を行うことで、蓄熱材11と反応媒体とが結合するときに生じる熱を回収することが可能である。また、蓄熱材用熱交換部12は、流路内を流れるオイルと蓄熱材11との熱交換を行うことで、熱源2からオイルにより輸送される熱を蓄熱材11に供給し、蓄熱材11から反応媒体を脱離させることも可能である。
2個の蓄熱反応器10は、流通路13を通じて蒸発凝縮器20と連通している。2個の蓄熱反応器10と流通路13と蒸発凝縮器20の内側は、真空状態となっている。なお、真空状態とは、空間の圧力が大気圧より低い状態をいう。2個の蓄熱反応器10と流通路13と蒸発凝縮器20の内側を、反応媒体が流通可能である。
蒸発凝縮器20の内側に、反応媒体用熱交換部21が設けられている。反応媒体用熱交換部21の流路内を、第2の熱媒体としての冷却液が流れる。反応媒体用熱交換部21は、その流路内を流れる冷却液と、蓄熱材11から脱離して蓄熱反応器10から蒸発凝縮器20に供給された反応媒体との熱交換を行うことで、反応媒体を凝縮させることが可能である。蒸発凝縮器20は、凝縮された反応媒体を貯留することが可能である。また、反応媒体用熱交換部21は、その流路内を流れる冷却液と、蒸発凝縮器20内に貯留された反応媒体との熱交換を行うことで、反応媒体を連続して蒸発させることも可能である。
蒸発凝縮器20と蓄熱反応器10とを連通する流通路13に、第1バルブ31が設けられている。第1バルブ31は、制御装置3により、その開閉動作が制御される。第1バルブ31が開くと、蓄熱反応器10と蒸発凝縮器20との間の反応媒体の流れが許容される。第1バルブ31が閉じると、蓄熱反応器10と蒸発凝縮器20との間の反応媒体の流れが遮断される。
図1および図2に示すように、蒸発凝縮器20より重力方向下側に設けられるタンク40は、シェルアンドチューブタイプの熱交換器である。すなわち、タンク40は、筐体42の内側にタンク熱交換部41が設けられている。なお、図2は、シェルアンドチューブタイプの熱交換器の一例を示すものであり、筐体42およびタンク熱交換部41などの構成は、これに限定されるものではない。
タンク40は、筐体42の少なくとも一部が蒸発凝縮器20より重力方向下側に設けられている。タンク40は、筐体42の内側に、反応媒体の凝固点を降下させることの可能な凝固点降下剤を貯留する。凝固点降下剤として、例えば、プロピレングリコール、塩化カルシウム、エチレングリコールなどが挙げられる。なお、本明細書において、凝固点降下剤とは、凝固点降下剤のみの流体に加え、凝固点降下剤と反応媒体とが混合した流体をいう。本実施形態において、凝固点降下剤は、反応媒体よりも沸点が高いもの、または、不揮発性のものが使用される。
タンク熱交換部41の流路内を、第1の熱媒体としてのオイルが流れる。タンク熱交換部41は、その流路内を流れるオイルと、タンク40内の蒸気および凝固点降下剤との熱交換を行うことで、タンク40内を加熱することが可能である。タンク熱交換部41によりタンク40内が加熱されると、タンク40内の圧力は、蒸発凝縮器20内の圧力より高くなる。
図1に示すように、タンク40内の液相領域と蒸発凝縮器20の液相領域とは、配管43により接続されている。その配管43に、第2バルブ32が設けられている。第2バルブ32も、制御装置3により、その開閉動作が制御される。第2バルブ32が開くと、タンク40と蒸発凝縮器20との間の凝固点降下剤の流れが許容される。第2バルブ32が閉じると、タンク40と蒸発凝縮器20との間の凝固点降下剤の流れが遮断される。
蓄熱システム1は、熱媒体が流れる熱媒体回路50、60を備えている。以下の説明では、熱媒体回路50、60のうち、オイルが循環する回路をオイル回路50と称し、冷却液が循環する回路を冷却液回路60と称する。図1では、オイル回路50を実線で示し、冷却液回路60を二点鎖線で示している。
オイル回路50は、所定の熱源2と蓄熱材用熱交換部12との間にオイルを循環させることが可能である。図1に示すように、熱源2で加熱されたオイルは、熱源2から第1分岐部51、オイルポンプ52、第2分岐部53、2個の蓄熱材用熱交換部12、第3分岐部54、三方弁55、第4分岐部56、第5分岐部57、熱源2の順に、オイル回路50を循環する。これにより、オイル回路50は、熱源2から2個の蓄熱材用熱交換部12に熱を輸送することが可能である。
第4分岐部56と第5分岐部57とをバイパス回路58が接続している。バイパス回路58は、オイル回路50から分岐した回路である。バイパス回路58の途中に、第3バルブ59とタンク熱交換部41が設けられている。バイパス回路58は、オイル回路50から分流させたオイルをタンク熱交換部41に流すことが可能である。第3バルブ59は、オイル回路50からバイパス回路58に流れるオイルの流れを制御する。第3バルブ59も、制御装置3により、その開閉動作が制御される。第3バルブ59が開くと、オイル回路50からバイパス回路58を通りタンク熱交換部41へのオイルの流れが許容される。第3バルブ59が閉じると、オイル回路50からバイパス回路58を通りタンク熱交換部41へのオイルの流れが遮断される。
また、オイル回路50は、蓄熱材用熱交換部12と水−油熱交換器61との間にオイルを循環させることも可能である。水−油熱交換器61は、第1分岐部51と三方弁55とを接続する配管44の途中に設けられている。2個の蓄熱材用熱交換部12の内側で蓄熱材11の発熱により加熱されたオイルは、2個の蓄熱材用熱交換部12から第3分岐部54、三方弁55、水−油熱交換器61、第1分岐部51、オイルポンプ52、第2分岐部53、および2個の蓄熱材用熱交換部12の順に、オイル回路50を循環する。これにより、オイル回路50は、蓄熱材用熱交換部12から水−油熱交換器61に熱を輸送することが可能である。
冷却液回路60は、蒸発凝縮器20の内側に設けられた反応媒体用熱交換部21と室外熱交換器62との間に冷却液を循環させると共に、水−油熱交換器61と室内熱交換器63との間に冷却液を循環させることが可能である。また、冷却液回路60は、反応媒体用熱交換部21と室内熱交換器63との間に冷却液を循環させると共に、水−油熱交換器61と室外熱交換器62との間に冷却液を循環させることが可能である。
具体的には、反応媒体用熱交換部21の一方の配管211は第1四方弁64に接続され、反応媒体用熱交換部21の他方の配管212は第2四方弁65に接続されている。室外熱交換器62の一方の配管621は第1四方弁64に接続され、室外熱交換器62の他方の配管622は第1冷却液ポンプ66を介して第2四方弁65に接続されている。室内熱交換器63の一方の配管631は第1四方弁64に接続され、室内熱交換器63の他方の配管632は第2冷却液ポンプ67を介して第2四方弁65に接続されている。水−油熱交換器61の一方の冷却液配管611は第1四方弁64に接続され、水−油熱交換器61の他方の冷却液配管612は第2四方弁65に接続されている。
蓄熱システム1は、各種センサを備えている。外気温センサ70は、室外熱交換器62の空気流れ上流側に設けられ、外気温を検出する。第1液位センサ71は、蒸発凝縮器20に設けられ、蒸発凝縮器20に貯留される反応媒体の液面の位置を検出する。第2液位センサ72は、タンク40に設けられ、タンク40内に貯留される凝固点降下剤の液面の位置を検出する。第1圧力センサ73は、蒸発凝縮器20に設けられ、蒸発凝縮器20内の圧力を検出する。第2圧力センサ74は、タンク40に設けられ、タンク40内の圧力を検出する。温度センサ75は、タンク熱交換部41より上流側のバイパス回路58またはオイル回路50に設けられ、そのバイパス回路58またはオイル回路50を流れるオイルの温度を検出する。図3に示すように、これらの各種センサから出力される信号は、制御装置3に入力される。
制御装置3は、制御処理や演算処理を行うプロセッサ、プログラムやデータ等を記憶するROM、RAM等の記憶部を含むマイクロコンピュータ、およびその周辺回路で構成されている。なお、制御装置3の記憶部は、非遷移的実体的記憶媒体で構成されている。制御装置3は、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて、各種制御処理および演算処理を行い、出力ポートに接続された各機器の作動を制御する。具体的には、制御装置3は、第1バルブ31、第2バルブ32、第3バルブ59、三方弁55、第1四方弁64、第2四方弁65、オイルポンプ52、第1冷却液ポンプ66、第2冷却液ポンプ67などの作動を制御する。
<蓄熱システム1による吸着暖房>
次に、蓄熱システム1による吸着暖房について、図4を参照して説明する。図4では、吸着暖房が行われるときに流体が流れる配管を実線で示し、それ以外の配管を破線で示している。車両のエンジンが停止した状態で、乗員から暖房要求があると、吸着暖房が行われる。その際、制御装置3は、第1バルブ31を開く。これにより、矢印S1、S2に示すように、蒸発凝縮器20で蒸発した反応媒体は、流通路13から蓄熱反応器10に流入する。
また、制御装置3は、三方弁55、第1四方弁64、第2四方弁65の作動を制御し、オイルポンプ52、第1冷却液ポンプ66、第2冷却液ポンプ67を駆動する。具体的には、三方弁55は、オイル回路50の第3分岐部54側の配管と水−油熱交換器61側の配管とを連通させ、第3分岐部54側の配管と第4分岐部56側の配管とを遮断する。これにより、蓄熱材用熱交換部12と水−油熱交換器61との間をオイルが循環する。
また、第1四方弁64は、反応媒体用熱交換部21の一方の配管211と室外熱交換器62の一方の配管621とを連通させ、室内熱交換器63の一方の配管631と水−油熱交換器61の一方の冷却液配管611とを連通させる。第2四方弁65は、反応媒体用熱交換部21の他方の配管212と室外熱交換器62の他方の配管622とを連通させ、室内熱交換器63の他方の配管632と水−油熱交換器61の他方の冷却液配管612とを連通させる。これにより、反応媒体用熱交換部21と室外熱交換器62との間との間を冷却液が循環し、室内熱交換器63と水−油熱交換器61との間を冷却液が循環する。
第1バルブ31の開弁により、蒸発凝縮器20で蒸発した反応媒体は、流通路13から蓄熱反応器10に流入し、蓄熱反応器10内の蓄熱材11と結合する。これにより、蓄熱材11が発熱する。蓄熱材11から生じた熱は、蓄熱材用熱交換部12の流路を流れるオイルに吸熱され、水−油熱交換器61に輸送される。水−油熱交換器61では、オイル回路50を流れるオイルと、冷却液回路60を流れる冷却液との熱交換が行われる。水−油熱交換器61で加熱された冷却液は室内熱交換器63に流れる。室内熱交換器63では、車室内空気と冷却液との熱交換が行われる。これにより、車室内空気の暖房が行われる。
<蓄熱システム1による吸着冷房>
次に、蓄熱システム1による吸着冷房について、図5を参照して説明する。図5では、吸着冷房が行われるときに流体が流れる配管を実線で示し、それ以外の配管を破線で示している。車両のエンジンが停止した状態で、乗員から冷房要求があると、吸着冷房が行われる。その際、制御装置3は、第1バルブ31を開く。これにより、矢印S1、S2に示すように、蒸発凝縮器20で蒸発した反応媒体は、流通路13から蓄熱反応器10に流入する。
また、制御装置3は、三方弁55、第1四方弁64、第2四方弁65の作動を制御し、オイルポンプ52、第1冷却液ポンプ66、第2冷却液ポンプ67を駆動する。具体的には、三方弁55は、オイル回路50の第3分岐部54側の配管と水−油熱交換器61側の配管とを連通させ、第3分岐部54側の配管と第4分岐部56側の配管とを遮断する。これにより、蓄熱材用熱交換部12と水−油熱交換器61との間をオイルが循環する。
また、第1四方弁64は、反応媒体用熱交換部21の一方の配管211と室内熱交換器63の一方の配管631とを連通させ、室外熱交換器62の一方の配管621と水−油熱交換器61の一方の冷却液配管611とを連通させる。第2四方弁65は、反応媒体用熱交換部21の他方の配管212と室内熱交換器63の他方の配管632とを連通させ、室外熱交換器62の他方の配管622と水−油熱交換器61の他方の冷却液配管612とを連通させる。これにより、反応媒体用熱交換部21と室内熱交換器63との間を冷却液が循環し、室外熱交換器62と水−油熱交換器61との間を冷却液が循環する。
第1バルブ31の開弁により、蒸発凝縮器20で蒸発した反応媒体は、流通路13から蓄熱反応器10に流入し、蓄熱反応器10内の蓄熱材11と結合する。このとき、蒸発凝縮器20で蒸発する反応媒体の蒸発潜熱により、反応媒体用熱交換部21の流路を流れる冷却液が冷却される。その冷却液は、室内熱交換器63に流れる。室内熱交換器63では、車室内空気と冷却液との熱交換が行われる。これにより、車室内空気の冷房が行われる。
一方、蓄熱反応器10内で蓄熱材11と反応媒体との結合により生じた熱は、蓄熱材用熱交換部12の流路を流れるオイルに吸熱され、水−油熱交換器61に輸送される。水−油熱交換器61では、オイル回路50を流れるオイルと、冷却液回路60を流れる冷却液との熱交換が行われる。水−油熱交換器61で加熱された冷却液は、室外熱交換器62に流れ、外気との熱交換により冷却される。
<蓄熱システム1による蓄熱工程>
続いて、蓄熱システム1による蓄熱工程について、図6を参照して説明する。なお、蓄熱工程は、蓄熱材11から反応媒体を脱離させる工程であるので、蓄熱材11の再生工程ともいう。図6では、蓄熱工程が行われるときに流体が流れる配管を実線で示し、それ以外の配管を破線で示している。なお、図6では、後述する凝固点降下剤をタンク40から蒸発凝縮器20に供給する供給工程の際に凝固点降下剤が流れる配管43も実線で示している。
蓄熱工程は、車両のエンジンが駆動している状態で行われる。その際、制御装置3は、第1バルブ31を開く。また、制御装置3は、三方弁55、第1四方弁64、第2四方弁65の作動を制御し、オイルポンプ52、第1冷却液ポンプ66を駆動する。具体的には、三方弁55は、オイル回路50の第3分岐部54側の配管と第4分岐部56側の配管とを連通させ、第3分岐部54側の配管と水−油熱交換器61側の配管とを遮断する。これにより、熱源2と蓄熱材用熱交換部12との間をオイルが循環する。
また、第1四方弁64は、反応媒体用熱交換部21の一方の配管211と室外熱交換器62の一方の配管621とを連通させる。第2四方弁65は、反応媒体用熱交換部21の他方の配管212と室外熱交換器62の他方の配管622とを連通させる。これにより、反応媒体用熱交換部21と室外熱交換器62との間を冷却液が循環する。
熱源2からオイル回路50により輸送される熱は、蓄熱材用熱交換部12により蓄熱材11に供給される。蓄熱材11は、脱離反応可能な温度に加熱されると、反応媒体を脱離する。矢印S3、S4に示すように、蓄熱材11から脱離した反応媒体は、蓄熱反応器10と蒸発凝縮器20との圧力差により、蓄熱反応器10から流通路13を通って蒸発凝縮器20に流入する。蒸発凝縮器20に流入した反応媒体は、反応媒体用熱交換部21の流路を流れる冷却液に放熱し、凝縮する。これにより、蓄熱材11と反応媒体とが物理的に分離されることで、熱源2から輸送された熱が蓄熱された状態となる。また、蓄熱材11から反応媒体が脱離することで、蓄熱材11が再生される。この状態で、制御装置3は第1バルブ31を閉じる。
<凝固点降下剤の濃度調整>
次に、本実施形態の蓄熱システム1による凝固点降下剤の濃度調整処理について説明する。一般に、蓄熱システム1は、例えば冬季などに外気温の低下と共に、蒸発凝縮器20に貯留された反応媒体の温度が凝固点以下に低下して反応媒体が凝固すると、暖房性能が低下するという問題がある。そのため、外気温が低いときには、反応媒体と凝固点降下剤とを混合し、反応媒体の凝固を防ぐことが好ましい。
一方、例えば春夏秋など、外気温が反応媒体の凝固点より高くなると、反応媒体が凝固することはなくなる。その場合、反応媒体に凝固点降下剤が混合されていると、ラウールの法則により蒸発凝縮器20内の蒸気圧が下がり、それに伴って反応媒体の沸点が高くなるので、反応媒体が蒸発しにくくなり、冷房性能が低下するという問題がある。
そこで、本実施形態の蓄熱システム1は、外気温に応じて、蒸発凝縮器20内の凝固点降下剤の濃度を調整する機能を備えている。
以下、本実施形態の蓄熱システム1による凝固点降下剤の濃度調整処理について、図8のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1で、車両のエンジンの運転が停止すると、蓄熱システム1の電源がオンする。
次に、ステップS2で、制御装置3は、蓄熱システム1を使用して車室内の暖房または冷房を行う要求があるか否かを判定する。制御装置3は、蓄熱システム1を使用する要求が無い場合、処理をステップS160に移行し、蓄熱システム1の電源をオフする。一方、制御装置3は、蓄熱システム1を使用する要求がある場合、処理をステップS30に移行する。
ステップS30で制御装置3は、第1バルブ31を開く。これにより、蒸発凝縮器20で蒸発した反応媒体が蓄熱反応器10に流入し、蓄熱材11による反応媒体の吸着反応が開始する。また、制御装置3は、三方弁55、第1四方弁64、第2四方弁65の作動を制御し、オイルポンプ52、第1冷却液ポンプ66、第2冷却液ポンプ67を駆動する。これにより、上記で説明した吸着暖房または吸着冷房が開始される。
ステップS40で、蓄熱材11による反応媒体の吸着反応の開始から所定時間が経過し、蓄熱材11による反応媒体の吸着反応が終了すると、吸着暖房または吸着冷房が終了する。このとき、吸着暖房時または吸着冷房時に蒸発凝縮器20に凝固点降下剤が供給されていたならば、蒸発凝縮器20には、凝固点降下剤のみが貯留されているか、または、高濃度の凝固点降下剤が貯留された状態となっている。
一方、吸着暖房時または吸着冷房時に蒸発凝縮器20に凝固点降下剤が供給されていなかったならば、蒸発凝縮器20には、反応媒体と凝固点降下剤のいずれも存在しないか、または、僅かな反応媒体が存在する状態となっている。
ステップS50で制御装置3は、外気温が所定温度より低いか否かを判定する。制御装置3は、外気温が所定温度より高いとき、蒸発凝縮器20からタンク40に凝固点降下剤を回収する。一方、制御装置3は、外気温が所定温度より低いとき、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給する。なお、蒸発凝縮器20からタンク40に凝固点降下剤を回収するときの判定基準となる第1の所定温度と、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給するときの判定基準となる第2の所定温度とは、同一の温度であってもよく、または、異なる温度であってもよい。第1の所定温度と第2の所定温度はいずれも、反応媒体のみの凝固点に10℃加えた温度と、その凝固点との間で設定される温度であり、車両の使用環境または設計思想などに応じて任意に定めることが可能である。
以下の説明では、蒸発凝縮器20からタンク40に凝固点降下剤を回収するときの判定基準となる第1の所定温度と、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給するときの判定基準となる第2の所定温度を、いずれも10℃として説明する。外気温が例えば10℃以上であれば、反応媒体に凝固点降下剤が含まれていなくても、反応媒体が凝固するおそれが殆ど無いと考えられる。なお、第1の所定温度と第2の所定温度は10℃に限定されるものではない。
制御装置3は、外気温センサ70により外気温を検出する。制御装置3は、外気温が10℃より高いと判定すると、処理をステップS60に移行する。
ステップS60で制御装置3は、蒸発凝縮器20とタンク40とを接続する配管に設けられた第2バルブ32を開く。第2バルブ32の開弁により、蒸発凝縮器20とタンク40とが配管を通じて連通する。これにより、図7の矢印AF1に示すように、蒸発凝縮器20に貯留されている凝固点降下剤は、蒸発凝縮器20とタンク40との水頭差(すなわち、凝固点降下剤の自重)により、蒸発凝縮器20からタンク40に回収される。なお、図7では、凝固点降下剤をタンク40に回収する工程が行われるときに凝固点降下剤が流れる配管43を実線で示し、それ以外の配管を破線で示している。
ステップS70で制御装置3は、第1液位センサ71により検出した蒸発凝縮器20の液面の位置が、所定の第1閾値以下になったか否かを判定する。なお、所定の第1閾値とは、蒸発凝縮器20内の液量が0または0に近い状態となる値に設定されている。制御装置3は、蒸発凝縮器20の液面の位置が、第1閾値以下になったことを判定すると、処理をステップS80に移行する。
ステップS80で制御装置3は、第2バルブ32を閉じて、蒸発凝縮器20からタンク40への凝固点降下剤の回収を終了する。その後、制御装置3は、処理はステップS160に移行し、蓄熱システム1の電源をオフする。
これに対し、上述したステップS50で制御装置3は、外気温が10℃より低いと判定すると、処理をステップS90に移行する。
ステップS90で制御装置3は、車両のエンジンの運転が開始されたことを判定した後、熱源2を利用し、タンク40内の加熱を行う。その際、制御装置3は、上述した蓄熱工程と同様に、オイルポンプ52を駆動すると共に、三方弁55の作動を制御する。三方弁55は、オイル回路50の第3分岐部54側の配管と第4分岐部56側の配管とを連通させ、第3分岐部54側の配管と水−油熱交換器61とを遮断する。これにより、図6に示したように、熱源2で加熱されたオイルは、熱源2から第1分岐部51、オイルポンプ52、第2分岐部53、2個の蓄熱材用熱交換部12、第3分岐部54、三方弁55、第4分岐部56、第5分岐部57、熱源2の順に、オイル回路50を循環する。
続いて、ステップS100で制御装置3は、バイパス回路58に設けられた第3バルブ59を開く。これにより、オイル回路50を循環するオイルの一部がバイパス回路58に流れる。これにより、タンク40内の蒸気および凝固点降下剤は、バイパス回路58からタンク熱交換部41の流路を流れるオイルと熱交換することにより加熱される。
なお、制御装置3は、バイパス回路58に設けられた温度センサ75により検出されるオイルの温度が急激に高くなる場合、第3バルブ59を閉じる制御を行うことが可能である。これにより、タンク40内の圧力が急激に高くなることを防ぐことができる。また、制御装置3は、オイルの温度に応じて第3バルブ59の開度を調整することで、タンク熱交換部41を流れるオイルの流量を調整し、タンク40内の圧力を制御することも可能である。
次に、ステップS110で制御装置3は、タンク40内の圧力から蒸発凝縮器20の圧力を引いた値が、所定の圧力閾値より大きいか否かを判定する。制御装置3は、その値が所定の圧力閾値より大きいことを判定すると、処理をステップS120に移行する。なお、所定の圧力閾値は、0より大きい値であり、実験などにより適宜設定される。
ステップS120で制御装置3は、蒸発凝縮器20とタンク40とを接続する配管に設けられた第2バルブ32を開く。これにより、図6の矢印AF2に示すように、蒸発凝縮器20とタンク40との圧力差により、タンク40から蒸発凝縮器20へ配管43を通って凝固点降下剤が供給される。
ステップS120に続くステップS130で制御装置3は、第2液位センサ72により検出したタンク40内の液面の位置が、所定の第2閾値以下になったか否かを判定する。なお、所定の第2閾値とは、タンク40内の液量が0または0に近い状態となる値に設定されている。制御装置3は、タンク40内の液面の位置が、第2閾値より高いとき、処理をステップS140に移行する。
ステップS140で制御装置3は、蒸発凝縮器20とタンク40とを接続する配管43に設けられた第2バルブ32を一旦閉じる。この状態で、タンク40内が加熱されると、タンク40内の圧力が蒸発凝縮器20の圧力より高くなる。
ステップS140に続くステップS110で制御装置3は、タンク40内の圧力から蒸発凝縮器20の圧力を引いた値が、所定の圧力閾値より大きくなったことを判定すると、処理をステップS120に移行する。ステップS120で制御装置3は、再び第2バルブ32を開く。これにより、蒸発凝縮器20とタンク40との圧力差により、タンク40から蒸発凝縮器20に配管43を通って凝固点降下剤が供給される。
続いて、ステップS130で制御装置3は、タンク40内の液面の位置が、第2閾値以下となったことを判定すると、処理をステップS150に移行する。
ステップS150で制御装置3は、第3バルブ59と第2バルブ32を閉じて、タンク40から蒸発凝縮器20への凝固点降下剤の供給を終了する。その後、制御装置3は、処理をステップS160に移行し、蓄熱システム1の電源をオフする。
なお、上述したステップS90〜ステップS150で行う凝固点降下剤の供給工程は、蓄熱工程(すなわち、蓄熱材11の再生工程)と同時に行うことが可能である。
上述した第1実施形態の蓄熱システム1は、次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態では、蒸発凝縮器20より重力方向下側に、凝固点降下剤を貯留するタンク40が設けられている。タンク40内の液相領域と蒸発凝縮器20の液相領域とを接続する配管に第2バルブ32が設けられている。タンク熱交換部41は、熱源2から輸送される熱を用いてタンク40内を加熱し、タンク40内の圧力を蒸発凝縮器20内の圧力より高くすることが可能である。
これによれば、蒸発凝縮器20内に高濃度の凝固点降下剤または凝固点降下剤のみが貯留されるときに第2バルブ32を開くことで、蒸発凝縮器20とタンク40との水頭差により、蒸発凝縮器20からタンク40に凝固点降下剤を回収することが可能である。
また、タンク熱交換部41によりタンク40内を加熱した後、第2バルブ32を開くことで、蒸発凝縮器20とタンク40との圧力差により、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給することが可能である。したがって、この蓄熱システム1は、タンク40、タンク熱交換部41および第2バルブ32といった最小限の機能品を用いた簡素な構成で、蒸発凝縮器20内の反応媒体に対する凝固点降下剤の濃度調整を行うことができる。
また、この蓄熱システム1は、蓄熱反応器10に蓄熱を行うための熱源2と同じ熱源2を使用してタンク40内を加熱する。したがって、この蓄熱システム1は、タンク40内を加熱するためにヒータなどの機能品を使用することなく、タンク40内を加熱するための構成を簡素にすることができる。
さらに、この蓄熱システム1は、上記の特許文献1のように凝固点降下剤を供給するための専用のポンプを使用することなく、タンク40から蒸発凝縮器20に凝固点降下剤を供給可能である。したがって、この蓄熱システム1は、製造コストを低減することができる。
(2)第1実施形態では、オイル回路50は、熱源2から蓄熱反応器10の蓄熱材用熱交換部12にオイルを流す。バイパス回路58は、そのオイル回路50から分岐し、タンク熱交換部41にオイルを流す。第3バルブ59は、オイル回路50からバイパス回路58に流れるオイルの流れを制御する。
これによれば、蓄熱反応器10に蓄熱を行うための熱源2と同じ熱源2を使用してタンク40内を加熱することが可能である。したがって、この蓄熱システム1は、タンク40内を加熱するためにヒータなどの機能品を使用することなく、タンク40内を加熱するための構成を簡素なものとすることができる。
(3)第1実施形態では、制御装置3は、第1の所定温度より外気温が高いとき、第2バルブ32を開き、蒸発凝縮器20からタンク40に凝固点降下剤を回収する。また、制御装置3は、第2の所定温度より外気温が低いとき、第3バルブ59を開き、タンク熱交換部41によりタンク40内を加熱した後、第2バルブ32を開き、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給する。第1の所定温度と第2の所定温度はいずれも、反応媒体のみの凝固点に10℃加えた温度と、その凝固点との間で設定される。
これによれば、外気温に応じた第2バルブ32と第3バルブ59の開閉動作により、蒸発凝縮器20内の反応媒体に対する凝固点降下剤の濃度調整を行うことが可能である。そのため、この蓄熱システム1は、上記の特許文献1のように外気温に応じて複数の三方弁を複雑に制御することなく、簡素な制御ロジックにより、凝固点降下剤の濃度を調整できる。なお、第1の所定温度と第2の所定温度とは同一であってもよく、または、異なっていてもよい。
(4)第1実施形態では、オイル回路50およびバイパス回路58を循環する第1の熱媒体はオイルである。
これによれば、蓄熱材11から反応媒体を脱離させるために必要な温度が、一般的に熱媒体として使用される水の沸点より高い場合でも、第1の熱媒体にオイルを使用することで、蓄熱材11を確実に再生させることが可能である。
また、第1の熱媒体にオイルを使用することで、タンク40内を高温に加熱して、蒸発凝縮器20とタンク40との圧力差を大きくし、タンク40から蒸発凝縮器20に凝固点降下剤を確実に供給することが可能である。
(5)第1実施形態では、タンク40は、筐体42の内側にタンク熱交換部41が設けられた、シェルアンドチューブタイプの熱交換器である。
これによれば、多量の凝固点降下剤をタンク40に貯留することが可能である。
(6)第1実施形態では、制御装置3は、第2バルブ32を開いて蒸発凝縮器20からタンク40に凝固点降下剤を回収する際、蒸発凝縮器20の液面の位置が、所定の第1閾値より低くなると、第2バルブ32を閉じる。
これによれば、凝固点降下剤がタンク40に回収された状態で第2バルブ32を閉じることで、それ以降、蒸発凝縮器20の反応媒体とタンク40の凝固点降下剤とが混ざり合うことを防ぐことができる。
(7)第1実施形態では、制御装置3は、タンク40内の圧力から蒸発凝縮器20の圧力を引いた値が、所定の圧力閾値より大きいとき、第2バルブ32を開き、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給する。
これにより、蓄熱システム1は、蒸発凝縮器20とタンク40との圧力差を利用して、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を確実に供給することが可能である。
(8)第1実施形態では、制御装置3は、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給する際、蒸発凝縮器20の液面の位置が、所定の第2閾値より低くなると、第2バルブ32および第3バルブ59を閉じる。
これによれば、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤が供給された状態で第2バルブ32と第3バルブ59を閉じることで、それ以降、反応媒体と凝固点降下剤との混合液体が、蒸発凝縮器20からタンク40に流下することを防ぐことができる。また、それ以降、タンク40内が加熱されることを防ぐことができる。
(9)第1実施形態では、制御装置3は、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤を供給する際、第2バルブ32を開いてから所定時間経過後に、蒸発凝縮器20の液面の位置が所定の第2閾値より高いと、第2バルブ32を閉じる。
これによれば、タンク40から蒸発凝縮器20へ凝固点降下剤が十分に供給されない場合、一旦、第2バルブ32を閉じた状態でタンク熱交換部41によりタンク40内を加熱することで、タンク40と蒸発凝縮器20との差圧を大きくすることが可能である。
(10)第1実施形態では、制御装置3は、タンク熱交換部41より上流側のバイパス回路58に設けられた温度センサ75により検出されるオイルの温度に応じて、第3バルブ59の開度を制御する。
これによれば、オイルの温度が急激に高くなる場合、第3バルブ59を閉じることで、タンク40内の圧力が急激に高くなることを防ぐことができる。また、オイルの温度に応じて第3バルブ59の開度を調整することで、タンク40内の圧力を制御することも可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して蓄熱反応器10の構成を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図9に示すように、第2実施形態の蓄熱システム1は、1個の蓄熱反応器10を備えている。蓄熱反応器10は、流通路13を通じて1個の蒸発凝縮器20と連通している。蓄熱反応器10は、第1実施形態と同じく、蓄熱材11を収容している。また、蓄熱反応器10の内側に、蓄熱材用熱交換部12が設けられている。したがって、第2実施形態は、第1実施形態と同様の作用効果を奏することが可能なものである。また、第2実施形態では、オイル回路50の構成を簡素にできる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上記各実施形態では、蓄熱材11としてゼオライト系吸着材を例示したが、蓄熱材11はこれに限るものでない。蓄熱材11として、例えば、シリカゲル、アルミナ、硝酸アルミニウム、酸化カルシウム、二酸化バナジウム、酸化マグネシウム、酸化バリウムなど、種々の物質を使用することが可能である。また、反応媒体も、それらの蓄熱材11に対応するものを使用することが可能である。
(2)上記第1実施形態では、1個の蒸発凝縮器20に対して2個の蓄熱反応器10を備えたものを説明し、上記第2実施形態では、1個の蒸発凝縮器20に対して1個の蓄熱反応器10を備えたものを例にして説明したが、これに限らない。蓄熱システム1は、蒸発凝縮器20の個数と蓄熱反応器10の個数を、任意に設定することが可能である。
(3)上記各実施形態では、蓄熱システム1は、蒸発凝縮器20と蓄熱反応器10によるユニットを1セット備えたものを例にして説明したが、これに限らない。蓄熱システム1は、蒸発凝縮器20と蓄熱反応器10によるユニットを複数セット備えていてもよい。
(4)上記各実施形態では、熱媒体回路を流れる第1の熱媒体としてオイルを例示したが、これに限らない。熱媒体は、熱源2から蓄熱材11に輸送される熱量等に応じて、種々の媒体を使用することが可能である。
(5)上記各実施形態では、第1バルブ31、第2バルブ32、第3バルブ59は、いずれも開閉動作をするものを例示したが、これに限らない。第1バルブ31、第2バルブ32、第3バルブ59は、流路の開度を調整可能な構成のものを使用してもよい。
(6)上記各実施形態では、バイパス回路58のオイルの流れを第3バルブ59の開閉動作によって制御するものを例示したが、これに限らない。バイパス回路58のオイルの流れは、ポンプの駆動により制御してもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、熱源から輸送される熱を蓄熱可能な蓄熱システムは、蓄熱反応器、蒸発凝縮器、第1バルブ、第2バルブ、タンクおよびタンク熱交換部を備える。蓄熱反応器は、反応媒体と結合すると発熱し反応媒体が脱離すると蓄熱する蓄熱材を収容すると共に、発熱した蓄熱材から熱回収を行いまたは熱源から輸送される熱を蓄熱材に供給可能な蓄熱材用熱交換部を有する。蒸発凝縮器は、反応媒体を蒸発させて蓄熱反応器に供給可能であると共に、蓄熱反応器から流入する反応媒体を凝縮させて貯留可能である。第1バルブは、蓄熱反応器と蒸発凝縮器との間を反応媒体が流れる流通路に設けられる。タンクは、反応媒体の凝固点を降下させることの可能な凝固点降下剤を貯留し、蒸発凝縮器より重力方向下側に少なくとも一部が設けられる。第2バルブは、タンク内の液相領域と蒸発凝縮器の液相領域とを接続する配管に設けられる。タンク熱交換部は、熱源から輸送される熱を用いてタンク内を加熱し、タンク内の圧力を蒸発凝縮器内の圧力より高くすることが可能である。
第2の観点によれば、タンクは、筐体の内側にタンク熱交換部が設けられた、シェルアンドチューブタイプの熱交換器である。
これによれば、多量の凝固点降下剤をタンクに貯留することが可能である。
第3の観点によれば、蓄熱システムは、熱媒体回路、バイパス回路および第3バルブをさらに備える。熱媒体回路は、熱源から蓄熱材用熱交換部に熱媒体を流すものである。バイパス回路は、熱媒体回路から分岐し、タンク熱交換部に熱媒体を流すものである。第3バルブは、熱媒体回路からバイパス回路に流れる熱媒体の流れを制御する。
これによれば、蓄熱反応器に蓄熱を行うための熱源と同じ熱源を使用してタンク内を加熱することが可能である。したがって、この蓄熱システムは、タンク内を加熱するためにヒータなどの機能品を使用することなく、タンク内を加熱するための構成を簡素なものとすることができる。
第4の観点によれば、熱媒体回路およびバイパス回路を循環する熱媒体はオイルである。
これによれば、蓄熱材から反応媒体を脱離させるために必要な温度が、一般的に熱媒体として使用される水の沸点より高い場合でも、熱媒体にオイルを使用することで、蓄熱材を確実に再生させることが可能である。
また、熱媒体にオイルを使用することで、タンク内を高温に加熱して、蒸発凝縮器とタンクとの圧力差を大きくし、タンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を確実に供給することが可能である。
第5の観点によれば、蓄熱システムは、制御装置と外気温センサをさらに備える。制御装置は、第1バルブ、第2バルブおよび第3バルブの動作を制御する。外気温センサは、外気温を検出する。制御装置は、反応媒体のみの凝固点に10℃加えた温度と、その凝固点との間で設定される第1の所定温度より外気温が高いとき、第2バルブを開き、蒸発凝縮器からタンクに凝固点降下剤を回収する。また、制御装置は、反応媒体のみの凝固点に10℃加えた温度と、その凝固点との間で設定される第2の所定温度より外気温が低いとき、第3バルブを開き、タンク熱交換部によりタンク内を加熱した後、第2バルブを開き、タンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する。
これによれば、外気温に応じた第2バルブの開閉とタンク熱交換部の制御により、蒸発凝縮器内の反応媒体に対する凝固点降下剤の濃度調整を行うことが可能である。そのため、この蓄熱システムは、上記の特許文献1のように外気温に応じて複数の三方弁を複雑に制御することなく、簡素な制御ロジックにより、凝固点降下剤の濃度を調整できる。
なお、第1の所定温度と第2の所定温度とは同一であってもよく、または、異なっていてもよい。
第6の観点によれば、蓄熱システムは、蒸発凝縮器の液面の位置を検出する第1液位センサをさらに備える。制御装置は、第2バルブを開いて蒸発凝縮器からタンクに凝固点降下剤を回収する際、第1液位センサにより検出される蒸発凝縮器の液面の位置が、所定の第1閾値より低くなると、第2バルブを閉じる。
これによれば、凝固点降下剤がタンクに回収された状態で第2バルブを閉じることで、それ以降、蒸発凝縮器の反応媒体とタンクの凝固点降下剤とが混ざり合うことを防ぐことができる。
第7の観点によれば、蓄熱システムは、蒸発凝縮器内の圧力を検出する第1圧力センサと、タンク内の圧力を検出する第2圧力センサとをさらに備える。制御装置は、第2圧力センサにより検出されるタンク内の圧力から、第1圧力センサにより検出される蒸発凝縮器の圧力を引いた値が所定の圧力閾値より大きいとき、第2バルブを開き、タンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する。
これにより、蓄熱システムは、蒸発凝縮器とタンクとの圧力差を利用して、タンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を確実に供給することが可能である。
第8の観点によれば、蓄熱システムは、タンク内の液面の位置を検出する第2液位センサをさらに備える。制御装置は、第3バルブを開いてタンク熱交換部によりタンク内を加熱した後、第2バルブを開いてタンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する際、第2液位センサにより検出される蒸発凝縮器の液面の位置が、所定の第2閾値より低くなると、第2バルブおよび第3バルブを閉じる。
これによれば、タンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤が供給された状態で第2バルブを閉じることで、それ以降、反応媒体と凝固点降下剤との混合液体が、蒸発凝縮器からタンクに流下することを防ぐことができる。また、それ以降、タンク内が加熱されることを防ぐことができる。
第9の観点によれば、制御装置は、第3バルブを開いてタンク熱交換部によりタンク内を加熱した後、第2バルブを開いてタンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する際、第2バルブを開いてから所定時間経過後に、第2液位センサにより検出される蒸発凝縮器の液面の位置が所定の第2閾値より高いと、第2バルブを閉じる。
これによれば、タンクから蒸発凝縮器へ凝固点降下剤が十分に供給されない場合、一旦、第2バルブを閉じた状態でタンク熱交換部によりタンク内を加熱することで、タンクと蒸発凝縮器との差圧を大きくすることが可能である。
第10の観点によれば、蓄熱システムは、タンク熱交換部より上流側のバイパス回路または熱媒体回路を流れる熱媒体の温度を検出する温度センサをさらに備える。制御装置は、温度センサにより検出される熱媒体の温度に応じて、第3バルブの開度を制御する。
これによれば、熱媒体の温度が急激に高くなる場合、第3バルブを閉じることで、タンク内の圧力が急激に高くなることを防ぐことができる。また、熱媒体の温度に応じて第3バルブの開度を調整することで、タンク内の圧力を制御することも可能である。
1 蓄熱システム
2 熱源
10 蓄熱反応器
11 蓄熱材
12 蓄熱材用熱交換部
20 蒸発凝縮器
31 第1バルブ
32 第2バルブ
40 タンク
41 タンク熱交換部

Claims (10)

  1. 熱源(2)から輸送される熱を蓄熱可能な蓄熱システムであって、
    反応媒体と結合すると発熱し反応媒体が脱離すると蓄熱する蓄熱材(11)を収容すると共に、発熱した前記蓄熱材から熱回収を行いまたは前記熱源から輸送される熱を前記蓄熱材に供給可能な蓄熱材用熱交換部(12)を有する蓄熱反応器(10)と、
    反応媒体を蒸発させて前記蓄熱反応器に供給可能であると共に、前記蓄熱反応器から流入する反応媒体を凝縮させて貯留可能な蒸発凝縮器(20)と、
    前記蓄熱反応器と前記蒸発凝縮器との間を反応媒体が流れる流通路(13)に設けられる第1バルブ(31)と、
    反応媒体の凝固点を降下させることの可能な凝固点降下剤を貯留し、前記蒸発凝縮器より重力方向下側に少なくとも一部が設けられるタンク(40)と、
    前記タンク内の液相領域と前記蒸発凝縮器の液相領域とを接続する配管(43)に設けられる第2バルブ(32)と、
    前記熱源から輸送される熱を用いて前記タンク内を加熱し、前記タンク内の圧力を前記蒸発凝縮器内の圧力より高くすることの可能なタンク熱交換部(41)と、を備える蓄熱システム。
  2. 前記タンクは、筐体(42)の内側に前記タンク熱交換部が設けられた、シェルアンドチューブタイプの熱交換器である、請求項1に記載の蓄熱システム。
  3. 前記熱源から前記蓄熱材用熱交換部に熱媒体を流す熱媒体回路(50)と、
    前記熱媒体回路から分岐し、前記タンク熱交換部に熱媒体を流すバイパス回路(58)と、
    前記熱媒体回路から前記バイパス回路に流れる熱媒体の流れを制御する第3バルブ(59)と、をさらに備える、請求項1または2に記載の蓄熱システム。
  4. 前記熱媒体回路および前記バイパス回路を循環する熱媒体はオイルである、請求項3に記載の蓄熱システム。
  5. 前記第1バルブ、前記第2バルブおよび前記第3バルブの動作を制御する制御装置(3)と、
    外気温を検出する外気温センサ(70)と、をさらに備え、
    前記制御装置は、
    反応媒体のみの凝固点に10℃加えた温度と凝固点との間で設定される第1の所定温度より外気温が高いとき、前記第2バルブを開き、前記蒸発凝縮器から前記タンクに凝固点降下剤を回収し、
    反応媒体のみの凝固点に10℃加えた温度と凝固点との間で設定される第2の所定温度より外気温が低いとき、前記第3バルブを開き、前記タンク熱交換部により前記タンク内を加熱した後、前記第2バルブを開き、前記タンクから前記蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する、請求項3または4に記載の蓄熱システム。
  6. 前記蒸発凝縮器の液面の位置を検出する第1液位センサ(71)をさらに備え、
    前記制御装置は、前記第2バルブを開いて前記蒸発凝縮器から前記タンクに凝固点降下剤を回収する際、前記第1液位センサにより検出される前記蒸発凝縮器の液面の位置が、所定の第1閾値より低くなると、前記第2バルブを閉じる、請求項5に記載の蓄熱システム。
  7. 前記蒸発凝縮器内の圧力を検出する第1圧力センサ(73)と、
    前記タンク内の圧力を検出する第2圧力センサ(74)と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記第2圧力センサにより検出される前記タンク内の圧力から、前記第1圧力センサにより検出される前記蒸発凝縮器の圧力を引いた値が所定の圧力閾値より大きいとき、前記第2バルブを開き、前記タンクから前記蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する、請求項5または6に記載の蓄熱システム。
  8. 前記タンク内の液面の位置を検出する第2液位センサ(72)をさらに備え、
    前記制御装置は、前記第3バルブを開いて前記タンク熱交換部により前記タンク内を加熱した後、前記第2バルブを開いて前記タンクから前記蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する際、前記第2液位センサにより検出される前記蒸発凝縮器の液面の位置が、所定の第2閾値より低くなると、前記第2バルブおよび前記第3バルブを閉じる、請求項5ないし7のいずれか1つに記載の蓄熱システム。
  9. 前記制御装置は、前記第3バルブを開いて前記タンク熱交換部により前記タンク内を加熱した後、前記第2バルブを開いて前記タンクから前記蒸発凝縮器へ凝固点降下剤を供給する際、前記第2バルブを開いてから所定時間経過後に、前記第2液位センサにより検出される前記蒸発凝縮器の液面の位置が所定の第2閾値より高いと、前記第2バルブを閉じる、請求項8に記載の蓄熱システム。
  10. 前記タンク熱交換部より上流側の前記バイパス回路または前記熱媒体回路を流れる熱媒体の温度を検出する温度センサ(75)をさらに備え、
    前記制御装置は、前記温度センサにより検出される熱媒体の温度に応じて、前記第3バルブの開度を制御する、請求項5ないし9のいずれか1つに記載の蓄熱システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110207250A (zh) * 2019-07-02 2019-09-06 荏原冷热系统(中国)有限公司 一种余热回收用蓄能箱及控制方法

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