JP6686484B2 - 吸収式ヒートポンプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収式ヒートポンプ装置に関する。
従来、冷媒蒸発時の蒸気を吸収可能な吸収液を用いた吸収式ヒートポンプ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、各々が熱交換器を含む再生器、凝縮器、蒸発器および吸収器を備えた吸収冷凍機(吸収式ヒートポンプ装置)が開示されている。この特許文献1に記載の吸収冷凍機では、水平方向に延びる伝熱管が所定間隔を隔てて縦方向に複数積層されて1つの伝熱管ユニットが構成されるとともに、この伝熱管ユニットが水平方向(横方向)に所定間隔を隔てて互いに平行に複数配列されて熱交換器が構成されている。なお、この熱交換器が蒸発器に適用された場合、シェル(容器)内部の液散布装置から下方の熱交換器に散布された冷媒は、伝熱管ユニットの表面を流下してその一部が蒸発する。また、完全に蒸発しない冷媒は、熱交換器の下方に落下してシェル底部(容器底部)に貯留されるように構成されている。なお、シェル底部に貯留された冷媒に熱交換器(伝熱管)が浸漬されないように、冷媒の液面と熱交換器の下端部との間には、高さ方向に空間が設けられている。これにより、熱交換器全体を利用して冷媒が蒸発するように構成されている。
特開2003−254681号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された吸収冷凍機では、シェル底部(容器底部)に貯留された冷媒への熱交換器の浸漬を防止するための空間を蒸発器の内部に設けている。このため、熱交換器が液冷媒に浸漬されずに熱交換器の性能が維持される反面、空間を設ける分だけ、蒸発器全体の高さ方向の寸法が大きくなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、熱交換器の性能を維持しつつ、蒸発器全体の高さ方向の寸法が大きくなるのを抑制することが可能な吸収式ヒートポンプ装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における吸収式ヒートポンプ装置は、吸収液により冷媒蒸気を吸収する吸収式ヒートポンプ装置であって、冷媒を蒸発させる蒸発器と、蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を吸収液に吸収させる吸収器と、を備え、蒸発器は、冷媒の蒸発潜熱を利用して熱交換を行う蒸発器熱交換部と、平面視で、蒸発器熱交換部の配置されている領域からずれた領域に設けられ、蒸発器熱交換部に供給される冷媒を貯留する冷媒貯留部とを含み、冷媒貯留部は、容器内の蒸発器熱交換部の配置されている領域からずれた端部領域で、かつ、容器の底面のうちの最下部に設けられている
この発明の一の局面による吸収式ヒートポンプ装置では、上記のように、平面視で、蒸発器熱交換部の配置されている領域からずれた領域に設けられ、蒸発器熱交換部に供給される冷媒を貯留する冷媒貯留部を含むように蒸発器を構成する。これにより、冷媒貯留部が蒸発器熱交換部の直下からずらされた位置に配置されるので、蒸発器熱交換部の直下に高さ方向に大きな空間部を設けることなく蒸発器熱交換部を収容する容器を配置して蒸発器の大部分を構成することができる。これにより、蒸発器全体の高さ方向の寸法が大きくなるのを抑制することができる。この際、冷媒貯留部が発器熱交換部からずれて配置されているので、冷媒貯留部に貯留された冷媒に蒸発器熱交換部が浸漬されることもない。これらの結果、熱交換器の性能を維持しつつ、蒸発器全体の高さ方向の寸法が大きくなるのを抑制することができる。
また、蒸発器熱交換部に供給された冷媒のうち未蒸発の冷媒が蒸発器熱交換部を流下して容器の底面に到達した場合であっても、容器の底面全体に滞留せずに底面の最下部に設けられた冷媒貯留部に確実に集めることができる。したがって、蒸発器熱交換部が未蒸発の冷媒に浸漬されることもなく、冷媒貯留部に確実に戻された冷媒を蒸発器熱交換部に再度供給して、冷媒の連続的な蒸発を行うことができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、蒸発器熱交換部は、内部に循環水が流通されるとともに横方向に間隔を隔てて配置された複数の熱交換器と、複数の熱交換器に熱交換前の循環水を導入する循環水導入路および複数の熱交換器から熱交換後の循環水を導出する循環水導出路とを含み、循環水導入路および循環水導出路は、冷媒貯留部よりも上方において、複数の熱交換器の水平方向の一方側端部および他方側端部にそれぞれ接続されている。
このように構成すれば、複数の熱交換器のみならず、循環水導入路および循環水導出路も冷媒貯留部に浸漬されるのを防止することができるので、複数の熱交換器のみならず循環水導入路および循環水導出路においても冷媒の蒸発を促進させることができる。したがって、蒸発器としての冷媒の蒸発温度を低く維持して蒸発器熱交換部の熱交換性能を高く維持することができる。
上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、好ましくは、蒸発器と吸収器とは、平面視で、蒸発器の冷媒貯留部からずれた位置で互いに隣接配置されるとともに一体的に構成されている。
このように構成すれば、蒸発器の冷媒貯留部と、蒸発器に隣接配置される吸収器とを極力遠ざけた状態で蒸発器と吸収器とを一体化させることができる。したがって、冷媒貯留部の冷媒が隣接する吸収器に誤って流入するのを抑制することができる。また、蒸発器と吸収器とが1つの機能ユニットとして一体化される分、吸収式ヒートポンプ装置の小型化を図ることができる。また、蒸発器の内部と吸収器の内部とが短い距離で連通される分、蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を迅速に吸収器に供給することができる。
この場合、好ましくは、吸収器は、吸収液を貯留する吸収液貯留部を含み、蒸発器と吸収器とは、冷媒蒸気通路部を介して各々の内部空間が連通されており、冷媒蒸気通路部の下端部は、蒸発器の冷媒貯留部および吸収器の吸収液貯留部よりも上方に配置されている。
このように構成すれば、冷媒貯留部の冷媒が隣接する吸収器に誤って流入するのを確実に防止することができるとともに、吸収液貯留部の吸収液が隣接する蒸発器に誤って流入するのを確実に防止することができる。したがって、吸収器と蒸発器とを一体的に構成していても、吸収器および蒸発器の各々の性能を高く維持することができる。
なお、上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、以下の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記蒸発器が蒸発器熱交換部を収容する容器を含む吸収式ヒートポンプ装置において、容器の底面は、冷媒貯留部に向かって下り勾配を有しており、冷媒貯留部は、蒸発器熱交換部に供給される前の冷媒に加えて、蒸発器熱交換部に供給された後の未蒸発の冷媒が下り勾配を有する容器の底面を介して冷媒貯留部に貯留されるように構成されている。
(付記項2)
また、上記一の局面による吸収式ヒートポンプ装置において、冷媒貯留部に貯留された冷媒を蒸発器熱交換部の伝熱面に供給するための冷媒供給機構をさらに備える。
(付記項3)
また、上記冷媒供給機構をさらに備える吸収式ヒートポンプ装置において、冷媒供給機構は、蒸発器の内部に設けられている。
(付記項4)
また、上記吸収器が吸収液を貯留する吸収液貯留部を含む吸収式ヒートポンプ装置において、吸収器は、吸収液が冷媒蒸気に吸収される際の吸収熱を奪うための冷却水を導入する冷却水導入路および吸収液との熱交換後の冷却水を導出する冷却水導出路とを含み、吸収器と蒸発器とは、吸収器における冷却水導入路および冷却水導出路と、蒸発器における循環水導入路および循環水導出路とが互いに同一方向に沿って延びた状態で、吸収器と蒸発器との互いに対向する側方部同士が、冷媒蒸気通路部を介して内部空間を連通可能に接続されている。
本発明の一実施形態における吸収式ヒートポンプ装置の全体構成を示した図である。 本発明の一実施形態における蒸発器の構成を示した断面図である。 本発明の一実施形態における蒸発器内の回転体の詳細な構造を示した図である。 本発明の一実施形態における蒸発器内の冷媒送出部の構造を示した図である。 本発明の一実施形態における吸収器の構成を示した断面図である。 本発明の一実施形態における蒸発器および吸収器の構成を示した図である。 本発明の一実施形態における蒸発器および吸収器の構成を示した図である。 本発明の変形例における蒸発器の構成を示した断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[実施形態]
図1〜図7を参照して、本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置100の構成について説明する。
(吸収式ヒートポンプ装置の構成)
本発明の一実施形態による吸収式ヒートポンプ装置100では、冷媒としての水と、吸収液としての臭化リチウム(LiBr)水溶液とが用いられており、エンジン90を備えた乗用車およびバスなどの車両(図示せず)に搭載されるように構成されている。また、吸収式ヒートポンプ装置100では、エンジン90から排出される高温の排気ガスの熱を利用(回収)して、吸収液(希液)が加熱されるように構成されている。
吸収式ヒートポンプ装置100は、図1に示すように、再生器10(二点鎖線枠内)と、凝縮器20と、蒸発器30と、吸収器40とを備える。再生器10は、吸収液から冷媒蒸気(高温水蒸気)を分離する役割を有する。凝縮器20は、冷房運転時に、冷媒蒸気を凝縮(液化)させる役割を有する。蒸発器30は、冷房運転時に、凝縮水となった冷媒を低温低圧の条件下で蒸発(気化)させる役割を有する。吸収器40は、濃液状態で供給された吸収液に蒸発器30で気化した冷媒蒸気(低温水蒸気)を吸収させる役割を有する。
再生器10は、吸収液を加熱する加熱部11と、加熱された吸収液から冷媒蒸気を分離する気液分離部12とを含む。加熱部11では、エンジン90からの排気管91を流通する高温の排気ガスと吸収液とが熱交換される。排気管91は、加熱部11を経由する排熱供給路91aと、迂回路91bとを含み、排熱供給路91aには弁92が設けられている。冷房運転時および暖房運転時に弁92が開かれることによって、エンジン90からの排気ガスの一部が排熱供給路91aを経由して加熱部11に流通されるように構成されている。
また、吸収式ヒートポンプ装置100は、吸収液循環路51aおよび51bからなる循環通路51と、冷媒蒸気通路52および53と、液冷媒通路54と、吸収液通路55および56と、冷媒供給路57および58とを備える。循環通路51は、吸収液を加熱部11と気液分離部12との間で循環させる役割を有しており、吸収液循環路51aにポンプ71が設けられている。冷媒蒸気通路52は、冷房運転時に気液分離部12からの冷媒蒸気を凝縮器20に供給する役割を有する。冷媒蒸気通路53は、暖房運転時に気液分離部12で分離された冷媒蒸気を蒸発器30(この場合は凝縮器の役割を果たす)に直接的に流入させる役割を有する。なお、冷媒蒸気通路52と冷媒蒸気通路53との接続部分には、冷房運転時に冷媒蒸気通路52の側を開にするか、暖房運転時に冷媒蒸気通路53の側を開にするかが切替可能な三方弁64が設けられている。また、液冷媒通路54には、弁66が設けられている。
吸収液通路55は、弁61の開閉動作に応じて吸収器40に吸収液(濃液)を供給する役割を有する。吸収液通路56は、ポンプ72と弁62との連動時に吸収器40において冷媒蒸気が吸収された吸収液(希液)を循環通路51に供給する役割を有する。冷媒供給路57は、暖房運転時にポンプ73と弁63とが連動することによって、蒸発器30(この場合は凝縮器の役割を果たす)に貯留された冷媒(凝縮水)を循環通路51に供給する役割を有する。冷媒供給路58は、結晶化防止を目的として弁67の開閉動作に応じて凝縮器20に貯留された凝縮水を直接的に吸収器40に供給する役割を有する。熱交換器59においては、吸収液通路55および56を流通する吸収液同士の熱交換が行われる。
また、吸収式ヒートポンプ装置100は、冷房運転時に駆動される冷却水回路80を備える。冷却水回路80は、凝縮器20における冷媒蒸気の冷却と、吸収器40における冷媒の吸収液(濃液)への吸収時に発生する吸収熱の除去とに用いられる。詳細には、冷却水回路80は、冷却水が流通する冷却水循環路81と、ポンプ82と、凝縮器20に配置された熱交換部83と、吸収器40に配置された熱交換部43(詳細は図5参照)と、放熱部84とを含む。放熱部84では、熱交換部84aを流通する冷却水が送風機84bにより送風された空気(外気)によって冷却(放熱)される。
ここで、本実施形態では、図1および図6に示すように、蒸発器30および吸収器40は、互いに隣接配置されて一体的に構成されている。以下、内部が真空状態(絶対圧力で1kPa以下)に保たれた蒸発器30および吸収器40の構造について詳細に説明する。
(蒸発器の構造)
蒸発器30は、図2に示すように、内部を真空状態に維持する容器31と、容器31内に設置され、各々が平板状(円盤状)の10個の熱交換器32を一体的に含む熱交換部33(蒸発器熱交換部の一例)と、容器31内に設置され、容器31内に供給された冷媒を汲み上げて搬送する冷媒送出部34と、容器31内に設置され、冷媒送出部34からの冷媒(水)を熱交換部33に供給する回転体35と、回転体35を回転させるモータ95とを備える。
容器31は、冷媒送出部34を回転可能に収容する収容部分31aと、熱交換部33および回転体35を収容する収容部分31bとを含む。収容部分31aは、液冷媒通路54が接続されて冷媒が供給される冷媒貯留部31cを有する。
ここで、本実施形態では、図7に示すように、冷媒貯留部31cは、平面視で、熱交換部33の配置されている領域(収容部分31b)から矢印X1方向側にずれた端部領域31gに設けられている。また、図2に示すように、冷媒貯留部31cには、熱交換部33に供給される冷媒(水)が貯留されるように構成されている。また、冷媒貯留部31cは、熱交換部33の直下に配置された容器31の底面31eのうちの最下部に設けられている。なお、底面31eは、X2側の端部から冷媒貯留部31c(端部領域31g)に向かって下り勾配を有している。これにより、冷媒貯留部31cは、熱交換部33に供給される前の冷媒(凝縮器20から供給された冷媒)に加えて、熱交換部33に供給された後の未蒸発の冷媒が下り勾配を有する容器の底面31eを伝って冷媒貯留部31cに貯留される(戻される)ように構成されている。
熱交換部33は、10個の熱交換器32がX軸方向に沿って互いに等ピッチ間隔で並んでいる。また、熱交換部33は、図6および図7に示すように、水平方向におけるY1側とY2側とにおいて循環水導入路33aおよび循環水導出路33bにより個々の熱交換器32が互いに接続されている。循環水導入路33aおよび循環水導出路33bは、冷媒貯留部31cよりも上方において10個の熱交換器32の各々の水平方向の一方側端部32c(Y1側)および他方側端部32d(Y2側)にそれぞれ接続されている。また、図2に示すように、個々の熱交換器32は、回転体35を回転させる軸部材36が中心部を貫通する貫通部32aを有する。また、熱交換器32は、貫通部32aの部分でも内部流路は伝熱壁により密閉されている。また、循環水導入路33aおよび循環水導出路33bは、内壁面31d(図1参照)を貫通して循環水回路85(図1参照)に接続されている。
これにより、循環水導入路33aから流入した空調用循環水は、各熱交換器32に分配されるとともに熱交換部32内をY1側からY2側に流通する際に、熱交換部32の伝熱面32bに供給(塗布)された冷媒(水)が冷媒蒸気(低温水蒸気)になる際の蒸発潜熱により冷却されて循環水導出路33bに集まり循環水回路85に戻される。熱交換部86では、送風機88(図1参照)からの空気が熱交換器87(図1参照)を流通する空調用循環水によって冷却される。そして、冷却された空気は、車内に吹き出される。
回転体35は、図2および図3に示すように、軸部材36と、枝部材37と、ブラシ39とを含む。軸部材36は、軸線150に沿って延びる内部流路36aが設けられた中空構造を有する。軸部材36は、一方側(X1側)の端部が冷媒送出部34の回転中心部に接続されている。1つの枝部材37は、軸部材36から回転半径方向外側に向かって枝分かれして延びる4つの枝部38を一体的に含む。また、互いに90度間隔で配置された枝部38は、内部流路38aおよび内部流路38aの末端において開口する複数(合計14個)の供給孔38dが設けられた中空構造を有する。なお、複数の供給孔38dを含む内部流路38aの形状を破線で示している。また、枝部38には、供給孔38dが形成されていない部分に樹脂繊維を束状にしたブラシ39が固定されている。なお、ブラシ39は、熱交換器32の伝熱面32bに凡そ平行な方向に沿って配列される一方、供給孔38dは、X軸方向に延びて伝熱面32bに対向するように配置されている。
冷媒送出部34は、図2および図4に示すように、一対の円盤状の板状部材34aと、板状部材34a間に挟み込まれた4枚の翼部材34bとを有する。各々の翼部材34bは、冷媒送出部34の回転半径方向外側から中心側に向かって渦巻き状に延びている。これにより、冷媒送出部34には、板状部材34a間において外部に開口する開口部34cと、開口部34cを起点として板状部材34aの回転半径方向外側から中心側に向かって渦巻き状に延びる冷媒移送路34dとが形成されている。また、冷媒移送路34dは、開口部34cでの流路断面積が最も大きく、流路断面積を縮小しながら回転中心に向かって延びている。また、板状部材34aは、回転中心に配置された円環状の連結部材34eに連結されている。連結部材34eには、翼部材34bの開口部34cとは反対側の端部が接続されている。
また、連結部材34eには、複数の連通孔34fが形成されており、冷媒移送路34dは、連通孔34fを介して連結部材34eの内部空間34gに連通されている。また、図2に示すように、X2側の板状部材34aの中心部には、X軸方向に貫通する排出孔34hが形成されており、排出孔34hは、軸部材36の内部流路36aに接続されている。なお、冷媒送出部34の下部(Z2側)は、冷媒貯留部31cに貯留された冷媒(水)に浸漬されている。また、軸部材36の最もX2側の熱交換器32の外側には、ギア部材96が取り付けられている。また、モータ95の駆動軸には、ギア部材96に噛み合うギア部材97が取り付けられている。
そして、モータ95の駆動による軸部材36の回転とともに冷媒送出部34が回転される。これにより、冷媒貯留部31cから冷媒(水)が汲み上げられて内部空間34gに集められるとともに、内部空間34gから排出孔34hを介して回転体35の内部流路36aに送出される。また、軸部材36の回転とともに回転体35も軸線150まわりに回転される。したがって、内部流路36aを矢印X2方向に流通する冷媒は、回転体35の回転に伴って発生する遠心力を利用して、枝部材37(4つの枝部38)の内部流路38aに分流された後、回転半径方向外側に向かって流通されるとともに、末端の供給孔38dを介して熱交換器32の伝熱面32bに供給される。そして、冷媒が伝熱面32bに供給された直後に、矢印R方向に回転移動されるブラシ39によって、冷媒は、10個の熱交換器32の各々の伝熱面32bに薄膜状に塗布されるように構成されている。
(吸収器の構造)
吸収器40は、図5に示すように、内部を真空状態に維持する容器41と、容器41内に設置され、各々が平板状(円盤状)の15個の熱交換器42を一体的に含む熱交換部43と、容器41内に設置され、隣接する熱交換器42間に組み込まれる回転体45と、回転体45を回転させるモータ98とを備える。
容器41は、熱交換部43および回転体45を収容する収容部分41aを含む。収容部分41aの底部には、気液分離部12からの吸収液(濃液)を吸収器40に供給する吸収液通路55と、吸収器40において冷媒が吸収された吸収液を加熱部11に供給する吸収液通路56とが接続されている。また、収容部分41aの底部には、吸収液(濃液に冷媒が吸収されて希釈された希液)が主に貯留される吸収液貯留部41cを有する。
熱交換部43は、15個の熱交換器42がX軸方向に沿って等ピッチ間隔で並んでいる。また、熱交換部43は、Z2側の底部に配置された冷却水導入路43aとZ1側の頂部に配置された冷却水導出路43bとによって個々の熱交換器42が互いに接続されている。また、個々の熱交換器42は、回転体45を回転させる軸部材46が中心部を貫通する貫通部42aを有する。また、熱交換器42は、貫通部42aの部分でも内部流路は伝熱壁により密閉されている。また、冷却水導入路43aおよび冷却水導出路43bは、内壁面41dを貫通して冷却水循環路81(図1参照)に接続されている。これにより、冷却水は、冷却水導入路43aを介して各熱交換器42に分配されるとともに熱交換器42内をZ2側からZ1側に流れて冷却水導出路43bに集まり冷却水循環路81に戻される。
回転体45は、軸部材46に同軸状に固定される保持部材47と、保持部材47の外表面から約90度間隔で放射状に延びる4本の枝部48と、各々の枝部48に固定されたブラシ49とを有する。ブラシ49は、毛先が熱交換器42の伝熱面42bに対向して配列されている。また、軸部材46には、保持部材47、4本の枝部48および各々に固定されたブラシ49が1組となった状態で、合計14組のものがX軸方向に等ピッチ間隔で配置されている。また、軸部材46の最もX2側の熱交換器42の外側には、ギア部材96が取り付けられている。また、モータ98の駆動軸には、ギア部材96に噛み合うギア部材97が取り付けられている。したがって、合計14組の保持部材47、枝部48およびブラシ49からなる回転体45は、軸部材46とともに一体化された状態で軸線160まわりに回転されるように構成されている。
これにより、モータ98の駆動による回転体45の回転とともに回転移動される個々のブラシ49によって、容器41の吸収液貯留部41cに貯留された吸収液(LiBr水溶液)が順次汲み上げられる。そして、ブラシ49に保持された吸収液が、熱交換器42の伝熱面42bに沿って薄膜状に塗布されるように構成されている。
ここで、本実施形態では、蒸発器30と吸収器40とが一体的に構成されている。具体的には、図7に示すように、平面視で、蒸発器30の冷媒貯留部31cから矢印X2方向にずれた位置において、容器31のフランジ部31fと容器41のフランジ部41fとがY軸方向に締結されている。これにより、蒸発器30と吸収器40とは、Y軸方向(横方向)に互いに隣接配置されて1つの機能ユニット99として構成されている。
また、容器31と容器41との接続部分には、内部を連通する冷媒蒸気通路部31jが形成されており、蒸発器30と吸収器40とは、冷媒蒸気通路部31jを介して各々の内部空間が連通されている。したがって、蒸発器30で蒸発した冷媒蒸気が冷媒蒸気通路部31jを介して吸収器40(容器41の内部)に供給(吸引)されるように構成されている。なお、図6に示すように、冷媒蒸気通路部31jの下端部31kは、蒸発器30の冷媒貯留部31cおよび吸収器40の吸収液貯留部41cよりも上方(矢印Z1方向)に配置されている。
また、本実施形態では、図6に示すように、吸収器40と蒸発器30とは、吸収器40における冷却水導入路43aおよび冷却水導出路43bと、蒸発器30における循環水導入路33aおよび循環水導出路33bとが互いに同一方向(X軸方向)に沿って延びた状態で、吸収器40と蒸発器30との互いに対向する側方部同士が、冷媒蒸気通路部31jを介して内部空間を連通可能に接続されている。したがって、吸収器40と蒸発器30とが一体化された機能ユニット99に対して、吸収器40における冷却水循環路81の接続口と、蒸発器30における循環水回路85の接続口とが同じX2側に配置されている。
したがって、冷房運転時においては、気液分離部12(図1参照)から供給された吸収液(濃液)が熱交換器42の伝熱面42bに供給された状態で、モータ98の駆動とともに各々の枝部材44aが伝熱面42bに沿って矢印R方向に回転移動されるように構成されている。これにより、回転体45により伝熱面42bに沿って塗布された濃液に蒸発器30からの冷媒蒸気が吸収されやすくなるように構成されている。より詳細には、枝部材44aは、伝熱面42bに沿って矢印R方向に回転移動される際に、伝熱面42bに残留する冷却水との熱交換済みの吸収液(冷媒が吸収されて希釈された希液)を伝熱面42bから除去しながら、熱交換済みの希液が除去された伝熱面42bに、枝部材44aに供給された濃液(冷媒の吸収量が少ない吸収液)が新たに塗布される。なお、塗布された吸収液に冷媒蒸気が吸収される際に発生する吸収熱は、熱交換器42を介して冷却水に奪われる。したがって、塗布された吸収液の温度が低温に保たれるので、塗布された吸収液への更なる冷媒蒸気の吸収が促進される。吸収液は希液となって枝部材44aにより伝熱面42bから除去されて吸収液貯留部41cに落下する。以上の構成によって、吸収式ヒートポンプ装置100は、以下のように動作される。
(冷房運転時の動作)
冷房運転時には、図1に示すように、弁61および62を閉じた状態でポンプ71が始動されて吸収液を循環通路51に矢印P方向に循環させる。加熱部11により昇温されて気液分離部12で分離された冷媒蒸気が所定温度に達した時点で弁61および62が開かれてポンプ72が始動される。これにより、気液分離部12に貯留されたLiBr濃液が吸収液通路55および56にも矢印Q方向に流通される。また、三方弁64が気液分離部12と凝縮器20とを連通する側に切り替えられ、凝縮器20で凝縮された冷媒蒸気が冷媒蒸気通路52を介して蒸発器30に流入されて、熱交換部86により車内空気が冷却される。熱交換部33で蒸発した冷媒蒸気は、冷媒蒸気通路53を流通して吸収器40に吸引される。吸収器40では、熱交換部43に供給された吸収液(濃液)に冷媒蒸気が吸収されて希液となり吸収液貯留部41cに貯留される。また、吸収液貯留部41cに貯留された希液は、希液排出路56aおよび吸収液通路55を流通して循環通路51に戻される。
(暖房運転時の動作)
暖房運転時には、弁61および62は常に閉じられており吸収器40は使用されない。三方弁64が気液分離部12と蒸発器30とを連通する側に切り替えられ、かつ、弁66が閉じられる。運転開始直後に循環通路51を循環させて吸収液の昇温が行われ、気液分離部12で分離された高温水蒸気が蒸発器30(凝縮器の役割を果たす)に直接的に流入されて熱交換部86を介して車内空気が暖められる。蒸発器30で冷却された凝縮水は、ポンプ73と弁63との連動により冷媒供給路57を介して循環通路51に還流される。
(実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、平面視で、熱交換部33の配置されている領域(収容部分31b)からずれた端部領域31gに配置され、熱交換部33に供給される冷媒(水)を貯留する冷媒貯留部31cを蒸発器30に設ける。これにより、冷媒貯留部31cが熱交換部33の直下からずらされた端部領域31gに配置されるので、熱交換部33の直下に高さ方向に大きな空間部を設けることなく熱交換部33を収容する容器31を配置して蒸発器30を構成することができる。これにより、蒸発器30全体の高さ方向(Z軸方向)の寸法が大きくなるのを抑制することができる。この際、冷媒貯留部31cが熱交換部33からずれて配置されているので、冷媒貯留部31cに貯留された冷媒に熱交換部33が浸漬されることもない。これらの結果、熱交換部33の性能を維持しつつ蒸発器30全体の高さ方向の寸法が大きくなるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、容器31内の熱交換部33の配置されている領域(収容部分31b)からずれた端部領域31gで、かつ、容器31の底面31eのうちの最下部に冷媒貯留部31cを設ける。これにより、熱交換部33に供給された冷媒のうち未蒸発の冷媒が熱交換部33を流下して容器31の底面31eに到達した場合であっても、容器31の底面31e全体に滞留せずに底面31eの最下部に設けられた冷媒貯留部31cに確実に集められる。したがって、熱交換部33が未蒸発の冷媒に浸漬されることもなく、冷媒貯留部31cに確実に戻された冷媒を熱交換部33に再度供給して、冷媒の連続的な蒸発を行うことができる。
また、本実施形態では、冷媒貯留部31cよりも上方において、10個の熱交換器32の水平方向(Y軸方向)の一方側端部32cに循環水導入路33aを接続するとともに、他方側端部32dに循環水導出路33bを接続するように構成する。これにより、10個の熱交換器32のみならず、循環水導入路33aおよび循環水導出路33bも冷媒貯留部31cに浸漬されるのを防止することができるので、10個の熱交換器32のみならず循環水導入路33aおよび循環水導出路33bにおいても冷媒の蒸発を促進させることができる。したがって、蒸発器30としての冷媒の蒸発温度を低く維持して熱交換部33の性能を高く維持することができる。
また、本実施形態では、平面視で、蒸発器30の冷媒貯留部31cから矢印X2方向にずれた位置において、フランジ部31fとフランジ部41fとを締結して蒸発器30と吸収器40とをY軸方向(横方向)に互いに隣接配置するとともに一体的に構成する。これにより、蒸発器30の冷媒貯留部31cと、蒸発器30に隣接配置される吸収器40とを極力遠ざけた状態で吸収器40と蒸発器30とを一体化させることができる。したがって、冷媒貯留部31cの冷媒が隣接する吸収器40に誤って流入するのを抑制することができる。また、蒸発器30と吸収器40とが1つの機能ユニット99として一体化される分、吸収式ヒートポンプ装置100の小型化を図ることができる。また、蒸発器30の内部と吸収器40の内部とが短い距離で連通される分、蒸発器30で蒸発した冷媒蒸気を迅速に吸収器40に供給することができる。
また、第1実施形態では、蒸発器30と吸収器40とを冷媒蒸気通路部31jを介して各々の内部空間を連通するように構成し、冷媒蒸気通路部31jの下端部31kを蒸発器30の冷媒貯留部31cおよび吸収器40の吸収液貯留部41cよりも上方に配置する。これにより、冷媒貯留部31cの冷媒が隣接する吸収器40に誤って流入するのを確実に防止することができるとともに、吸収液貯留部41cの吸収液(LiBr水溶液)が隣接する蒸発器30に誤って流入するのを確実に防止することができる。したがって、吸収器40と蒸発器30とを一体的に構成していても、吸収器40および蒸発器30の各々の性能を高く維持することができる。
また、本実施形態では、容器31の底面31eは、冷媒貯留部31cに向かって下り勾配を有しており、熱交換部33に供給される前の冷媒に加えて、熱交換部33に供給された後の未蒸発の冷媒が下り勾配を有する底面31eを介して冷媒貯留部31cに貯留されるように構成する。これにより、熱交換部33に供給された後の未蒸発の冷媒を下り勾配を有する容器31の底面31eを介して確実に冷媒貯留部31cに戻すことができる。
また、本実施形態では、冷媒貯留部31cに貯留された冷媒(水)を熱交換部33(熱交換器32)の伝熱面32bに供給するための冷媒送出部34および回転体35を備える。これにより、冷媒送出部34および回転体35を介して冷媒貯留部31cに貯留された冷媒を熱交換部33(熱交換器32)の伝熱面32bに効率よく供給することができる。
また、本実施形態では、冷媒送出部34および回転体35を蒸発器30の内部に設ける。これにより、冷媒送出部34および回転体35が蒸発器30の内部に組み込まれる分、蒸発器30の小型化を確実に達成することができる。
また、本実施形態では、吸収器40の冷却水導入路43aおよび冷却水導出路43bと、蒸発器30の循環水導入路33aおよび循環水導出路33bとが互いに同一方向(X軸方向)に沿って延びた状態で、吸収器40と蒸発器30との互いに対向する側方部同士が冷媒蒸気通路部31jを介して内部空間を連通可能に接続するように、吸収器40と蒸発器30とを構成する。これにより、吸収器40と蒸発器30とが一体化された機能ユニット99に対して、吸収器40における冷却水循環路81の接続口と蒸発器30における循環水回路85の接続口とを同じ側に配置することができるので、機能ユニット99を吸収式ヒートポンプ装置100に組み込む際の配管接続の自由度を向上させることができる。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、蒸発器30の内部に冷媒貯留部31cに貯留された冷媒を伝熱面32bに供給する冷媒送出部34および回転体35を設けたが、本発明はこれに限られない。たとえば、図8に示す本発明の変形例のように、容器231内の端部領域231gに冷媒貯留部231cを設けるとともに、容器231内部の天井部231h近傍に、下面に複数の小穴が開けられた噴射器205を取り付ける。そして、蒸発器230の外部にポンプ201および冷媒通路202を設けておき、冷媒貯留部231cに貯留された冷媒をポンプ201で汲み上げて冷媒通路202および噴射器205を介して熱交換部233(蒸発器熱交換部の一例)の伝熱面232bに供給するように構成していてもよい。
また、図8に示した変形例では、X軸方向に延びる熱交換部233から矢印X1方向側にずれた端部領域231gに冷媒貯留部231cを設けたが、本発明はこれに限られない。すなわち、平面視で、熱交換部233に対してY軸方向にずれた位置(図8における紙面手前側(Y2側)または奥側(Y1側))に冷媒貯留部231cを設けてもよい。
また、上記実施形態では、循環水導入路33aおよび循環水導出路33bを熱交換器32の高さ方向(Z軸方向)の中央部に配置したが、本発明はこれに限られない。すなわち、冷媒貯留部31cよりも上方であるならば、循環水導入路33aおよび循環水導出路33bを熱交換器32の高さ方向の中央部以外の位置に配置してもよい。特に、循環水導出路33bについては、水平方向に見て冷媒蒸気通路部31j(図6参照)に重ならない位置に配置するのが、冷媒蒸気(低温水蒸気)の吸収器40への移動を妨げない点で好ましい。
また、上記実施形態では、吸収器40において、容器41に吸収液通路55を接続して吸収液貯留部41cに吸収液を供給し、回転体45の回転とともに回転されるブラシ49によって吸収液貯留部41cに貯留された吸収液を汲み上げて伝熱面42bに供給(塗布)したが、本発明はこれに限られない。たとえば、吸収液(濃液)を熱交換器42の伝熱面42bに直接的に供給するような濃液供給部を熱交換部43に組み込んでもよい。そして、伝熱面42bに直接的に供給された吸収液(濃液)が、回転するブラシ49によって伝熱面42bに塗布されるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、蒸発器30では10個の熱交換器32を用いて熱交換部33を構成し、吸収器40では15個の熱交換器42を用いて熱交換部43を構成したが、本発明はこれに限られない。熱交換器32および42の個数は、上記以外であってもよい。
また、上記実施形態では、蒸発器30の熱交換部33に空調用循環水を流通させたが、本発明はこれに限られない。たとえば、熱交換部33の内部に空調用の空気を直接流通させて蒸発器30において冷媒(水)と空調用の空気とを熱交換させてもよい。
また、上記実施形態では、本発明の吸収式ヒートポンプ装置を、乗用車やバスなどの空調システムに適用したが、本発明はこれに限られない。車両のみならず商業施設向け(据置型)の吸収式ヒートポンプ装置にも、本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、排気ガスの熱を利用して吸収液を加熱したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ハイブリッド自動車や電気自動車の空調用に、本発明の吸収式ヒートポンプ装置を適用してもよい。また、吸収液の加熱熱源に電気自動車のバッテリやモータ排熱や燃料電池における発電時の排熱を利用して、燃料電池システムを備えた乗用車の車内空調に、本発明の吸収式ヒートポンプ装置を適用してもよい。
また、上記実施形態では、冷媒および吸収液として、水および臭化リチウム水溶液を用いたが、本発明はこれに限られない。たとえば、冷媒および吸収液として、それぞれ、アンモニアおよび水を用いて吸収式ヒートポンプ装置を構成してもよい。
30、230 蒸発器
31、231 容器
31c、231c 冷媒貯留部
31e 底面
31f、41f フランジ部
31g、231g 端部領域
31j 冷媒蒸気通路部
31k 下端部
32 熱交換器
32b、232b 伝熱面
32c 一方側端部
32d 他方側端部
33、233 熱交換部(蒸発器熱交換部)
33a 循環水導入路
33b 循環水導出路
34 冷媒送出部
35 回転体
40 吸収器
41c 吸収液貯留部
43a 冷却水導入路
43b 冷却水導出路
99 機能ユニット
100 吸収式ヒートポンプ装置

Claims (4)

  1. 吸収液により冷媒蒸気を吸収する吸収式ヒートポンプ装置であって、
    冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気を吸収液に吸収させる吸収器と、を備え、
    前記蒸発器は、
    冷媒の蒸発潜熱を利用して熱交換を行う蒸発器熱交換部と、
    平面視で、前記蒸発器熱交換部の配置されている領域からずれた領域に設けられ、前記蒸発器熱交換部に供給される冷媒を貯留する冷媒貯留部とを含み、
    前記蒸発器は、前記蒸発器熱交換部を収容する容器をさらに含み、
    前記冷媒貯留部は、前記容器内の前記蒸発器熱交換部の配置されている領域からずれた端部領域で、かつ、前記容器の底面のうちの最下部に設けられている、吸収式ヒートポンプ装置。
  2. 前記蒸発器熱交換部は、内部に循環水が流通されるとともに横方向に間隔を隔てて配置された複数の熱交換器と、前記複数の熱交換器に熱交換前の循環水を導入する循環水導入路および前記複数の熱交換器から熱交換後の循環水を導出する循環水導出路とを含み、
    前記循環水導入路および前記循環水導出路は、前記冷媒貯留部よりも上方において、前記複数の熱交換器の水平方向の一方側端部および他方側端部にそれぞれ接続されている、請求項1に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  3. 前記蒸発器と前記吸収器とは、平面視で、前記蒸発器の前記冷媒貯留部からずれた位置で互いに隣接配置されるとともに一体的に構成されている、請求項1または2に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
  4. 前記吸収器は、吸収液を貯留する吸収液貯留部を含み、
    前記蒸発器と前記吸収器とは、冷媒蒸気通路部を介して各々の内部空間が連通されており、
    前記冷媒蒸気通路部の下端部は、前記蒸発器の冷媒貯留部および前記吸収器の吸収液貯留部よりも上方に配置されている、請求項に記載の吸収式ヒートポンプ装置。
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