JP2012126360A - 鞍乗り型車両のエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、エアバッグを好ましい方向に展開させることを可能にした鞍乗型車両のエアバッグ装置を提供することを課題とする。
【解決手段】自動二輪車に搭乗する乗員の前方に配置されエアバッグを収納するバッグ収納箱125と、このバッグ収納箱125の上部開口を塞ぐリッド126とからなる自動二輪車のエアバッグ装置43において、エアバッグ装置43は、リッドの開放角度を規制するリッド規制手段141を備え、このリッド規制手段141は、バッグ収納箱125とリッド126とに渡されるウェビング157である、このウェビング157は、バッグ収納箱125の下方を通り、一端と他端がリッド126の車幅方向で左側壁部152と右側壁部153に連結されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、鞍乗り型車両のエアバッグ装置の改良に関する。
乗員シートの前方に設けられ、車両が所定の衝撃を受けたときに膨張展開するようにした鞍乗り型車両のエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献1(図3)、特許文献2(図7)参照。)。
特許文献1の図3において、車体フレーム(1)(符号は、同公報のものを流用する。以下同じ。)に座席シート(5)が取り付けられ、この座席シート(5)の前方に燃料タンク(4)が設けられ、この燃料タンク(4)の前方に、エアバッグ(14)が収納されているバッグハウジング12が配置されている。このエアバッグ(14)後面の中間部から、バッグ繋留体(18)が車両後方へ延ばされ、このバッグ繋留体(18)の先端は、座席シート(5)の下方にて、車体フレーム(1)に結ばれている。
エアバッグ(14)が開き始めると、バッグハウジング(12)の上面を覆う蓋体(122)が、バッグハウジング(12)の前部に設けた蝶番部を支点として上方に開く。そして、エアバッグ(14)がバッグハウジング(12)から張り出し、展開される。この際に、バッグ繋留体(18)が伸びて繋留作用を発揮し、エアバッグ(14)を所定の位置に保持する。
このように、特許文献1の技術では、バッグ繋留体(18)が必須要素となる。しかし、バッグ繋留体(18)の先端がバッグハウジング(12)からでて、車体フレーム(1)まで延びているために、外観性に影響がでる。そのため、バッグ繋留体(18)の廃止が望まれる。
この要望に応えるために特許文献2が提案された。
特許文献2の図7において、車体フレーム(1)(符号は、同公報のものを流用する。以下同じ。)に座席シート(5)が取付けられ、この座席シート(5)の直前にエアバッグ(14)を収納するバッグハウジング(12)が配置され、バッグハウジング(12)の前方に燃料タンク(4)が設けられている。
エアバッグ(14)が膨らみ始めると、バッグハウジング(12)の上面を覆う蓋体(122)が、上方へ開く。そして、エアバッグ(14)は、ほぼ真上へ展開される。
すなわち、特許文献2の技術は、バッグハウジング(12)を、乗員が着座する座席シート(5)の直前位置に配置するものであり、乗員とバッグハウジング(12)との間の距離を短くすることで、繋留体(18)を省いたことを特徴とする。
エアバッグ(14)は、車体前部(ハンドルなど)と乗員との間で展開し、且つエアバッグ(14)が車体前部に接触している形態で、乗員がエアバッグ(14)に当たることが望まれる。
しかし、特許文献2では、乗員の直前に配置されているエアバッグ(14)が、ほぼ真上へ展開するため、エアバッグ(14)が車体前部に接触する前に乗員がエアバッグ(14)に当たることとなる。すなわち、エアバッグ(14)の展開方向が重要となる。
そこで、エアバッグが展開する方向を改良することが求められる。
特許第3592447号公報 特許第3685872号公報
本発明は、エアバッグを好ましい方向に展開させることを可能にした鞍乗型車両のエアバッグ装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、鞍乗り型車両に搭乗する乗員の前方に配置されエアバッグを収納するバッグ収納箱と、このバッグ収納箱の上部開口を塞ぐリッドとからなる鞍乗り型車両のエアバッグ装置において、このエアバッグ装置は、リッドの開放角度を規制するリッド規制手段を備え、このリッド規制手段は、バッグ収納箱とリッドとに渡されるウェビングであり、このウェビングは、バッグ収納箱の下方を通り、一端と他端がリッドの車幅方向で左壁と右壁に連結されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、バッグ収納箱は、前壁部と、左側壁部と、右側壁部と、後壁部と、左側壁部と右側壁部と後壁部に渡す底部と、この底部の前縁と前壁部の下縁とを繋ぎ前上がりに傾斜している傾斜部と、からなり、傾斜部に下方からウェビングが当てられることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、傾斜部に、ウェビングの車幅方向の移動を許容し、上下前後への移動は防止するベルトガイドを設けたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、傾斜部に、ウェビングを係止する係止部を設けたことを特徴とする。
請求項5に係る発明では、リッドは、バッグ収納箱の後部上部にヒンジを介して開閉可能に連結され、このようなバッグ収納箱は、乗員が着座するシートの直前に設けられることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、エアバッグ装置は、リッドとバッグ保持箱の間に、リッドの開放角度を規制するリッド規制手段を備えている。
エアバッグが展開するときに、エアバッグは、リッドを開放させながら展開するものとなるが、リッド規制手段を設けたことにより、エアバッグの展開方向が規制されることになる。エアバッグの展開方向を規制することで、エアバッグを好ましい方向に展開させることが可能になる。
加えて、リッド規制手段は、バッグ収納箱とリッドとに渡されるウェビングである。このウェビングは繊維を編んで作られる帯である。ウェビングは、エアバッグの非展開時は、余剰部分を畳んでおき、エアバッグの展開時に、緊張させてリッドの開放角度を規制させることができる。
仮に、左右2本のウェビングをバッグ収納箱とリッドに渡すと、ウェビングとバッグ収納箱との連結部位に集中して引張り力が作用する。連結部位の剛性を高める必要があり、バッグ収納箱を厚肉化する必要があり、バッグ収納箱の重量増加を招く。
この点、本発明では、帯をバッグ収納箱の下方に当てるだけであり、バッグ収納箱への力が分散される。結果、バッグ収納箱を厚肉化する必要がなく、バッグ収納箱の軽量化を図ることができる。加えて、ウェビングは1本のみで済み、部品点数が少なくなり、エアバッグ装置のコストダウンを図ることができる。
請求項2に係る発明では、バッグ収納箱に設けた傾斜部に下方からウェビングが当てられる。
仮に、バッグ収納箱が角箱であれば、バッグ収納箱の下方を通るウェビングは下方へ張り出す。この点、本発明では、傾斜部外のデッドスペースを利用して、このデッドスペースにウェビングを通すようにしたので、ウェビングの張り出しを抑えることができ、エアバッグ装置の大型化を防止することができる。
請求項3に係る発明では、傾斜部に、ウェビングの車幅方向の移動を許容し、上下前後への移動は防止するベルトガイドを設けた。
ベルトガイドにより、ウェビングの上下前後への移動を防止することができる。すなわち、ベルトガイドにより、ウェビングを確実に傾斜部に当てることができ、リッドの開放角度を一定にすることができる。
請求項4に係る発明では、傾斜部に、ウェビングを係止する係止部を設けた。
係止部により、ウェビングが車幅方向に移動することを防止できる。結果、ウェビングの左右部分の長さを揃えることができ、リッドを左右偏りなく開放させることができる。
請求項5に係る発明では、リッドは、バッグ収納箱の後部上部にヒンジを介して開閉可能に連結され、バッグ収納箱はシートの直前に設けられる。
エアバッグ展開時は、展開するエアバッグにより、リッドがヒンジを支点にして所定角度開き、エアバッグがバッグ収納箱から膨出して乗員の移動に備える。
仮に、バッグ収納箱が、シートから離れていると、エアバッグが車幅方向にずれる偏り量が大きくなるため、サポートベルトなどの偏り防止手段が必要となる。
この点、本発明では、バッグ収納箱がシートの直前に配置されているため、エアバッグの車幅方向偏り量が小さくなり、偏り防止手段が不要となり、エアバッグ装置のコストダウンを図ることができる。
本発明に係る自動二輪車の左側面図である。 図1の要部拡大図である。 図2の3矢視図である。 図3の4−4線断面図である。 エアバッグ装置の正面図である。 エアバッグ装置の斜視図である。 図5の7−7線断面図である。 図5の8−8線断面図である。 エアバッグ装置の作用説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図中及び実施例において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、各々、自動二輪車に乗車する運転者から見た方向を示す。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、鞍乗り型車両としての自動二輪車10は、車体フレーム11の前端部11aに設けられるヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12に操舵軸としてのステアリング軸13を介して回動可能に設けられる操向ハンドル14と、ステアリング軸13に連結され車両が路面から受ける振動などを吸収するクッション機能を有するフロントフォーク15と、このフロントフォーク15の下端部の間に前輪車軸16が掛け渡され、この前輪車軸16に回動可能に取付けられる前輪17と、ヘッドパイプ12から後方左右に延設されるメインフレーム21L、21R(図手前側の21Lのみ示す。)と、これらのメインフレーム21L、21Rに懸架される内燃機関としてのエンジン22と、メインフレーム21L、21Rの後部且つ下部に設けられるピボット部25L、25R(図手前側の25Lのみ示す。)と、これらのピボット部25L、25Rの上部に掛け渡されるクロスメンバ30と、これらのピボット部25L、25Rから後方に延びているシートフレーム33L、33R(図手前側の33Lのみ示す。)と、ピボット部25L、25Rに設けられているピボット軸26と、このピボット軸26から後方に延設されるリヤスイングアーム27と、このリヤスイングアーム27とメインフレーム21L、21Rの間に設けられピボット軸26を中心にリヤスイングアーム27を揺動可能に支持するリヤクッションユニット28及びリンク機構32と、リヤスイングアーム27の後端部に設けられる後輪車軸29と、この後輪車軸29に回動可能に取付けられる駆動輪としての後輪31と、を主要構成とする車両である。
自動二輪車の上部に係る部品配置について以下に説明する。
自動二輪車10に、左右のメインフレーム21L、21Rの間に設ける燃料タンク41と、メインフレーム21L、21Rの後端部21Lb、21Rb(図手前側の21Lbのみ示す。)から後方に延出するシートフレーム33L、33Rと、これらのシートフレーム33L、33Rに支持され乗員が着座する乗員シート42(シート42)と、このシート42の前方に配置されるエアバッグ装置43と、が備えられている。
ユニット部材としての燃料タンク41は、その前部がメインフレーム21L、21Rに取付けられ、その後部がタンクステー40を介してシートフレーム33L、33Rに取付けられている。つまり、燃料タンク41は、自動二輪車の前上部46に配置されている。
エアバッグ装置43は、燃料タンク41の後部41b上方に配置されている。
エアバッグ装置43は、エアバッグが折り畳まれ収納されているバッグ収納箱125を備え、このバッグ収納箱125は、乗員が着座するシート42の直前に設けられている。
燃料供給系統について説明すると、燃料タンク41の斜め後下方で、シート42の下方で且つ、左右のシートフレーム33L、33Rの間に、サブ燃料タンク44が配置され、このサブ燃料タンク44の内側に、エンジン22側へ燃料を送り出す燃料ポンプ54が設けられ、燃料タンク41とサブ燃料タンク44との間は燃料が通るパイプ53により連結されている。パイプ53は、クロスメンバ30を避けるように配置されている。
上記構成により、燃料タンク41内の燃料は、サブ燃料タンク44に送られ、燃料ポンプ54を介してエンジン22に燃料が供給される。
図中、58L、58R(図手前側の符号58Lのみ示す。)はフロントカウル36に取付けられ乗員(運転者)が後方を視るサイドミラー、59はヘッドライト、61はフロントフェンダ、62はラジエータ、63はラジエータの後方に設けられ風の流れをガイドするラジエータシュラウド、65はリヤフェンダ、66はテールランプ、69L、69R(図手前側の符号69Lのみ示す。)は同乗者の足置きとしてのピリオンステップ、71L、71R(図手前側の符号71Lのみ示す。)はピリオンステップ69L、69Rをシートフレームに取付けるピリオンステップホルダ、72はリヤクッションユニット28の荷重を調整するリヤクッション荷重調整部材、73はメインスタンド、74はメータユニット、Gは車両の重心である。
以下、車両の前部に設けられているカウルステー76について説明する。
自動二輪車10には、左右のメインフレーム21L、21Rの前方に延設し車両の前部を覆うメインカウル18を支持するカウルステー76が備えられている。このカウルステー76で、メインカウル18が支持される。
カウルステー76は、車両を側方から見たときに、その前端部76aが、前輪17の前端部17aよりも後方で且つヘッドパイプ12の前方に設け車両の前方を照らすヘッドライト59の先端部59aよりも前方に位置するように配置されている。カウルステー76は、車両の重心Gよりも上方に配置されている。
カウルステー76は、メインフレーム21L、21Rから前方に延びる左右の腕部77L、77R(図手前側の符号77Lのみ示す。)と、これらの左右の腕部77L、77Rの前端同士をつなぐクロス部78と、左右の腕部77L、77Rの中間部に立設した左右の中間部材81L、81R(図手前側の符号81Lのみ示す。)と、これらの左右の中間部材81L、81Rに前記メインフレーム21L、21Rから延びている左右の上腕部82L、82R(図手前側の符号82Lのみ示す。)と、左右の中間部材81L、81Rと左右の腕部77L、77Rの間に渡し左右の腕部77L、77Rを補強する部材としての左右の斜材83L、83R(図手前側の符号83Lのみ示す。)と、を主要な構成要素とする。カウルステー76は、その後端部がメインフレーム21L、21Rの前部に設けた上の支持部84L、84R(図手前側の符号84Lのみ示す。)及び下の支持部85L、85R(図手前側の符号85Lのみ示す。)に取付けられている。
ここで、上の支持部84L、84Rと、下の支持部85L、85Rとの間は、車両の高さ方向に間隔Pだけ離間されている。
クロス部78は、高さ方向で、上の支持部84L、84Rと下の支持部84L、84Rの間に配置されているので、車両の前方からクロス部78に過大な荷重がかかったときに、クロス部78が、上支持部84L、84Rと下支持部84L、84Rの間に配置されていない場合に較べると、荷重を受けたときにカウルステーの前端部76aが上または下に倒れ難くすることができ、確実に荷重を受けるとともに衝撃吸収エネルギーを大きくとることが可能になる。
この他、エンジン22の前部であって、前輪17の後方に、前輪17が前方から過大な荷重を受けて後方に変位したときに、前輪17を反らせる荷重受け部113を有するバンパ部110が備えられている。
このバンパ部110で、前輪17を円滑に変位させるとともに、車両の重心Gよりも上方に配置されカウルステー76によって、車両のピッチング挙動を抑えるようにした。
次に、エアバッグ装置の取付構造等について説明する。
図2に示すように、エアバッグ装置43は、タンク後部上面121に形成されたタンク凹部122と、燃料タンク41の上方を覆うタンクカバー123との間に配置される。このエアバッグ装置43は、折り畳まれたエアバッグ(図4、符号137)を収納するバッグ収納箱125と、このバッグ収納箱125の上部開口を塞ぐリッド126とからなる。
エアバッグ装置43は、車体側ステー127L、127R(図手前側の符号127Lのみ示す。)に取付けられている。車体側ステー127L、127Rは、各々、メインフレーム21L、21R(図手前側の符号21Lのみ示す。)から上方に延ばされており、これらの車体側ステー127L、127Rは、各々、第1締結部材131を介してメインフレーム21L、21R側に締結される。また、エアバッグ装置43は、第2締結部材132及びラバー133を介して車体側ステー127L、127Rに締結される。
左右の車体側ステー117L、117Rは、各々、燃料タンク41の外方に向け複数の凸部135及び軽量化のための複数の孔136を有しプレス成形された板材である。車体側ステー117L、117Rに、凸部135及び孔136を設けることで、車体側ステー117L、117Rの軽量化を図りつつ剛性を高めることができる。128は給油口を塞ぐタンクキャップである。
図3に示すように、エアバッグ装置43は、車幅方向中心に配置され、左右の車体側ステー127L、127Rを用いて車体フレーム31L、21Rで支持される。
次にエアバッグ装置の構造について説明する。
図4に示すように、エアバッグ装置43は、エアバッグ137を収納するバッグ収納箱125と、このバッグ収納箱125の上部開口125aを塞ぐリッド126とを主要素とする。
バッグ収納箱125の底部155にインフレータ163が取付けられ、底部155の上面165にエアバッグ137の口を形成する端部がセットされる。このエアバッグ137の端部にリテーナ板166をセットし、このリテーナ板166でインフレータ163及びエアバッグ137の端部を押さえる。そして、上面165側からリテーナボルト167を差込み、このリテーナボルト167に底部155の外面からリテーナナット168をねじ込む。このようにして、バッグ収納箱125にエアバッグ137を取付けたので、エアバッグ137の端部を上面165に押さえつつ、インフレータ163で発生した気体がエアバッグ137を上方へ膨張展開させることができる。
リッド126は、バッグ収納箱125の後部上部にヒンジ138を介して連結される。ヒンジ138は、薄肉化した脆弱部である。リッド126は、エアバッグ137が膨張展開したときにエアバッグ137によって押され開放される。
また、エアバッグ装置43は、リッド126の開放角度を規制するリッド規制手段141を備える。リッド規制手段141の詳細については次図以降で説明する。
次に、エアバッグ装置及びリッド規制手段について説明する。
図5及び図6に示すように、バッグ収納箱125は、前壁部151と、左側壁部152と、右側壁部153と、後壁部154と、左側壁部152と右側壁部153と後壁部154に渡す底部155とを有する。
図4を併せて参照して、バッグ収納箱125の底部155の前縁155eと前壁部151の下縁151sとの間に、前上がりに傾斜して、前縁155eと下縁151sの間を繋ぐ傾斜部156が設けられている。
図5に戻って、エアバッグ装置43は、リッド126の開放角度を規制するリッド規制手段141を備えている。このリッド規制手段141は、バッグ収納箱125とリッド126とに渡され帯状を呈するウェビング157である。ウェビング157は、繊維を編んで製造した帯であり、可撓性に富むと共に大きな引張強度を有する。
このウェビング157は、バッグ収納箱125の下を通り、一端と他端がリッド126の車幅方向で左壁171と右壁172に、各々、留め具185、185を介して連結される。
傾斜部156に、リッド規制手段141としてのウェビング157の車幅方向の移動を許容し、上下前後への移動は防止するベルトガイド161L、161Rを設けた。加えて、傾斜部156に、ウェビング157を係止する係止部162L、162Rを設けた。
リッド126は、バッグ収納箱の左側壁部152及び右側壁部153の車幅方向外方に位置する左壁171と右壁172とを備える。
リッド規制手段141は、バッグ収納箱125とリッド126とに渡されるウェビング157である、このウェビング157は、バッグ収納箱125の下に設けられている傾斜部156を通り、一端としての左端173と他端としての右端174がリッド126の車幅方向でリッド126を構成する左壁171と右壁172に連結されている。傾斜部156に下からウェビング157が当てられている。
左壁171と右壁172から延ばされているウェビング157は、ベルトガイド161L、161Rの車幅方向外方位置に、余剰部分(遊び)としての折り返し部158L、158Rを有する。折り返し部158L、158Rをベルトガイド161L、161Rの車幅方向外方位置に一対設けたので、エアバッグが膨張展開するときに、リッド126を規制位置まで円滑に且つ左右均等に開放させることができる。
ウェビング157は、折り返し部158L、158Rを含め、図2に示したタンクカバー123によって覆ったので、ウェビング157が保護されると共に車両の外観性が低下する心配はない。
次に、ウェビングをガイドするベルトガイドの構成について説明する。
図7に示すように、バッグ収納箱125の傾斜部156に、ウェビング157の車幅方向の移動を許容し、上下前後への移動を防止するベルトガイド161Lが設けられている。
ベルトガイド161Lは、ウェビング157が当たる本体部175と、この本体部175の両端に設け締結用のリベット177が通る締結孔178を有するフランジ部176とからなる部材である。
図5に戻って、車幅方向右側に、ベルトガイド161Lと同様な構造のベルトガイド161Rが設けられている。すなわち、車幅方向左右に、ベルトガイド161L、161Rが設けられている。かかる簡便な構造のベルトガイド161L、161Rであれば、エアバッグ装置43のコストアップを抑えることができる。
なお、ベルトガイドは車幅方向左右に各1つづつ設けたが、車幅方向中心に1つでも良く、車幅方向左右に各2つづつ設けても良く、その個数は任意の数に設定可能である。
次に、ウェビング157を左右均等に伸長させる係止部の構成について説明する。
図8に示すように、係止部162Lは、ウェビング157に当接してウェビング157を押さえるワッシャ部181と、このワッシャ部181を傾斜部156に係止するリベット182とを有する。リベット182は、ウェビング157を傾斜部156に軽く止める役割を果たす。リベット182は、小ねじ、ビスであっても差し支えない。
図5に戻って、車幅方向右側に、係止部162Lと同様な構造の係止部162Rが設けられている。すなわち、車幅方向左右に、係止部162L、162Rが設けられている。かかる簡便な構造の係止部162L、162Rであれば、エアバッグ装置43のコストアップを抑えることができる。
なお、係止部は車幅方向左右に各1つづつ設けたが、車幅方向中心に1つでも良く、車幅方向左右に各2つづつ設けても良く、その個数は任意の数に設定可能である。
以上に述べた鞍乗り型車両(自動二輪車)のエアバッグ装置の作用を次に述べる。
図9(a)に、エアバッグ装置43が作動していない状態が示される。
図9(b)に、エアバッグ装置43が作動した直後の状態が示される。
図9(b)において、インフレータ163が点火して、エアバッグ137が膨張展開し、このエアバッグ137の力がリッド126に伝達され、このリッド126がヒンジ(図4、符号138)を支点にバッグ収納箱125から矢印b方向に回動する。回動角度は、リッド規制手段141により略90°に規制される。
すなわち、リッド126とバッグ収納箱125の間には、リッド126の開放角度を規制するリッド規制手段141が備えられている。
エアバッグ137が展開するときに、エアバッグ137は、リッド126を開放させながら展開するものとなるが、リッド規制手段141を設けたことにより、エアバッグ137の展開方向が規制される。エアバッグ137の展開方向を規制することで、エアバッグ137を好ましい方向に展開させることが可能になる。
本発明では、リッド規制手段141は、バッグ収納箱125とリッド126とに渡されるウェビング157である。このウェビング157は繊維を編んで作られる帯である。ウェビング157は、エアバッグ137の非展開時は、余剰部分を畳んだ折り返し部(図6、符号158L、158R)にて折り返しておき、エアバッグ137の展開時に、緊張させてリッド126の開放角度を規制させることができる。
仮に、左右2本のウェビングをバッグ収納箱とリッドに渡すと、ウェビングとバッグ収納箱との連結部位に集中して引張り力が作用する。連結部位の剛性を高める必要があり、バッグ収納箱を厚肉化する必要があり、バッグ収納箱の重量増加を招く。
この点、本発明では、帯状のウェビング157をバッグ収納箱125の下に当てるだけであり、バッグ収納箱125への力が分散される。結果、バッグ収納箱125を厚肉化する必要がなく、バッグ収納箱125の軽量化を図ることができる。加えて、ウェビング157は1本のみで済み、部品点数が少なくなり、エアバッグ装置43のコストダウンを図ることができる。
また、バッグ収納箱125は、傾斜部156を備えており、この傾斜部156に下からウェビング157が当てられている。
仮に、バッグ収納箱が角箱であれば、バッグ収納箱の下方と通るウェビングは下方へ張り出す。この点、本発明では、傾斜部外のデッドスペースを利用して、このデッドスペースにウェビング157を通すようにしたので、ウェビング157の張り出しを抑えることができ、エアバッグ装置43の大型化を防止することができる。
図5を併せて参照して、さらに、傾斜部156にベルトガイド161L、161Rが設けられている。このベルトガイド161L、161Rにより、ウェビング157の上下前後への移動は防止することができる。すなわち、ベルトガイド161L、161Rにより、ウェビング157を確実に傾斜部156に当てることができ、リッド126の開放角度を一定にすることができる。
さらにまた、傾斜部156に係止部162L、162Rが設けられている。この係止部162L、162Rにより、ウェビング157が車幅方向に移動することを防止できる。結果、ウェビング157の左右部分の長さを揃えることができ、リッド126を左右偏りなく開放させることができる。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗り型三輪車にも適用可能であり、一般の鞍乗り型車両に適用することは差し支えない。
リッド規制手段は、ポリエステル繊維により形成されるウェビングの他、布状の帯、ひも、ロープ等を利用することは差し支えない。リッド規制手段の材質についても、麻、綿、絹等の天然素材の他、ポリエステル、ナイロン他の合成樹脂を利用することは差し支えない。
本発明は、自動二輪車に好適である。
10…鞍乗り型車両(自動二輪車)、42…シート、43…エアバッグ装置、125…バッグ収納箱、126…リッド、137…エアバッグ、138…ヒンジ、141…リッド規制手段、151…前壁部、152…左側壁部、153…右側壁部、154…後壁部、155…底部、156…傾斜部、157…ウェビング、161、161L、161R…ベルトガイド、162、162L、162R…係止部、171…リッドの左壁、172…リッドの右壁。

Claims (5)

  1. 鞍乗り型車両(10)に搭乗する乗員の前方に配置されエアバッグ(137)を収納するバッグ収納箱(125)と、このバッグ収納箱(125)の上部開口を塞ぐリッド(126)とからなる鞍乗り型車両(10)のエアバッグ装置において、
    このエアバッグ装置(43)は、前記リッド(126)の開放角度を規制するリッド規制手段(141)を備え、このリッド規制手段(141)は、前記バッグ収納箱(125)と前記リッド(126)とに渡されるウェビング(157)であり、このウェビング(157)は、前記バッグ収納箱(125)の下方を通り、一端と他端が前記リッド(126)の車幅方向で左壁(171)と右壁(172)に連結されていることを特徴とする鞍乗り型車両のエアバッグ装置。
  2. 前記バッグ収納箱(125)は、前壁部(151)と、左側壁部(152)と、右側壁部(153)と、後壁部(154)と、前記左側壁部(152)と前記右側壁部(153)と前記後壁部(154)に渡す底部(155)と、この底部(155)の前縁と前記前壁部(151)の下縁とを繋ぎ前上がりに傾斜している傾斜部(156)と、からなり、前記傾斜部(156)に下方から前記ウェビング(157)が当てられることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両のエアバッグ装置。
  3. 前記傾斜部(156)に、前記ウェビング(157)の車幅方向の移動を許容し、上下前後への移動は防止するベルトガイド(161L、161R)を設けたことを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両のエアバッグ装置。
  4. 前記傾斜部(156)に、前記ウェビング(157)を係止する係止部(162L、162R)を設けたことを特徴とする請求項2記載又は請求項3記載の鞍乗り型車両のエアバッグ装置。
  5. 前記リッド(126)は、前記バッグ収納箱(125)の後部上部にヒンジ(138)を介して開閉可能に連結され、このような前記バッグ収納箱(125)は、前記乗員が着座するシート(42)の直前に設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の鞍乗り型車両のエアバッグ装置。
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