JP2012126075A - 液状樹脂供給装置及び樹脂モールド装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリンジ19に充填された液状樹脂5をワークWに吐出して供給するディスペンスユニット18に交換用の複数のシリンジ19を保持したシリンジ供給部17が回転可能に設けられ、ディスペンスユニット18はシリンジ供給部17から交換用のシリンジ19を受け取って液材吐出位置Jに保持されたワークWに液状樹脂5を所定量吐出して供給する。
【選択図】図9
Description
また、液状樹脂を供給するディスペンサーに液状樹脂の収容量によらずにシリンジを自動装着する装置も提案されている。具体的にはプランジャーの中央部に備えたねじ穴にロッドをねじ嵌合させたままロッドを後退させてシリンジをロック機構によりロックすることでシリンジをディスペンサーに自動装着するようになっている(特許文献2参照)。
また、ディスペンサーにシリンジを自動装着させるとしても、シリンジ搬送機構によりシリンジのプランジャーのねじ穴とロッドを位置合わせして個別にねじ嵌合させて装着するのは、装置が大がかりになるうえに設置面積も必要になるし、シリンジの交換から液状樹脂の供給までに時間がかかる。
更には、液状樹脂の種類や供給量が異なる製品に対して効率よく液状樹脂を供給することでミックスプロダクションを実現したいというニーズもある。
半導体チップがキャリア上に保持されたワークに液状樹脂を供給する液状樹脂供給装置であって、シリンジに充填された液状樹脂をワークに吐出して供給するディスペンスユニットに交換用の複数のシリンジを保持したシリンジ供給部が回転可能に設けられ、ディスペンスユニットはシリンジ供給部から交換用のシリンジを受け取って液材吐出位置に保持されたワークに液状樹脂を所定量吐出して供給することを特徴とする。
上記構成によれば、交換用シリンジを保持したシリンジ供給部が回転することにより、ディスペンスユニットに対するシリンジ交換位置及び作業者によるシリンジ供給部のシリンジ交換位置のいずれにおいてもシリンジにアクセスすることができるので、装置を簡素化、コンパクトに設置できるうえに、シリンジ供給部の回転によって、シリンジ交換位置を変更することなく一定の位置で行えるため交換作業が容易に行える。
上記構成によれば、一対のディスペンスユニットが共通のシリンジ供給部を共用して交換用のシリンジを受け取って液材吐出位置に保持されたワークに液状樹脂を所定量吐出して供給することで、温度管理が必要なディスペンスユニットからワークに対する液状樹脂の吐出動作が効率よく実現でき、複数プレス部において連続する樹脂モールド動作に追従することができ、生産効率の向上に寄与することができるうえに、異なるワークに対しても液状樹脂を供給することができ汎用性が向上する。
これによれば、例えばロボットハンドが同じ位置から液材吐出位置にワークを供給してディスペンスユニットにより液材を供給することができるので、液状樹脂供給装置をコンパクトに配置することができるうえに、シリンジ供給部に回転角で60°ごとにシリンジを保持しておくことで、各ディスペンスユニットもシリンジ供給部に保持されたシリンジを同時に交換することも可能になる。
これによって、シリンジ供給部においてもディスペンスユニットにおいても保持されたシリンジから液状樹脂が漏れ出すのを防ぐことができる。
これにより、シリンジのチューブノズル付近の比較的質の悪い液状樹脂を捨て打ちカップに捨ててから使用することで、液状樹脂の品質を高品質に維持することができる。
これにより、温度管理が必要なディスペンスユニットからワークに対する液状樹脂の吐出動作が精度良く行えるため、複数プレス部において連続する樹脂モールド動作に追従することができ、生産効率の向上に寄与することができる。
これにより、ワークや液状樹脂の供給から樹脂モールドを行なって成形品を収納するまでの一連の作業を効率よくしかも製品に応じた仕様で樹脂モールドすることができる。
図1は、本発明に係る樹脂モールド装置の一実施形態である平面レイアウト図である。本実施形態の樹脂モールド装置は、ワーク搬送機構Hに備えた多関節ロボットの移動範囲を囲んでワーク供給部A、樹脂供給部B、プレス部C、ワーク検査部D(冷却部)、加熱硬化部E及びワーク収納部Fのような各処理工程を行う処理部と、これらの処理部の動作を制御する制御部Gが配置されている。プレス部Cの近傍には情報読取り部Iが設けられている。また、樹脂供給部Bの近傍には、表示部J及び操作部Mが設けられている。このように多関節ロボットの移動範囲を囲んで各工程を配置したことにより、移動距離が短縮されて工程間で効率の良いワーク搬送が実現できる。特に樹脂モールド装置に加熱硬化部Eを組み込まれているので、樹脂モールド後の成形品を迅速にキュア炉に搬入して加熱硬化させることができる。以下各部の構成について具体的に説明する。
図1に示すように、表示部L及び操作部Mは一体的に配置されている。作業者は、表示部Lに表示された情報を確認しながら、必要に応じて操作部Mを操作して装置内部における各部(例えば多関節ロボット2)の動作を制御可能となっている。また、後述する各種情報の入力や変更を行なうことも可能となっている。なお、通信回線を用いることで装置から離れた位置に表示部と操作部を設けて遠隔操作する構成としてもよい。
図1において、ワーク搬送機構Hは、ワークWをロボットハンド1に吸着保持して各工程間を搬送する回転及び直線移動可能な多関節ロボット2を備えている。多関節ロボット2は、折りたたみ可能な垂直リンクによる上下動と、回転可能な水平リンクとの組み合わせにより構成されている。上記各リンクは、図示しないサーボモータに備えたエンコーダにより回転量が検出されてフィードバック制御が行われる。ロボットハンド1は、キャリアプレートKを載置して吸着保持するようになっている。尚、ロボットハンド1は、ワークWを吸着保持するほかに、機械的にチャックする方式でも良い。また、ロボットハンド1は垂直軸を中心に回転する他に、水平軸を中心に回転(反転)するようになっていても良い。
図1において、多関節ロボット2が往復動する直動ガイドレール4の手前側には、ワーク供給部Aとワーク収納部Fが併設されている。具体的には、ワークW(被成形品)を収納した供給マガジン9と、ワークW(成形品)を収納可能な収納マガジン10が2列ずつ併設されている。尚、供給マガジン9と収納マガジン10とは構造が同様であるので、以下では供給マガジン9の構造を代表して説明するものとする。また、2列設けられた供給マガジン9は、同じ種類のワークWを収納する場合でも、異なる種類のワークWを収納する場合でもいずれでも良い。収納マガジン10についても同様である。また、供給マガジン9及び収納マガジン10を1列ずつ設ける構成としてもよく、或いはそれぞれを3列以上設ける構成としてもよい。
図1において、情報読取り部Iには、コード情報読取り装置16とアライナ16aとが設けられており、供給マガジン9から搬送されたワークWを受け取ったアライナ16aを回転させることでワークWの情報コードをコード情報読取り装置16の直下に移動させる。この際に、ワークWは一定の方向に統一される。コード情報読取り装置16は、ワークWに付与された製品に関する情報コード(QRコード、バーコード等)を読み取る。この情報コードに対応して、記憶部47には、樹脂供給情報(樹脂種別、樹脂供給量、供給時間など)やモールド条件(プレス番号、プレス温度、プレス時間、成形厚など)、キュア情報(キュア温度、キュア時間など)、冷却情報(冷却時間)、などの成形条件が記憶されている。コード情報読取り装置16が読み取った情報コードに対応した成形条件情報に基づいて、搬送しているワークWに対して後述する各工程の処理を行う。多関節ロボット2は成形条件の読み取りが完了したワークWを樹脂供給部Bからワーク収納部Fに至る後の各処理工程へ順次搬送する。
図1において、ワーク供給部Aに隣接して樹脂供給部Bが設けられている。樹脂供給部Bには液状樹脂供給装置が設けられている。液状樹脂供給装置には、複数のシリンジ19を回転可能に保持したリボルバ式のシリンジ供給部17を挟んで両側に一対のディスペンスユニット18が設けられている。樹脂供給部B内は、液状樹脂の品質維持のため、室内を冷却し除湿する空調装置が設けられている。また、後述するように装置側面には扉が設けられており、作業者がシリンジを交換可能となっている。
次に図1及び図10を参照してプレス部Cの構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態では複数のプレス部Cが直動ガイドレール4より奥側に併設されている。一例としてプレス部Cを2台設けたが、1台であっても3台以上であっても良い。またプレス部Cは同じ製品を樹脂モールドするモールド金型を備えていても、異なる製品を樹脂モールドするモールド金型を備えていてもいずれでも良い。プレス部Cの搬送エリア11に臨む側には仕切り壁24が設けられており、該仕切り壁24には開口部(図示せず)が設けられている。開口部は開閉可能なシャッター25によって通常は閉塞されている。シャッター25は、シリンダ、ソレノイドなどの駆動源により開閉するように設けられる。
上述したプレス装置26と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。図10では下型30に対してワークWを搬入する構成になっていたが、上型28に対してワークWを搬入する構成としてもよい。たとえば、該ロボットハンド1が液状樹脂の塗布されたワークWをチャックハンドにより掴んで反転して上型28に供給する構成とすることができる。この場合、ある程度チクソ性が高く樹脂モールド前の状態で反転させても樹脂が落下しない程度の粘度を有するエポキシ樹脂等を用いるのが好ましい。
この場合には、プレス部Cに設けたローダー32を省略して、ロボットハンド1を反転させた状態で直接型開きしたプレス装置26に進入させてワークWを上型28に吸着保持させ、成形後のワークWを上型28より受け取ってプレス装置26から取り出すことが可能になる。
次にワーク検査部Dの構成について図1を参照して説明する。図1において、ベース部39には直動レール39aが設けられている。この直動レール39aには可動ステージ40がレール長手方向に往復動可能に設けられている。可動ステージ40は例えば公知の駆動機構、ナット部がボールねじに連繋し、該ボールねじをモータにより正逆回転駆動することにより直動レール39a上を往復動するようになっている。可動ステージ40は、加熱硬化後のワークWの冷却部を兼用している。
尚、異常(想定を上回る未充填など)が検出されたときには表示部Jにその旨を通知し、装置全体の動作を止めてメンテナンスすることで、不良品が連続生産されるのを防ぐことができる。
次に加熱硬化部Eの構成について図1を参照して説明する。加熱硬化部Eにはキュア炉43が設けられており、検査後のワークWをロボットハンド1によりキュア炉43に収納してモールド樹脂を120℃から150℃程度で加熱硬化(ポストキュア)することで加熱硬化を完了させる。キュア炉43内には、対向配置されたスリット43aが高さ方向に所定ピッチで形成されこのピッチでワークWが保持されるようになっている。ワークWをキュア炉43に収納するときには、いずれかに形成されたスリット43aに沿ってワークWを挿入して保持するようになっている。
冷却部Nは、ワーク検査部Dの上方における空間に、冷却用マガジン(図示せず)が設けられている。冷却用マガジン内の両側壁には、対向配置されたスリットが高さ方向に所定ピッチで形成されておりこのピッチでワークWを保持可能に構成されている。この場合、ロボットハンド1を任意の高さに移動可能な多関節ロボット2によって、所定のスリットに対してワークWを受渡し可能となっている。成形品の加熱硬化が完了したワークWはロボットハンド1により吸着保持されたまま冷却部Nのスリット(受け渡し位置)へ搬送されて吸着を解除されて受け渡される。この状態で所定時間放置することでワークWが自然冷却される。尚、冷却部Nは、ワーク検査部Dとは別個に設けることも可能であるが、ワーク検査部Dの空いているエリアを利用することで装置をコンパクトに構成することができる。
ワーク収納部Dの構成は前述したようにワーク供給部Aの構成と同様である。ロボットハンド1は、冷却部で冷却されたワークWを可動ステージ40より受け取って隣接する収納マガジン10へ搬送して収納する。
図1において、制御部Gは、CPU(中央演算処理装置)やROM、RAMなどの記憶部47を備え、前述した装置各部の動作を制御する。記憶部47には各種制御プログラムが記憶されているほかに、ワーク搬送対象候補リストや搬送順序情報やワークWに付されたコード情報が記憶されている。CPUは、ROMより必要なプログラムをRAMに読み出して実行させ、RAMを用いて入力情報を一次的に記憶させたり入力情報に応じた演算処理を行ったりして制御プログラムに基づいてコマンドを出力する。
尚、制御部Gはワーク搬送機構Hを囲むように配置されているが、例えばコントローラのように有線若しくは無線により遠隔操作できるものであっても良い。
図4に示すように、シリンジ供給部17にはシリンジ19が保持されている。シリンジ19のチューブノズル19aはピンチバルブ17fにより閉じられている。また、ディスペンスユニット18は、液材吐出位置Jに待機している。またピストン18cはピストン保持部18bの上方に待機した状態にある。
尚、ワークWはロボットハンド1によってワーク載置部22に載置されており、シャッター6は閉じた状態にあるものとする。図7に示すように、シリンジ19が交換された後、或いは樹脂モールド動作を再開しシリンジ19より樹脂供給を開始する前には、回動機構7を作動させて回転軸7aに直交して連続する保持アーム8に保持された捨て打ちカップ21を退避位置(図9A,B参照)から液材吐出位置Jまで回転させる。そして、ピンチバルブ18fを開放しピストン18cを所定量下動させて、ディスペンスユニット18に保持されたシリンジ19のチューブノズル19a付近の液状樹脂5を捨て打ちカップ21に捨て打ちする。捨て打ちが終了すると、ピンチバルブ18fを閉じ、回動機構7を作動させて捨て打ちカップ21を液材吐出位置Jから退避位置まで回転させる。これにより、シリンジ19のチューブノズル19a付近の比較的質の悪い液状樹脂5を捨て打ちカップ21に捨ててから使用することで、液状樹脂5の品質を高品質に維持することができる。
また、プレス装置26は圧縮成形装置に限らずトランスファモールド装置であってもよく、減圧空間を形成してモールドを行っても良い。
B 樹脂供給部
C プレス部
D ワーク検査部
E 加熱硬化部
F ワーク収納部
G 制御部
H ワーク搬送機構
I 情報読取り部
K キャリアプレート
L 表示部
M 操作部
N 冷却部
W ワーク
1 ロボットハンド
2 多関節ロボット
3,39 ベース部
4 直動ガイドレール
5 液状樹脂
6,15,25 シャッター
7 回動機構
8 保持アーム
9 供給マガジン
10 収納マガジン
11 搬送エリア
12,24 仕切り壁
16 コード情報読取り装置
16a アライナ
17 シリンジ供給部
17a 保持部本体
17b 回転ホルダー
17c フランジ部
17d 凹部
17e 樹脂受け部
17f,18f ピンチバルブ
18 ディスペンスユニット
18a ユニット本体
18b ピストン保持部
18c ピストン
18d チャック
18e ガイド部
19 シリンジ
19a チューブノズル
20 モータ
20a モータ軸
21 捨て打ちカップ
22 ワーク載置部
22a 支持突起
23 重量計
24a 開口部
26 プレス装置
28 上型
28a,30a キャビティ
28b 爪部
29 下型プラテン
30 下型
32 ローダー
35 フィルム供給装置
36 リリースフィルム
39a 直動レール
40 可動ステージ
42 外観検査部
43 キュア炉
44 内扉
45 外扉
46 開閉扉
47 記憶部
Claims (7)
- 半導体チップがキャリア上に保持されたワークに液状樹脂を供給する液状樹脂供給装置であって、
シリンジに充填された液状樹脂をワークに吐出して供給するディスペンスユニットに交換用の複数のシリンジを保持したシリンジ供給部が回転可能に設けられ、ディスペンスユニットはシリンジ供給部から交換用のシリンジを受け取って液材吐出位置に保持されたワークに液状樹脂を所定量吐出して供給することを特徴とする液状樹脂供給装置。 - 一対のディスペンスユニットの間に前記シリンジ供給部が回転可能に設けられ、各ディスペンスユニットは前記シリンジ供給部を共用して交換用のシリンジを受け取って液材吐出位置に保持されたワークに液状樹脂を所定量吐出して供給することを特徴とする請求項1記載の液状樹脂供給装置。
- 前記シリンジ供給部には回転角で60°ごとにシリンジが保持されており、単数又は複数のディスペンスユニットは、前記シリンジ供給部のシリンジ受け取り位置と液材供給位置との間を移動可能であって、前記シリンジ受け取り位置と前記シリンジ供給部の回転中心を結ぶ角度が120°となるように配置されている請求項1又は請求項2記載の液状樹脂供給装置。
- 前記シリンジ供給部及び前記ディスペンスユニットには、シリンジ先端に設けられたチューブノズルを開閉するピンチバルブが各々設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の液状樹脂供給装置。
- 前記ディスペンスユニットに保持されたシリンジのチューブノズル付近の液状樹脂を捨て打ちする捨て打ちカップが前記液材供給位置と退避位置との間を移動可能に設けられている請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の液状樹脂供給装置。
- 各ディスペンスユニットは液材供給位置においてワークに吐出された液状樹脂の吐出量が各々計量されて供給される請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の液状樹脂供給装置。
- ワークをロボットハンドに保持して搬送するワーク搬送機構に備えた多関節ロボットの移動範囲を囲んで前記ワーク供給部、請求項1乃至請求項6記載のいずれか1項記載の液状樹脂供給装置、前記プレス部及び前記ワーク収納部が配置されていることを特徴とする樹脂モールド装置。
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