JP2012123270A - ズームレンズおよび情報装置 - Google Patents

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JP2012123270A
JP2012123270A JP2010274972A JP2010274972A JP2012123270A JP 2012123270 A JP2012123270 A JP 2012123270A JP 2010274972 A JP2010274972 A JP 2010274972A JP 2010274972 A JP2010274972 A JP 2010274972A JP 2012123270 A JP2012123270 A JP 2012123270A
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洋平 ▲高▼野
Yohei Takano
Hiromichi Atsumi
広道 厚海
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Abstract

【課題】4倍以上の変倍比、広角端における半画角:37.5度以上で、コンパクト性に優れ、高性能なズームレンズを実現する。
【解決手段】物体側から順次、負の第1レンズ群I、正の第2レンズ群II、正の第3レンズ群IIIを配し、第2レンズ群の物体側に絞りSを有してなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群Iが、像側に凸の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群IIが物体側へ移動し、第3レンズ群IIIは第2レンズ群IIとの間隔を広げるように移動するズームレンズにおいて、第3レンズ群IIIが1枚の正レンズで構成され、
第3レンズ群を構成する正レンズの、第1面の曲率:P31、第2面の曲率:P32、広角端における焦点距離:Fw、望遠端における焦点距離:Ft、広角端における半画角:ωwが、条件:(1)〜(4)を満足する。
【選択図】図1

Description

この発明はズームレンズおよび情報装置に関する。この発明のズームレンズは、デジタルカメラに好適に使用できるほか、ビデオカメラ、銀塩カメラに使用することも出来る。この発明の情報装置はデジタルカメラやビデオカメラ、銀塩カメラ等として実施でき、更には携帯情報端末装置として実施することができる。
近年、スチルカメラに代わり、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の撮像素子を用いるデジタルカメラやカメラ機能付きの携帯情報端末装置が広く普及してきている。これらに対するユーザーの要望は多様化してきており、その中でも「広角、高変倍比でありながら、よりコンパクトな撮影装置」に対する要望が大きい。
ズームレンズの小型化においては、沈胴式の鏡胴を用いることが一般的であり、沈胴時における鏡胴の薄型化が重要である。また、レンズ枚数や変倍時のレンズ全長、広角端、望遠端でのレンズ全長を短縮することが小型化には重要である。
広角化に関しては「35mm銀塩カメラ(いわゆるライカ版)換算の焦点距離で約28mmに相当する「広角端における半画角:37.5度以上」が望ましい。
高変倍比化に関しては、35mm銀塩カメラ換算の焦点距離で28から100mm相当程度(約4倍)のズームレンズであれば、一般的な撮影の殆どをこなすことが可能であると考えられる。
3群構成のズームレンズとして「物体側から順に、負・正・正の屈折力を有する3群タイプのズームレンズ」が従来から多数提案されている(例えば、特許文献1〜6)。
特許文献1〜3に記載されたものは、変倍比が4倍より小さく、昨今の変倍比に対する要望に対しては不十分である。また、特許文献4記載のものは、変倍比:4.6倍程度と高変倍であるが、画角が33度程度であり、昨今の広角化に対する要望に対しては不十分である。また、特許文献5、6記載のものは、変倍比:4倍以上と大きく、広角端での画角も37.5度以上と広角であるが、望遠比が大きく、コンパクト化に対して改善の余地が残されている。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、4倍以上の変倍比、広角端における半画角:37.5度以上で、コンパクト性に優れ、高性能なズームレンズの実現を課題とする。
この発明のズームレンズは撮影用のズームレンズである。
請求項1記載のズームレンズは「物体側から像側へ向かって順次、負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群を配し、第2レンズ群の物体側に絞りを有してなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群が、像側に凸の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群が物体側へ移動し、第3レンズ群は第2レンズ群との間隔を広げるように移動するズームレンズ」であって、以下の如き特徴を有する。
即ち、第3レンズ群が「1枚の正レンズ」で構成される。
この第3レンズ群を構成する正レンズの、第1面の曲率:P31、第2面の曲率:P32、広角端における焦点距離:Fw、望遠端における焦点距離:Ft、広角端における半画角:ωwが、条件:
(1) −2.0 <P31・Ft< 0
(2) 1.0 <(P31−P32)・Ft< 2.0
(3) Ft/Fw > 4
(4) ωw > 37.5度
を満足する。
請求項1記載のズームレンズは、第3レンズ群を構成する正レンズが、物体側に非球面を有することが好ましい(請求項2)。
請求項1または2記載のズームレンズは、第3レンズ群を構成する正レンズの部分分散比:θgFが、条件:
(5) θgF < 0.560
を満足することが好ましい(請求項3)。
部分分散比:θgFは周知の如く、g線(435.835nm)、F線(486.13nm)、C線(656.27nm)における屈折率をそれぞれng、nF、nCとして、
θgF=(ng−nF)/(nF−nC)
で定義される。
請求項1〜3の任意の1に記載のズームレンズは、レンズ最大全長:LMと望遠端焦点距離:Ftの比:LM/Ftである望遠比:Trが条件:
(6) 1.0 < Tr < 1.7
を満足することが好ましい(請求項4)。
請求項1〜4の任意の1に記載のズームレンズは「第1レンズ群に含まれる負レンズの少なくとも1面」が非球面であることが好ましい(請求項5)。
請求項1〜5の任意の1に記載のズームレンズは、第2レンズ群が「物体側から正レンズ、正レンズと負レンズの接合レンズ、正レンズを、この順に配し」てなり、少なくとも1面が非球面であることが好ましい(請求項6)。
請求項7記載の情報装置は「請求項1〜6の任意の1に記載のズームレンズを、撮影用光学系として有し、撮影機能を有する」ことを特徴とする。
請求項7に記載の情報装置は「ズームレンズによる物体像が、撮像素子の受光面上に結像される」構成であることができる(請求項8)。
請求項8記載の情報装置は「歪曲収差が、撮像素子により情報化されたデータの電子的な処理により補正できる範囲で許容されているズームレンズ」を用いるものであることができる(請求項9)。
請求項8または9記載の情報装置は「携帯情報端末装置」として構成することができる(請求項9)。
今発明のズームレンズは上述の如く、物体側から像側へ向かって順次配される第1〜第3レンズ群の屈折力分布が「負・正・正」であり、最も物体側に負の屈折力を有するレンズ群を配置した「負先行型のズームレンズ」である。
このような構成により、広角端状態における「最大画角光線の光軸からの高さ」を小さくできるため、前玉、すなわち物体側に位置するレンズの径を小型化できる。また、変倍時に全群を移動させることにより、各群の移動量を効率よく低減でき、小型化に寄与し、また収差補正上も有利となる。
第3レンズ群を1枚で構成することにより、沈胴による収納時の全長が抑えられ、小型化に大きく寄与できる。
第3レンズ群を1枚で構成し、広角化、高変倍化を図ろうとすると、第3レンズ群を構成するレンズ面の負担が増加するため、それぞれの面に適切なパワー配分としないと、諸収差の増加や、製造誤差感度の上昇を来たしてしまう。
条件(1)、(2)はそれぞれ、第3レンズ群を構成する正レンズの「物体側面のパワーの適切な範囲」と、この正レンズの「物体側面と像側面のパワー配分の適切な範囲」を規定するものである。条件(1)における「望遠端における焦点距離:Ft」は当然に正であり、条件(1)のパラメータの範囲は「負」であるから、第3レンズ群を構成する1枚の正レンズの物体側面は「凹面」である。
条件(1)の上限値を超えると、第3レンズを構成する正レンズの物体側面の負の曲率が小さくなりすぎて、中間像高付近の像面の倒れが大きく発生してしまい、収差補正上不利となる。
また、条件(1)の下限値を超えると、収差は良好に補正されるが、偏心等の製造誤差感度が大きくなり、加工性の面で不利となる。
条件(2)のパラメータのうちの「(P31−P32)」の部分は、第3レンズ群を構成する「1枚の正レンズ」の焦点距離を定める因子の一部であり、条件(2)のパラメータが大きくなると、該正レンズの焦点距離が小さくなって、該正レンズの「正のパワー」が大きくなる。
従って、条件(2)のパラメータの値が大きくなることは「変倍時における第3レンズ群の移動量」を小さく出来ることを意味し、小型化には有利となる。
しかし、条件(2)のパラメータが条件(2)の上限を超えると、第3レンズ群を構成する正レンズのレンズ面曲率が大きくなりすぎて、その製造誤差感度が上昇し、加工性の面で不利となる。
逆に、条件(2)のパラメータは小さいほど「製造誤差感度を抑えられるため加工性の面では有利」となるが、下限値を超えるとズームレンズの小型化に不利となる。
条件(1)、(2)の各パラメータは、より好ましくは、以下の条件:
(1A) −1.7 <P31・Ft< ―0.9
(2A) 1.0 <(P31−P32)・Ft< 1.6
を満足するのがよい。
請求項2のように「第3レンズ群を構成する正レンズの物体側面を非球面とする」ことにより、性能を向上させることができる。この正レンズはさらに好ましくは「両面を非球面とする」のが良い。
第3レンズ群を構成する正レンズの材料として、請求項3の条件(5)を満足するものを用いることにより、さらなる高性能化を図ることができる。
即ち、一般にズーム比を大きくすると、ズーミングによる色収差の変動及び色収差の発生が大きくなる。特に、望遠側において軸「上色収差と倍率色収差の2次スペクトル」が多く発生し、これを良好に補正するのが困難になる。
これに対し、部分分散比の小さな材料を光学系中に適切に用いることにより、色収差の発生を抑えることが出来る。
条件(5)は、第3レンズ群を構成する正レンズの適切な部分分散比の範囲を規定しており、上限を超えると、望遠端での軸上色収差や、倍率色収差の2次スペクトルが大きくなり、補正が困難となる。
ズームレンズをより小型化するためには、望遠比:Trが、請求項4の条件(6)を満足するのが良い。
条件(6)は、ズームレンズの「広角化、望遠化、小型化に重要な第1レンズ群の繰り出し量」を規制し、十分な収差補正を可能とするための条件である。
望遠比:Trが1.7以上となった場合、第1レンズ群の繰り出し量が大きくなってしまい、小型化に不利となるだけでなく、鏡胴倒れ等の作製誤差による像性能の劣化も招来しやすい。また、望遠比:Trが1.0以下となると、第2レンズ群の移動量が小さくなり、結果的に第2レンズ群の屈折力を大きくせざるを得ず、各収差の悪化を招く。
より高性能化するためには、請求項5のように「第1レンズ群に含まれる負レンズの少なくとも1面を非球面とする」ことが好ましく、より好ましくは、両面を非球面とするのが良い。
請求項6のように、第2レンズ群を「物体側から正レンズ、正レンズと負レンズの接合レンズ、正レンズを、この順に配して構成」し、そのうちの少なくとも1面を非球面とすることにより、各種収差をより良好に補正でき、高性能化を図ることができる。
有限距離へのフォーカシングは、第3レンズ群のみを移動させる方法が「移動させるべき物体の重量」が最も小さくて良い。
絞りの開放径は「変倍に係らず一定とする」のが機構上簡略となってよいが、望遠端の開放径を広角端に比べて大きくすることにより、Fナンバの変化を小さくすることも出来る。像面に到達する光量を減少させる必要があるときは、絞りを小径化しても良いが「絞り径を大きく変えることなくNDフィルタ等の挿入により光量を減少」させるほうが回折現象による解像力の低下を防止できて好ましい。
レンズによる結像画像を「撮像素子」の撮像面上に結像させ、撮像素子により画像を情報化する場合、情報化されたデータに対して電子的な処理を行って、結像された画像における歪曲収差を補正できることが知られている。
従って、このような歪曲収差補正を前提とし、請求項9のズームレンズのように上記電子的な処理によって補正できる範囲の歪曲収差を許容すれば、歪曲収差以外の収差を「より良好に補正」することができ、広画角化や高変倍化に資することができる。
歪曲収差は、画角が大きくなるほど発生しやすいので、少なくとも広角端側、好ましくは広角端と中間焦点距離を含む変倍領域で、歪曲収差を補正可能とするのがよい。電子的な処理による歪曲収差補正は、歪曲収差20%程度まで可能である。
以上に説明したように、この発明によれば新規なズームレンズを提供できる。このズームレンズは上記のごとき構成により、後述の実施例にも示すように、広角端の半画角が37.5度以上と十分に広画角でありながら、4倍以上の変倍比を有し、十分に収差補正され、小型でかつ高解像度の撮像素子に対応した解像力を有するズームレンズとして実現可能である。
そして、このようなズームレンズを搭載することにより性能良好な情報装置(デジタルカメラ、携帯情報端末装置等)を実現できる。
実施例1のズームレンズのレンズ構成と変倍の様子を説明するための図である。 実施例2のズームレンズのレンズ構成と変倍の様子を説明するための図である。 実施例3のズームレンズのレンズ構成と変倍の様子を説明するための図である。 実施例1のズームレンズの広角端における収差図である。 実施例1のズームレンズの中間焦点距離における収差図である。 実施例1のズームレンズの望遠端における収差図である。 実施例2のズームレンズの広角端における収差図である。 実施例2のズームレンズの中間焦点距離における収差図である。 実施例2のズームレンズの望遠端における収差図である。 実施例3のズームレンズの広角端における収差図である。 実施例3のズームレンズの中間焦点距離における収差図である。 実施例3のズームレンズの望遠端における収差図である。 携帯情報端末装置として構成された情報装置の実施の1形態を説明するための図である。 図13の情報装置のシステムを説明するための図である。 歪曲収差の電子的な補正を説明するための図である。
以下、実施の形態を説明する。
図1〜図3は、ズームレンズの実施の形態を示している。図1〜図3に示すズームレンズはこの順序に、後述する実施例1〜3に関するものである。
繁雑を避けるため、図1〜3において符号を共通化する。符号Iにより第1レンズ群、符号IIにより第2レンズ群、符号IIIにより第3レンズ群を示す。
符号Fは透明平行平板を示す。透明平行平板Fは、光学ローパスフィルタ・赤外カットフィルタ等の各種フィルタやCCDセンサ等の受光素子のカバーガラス(シールガラス)を「これらに等価な1枚の透明平行平板」として示したものである。
図1〜図3の最上段の図は「単焦点端(広角端:Wide))におけるレンズ配置」を示し、中段の図は「中間焦点距離(Mean)におけるレンズ配置」、最下段は「長焦点端(望遠端:Tele)におけるレンズ配置を示す図である。また、これらの図における矢印は、広角端から望遠端へ変倍する際の各レンズ群の変位の様子を示す。
図1〜図3に示すズームレンズは、物体側(図の左方)から像側(図の右方)へ向かって順次、負の屈折力を有する第1レンズ群I、正の屈折力を有する第2レンズ群II、正の屈折力を有する第3レンズ群IIIを配し、第2レンズ群IIの物体側に絞りSを有してなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群Iが、像側に凸の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群IIが物体側へ移動し、第3レンズ群IIIは第2レンズ群IIとの間隔を広げるように移動するズームレンズである。
第1レンズ群Iは、物体側から順に「物体側に凸面を向け両面に非球面を有する負メニスカスレンズ」と、「物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ」とを配してなる。
第2レンズ群IIの物体側に配された開口絞りSは、第2レンズ群IIと一体となっている。
第2レンズ群IIは、物体側から順に「両面非球面の両凸レンズ」と「像側に強い凸面を向けた両凸レンズと像側により強い凹面を向けた両凹レンズとの接合レンズ」と「像側に非球面を有し、像側により強い凸面を向けた両凸レンズ」とを配してなる。
第3レンズ群IIIは「像側に凸面を向け、両面に非球面を有する1枚の正メニスカスレンズ」によりなる。
後述の実施例に示すように、図1〜図3のズームレンズは、条件(1)〜(6)を満足する。
図13、図14を参照して、撮像装置としての「携帯情報端末装置」の実施の形態を説明する。
携帯情報端末装置のシステム構成は、図13に示すように、「ズームレンズ」である撮影レンズ1と「撮像素子」である受光素子13を有し、撮影レンズ1によって形成される撮影対象物の像を受光素子13によって読取るように構成され、受光素子13からの出力を、中央演算装置11の制御を受ける信号処理装置14によって処理してデジタル情報に変換する。
デジタル情報に変換された画像は、液晶モニタ7に表示され、半導体メモリ15に記憶され、あるいは通信カード16により外部への通信に供される。この通信機能を除いた部分は「カメラ装置」を構成する。
撮影レンズ1としては、請求項1〜6の任意の1に記載のズームレンズ、具体的には後述する実施例1〜3のズームレンズを用いる。
液晶モニタ7には「撮影中の画像」を表示することもできるし、半導体メモリ15に記録されている画像を表示することもできる。
撮影レンズ1はカメラの携帯時には、図13(A)に示すように「沈胴状態」にあり、電源スイッチ6の操作により電源が入ると筐体5から鏡胴が繰り出される。鏡胴が繰り出された状態において、鏡胴内部でズームレンズの各群は「例えば広角端の配置」となっており、図示されないズームレバーを操作することで各群の配置が変化し、望遠端への変倍を行うことができる。
このとき、ファインダ2も撮影レンズ1の画角の変化に連動して変倍する。
シャッタボタン4の「半押し」によりフォーカシングがなされる。
フォーカシングは第4レンズ群の移動により行なわれるが、「受光素子の移動」によって行うこともできる。シャッタボタン4をさらに押し込むと撮影がなされ、その後は上記の処理がなされる。
半導体メモリ15に記録した画像を液晶モニタ7に表示したり、通信カード16等を使用して外部へ送信したりする際は、操作ボタン8を操作して行う。半導体メモリ15および通信カード16等は、それぞれ専用または汎用のスロット9に挿入して使用される。
撮影レンズが「沈胴状態」にあるとき、ズームレンズの各レンズ群は、必ずしも光軸上に並んでいなくても良い。例えば、第3レンズ群が、光軸上から退避して「他のレンズ群と並列に収納される」如き機構とすれば、携帯情報端末装置のさらなる薄型化を実現できる。
以下、ズームレンズの具体的な実施例を2例挙げる。
実施例における記号の意味は以下の通りである。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ
ω:半画角
R:曲率半径(非球面にあっては近軸曲率半径)
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
K:非球面の円錐定数
A4:4次の非球面定数
A6:6次の非球面定数
A8:8次の非球面定数
A10:10次の非球面定数
A12:12次の非球面定数
A14:14次の非球面定数
「非球面形状」は、近軸曲率半径の逆数(近軸曲率):C、光軸からの高さ:H、円錐定数:K、上記各次数の非球面係数を用い、Xを光軸方向における非球面量として、周知の式:
X=CH/[1+√{1−(1+K)C}]+A4・H+A6・H
+A8・H+A10・H10+A12・H12+A14・H14
で表され、近軸曲率半径R(=1/C)と円錐定数:K、非球面係数:A4〜A14を与えて形状を特定する。
なお「長さの次元を持つ量」の単位は「mm」である。
「実施例1」
実施例1は、図1に示すレンズ構成のズームレンズである。
f=5.01〜24.11 F=2.61〜6.14 ω=37.9°〜9.19°
実施例1のデータを表1に示す。
Figure 2012123270
「非球面」
表1において最差列の欄において「*」印を付した面は非球面である。以下の実施例2および3においても同様である。
非球面のデータを以下に挙げる。
「第1面」
k=0
A4=5.000770E-04
A6=-1.40459E-05
A8=1.753100E-07
A10=1.975050E-09
A12=-6.07905E-11
A14=3.981070E-13
「第2面」
k=0.263009
A4=3.018900E-04
A6=-1.2159E-05
A8=3.996900E-08
A10=-2.74831E-08
A12=1.355790E-09
A14=-2.29334E-11
「第6面」
k=0.18047
A4=-3.6721E-04
A6=1.573470E-05
A8=2.176740E-07
A10=-7.67462E-08
A12=5.485420E-08
A14=2.013940E-09
「第7面」
k=0
A4=8.038370E-04
A6=4.856920E-06
A8=7.872700E-06
A10=-1.11379E-06
A12=1.792790E-07
「第12面」
k=0.778011
A4=-3.87613E-04
A6=9.379150E-06
A8=-2.83851E-06
A10=7.724770E-08
「第13面」
k=4.473447
A4=-7.57811E-04
A6=-6.32096E-05
A8=1.873370E-06
A10=8.053840E-08
A12=-3.01854E-09
「第14面」
k=0
A4=-4.11339E-04
A6=-6.19117E-05
A8=2.550280E-06
A10=-1.75956E-08
上の表記において「E−n」は「10-n」を表す。以下の実施例においても同様である。
「可変量」
可変量のデータを表2に示す。
Figure 2012123270
実施例1では、広角端、中間焦点距離において歪曲収差を許容し、これらの位置における歪曲収差を電子的に補正し、理想像高が3.9となるようする。
歪曲収差による像高:Y’を表3に示す。
Figure 2012123270
「実施例2」
実施例2は、図2に示すレンズ構成のズームレンズである。
f=5.01〜24.11 F=2.59〜6.04 ω=37.9°〜9.19°
実施例2のデータを表4に示す。
Figure 2012123270
「非球面」
非球面のデータを以下に挙げる。
「第1面」
k=0
A4=4.979430E-04
A6=-1.44358E-05
A8=3.046620E-07
A10=-1.40036E-09
A12=-5.77144E-11
A14=7.493450E-13
「第2面」
k=0.346887
A4=3.112080E-04
A6=-1.32196E-05
A8=2.027430E-07
A10=-2.30757E-08
A12=1.199410E-09
A14=-2.82323E-11
「第6面」
k=0.18377
A4=-3.6288E-04
A6=1.531770E-05
A8=5.703870E-07
A10=-4.19906E-08
A12=4.274630E-08
A14=3.190060E-09
「第7面」
k=0
A4=8.344600E-04
A6=4.469930E-06
A8=8.978350E-06
A10=-1.34402E-06
A12=2.017200E-07
「第12面」
k=1.42418
A4=-4.04758E-04
A6=4.424340E-06
A8=-2.08652E-06
A10=-5.05446E-09
「第13面」
k=-14.880279
A4=-6.58227E-04
A6=-8.97768E-05
A8=6.764960E-06
A10=-1.73176E-07
A12=-1.23826E-09
「第14面」
k=0
A4=-1.61897E-04
A6=-9.27705E-05
A8=6.639370E-06
A10=-1.77485E-07 。
「可変量」
可変量のデータを表5に示す。
Figure 2012123270
実施例2においても、広角端、中間焦点距離において歪曲収差を許容し、これらの位置における歪曲収差を電子的に補正し、理想像高が3.9となるようする。
歪曲収差による像高:Y’を表6に示す。
Figure 2012123270
「実施例3」
実施例3は、図3にレンズ構成を示したズームレンズである。
f=5.02〜23.86 F=2.87〜6.95 ω=37.9°〜9.28°
実施例3のデータを表7に示す。
Figure 2012123270
「非球面」
非球面のデータを以下に挙げる。
「第1面」
k=0
A4=-1.33933E-04
A6=7.20733E-07
A8=-5.01005E-09
A10=-4.45239E-10
A12=1.66754E-11
A14=-1.36710E-13
「第2面」
k=-7.01256E-01
A4=-6.81704E-05
A6=-6.25052E-06
A8=2.44339E-07
A10=-1.67131E-08
A12=3.71974E-10
A14=-1.82226E-12
「第6面」
k=9.53381E-01
A4=-3.77405E-04
A6=-1.47389E-05
A8=-2.55646E-07
A10=-9.25023E-08
「第12面」
k=0
A4=2.23626E-03
A6=1.54902E-04
A8=-7.31637E-06
A10=2.25926E-06
「第13面」
k=0
A4=-1.09036E-03
A6=-4.61958E-05
「第14面」
k=0
A4=-3.80682E-04
A6=-3.80316E-05
A8=6.96623E-07
A10=-8.62454E-09 。
「可変量」
可変量のデータを表8に示す。
Figure 2012123270
この実施例3においては、歪曲収差の「電子的な補正」を前提としていない。
表9に各実施例におけるそれぞれの条件式の値を示す。
Figure 2012123270
実施例1、2、3のズームレンズとも、表9に示すように、条件(1)〜(6)を満足する。
図4、図5、図6に順次、実施例1のズームレンズの、広角端、中間焦点距離、望遠端における収差図を示す。球面収差の図中の破線は正弦条件、非点収差の図中の実線はサジタル、破線はメリディオナルをそれぞれ表す。また、「g」、「d」はそれぞれ、g線およびd線を表す。他の収差図についても同様である。
図7、図8、図9に順次、実施例2のズームレンズの、広角端、中間焦点距離、望遠端における収差図を示す。
図4、図7に示すように、実施例1、2のズームレンズでは、広角端、中間焦点距離において電子的に補正可能な程度の歪曲収差を許容しており、これらの歪曲収差を電子的に補正し、理想像高が3.9となるようするのである。
図10、図11、図12に順次、実施例3のズームレンズの、広角端、中間焦点距離、望遠端における収差図を示す。
実施例1、2とも「歪曲収差」についてみると「長焦点端」では有効に抑えられているが、中間焦点距離や広角端では、ある程度大きい「負の歪曲収差」が発生している。
そこで、実施例1、2では、先述の如く、中間焦点距離・広角端における歪曲収差を電子的に補正する。
図11において、符号Im1で示すのは望遠端における「像面形状」であり、撮像素子の受光面と略同一の矩形形状をなしている。一方、破線で示す像面形状Im2は、中間焦点距離および広角端における像面形状を説明図的に示す。像面形状Im2は、負の歪曲収差により「樽型形状」となっている。なお、図11の負の歪曲収差は「やや誇張」して描かれており、図5、図8に示す程度であれば特に補正する必要は無いが、これを電子的に補正する。
電子的な補正の方法は種々考えられるが、例えば、図11に示すように、像面形状の中心から縦方向の基準線に対して角:θをなす直線上にある「画素」を考えてみる。
図の如く、この受光素子の上記中心からの距離を「X」、上記中心からの距離:Xにおける歪曲収差をDis(X)[%]とすると、距離「X」の位置にある画素を、上記「直線上」において「100X/(100+Dis(X))」の位置に変換する補正を行えばよい。このようにして、中間焦点距離・広角端における歪曲収差を良好に補正した画像を撮像することができる。
この電子的な補正により、中間焦点距離・広角端における理想像高が「所望のイメージサークルの大きさ」である3.9mmとなるようにするのである。即ち、中間焦点距離・広角端における「イメージサークルの大きさ」を所望のイメージサークルの大きさの「(100+Dis(X))/100倍」とすることができる。
歪曲収差は上記の如く電子的な補正が可能であるので、電子的な補正が可能な範囲で、歪曲収差の発生を許容すれば、また、他の収差の補正の自由度や変倍比に対する条件が緩和され、大きい変倍比の実現が可能になる。また、上記のように、中間焦点距離・広角端におけるイメージサークルを小さくできるため、広角化に大きな効果がある。
なお、実施例3に示すように、この発明のズームレンズとして「歪曲収差の電子的補正を必要としない良好な性能のズームレンズ」が実施可能である。
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
III 第3レンズ群
S 開口絞り
特開2007−108531号公報 特開2008−165143号公報 特開2008−257179号公報 特開2009−169414号公報 特開2009−251433号公報 特開2009−276622号公報

Claims (10)

  1. 物体側から像側へ向かって順次、負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群を配し、第2レンズ群の物体側に絞りを有してなり、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群が、像側に凸の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群が物体側へ移動し、第3レンズ群は第2レンズ群との間隔を広げるように移動するズームレンズにおいて、
    第3レンズ群が1枚の正レンズで構成され、
    第3レンズ群を構成する正レンズの、第1面の曲率:P31、第2面の曲率:P32、広角端における焦点距離:Fw、望遠端における焦点距離:Ft、広角端における半画角:ωwが、条件:
    (1) ―2.0 <P31・Ft< 0
    (2) 1.0 <(P31−P32)・Ft< 2.0
    (3) Ft/Fw > 4
    (4) ωw > 37.5度
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 請求項1記載のズームレンズにおいて、
    第3レンズ群を構成する正レンズが、物体側に非球面を有することを特徴とするズームレンズ。
  3. 請求項1または2記載のズームレンズにおいて、
    第3レンズ群を構成する正レンズの部分分散比:θgFが、条件:
    (5) θgF < 0.560
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    レンズ最大全長:LMと望遠端焦点距離:Ftの比:LM/Ftである望遠比:Trが条件:
    (6) 1.0 < Tr < 1.7
    を満足することを特徴とするズームレンズ。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    第1レンズ群に含まれる負レンズの少なくとも1面が非球面であることを特徴とするズームレンズ。
  6. 請求項1〜5の任意の1に記載のズームレンズにおいて、
    第2レンズ群が、物体側から正レンズ、正レンズと負レンズの接合レンズ、正レンズを、この順に配してなり、少なくとも1面が非球面であることを特徴とするズームレンズ。
  7. 請求項1〜6の任意の1に記載のズームレンズを、撮影用光学系として有することを特徴とする撮影機能を有する情報装置。
  8. 請求項7に記載の情報装置において、
    ズームレンズによる物体像が、撮像素子の受光面上に結像されることを特徴とする情報装置。
  9. 請求項8記載の情報装置において、
    ズームレンズは、その歪曲収差が、撮像素子により情報化されたデータの電子的な処理により補正できる範囲で許容されていることを特徴とする情報装置。
  10. 請求項8または9記載の情報装置において、
    携帯情報端末装置として構成されたことを特徴とする撮影機能を有する情報装置。
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