JP2012120735A - 骨補填材、及び骨補填材の製造方法 - Google Patents

骨補填材、及び骨補填材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012120735A
JP2012120735A JP2010274461A JP2010274461A JP2012120735A JP 2012120735 A JP2012120735 A JP 2012120735A JP 2010274461 A JP2010274461 A JP 2010274461A JP 2010274461 A JP2010274461 A JP 2010274461A JP 2012120735 A JP2012120735 A JP 2012120735A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collagen
sheet
composite
calcium phosphate
band
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010274461A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5589188B2 (ja
Inventor
Yuko Kamisaka
優子 上坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2010274461A priority Critical patent/JP5589188B2/ja
Publication of JP2012120735A publication Critical patent/JP2012120735A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5589188B2 publication Critical patent/JP5589188B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/28Bones
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/30Joints
    • A61F2002/30001Additional features of subject-matter classified in A61F2/28, A61F2/30 and subgroups thereof

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Abstract

【課題】高い力学的強度及びフレキシブル性を有するかご状又はシート状生体材料を提供する。
【解決手段】コラーゲンからなる帯状の成形体及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる骨補填材、及びコラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる骨補填材。
【選択図】図1

Description

本発明は、高い力学的強度及びフレキシブル性を有するかご状又はシート状生体材料を用いた骨補填材に関する。
外傷や病気により生じた骨欠損部の治療法として、患者自身の骨を採取して用いる自家骨移植、他人から提供された骨を用いる同種骨移植、チタン等の金属や水酸アパタイトセラミックスで作られた人工骨の補填等がある。水酸アパタイトセラミックスは従来の金属、高分子及びアルミナセラミックスにはない骨伝導を有し、骨と直接結合することができるため、口腔外科、脳神経外科、耳鼻咽喉科、整形外科等の幅広い領域で自家骨に代わる骨修復材料として徐々に普及してきた。しかし、水酸アパタイトに代表されるセラミックス人工骨は硬く脆いために術中に取り扱いづらいとの問題点があった。これを改善するためにスポンジ状で弾力性を有するアパタイト/コラーゲン複合体が開発され、材料の取り扱いを容易にすることができたが、力学強度が低いために荷重部位への単独使用は困難であった。また、顆粒やペースト状の骨補填材は術中に補填部位以外に漏れ出すこともあり、取り扱いにくいとの問題があった。
特表平11-513590号(特許文献1)は、不溶性のバイオポリマー繊維、バインダー及び固定化リン酸カルシウム無機質の結合されたネットワークを含む骨置換のための、多孔性で生体内分解性のマトリックスを開示しており、このマトリックスは移植用物質、及び骨形成成長因子のデリバリー手段として使用できると記載している。しかしながら、特許文献1に記載のマトリックスは、不溶性のバイオポリマー繊維及びバインダーの種類・量比等を選択することにより力学的強度を高めることは可能であるが、強度を高めると一方で脆性が悪化してしまうため、力学的強度に対するフレキシブル性のさらなる向上が望まれている。
特開2003-190271号(特許文献2)は、平均繊維長が60μm以上のハイドロキシアパタイトとコラーゲンを含む複合体で構成される有機無機複合生体材料、及び前記有機無機複合生体材料からなるシート状、スポンジ状、又は多孔体状の成形体を開示している。しかしながら、特許文献2に記載の有機無機複合生体材料も、力学的強度に対するフレキシブル性のさらなる向上が望まれている。
特表平11-513590号公報 特開2003-190271号公報
高い力学的強度及びフレキシブル性を有するかご状又はシート状生体材料を提供するとともに、前記かご状生体材料を外層に備えることにより、内包されるセラミックス等の充填材が、欠けたり漏出したりすることが防止できる骨補填材、並びに前記充填材が漏れ出さないように前記シート状生体材料を防護膜として使用する骨補填材を提供することにある。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、コラーゲン及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料に固体状及び/又はペースト状のアパタイト/コラーゲン複合体を充填することにより、充填した骨補填材が漏れることなく、編みこむことにより上下左右の引っ張りにも十分な強度を有するとともに、組織侵入性及び骨伝導能に優れた骨補填材が得られることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の第一の骨補填材は、コラーゲンからなる帯状の成形体及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなることを特徴とする。
本発明の第二の骨補填材は、コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなることを特徴とする。
前記かご状又はシート状生体材料は、編み目の隙間が円相当径で0〜50 mmであるのが好ましい。
前記かご状又はシート状生体材料は、編み目の隙間を25 cm2あたり1個以上有するのが好ましい。
前記固体状充填材は、アパタイト/コラーゲン複合体の粉末、顆粒又は繊維であるのが好ましい。
コラーゲンからなる帯状の成形体及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる第一の生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる第一の骨補填材を製造する方法は、コラーゲンからなるシート状の成形体及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体を得る工程、前記シート状の成形体を帯状に裁断し帯状の成形体を得る工程、及び前記帯状の成形体をかご状又はシート状に編む工程を有することを特徴とする。
コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる第二の生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる第二の骨補填材を製造する方法は、コラーゲンからなるシート状の成形体及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体を得る工程、前記シート状の成形体を積層して複合シートを作製する工程、前記複合シートを帯状に裁断し帯状の成形体を得る工程、及び前記帯状の成形体をかご状又はシート状に編む工程を有することを特徴とする。
前記コラーゲン又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体は、コラーゲン又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる多孔体を圧縮成形して作製するのが好ましい。
コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる第二の生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる第二の骨補填材を製造するもう一つの方法は、コラーゲンからなる多孔体及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる多孔体を重ねて成形し複合ブロックを得る工程、前記複合ブロックを圧縮しコラーゲン及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体が積層した複合シートを得る工程、前記複合シートを帯状に裁断し帯状の成形体を得る工程、及び前記帯状の成形体をかご状又はシート状に編む工程を有することを特徴とする。
前記かご状又はシート状の編み物を、架橋処理する工程を有するのが好ましい。
コラーゲン及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料は、コラーゲン及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状成形体に比べて上下左右の力に対して強固であるため、骨補填材又は固定材として有用である。さらに前記生体材料は生体内で分解吸収され、それに伴って材料の周囲に新生骨が伝導されるため、欠損部分が新生骨に置換される。このとき繊維性組織を介することなく周囲の自家骨と直接結合するので、安定した初期固定力が得られる。
本発明のかご状又はシート状骨補填材は、生体内のあらゆる部位に補填できるため、これまでのように患者自身から採取した自家骨を使用する必要がなくなり、骨補填を必要とする患者の負担が軽減される。さらに埋植時の自家骨の採取が不要であり術場で簡単に骨補填材を準備することができるので、手術時の医師の負担も軽減される。
本発明のかご状又はシート状骨補填材は、アパタイトを含むためX線不透過性であり、術後の骨形成の変化をX線により観察できる。
本発明の製造方法により、生体骨と類似組成であり、骨置換性に優れたかご状又はシート状生体材料、並びにこれらの生体材料を用いたかご状又はシート状骨補填材が得られる。
かご状生体材料の例を示す模式図である。 シート状生体材料の(a)格子編み、(b)網代編み、及び(c)六つ目編みの例を示す模式図である。 コラーゲン及び/又はアパタイト/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体を作製する方法を示す模式図である。 かごの編み方を説明するための模式図である。 コラーゲン及びアパタイト/コラーゲン複合体を積層してなる複合シートを作製する方法を示す模式図である。
[1] 生体材料
本発明の第一の骨補填材を形成するための第一の生体材料は、コラーゲンからなる帯状の成形体及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる。本発明の第二の骨補填材を形成するための第二の生体材料は、コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる。これらの生体材料は、生体内分解性を有するのが好ましい。
(1)構成
前記帯状の成形体は、コラーゲンからなるもの、リン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるもの、及びコラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有するものである。前記コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有するものは、コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を積層してなる。
前記コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体は、コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層の使用比率により、得られる生体材料の生体内での吸収速度、強度及び骨形成速度を調節することができる。従って、生体材料の使用目的によって好ましい使用比率を選択することができる。
前記第一の生体材料は、(a)前記コラーゲンからなる帯状の成形体を編んで作製したもの、(b)前記リン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体を編んで作製したもの、及び(c)前記コラーゲンからなる帯状の成形体及び前記リン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体を組み合わせて編んで作製したものであり、前記第二の生体材料は、(d)前記コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体を編んで作製したものである。
前記第一の生体材料において、前記コラーゲンからなる帯状の成形体及び前記リン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体を組み合わせて編む場合、前記コラーゲンからなる帯状の成形体及び前記リン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体の組み合わせ方は特に限定するものではない。例えば縦の帯として前記コラーゲンからなる帯状の成形体を使用し、横の帯として前記リン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体を使用する態様、縦及び横の帯として前記コラーゲンからなる帯状の成形体及び前記リン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をそれぞれ混合して使用する態様等が挙げられる。コラーゲンからなる帯状の成形体及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体の使用比率により、生体材料の生体内での吸収速度、強度及び骨形成速度を調節することができるので、生体材料の使用目的によって好ましい使用比率を選択することができる。
本発明の前記(a)〜(d)の生体材料は、構成する材料が異なるため、それらの生体内での吸収速度、強度及び骨形成速度が異なる。従って、使用目的によって前記(a)〜(d)の生体材料を使い分けるのが好ましい。
リン酸カルシウム/コラーゲン複合体は生体材料として好ましいため、前記生体材料を構成する材料として使用した場合、優れた生体親和性及び骨伝導能を発揮する。リン酸カルシウム/コラーゲン複合体のうち、特にアパタイト/コラーゲン複合体は生体材料として好ましいため、これを用いた生体材料は優れた生体親和性、骨伝導能及び生体内分解性を有する。前記生体材料は、γ線、電子線、乾燥加熱等により滅菌処理することにより、骨再建材等として使用できる。
(2)形状
本発明の骨補填材に使用する生体材料は、コラーゲン及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体、又はコラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体を、例えば図1(a)又は図1(b)に示すようなかご状に編んだもの、又は図2(a)〜図2(c)に示すようなシート状に編んだものである。これらのかご状又はシート状生体材料の編み方は、目的に応じて選ぶことができるが、編み目の隙間が円相当径で0〜50 mmであり、前記編み目の隙間が25 cm2あたり1個以上有するような編み方を採用するのが好ましい。具体的には、いわゆる格子編み(図2(a))、網代編み(図2(b))、六つ目編み(図2(c))等が好ましく、格子編み又は網代編みがより好ましい。図1(a)は、格子編みによって作製されたかご状生体材料を示し、図1(b)は、六つ目編みによって作製されたかご状生体材料を示す。
コラーゲン及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体、又はコラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体の形状は、生体材料の編み方と大きさとによって決まるが、格子編み、網代編み及び六つ目編みの場合は厚さ0.1〜5 mm、幅1〜50 mmであるのが好ましい。
[2]骨補填材
本発明の第一の骨補填材は、前記第一のかご状又はシート状の生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる。本発明の第二の骨補填材は、前記第二のかご状又はシート状の生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる。前記かご状生体材料を使用する場合、前記かご状生体材料に充填材を充填し、前記シート状生体材料で蓋をするのが好ましい。
前記充填材としては、リン酸カルシウム/コラーゲン複合体、リン酸カルシウムブロック、リン酸カルシウム顆粒、リン酸カルシウムセメント等が挙げられる。またリン酸カルシウム/コラーゲン複合体のリン酸カルシウムとしては、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム等が挙げられる。中でもアパタイト/コラーゲン複合体は生体材料として好ましいため、これを前記充填材として用いることにより得られる骨補填材は優れた生体親和性、骨伝導能及び生体内分解性を有するようになる。以下では、前記充填材としてアパタイト/コラーゲン複合体を例に説明する。
骨補填材の充填材として使用するアパタイト/コラーゲン複合体の形状は、特に限定されず、患部の治療に必要なものを採用することができるが、例えば直方体、角柱状、円柱状、シート状、円盤状、球状、粉末状、顆粒状、繊維状、ペースト状等が挙げられ、粉末状、顆粒状、繊維状又はペースト状であるのが特に好ましい。これらの形状や組成により、生体内での骨補填材の吸収速度、強度及び骨形成速度を調節することができる。
かご状生体材料にアパタイト/コラーゲン複合体からなる充填材を充填してなる骨補填材は、蓋をするのが好ましい。蓋は、コラーゲン又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート、又はコラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有するシート、又はそれらのシートを裁断して作製した帯状の成形体を編んだもの(すなわち前述のシート状生体材料)を用いるのが好ましい。
[3] 第一の生体材料の製造方法
第一の生体材料を製造する方法は、コラーゲンからなるシート状の成形体、及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体を得る工程、前記シートを帯状に裁断する工程、及び前記帯状の成形体を編んでかご状又はシート状生体材料を作製する工程を有する。コラーゲン又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体は、コラーゲン又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる多孔体を圧縮成形して作製するのが好ましい。以下では、リン酸カルシウム/コラーゲン複合体としてアパタイト/コラーゲン複合体を例に説明する。
(A-1) コラーゲンからなる多孔体の作製
リン酸水溶液に溶解したコラーゲンの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH6.8〜7.6に調製し、さらにリン酸緩衝溶液(PBS)の2.5〜10倍程度の濃縮液を加えて、イオン強度を0.2〜0.8に調整する。コラーゲン溶液のpH及びイオン強度を調節することにより、コラーゲンの繊維化を促進することができる。
成形型に入れたコラーゲン溶液を、35〜43℃の温度に保持することによりゲル化させる。保持温度は35〜40℃であるのがより好ましい。コラーゲン溶液を十分にゲル化させるため、保持する時間は0.5〜3.5時間であるのが好ましく、1〜3時間であるのがより好ましい。コラーゲン溶液の温度を35〜43℃に保持することにより、コラーゲンが繊維化しゲル状となる。
コラーゲンのゲル体を凍結し、凍結乾燥により乾燥し多孔体とする。凍結温度は−100〜0℃であるのが好ましく、−100〜−10℃であるのがより好ましく、−80〜−20℃であるのが特に好ましい。−100℃未満では、得られるコラーゲン多孔体の平均気孔径が小さくなり過ぎる。0℃超では、凍結しないか凍結に長時間を要する上、多孔体の平均気孔径が大きくなり過ぎる。凍結乾燥は、−5℃以下に凍結した状態で真空引きし、急速に乾燥させることにより行う。凍結乾燥は分散物が十分に乾燥するまで行えばよく時間は特に制限されないが、一般的には24〜72時間程度である。またコラーゲン溶液をゲル化せずに単に凍結及び凍結乾燥する方法であってもよい。
(A-2) アパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体の作製
アパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体は、アパタイト/コラーゲン複合体繊維が集合してなる複数の繊維層からなる。繊維層は10〜500μm程度の厚さを有する板状であり、ランダムな向き及びランダムな層数で重なっている。繊維層の間には、アパタイト/コラーゲン複合体繊維が集合してなる柱が散在する。微視的に見ると、繊維層の重なり方向は散在する柱によって支持されているだけであるので、この方向にはアパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体は比較的脆いと考えられ、一方で層方向には強度を有すると考えられる。しかし、上述のように、繊維層の重なりはランダムであるので、巨視的に見ると、繊維層の重なり方向は平均化されており、向きによる強度の比はそれほど大きくない。
繊維層の間に柱が散在することによって、形成された気孔はほぼ板状である。ほぼ板状の気孔の厚さは、繊維層の0.5〜10倍程度である。このアパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体を生体内に埋入したときに、ほぼ板状の気孔に血管や比較的大きなタンパク質等が入り込みやすいので、骨形成が促進されると考えられる。
(1) アパタイト/コラーゲン複合体繊維
(i) 原料
アパタイト/コラーゲン複合体繊維は、コラーゲン、リン酸又はその塩、及びカルシウム塩を原料とする。コラーゲンとしては特に限定されず、動物等から抽出したものを使用できる。なお由来する動物の種、組織部位、年齢等は特に限定されない。一般的には哺乳動物(例えばウシ、ブタ、ウマ、ウサギ及びネズミ)や鳥類(例えばニワトリ)の皮膚、骨、軟骨、腱、臓器等から得られるコラーゲンが使用できる。また魚類(例えばタラ、ヒラメ、カレイ、サケ、マス、マグロ、サバ、タイ、イワシ及びサメ)の皮、骨、軟骨、ひれ、うろこ、臓器等から得られるコラーゲン様蛋白を使用してもよい。なおコラーゲンの抽出方法も特に限定されず、一般的な抽出方法によることができる。また動物組織から抽出したものではなく、遺伝子組み替え技術によって得られたコラーゲンを使用してもよい。
アパタイト/コラーゲン複合体繊維は、コラーゲン存在下で、リン酸又はその塩(以下単に「リン酸(塩)」という)とカルシウム塩とを混合することによって作製するのが好ましい。リン酸(塩)としてはリン酸、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二カリウム及びリン酸二水素カリウムを用いることができ、カルシウム塩としては炭酸カルシウム、酢酸カルシウム及び水酸化カルシウムを用いることができる。リン酸塩及びカルシウム塩はそれぞれ均一な水溶液又は懸濁液の状態で添加する。
アパタイト/コラーゲン複合体繊維中のアパタイト/コラーゲンの比率は、かご状又はシート状生体材料を編むための柔軟性と強度とを両立させるようにするため、8/2〜2/8(質量比)であるのが好ましく、約5/5〜2/8(質量比)であるのが特に好ましい。アパタイト/コラーゲンの比率は、アパタイト原料[リン酸(塩)及びカルシウム塩]及びコラーゲンの使用量を調節することにより制御できる。
(ii) 溶液の調製
コラーゲン/リン酸(塩)水溶液、及びカルシウム塩水溶液(又は懸濁液)を調製する。コラーゲン/リン酸(塩)水溶液はコラーゲンとリン酸(塩)とが溶解した水溶液で、コラーゲンの濃度は0.5〜1質量%が好ましく、0.5〜0.9質量%がより好ましい。またリン酸(塩)の濃度は10〜240 mmol/Lが好ましく、100〜120 mmol/Lがより好ましい。カルシウム塩水溶液(又は懸濁液)の濃度は50〜800 mmol/Lが好ましく、200〜400 mmol/Lが特に好ましい。各溶液の濃度を調整することにより、アパタイト/コラーゲン複合体の繊維長を調整することができる。具体的には、各溶液の濃度を高くすると繊維長は短くなり、各溶液の濃度を低くすると繊維長は長くなる。コラーゲンは、あらかじめ薄い濃度のリン酸水溶液に溶解した状態で、前述のリン酸(塩)水溶液に加えるのが好ましい。コラーゲンをあらかじめ溶解したコラーゲン+リン酸水溶液は、コラーゲンの濃度が0.5〜1質量%、リン酸の濃度が10〜30 mmol/Lであるのが好ましい。
(iii) 合成方法
添加すべきカルシウム塩水溶液の量とほぼ同量の(好ましくは添加すべきカルシウム塩水溶液の0.5〜2倍、より好ましくは0.8〜1.2倍)の水(約40℃)に、コラーゲンを含有するリン酸(塩)水溶液及びカルシウム塩水溶液を同時に滴下する。滴下条件によって、合成するアパタイト/コラーゲン複合体繊維の長さを制御できる。滴下速度は10〜50 ml/min程度であるのが好ましく、反応溶液は50〜300 rpm程度で撹拌するのが好ましい。滴下中、反応溶液中のカルシウムイオン濃度を3.75 mM以下、かつリン酸イオン濃度を2.25 mM以下に維持するのが好ましい。これにより、反応溶液のpHは8.9〜9.1に保たれる。カルシウムイオン及び/又はリン酸イオンの濃度が上記範囲を超えると、複合体の自己組織化が妨げられる。本明細書中「自己組織化」とは、コラーゲン繊維に沿って、ハイドロキシアパタイト(アパタイト構造を有するリン酸カルシウム)が生体骨特有の配向をしていること、すなわちハイドロキシアパタイトのC軸がコラーゲン繊維に沿うように配向していることを意味する。以上の滴下条件により、アパタイト/コラーゲン複合体繊維は、多孔体の原料として好適な1mm以下の長さで、自己組織化したものとなる。
滴下終了後、スラリー状になったアパタイト/コラーゲン複合体繊維の分散物を凍結乾燥する。凍結乾燥は、−5℃以下に凍結した状態で真空引きし、急速に乾燥させることにより行う。
(2) アパタイト/コラーゲン複合体繊維を含む分散物の調製
アパタイト/コラーゲン複合体繊維に水、リン酸水溶液等を加えて撹拌し、ペースト状の分散物を調製する。この分散物が含有する液体の含有量は、80〜99体積%であるのが好ましく、90〜97体積%であるのがより好ましい。つまり、複合体繊維の含有量は、1〜20体積%であるのが好ましく、3〜10体積%であるのがより好ましい。アパタイト/コラーゲン複合体繊維にはあらかじめ水蒸気を付着させておくのが好ましい。この場合は、アパタイト/コラーゲン複合体繊維に付着させた水蒸気の量を差し引いて、加える水の量を決める必要がある。
製造する多孔体の気孔率P(%)は分散物中のアパタイト/コラーゲン複合体繊維と液体との体積比に依存し、下記式(1):
P = Y /(X+Y)×100 ・・・ (1)
[ただし、Xは分散物中のアパタイト/コラーゲン複合体繊維の体積、Yは分散物中の液体の体積を示す。]により表される。このため加える液体の量によって、多孔体の気孔率Pを制御することができる。液体を加えた後で分散物を撹拌することにより、アパタイト/コラーゲン複合体繊維が切断され繊維長の分布幅が大きくなるため、製造する多孔体の強度が向上する。
複合体の分散物にコラーゲン等のバインダーを加えてもよい。バインダーとして例えばコラーゲンを加える場合、その添加量は、アパタイト/コラーゲン複合体繊維100質量%に対して、1〜10質量%であるのが好ましく、3〜6質量%であるのがより好ましい。複合体の場合と同様に、コラーゲンはリン酸水溶液に溶解した状態で加えるのが好ましい。コラーゲンを含むリン酸水溶液のコラーゲン及びリン酸の濃度は特に限定されないが、実用的にはコラーゲンの濃度が0.8〜0.9質量%(例えば0.85質量%)、リン酸の濃度が15〜25 mM(例えば20 mM)であるのが好ましい。
(3) 分散物のゲル化
分散物にリン酸緩衝溶液(PBS)の2.5〜10倍程度の濃縮液を加えて撹拌し、イオン強度を0.2〜0.8に調整する。より好ましいイオン強度は、PBSと同程度のイオン強度(0.2〜0.8程度)である。分散物のイオン強度を大きくすることにより、コラーゲンの繊維化を促進することができる。
前述のようにコラーゲン等のバインダーを加えた場合は、コラーゲンを含むリン酸(塩)水溶液の添加により酸性となっている分散物に、水酸化ナトリウム溶液を加えて中和する。分散物のpHは6.8〜7.6に調製するのが好ましく、7.0〜7.4に調製するのがより好ましい。分散物のpHを6.8〜7.6に調製することにより、コラーゲンの繊維化を促進することができる。バインダーを加えない場合も、溶出したコラーゲンによってpHが変動するので、水酸化ナトリウム溶液で中和するのが好ましい。
分散物を成形型に入れた後、35〜43℃の温度に保持することにより分散物をゲル化させる。保持温度は35〜40℃であるのがより好ましい。分散物を十分にゲル化させるため、保持する時間は0.5〜3.5時間であるのが好ましく、1〜3時間であるのがより好ましい。分散物の温度を35〜43℃に保持することにより、バインダーとして加えたコラーゲンが繊維化し、分散物がゲル状となる。分散物がゲル化することにより、アパタイト/コラーゲン複合体繊維が分散物中で沈降するのを防ぐことができ、均一な多孔体を製造することが可能となる。
(4) ゲル体の凍結及び乾燥
アパタイト/コラーゲン複合体繊維を含むゲル体を凍結させる。目的とするアパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体の平均気孔径は、ゲル体の凍結に要する時間に依存する。凍結する温度は−100〜0℃であるのが好ましく、−100〜−10℃であるのがより好ましく、−80〜−20℃であるのが特に好ましい。−100℃未満では、得られるアパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体の平均気孔径が小さくなり過ぎる。0℃超では、凍結しないか凍結に長時間を要する上、多孔体の平均気孔径が大きくなり過ぎる。
凍結させたゲル体は、凍結乾燥により乾燥し多孔体とする。つまり、アパタイト/コラーゲン複合体繊維の場合と同様に、−5℃以下に凍結した状態で真空引きし、急速に乾燥させる。凍結乾燥は分散物が十分に乾燥するまで行えばよく時間は特に制限されないが、一般的には24〜72時間程度である。
(B)シート状の成形体の作製
図3に示すように、ブロック状に成形した架橋前のコラーゲン又はアパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体1を(図3(a))、一軸加圧機等で圧縮して(図3(b))シート状の成形体2を成形する(図3(c))。多孔体は、圧縮前の厚さを100%として、1〜20%の厚さになるまで圧縮するのが好ましく、3〜15%の厚さになるまで圧縮するのがさらに好ましく、5〜12%の厚さになるまで圧縮するのが最も好ましい。圧縮後のシート状の成形体の厚さは、0.1〜5 mmであるのが好ましく、0.1〜3 mmであるのがさらに好ましく、0.2〜1 mmであるのが最も好ましい。加圧は1〜10000 kg/cm2で行うのが好ましく、100〜1000 kg/cm2で行うのがさらに好ましい。加圧時間は、1〜30分が好ましい。また、加圧時に30〜140℃の熱をかけても良い。
(C)帯状の成形体の作製
得られたコラーゲン又はアパタイト/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体2を、所望の幅にスリットし(図3(d))、コラーゲン又はアパタイト/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体3を作製する(図3(e))。
(D)かご状生体材料の作製
得られたコラーゲンからなる帯状の成形体及び/又はアパタイト/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体を用いて、格子編みによって図1(a)に示すかご状生体材料を作製する方法を図4に示す。まず底になる部分を、図4(a)に示すように、縦横それぞれ交互に重ねて編み、水平に置いた底部に対し、各帯状の成形体を縦に立ち上げる。この立ち上げた縦の帯状の成形体に、図4(b)に示すように、別の帯状の成形体を交互に重ねて編み側面部を形成する(図4(c))。側面部を編んだ帯状の成形体の端面は、編み込んだ状態で放置しておいても良いし、圧着等の方法により接合してもよい。所定の高さまで編んだ後で、図1(a)に示すように、かごの縁を他の帯状の成形体で圧着等の方法により接合して縁取りする。
かごを形成する帯状の成形体と帯状の成形体との隙間は、編み方によって調節することが可能である。つまり、帯状の成形体と帯状の成形体とをきつく編むことにより隙間の小さなかごを形成することができ、帯状の成形体と帯状の成形体とを緩く編むことにより隙間の大きなかごを形成することができる。
コラーゲン及び/又はアパタイト/コラーゲン複合体を、かご状に加工した状態で架橋処理することにより、コラーゲン同士が架橋して各帯状の成形体の接触部分が固定され一体となる。コラーゲンは物理的架橋方法(γ線、紫外線、熱脱水、電子線等を用いる方法)又は化学的架橋方法(架橋剤や縮合剤を用いる方法)で架橋することができる。
化学的架橋方法は、コラーゲン及び/又はアパタイト/コラーゲン複合体を架橋剤の溶液に浸すことにより行う。架橋剤としては、アルデヒド系架橋剤(グルタールアルデヒド及びホルムアルデヒド等)、イソシアネート系架橋剤(ヘキサメチレンジイソシアネート等)、カルポジド系架橋剤(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等)、ポリエポキシ系架橋剤(エチレングリコールジエチルエーテル等)、トランスグルタミナーゼ等が挙げられる。これらの架橋剤のうち、架橋度の制御しやすさや、得られる生体材料の生体適合性の面からグルタールアルデヒドが特に好ましい。
グルタールアルデヒドを用いて架橋する場合、グルタールアルデヒド溶液の濃度は、0.005〜0.015質量%であるのが好ましく、0.005〜0.01質量%であるのがより好ましい。グルタールアルデヒド溶液の溶媒としてエタノール等のアルコールを使用すると、コラーゲンの架橋と同時に脱水を行うことができる。架橋処理後、未反応のグルタールアルデヒドを除去するため2質量%程度のグリシン水溶液にコラーゲン及び/又はアパタイト/コラーゲン複合体を浸漬し、次いで水洗する。さらにエタノールに浸漬することによりコラーゲン及び/又はアパタイト/コラーゲン複合体を脱水した後、室温で乾燥させる。
熱脱水架橋は、コラーゲン及び/又はアパタイト/コラーゲン複合体を100〜160℃及び0〜100 hPaの真空オーブン中に10〜12時間保持することにより行う。
[4] 第二の生体材料の製造方法
第二の生体材料を製造する第一の方法は、コラーゲンからなるシート状の成形体及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体を得る工程、前記シートを積層して複合シートを作製する工程、前記複合シートを帯状に裁断する工程、及び前記帯状の成形体を編んでかご状又はシート状生体材料を作製する工程を有する。
第二の生体材料を製造する第二の方法は、コラーゲンからなる多孔体及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる多孔体を重ねて成形し複合ブロックを得る工程、前記複合ブロックを圧縮しコラーゲン及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体が積層した複合シートを得る工程、前記複合シートを帯状に裁断し帯状の成形体を得る工程、及び前記帯状の成形体を編んでかご状又はシート状生体材料を作製する工程を有する。
第二の生体材料を製造する前記第一及び第二の方法は、帯状に裁断する前のシート状の成形体が、コラーゲン及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体が積層した複合シートである以外は第一の生体材料を製造する方法と同じである。従って、前記複合シートを作製する方法についてのみ説明する。以下では、リン酸カルシウム/コラーゲン複合体としてアパタイト/コラーゲン複合体を例に説明する。
(1)第一の方法における複合シートの作製
コラーゲン層及びアパタイト/コラーゲン複合体層を有する複合体のシートは、第一の生体材料を作製する場合と同様にして作製したコラーゲンのシート状の成形体及びアパタイト/コラーゲン複合体のシート状の成形体を、一軸加圧機等で圧縮して積層し一体化することにより得られる。圧縮後のシート膜厚は、0.1〜5 mmであるのが好ましく、0.1〜3 mmであるのがさらに好ましく、0.2〜1 mmであるのが最も好ましい。加圧は1〜10000 kg/cm2で行うのが好ましく、100〜1000 kg/cm2で行うのがさらに好ましい。加圧時間は、1〜30分が好ましい。また、加圧時に30〜40℃の熱をかけても良い
(2)第二の方法における複合シートの作製
第一の生体材料を作製する場合と同様にして作製したコラーゲンのゲル体及びアパタイト/コラーゲン複合体のゲル体を、重ねた状態で凍結及び乾燥することにより、図5(a)に示すように、コラーゲン多孔体5a及びアパタイト/コラーゲン複合体多孔体5bが一体となった複合ブロック5を作製し、この複合ブロック5を、一軸加圧機等で圧縮して(図5(b))複合シート6に成形する(図5(c))。複合ブロック5は、圧縮前の厚さを100%として、1〜20%の厚さになるまで圧縮するのが好ましく、3〜15%の厚さになるまで圧縮するのがさらに好ましく、5〜12%の厚さになるまで圧縮するのが最も好ましい。圧縮後のシート膜厚は、0.1〜5 mmであるのが好ましく、0.1〜3 mmであるのがさらに好ましく、0.2〜1 mmであるのが最も好ましい。加圧は1〜10000 kg/cm2で行うのが好ましく、100〜1000 kg/cm2で行うのがさらに好ましい。加圧時間は、1〜30分が好ましい。また、加圧時に30〜40℃の熱をかけても良い。このようにゲルの状態で一体化させることにより、より密着性に優れたコラーゲン層及びアパタイト/コラーゲン複合体層からなるシートが得られる。
[5] 骨補填材の製造方法
(1) 充填材を充填してなるかご状骨補填材
前記第一又は第二のかご状生体材料に、固体状及び/又はペースト状のアパタイト/コラーゲン複合体を充填し、かご状骨補填材を作製する。前記固体状アパタイト/コラーゲン複合体としては、直方体、角柱状、円柱状、シート状、円盤状、球状、粉末状、顆粒状、繊維状等のものを用いることができる。かご状骨補填材は、前記シート状生体材料で蓋をするのが好ましい。
(2) シート状生体材料と充填材とからなる骨補填材
前記第一又は第二のシート状生体材料は、固体状及び/又はペースト状のアパタイト/コラーゲン複合体を骨欠損部に充填した後、前記アパタイト/コラーゲン複合体が補填部位から漏れ出さないようにするための蓋として使用する。このシート状生体材料は、帯状の成形体を編んでなるので、高い強度を有するとともに、柔軟性を有するので、どのような形状の部位にも適用することが可能である。
前記かご状及びシート状骨補填材は、γ線、電子線、乾燥加熱等により滅菌処理するのが好ましい。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
(A) アパタイト/コラーゲン複合体繊維の合成
120 mMのリン酸水溶液168 mlに、コラーゲンを含むリン酸水溶液(コラーゲン濃度:0.85質量%、リン酸濃度:20 mM)を235 g加えて撹拌し、希釈コラーゲン/リン酸水溶液を調製した。他方、400 mMの水酸化カルシウム懸濁液を200 ml調製した。反応容器に200 mlの純水を入れ、40℃に加熱した。この反応容器に希釈コラーゲン/リン酸水溶液と水酸化カルシウム懸濁液とをそれぞれ約30 ml/分の速度で同時に滴下し、得られた反応溶液を200 rpmで撹拌して、アパタイト/コラーゲン複合体繊維を含むスラリーを作製した。滴下中の反応溶液のpHは8.9〜9.1に保持した。生成したアパタイト/コラーゲン複合体の繊維長は概ね1mm以下であった。アパタイト/コラーゲン複合体繊維を含むスラリーは凍結乾燥した。アパタイト/コラーゲン複合体繊維中のアパタイト/コラーゲンの配合比は、質量基準で8/2であった。
(B) アパタイト/コラーゲン複合体多孔体の作製
凍結乾燥したアパタイト/コラーゲン複合体繊維1gに純水3.6 mlを加えて撹拌し、ペースト状の分散物とした。このペースト状分散物にイオン強度が0.8となるまで、10倍濃縮のPBSを加え、1NのNaOH水溶液をpHがほぼ7になるまで加えた。得られた分散物中のアパタイト/コラーゲン複合体の濃度は95体積%であった。
得られた分散物を成形型に入れ、37℃で2時間保持してゲル化させることにより、ゼリー状の成形体を得た。この成形体を−20℃で凍結し、次いで凍結乾燥機を用いて乾燥させ、アパタイト/コラーゲン複合体多孔体を得た。
(C) かご状骨補填材の作製
100 mm×100 mm×5 mmのアパタイト/コラーゲン複合体多孔体の100 mm×100 mmの面に、一軸加圧機で100 kg/cm2の圧力を室温で60秒間かけてシート状に成形した。5 mmの厚さの多孔体は0.5 mmに圧縮され、100 mm×100 mm×0.5 mmのシート状アパタイト/コラーゲン複合体が得られた。得られたシート状アパタイト/コラーゲン複合体を、5 mm幅にスリットし、帯状アパタイト/コラーゲン複合体を得た。
得られた帯状アパタイト/コラーゲン複合体を用いて、格子編みによって図1(a)に示すかご状生体材料を作製した。まず図4(a)に示すように、帯状アパタイト/コラーゲン複合体を縦横それぞれ交互に重ねて編み、底になる部分(25 mm×25 mm)を作製した。次に水平に置いた底部に対して縦に立ち上げた帯状アパタイト/コラーゲン複合体に、図4(b)に示すように、別の帯状アパタイト/コラーゲン複合体を交互に重ねて編み、図4(c)に示すように、側面部を形成した。側面部を編んだ帯状アパタイト/コラーゲン複合体の端面は圧着により接合した。25 mmの高さまで編んだ後で、図1(a)に示すように、かごの縁を他の帯状アパタイト/コラーゲン複合体で縁取りし、圧着により接合し、25 mm×25 mmの底面及び25 mmの高さを有するかご状生体材料を作製した。さらに、上記かご状生体材料の蓋を同じ帯状アパタイト/コラーゲン複合体を用いて格子編み(図2(a))によって作製した。
得られたかご状生体材料に、アパタイト/コラーゲン複合体からなる顆粒(平均粒径1mm)を充填し、前記蓋をしてかご状骨補填材を作製した。
1・・・コラーゲン又はアパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体
2・・・シート状の成形体
3・・・帯状の成形体
5・・・複合ブロック
5a・・・コラーゲン多孔体
5b・・・アパタイト/コラーゲン複合体多孔体
6・・・複合シート

Claims (10)

  1. コラーゲンからなる帯状の成形体及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなることを特徴とする骨補填材。
  2. コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなることを特徴とする骨補填材。
  3. 請求項1又は2に記載の骨補填材において、前記かご状又はシート状生体材料は、編み目の隙間が円相当径で0〜50 mmであることを特徴とする骨補填材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の骨補填材において、前記かご状又はシート状生体材料は、編み目の隙間を25 cm2あたり1個以上有することを特徴とする骨補填材。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の骨補填材において、前記固体状充填材が、アパタイト/コラーゲン複合体の粉末、顆粒又は繊維であることを特徴とする骨補填材。
  6. コラーゲンからなる帯状の成形体及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる骨補填材を製造する方法であって、コラーゲン及び/又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体を得る工程、前記シート状の成形体を帯状に裁断し帯状の成形体を得る工程、及び前記帯状の成形体をかご状又はシート状に編む工程を有することを特徴とする骨補填材の製造方法。
  7. コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる骨補填材を製造する方法であって、コラーゲンからなるシート状の成形体及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体を得る工程、前記シート状の成形体を積層して複合シートを作製する工程、前記複合シートを帯状に裁断し帯状の成形体を得る工程、及び前記帯状の成形体をかご状又はシート状に編む工程を有することを特徴とする骨補填材の製造方法。
  8. コラーゲン層及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体層を有する帯状の成形体をかご状又はシート状に編んでなる生体材料と、固体状及び/又はペースト状の充填材とからなる骨補填材を製造する方法であって、コラーゲンからなる多孔体及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる多孔体を重ねて成形し複合ブロックを得る工程、前記複合ブロックを圧縮しコラーゲン及びリン酸カルシウム/コラーゲン複合体が積層した複合シートを得る工程、前記複合シートを帯状に裁断し帯状の成形体を得る工程、及び前記帯状の成形体をかご状又はシート状に編む工程を有することを特徴とする骨補填材の製造方法。
  9. 請求項6又は7に記載の骨補填材を製造する方法において、前記コラーゲン又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなるシート状の成形体は、コラーゲン又はリン酸カルシウム/コラーゲン複合体からなる多孔体を圧縮成形して作製することを特徴とする骨補填材の製造方法。
  10. 請求項6〜9のいずれかに記載の骨補填材を製造する方法において、前記かご状又はシート状の編み物を、架橋処理する工程を有することを特徴とする骨補填材の製造方法。
JP2010274461A 2010-12-09 2010-12-09 骨補填材、及び骨補填材の製造方法 Expired - Fee Related JP5589188B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010274461A JP5589188B2 (ja) 2010-12-09 2010-12-09 骨補填材、及び骨補填材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010274461A JP5589188B2 (ja) 2010-12-09 2010-12-09 骨補填材、及び骨補填材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012120735A true JP2012120735A (ja) 2012-06-28
JP5589188B2 JP5589188B2 (ja) 2014-09-17

Family

ID=46502848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010274461A Expired - Fee Related JP5589188B2 (ja) 2010-12-09 2010-12-09 骨補填材、及び骨補填材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5589188B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7372724B2 (ja) 2019-12-08 2023-11-01 株式会社オールアバウトライフワークス テープ編み補助器具

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004041320A1 (ja) * 2002-11-06 2004-05-21 National Institute For Materials Science 自己組織化したアパタイト/コラーゲン複合体を含むアパタイト/コラーゲン架橋多孔体及びその製造方法
WO2009131026A1 (ja) * 2008-04-25 2009-10-29 Hoya株式会社 粉末状のアパタイト/コラーゲン複合体、形状賦形型の人工骨ペースト、及びそれらの製造方法
JP2010158516A (ja) * 2008-12-09 2010-07-22 Hoya Corp 吸収置換型人工骨及びその製造方法
JP2010167274A (ja) * 2008-12-26 2010-08-05 Hoya Corp 吸収置換型人工骨及びその製造方法
JP2010194195A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Hoya Corp アパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体の製造方法
WO2010119953A1 (ja) * 2009-04-17 2010-10-21 Hoya株式会社 骨補填材用のリン酸カルシウム系セメント組成物及びそのキット
JP2010233913A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Olympus Terumo Biomaterials Corp 人工骨とその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004041320A1 (ja) * 2002-11-06 2004-05-21 National Institute For Materials Science 自己組織化したアパタイト/コラーゲン複合体を含むアパタイト/コラーゲン架橋多孔体及びその製造方法
WO2009131026A1 (ja) * 2008-04-25 2009-10-29 Hoya株式会社 粉末状のアパタイト/コラーゲン複合体、形状賦形型の人工骨ペースト、及びそれらの製造方法
JP2010158516A (ja) * 2008-12-09 2010-07-22 Hoya Corp 吸収置換型人工骨及びその製造方法
JP2010167274A (ja) * 2008-12-26 2010-08-05 Hoya Corp 吸収置換型人工骨及びその製造方法
JP2010194195A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Hoya Corp アパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体の製造方法
JP2010233913A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Olympus Terumo Biomaterials Corp 人工骨とその製造方法
WO2010119953A1 (ja) * 2009-04-17 2010-10-21 Hoya株式会社 骨補填材用のリン酸カルシウム系セメント組成物及びそのキット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7372724B2 (ja) 2019-12-08 2023-11-01 株式会社オールアバウトライフワークス テープ編み補助器具

Also Published As

Publication number Publication date
JP5589188B2 (ja) 2014-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5898399B2 (ja) 吸収置換型人工骨及びその製造方法
JP4873555B2 (ja) アパタイト/コラーゲン複合体繊維を含む多孔体の製造方法
JP4680771B2 (ja) リン酸カルシウム含有複合多孔体及びその製造方法
JP5945380B2 (ja) 吸収置換型人工骨及びその製造方法
JP4699759B2 (ja) 自己組織化したアパタイト/コラーゲン複合体を含むアパタイト/コラーゲン架橋多孔体及びその製造方法
KR101388567B1 (ko) 우수한 골 재생효능을 갖는 표면개질된 지지체 및 그의 제조방법
JP2009132601A (ja) アパタイト/コラーゲン複合体繊維を含む多孔体及びその製造方法
Tang et al. A fast degradable citrate-based bone scaffold promotes spinal fusion
JP2009268685A (ja) アパタイト/コラーゲン複合体で被覆してなる人工骨、及びその製造方法
JP5458237B2 (ja) アパタイト/コラーゲン複合体からなる膨張性多孔体、及びその製造方法
KR20140086912A (ko) 골접합술용 복합재
JP5008135B2 (ja) アパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体及びその製造方法
JP4934773B2 (ja) アパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体及びその製造方法
JP5589188B2 (ja) 骨補填材、及び骨補填材の製造方法
JP5634754B2 (ja) 骨止血組成物
JP5236894B2 (ja) アパタイト/コラーゲン複合体繊維を含む多孔体及びその製造方法
JP4925315B2 (ja) リン酸カルシウム含有複合多孔体及びその製造方法
JP6018477B2 (ja) 人工骨−軟骨複合体及びその製造方法
JP6094716B1 (ja) リン酸カルシウム含有多孔質複合体及びpthの組み合わせ
JP2005213449A (ja) ゼラチンスポンジ
LT6309B (lt) Trimatis porėtas celiuliozės karkasas kaulo inžinerijai ir jo gavimo būdas
JP2018094394A (ja) 骨補填材および骨補填材の製造方法
JP2021031352A (ja) 多孔体の製造方法、及び多孔体
JP5458317B2 (ja) アパタイト/コラーゲン複合体からなる多孔体の製造方法
TW201221157A (en) A polylactic acid/calcium sulfate scaffold

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140624

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20140703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5589188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees