JP2012111740A - 痩身用皮膚外用剤およびその利用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】体つきや顔の輪郭を短時間でシェイプアップをすることが可能な痩身用皮膚外用剤およびその利用方法を提供すること。
【解決手段】根菜類の抽出物、および、リパーゼを含有する痩身用皮膚外用剤により上記課題が解決される。また、前記抽出物は、前記根菜類の根、茎および葉から選択される1又は2以上の部位から抽出されたものを用いるのが好ましく、前記根菜類としては、ワサビダイコン、ワサビ、ダイコン、カブ、ゴボウ、ニンジン、およびイモ類よりなる群から選択される1種又は2種以上を用いるのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳しくは、痩身効果を有する痩身用皮膚外用剤に関するものである。また、本発明は、痩身用皮膚外用剤の利用方法に関する。
現代の生活様式は過食の機会が多い一方、一定以上の負荷を伴う運動を行う機会が少なくなっているため、肥満になりやすい状況にある。また、ストレスなどにより生体内での脂肪代謝が正常に機能しない結果、体内での中性脂肪などが蓄積し、肥満に至る場合もある。肥満は、糖尿病などの生活習慣病に陥る原因とされており、多くの人々が肥満の予防、改善に取り組んでいるところである。
また、従来より、女性は、自身の体つきに気をかけており、ダイエットなどの太り過ぎの痩身対策を行うことが多いが、近年、男性においても、同様の傾向がみられるとされている。
上記のような、肥満対策や痩身対策としては、食事制限、脂肪吸引、有酸素運動、脂肪燃焼を促進する成分の摂取、脂肪分解成分や植物由来の成分などの外用剤としての利用が行われており、そのためのさまざまな提案がなされている(例えば、特許文献1〜3など)。
特許文献1では、植物の抽出物を用いた痩身効果を有する化粧品または皮膚用薬組成物が提案されているが、使用されている植物はコーヒー豆であり、所望の痩身効果を得るためには、長期間の使用が必要となる。
特許文献2には、入浴するだけで痩身を効率よく行うことができるリパーゼを含む入浴剤が記載されているが、所望の効果を得るには、やはり相応の継続した使用が必要である。また、特許文献3では、リパーゼを用いた化粧品組成物が提案されているが、痩身効果については記載されていない。
特許第4291177号公報 特開平9−30956号公報 特許第2880935号公報
上記問題に鑑み、本発明の目的とするところは、体つきや顔の輪郭を短時間でシェイプアップすることが可能な痩身用皮膚外用剤およびその利用方法を提供することにある。
本発明者は、前述の課題解決のため鋭意検討した結果、根菜類の抽出物とリパーゼを用いることで、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)本発明は、根菜類の抽出物、および、リパーゼを含有する痩身用皮膚外用剤に関する。
(2)本発明は、前記抽出物が、前記根菜類の根、茎および葉から選択される1又は2以上の部位から抽出されたものである(1)記載の痩身用皮膚外用剤に関する。
(3)本発明は、前記根菜類が、ワサビダイコン、ワサビ、ダイコン、カブ、ゴボウ、ニンジン、およびイモ類よりなる群から選択される1種又は2種以上である(1)又は(2)記載の痩身用皮膚外用剤に関する。
(4)本発明は、体つきや顔の輪郭のシェイプアップを目的とした、(1)〜(3)のいずれかに記載の痩身用皮膚外用剤の、局所塗布、塗擦による、美容のための利用方法に関する。
本発明によれば、体つきや顔の輪郭を短時間でシェイプアップをすることが可能である。
本発明に係る痩身用皮膚外用剤は、根菜類の抽出物、および、リパーゼを含有することを特徴とする。
本発明で使用可能な根菜類は、特に限定はない。ここで、根菜類とは、主として直根塊根、塊茎、球根など地下部を食用にする野菜を意味する。
具体的には、
(i)フウチョウソウ目アブラナ科に属するワサビダイコン、ワサビ、ダイコン、カブなど、
(ii)キク目キク科に属するゴボウなど、
(iii)セリ目セリ科に属するニンジンなど、
(iv)ナス目ヒルガオ科に属するサツマイモなど、
(v)ナス目ナス科に属するジャガイモなど、
(vi)サイトイモ目サトイモ科に属するサトイモ、コンニャクイモなど、
(vii)ユリ目ヤマノイモ科に属するナガイモ、ヤマノイモなど、
(viii)トウダイグサ目トウダイグサ科に属するキャッサバなど、
が挙げられるが、これらに限定されない。
また、本発明においてイモ類とは、例えば、上記(iv)〜(viii)に含まれる根菜類を意味する。
本発明では、上記のうち、短時間でのシェイプアップ効果を得る観点から、フウチョウソウ目アブラナ科、キク目キク科、セリ目セリ科に属する根菜類や、イモ類が好ましい。また、フウチョウソウ目アブラナ科に属する根菜類としては、ワサビダイコン、ワサビ、ダイコン、カブがより好ましく、キク目キク科に属する根菜類としてはゴボウがより好ましく、セリ目セリ科に属する根菜類としてはニンジンがより好ましい。
本発明では、上記の根菜類のうち、1種を用いても良いし、2種以上組み合せて用いても良い。
本発明では、上記の根菜類を用いて得られる抽出物(エキス)を用いる。抽出を行う際に用いることができる根菜類の部位は、特に限定はなく、根、茎および葉から選択される1又は2以上の部位を用いることができる。但し、短時間でのシェイプアップ効果を得る観点から、上記の根菜類の直根塊根、塊茎、球根など地下部を用いるのが好ましい。
また、本発明において使用する根菜類の抽出物は、上記の根菜類に対して、溶媒抽出、水/温水抽出などの他、各種公知の処理を行って得ることができる。また、市販のものを用いてもよい。
本発明では、根菜類の抽出物の痩身用皮膚外用剤中の含有量としては、特に限定はないが、0.020wt%以上であれば良い。これより含有量が少ないと所望の効果が得られない傾向にある。また、上限としては、本発明の効果が得られる限り特に限定はないが、1.5wt%であれば良い。これより含有量が多くても、添加量に対する効果が頭打ちになる傾向にある。
本発明において使用するリパーゼは、一般に脂肪分解酵素として知られている酵素である。より詳細には、リパーゼは、グリセリド(アシルグリセロール)を加水分解して脂肪酸を遊離させる酵素であり、その種類としては、トリアシルグリセロールリパーゼ、モノアシルグリセロールリパーゼ、リポプロテインリパーゼが含まれるとされる(バイオテクノロジー辞典、1986年10月9日発行)。本発明で使用するリパーゼとしては、体内の脂肪(例えば、いわゆる皮下脂肪など)を効率的に分解する観点から、トリアシルグリセロールリパーゼが含まれるのが好ましい。
また、本発明で用いるリパーゼは、動植物由来、微生物由来の何れのものでも用いることができる。
本発明では、リパーゼの痩身用皮膚外用剤中の含有量としては、特に限定はないが、0.1wt%以上であれば良い。これより含有量が少ないと所望の効果が得られない傾向にある。また、上限としては、本発明の効果が得られる限り特に限定はないが、1.5wt%であれば良い。これより含有量が多くても、添加量に対する効果が頭打ちになる傾向にある。
本発明では、根菜類の抽出物、および、リパーゼ以外の成分を適宜用いることができる。このような成分としては、水、アルコール類、粘度調整剤、乳化剤、防腐剤、ビタミン類、保湿剤、リパーゼ以外の各種酵素(動植物、微生物など由来のもの何れでも良い)、pH調整剤、着色料、薬効成分などが挙げられる。より具体的には、以下のものを例示できるが、これらに限定されない。
アルコール類としては、エタノールなど、
粘度調整剤としては、カルボマー、セルロースガム、ソルビトール、プロピレングリコール(PG)など、
乳化剤としては、PEG−20水添ヒマシ油など、
防腐剤としては、フェノキシエタノール、メチルパラベン、ブチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソブチルパラベンなど、
ビタミン類(誘導体を含む)としては、ピリドキシンHCl、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、シアノコバラミン、ビタミンA油など、
保湿剤としては、ヒアルロン酸ナトリウム、グルコシルトレハロース、ブチレングリコール、加水分解水添デンプン、乳糖、プロピレングリコール、ソルビトール、ホホバ油、グレープフルーツ果皮油など、
リパーゼ以外の酵素としては、アミラーゼ、プロテアーゼ、グルコシターゼ、セルラーゼ、グルコアミラーゼ、マルターゼ、システインプロテアーゼ、ペプチターゼ、フィターゼ、キシラナーゼ、ラクターゼ、ペプシン、レンニン、トリプトシン、エラスターゼ、カルボキシペプシターゼ、アミノペプシターゼ、ジアスターゼなど、
pH調整剤としては、水酸化カリウムなど、
着色料としては、黄4、青1など、
薬効成分としては、抗炎症剤(例えば、ヤグルマギク花エキスなど)、肌荒れ防止剤(例えば、アラントインなど)、清涼剤(例えば、メントールなど)など、
である。
本発明の痩身用皮膚外用剤は、水溶液、ゲル(ジェル)状、エマルジョン、エアロゾルの形態など、公知の形態を採用することができるが、局所塗布に適した形態としては、ゲル(ジェル)状が好ましい。これらの形態は、上記の任意成分である各種成分を用いて、既知の方法により、調製することができる。
本発明の痩身用皮膚外用剤は、本分野における定法に従って製造すればよいが、例えば、配合成分を水性相、油性相、第3相などのブロックに分けて予め調製し、これらを適宜撹拌混合した後、フィルターにてろ過することで、調製することができる。この際、撹拌速度や撹拌時間は特に限定はないが、撹拌速度は、例えば、500〜1000rpm、撹拌時間は、例えば、2〜10分で行えばよい。
本発明の痩身用皮膚外用剤は、人の身体の各部位、例えば、顔、頚部、上腕部、腹部、背部、腰部、リンパ部、大腿部、ふくらはぎ部、足首部、などの局所に塗布し、さらに塗擦(ないしはマッサージ)して用いることで、従来では考えらない極めて短時間で、当該部位が引き締められ、ないしは、スリム化して、シェイプアップされる。また、必須成分である根菜類の抽出物およびリパーゼは、天然由来のものであり、他の任意成分においても、天然物由来のものを多く使用することで、アレルギー等の副作用を引き起こす可能性をより低減することも可能である。
また、本発明の痩身用皮膚外用剤のこのような効果が得られる機構は、必ずしも明確ではないが、概ね、次のように推測することができる。即ち、本発明の痩身用皮膚外用剤を身体の局所に塗布、塗擦して、皮膚に浸透させると、皮膚に存在するランゲルハンス細胞が皮膚表面の脂肪分等が消失したと認識し、その情報を各細胞に伝達して、生理現象を誘引して皮膚下部の脂肪分等を皮膚表面に送り出し、この脂肪分が皮膚内に浸透した痩身用皮膚外用剤に含まれるリパーゼにより分解され、老廃物として体内処理され、体外に排出される。このような一連の作用が、根菜類の抽出物が存在することにより、効果的に機能するものと考えられる。
また、本発明の痩身用皮膚外用剤の美容のための利用方法としては、当該痩身用皮膚外用剤を局所塗布、塗擦することにより行われるものであるが、より好適な例としては、身体の所定の部位に局所塗布した後、塗布した痩身用皮膚外用剤を皮膚上に広げつつ、ゆっくり押圧しながら痩身用皮膚外用剤を塗り込んで皮膚内に浸透させるステップ、さらに、押圧を緩めて脂肪分の分解を促すステップを適宜繰り返して塗擦することにより行われる。また、本発明の痩身用皮膚外用剤を局所塗布し、その後の塗擦することで、代謝が促進され、減量効果も期待できる。本発明の利用方法を定期的に継続することで、よりシェイプアップ効果とともに減量効果が期待できる。
(実施例1、2、比較例1〜3)
先ず、表1に示す配合成分を含む、A、B、Cの3つのブロックを調製した。調製に際しては、最終成分組成が表2に示す組成となるようにした。各ブロックは、各成分を撹拌槽内に入れ、ゆっくりと手へらにて5〜6回混合した後、撹拌槽に備え付けの撹拌翼にて更に3分間、撹拌混合を行って、調製した。この時の撹拌翼の回転速度は900rpm以下とした。
次に、上記のようにして予め調製したブロックAとCを撹拌槽に入れ、750rpmにて3分間、撹拌混合を行った後、さらに予め調製したブロックBを添加して、900rpmにて5分間、撹拌混合を行った。
その後、上記のようにして得られたブロックA〜Cの混合物を、900メッシュのフィルターにてろ過して、痩身用皮膚外用剤が得られた。痩身用皮膚外用剤の性状は、何れもゲル(ジェル)状であった。
尚、上記の工程は全て、温度26℃、湿度65%HRの環境下にて行った。
Figure 2012111740
Figure 2012111740
(評価)
上記のようにして調製した実施例1、2および比較例1〜3の痩身用皮膚外用剤を、成人男性および女性各2名を被験者として、それぞれの身体の各部位(腰部、腹部、大腿部)に対して局所塗布、塗擦して用いた時に、その前後の各部位の周囲長さ(周長)の変化量を算出した。
局所塗布、塗擦の処方としては、腰部および腹部に対しては痩身用皮膚外用剤30gを用い、大腿部(片足)に対しては同20gを用いた。また、痩身用皮膚外用剤を各部位に局所塗布した後、約3〜5分間にわたり、塗布した痩身用皮膚外用剤を皮膚上に広げつつ、手でゆっくり各部位を押圧しながら痩身用皮膚外用剤を塗り込んで皮膚内に浸透させるステップ、さらに、押圧を緩めて脂肪分の分解を促すステップを適宜繰り返して、痩身美容のための処方を終えた。その後直ちに(処方終了後、概ね30秒以内)、各部位の腰部回り(ウェスト)、腹部周り、大腿部周りを採寸し、塗布前に予め採寸した測定値との差を減少量(=(処方終了直後の周長)−(処方前の周長))とした。算出した減少量(単位:mm)を表3にまとめた。表3に示すように、根菜類の抽出物であるワサビダイコン根エキスとリパーゼとを含む痩身用皮膚外用剤(実施例)は、概ね各部位の周長が比較例より減少しており、従来では考えられない極めて短時間で、各部位のシェイプアップが可能であることが分かる。
Figure 2012111740

Claims (4)

  1. 根菜類の抽出物、および、リパーゼを含有する痩身用皮膚外用剤。
  2. 前記抽出物が、前記根菜類の根、茎および葉から選択される1又は2以上の部位から抽出されたものである請求項1記載の痩身用皮膚外用剤。
  3. 前記根菜類が、ワサビダイコン、ワサビ、ダイコン、カブ、ゴボウ、ニンジン、およびイモ類よりなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1又は2記載の痩身用皮膚外用剤。
  4. 体つきや顔の輪郭のシェイプアップを目的とした、請求項1〜3のいずれかに記載の痩身用皮膚外用剤の、局所塗布、塗擦による、美容のための利用方法。
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