JP3615512B2 - リパーゼ活性賦活剤、該リパーゼ活性賦活剤を含有する皮膚外用剤、痩身用皮膚外用剤及び痩身用浴用剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体において中性脂肪分解酵素として機能しているリパーゼのトリグリセライド分解活性を直接的に上昇させることのできるリパーゼ活性賦活剤に関する。さらに、本発明は、該リパーゼ活性賦活剤を含有する皮膚外用剤、痩身用皮膚外用剤並びに痩身用浴用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
現代の生活様式は過食の機会が多く、運動の機会が少なくなっている。さらに、ホルモンバランスの乱れ、老化、ストレスなどの様々な要因によって生体内での脂肪代謝がうまく行われず、その結果、中性脂肪の異常な蓄積を起こし、過体重や肥満に至る。中性脂肪の体脂肪としての蓄積が大きいケースの肥満は、動脈硬化などの様々な疾病を引き起こすため、速やかな改善が求められている。また、最近の健康や美容への関心の高まりから、老若男女を問わずに体を健康的でスリムにしたいと願う人が増加しており、肥満症でない人においても、中性脂肪の蓄積に関して非常に関心を持っている。
【0003】
そのため、多くの人々がダイエットなどにより痩身化を目指す風潮にある。肥満に対する処置としては、厳格な食事法や脂肪吸引などの痩身法、エアロビクスなどの有酸素全身運動、ギムネマなどの成分による脂肪燃焼促進などが挙げられる。また、カフェインなどのキサンチン誘導体やトウガラシに含まれるカプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシンなどを有効成分として含有する化粧料などが開発されている。
【0004】
さらに、発汗、代謝促進、保湿、疲労回復などを目的とした各種の浴用剤が知られており、手軽に温泉気分を味わうことのできる浴用剤についてもよく知られている。一般に、入浴の効果としては、皮膚の清潔、血管の拡張、血液の循環の促進、物質代謝の増加、各臓器の機能亢進、筋肉や関節の緩和、こりや痛みの除去、病的産物の分解又は吸収が挙げられ、浴用剤はこれらの効果を増進させるものとしても使用されている。
【0005】
しかし、これまでに種々の方法や薬剤などが提案されているが、いずれも、得られる効果の個人差が非常に大きく、中性脂肪等を抑制又は減少させる満足な効果を有するものは、見出されていない。
【0006】
一方、各種の植物から抽出されるエキスが、様々な効果、機能の面から研究され、各産業分野において応用されている。しかし、直接的にリパーゼ活性を賦活化するエキスはこれまで見出されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これまで、様々なエキスに関する研究がなされてきたが、トリグリセライド分解酵素の一つであるリパーゼを賦活させる作用については、検討されていない。したがって、本発明は、リパーゼ活性を直接的に上昇させる作用を有する生薬を見出すことを目的とするものである。
【0008】
さらに、体内脂肪の局在分布は劣等感やストレス、成人病の起因となり得ることから、体内脂肪の減少及び異常蓄積抑制は非常に重要な課題である。本発明は、人及びその他の動物に使用することのできる、全身或いは局所の脂肪の減少を促進し、肥満体質の改善或いは抑制、脂肪の局在化の改善、又は脂肪の増大を防止するのに有効な、新規化粧品類、医薬部外品などの各種の皮膚外用剤、及び、入浴により効率的に痩身することのできる浴用剤を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題について鋭意研究を重ね、リパーゼ活性を直接的に賦活化させる素材を検討した。その結果、生薬であるカクコウ、カシュウ、ニュウコウ、ヒカイが上記作用を有し、これら生薬を含有する皮膚外用剤及び浴用剤が、脂肪組織に蓄積された中性脂肪の分解を促進し、肥満体質の改善或いは抑制、脂肪の局在化の改善、又は脂肪の増大を防止するのに有効であることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のリパーゼ活性賦活剤は、カクコウ、カシュウ、ニュウコウ又はヒカイから選ばれる1種又は2種以上の生薬を含有するものである。
本発明で使用するカクコウとは、シソ科植物のパチョリーの根を除いた全草をいうが、さらに同属植物を用いることもできる。
カシュウとは、タデ科植物のツルドクダミの塊根をいうが、同属植物を用いることもできる。
ニュウコウとは、カンラン科植物の乳香樹から得られる樹液をいうが、同属植物を用いることもできる。
ヒカイとは、ヤマノイモ科植物のオニドコロの根茎をいうが、同属植物を用いることもできる。
【0011】
本発明において、カクコウ、カシュウ、ニュウコウ、ヒカイの各種生薬としては、上記の各種部位を未乾燥のまま又は乾燥させた後、そのままで、あるいは、破砕又は粉砕後に搾取して使用することができる。さらに、これらを溶媒で抽出して得られるエキスや、該エキスから抽出溶媒を蒸発、又は凍結乾燥して得られる不揮発分を使用することができる。
【0012】
抽出溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテルなどのエーテル類等の各種の溶剤が挙げられ、単独あるいは2種以上の混液を任意に組み合わせて使用することができる。
【0013】
本発明で使用される生薬は、医薬または民間薬、食品、化粧品の成分として一般的に用いられているものであり、その安全性が確認されているものである。本発明のリパーゼ活性賦活剤は、化粧品をはじめ、医薬部外品や浴用剤に配合することができる。
【0014】
本発明の皮膚外用剤及び痩身用皮膚外用剤は、前記のリパーゼ活性賦活剤、すなわち、前記生薬から選ばれる1種又は2種以上を含有する。生薬の総配合量は、剤型によっても異なるが、エキスの不揮発分として、皮膚外用剤、痩身用皮膚外用剤中に0.001〜50重量%であるのが好ましい。また、本発明の皮膚外用剤及び痩身用皮膚外用剤の使用量は特に制限はなく、使用者の好みに合わせて適宜調整することができる。
【0015】
また、本発明の痩身用浴用剤においても、前記のリパーゼ活性賦活剤、すなわち前記生薬から選ばれる1種又は2種以上を使用することができ、その総配合量は、剤型によっても異なるが、エキスの不揮発分として、浴用剤中に0.01〜50重量%であるのが好ましい。
【0016】
本発明の皮膚外用剤、痩身用皮膚外用剤及び痩身用浴用剤には、上記各種生薬の他に、通常の外用剤において使用される公知の機能性成分、例えば保湿剤、エモリエント剤、血行促進剤、細胞賦活剤、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤、美白剤、過酸化物抑制剤、収れん剤などを配合することができる。例えば、グリセリン、ブチレングリコール、尿素、アミノ酸類などの保湿剤;スクワラン、マカデミアナッツ油、ホホバ油などのエモリエント剤;ビタミンE類、トウガラシチンキ、イチョウエキスなどの血行促進剤;核酸などの細胞賦活剤;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸などの抗酸化剤;グリチルリチン、アラントイン、オウゴンエキス、オトギリソウエキス、オウバクエキス、ゲンノショウコウエキス、コンフリーエキスなどの抗炎症剤;ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン塩などの抗菌剤;アスコルビン酸、アルブチン、コウジ酸などの美白剤;スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)等の過酸化物抑制剤、アマチャエキス、アロエエキス、エイジツエキス、インチンコウエキス、シャクヤクエキスなどの収れん剤;さらに、ブトパミン、イソプロテレノールなどのβアドレナリン様作用物質;ヨヒンビン、エルゴトキシンなどのα2アドレナリン様作用抑制剤;カフェイン、テオフィリンなどのキサンチン誘導体等の脂肪細胞の減少又は抑制作用を有する公知物質等を配合することができる。また、胎盤抽出物、乳酸菌培養抽出物などの動物・植物・微生物由来の各種抽出物などを自由に添加して使用することが出来る。
【0017】
本発明の皮膚外用剤或いは痩身用皮膚外用剤の剤型は、外用可能な剤型であれば特に制限はなく、例えば、ペースト剤、クリーム、軟膏、ローション、乳液、パック、パウダー、パップ剤などが例示できる。
本発明の痩身用浴用剤の剤型としては、浴用に適用可能なあらゆる剤型を意味し、例えば、粉末、顆粒状などの固形製剤、乳液、ペースト状などの液体製剤などが挙げられる。
【0018】
また、本発明の皮膚外用剤或いは痩身用皮膚外用剤には、その剤型化のために、界面活性剤、油脂類などの基剤成分や、必要に応じて公知の増粘剤、防腐剤、等張化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、香料、着色料など種々の添加剤を併用できる。
【0019】
上記の界面活性剤としては、限定されるものではなく、一般的な非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤を用いることができる。例えば、高級アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物、高級脂肪酸アミドのアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールの脂肪酸エステル、硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、ステロール等のアルキレンオキサイド付加物等の非イオン系界面活性剤;アルキル硫酸ナトリウム、アルキロイルメチルタウリンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等の陰イオン系界面活性剤;塩化アルキルピリジニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等の陽イオン性界面活性剤;アルキルアミノプロピオン酸ナトリウム、アルキルポリアミノエチルグリシン等の両イオン性界面活性剤が挙げられる。これらのうち1種又は2種以上を選択して使用することができる。
【0020】
本発明において使用可能な基剤成分としては、限定されるものではなく、例えば、オリーブ油、ツバキ油、ホホバ油、アボガド油、マカデミアナッツ油、スクワラン、スクワレン、馬油など、一般的に知られている油脂類が挙げられる。
増粘剤の例として、限定されるものではなく、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、及びこれらの各種誘導体;ヒドロキシアルキルセルロースなどのセルロース類及びその誘導体;デキストラン、ゼラチン、アラビアガム、トラガントガムなどのガム類;カルボキシビニルポリマーなどの水溶性高分子などが挙げられる。
【0021】
防腐剤の例として、限定されるものではなく、例えば、パラヒドロキシ安息香酸エステル、塩化アルキルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン塩、ヒノキチオールなどが挙げられる。
等張化剤の例として、限定されるものではなく、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、などの無機塩類が挙げられる。
【0022】
紫外線吸収剤の例として、限定されるものではなく、例えば、パラアミノ安息香酸、ベンゾフフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などが挙げられる。
キレート剤の例として、限定されるものではなく、例えば、エチレンジアミン四酢酸、フィチン酸、クエン酸及びこれらの水溶性塩などが挙げられる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0024】
リパーゼ活性賦活作用の評価
一般的なリパーゼ活性測定法を一部改良して、下記の方法に準じて評価した。
(使用薬品類)
PVA溶液:クラレポバール(クラレ(株)製)117を18gとクラレポバール215を2gとを約800mLの水に懸濁し、攪拌しつつ加熱し、完全に溶解するまで75〜80℃に保持した。室温まで冷却した後、水を加えて1000mLとした。
オリーブ油乳液:上記のPVA溶液75mL、オリーブ油(日本薬局方)22.9gをホモミキサーを用いて、6000rpmで10分間乳化した。
リパーゼ溶液:L.P.L“Amano”80(天野製薬(株)製)を蒸留水で約150U/gに調整した。
停止液:アセトン−エタノール(1:1(v/v))混液
0.02×10−3mol/mの水酸化ナトリウム水溶液
【0025】
(操作)
オリーブ油乳液5mL、蒸留水4mLとエキス0.03g(不揮発分換算)を100mLの共栓三角フラスコにとり、よく混ぜ合わせ37℃の恒温水槽中で10分間予熱した。リパーゼ溶液を1mL正確に加え、約15秒間混ぜ合わせ、37℃で反応させた。リパーゼ溶液を加えてから正確に15分後、停止液を40mL注ぎ、自動滴定装置を用いて0.02×10−3mol/mの水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。このときの、水酸化ナトリウム水溶液の所要量をAmLとする。
【0026】
オリーブ油乳液5mLと蒸留水4mLを100mLの共栓三角フラスコにとり、よく混ぜ合わせ37℃の恒温水槽中で10分間予熱した。リパーゼ溶液を1mL正確に加え、約15秒間混ぜ合わせ、37℃で反応させた。リパーゼ溶液を加えてから正確に15分後、停止液を40mL注ぎ、自動滴定装置を用いて0.02×10−3mol/mの水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。このときの、水酸化ナトリウム水溶液の所要量をBmLとする。
【0027】
オリーブ油乳液5mLと蒸留水4mLを100mLの共栓三角フラスコにとり、よく混ぜ合わせ37℃の恒温水槽中で10分間予熱した。次いで、停止液を40mL注ぎ、約15秒間混ぜ合わせ、15分後、リパーゼ溶液1mLを正確に加えた。自動滴定装置を用いて0.02×10−3mol/mの水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。このときの水酸化ナトリウム水溶液の所要量をCmLとする。
【0028】
蒸留水9mLとエキス0.03g(不揮発分換算)を100mLの共栓三角フラスコにとり、よく混ぜ合わせ37℃の恒温水槽中で10分間予熱した。リパーゼ溶液を1mL正確に加え、約15秒間混ぜ合わせ、37℃で反応させた。リパーゼ溶液を加えてから正確に15分後、停止液を40mL注ぎ、自動滴定装置を用いて0.02×10−3mol/mの水酸化ナトリウム水溶液で滴定した。このときの水酸化ナトリウム水溶液の所要量をDmLとする。
上記のA、B、C及びD値から、リパーゼ活性賦活率を下記の式により算出した。
リパーゼ活性賦活率(%)=[(A−D)×100/(B−C)]
【0029】
実施例1〜4
カクコウ(シソ科植物のパチョリーの根を除く全草の乾燥物)、カシュウ(タデ科植物のツルドクダミの塊根の乾燥物)、ニュウコウ(カンラン科植物の乳香樹から得られる樹液)、ヒカイ(ヤマノイモ科植物のオニドコロの根茎の乾燥物)の細片について、それぞれ50gを50%エタノール水溶液300mLに浸漬し、室温下で24時間かけて抽出し、各植物エキスを得た。
得られたエキスについて、それぞれ上記のリパーゼ活性賦活作用を評価した。なお、各エキスの不揮発分は、試料5gをシャーレにとり、これを105℃の乾燥機(パーフェクトオーブンPV−210、タバイエスペック(株)製)中に3時間放置した後の残存重量率から算出した。
【0030】
【表1】
Figure 0003615512
【0031】
表1に示すように、実施例1〜4のエキスはリパーゼ活性賦活作用を示した。このことから、本発明のエキスは、リパーゼの活性を有意に賦活させることがわかり、皮下脂肪等の中性脂肪組織の減少、抑制に有効であることがわかった。なお、表1において、比較例1の値は、エキスが無添加のときの値である。
次に、本発明の皮膚外用剤の処方例を示すが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0032】
皮膚外用剤の処方(処方例1〜23)
【表2】
Figure 0003615512
【0033】
【表3】
Figure 0003615512
【0034】
表2に示す組成で皮膚外用剤を調製した。調製法は下記の通りである。
まず、a成分を約70〜80℃に加熱した。c成分の約80%を用いて、b成分を約70〜80℃で加熱溶解させ、この溶液を、約70〜80℃でa成分に、撹拌しながら徐々に加えた。次いで、これを室温まで冷却し、d成分及びe成分を加え、均一になるまで混合した。
【0035】
ここで、表2中、a成分の、ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(12)ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレン(30)コレステロール、の括弧内の数字は、エチレンオキサイドの付加モル数を示す。c成分の「適量」とは、皮膚外用剤の全量を100gとするための量を意味する。d成分のカルボキシビニルポリマーには、カーボポール980(BF Good rich社製)を用いた。また、e成分の各種エキスには、実施例1〜4で得られた各種エキスの不揮発分の1重量%溶液(溶媒は蒸留水を用いた)を用いた。その他の成分は全て、化粧品原料基準により規定された成分を用いた。
【0036】
実施例5〜13及び比較例2
表2の処方例5、6、7、8、14、15、16、17及び18について、ウエスト及び腹周りの脂肪層に悩む男性20名、女性20名に対してモニターを行い、脂肪層の増加減少を調べた。
それぞれ2名ずつの10の群に分け、第1群は処方例5を(実施例5)、第2群は処方例6を(実施例6)、第3群は処方例7を(実施例7)、第4群は処方例8を(実施例8)、第5群は処方例14を(実施例9)、第6群は処方例15を(実施例10)、第7群は処方例16を(実施例11)、第8群は処方例17を(実施例12)、第9群は処方例18を(実施例13)使用した。第10群は、処方例5において、カクコウエキスの代わりに蒸留水を用いて調整した皮膚外用剤を使用した(比較例2)。なお、皮膚外用剤の使用方法は、入浴後に各外用剤を手のひらに500円玉大取り、マッサージしながら塗擦する以外は通常の生活をして、これを1か月間続けた。試験前後のウエスト及び腹周りの寸法を測定し、痩身効果を評価した。測定結果を表3に示す。
【0037】
【表4】
Figure 0003615512
【0038】
リパーゼ活性賦活作用を有するエキス、つまり本発明のリパーゼ活性賦活剤を添加していない比較例2の皮膚外用剤では、ウエスト及び腹周りの寸法はほぼ変化がなかったが、本発明のリパーゼ活性賦活剤を配合した皮膚外用剤はいずれも寸法が減少していることから痩身効果が認められ、痩身用皮膚外用剤として有用であることが分かる。
また、前記のリパーゼ活性賦活率の数値が低いエキスであっても、剤型化して実際に使用した場合、その痩身効果は十分なものである。したがって、in vitroの試験で効果があるものは、in vivoにおいて痩身効果が十分に期待できるということがわかる。
【0039】
浴用剤の処方(処方例24〜36)
【表5】
Figure 0003615512
【0040】
表4に示す組成で浴用剤を調整した。f成分とg成分をそれぞれ、均一になるまで混合した後f成分とg成分とを混合し、さらに均一になるまで混合して浴用剤を得た。ここで、表4中の各種エキスには、実施例1〜18で得られた各種エキスの不揮発分の1重量%水溶液(溶媒は蒸留水を用いた)を用いた。この処方で用いた成分は、すべて化粧品原料基準により規定されたものを用いた。
【0041】
実施例19〜23及び比較例3
表4の処方例29、30、31、32及び36について、それぞれ、脂肪層に悩む男性12名、女性12名に対してモニターを行い、使用感をした。
それぞれ2名ずつの6群にわけ、第1群は処方例29を(実施例19)、第2群は処方例30を(実施例20)を第3群は処方例31を(実施例21)、第4群は処方例32を(実施例22)を第5群は処方例36を(実施例23)を使用した。第6群は、処方例29において、各種エキスの代わりに蒸留水を用いて調整した浴用剤を使用した。使用方法は、150Lの浴槽に浴用剤30gを溶かし、よく混ぜた後に入浴した以外は通常の生活をして、これを1か月続けた。
1か月後、二の腕、ウエスト、腹部、ふくらはぎの各所について、下記の3段階にて使用感を評価した。評価を表5に示す。
○;引き締まったと感じる
△;やや引き締まったと感じる
×;変わらない
【0042】
【表6】
Figure 0003615512
【0043】
本発明の浴用剤を使用した被験者はいずれも引き締まったと感じており、特に痩身用途に有効であることが分かる。
【0044】
【発明の効果】
カクコウ、カシュウ、ニュウコウ及びヒカイの生薬は直接的にリパーゼ活性を賦活させる作用があり、リパーゼ活性賦活剤として有用である。本発明のリパーゼ活性賦活剤は、化粧品をはじめ、医薬部外品や浴用剤に配合することができる。特に、痩身用皮膚外用剤や痩身用浴用剤として、全身或いは局所の中性脂肪の減少を促進し、肥満の改善及び抑制或いは防止することができる。

Claims (4)

  1. カクコウ、カシュウ、ニュウコウ又はヒカイより選ばれる1種又は2種以上の生薬を含有するリパーゼ活性賦活剤。
  2. 生薬であるカシュウを含有するリパーゼ活性賦活剤を含む皮膚外用剤。
  3. カクコウ又はカシュウより選ばれる1種又は2種の生薬を含有するリパーゼ活性賦活剤を含む痩身用皮膚外用剤。
  4. カクコウ又はカシュウより選ばれる1種又は2種の生薬を含有するリパーゼ活性賦活剤を含む痩身用浴用剤。
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