JP2012106388A - 記録装置及び記録装置における記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体エンド時でも液体が残っている側の液体収容体に接続されたノズル列を使用して記録できるうえ、液体エンド時の使用ノズル列に応じて記録データを変える必要がなく、記録に必要な処理を効率よく行うことができる記録装置及び記録装置における記録方法を提供する。
【解決手段】インクエンドになると(S11で肯定判定)、スロー印刷モードとなり(S24)、ノズル1列分の印字データを生成する(S25)。インクエンドが第1インクカートリッジであれば、印字データをノズル列Dにセットしてインクエンドでない側の第2インクカートリッジに接続されたノズル列Dからインクを噴射して印刷を行う(S27,S29)。一方、インクエンドが第2インクカートリッジであれば、印字データをノズル列Cにセットしてインクエンドでない側の第1インクカートリッジに接続されたノズル列Dからインクを噴射して印刷を行う(S28,S29)。
【選択図】図11

Description

本発明は、同一種の液体を収容する複数の液体収容体のうち少なくとも一つが液体エンドになると、液体が残っている側の液体収容体から液体が供給されるノズル列を使用して記録を行う記録装置及び記録装置における記録方法に関する。
この種の印刷装置として、インクカートリッジから供給されたインクを記録ヘッドのノズルから噴射し、用紙などの印刷媒体に文書や画像などを印刷するインクジェット式プリンターが知られている。
従来、同一色のインクを収容する複数のインクタンクのそれぞれのインク残量に応じて、インクドットの形成に使用するインクタンクが選択される構成の印刷装置が開示されている(例えば特許文献1、2等)。例えば特許文献1に記載の印刷装置によれば、黒インクを噴射可能な追加ノズル列と黒インクノズル列とがそれぞれ追加インクタンクと黒インクタンクに別々に接続されている。追加ノズル列が黒インクノズル列に対して副走査方向に2ドットずれている。このため、白黒印刷モードの場合において、追加インクタンクと黒インクタンクの双方が使用可能インクタンクに決定されている場合は、追加ノズル列と黒インクノズル列との双方を利用して高速に印刷が行われる。この場合、同一の主走査で、追加ノズル列と黒インクノズル列Kは、異なるラスタラインを形成することになる。
また、一方のインクタンクのインク残量が閾値以上ない場合には、複数のインクタンクのうちのいずれか一方にインクが残っていれば、残っている側のインクタンクからインクの供給を受けるノズル列を使用してインクドットを形成することができるようになっている。
また、特許文献2に記載の印刷装置は、同一色のインクを供給するための少なくとも一対のインクカートリッジよりインク供給バルブ介して択一的にインクがインクジェット式記録ヘッドへ供給される。この印刷装置では、インクカートリッジのいずれかがインクエンドに達したことをインクエンド検出手段が検出すると、バルブ開閉制御手段によってバルブが切り換えられ、印刷を継続できる。
特開2003−1842号公報 特開2000−15837号公報
しかしながら、特許文献1の印刷装置では、複数のインクタンクのうちのいずれか一方にインクが残っていれば、残っている側のインクタンクからインクの供給を受けるノズル列を使用してインクドットを形成する。この場合、追加ノズル列と黒インクノズル列は副走査方向に2ドットずれており、一回の主走査で印刷するドットが追加ノズル列と黒インクノズル列で異なることになるので、使用ノズル列に応じた異なる印字データを作成する必要がある。
この場合、インクエンド検出時に、インクエンドのインクタンクを確認し(カートリッジ確認処理)、インクが残っている他方のインクタンクに接続されたノズル列を使用ノズル列に選択する(ノズル選択処理)。そして、選択した使用ノズル列に応じた印字データを生成する(印字データ生成処理)。また、印字データの受け付け先は、印字データが使用ノズル列に応じた正しいものであるかどうかを確認する(データ確認処理)。そして、印字データが使用ノズル列に対応する正しいものであると確認できると、その印字データを対応するノズル列の駆動系へセットして、記録ヘッドの使用ノズル列からインク滴を噴射させることにより、用紙への印刷が行われる。
このようにインクが残っている側のインクカートリッジに接続されたノズル列を識別し、その識別したノズル列に応じた印字データを生成する必要があるので、上記のように、カートリッジ確認処理、ノズル選択処理、印字データ生成処理、データ確認処理など、複数の処理が必要となっていた。このため、インクタンクがインクエンドになったときに行うべき処理が複雑化していた。この結果、処理の複雑化によるCPUの処理負担が増すうえ、印刷装置のノズル配列パターンの異なる機種間で、この処理用のプログラムを共用できないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、液体エンド時でも液体が残っている側の液体収容体に接続されたノズル列を使用して記録できるうえ、液体エンド時の使用ノズル列に応じて記録データを変える必要がなく、記録に必要な処理を効率よく行うことができる記録装置及び記録装置における記録方法を提供することにある。
同一種の液体をそれぞれ収容するM個(但しMは2以上の自然数)の液体収容体のそれぞれから液体が供給されるとともに主走査方向に移動可能な記録手段と、記録媒体を副走査方向へ搬送する搬送手段とを備えた記録装置であって、ノズルの副走査方向の位置が全て同じになるM本のノズル列が主走査方向に位置をずらして配置された前記記録手段と、前記M個の液体収容体からの液体を前記M本のノズル列へ供給する流路と、前記M個の液体収容体のうち一つが液体エンドになったか否かを判定する判定手段と、前記M個の液体収容体が一つも液体エンドでなかったと判定された場合、前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分を記録しうる第1の記録データを生成し、前記液体エンドになったと判定された場合、前記M本のノズル列に共通に使用可能なノズル一列分を記録しうる第2の記録データを生成するデータ生成手段と、前記第1の記録データを、前記M本のノズル列の駆動系へ送って前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分の記録を行い、前記液体エンドの場合に、前記第2の記録データを前記液体エンドでない液体収容体に対応するノズル列の駆動系へ送って当該ノズル列を用いてノズル一列分の記録を行う制御手段と、を備えたことを要旨とする。
本発明の一実施態様によれば、M個の液体収容体が一つも液体エンドでなかったと判定された場合、データ生成手段により、M本のノズル列を全て使用してノズル一列分を記録しうる第1の記録データが生成される。そして、制御手段により、この第1の記録データがM本のノズル列の駆動系へ送られることによりM本のノズル列を全て使用してノズル一列分の記録が行われる。また、液体エンドになったと判定された場合、データ生成手段により、M本のノズル列に共通に使用可能なノズル一列分を記録しうる第2の記録データが生成される。そして、制御手段により、第2の記録データが液体エンドでない液体収容体に対応するノズル列の駆動系へ送られることにより当該ノズル列を用いてノズル一列分の記録が行われる。よって、液体収容体が液体エンドになっても、液体が残っている側の液体収容体から供給される液体によって記録できるうえ、液体エンド時の記録において使用ノズル列に応じて生成すべき記録データを変える必要がないので、必要な処理を効率よく行うことができる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記記録手段には、前記M本のノズル列を第1のノズル列とした場合に当該第1のノズル列のうち1本の共通ノズル列に対して副走査方向にノズルの位置がノズルピッチΔPの1/Jずつずらして設けられた当該共通ノズル列を含めたJ本(但しJはM以上の自然数)の第2のノズル列を備え、前記J本の第2のノズル列をM組に分けた各組の第2のノズル列を前記M個の液体収容体のそれぞれに接続するように前記流路は設けられ、前記データ生成手段は、前記共通ノズル列を除いた(J−1)本の第2のノズル列の全ノズルを使用して記録しうる前記第1の記録データを生成し、一方、前記(J−1)本の第2のノズル列を記録に使用しない前記第2の記録データを生成することが好ましい。
本発明の一実施態様によれば、液体エンドと判定されない場合は、データ生成手段により、共通ノズル列を除いた(J−1)本の第2のノズル列の全ノズルを使用して記録しうるとともにM本の第1のノズル列を全て使用してノズル一列分を記録しうる第1の記録データが生成される。よって、制御手段が第1の記録データを駆動系へ送ると、(J−1)本の第2のノズル列の全ノズルを使用した(J−1)列分の記録と、M本の第1のノズル列を全て使用したノズル一列分の記録とを合わせたJ列分の記録が行われる。よって、ノズルピッチΔPの1/Jの小さな画素ピッチの高い記録解像度で印刷できる。一方、液体収容体が液体エンドになったと判定された場合は、データ生成手段により、(J−1)本の第2のノズル列を記録に使用せず、かつM本のノズル列に共通に使用可能なノズル一列分を記録しうる第2の記録データが生成される。よって、制御手段が第2の記録データを駆動系へ送ると、M本のノズル列のうち液体エンドでない液体収容体に接続された一本のノズル列を使用した記録が行われる。従って、液体エンドでないときには、1回の主走査で、ノズルピッチΔPの1/Jの小さな画素ピッチの高解像度で記録できるうえ、液体エンド時には液体エンドでない液体収容体に接続された第1のノズル列を使用して、1回の主走査でノズルピッチΔPに等しい画素ピッチの解像度で記録を行うことができる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記液体エンドと判定されていない場合、前記制御手段は、前記記録手段の一回の主走査で、前記M本の第1のノズル列を全て使用して合計でノズル一列分の記録を行うことが好ましい。
本発明の一実施態様によれば、液体エンドと判定されていない場合、M個の液体収容体が全て液体が残っている場合は、記録手段の一回の主走査で、M本の第1のノズル列を全て使用して合計でノズル一列分の記録が行われる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記液体エンドと判定されていない場合、前記制御手段は、前記M本の第1のノズル列を1/M列分ずつ使用して記録を行わせることが好ましい。
本発明の一実施態様によれば、液体エンドと判定されていない場合、M本の第1のノズル列を1/M列分ずつ使用して記録が行われる。このため、M個の液体収容体から対応するノズル列への液体供給量の偏りを小さく抑えることができる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記液体エンドと判定されていない場合、前記制御手段は、前記M本の第1のノズル列間で、使用するノズルを、規定間隔毎に切り換えることが好ましい。
本発明の一実施態様によれば、液体エンドと判定されていない場合、M本の第1のノズル列間で、合計でノズル一列分となる各第1のノズル列における使用ノズルが、規定間隔毎に切り換えられる。この結果、液体エンドでない場合の記録時に、M本の第1のノズル列の全ノズルが記録に使用され、ノズル内の例えばインク等の液体が増粘又は固化して起こるノズルの目詰まりの発生頻度を低減し易くなる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記規定間隔は、記録1頁分の間隔であることが好ましい。本発明の一実施態様によれば、M本の第1のノズル列間で使用ノズルが記録1頁毎に切り換えられる。よって、1頁の記録途中で使用ノズルが変更されることに起因する記録画質(記録品質)の低下を抑制できる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記液体エンドと判定されて、前記M本の第1のノズル列のうち液体エンドでない液体収容体と接続された第1のノズル列を用いて記録を行う場合、前記制御手段は、前記記録媒体をノズルピッチΔPの1/Jのピッチで搬送するように前記搬送手段を制御することが好ましい。
本発明の一実施態様によれば、M本の第1のノズル列のうち液体エンドでない液体収容体と接続された第1のノズル列を用いて記録を行う場合、制御手段により、記録媒体をノズルピッチΔPの1/Jのピッチで搬送するように搬送手段が制御され、ノズルピッチΔPの1/Jの画素ピッチの記録解像度の記録が行われる。よって、液体エンドである場合でも、液体エンドでないときと同じ記録解像度で記録を行うことができる。
本発明の態様の一つは、同一種の液体をそれぞれ収容するM個(但しMは2以上の自然数)の液体収容体のそれぞれから液体の供給を受けるとともに主走査方向に移動可能な記録手段と、記録媒体を副走査方向へ搬送する搬送手段とを備えた記録装置における記録方法であって、前記記録装置は、ノズルの副走査方向の位置が全て同じになるM本のノズル列が主走査方向に位置をずらして配置された前記記録手段と、前記M個の液体収容体からの液体を前記M本のノズル列へ供給する流路と、を備え、前記M個の液体収容体のうち一つが液体エンドになったか否かを判定する判定ステップと、前記M個の液体収容体が一つも液体エンドでなかったと判定された場合、前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分を記録しうる第1の記録データを生成し、前記液体エンドになったと判定された場合、前記M本のノズル列に共通に使用可能なノズル一列分を記録しうる第2の記録データを生成するデータ生成ステップと、前記第1の記録データを、前記M本のノズル列の駆動系へ送って前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分の記録を行い、前記液体エンドの場合に、前記第2の記録データを前記液体エンドでない液体収容体に対応するノズル列の駆動系へ送って当該ノズル列を用いてノズル一列分の記録を行う制御ステップと、を備えたことを要旨とする。本発明の一実施態様によれば、上記記録装置に係る発明と同様の効果を得ることができる。
本発明を具体化した一実施形態におけるプリンターの斜視図。 記録ヘッドへインクを供給するインク供給系を示す模式図。 ノズル配列を示す模式図。 プリンターの電気的構成及び一部機能構成を示すブロック図。 プリンターにおける制御系を示すブロック図。 (a),(b)ノズル列を分割した各ノズル群を示す模式図。 (a),(b)通常印刷モードにおける使用ノズルを示す模式図。 (a),(b)図7と異なる例による通常印刷モードにおける使用ノズルを示す模式図。 (a),(b)通常印刷モードにおける印字データの割当て方法を示す模式図。 (a)印字データ、(b),(c)スロー印刷モードにおける印字データの割当て方法を示す模式図。 印刷処理ルーチンを示すフローチャート。
以下、本発明をインクジェット式のプリンターに具体化した一実施形態を、図1〜図11に基づいて説明する。
図1に示すように、記録装置の一例としてのインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター11」という)は、例えばホスト装置100と通信可能に接続されて用いられる。ホスト装置100は、その本体101内にプリンタードライバー104を備えている。ユーザーがキーボード102A及びマウス102Bを含む入力装置102を操作してモニター103に文書や画像を表示させているアプリケーションにその文書や画像などの印刷対象の印刷の実行を指示したときなどにプリンタードライバー104は起動される。
プリンタードライバー104は、入力装置102を操作して入力設定された印刷条件に基づいて、モニター103に表示された印刷対象の画像データに対して、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理等の各種処理を順次施して、CMYK表色系の印字データ(イメージデータ)を生成する。そして、プリンタードライバー104は、印字データに印刷制御コマンドをヘッダーとして付した印刷データをプリンター11へ送信する。プリンター11はホスト装置100から受信した印刷データに基づき画像等の印刷を行う。
図1に示すプリンター11はシリアルプリンターであり、同図では外装ケースを取り外した状態にある。上側が開口する略四角箱状の本体ケース12内に架設されたガイド軸13にはキャリッジ14が主走査方向(図1におけるX方向)に案内されて往復動可能な状態で設けられている。キャリッジ14の背面に固定された無端状のタイミングベルト15は、本体ケース12の背板内面上の左右両側に配設された一対のプーリー16,17に巻き掛けられている。一方のプーリー16と駆動軸が連結されているキャリッジモーター18が正逆転駆動されることにより、キャリッジ14は主走査方向Xに往復動する構成となっている。
キャリッジ14の下部には、液体の一例であるインクを噴射する記録手段の一例としての記録ヘッド19が設けられている。また、本体ケース12内において記録ヘッド19と対向する下方位置には、記録ヘッド19と記録媒体の一例である用紙Pとの間隔を規定する支持台20がX方向に延びる状態で配置されている。また、キャリッジ14の上部には、第1インクカートリッジ21と第2インクカートリッジ22が着脱可能に装填されている。本実施形態の各インクカートリッジ21,22は黒(K)用のインクカートリッジであり、黒インクが収容されている。記録ヘッド19は、各インクカートリッジ21,22から供給された黒インクを、支持台20との対向面に形成されたノズルから噴射(吐出)する。なお、インクカートリッジの装填方式は、キャリッジ14上に装填される所謂オンキャリッジタイプに限定されず、プリンター本体側に設けられたカートリッジホルダー(図示せず)に装填される所謂オフキャリッジタイプでもよい。また、本実施形態では、第1インクカートリッジ21により第1の液体収容体の一例が構成され、第2インクカートリッジ22により第2の液体収容体の一例が構成されている。
また、プリンター11の背面側には、給紙トレイ23と、給紙トレイ23上に積重された多数枚の用紙P(但し、図1では給紙トレイ23上の用紙は省略している)のうち最上位の1枚のみを分離して副走査方向Y下流側へ供給する自動給紙装置(Auto Sheet Feeder)24とが設けられている。
また、本体ケース12の図1における右側下部に配置された紙送りモーター25が駆動されることにより、紙送りローラー及び排紙ローラー(いずれも図示省略)が回転駆動されて、用紙Pが副走査方向Y下流側へ搬送される。そして、キャリッジ14を主走査方向Xに往復動させながら記録ヘッド19のノズルから用紙Pに向けてインクを噴射する印字動作と、用紙Pを副走査方向Y下流側へ所定の搬送量で搬送する紙送り動作とを略交互に繰り返すことで、用紙Pに文字や画像等の印刷が施される。なお、本実施形態では、紙送りモーター25、紙送りローラー及び排紙ローラー等により、搬送手段が構成される。
また、プリンター11には、キャリッジ14の移動距離に比例するパルス数のパルスを出力するリニアエンコーダー26がガイド軸13に沿って延びるように架設されている。プリンター11では、リニアエンコーダー26の出力パルスを用いて求められるキャリッジ14の移動位置、移動方向及び移動速度に基づいて、キャリッジ14の速度制御及び位置制御が行われる。また、プリンター11においてキャリッジ14の移動経路上の一端側の位置(図1における右端位置)がホーム位置(ホームポジション)となっている。ホーム位置にある際のキャリッジ14の直下には、記録ヘッド19のノズル目詰まり等を予防・解消するためのクリーニング等を行うメンテナンス装置28が配設されている。
図1に示すメンテナンス装置28は、昇降可能に設けられたキャップ29を記録ヘッド19のノズル形成面(例えば下面)に当接するまで上昇させ、その当接状態で吸引ポンプ30を駆動させてキャップ29内に負圧を付与することにより、記録ヘッド19のノズルからインクを強制的に吸引する。このインク吸引により、ノズル内の増粘インクやインク流路内の気泡などがインクと共にキャップ29内へ排出除去されるクリーニングが行われる。キャップ29内へ吸引排出された廃インクは、吸引ポンプ30の駆動により、支持台20の下側に配置された廃液タンク31に排出される。なお、記録ヘッド19は、フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable)(以下、「FFC32」という)を介してプリンター本体側のコントローラーと電気的に接続されている。
次に、記録ヘッド19におけるノズル列の配列パターン及び記録ヘッド19へのインク供給系について図2を用いて説明する。
図2に示すように、記録ヘッド19の底面は複数個のノズルが開口するノズル形成面19Aとなっている。ノズル形成面19Aには、副走査方向(図2における上下方向)に一定のノズルピッチで一列に配列された計180個のノズルによりそれぞれ構成される計4列のノズル列A〜Dが形成されている。
第1インクカートリッジ21は、記録ヘッド19内の流路及びキャリッジ14内の流路よりなる第1流路35を通じてノズル列A,Cと接続されている。また、第2インクカートリッジ22は、記録ヘッド19内の流路及びキャリッジ14内の流路よりなる第2流路36を通じてノズル列B,Dと接続されている。第1インクカートリッジ21からのインクは、流路35aを通じてノズル列Aに供給されるとともに,流路35cを通じてノズル列Cに供給されるようになっている。また、第2インクカートリッジ22からのインクは、流路36bを通じてノズル列Bに供給されるとともに、流路36dを通じてノズル列Dに供給されるようになっている。
図3に示すように、各ノズル列A〜Dを構成するノズルNzは、一定のノズルピッチΔPの間隔で副走査方向Yに沿って配列されている。本実施形態では、ノズルピッチをΔPとすることで、ノズル一列で120dpiの印刷解像度での印刷が可能になっている。
ノズル列Aを構成するノズルNzに対して、ノズル列Bを構成するノズルNzは、ノズルピッチの1/3ピッチ分だけ副走査方向Yの上流側(図2では上側)へずれている。さらにノズル列Bを構成するノズルNzに対して、ノズル列Cを構成するノズルNzは、ノズルピッチの1/3ピッチ分だけ副走査方向Yの上流側へずれている。そして、三本のノズル列A〜Cを用いた印刷を行うことにより、360dpiの印刷が可能になっている。つまり、N(但しNは2以上の自然数)本のノズル列を、副走査方向YにノズルピッチΔPの1/Nずつずらして配置することで、ノズル列一本当たりの印刷解像度(本例では120dpi)のN倍の印刷解像度(本例では360dpi)での印刷が可能になっている。
ここで、本実施形態のインクカートリッジ21,22は一個につき、ノズル列換算で1.5列分のインク供給能力をもつ。そこで、本実施形態では、360dpiの印刷を可能に配列された三本のノズル列A,B,Cに対し、そのうち一本のノズル列Cと副走査方向Yにノズル位置が全て同じになるノズル列Dをもう一本追加して、計4本としている。
そして、本実施形態では、第1インクカートリッジ21は、ノズル列Aの1列分とノズル列Cの0.5列分の和に相当する1.5列分の量のインクを供給する。つまり、ノズル列Aの1列分のノズルNzとノズル列Cの0.5列分のノズルNzを、印刷に用いる使用ノズルとする。また、第2インクカートリッジ22は、ノズル列Bの1列分とノズル列Dの0.5列分の和に相当する1.5列分の量のインクを供給する。つまり、ノズル列Bの1列分のノズルNzとノズル列Dの0.5列分のノズルNzを、使用ノズルとする。ここで、使用ノズルとは、印刷に使用するノズルを指す。但し、実際に使用ノズルからインク滴が噴射されるかどうかは画像データに依存する。
ここで、インクカートリッジがM個の場合に一般化すると、ノズルピッチΔPの画素ピッチのJ倍の所定印刷解像度を得るためのJ本のノズル列を設ける。J本のノズル列は、列の異なるノズルが副走査方向YにΔP/Jずつ位置をずらして設けられている。J本のノズル列のうち1本を第1ノズル列とした場合、この第1ノズル列とノズルの位置が副走査方向Yに全て同じになる第2ノズル列を、J本のノズル列と主走査方向Xに異なる位置に設ける。
J本のノズル列のうち第1ノズル列を除いた残り(J−1)本のノズル列を、インクカートリッジの個数と同数のM組のノズル列群に分ける。各組に属するノズル列の本数は同じでも異なってもよい。そして、M組のノズル列群を1組に異なる1個のインクカートリッジが対応するようにM個のインクカートリッジに接続する。本実施形態の例では、所定印刷解像度(360dpi)を得るための3本のノズル列A〜Cのうちノズル列C(第1ノズル列)を除いた2本(M本)のノズル列A,Bをそれぞれ異なるインクカートリッジ21,22に接続している。例えばJ=4の場合、そのうち第1ノズル列を除く3本を3個のインクカートリッジに接続したり、J=5の場合、そのうち第1ノズル列を除く4本を2本ずつに分けた2組のノズル列群を2個のインクカートリッジに接続したりしてもよい。
さらに第1ノズル列と副走査方向のノズルの位置が全て同じになるノズル列を(M−1)個(例えば第2ノズル列、…、第Mノズル列)追加する。これにより、ノズル位置が副走査方向に全て同じになるノズル列(第1ノズル列、第2ノズル列、…、第Mノズル列)を、インクカートリッジの個数と同数のM本とする。本実施形態は、M=2の例なので、M本のノズル列は、第1ノズル列(ノズル列C)と第2ノズル列(ノズル列D)の2本となる。インクカートリッジが複数個(M≧2)あることが前提なので、M本のノズル列は、少なくとも第1ノズル列と第2ノズル列の2本を含むことになる。
M個のインクカートリッジの全てにインクがある通常印刷モードの場合、(J+M−1)本のノズル列のうちJ本のノズル列を使用して所定印刷解像度の印刷を行うと、そのうちの1本である第1ノズル列と副走査方向にノズルの位置が全て同じの(M−1)本のノズル列が使用されなくなる。ノズル内のインクは噴射されて順次新しいインクに入れ換わることによりその増粘及び乾燥が極力回避され、ノズルの目詰まりの防止に寄与する。このため、本実施形態では、第1ノズル列だけを使用するのではなく、第1ノズル列〜第Mノズル列(但しM≧2)を使用してノズル一列分の印刷を行う。例えば、第1ノズル列〜第Mノズル列を1/M列分ずつ使用してノズル一列分の印刷を行う。また、第1ノズル列〜第Mノズル列のうち1本を使用ノズル列とし、その使用ノズル列を順次切り換えながら印刷を行う。もちろん、1/M列分ずつ使用する構成の場合も、使用する1/M列分のノズル位置を、第1ノズル列〜第Mノズル列間で順次切り換えて、使用されないノズルが発生しないようにする。なお、1列ずつ切り換えて使用するよりも、1/M列分ずつ使用する構成の方が、インクカートリッジのインク供給能力が低く済み、より安定なインク供給を実現できる。
また、M本のノズル列が3本以上の場合、インクエンド(液体エンド)でないインクカートリッジが2個以上あるうちは、これら2個以上のインクカートリッジに対応する2本以上の第1ノズル列〜第Fノズル列(但しFは「M−1」以下の自然数)を切り換えながら使用してノズル1列分の印刷を行うことが好ましい。
一方、M個のインクカートリッジのうちQ個(但しQは(M−1)以下の自然数)がインクエンドと判定された場合、J本のノズル列のうち1本が使用できなくなるので、キャリッジ14(換言すれば記録ヘッド19)の一走査(1パス)で所定印刷解像度(本例では360dpi)の印刷を行うことが不可能になる。この場合、Q本欠けた(J−Q)本のノズル列を使用した方が、1本のノズル列のみを使用するより、効率よく所定印刷解像度の印刷を実現できるうちは、(J−Q)本のノズル列を使用した印刷を行う。(J−Q)本のノズル列を使用しても所定印刷解像度の印刷を実現できなくなった場合や、(J−Q)本が1本となった場合には、副走査方向Yにノズルの位置が異なるJ本のうちの1本を使用するのではなく、副走査方向Yにノズルの位置が全て同じの第1〜第Mノズル列を使用して、ノズル列1本分の印刷を行う。つまり、第1〜第Mノズル列を使用して、キャリッジ14の一走査(1パス)によってノズル一列分(本例では120dpi)の印刷を行う。このときの紙送りは、通常印刷モード時の紙送りピッチの1/Mの紙送りピッチでM回の紙送りを行うことで所定印刷解像度(360dpi)を実現する。そして、M回に1回の割でノズル列長(本例では180ノズルに相当する長さ)に相当する紙送り量で紙送りを行う。なお、本実施形態では、この印刷モードを「スロー印刷モード」と呼ぶ。
本実施形態では、ノズル列の一列中の一部を使用ノズルとし、M本のノズル列間で、それぞれの使用ノズルの位置を、所定の間隔毎に切り換えるとともに、この切り換えが所定回数行われた結果、M本のノズル列の全ノズルが一度は使用ノズルとされるようにしている。このように使用ノズルの切り換えによって特定のノズルだけが使用されることを回避できるうえ、不使用ノズルの目詰まりも起きにくくしている。さらに使用される噴射駆動素子38が特定のものに偏らず、それらの使用寿命を延ばすことも可能になる。
本実施形態では、一例として、M本のノズル列に対しそれぞれ1/M列分ずつを使用ノズルとして設定する。そして、1/M列分ずつの使用ノズルは、M本のノズル列間で、副走査方向Yに互いの位置が異なるように選択される。1/M列分ずつに分ける目的は、M個のインクカートリッジから記録ヘッド19へそれぞれ供給される各インク量のばらつきを少なくするためである。換言すれば、インクカートリッジのインク供給能力には一定の上限があり、インク供給先として担当する使用ノズル数をM個のインクカートリッジ間でほぼ同じにすることにより、各インクカートリッジの最大インク供給量を平均化している。これにより、M個のインクカートリッジからインク供給能力内で安定にインクを供給し、記録ヘッド19のインク噴射が安定に行われるようにしている。
図1及び図2に示すM=2の例の場合、ノズル列Cと副走査方向Yに全ノズルが同じ位置となるノズル列Dを追加し、二本のノズル列C,Dを二個のインクカートリッジ21,22にそれぞれ接続する。そして、2個のインクカートリッジからノズル列換算で0.5列分に相当する量のインクをそれぞれ供給できるように、各ノズル列C,Dで半分(0.5列分)ずつのノズルを使用ノズルに設定する。この場合、副走査方向Yに互いに位置の異なる半分(0.5列分)ずつとなるように、使用ノズルに設定する。
図6は、ノズル列C,D間で使用ノズルを0.5列分ずつ分ける分け方の一例を示す。図6(a),(b)に示す2種類の分け方がある。なお、図6では、説明を分かりやすくするため、ノズル一列分のノズル数を実際の180個よりも少ない12個とし描いている。
図6(a)に示す例では、ノズル列Cを、副走査方向Yにおける上流側半数のノズルからなる第1ノズル群NC1と、下流側半数のノズルからなる第2ノズル群NC2とに分ける。また、ノズル列Dについても同様に、副走査方向Yにおける上流側半数のノズルからなる第1ノズル群ND1と、下流側半数のノズルからなる第2ノズル群ND2とに分ける。
そして、図7(a),(b)に示すように、第1ノズル群NC1と第2ノズル群ND2の組合せ(同図(a)の一点鎖線囲み領域)、又は第2ノズル群NC2と第1ノズル群ND1の組合せ(同図(b)の一点鎖線囲み領域)で、使用ノズルを決める。ノズル列Cとノズル列D間で副走査方向Yにノズル位置の異なる半数ずつのノズルを使用ノズルとし、ノズル列C,Dで合わせてノズル一列分の印刷ができるようにしている。そして、ノズル列C,D間で、使用ノズル群を、規定間隔毎に交互に切り換えるようにしている。
もちろん、図6(a)及び図7に示す構成に限定されず、図6(b)に示す例のように、ノズル列C,Dを、副走査方向Yに第1ノズル群〜第4ノズル群NC1〜NC4,ND1〜ND4の4つずつの領域に分割する分け方でもよい。この場合、図8(a),(b)に示すように、ノズル列C,Dをそれぞれ分割した4つのノズル群のうち、2つずつのノズル群に分けて、その分けた2つずつのノズル群を使用ノズルとする。そして、図8(a),(b)に示すように、ノズル群NC1,NC3とノズル群ND2,ND4の組合せ(同図(a)の一点鎖線囲み領域)、又はノズル群NC2,NC4とノズル群ND1,ND3の組合せ(同図(a)の一点鎖線囲み領域)で、使用ノズルを決める。そして、ノズル列C,D間で、使用ノズル群を、所定の間隔毎に交互に切り換えるようにする。
ここで、所定の間隔として、本実施形態では、例えば印刷1ページ毎の間隔に設定している。もちろん、キャリッジ14がG回(但しGは自然数)の走査(Pパス)を終える度の所定パス数毎の間隔、印刷複数ページ毎の間隔、あるいは1ジョブ毎の間隔などを採用してもよい。
次に、プリンター11の電気的構成について説明する。図4は、プリンターの電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、プリンター11は、コントローラー40を備えている。このコントローラー40は、本例では回路基板に実装されたCPU(中央処理装置)、ASIC(Application Specific IC(特定用途向けIC))、ROM及びRAM等により構成される。
コントローラー40は、ホスト装置100(図1参照)からの印刷データを受信する外部インターフェース(以下、「外部I/F41」という)と、CPU等からなる制御部42と、各種制御用のデータを一時記憶したり印刷データを格納したりするためのRAM43と、不揮発性メモリー44とを備えている。なお、外部I/F41へは、印刷データが記録ヘッド19の1行(1パス)分ずつパケット転送される。
RAM43は、入力バッファー43A、ワークメモリ43B及び出力バッファー43C(イメージバッファー)として利用される。入力バッファー43Aには、外部I/F41が受信した印刷データが一時格納される。印刷データにはコマンド情報と印刷用画像データとが含まれる。制御部42は、コマンド情報を解析すると共に、印刷用画像データに所定の画像処理等を施して印字データを生成し、その生成した印字データを出力バッファー43Cに展開する。なお、ワークメモリ43Bには、印刷用画像データの処理途中のデータ等が一時格納される。
また、コントローラー40は、制御部42からの指令値により規定される台形波の駆動信号を生成する駆動信号生成回路45(台形波生成回路)と、クロックCKを発生する発振回路46と、印字データ等の転送を行う転送回路47と、インターフェース(以下、内部I/F48という)とを備えている。例えば駆動信号生成回路45、発振回路46及び転送回路47は、ASIC内に設けられている。
また、制御部42は、内部I/F48に接続されたモーター駆動回路51,52を介してキャリッジモーター18(図4では「CRモーター」と記す)及び紙送りモーター25(図4では「PFモーター」と記す)をそれぞれ駆動制御する。さらに、制御部42は、内部I/F48に接続されたリニアエンコーダー26及びエンコーダー53からの各エンコーダーパルス信号を入力する。
制御部42は、出力バッファー43Cに展開された印字データの転送を転送回路47に指示する。転送回路47は、制御部42からの指示に基づき、発振回路46からのクロックCK及び出力バッファー43Cからの印字データSIなどを、所定のタイミングでノズル1列分ずつ、内部I/F48及びFFC32を介して記録ヘッド19側のヘッド駆動回路39A〜39Dへ転送する。駆動信号生成回路45は、制御部42からの指示(トリガー信号)に基づき、駆動信号COM及びラッチ信号LAT等を生成する。駆動信号生成回路45が生成した駆動信号COM及びラッチ信号LAT等は、内部I/F48及びFFC32を介して記録ヘッド19側のヘッド駆動回路39A〜39Dへ伝送される。ここで、ヘッド駆動回路39A〜39Dはそれぞれノズル列A〜Dに対応しており、それぞれノズル列A〜Dを構成する各ノズル毎の噴射駆動素子38を駆動制御する。なお、本実施形態では、ヘッド駆動回路39A〜39Dが、記録データの送り先である駆動系の一例に相当する。また、ヘッド駆動回路39Cが第1ノズル列(本例ではノズル列C)の駆動系、ヘッド駆動回路39Dが第2ノズル列(本例ではノズル列D)の駆動系に相当する。
ここで、駆動信号生成回路45が生成する駆動信号COMには、1ドット分の周期に相当する印刷周期内に、所定の振幅を有する波形のパルスを少なくとも1つ含むパルス信号である。ここで、印刷周期TAとは、記録ヘッド19が主走査方向に一ドットを印字するときの周期に相当する。
印字データSIは多階調(例えば2階調や4階調など)のドットデータにより構成される。駆動信号COM中に含まれる複数のパルスのうち、印字データSIのビット値に応じたパルスが選択される。選択されたパルスに比例する駆動電圧が噴射駆動素子38に印加されることによりノズルからインク滴が噴射される。印字データSIを例えば4階調のドットデータである場合、駆動信号COM中に含まれる複数のパルスのうち、印字データSIのビット値に応じたパルスが選択される。例えばビット値が「00」のときは微振動用のパルスが選択されてノズル内のインクに微振動を与え、「01」のときは小パルスが選択されて小ドットのインク滴が噴射され、「10」のときは大パルスが選択されて中ドットのインク滴が噴射され、さらに「11」のときは小パルスと大パルスの両方が選択されて大ドットのインク滴が噴射される。なお、ビット値を1ビットとして2階調を採用したり、3ビットとして4階調を超える多階調値の印字データSI及び駆動信号COMを採用したりすることもできる。
図4に示すように、制御部42は、主制御部61、ジョブコントロール部62、エンジン制御部63、CRカウンター64及びPFカウンター65を備えている。本実施形態では、各部61〜63は、回路基板上のCPUがROM内のプログラムを実行して構築されるソフトウェアよりなる。もちろん、これら各部61〜63を、集積回路等のハードウェアにより構成したり、ハードウェアとソフトウェアとの協働により構築したりすることもできる。
ここで、図4及び図5を用いて、主制御部61、ジョブコントロール部62及びエンジン制御部63の機能について説明する。
主制御部61は、ジョブコントロール部62及びエンジン制御部63の制御上の上位に位置し、エンジン制御部63からの通知を受け付けたり、受け付けた通知に基づき各種の処理を行ったり、処理結果のデータをジョブコントロール部62に送ったりする。また、主制御部61は、印刷データ中の印刷用画像データを基に印字データを生成し、その生成した印字データをジョブコントロール部62に送信する。詳しくは、主制御部61は、RAM43の入力バッファー43Aに格納された印刷データ中の印刷用画像データに所定の画像処理等を施して印字データを生成し、その生成した印字データを出力バッファー43Cに展開する。そして、主制御部61はジョブコントロール部62に印字データに基づく印刷制御の開始を要求する。
ジョブコントロール部62は、主制御部61から受信した印字データを適宜なタイミングでエンジン制御部63に送信する。具体的には、ジョブコントロール部62は、主制御部61から印刷制御の開始の要求を受け付けると、出力バッファー43Cに展開された印字データを基に記録ヘッド19の印字駆動を行わせるための印刷駆動開始要求をエンジン制御部63に送る。
また、エンジン制御部63は、ジョブコントロール部62から印刷駆動開始要求を受け付けると、転送回路47に指示して記録ヘッド19内のヘッド駆動回路39への印字データの転送を指示する。具体的には、エンジン制御部63は、転送回路47に指示して出力バッファー43Cに格納されたうちの1パス分の印字データSIをヘッド駆動回路39へ転送させることにより、1パス分の印字データSIをヘッド駆動回路39内のシフトレジスター71にセットする。各シフトレジスター71への印字データをセットすることにより、エンジン制御部63は、記録ヘッド19による印字を実行する。
また、エンジン制御部63は、図5に示すようにインクカートリッジ21,22に実装された記憶素子21M,22Mと各端子(図示省略)を介して電気的に接続され、各記憶素子21M,22Mに対するデータの書込み及び読出しが可能になっている。また、エンジン制御部63は、各インクカートリッジ21,22のインク残量を取得する機能を有している。本実施形態のエンジン制御部63は、印字データに基づいて記録ヘッド19で噴射されたドット数を計数し、その計数したドット数を基に今回のインク消費量を演算する。そして、エンジン制御部63は、今回のインク消費量を前回のインク残量から減算することにより、現在(今回)のインク残量を逐次演算する。そして、プリンター11の電源遮断時に現在のインク残量を記憶素子21M,22Mに記憶し、次回の電源投入時に記憶素子21M,22Mから前回の電源遮断時のインク残量を取得し、このインク残量からドット数に基づくインク消費量を逐次減算することで、現在のインク残量を取得する。そして、現在のインク残量が予め決められたインクエンド値以下になると、そのインクカートリッジがインクエンドになったと判断するようになっている。もちろん、インクカートリッジ21,22にインクエンドセンサー(図示省略)を設け、インクエンドセンサーの検出結果に基づいて各インクカートリッジがインクエンドであるか否かを判定させる構成としてもよい。エンジン制御部63は、インクエンドと判定したときには、インクエンドになったインクカートリッジを特定可能な情報(例えばカートリッジ番号)と共にそのインクエンドの旨を主制御部61へ通知する。
主制御部61は、印刷モードの管理もしており、各インクカートリッジ21,22の全てがインクエンドではない場合は「通常印刷モード」を設定し、各インクカートリッジ21,22のうち一方がインクエンドになると、「スロー印刷モード」を設定する。通常印刷モード」では、2つのインクカートリッジ21,22からノズル列A〜Dにインクが供給されることにより印刷が行われる。このとき、主制御部61は、ノズル列A〜Dの4列分の印字データを生成する。
図9及び図10は、主制御部61が各印刷モードにおいて生成する印字データを示す。図9は通常印刷モード時に生成する4列分の印字データであり、図10はスロー印刷モード時に生成する1列分の印字データである。なお、図9及び図10において、白抜き部分が印字(噴射)されるデータ部分であり、実線が印字されないデータ部分である。
図9(a),(b)に示す通常印刷モードでは、ノズル列Aとノズル列Bについては一列分の印字データを生成する。ノズル列Cとノズル列Dについては、0.5列分の印字データを生成する。ノズル列Cとノズル列Dの各0.5列分の印字データは、ノズル列C,D間で使用ノズルの位置が互いに補完し合う関係となるように生成される。そして、本実施形態では、ノズル列C,Dの0.5列分ずつのデータを、印刷1頁毎に、ノズル列C,D間で交互に入れ替えるように印字データを生成する。
図9に示す通常印刷モード時には、主制御部61により、ノズル列A用の一列分の印字データSIaと、ノズル列B用の一列分の印字データSIbと、ノズル列C用の0.5列分の印字データSIcと、ノズル列D用の0.5列分の印字データSIdとが生成される。ノズル列C,Dの0.5列分ずつの印字データSIc,SIdは、両方合わせてノズル一列分となっている。なお、本実施形態では、図9(a),(b)に示す印字データSIa,SIb,SIc,SIdが第1の記録データに相当する。
そして、図9(a)に示すように、切換えフラグ=1の場合、ノズル列C用の印字データSIcとして第1ノズル群NC1に相当する上流側0.5列分のデータが設定され、ノズル列D用の印字データSIdとして第2ノズル群ND2に相当する下流側0.5列分に相当するデータが設定される。また、図9(b)に示すように、切換えフラグ=0の場合、ノズル列C用の印字データSIcとして第2ノズル群NC2に相当する下流側0.5列分のデータが設定され、ノズル列D用の印字データSIdとして第1ノズル群ND1に相当する上流側0.5列分に相当するデータが設定される。なお、データSIc,SIdは、両方でノズル一列分となるように0.5列分ずつに分けられるが、その分け方(ノズル列分割方法)は上流側半分と下流側半分に限定されず、互いに補完し合う関係を満たす限りにおいて、0.5列ずつの分け方は適宜変更できる。
図6(b)は、ノズル列C,Dを、第1ノズル群〜第4ノズル群NC1〜NC4,ND1〜ND4に4分割する例である。使用ノズルを、第1ノズル群と第3ノズル群の組合せ(奇数ノズル群の組合せ)と、第2ノズル群と第4ノズル群の組合せ(偶数ノズル群の組合せ)とに分ける。つまり、第1〜第4ノズル群のうち、互い違いに使用ノズル群を設定する。そして、主制御部61は、1ページを印刷する度に、印字に使用する使用ノズル群をノズル列C,D間で入れ替えるように印字データを生成する。
一方、「スロー印刷モード」では、全インクカートリッジ21,22のうちインクエンドでない側のものと接続されたノズル列C又はノズル列Dが使用ノズルとして選択され、ノズル列C,Dのうち一方のノズル列だけを使って印刷が行われる。このとき、主制御部61は、図10(a)に示すように、ノズル列Cとノズル列Dのうちどちらが使用ノズル列かに関係なく、ノズル列一本分の印字データSImを生成する。これは、ノズル列Cとノズル列Dは、副走査方向Yの各ノズル位置が全て同じなので、ノズル列一本分の共通の印字データを使用可能だからである。そして、図10(a)に示すように、第1インクカートリッジ21がインクエンドの場合、印字データSImはノズル列Dの駆動系にセットされる。また、図10(b)に示すように、第2インクカートリッジ22がインクエンドの場合、印字データSImはノズル列Cの駆動系にセットされる。なお、本実施形態では、図10(a)に示す印字データSImが第2の記録データに相当する。
CRカウンター64は、キャリッジ14のホーム位置を原点とし、キャリッジ14がホーム位置から離れる方向へ移動する過程でリニアエンコーダー26からの入力パルス数を加算し、キャリッジ14がホーム位置へ近づく方向へ移動する過程でその入力パルス数を減算することで、主走査方向Xにおけるキャリッジ位置を計数する。制御部42は、CRカウンター64の計数値に基づくその時々のキャリッジ位置に応じた目標速度指令値(例えば目標周波数指令値)をモーター駆動回路51に指令することで、キャリッジモーター18の速度制御及び停止制御を行う。
PFカウンター65は、用紙が頭出しされる途中でその先端を検知したセンサーの検知位置あるいはそこから所定量搬送された基準位置でリセットされた後、不図示の搬送ローラー又はこれに連動する回転軸に設けられたロータリーエンコーダー(図示せず)からの入力パルス数を計数することにより、用紙の基準位置に対する搬送位置を計数する。制御部42は、PFカウンター65の計数値に基づくその時々の搬送位置に応じた目標速度指令値をモーター駆動回路52に指令して紙送りモーター25を駆動制御することにより、用紙の搬送制御を行う。
なお、ヘッド駆動回路39が印字データに応じて駆動信号中の駆動パルスの選択/非選択を行い、駆動パルスの入力があった噴射駆動素子38が駆動されることによって、対応する各ノズルからインク滴が噴射される。
次に、コントローラー40とFFC32を介して接続されたヘッド駆動回路39の構成を説明する。ヘッド駆動回路39は、シフトレジスター71、ラッチ回路72、レベルシフター73、スイッチ素子74を、噴射駆動素子38ごとに備えている。
各シフトレジスター71には、発振回路46からのクロックCKに同期した1ノズル列分の印字データSIの各ドットデータがそれぞれ入力される。印字データSIは、例えば1ドットが2階調の場合、ドット値「0」「1」をとる180個(1ノズル列分)のドットデータ列を含んで構成され、一方、1ドットが4階調の場合、ドット値「00」「01」「10」「11」をとる180個のドットデータ列を含んで構成される。なお、4階調の場合、シフトレジスター71は、ドットデータのビット数と同数(2つ)のシフトレジスターからなり、各シフトレジスターへは上位ビットと下位ビットが入力される。
ラッチ回路72は、所定のタイミングで入力されるラッチ信号LATに基づきシフトレジスター71にセットされたデータをラッチする。
また、ヘッド駆動回路39には、ラッチ回路72から入力したデータに応じた値を、印刷周期PAを二分した第1周期と第2周期の各タイミング毎にレベルシフター73へ出力する図示しない制御ロジックが設けられている。1ドットが2階調である場合、制御ロジックは、ラッチ回路72からデータ「1」を入力したときに、第1周期に「1」、第2周期に「0」を出力し、データ「0」を入力したときに、第1周期に「0」、第2周期に「1」を出力する。また、印字データSIが4階調の場合は、制御ロジックは、印刷周期TAを三分した各周期毎のタイミングで、各ラッチ回路からのデータの組合せから決まる出力データを出力する。レベルシフター73は、制御ロジックからのデータが「1」であればスイッチ素子74を接続状態とし、制御ロジックからのデータが「0」であればスイッチ素子74を非接続状態とする。
レベルシフター73は、制御ロジックからのデータが「1」であれば、スイッチ素子74への供給電圧を所定の電圧値(例えば数十ボルト)まで昇圧してスイッチ素子74を接続状態とし、一方、制御ロジックからのデータが「0」であれば、供給電圧の昇圧はせず、スイッチ素子74を非接続状態とする。
スイッチ素子74は、駆動信号生成回路45が生成した駆動信号COMを、キャリッジ14が印刷のため1パスする過程における印刷周期毎に入力する。よって、ドットデータのビット値が「00」のとき、駆動信号COMのうち微振動用のパルスが噴射駆動素子38に印加されてノズル内のインクが微振動し、「01」のときは小パルスが噴射駆動素子38に印加されて小ドットのインク滴が噴射される。また、「10」のときは大パルスが噴射駆動素子38に印加されて中ドットのインク滴が噴射され、「11」のときは小パルスと大パルスの両方が噴射駆動素子38に印加されて大ドットのインク滴が噴射される。
なお、本実施形態では、噴射駆動素子38は、例えば圧電振動素子又は静電駆動素子からなる。もちろん、噴射駆動素子38はノズル通路内のインクを加熱するヒーターでもよく、ヒーターで加熱したインク内に沸騰により発生した気泡の膨張を利用してノズルからインク滴を吐出させるサーマル方式も採用できる。
次に、本実施形態におけるプリンター11の処理を図11に示すフローチャートに従って説明する。
まずステップS11では、インクエンドであるか否かを判断する。インクエンドでなければ通常印刷モードを設定し(ステップS12)、インクエンドであればスロー印刷モードを設定する(ステップS24)。なお、本実施形態では、ステップS11の判定処理が、液体エンドになったか否かを判定する判定ステップに相当する。また、ステップS11の処理を行うエンジン制御部63により、判定手段の一例が構成される。
通常印刷モード設定時は、ステップS13〜S23の処理が行われることにより、全インクカートリッジ21,22に接続された全ノズル列A〜Dを使用し、通常印刷モードの印刷が行われる。一方、スロー印刷モードを設定した場合は、ステップS25〜S33の処理が行われることにより、全インクカートリッジ21,22のうちインクエンドでないものに接続されたノズル列C又はノズル列Dを使用し、スロー印刷モードの印刷が行われる。
まず、通常印刷モードの印刷をステップS13〜S21に基づいて説明する。
通常印刷モード設定時は、次のステップS13において、切換えフラグ=1であるか否かを判断する。切換えフラグ=1であれば、ステップS14に進んで、切換えフラグ「1」に応じた印字データを生成する。すなわち、図9(a)に示す印字データSIa,SIb,SIc,SIdを生成する。一方、切換えフラグ=0であれば、ステップS16に進んで、切換えフラグ「0」に応じた印字データを生成する。すなわち、図9(b)に示す印字データSIa,SIb,SIc,SIdを生成する。
切換えフラグ=1に応じた印字データを生成した場合は、次のステップS15において、印字データを切換えフラグ「1」に応じたノズル列にセットする。すなわち、図9(a)に示す印字データSIa,SIbをそれぞれノズル列A,Bに対応するシフトレジスター71にセットするとともに、印字データSIc,SIdをそれぞれノズル列C,Dに対応するシフトレジスター71にセットする。
一方、切換えフラグ=0に応じた印字データを生成した場合は、ステップS17において、印字データを切換えフラグ「0」に応じたノズル列にセットする。すなわち、図9(b)に示す印字データSIa,SIbをそれぞれノズル列A,Bに対応するシフトレジスター71にセットするとともに、印字データSIc,SIdをそれぞれノズル列C,Dに対応するシフトレジスター71にセットする。
そして、次のステップS18では、印刷を実行する。つまり、セットされた印字データに基づき主走査方向Xに1ドット分(1回)の噴射を行い、これを1パス分のドット数と同数回行うことにより、1パス分の印刷を行う。このとき、ノズル列A〜Dを使用して印刷を行うので、1パス分の動作で用紙には解像度360dpiの印刷が施される。
1パス分の印刷が終わると、次のステップS19において、通常ピッチの紙送りを行う。すなわち、解像度360dpiの印刷が施されるので、例えばノズル一列分(ノズル180個分)の長さに相当する量の紙送りを行う。
ステップS20では、1頁の印刷を終了したか否かを判断する。1頁の印刷を終了していなければ、ステップS13に戻る。そして、ステップS13〜15,S18の処理による1パス分の印刷動作と、ステップS19による通常ピッチでの紙送り動作とを交互に繰り返すことにより印刷を進める。
そして、ステップS20において1頁の印刷が終了したと判断されると、ステップS21に進んで、切換えフラグを「1」から「0」へ変更する。
次のステップS22において、印刷を終了したか否かを判断し、まだ印刷すべき頁が残っていれば、ステップS23において次頁の給紙を行う。こうして次頁の用紙が給紙されると、次頁の印刷を開始する。
次頁(2頁目)の印刷時におけるステップS13において、切換えフラグ=0と判断されるので、ステップS16に進んで、切換えフラグ「0」に応じた印字データを生成する。すなわち、図9(b)に示す印字データSIa,SIb,SIc,SIdを生成する。そして、ステップS17において、印字データを切換えフラグ「0」に応じたノズル列にセットする。すなわち、図9(b)に示す印字データSIa,SIbをそれぞれノズル列A,Bに対応するシフトレジスター71にセットするとともに、印字データSIc,SIdをそれぞれノズル列C,Dに対応するシフトレジスター71にセットする。
次のステップS18では、印刷を実行する。つまり、セットされた印字データに基づき主走査方向Xに1ドット分(1回)の噴射を行い、これを1パス分のドット数と同数回行うことにより、1パス分の印刷を行う。このとき、ノズル列A〜Dを使用して印刷を行うので、1パスの動作で用紙には解像度360dpiの印刷が施される。
1パス分の印刷が終わると、次のステップS19において、通常ピッチの紙送りを行う。1頁の印刷を終了していなければ(S20で否定判定)、ステップS13に戻る。
そして、ステップS13〜15,S18の処理による1パス分の印刷動作と、ステップS19による通常ピッチでの紙送り動作とを交互に繰り返すことにより、印刷を進める。この2頁目の印刷では、ノズル列C,Dにおける使用ノズル群が入れ換えられる。つまり、1頁目の印刷時は、ノズル列Cが第1ノズル群NC1、ノズル列Dが第2ノズル群ND2を使用ノズル群として印刷が行われた(図7(a))のに対して、2頁目の印刷時は、ノズル列Cが第2ノズル群NC2、ノズル列Dが第1ノズル群ND1を使用ノズル群として印刷が行われる(図7(b))。このため、ノズル列C,Dにおける特定の一部(半分)のノズルに使用が偏ることなく、全ノズルが使用されることになる。この結果、例えばノズル列C,Dのノズル目詰まりの発生割合の低減及び噴射駆動素子38の寿命が延びることに繋がる。
そして、2頁目の印刷が終了し、ステップS20において1頁の印刷が終了したと判断されると、ステップS21に進んで、切換えフラグを「0」から「1」へ変更する。
そして、次のステップS22において、まだ印刷すべき頁が残っていると判断すれば、ステップS23において次頁の給紙を行う。こうして次頁の用紙が給紙されると、次頁の印刷を開始する。
以下、同様に、ステップS13〜S23の各処理を繰り返して、各頁の用紙に印刷を施す。例えば奇数頁の印刷時には、図9(a)に示すようにノズル列Cが第1ノズル群NC1、ノズル列Dが第2ノズル群ND2をそれぞれ使用ノズル群として印刷が行われる。一方、偶数頁の印刷時には、図9(b)に示すようにノズル列Cが第2ノズル群NC2、ノズル列Dが第1ノズル群ND1をそれぞれ使用ノズル群として印刷が行われる。そして、全頁の印刷を終了し、ステップS22において印刷終了と判断されると、当該ルーチンを終了する。
次に、インクカートリッジ21,22のうち一方がインクエンドになったときに行われるスロー印刷モードの印刷をステップS25〜S33に基づいて説明する。
スロー印刷モード設定時は、次のステップS25において、1列分の印字データを生成する。すなわち、図10(a)に示す印字データSIm(記録データ)を生成する。なお、本実施形態では、ステップS25の処理が、M本(本例では2本)の第1のノズル列(本例ではノズル列C,D)に共通の記録データ(本例では印字データSIm)を生成するデータ生成ステップに相当する。また、ステップS25の処理を行う主制御部61により、データ生成手段の一例が構成される。
次のステップS26において、インクエンドが第1インクカートリッジ21であるか否かを判断する。インクエンドが第1インクカートリッジ21であれば、ステップS27に進んで、印字データをノズル列Dにセットする。すなわち、図10(b)に示す印字データSImをノズル列Dに対応するシフトレジスター71にセットする。
一方、インクエンドが第1インクカートリッジ21でなければ(つまり第2インクカートリッジ22であれば)、ステップS28に進んで、印字データをノズル列Cにセットする。すなわち、図10(c)に示す印字データSImをノズル列Cに対応するシフトレジスター71にセットする。
そして、次のステップS29では、印刷を実行する。つまり、セットされた印字データに基づき主走査方向Xに1ドット分(1回)の噴射を行い、これを1パス分のドット数と同数回行うことにより、1パス分の印刷を行う。このとき、ノズル列C又はノズル列Dのみの一列分のノズル列だけを使用して印刷を行うので、1パス分の動作で用紙には解像度120dpiの印刷が施される。なお、本実施形態では、ステップS27〜S29の処理により、制御ステップが構成される。また、ステップS27〜S29の処理を行うジョブコントロール部62及びエンジン制御部63により、制御手段が構成される。
1パス分の印刷が終わると、次のステップS30において、1/3ピッチの紙送りを行う。すなわち、解像度120dpiの印刷が施されるので、ノズルピッチΔPの1/3に相当するピッチに相当する量の紙送りを行う。ここで、J本のノズル列を使用してノズルピッチΔPの1/Jの画素ピッチの印刷解像度で印刷する構成の場合は、このスロー印刷モードにおいて、ノズルピッチΔPの1/Jのピッチで紙送りを行うことになる。
ステップS31では、1頁の印刷を終了したか否かを判断する。1頁の印刷を終了していなければ、ステップS25に戻る。そして、ステップS25〜S29の処理による1パス分の印刷動作と、ステップS30によるノズルピッチΔPの1/3ピッチでの紙送り動作とを交互に3回繰り返す度に、用紙には解像度360dpiの印刷が施される。そして、用紙に解像度360dpiの印刷が施される度(つまり3回の紙送りを終える度)に、1回の通常ピッチ(ノズル一列分の長さ相当のピッチ)の紙送りを行う。こうして、通常印刷モードよりも約1/3の印刷速度で印刷を進める。そして、1頁分の印刷が終了し、ステップS31において1頁の印刷が終了したと判断されると、ステップS32に進んで、印刷を終了したか否かを判断し、まだ印刷すべき頁が残っていれば、ステップS33において次頁の給紙を行う。こうして次頁の用紙が給紙されると、ステップS25に戻り、S25〜S32の処理を繰り返して各頁の印刷を行う。そして、全頁の印刷を終了すると(S32で肯定判定)、当該ルーチンを終了する。
このように本実施形態によれば、スロー印刷モードのとき、主制御部61は、ノズル列Cかノズル列Dかを区別することなくノズル一列分の印字データSImを生成すればよい。また、主制御部61から印字データSImを受け付けたジョブコントロール部62は、印字データSImがノズル列C,D間で共通のため、印字データSImが使用ノズル列に対応するものであるかどうかをチェックするデータ確認処理の必要がない。そして、印字データSImをジョブコントロール部62から受け付けたエンジン制御部63は、インクエンドを検出した側でない方のインクカートリッジを把握しているため、特にデータセット先のノズル列を選択する特別な処理をしなくても、印字データSImを、ノズル列C,Dのうちインクエンドでない側のインクカートリッジに対応する一方の駆動系(シフトレジスター71)にセットすればよい。このため、主制御部61、ジョブコントロール部62及びエンジン制御部63における処理が簡素化される。各部61〜63の処理が簡素化されると、異なる機種間でプログラムを共有化することも可能になる。
以上詳述したように、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)所定の印刷解像度(本例では360dpi)の形成に必要なJ本(本例では3本)のノズル列A〜Cに加えて、そのうち副走査方向Yのノズル位置が同じになるインクエンド時用のノズル列Dを加えた。そして、複数本(J+M−1本)(本例では4本)のノズル列をそれぞれインクカートリッジ21,22に接続し、インクエンド時には、M個のインクカートリッジ21,22のうちインクエンドとなったもの以外のものを使用して印刷を行う構成とした。よって、インクエンド時に印刷に使用されるインクカートリッジが、M個のインクカートリッジ21,22のうちどれになっても、ノズル位置の同じノズル列が使用されるので、主制御部61は、使用ノズル列を区別して印字データSImを生成する必要がない。つまり、インクエンド時のスロー印刷モードでは、ノズル列C,Dに共通に使用できるノズル列一本分の印字データSImを生成するだけで済む。
(2)通常印刷モードにおける所定の印刷解像度での印刷時に必要となる最低本数(3本)のノズル列に、そのうちの一本のノズル列(例えばノズル列C)と副走査方向のノズル位置が全て同じになるノズル列Dを一本追加した。この場合、通常印刷モード時に一本のノズル列が使用されないと、ノズル目詰まりが心配される。本実施形態では、二本のノズル列C,Dを半分ずつ使用してノズル列一本分の印刷を行うため、通常印刷モード時に使用されない不使用ノズル列を無くすことができ、これによりノズル目詰まりの発生頻度を低減できる。
(3)また、ノズル列C,Dを半分ずつ使用する場合、その使用すべき半分のノズル(ノズル群)の位置を固定してしまうのではなく、規定間隔毎に、使用すべきノズルの位置を切り換える構成としたので、通常印刷モード時にノズル列C,Dの全てのノズルを使用して印刷を行うことができる。よって、効果的にノズル目詰まりの発生頻度を低減できる。
(4)特に本実施形態では、規定間隔として、印刷1頁の間隔を採用し、1頁の印刷を終える度に、ノズル列C,D間で使用ノズル群を入れ換えるので、2頁以上の印刷を行えば、ノズル列C,Dの全てのノズルを一度は使用することができる。例えば、ノズルが使用されず長期間放置されると、その不使用ノズルの内部で増粘したインクがやがて固化し、メンテナンス装置を使用してもノズルを使用可能状態に復元させることができなくなることが危惧される。しかし、本実施形態では、通常印刷モードにおいても、ノズル列C,Dの全ノズルが1頁毎の間欠的ではあるものの印刷に使用されるので、上記のようなノズルの強固な目詰まりを回避することができる。この結果、仮に目詰まりが発生した場合でも、その目詰まりを解消することができる。
(5)また、ノズル列C,D間で使用ノズルが印刷1頁毎に切り換えられることから、1頁の印刷途中で使用ノズルが変更されることに起因する印刷画質(印刷品質)の低下を抑えることができる。
(6)スロー印刷モードでは、ノズルピッチΔPの1/Jの送りピッチで紙送り(搬送)するので、ノズル列C又はノズル列Dの一列のみを使用しただけでも、所定の印刷解像度(例えば360dpi)で印刷することができる。
なお、上記実施形態は以下のような形態に変更することもできる。
・M本のノズル列C,D間での使用ノズルの分け方は同じ割合に分ける構成に限定されない。例えば全ノズル数の6割と4割の組合せ、7割と3割の組合せ、8割と2割の組合せ、9割と1割の組合せで分けてもよい。
・さらには、M本のノズル列C,D間で使用ノズルを分ける構成に限定されない。例えば、使用ノズルをノズル一列分とし、M本のノズル列C,D間で使用ノズルを一列ずつ交互に入れ換えてもよい。
・所定印刷解像度(本例では360dpi)で印刷しうる三本のノズル列A〜Cのうちノズル列Cと全ノズルが副走査方向に同じ位置となるノズル列Dを、追加又は使用ノズル列として使用するようにした。これに対して、例えばノズル列Bとノズル位置が副走査方向に全て同じとなるノズル列を追加してもよいし、ノズル列Aとノズル位置が副走査方向に全て同じとなるノズル列を追加してもよい。この場合のノズル列の追加とは、ノズル列を追加した記録ヘッドの作り直し、カラー印刷用の記録ヘッドを黒印刷用に流用し、余ったノズル列の使用ノズル列としての追加も含まれる。
・所定印刷解像度で印刷しうるJ本の第2のノズル列は、共通ノズル列(第1ノズル列)のみであってもよい。つまり、記録ヘッドに第1ノズル列と第2ノズル列の二本のみ設けられている構成でもよい。この場合、所定印刷解像度は、ノズルピッチΔPと等しい画素ピッチの解像度となる。もちろん、紙送りピッチをノズルピッチΔPの1/U(但しUは2以上の自然数)にするなどして、ノズルピッチの1/Uの画素ピッチの印刷解像度で印刷するようにしてもよい。
・所定印刷解像度で印刷しうるJ本の第2のノズル列の本数は二本でもよい。さらには4本以上でもよい。二本でも4本以上の場合でも、三本の場合と同様に、そのうちの一本の第2のノズル列の各ノズルの位置と副走査方向に全ノズルが同じ位置となる第1のノズル列を追加すればよい。
・液体収容体の一例であるインクカートリッジに収容される液体の一例であるインクは、同色に限定されず、近似色でもよい。例えば黒と濃灰色、イエローとライトイエローとダークイエローの中からの組合せ、シアンとライトシアンとダークシアンの中からの組合せ、マゼンタとライトマゼンタとダークマゼンタの中からの組合せでもよい。要するにどちらかのインク色で印刷された場合に互いに色が近似するため問題がなければよい。
・前記実施形態では、黒インクを使用してモノクロ又はグレイスケール印刷を行う構成であったが、カラー印刷が可能な印刷装置に適用してもよい。例えば図2に示すパターンで配列された4本のノズル列をインク1色分とし、このような配列パターンの4本のノズル列を、カラー印刷に必要なインク色と同数設ける。この構成であれば、複数個ずつ設けられたカラー用のインクカートリッジのうち1つがインクエンドになっても、スロー印刷モードで印刷を継続することができる。
・図4におけるコントローラー内の制御部42の各機能部を、プログラムを実行するCPUにより主にソフトウェアで実現したが、ハードウェアで実現したり、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現したりしてもよい。
・記録装置は、シリアルプリンターに限定されず、ラテラル式のプリンターでもよい。
・前記実施形態では、記録装置として、インクジェット式のプリンター11が採用されているが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。また、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。この場合、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態を言い、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置が挙げられる。さらに、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
前記実施形態及び変形例から把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)同一種の液体をそれぞれ収容する第1の液体収容体(21)及び第2の液体収容体(22)から液体の供給を受けるとともに主走査方向に移動可能な記録手段と、記録媒体を副走査方向へ搬送する搬送手段とを備えた記録装置であって、列の異なるノズルの副走査方向の位置が全て同じになるように設けられた第1ノズル列(C)と第2ノズル列(D)とが主走査方向に位置をずらして配置された前記記録手段と、前記第1の液体収容体からの液体を前記第1ノズル列へ供給する第1流路(35)と、前記第2の液体収容体からの液体を前記第2ノズル列へ供給する第2流路(36)と、前記第1及び第2の液体収容体のうち一つが液体エンドになったか否かを判定する判定手段と、前記第1及び第2の液体収容体が共に液体エンドでなかったと判定された場合、前記第1ノズル列と第2ノズル列を共に使用して記録しうる第1の記録データを生成し、前記一つが液体エンドになったと判定された場合、前記第1及び第2ノズル列に共通の一列分に相当する第2の記録データを生成するデータ生成手段と、前記第1の記録データを、使用されるノズル列の駆動系へ送って前記第1及び第2ノズル列を共に使用して記録を行い、前記第1の液体収容体が液体エンドの場合に、前記第2の記録データを前記第2ノズル列の駆動系へ送って前記第2ノズル列を用いて記録を行い、一方、前記第2の液体収容体が液体エンドの場合は、前記第2の記録データを前記第1ノズル列の駆動系へ送って前記第1ノズル列を用いて記録を行う制御手段と、を備えたことを特徴とする記録装置。
(2)前記記録手段には、必要な記録解像度を実現するために列の異なるノズルが副走査方向に互いに位置をずらして設けられた複数のノズル列を備え、前記第1ノズル列は前記複数のノズル列のうちの一つのノズル列であり、前記第2ノズル列は前記第1ノズル列とノズルの副走査方向の位置が全て同じになるように前記複数のノズル列とは別に設けられたノズル列であり、前記第1流路は、前記第1の液体収容体からの液体を前記複数のノズル列のうち前記第1ノズル列を除く一部のノズル列と前記第1ノズル列へ供給するように設けられ、前記第2流路は、前記第2の液体収容体からの液体を前記複数のノズル列のうち前記第1ノズル列を除く他の一部のノズル列と前記第2ノズル列へ供給するように設けられ、前記データ生成手段が生成する前記第1の記録データは、前記複数のノズル列、前記第1ノズル列と第2ノズル列の全てを使用して記録を行いうるデータ内容であり、前記データ生成手段が生成する前記第2の記録データは、前記複数のノズル列を使用せず記録を行いうるとともに前記第1ノズル列及び第2ノズル列に共通の一列分の記録データであることを特徴とする技術的思想(1)に記載の記録装置。
11…記録装置の一例であるプリンター、14…キャリッジ、18…キャリッジモーター、19…記録手段の一例である記録ヘッド、21…液体収容体(第1の液体収容体)の一例である第1インクカートリッジ、22…液体収容体(第2の液体収容体)の一例である第2インクカートリッジ、25…搬送手段を構成する紙送りモーター、35…流路の一例を構成する第1流路、35a,35c…流路、36…流路の一例を構成する第2流路、36b,36d…流路、38…噴射駆動素子、39…駆動系の一例であるヘッド駆動回路、40…制御手段の一例であるコントローラー、42…制御部、43…RAM、44…不揮発性メモリー、45…駆動信号生成回路、47…転送回路、51…モーター駆動回路、52…モーター駆動回路、61…データ生成手段の一例である主制御部、62…制御手段の一例を構成するジョブコントロール部、63…制御手段の一例を構成するエンジン制御部、71…シフトレジスター、72…ラッチ回路、73…レベルシフター、74…スイッチ素子、100…ホスト装置、A,B…第2のノズル列を構成するノズル列、C…第1及び第2のノズル列を構成する共通ノズル列の一例であるノズル列、D…第1のノズル列を構成するノズル列、Nz…ノズル、ΔP…ノズルピッチ、NC1,ND1…第1ノズル群、NC2,ND2…第2ノズル群、NC3,ND3…第3ノズル群、NC4,ND4…第4ノズル群、SI,SIa〜SId…印字データ、SIm…記録データの一例である印字データ、P…記録媒体の一例である用紙、X…主走査方向、Y…副走査方向。

Claims (8)

  1. 同一種の液体をそれぞれ収容するM個(但しMは2以上の自然数)の液体収容体のそれぞれから液体が供給されるとともに主走査方向に移動可能な記録手段と、記録媒体を副走査方向へ搬送する搬送手段とを備えた記録装置であって、
    ノズルの副走査方向の位置が全て同じになるM本のノズル列が主走査方向に位置をずらして配置された前記記録手段と、
    前記M個の液体収容体からの液体を前記M本のノズル列へ供給する流路と、
    前記M個の液体収容体のうち一つが液体エンドになったか否かを判定する判定手段と、
    前記M個の液体収容体が一つも液体エンドでなかったと判定された場合、前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分を記録しうる第1の記録データを生成し、前記液体エンドになったと判定された場合、前記M本のノズル列に共通に使用可能なノズル一列分を記録しうる第2の記録データを生成するデータ生成手段と、
    前記第1の記録データを、前記M本のノズル列の駆動系へ送って前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分の記録を行い、前記液体エンドの場合に、前記第2の記録データを前記液体エンドでない液体収容体に対応するノズル列の駆動系へ送って当該ノズル列を用いてノズル一列分の記録を行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 前記記録手段には、前記M本のノズル列を第1のノズル列とした場合に当該第1のノズル列のうち1本の共通ノズル列に対して副走査方向にノズルの位置がノズルピッチΔPの1/Jずつずらして設けられた当該共通ノズル列を含めたJ本(但しJはM以上の自然数)の第2のノズル列を備え、
    前記J本の第2のノズル列をM組に分けた各組の第2のノズル列を前記M個の液体収容体のそれぞれに接続するように前記流路は設けられ、
    前記データ生成手段は、前記共通ノズル列を除いた(J−1)本の第2のノズル列の全ノズルを使用して記録しうる前記第1の記録データを生成し、一方、前記(J−1)本の第2のノズル列を記録に使用しない前記第2の記録データを生成することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記液体エンドと判定されていない場合、前記制御手段は、前記記録手段の一回の主走査で、前記M本の第1のノズル列を全て使用して合計でノズル一列分の記録を行うことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記液体エンドと判定されていない場合、前記制御手段は、前記M本の第1のノズル列を1/M列分ずつ使用して記録を行わせることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記液体エンドと判定されていない場合、前記制御手段は、前記M本の第1のノズル列間で、使用するノズルを、規定間隔毎に切り換えることを特徴とする請求項3又は4に記載の記録装置。
  6. 前記規定間隔は、記録1頁分の間隔であることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記液体エンドと判定されて、前記M本の第1のノズル列のうち液体エンドでない液体収容体と接続された第1のノズル列を用いて記録を行う場合、前記制御手段は、前記記録媒体をノズルピッチΔPの1/Jのピッチで搬送するように前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の記録装置。
  8. 同一種の液体をそれぞれ収容するM個(但しMは2以上の自然数)の液体収容体のそれぞれから液体が供給されるとともに主走査方向に移動可能な記録手段と、記録媒体を副走査方向へ搬送する搬送手段とを備えた記録装置における記録方法であって、
    前記記録装置は、
    ノズルの副走査方向の位置が全て同じになるM本のノズル列が主走査方向に位置をずらして配置された前記記録手段と、前記M個の液体収容体からの液体を前記M本のノズル列へ供給する流路と、を備え、
    前記M個の液体収容体のうち一つが液体エンドになったか否かを判定する判定ステップと、
    前記M個の液体収容体が一つも液体エンドでなかったと判定された場合、前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分を記録しうる第1の記録データを生成し、前記液体エンドになったと判定された場合、前記M本のノズル列に共通に使用可能なノズル一列分を記録しうる第2の記録データを生成するデータ生成ステップと、
    前記第1の記録データを、前記M本のノズル列の駆動系へ送って前記M本のノズル列を全て使用してノズル一列分の記録を行い、前記液体エンドの場合に、前記第2の記録データを前記液体エンドでない液体収容体に対応するノズル列の駆動系へ送って当該ノズル列を用いてノズル一列分の記録を行う制御ステップと、
    を備えたことを特徴とする記録装置における記録方法。
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