JP2011020331A - 流体噴射装置、流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法及び流体噴射ヘッド用の噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】噴射指示部から噴射制御部へ、タイミング信号線を通してタイミング信号を送信することなく、流体噴射ヘッドの噴射タイミングを指示できる流体噴射装置、流体噴射ヘッド制御方法及び噴射制御装置を提供する。
【解決手段】複数の記録ヘッド17の制御系は、N個のデータコントロール基板20(上位基板)と、N×M個のヘッドモジュール基板21(下位基板)とを備える。データコントロール基板20側のデータ転送モジュール69は、バッファー68から読み出した吐出データSIに波形種データ生成部67が生成した波形種データWD(ヘッダー)を付したデータDATAを、PLL66がエンコーダーパルス信号ESに基づき生成したタイミング信号TSに同期した周期で転送する。ヘッドモジュール基板21側の駆動波形信号生成回路73は、データDATAの受信タイミングに同期した周期で駆動波形信号COMを記録ヘッド17へ送信する。
【選択図】図6
【解決手段】複数の記録ヘッド17の制御系は、N個のデータコントロール基板20(上位基板)と、N×M個のヘッドモジュール基板21(下位基板)とを備える。データコントロール基板20側のデータ転送モジュール69は、バッファー68から読み出した吐出データSIに波形種データ生成部67が生成した波形種データWD(ヘッダー)を付したデータDATAを、PLL66がエンコーダーパルス信号ESに基づき生成したタイミング信号TSに同期した周期で転送する。ヘッドモジュール基板21側の駆動波形信号生成回路73は、データDATAの受信タイミングに同期した周期で駆動波形信号COMを記録ヘッド17へ送信する。
【選択図】図6
Description
本発明は、例えばインクジェット式プリンター等のようにインク等の流体を噴射する流体噴射ヘッドを備えた流体噴射装置、流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法及び流体噴射ヘッド用の噴射制御装置に関する。
従来より、流体を噴射する流体噴射装置の一つとして、インクを噴射する記録ヘッドを備えたインクジェット式プリンターが知られている(例えば特許文献1等)。特許文献1に記載されたプリンターでは、記録ヘッドにノズル毎に設けられた圧電振動子に所定駆動波形の電圧を印加することでインク滴が噴射される。圧電振動子に印加される電圧の波形を制御する駆動波形信号(台形波信号)は、記録ヘッドを制御する制御回路内に設けられた駆動信号生成回路(波形生成部)が生成して、記録ヘッド内のヘッド駆動回路へ送信する。このとき、ノズル毎の噴射の有無を指示する吐出データ(噴射情報)が制御回路からヘッド駆動回路へ送られ、このときヘッド駆動回路は、吐出データが「0」のノズルに対応する圧電振動子に電圧を印加せず、吐出データが「1」のノズルに対応する圧電振動子に電圧を印加することで、インク滴を噴射するノズルを吐出データに基づき選択する。
また、制御回路には、記録ヘッドと記録媒体(ターゲット)との相対位置を検出するエンコーダーからのパルス信号(エンコーダーパルス信号)が入力される。制御回路内の駆動波形信号生成回路は、エンコーダーパルス信号に基づきそのパルス周期に比例する周期毎に駆動波形信号を送信(出力)する。また、制御回路はエンコーダーパルス信号を基に生成した印字タイミング信号を記録ヘッドへ送信し、この印字タイミング信号に同期したタイミングで駆動波形信号と吐出データとに基づく記録ヘッドの噴射制御が行われる。なお、特許文献1のプリンターでは記録ヘッドが1個設けられていたが、複数個の記録ヘッドを備えたシリアルプリンター(例えば特許文献2等)や、ラインプリンター(例えば特許文献3)なども開示されている。
ところで、特許文献1に記載の記録ヘッド及び制御回路を用いて、特許文献2、3のように複数の記録ヘッドを備えるプリンターを構成する場合、複数の記録ヘッド及び制御基板をそれぞれ複数個ずつ設ける必要がある。この場合、制御回路を、主に制御上必要な指示を出す噴射指示部を有する上位基板と、指示通りに記録ヘッドを制御する噴射制御部を有する下位基板とに分けると、例えばユーザーメーカー側で上位基板にニーズに応じた指示内容を設定できるうえ、下位基板及び記録ヘッドをどのユーザーメーカーにも共通な汎用製品として提供できる。特に、1つの上位基板に複数(M個)の下位基板を接続する構成にすれば、基板総数を減らして、記録ヘッドユニットの構成及びその組立作業の簡素化を図れるうえ、上位基板に接続する下位基板の個数をM個未満の必要個数に抑えることも可能になる。
また、制御回路には、駆動波形信号の波形を指定する波形指定信号を送信する波形指定信号送信部が設けられる場合があるが、波形を指示する波形指定信号送信部は噴射指示部に属するので、上位基板に設けることが好ましい。また、駆動信号生成回路は、波形指定信号で指定された波形通りの駆動波形信号を生成する回路なので、噴射制御部に属し、下位基板に設けることが望ましい。
この場合、エンコーダーのパルス周期情報を下位基板の駆動波形信号生成回路に伝達する必要がある。例えば、エンコーダーからの信号線を複数(M個)の下位基板の個々に配線する構成が挙げられるが、M本の信号線が必要になるため、配線数の増加は避けられない。そこで、エンコーダーからの信号線を上位基板に接続し、上位基板から複数の下位基板へエンコーダーパルス信号と同周期又は比例するパルス周期のタイミング信号を送信する構成が考えられる。しかし、この構成の場合も、上位基板と複数(M個)の下位基板との間にM本のタイミング信号を送信するためのタイミング信号線が必要になり、やはり配線数の増加による配線構造の複雑化及び組立作業の複雑化は避けられない。このような問題があることから、上位基板の噴射指示部から、下位基板における駆動信号生成回路等を含む噴射制御部へ、エンコーダーパルス信号に基づくタイミング信号をタイミング信号線を通して送信しなくても、記録ヘッドの噴射タイミングを指示できる構成の実現が望まれている。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、噴射指示部から噴射制御部へ、タイミング信号線を通してタイミング信号を送信することなく、流体噴射ヘッドの噴射タイミングを指示できる流体噴射装置、流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法及び流体噴射ヘッド用の噴射制御装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明は、流体噴射装置であって、流体を噴射する流体噴射ヘッドと、流体の噴射位置を少なくとも指定する噴射データを受信し、流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報と噴射データとに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを共通の信号線を通して行う噴射指示部と、共通の信号線を通して受けた流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射を制御する噴射制御部と、を備えることを要旨とする。
この発明によれば、噴射指示部は、流体の噴射位置を少なくとも指定する噴射データを受信し、流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報と噴射データとに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを共通の信号線を通して行う。噴射制御部は、共通の信号線を通して受けた流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射を制御する。よって、噴射指示部から噴射制御部へ、タイミング信号を送信する専用のタイミング信号線を設けることなく、流体噴射ヘッドの噴射タイミングを伝達できる。例えば、タイミング信号送信専用の信号線などの配線が不要になるので、必要な配線数を少なく済ませられる。
本発明の流体噴射装置において、前記噴射の有無に関する指示を含むデータを送信するタイミングが流体噴射ヘッドの噴射タイミングの指示であることが好ましい。
この発明によれば、噴射の有無に関する指示を含むデータを送信するタイミングが流体噴射ヘッドの噴射タイミングの指示であるので、タイミング信号線を通してタイミング信号を送信する必要がない。
この発明によれば、噴射の有無に関する指示を含むデータを送信するタイミングが流体噴射ヘッドの噴射タイミングの指示であるので、タイミング信号線を通してタイミング信号を送信する必要がない。
本発明の流体噴射装置では、前記噴射制御部を複数備え、前記噴射指示部は複数の噴射制御部のそれぞれに対して個別に流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを行うことが好ましい。
この発明によれば、噴射指示部は複数の噴射制御部のそれぞれに対して個別に流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを行う。よって、噴射指示部は複数の噴射制御部のそれぞれに対して個々にタイミング信号送信専用の信号線を設けなくて済む。
本発明の流体噴射装置では、前記流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報とは、流体噴射装置がシリアル噴射方式である場合は前記流体噴射ヘッドの位置情報であり、流体噴射装置がライン噴射方式である場合は前記ターゲットの位置情報であることが好ましい。
この発明によれば、流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報とは、流体噴射装置がシリアル噴射方式である場合は流体噴射ヘッドの位置情報であり、流体噴射装置がライン噴射方式である場合はターゲットの位置情報である。よって、シリアル噴射方式の流体噴射装置にも、ライン噴射方式の流体噴射装置にも対応できる。
本発明は、流体を噴射する流体噴射ヘッドを備えた流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法であって、噴射指示部が、流体の噴射位置を少なくとも指定する噴射データを受信し、流体噴射ヘッドの位置情報と噴射データとに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを共通の信号線を通して行うステップと、噴射制御部が、共通の信号線を通して受けた流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射を制御するステップと、を備えたことを要旨とする。この発明によれば、上記流体噴射装置の発明と同様の効果が得られる。
本発明は、流体噴射ヘッドの噴射を制御する噴射制御部を有する流体噴射ヘッド用の噴射制御装置であって、流体の噴射位置を少なくとも指定する噴射データを受信し、流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報と噴射データとに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを共通の信号線を通して行う噴射指示装置から、前記噴射制御部は、前記共通の信号線を通して受けた流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射を制御することを要旨とする。この発明によれば、噴射指示装置と噴射制御装置と組み合わせて構成した場合に、両装置間においてタイミング信号用の信号線が不要なので、配線を少なく抑えられるという、上記流体噴射装置に係る発明と同様の効果が得られる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。図1は、流体噴射装置としてのインクジェット式プリンターの電気構成ブロック図を示す。
図1に示すように、インクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター11」と称す)は、ホスト装置100と通信可能に接続されており、ホスト装置100から受信した印刷データPDに基づき印刷を行う。ホスト装置100は、例えばパーソナルコンピューターからなり、本体101、モニター102及び入力装置103を備えている。本体101にはプリンタードライバー105が内蔵されている。プリンタードライバー105は、例えばユーザーが入力装置103の操作で印刷の実行を指示すると、モニター102に表示された画像や文書などのデータ(画像データ又は文書データ等)から、プリンター11が解釈可能な印刷データPDを生成してプリンター11へ送信する。
図1に示すように、インクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター11」と称す)は、ホスト装置100と通信可能に接続されており、ホスト装置100から受信した印刷データPDに基づき印刷を行う。ホスト装置100は、例えばパーソナルコンピューターからなり、本体101、モニター102及び入力装置103を備えている。本体101にはプリンタードライバー105が内蔵されている。プリンタードライバー105は、例えばユーザーが入力装置103の操作で印刷の実行を指示すると、モニター102に表示された画像や文書などのデータ(画像データ又は文書データ等)から、プリンター11が解釈可能な印刷データPDを生成してプリンター11へ送信する。
詳しくは、プリンタードライバー105は、例えば印刷対象の画像データに対し解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理などを施して、1ドットが複数階調(本例では2階調)で表現された印字データ(ラスターデータ)を生成する。そして、プリンタードライバー105は、この印字データに、用紙サイズや用紙種、印刷速度モード指定情報などを含む印刷条件情報と、給紙、印字、紙送りなどの各種印刷動作を指示するコマンドとを含むヘッダーを付して印刷データPDを生成する。
プリンター11は、通信インターフェイス(以下、「通信I/F12」という)を備え、通信I/F12を介してホスト装置100からの印刷データPDを受信する。通信I/F12を介して受信された印刷データPDはバッファー13に一旦蓄積される。制御部14はバッファー13から読み出した印刷データPD中のコマンドを解釈し、コマンドで指示された印刷動作をプリンター11に行わせる。また、制御部14は、印刷データPDのうちの印字データ(ラスターデータ)を、分配器15(ディストリビューター)へ送る。なお、プリンター11内にはデータ格納領域の制限から複数ライン分(複数行分)の印字データしか格納できない。そのため、ホスト装置100とプリンター11との間で通信を行い、印刷データPDは、プリンター11側で1ライン分の印刷が終わって格納領域の空きができる度に1ライン分ずつ転送される。
図1に示すように、プリンター11は、ターゲットとしての記録媒体(一例として用紙)にインクを噴射するための記録ユニット16を備えている。本実施形態の記録ユニット16は、複数個の記録ヘッド17を所定の配列パターンで配置することにより構成されている(但し、図1では配列パターンを表現せず模式的に1列の配置で描いている)。
分配器15と各記録ヘッド17との間には、印字データに基づき各記録ヘッド17の噴射制御を行う制御系の回路(電子回路)として、データコントロール基板20とヘッドモジュール基板21とが設けられている。各基板20,21には複数個のコネクター(図示せず)が設けられており、1個のデータコントロール基板20にはヘッドモジュール基板21を「M個」まで接続でき、また1個のヘッドモジュール基板21には記録ヘッド17を「K個」まで接続できるようになっている。図1では、データコントロール基板20の個数Nが「2」、ヘッドモジュール基板21の個数Mが「4」、記録ヘッド17の個数Kが「1」の例を示している。もちろん、これらのN個、M個、K個は適宜変更でき、例えばKが複数(K≧2)であってもよい。Kが複数であると、記録ヘッド個数の割にヘッドモジュール基板21の個数を少なく抑えられ、記録ヘッドユニットの部品点数の低減により、その組立作業が簡単で済む。但し、Mは複数(M≧2)であることが好ましい。これは、データコントロール基板20に対するヘッドモジュール基板21の接続個数を、記録ヘッド17の必要個数に応じて増減でき、ヘッドモジュール基板21を最少の必要個数に減らすことで回路の無駄を省くことができるからである。
1つの分配器15、N個のデータコントロール基板20、N×M個のヘッドモジュール基板21、及び(N×M×K)個の記録ヘッド17を用いることにより、記録ヘッドユニットを、シリアルプリンター用にもラインプリンター用にも構成することが可能である。なお、ヘッドモジュール基板21と記録ヘッド17は、フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable)を介して接続されている。
また、図1に示すように、プリンター11には、記録ヘッド17と記録媒体(用紙等)とを相対移動させる移動手段の動力源である電動モーター24と、記録ヘッド17と記録媒体との相対移動方向の相対位置を計測するために用いられるエンコーダー25とが設けられている。エンコーダー25は、記録ヘッド17と記録媒体との相対移動距離に比例するパルス数かつ相対移動速度に反比例するパルス周期のパルスを含むエンコーダーパルス信号ES(位置情報)を出力する。
本実施形態では、記録ヘッド17を駆動制御するための制御系の電子回路(制御回路)を、ユーザーメーカー毎のニーズ(シリアル式/ライン式などの記録方式や設計思想など)を反映させた設定ができる比較的フレキシビリティのあるデータコントロール基板20と、設定変更はできないものの上流側(つまりデータコントロール基板20)からの指示内容に従って規定の処理を実行する比較的汎用性のあるヘッドモジュール基板21とに分けている。例えばユーザーメーカーは、記録ヘッド17及びヘッドモジュール基板21を利用し、これらと、所望の設定を行ったデータコントロール基板20とを組み合わせることで、所望の記録ヘッドユニットを比較的簡単に構築でき、これを筐体ユニットに搭載すれば所望の機能を有したプリンター11(流体噴射装置)を比較的容易に製造できる。
また、ヘッド制御系の電子回路を2種類の基板20,21に分けたことで、制御部14やエンコーダー25と各基板20,21とを接続するための配線が増える心配があるが、本実施形態では、後述の構成により、この配線数を記録ヘッド17の個数の割に比較的少なくできるようになっている。なお、本実施形態の記録ヘッドユニットを搭載したプリンター11の記録方式別の具体的構成については後述する。
図1に示すデータコントローラー22は、分配器15からの4ヘッド分の吐出データDIと、エンコーダー25からのエンコーダーパルス信号ESと、制御部14からの波形種パラメーターWPとを入力する。そして、データコントローラー22は、吐出データDIのうちインク滴を同時に噴射すべき分である1ノズル列分の吐出データSIを、波形種パラメーターWPを付けて、エンコーダーパルス信号ESのパルス周期に比例する印刷周期毎にヘッドコントローラー23へ順次転送する。
ヘッドコントローラー23は、波形種パラメーターWPで指示された波形を有する駆動波形信号COMを生成すると共に、その生成した駆動波形信号COMと、吐出データSIとを、印刷周期毎のタイミングで記録ヘッド17内のヘッド駆動回路26へ送信する。本実施形態では、データコントローラー22がエンコーダーパルス信号ESのパルス周期に比例した周期毎にデータをヘッドコントローラー23へ転送し、一方、ヘッドコントローラー23がデータコントローラー22からのデータ受信タイミングに同期した周期で駆動波形信号COMの送信タイミング及び印字タイミング信号の生成を行う点に特徴がある。この特徴的な構成により、ヘッドコントローラー23個々へのエンコーダー25の信号線の接続を不要にしている。なお、データコントロール基板20及びヘッドモジュール基板21の詳細な構成及び詳細な処理内容については後述する。
次に、記録ヘッドユニットが適用されるシリアルプリンター及びラインプリンターのそれぞれの構成を簡単に説明する。複数の記録ヘッド17は、記録ヘッドユニットを適用するプリンターの記録方式に応じた所定の配列パターンで配置される。
まずシリアルプリンターの構成を図2に基づいて説明する。図2は、シリアルプリンターの模式斜視図である。プリンター11が図2に示すシリアルプリンター11Aである場合、記録ユニット16を下部に搭載したキャリッジ31は、本体ケース32内に架設されたガイド軸33に沿って主走査方向(図2におけるX方向)に案内されて往復動可能な状態で設けられている。キャリッジ31は、本体ケース32の背板の内面に配設された一対のプーリー34,35に巻き掛けられた無端状のタイミングベルト36に固定され、一方のプーリー34に駆動軸が連結されたキャリッジモーター37が正逆転駆動されることにより、キャリッジ31は主走査方向Xに往復動する構成となっている。
図2に示すように、本体ケース32内において記録ユニット16と対向する下方位置には、記録ユニット16と記録媒体P(用紙)との間隔を規定するプラテン38が、X方向に延びる状態で配置されている。また、キャリッジ31の上部に着脱可能に装填されたブラック用及びカラー用の各インクカートリッジ39,40から供給されたインクは、記録ユニット16を構成する記録ヘッド17(図1参照)のインク色別のノズルから噴射(吐出)されるようになっている。
プリンター11の背面側に装備された自動給紙装置41(Auto Sheet Feeder)は、給紙トレイ42上に積重された多数枚の記録媒体Pを1枚ずつ副走査方向Y下流側へ供給する。また、本体ケース32の図2における右側下部に配設された紙送りモーター43が駆動されることにより、紙送りローラー対及び排紙ローラー対(図示せず)が回転駆動され、給送後の記録媒体Pが副走査方向Yに間欠搬送される。そして、キャリッジ31を主走査方向Xに往復動させながら記録ユニット16を構成する各記録ヘッド17のノズルから記録媒体Pに向けてインクを噴射する印字動作と、記録媒体Pを副走査方向Yに所定の搬送量で間欠搬送する紙送り動作とを略交互に繰り返すことで、記録媒体Pに印刷データPDに基づく文字や画像等の印刷が施される。
また、シリアルプリンター11Aではエンコーダー25は、ガイド軸33に沿って延びるように架設されたリニアエンコーダーよりなる。エンコーダー25は、複数のスリットが一定間隔毎に穿孔されたテープ状の符号板よりなるリニアスケールと、発光・受光機能を有する一対のセンサーとを備え、キャリッジ31及び記録ヘッドユニット16の移動距離に比例する数のパルスを有するエンコーダーパルス信号ESを出力する。このエンコーダーパルス信号ESは、記録媒体Pに対する記録ヘッド17の主走査方向Xにおける相対的な位置情報であり、制御部14に入力される。制御部14(図1参照)は、エンコーダー25から入力されるエンコーダーパルス信号ESを用いて求められるキャリッジ31の移動位置、移動方向及び移動速度に基づいて、キャリッジモーター37を駆動制御することで、キャリッジ31の速度制御及び位置制御を行う。なお、ホームポジションに位置した際のキャリッジ31の直下には、記録ユニット16のノズル目詰まり等を予防・解消するためのクリーニング等を行うメンテナンス装置44が配設されている。メンテナンス装置44は、ホームポジションにある記録ユニット16をキャッピングするためのキャップ45を有している。印刷中にキャリッジ31が定期的にホーム位置に移動して、記録ユニット16の全ノズルからインク滴を空吐出するフラッシングはキャップ45内に向けて行われる。なお、記録ユニット16は、フレキシブルフラットケーブル(以下、「FFC46」という)を介してヘッドモジュール基板21(図1参照)と接続されている。
シリアルプリンター11Aの場合、従来は、ヘッドモジュール基板がデータコントローラーの機能を含む構成であったので、エンコーダーからの信号線を各ヘッドモジュール基板に対し計(N×M)本接続する必要があった。これに対し、本実施形態では、N個のデータコントロール基板20に対しエンコーダー25からの信号線がN本接続されているだけである。このため、エンコーダー25の信号線が、従来の構成で(N×M)本(一例として8本)必要であったものが、本例の構成ではN本(一例として2本)で済み、従来の構成で必要な本数の「1/M」の本数で済むようになっている。
次に、ラインプリンターについて説明する。図3は、ラインプリンターの模式平面図である。図3に示すように、プリンター11がラインプリンター11Bである場合、複数本のローラー51〜53に巻き掛けられた搬送ベルト54上へローラー55により記録媒体Pは給送される。記録ユニット16は、搬送ベルト54の搬送方向略中央においてベルト面から上方(図3では紙面直交方向手前側)へ所定のギャップを隔てた位置に配置されている。記録ユニット16は、複数の記録ヘッド17(図4参照)が最大記録媒体の幅全域に渡って記録可能な所定の配列(例えば千鳥配列)で配置された、所謂マルチヘッドタイプの記録ユニットである。
図3に示す搬送モーター56は図1における電動モーター24に相当し、制御部14(図1参照)が、搬送モーター56を駆動することで、搬送ベルト54は搬送方向Y(図3では左側)へ一定速度で駆動され、これにより搬送ベルト54上の記録媒体Pが搬送方向Yへ一定速度で搬送される。この一定速度で搬送中の記録媒体Pに対して記録ユニット16の各記録ヘッド17(図1参照)からインク滴が噴射されることで、記録媒体Pに印刷が施される。また、図3に示すように、搬送ベルト54の表面上の一側縁には、リニアエンコーダーよりなるエンコーダー25が搬送ベルト54の全周に亘って設けられている。エンコーダー25は、リニアスケール25Aと、発光・受光機能を有するセンサー25Bとを有している。エンコーダー25のセンサー25BとN個のデータコントロール基板20(図1参照)との間には、それぞれ信号線が接続されている。このため、ラインプリンター11Bにおいても、エンコーダー25からの信号線は、N個のデータコントロール基板20に接続するN本で済む。そして、エンコーダー25から出力されるエンコーダーパルス信号ESは、記録ヘッド17に対する記録媒体Pの搬送方向Yにおける相対的な位置情報であり、信号線を通してデータコントロール基板20に入力される。
図4は、制御回路及び記録ユニットの底面を示す模式図である。なお、図4では、データコントロール基板1つ当たりのヘッドモジュール基板の接続個数を2つとした簡単な例で示している。図4に示すように、記録ユニット16を構成する複数個(一例として4個)の記録ヘッド17は千鳥状に配列されている。記録ヘッド17のノズル開口面(底面)には、J個(一例として180個)のノズル(ノズル開口)が一定のノズルピッチ間隔で配列されてなるインク色(K,C,M,Y)毎のノズル列17K,17C,17M,17Yが設けられている。複数の記録ヘッド17が千鳥配列をなすことで、斜め隣同士の記録ヘッド17間で同色のノズル列がノズル列方向(図4における上下方向)に連続して分布するように位置している。
図4における左右方向が、記録ユニット16と記録媒体との相対移動方向RMになっている。シリアルプリンター11Aの場合は、この相対移動方向RMがキャリッジ31の主走査方向Xになる。また、ラインプリンター11Bの場合は、この相対移動方向RMが記録媒体Pの搬送方向Y(つまり搬送ベルト54の移動方向)になる。そして、ラインプリンター11Bの場合は、各記録ヘッド17の同色の各ノズル列は、最大記録媒体の幅方向全域に亘り連続して分布するように位置している。
図4に示すように、2個のデータコントローラー22は、千鳥配列をなす2列のヘッド列のうち異なる列に属するM個(図4の例では2個)の記録ヘッド17をそれぞれ制御する。このため、同じ列に属するM個(2個)の記録ヘッド17は、それぞれ対応するヘッドコントローラー23により同じ噴射タイミングで制御される。こうして、M個ずつの記録ヘッド17で構成される2列のヘッド列間で記録媒体Pに対する相対移動方向RMの位置が異なっても、ヘッド列間で記録媒体P上における相対移動方向RMの同一位置にドットが印字されるようになっている。
図6は、記録ヘッドユニットの詳細な電気的構成を示すブロック図である。図6に示すように、制御部14は、コマンド解析部61、位置計測部62とタイマー63とを備えている。また、エンコーダー25からのエンコーダーパルス信号ESは制御部14へも入力されるようになっている。
コマンド解析部61は、印刷ジョブの最初に送られてくる印刷データPDのヘッダーから印刷条件情報を取得し、その中から「印刷速度モード指定情報」を取得する。また、コマンド解析部61は、1ライン分ずつ送られてくる印刷データPD中のコマンドを解釈し、その解釈したコマンドに従って電動モーター24(図1参照)などの印刷駆動系(記録ヘッド17は除く)を制御する。コマンドには、例えば給紙コマンド、印字コマンド、紙送りコマンド及び排紙コマンドなどがある。なお、1ライン分の印刷データPDとは、シリアルプリンターであれば1パス分(1回の主走査分)、ラインプリンターであれば搬送方向に複数ノズル列分の印字が可能なデータである。
位置計測部62は、記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対位置を計測するためのもである。位置計測部62には、位相差90度のA相・B相の2つのエンコーダーパルス信号ESが入力される。位置計測部62は、詳しくはカウンターと方向信号生成回路(いずれも不図示)とを内蔵する。方向信号生成回路は、A相・B相の各エンコーダーパルス信号ESの位相比較処理を行って記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対移動方向RMが正方向か負方向かを示す方向信号をカウンターへ出力する。カウンターは、記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対位置が原点位置にあるときにリセットされ、その後、方向信号に基づき、両者の相対移動方向RMが正方向のときにパルスエッジを入力する度に「1」ずつインクリメントする共に、両者の相対移動方向RMが負方向のときにパルスエッジを入力する度に「1」ずつデクリメントする。こうして、位置計測部62のカウンターには、記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対位置が原点位置を基準とする計数値として計数される。
プリンター11がシリアルプリンター11Aの場合、位置計測部62は、キャリッジ31がホーム位置にあるときを原点位置とする主走査方向Xにおける記録ユニット16の位置(つまりキャリッジ位置に同じ)を計測する。また、プリンター11がラインプリンター11Bの場合、位置計測部62は、搬送ベルト54上に給送された記録媒体Pの先端を不図示の媒体検出センサーが検知した際の位置を原点位置とする記録媒体Pの搬送位置を計測する。
制御部14は、位置計測部62により計測された記録ヘッド17と記録媒体Pとの現在の相対位置(例えばキャリッジ位置又は記録媒体搬送位置)が、印字データから決まるインク滴を噴射可能な領域(記録領域)内にあるか、それ以外の領域(非記録領域)内にあるかを判別する。そして、制御部14は、記録ヘッド17と記録媒体Pとの現在の相対位置が、非記録領域内にあるときには、記録ヘッド17がノズル毎に備える噴射駆動素子64をインク滴が噴射されない程度の弱い力で駆動することで、ノズル内のインクを微振動させて、ノズルのインク目詰まりを予防する「微振動処理」と呼ばれる処理を行うべきであると判断する。
噴射駆動素子64は、例えば圧電振動素子又は静電駆動素子からなり、所定駆動波形の電圧パルスが印加されると、電歪作用又は静電駆動作用により、ノズルに連通するインク室の内壁部(振動板)を振動させて、インク室を膨張・圧縮させることでノズルからインク滴を噴射する。もちろん噴射駆動素子64はノズル通路内のインクを加熱するヒーターでもよく、ヒーターで加熱したインク内に沸騰により発生した気泡の膨張を利用してノズルからインク滴を吐出させる方式も採用できる。
さらに、タイマー63は、記録ユニット16による印刷中において、非噴射ノズル(休止ノズル)内の増粘インクを定期的に除去すべく、印刷とは関係のないインク滴を空吐出してノズル内のインクをリフレッシュする「フラッシング」と呼ばれる処理を行うべき時間間隔(例えば10〜30秒内の設定値)を計時する。
ここで、噴射駆動素子64に印加すべき電圧パルスの駆動波形を決める波形種パラメーターWPには、「印刷速度モード」、「フラッシング」及び「微振動」がある。そのため、制御部14は、噴射駆動素子64に印加すべき電圧の駆動波形が決まると、波形種パラメーターWPとしてデータコントローラー22へ送るようになっている。
制御部14は、タイマー63の計時時間がフラッシングを行うべき時間間隔に達したフラッシング時期になると、記録ユニット16と記録媒体Pとが相対しない位置状態にするか、あるいはこの位置状態になるまで待って、記録ヘッド17の全ノズルから、下方に相対して位置する廃インク回収部に向けてインク滴を空吐出するフラッシングを行う。
このときシリアルプリンター11Aの場合は、制御部14はキャリッジモーター37(図1の電動モーター24に相当)を駆動してキャリッジ31をホーム位置へ移動させ、各記録ヘッド17に例えばキャップ45に向けてフラッシングを行わせる。また、ラインプリンター11Bの場合は、記録媒体Pが記録ユニット16と相対しない位置まで排紙され、かつ搬送ベルト54に形成された開口が、各記録ヘッド17と相対する位置に到達するまで待った後、制御部14は、各記録ヘッド17と開口を挟んで対峙する廃インク回収部に向けて、各記録ヘッド17にフラッシングを行わせる。このフラッシング実行時には、制御部14は、データコントローラー22に、フラッシング用の吐出データ及び「フラッシング」を示す波形種パラメーターWPを送信する。
図6に示すように、データコントローラー22は、M個の記録ヘッド17にそれぞれ対応するM個のデータ制御ユニット65を備えている。データ制御ユニット65は、PLL66(Phase Locked Loop)(位相同期回路)、波形種データ生成部67、バッファー68(バッファーメモリー)及びデータ転送モジュール69を備えている。エンコーダー25からデータコントローラー22に入力されたエンコーダーパルス信号ESは、各データ制御ユニット65内のPLL66に入力される。また、分配器15で記録ヘッド17毎に分配されてコントローラー22に入力された吐出データDIは、各バッファー68に1ヘッド分ずつ格納される。
図6に示すPLL66は、エンコーダー25から基準信号として入力されたエンコーダーパルス信号ESと、ループ内の発振器からの出力との位相差が一定になるようにループ内の発振器にフィードバック制御をかけて発振させる発振回路である。このPLL66は、入力したエンコーダーパルス信号ESのパルス周期と同じ又は1/2あるいは1/4のパルス周期の転送タイミング信号TSを生成し、データ転送モジュール69へ出力する。よって、転送タイミング信号TSのパルス周期は、記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対移動速度が速くなれば短くなり、遅くなれば長くなる関係にある。この転送タイミング信号TSは、印字タイミングを決める印刷周期と同じパルス周期であり、後述の印字タイミング信号PTSのパルス周期を決める。
図6に示す波形種データ生成部67は、制御部14から入力した波形種パラメーターWPを基に、不図示の格納部(例えばメモリー又はレジスタ)に格納された図5に示すテーブルデータTDを参照することにより、波形種パラメーターWPで指示された波形種に対応する16ビットの波形種データWDを取得する。すなわち、波形種データ生成部67は、波形種パラメーターWPで指示された波形種を、テーブルデータTDを参照することにより、16ビットの波形種データに変換(エンコード)する。
ここで、図5に示すテーブルデータTDについて説明する。図5に示すように、テーブルデータTDは、波形種パラメーターWPと波形種データWDとの対応関係を示すテーブルである。波形種パラメーターWPには、「印刷速度モード」と「フラッシング」と「微振動」とがあり、このうち「印刷速度モード」は、さらに「印刷速度モード1」,「印刷速度モード2」,…,「印刷速度モードQ」のQ種類(但しQ≧2)に分かれている。また、各波形種パラメーターWPに対応する波形種データWDは、それぞれ16ビットのデータで示される。もちろん、波形種データWDのデータ長(ビット数)は、必要な波形種の数などに応じて適宜変更でき、例えば8bitや32ビットなども採用できる。
図6に示すデータ転送モジュール69は、バッファー68に格納された吐出データDIから1ノズル列分(例えば180ノズル分)の吐出データSIずつ読み込んで、その読み込んだ吐出データSIの前にヘッダーとして、波形種データ生成部67から入力した16ビットの波形種データWDを付すことでデータDATAを生成する。そして、データ転送モジュール69は、PLL66からの転送タイミング信号TSのパルス周期に同期した転送タイミングで、このデータDATAの転送をクロックCLKの出力に同期させて開始する。このため、16ビットの波形種データWDと180ビットの吐出データSIとは、各基板20,21間を接続する同一(共通)のデータ転送線SL(共通の信号線)を通して、エンコーダーパルス信号ESのパルス周期に比例した転送タイミングごとに、ヘッドコントローラー23へ順次転送される。この結果、ヘッドコントローラー23には、データDATAが1印刷周期TA(図7を参照)毎のタイミングで入力されることになる。ここで、印刷周期TAとは、記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対移動方向RMにおけるドット形成周期(インク噴射周期)である。なお、図7では、一例として、この印刷周期TAは、エンコーダーパルス信号ESのパルス周期に比例している。また、本実施形態では、データDATAの転送タイミングが、噴射タイミングに関する指示に相当する。
一方、図6に示すように、ヘッドコントローラー23は、デコーダー71、シーケンサー72、駆動波形信号生成回路73、メモリー74、ヘッドDAC(Digital Analog Converter)75及びヘッド制御ユニット76を備えている。
デコーダー71は、データ転送モジュール69から、データDATAをクロックCLKに同期して受信し、受信したデータDATAのヘッダー中の16ビットの波形種データWDをデコードする。そして、デコーダー71は、デコード後の波形種データWDと吐出データSIとを含むデータDATAをシーケンサー72に送信する。
また、デコーダー71は、データDATAの受信タイミング毎にパルスを発生させることで、データDATAの受信タイミングとパルス周期が同周期の印字タイミング信号PTSを生成してシーケンサー72へ出力する。よって、デコーダー71から出力される印字タイミング信号PTSは、印刷周期TAと同じパルス周期になっている。詳しくは、デコーダー71は、データDATAのうち、ヘッダーとして先に受信する波形種データWDの受信完了タイミング毎にパルスを発生させることで、印字タイミング信号PTSを生成する。換言すれば、デコーダー71は、データDATAのうち、ヘッダーに連続してその後に受信する吐出データSI(噴射情報)の受信開始タイミング毎にパルスを発生させることで、印字タイミング信号PTSを生成する。
シーケンサー72は、デコーダー71から受信したデータDATAのうち波形種データWDを駆動波形信号生成回路73へ送信すると共に、吐出データSIをヘッド制御ユニット76へ送信する。
また、シーケンサー72は、データDATAの受信途中でデコーダー71から印字タイミング信号PTSを入力すると、この入力タイミングに同期したタイミングでパルスを発生させることで、駆動波形信号生成回路73に対し駆動波形信号COMの生成を指示するトリガーとなる印字タイミング信号PTSを生成し出力する。このとき、シーケンサー72は、その生成した印字タイミング信号PTSを、ヘッド制御ユニット76に対し吐出データSIの転送を指示するトリガーとしても出力する。
駆動波形信号生成回路73は、シーケンサー72から波形種データWDを丁度受信し終わったタイミングで印字タイミング信号PTSを受信する。印字タイミング信号PTSを受信した駆動波形信号生成回路73は、メモリー74から、先に受信した波形種データWDに対応する波形条件データWCを読み出す。そして、駆動波形信号生成回路73は、その読み出した波形条件データWCに従って、指示された波形種に応じた駆動波形の駆動波形信号COMを生成するための出力電圧を指示する電圧指示信号VSをヘッドDAC75に対し出力する。
ヘッドDAC75は、駆動波形信号生成回路73からの電圧指示信号VSで指示された電圧値に出力電圧を順次切り換えることで、指示された波形種に応じた駆動波形の駆動波形信号COMを生成し出力する。
一方、ヘッド制御ユニット76は、受信した吐出データSIを一時格納する不図示の格納部(例えばレジスター又はメモリー)を備えている。ヘッド制御ユニット76は、シーケンサー72からの印字タイミング信号PTSを入力すると、格納部から今回出力すべき吐出データSIを読み出し、その吐出データSIをクロックSCLKに同期させながら出力する。このとき、ヘッド制御ユニット76は、シーケンサー72からの印字タイミング信号PTSの入力タイミングに同期してパルスを発生させることで印字タイミング信号PTSを生成し、ヘッド駆動回路26へ出力する。このため、この印字タイミング信号PTSは、ヘッド制御ユニット76から印刷周期TAと等しいパルス周期で出力される。
なお、シーケンサー72は、位置計測部62により計測された記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対位置がどの位置になったら、駆動波形信号生成回路73に駆動波形信号の生成の指示をするか、及びヘッド制御ユニット76に印字タイミング信号PTS及び吐出データSIの出力の指示をするかが、予めプログラムされている。そのため、シーケンサー72は、記録ヘッド17と記録媒体Pとの相対位置が次の印刷開始位置に到達した時に、記録ヘッド17のノズルからのインク滴の噴射が行われるように、少し前のタイミングで、印刷周期に等しい時間間隔で印字タイミング信号PTSを出力する。
こうして、駆動波形信号COMと、印字タイミング信号PTSと、吐出データSIは、FCC46を介して記録ヘッド17内のヘッド駆動回路26へ出力される。
図6に示すように、ヘッド駆動回路26は、シフトレジスター81、ラッチ回路82、レベルシフター83及びスイッチ回路84を備えている。
図6に示すように、ヘッド駆動回路26は、シフトレジスター81、ラッチ回路82、レベルシフター83及びスイッチ回路84を備えている。
シフトレジスター81には、1ノズル列分の吐出データSIが入力される。1ノズル列が例えば180ノズルであれば、シフトレジスター81には180ビットの吐出データSIが入力される。吐出データSIの各ビットが各ノズルの非噴射/噴射を表し、各ビットの値は「0」であれば非噴射、「1」であれば噴射を表す。
ラッチ回路82は、シフトレジスター81からの吐出データSIを印字タイミング信号PTSの入力まで保持し、印字タイミング信号PTSの入力タイミングに同期して、それまで保持していた吐出データSIをレベルシフター83へ出力する。
レベルシフター83は、電圧増幅器として機能し、ビット値が「1」の場合には、スイッチ回路84を駆動可能な例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。このスイッチ回路84の入力側には、駆動波形信号生成回路73からの駆動波形信号COMが供給されており、スイッチ回路84の出力側には噴射駆動素子64が接続されている。
スイッチ回路84には、レベルシフター83からビット値に応じて昇圧/非昇圧された後の180個の電気信号がパラレルで入力される。ビット値が「0」か「1」かに応じてスイッチ回路84への電気信号の供給/非供給が選択されることにより、スイッチ回路84内において各噴射駆動素子64に対応するスイッチ素子のオン/オフが切り換えられ、噴射駆動素子64への電圧の選択的な供給が行われる。例えば、印刷周期TAの期間においてビット値が「1」をとる場合は、スイッチ回路84内の対応するスイッチ素子がオンしてそのときの電圧パルスが噴射駆動素子64に供給されるため、対応するノズルからインク滴が噴射される。一方、印刷周期TAの期間においてビット値が「0」をとる場合は、スイッチ回路84内の対応するスイッチ素子がオフし、噴射駆動素子64へは電圧パルスが供給されないので、対応するノズルからインク滴は噴射されない。
シリアルプリンター11Aの場合は、キャリッジ31が主走査方向Xに1パスの移動を行う過程で、記録ヘッド17の主走査方向における各噴射位置でノズルからインク滴が噴射される。こうして1パス分の印字が行われ、これが1パス毎に紙送りを行いつつ1ページ分の印刷に必要な複数パス行われることで、1頁分の印刷が行われる。
一方、ラインプリンター11Bの場合は、固定の記録ヘッド17に対して搬送方向Yに駆動される搬送ベルト54上の記録媒体Pが搬送方向Yに搬送され、搬送方向Yにおける各噴射位置でノズルからインク滴が噴射される。こうして1ライン分のデータがラッチされる度に、記録媒体Pの印刷幅に亘る1ライン分の印字が1ラインずつ連続的に行われる。こうしてライン記録方式で印字が行われる。
図7は、記録ヘッドユニットのデータ転送処理に係るタイミングチャートを示す。図7では、データコントローラー22(詳しくはその内部のデータ転送モジュール69)からヘッドコントローラー23へのデータ転送と、データコントローラー22から記録ヘッド17への駆動波形信号COMの送信及び吐出データSIの転送とに係るタイミングを示している。以下、これらの転送処理等についてデータ転送経路上の上流側から順番に説明する。まず、データコントローラー22内のデータ転送モジュール69の転送処理を説明し、続いてヘッドコントローラー23内の駆動波形信号生成回路73及びヘッド制御ユニット76の転送処理について説明する。なお、図7に加え、必要に応じて図6を参照しつつ説明する。
図6に示すデータコントローラー22内のデータ転送モジュール69は、バッファー68に格納された吐出データDIのうち次の1ノズル列分の吐出データSIを読み出し、その吐出データSIの前にヘッダーとして、波形種データ生成部67から取得した波形種データWDを付してデータDATAを生成する。そして、PLL66からの転送タイミング信号TSのパルスの入力があると、データ転送モジュール69はそのデータDATAの転送を開始する。その結果、データ転送モジュール69からヘッドコントローラー23へ図7に示すようにデータDATAがクロックCLKと同期して転送される。このため、データDATAを構成するヘッダー(波形種データWD)と吐出データSIとは、図6に示す同一のデータ転送線SLを通して、データ転送モジュール69からヘッドコントローラー23へシリアル転送される。
ここで、本例では、記録ヘッドの制御回路を、N個のデータコントロール基板20と、N×M個のヘッドモジュール基板21とに分割した構成を採用している。このため、エンコーダーパルス周期情報及び波形種情報をヘッドモジュール基板21に伝達する必要がある。このとき、エンコーダー信号線及び波形種データ転送線をヘッドモジュール基板に接続する構成を採用すると、エンコーダー信号線と波形種データ転送線をそれぞれN×M本設ける必要があり、配線本数が非常に多くなる。そこで、本実施形態では、エンコーダーパルス信号ES及び波形種情報をN個のデータコントロール基板20へ送る構成とすることで、配線本数を少なく抑えている。この場合、データコントロール基板20からヘッドモジュール基板21へのエンコーダーパルス周期情報の伝達は、データDATA(波形種データWDと吐出データSI)の転送タイミングをエンコーダーパルス周期に比例した周期で行うことで、ヘッドモジュール基板21側でのデータDATA(波形種データWDと吐出データSI)の受信タイミングの周期から間接的にエンコーダーパルス周期情報を伝達する構成を採用している。
また、波形種情報についても、吐出データSIに波形種データWDをヘッダーとして付したデータDATAを、データコントロール基板20からヘッドモジュール基板21へシリアル転送することにより、ヘッドモジュール基板21側へ伝達する方法を採用している。このように、吐出データSIのデータ転送線SLを流用して波形種データWDを送るため、波形種データ専用の余分なデータ転送線の追加を回避できる。よって、本例では、エンコーダー25からのエンコーダー信号線と、制御部14からの波形種データ転送線とを各データコントロール基板20に1本ずつ(計N本)接続するだけで足りる構成となっている。
また、図7におけるデータDATAの転送回数の番号を、♯0,♯1,♯2,…とおくと、データ転送モジュール69は、♯nの波形種データWDnと、♯n+1の吐出データSIn+1(但し、n=0,1,2,…)との組合せでデータDATAを生成する。すなわち、データ転送モジュール69は、今回の波形種データWDと、次回の吐出データSIとの組合せでデータDATAを生成する。このため、図7に示すように、♯0の波形種データWD0と♯1の吐出データSI1との組合せからなるデータDATAが転送され、その転送から印刷周期TAに等しい時間経過後に、♯1の波形種データWD1と♯2の吐出データSI2との組合せからなるデータDATAが転送され、以下同様のルールに従って、印刷周期TA毎にデータDATAが順次転送される。
ここで、図7では、♯0以前の期間では記録ヘッド17が非記録領域にあり、♯1以後の期間では記録ヘッド17が記録領域にある。記録ヘッド17が非記録領域にあるときの噴射制御を行うときは微振動の波形が選択され、記録ヘッド17が記録領域における噴射制御を行うときには、印刷速度モードm(但し、mは1〜Qのうちそのとき設定された印刷条件から決まる印刷速度モードの値)の波形が選択される。つまり、♯0までの波形種データWDが「微振動」の波形で、♯1からの波形種データWDが印刷速度モードmの波形になっている。図7に示すように、時刻T0よりも前に転送されている♯0の吐出データSI0は、微振動用で、例えばビット値がすべて「1」の吐出データとなっている。そして、♯0の「微振動」の波形種データWD0と記録領域内の最初の♯1の吐出データSI1との組合せからなるデータDATAが転送される。
このとき、駆動波形信号生成回路73は、図7に示すように、♯0の「微振動」の波形種データWD0の受信タイミングの次の印刷周期TAで、波形種データWD0で指定された微振動の駆動波形信号COM0を生成し送信する。そして、ヘッド駆動回路26は、受信した駆動波形信号COM0に基づく駆動波形の電圧パルスを全ての噴射駆動素子64に印加することで、記録ヘッド17が非記録領域にあるときの微振動が行われる。このように、本実施形態では、波形種データWDで指定された波形種が、第1の波形から第2の波形に変わると、その第2の波形を指定する波形指定信号(波形種データWD)を受信した次の周期(印刷周期TA)で第2の波形よりなる駆動波形(駆動波形信号COM)を送信する。
このため、非記録領域では、微振動の波形を指定する波形種データWDnと吐出データSIn+1との組合せからなるデータDATAが順次転送され、非記録領域から記録領域内へ入るときには、波形種データWDによる波形の指定内容が「微振動」から「印刷速度モードm」へ変わり、その指定波形の変わった波形種データWDを受信した印刷周期TAの次の印刷周期TAで、駆動波形信号生成回路73は、その変更後の「印刷速度モード」の波形で駆動波形信号COMを生成する。
そして、記録ヘッド17が記録領域内で印刷を行うときには、「印刷速度モードm」の波形を指定する波形種データWDnと吐出データSIn+1との組合せからなるデータDATAが、データ転送モジュール69からヘッドコントローラー23へ順次転送される。ヘッドコントローラー23内の駆動波形信号生成回路73は、「印刷速度モードm」の波形を指定する波形種データWDnを受信した印刷周期TAの次の印刷周期TAにおいて、波形種データWDnで指定された「印刷速度モードm」の波形で駆動波形信号COMnを生成してヘッド駆動回路26へ送信する。その結果、記録ヘッド17は駆動波形信号COMnに基づいて駆動タイミングが制御され、インク滴を例えば印刷周期TA毎に噴射する。
さらに、記録ヘッド17が記録領域内から非記録領域へ出るときには、データ転送モジュール69から転送されるデータDATA中の波形種データWDで指定された波形種が、「印刷速度モードm」から「微振動」へ変わる。このとき、駆動波形信号生成回路73は、その「微振動」の波形が指定された波形種データWDを受信した印刷周期TAの次の印刷周期TAにおいて、その波形種データWDで指定された「微振動」の波形で駆動波形信号COMを生成してヘッド駆動回路26へ送信する。その結果、記録ヘッド17が非記録領域にあって印刷が行われないときには、記録ヘッド17は微振動する。
また、印刷中において、タイマー63がフラッシング用の時間間隔を計時し終わり、フラッシング時期になると、データ転送モジュール69は、「フラッシング」を指定する波形種データWDnと、ビット値がすべて「1」のフラッシング用の吐出データSIn+1との組合せからなるデータDATAをヘッドコントローラー23へ転送する。波形種データWDが指定する波形が、「印刷速度モードm」又は「微振動」の波形(第1の波形)から、「フラッシング」の波形(第2の波形)に変わると、その「フラッシング」を指定する波形種データWDを受信した印刷周期TAの次の印刷周期TAにおいて、駆動波形信号生成回路73は、その波形種データWDで指定された「フラッシング」の波形で駆動波形信号COMを生成してヘッド駆動回路26へ送信する。その結果、記録ヘッド17が廃インク回収部の真上に位置するフラッシング位置において、記録ヘッド17のノズルから廃インク回収部に向けてインク滴を空吐出するフラッシングが行われる。
一方、図6に示すデコーダー71は、データ転送モジュール69から受信したデータDATAをそのうちの波形種データWDをデコードしつつシーケンサー72へ送る。このとき、デコーダー71は、16ビットのヘッダー(波形種データWD)の受信完了タイミング毎にパルスを発生させることで、その受信完了タイミングと同期しかつ印刷周期TAに等しいパルス周期の印字タイミング信号PTSを生成し、その生成した印字タイミング信号PTSをシーケンサー72へ出力する。
シーケンサー72における印字タイミング信号PTSのパルス入力時点では、♯nの波形種データWDnが駆動波形信号生成回路73へほぼ送られており、かつ1回前の♯nの吐出データSInが既にヘッド制御ユニット76へ送られている。そして、シーケンサー72は、入力した印字タイミング信号PTSのパルス周期に同期した周期で印字タイミング信号PTSを生成して駆動波形信号生成回路73及びヘッド制御ユニット76へ出力する。この印字タイミング信号PTSは、駆動波形信号生成回路73に対し駆動波形信号COMの生成開始を指示するトリガーとなり、かつヘッド制御ユニット76に対し吐出データSIの転送開始を指示するトリガーとなる。
図6に示す駆動波形信号生成回路73は、印字タイミング信号PTSを入力すると、波形種データWDに対応する波形条件データWCをメモリー74から読み出し、その波形条件データWCに従ってヘッドDAC75に電圧指示信号を出力する。ヘッドDAC75は電圧指示信号で指示された電圧を出力することで駆動波形信号COMを生成してヘッド駆動回路26へ送信する。例えば波形種データWDが「微振動」であれば、図7に示す駆動波形信号COM0と同一波形の駆動波形信号COMがヘッドDAC75から送信される。また、波形種データWDが「印刷速度モードm」であれば、図7に示す駆動波形信号COM1と同一波形の駆動波形信号COMがヘッドDAC75から送信される。
ここで、図6に示すメモリー74に記憶された波形条件データWCとは、駆動波形信号COMの波形を形成するための条件データである。波形条件データWCには、駆動波形信号COMの生成開始時点(印刷周期TAの開始時点)からの経過時間、指示電圧、波形の傾き、電圧保持時間などが規定されている。例えば図7の例では、駆動波形信号COM1の生成開始後、時刻toから時刻t1まで所定の傾きで電圧を上昇させた後、時刻t1から時刻t2まで一定電圧に保持し、その後、時刻t2から時刻t3まで所定の傾きで電圧を低下させると共に、時刻t3から時刻t4まで一定電圧に保持し、さらに時刻t4から時刻t5まで所定の傾きで電圧を上昇させるように波形条件データWCは設定されている。
なお、「フラッシング」の波形条件データWCは、「印刷速度モードm」の波形条件に近い波形条件が既定されている。例えば「フラッシング」の波形条件データWCは、「印刷速度モード」のうち最大の波形(印刷時の波形)と同じ波形、もしくはその最大の波形よりも強い波形(電圧変化の大きい波形)を形成するように波形条件が規定されている。また、「微振動」の波形条件データWCは、「印刷速度モード」のどの波形(印刷時の波形)よりも十分弱くインク滴を吐出できない程度の弱さの波形(電圧変化の小さい波形)を形成するように波形条件が規定され、図7における「微振動」の駆動波形信号COM0の波形が形成されるように設定されている。
一方、図6に示すヘッド制御ユニット76は、シーケンサー72から入力した印字タイミング信号PTSのパルス周期と同期した周期で印字タイミング信号PTSnを出力すると共に、今回の♯n+1の吐出データSIn+1の転送を開始する。このとき、図7に示すように、印字タイミング信号PTSnのパルスの立ち上がりエッジのタイミングで印刷周期TAが開始し、駆動波形信号COMnの生成が開始される。ここで、図7に示すように、印字タイミング信号PTSnは、データDATAのうちのヘッダー(波形種データWD)の受信完了タイミング(エンコーダーパルス信号ESのパルス立ち上がりエッジとほぼ同タイミング)に対して所定時間ΔTだけ遅延しているが、この所定時間ΔTはヘッドコントローラー23の内部処理にかかる時間に相当するものである。このように、ヘッドコントローラー23は、波形種データWDの受信完了から所定時間ΔT経過したタイミングで駆動波形信号COMを送信する。
この印字タイミング信号PTSnがラッチ信号としてラッチ回路82に入力される時点まで、♯nの吐出データSInはラッチ回路82にラッチされる。そして、印字タイミング信号PTSnがラッチ回路82に入力されると、それまでラッチされていた♯nの吐出データSInがレベルシフター83へ出力される。さらに、吐出データSInのビット値が「1」の場合にレベルシフター83が電圧を昇圧することで、スイッチ回路84内のその昇圧された電圧が印加されるスイッチ素子に対応する噴射駆動素子64には、駆動波形信号COMnに応じた駆動波形の電圧パルスが印加される。その結果、ビット値「1」に対応する噴射駆動素子64が駆動され、例えば印刷速度モードmのときには、対応するノズルからインク滴が噴射される。
以上、詳述したように本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)データDATAをエンコーダーパルス信号ESのパルス周期に同期した周期でデータコントロール基板20からヘッドモジュール基板21へ転送し、ヘッドモジュール基板21側ではデータDATAの受信タイミングの周期からエンコーダーパルス信号ESのパルス周期に比例する印刷周期TAに応じた周期を知り得る。よって、エンコーダー25の信号線をデータコントロール基板20だけに接続すれば足り、各ヘッドモジュール基板21へのエンコーダー信号線の接続、及びデータコントロール基板20と各ヘッドモジュール基板21間におけるエンコーダーパルス周期情報伝達専用の信号線を設ける必要がない。
(1)データDATAをエンコーダーパルス信号ESのパルス周期に同期した周期でデータコントロール基板20からヘッドモジュール基板21へ転送し、ヘッドモジュール基板21側ではデータDATAの受信タイミングの周期からエンコーダーパルス信号ESのパルス周期に比例する印刷周期TAに応じた周期を知り得る。よって、エンコーダー25の信号線をデータコントロール基板20だけに接続すれば足り、各ヘッドモジュール基板21へのエンコーダー信号線の接続、及びデータコントロール基板20と各ヘッドモジュール基板21間におけるエンコーダーパルス周期情報伝達専用の信号線を設ける必要がない。
(2)吐出データSIにヘッダーを付したデータDATAを、データコントロール基板20からヘッドモジュール基板21へ転送し、ヘッドモジュール基板21側におけるヘッダーの受信完了タイミングの周期でもって、エンコーダーパルス信号ESの周期情報をヘッドモジュール基板21へ伝達する。このため、そのヘッダーの受信完了タイミングの周期に同期した周期でパルスを発生させれば、ヘッドモジュール基板21側で印刷周期TAに同期したパルス周期の印字タイミング信号PTSを生成することができる。よって、ヘッドモジュール基板21側へエンコーダーパルス信号ESが直接入力されなくても、印字タイミング信号PTSを生成することができる。例えばヘッダー受信途中の所定のタイミングを基準にする構成であると、ヘッダーの受信開始時点からの経過時間を計時する計時処理が必要になる虞があるが、ヘッダーの受信完了タイミングを採用しているので、その種の計時処理をしなくても、エンコーダーパルス周期に比例する所定周期(印刷周期TA)毎のタイミングをヘッドモジュール基板21側で取得できる。
(3)吐出データSI(噴射情報)に付したヘッダー中に波形種データWDを入れて転送するので、吐出データSI用のデータ転送線SL(シリアル転送線)を流用して波形種データWDを転送できる。そして、ヘッドコントローラー23は、波形種データWD(波形指定信号)の受信タイミングに基づいたタイミングで駆動波形信号COMを送信する。このため、データコントロール基板20とヘッドモジュール基板21との間に、波形種データWDの転送のための専用のデータ転送線を別途設ける必要がない。よって、この点からも、基板20,21に接続される配線の本数を低減できる。従って、記録ユニット16及び基板20,21を含む記録ヘッドユニットが比較的配線構造の簡単な構成で済み、記録ヘッドユニットを比較的簡単に組み立てることができる。
(4)ヘッドモジュール基板21側のデコーダー71では、ヘッダー(波形種データWD)の受信完了タイミングと同期した周期で印字タイミング信号PTSを生成する。このため、波形種データWDの受信直後にその指定された波形の駆動波形信号COMを直ぐに生成できる。例えば波形種データWDの受信完了タイミングよりも早いタイミングで印字タイミング信号PTSを生成する構成を採用すると、印刷周期TAの開始時点において必要な波形種データWDの取得が間に合わなくなる。この場合、波形種データWDの使用をさらに1回後の印刷周期TAまで待たなければならず、2つ分の波形種データWDを保持できるように格納領域(メモリー領域又はレジスター)が2倍必要になる心配もある。しかし、本実施形態によれば、波形種データWDの受信完了タイミングに合わせて印字タイミング信号PTSのパルスを生成するので、波形種データWDの保持時間を印刷周期TAに比べ十分短くでき、必要な格納領域を波形種データ1つ分を保持可能な相対的に小さなサイズで済ませられる。
(5)ヘッドモジュール基板21へのエンコーダー信号線の接続が不要になることから、信号線の増加を心配することなく、データコントロール基板1個に対するヘッドモジュール基板21の接続個数を複数個(M個(M≧2))にすることができる。よって、データコントロール基板1個当たりのヘッドモジュール基板21の接続個数を、最大M個の範囲内で選択できるので、回路の無駄なく記録ヘッドユニットを構成することができる。
(6)駆動波形信号生成回路73(波形生成部)は、波形種データWD(波形指定信号)の受信周期に同期した周期で、その指定された波形種の駆動波形信号COMを送信する。このとき、波形種データWDが指定する波形が第1の波形から第2の波形に変わった場合、駆動波形信号生成回路73は、第2の波形を指定する波形種データWDを受信した印刷周期TAの次の印刷周期TAから第2の波形で駆動波形信号COMを送信する。よって、次の印刷周期TAから直ぐに指定された第2の波形で駆動波形信号COMを送信できる。したがって、波形種データWDが指定する波形が変わった時点から、その変わった波形の駆動波形信号COMを送信するまでの待ち時間が短く済む。例えば、次の印刷周期TAに生成する駆動波形信号COMの波形を指定する波形種データWDを保持しておくための保持時間が短くなるので、その波形種データWDを保持するための格納領域のサイズを小さく済ませることができる。
前記実施形態は上記に限定されず、以下の態様に変更することもできる。
・所定時間ΔTは適宜変更できる。この場合、所定時間ΔTは、ヘッドコントローラー23の内部処理にかかる時間(内部処理時間)に限定されない。図8に示すように、所定時間ΔTを内部処理時間よりも長く設定することもできる。例えば、ヘッドコントローラー23内にタイマー(計時カウンター)などの計時手段を設け、データDATA中の波形種データWDの受信完了時点を基準とし、その基準時点から所定時間ΔT経過後に駆動波形信号COMの生成が開始されうる設定時間(=所定時間ΔT−内部処理時間)を計時し終わった時点で、駆動波形信号COMの生成(送信)を開始する構成としてもよい。この構成によれば、図8に示す所定時間ΔTを、内部処理時間以上かつ印刷周期TA以下の範囲で適宜調整することができる。例えば♯nの吐出データSInのヘッドコントローラー23からの送信タイミングに合わせて、♯nの駆動波形信号COM及び印字タイミング信号PTSnの送信タイミングを調整できるので、記録ヘッド17内のヘッド駆動回路26における吐出データSInのラッチ時期がさらに1印刷周期TA分遅れる事態を回避できる。なお、本明細書において、所定時間ΔTは、内処理時間を無視しうる場合の零を含んでもよい。
・所定時間ΔTは適宜変更できる。この場合、所定時間ΔTは、ヘッドコントローラー23の内部処理にかかる時間(内部処理時間)に限定されない。図8に示すように、所定時間ΔTを内部処理時間よりも長く設定することもできる。例えば、ヘッドコントローラー23内にタイマー(計時カウンター)などの計時手段を設け、データDATA中の波形種データWDの受信完了時点を基準とし、その基準時点から所定時間ΔT経過後に駆動波形信号COMの生成が開始されうる設定時間(=所定時間ΔT−内部処理時間)を計時し終わった時点で、駆動波形信号COMの生成(送信)を開始する構成としてもよい。この構成によれば、図8に示す所定時間ΔTを、内部処理時間以上かつ印刷周期TA以下の範囲で適宜調整することができる。例えば♯nの吐出データSInのヘッドコントローラー23からの送信タイミングに合わせて、♯nの駆動波形信号COM及び印字タイミング信号PTSnの送信タイミングを調整できるので、記録ヘッド17内のヘッド駆動回路26における吐出データSInのラッチ時期がさらに1印刷周期TA分遅れる事態を回避できる。なお、本明細書において、所定時間ΔTは、内処理時間を無視しうる場合の零を含んでもよい。
・図9に示すように、波形種データWD(ヘッダー)の受信開始タイミングを基準として、その基準時点から所定時間ΔT経過時点を駆動波形信号COMの生成開始タイミング(送信開始タイミング)とする構成も採用できる。この場合、データDATAは、♯nの波形種データWDnと♯nの吐出データSInとの組合せからなり、波形種データWDn(波形指定信号)を受信した印刷周期TAの次の印刷周期TAで駆動波形信号COMnの生成(送信)が行われる。
・図10に示すように、吐出データSIの受信完了タイミングを基準として、その基準時点から所定時間ΔT経過時点を駆動波形信号COMの生成開始タイミング(送信開始タイミング)とする構成も採用できる。この場合、データDATAは、♯nの波形種データWDnと♯nの吐出データSInとの組合せからなり、波形種データWDn(波形指定信号)を受信した印刷周期TAの次の印刷周期TAで駆動波形信号COMnの生成(送信)が行われる。
・図11に示すように、吐出データSIの受信タイミングにより、噴射指示部から噴射制御部へ、流体噴射ヘッドの噴射タイミングを指示する場合も、所定時間ΔTを内部処理時間よりも長く設定することもできる。例えば、ヘッドコントローラー23内にタイマー(計時カウンター)などの計時手段を設け、データDATA中の吐出データSIの受信開始時点を基準とし、その基準時点から所定時間ΔT経過後に駆動波形信号COMの生成が開始されうる設定時間(=所定時間ΔT−内部処理時間)を計時し終わった時点で、駆動波形信号COMの生成(送信)を開始する構成としてもよい。この構成によれば、図11に示す所定時間ΔTを、内部処理時間以上かつ印刷周期TA以下の範囲で適宜調整することができる。例えば♯nの吐出データSInのヘッドコントローラー23からの送信タイミングに合わせて、♯nの駆動波形信号COM及び印字タイミング信号PTSnの送信タイミングを調整できるので、記録ヘッド17内のヘッド駆動回路26における吐出データSInのラッチ時期がさらに1印刷周期TA分遅れる事態を回避できる。
・波形種データWDは指定する波形種が切り換わるときのみ吐出データSIのヘッダーに付ける構成でもよい。さらに、波形を指定せず固定の波形としヘッダーを付さない構成も採用できる。これらの構成では、波形種データWD(ヘッダー)が付かない吐出データSIが発生するが、吐出データSIの受信タイミングを基準に駆動波形信号COMの生成開始タイミング(送信開始タイミング)は決められる。
・1種類のドットサイズだけの2階調(噴射の有無)ではなく、ドットサイズを段階的に選択できる階調印刷を行ってもよい。例えば特許文献1に記載のように、大中小のドットサイズの4階調でインク滴を噴射してもよい。この場合、駆動波形信号COMは例えば特許文献1に記載されたものを用い、波形種データWD又は吐出データSIの受信タイミングに同期した周期で駆動波形信号COMを送信すればよい。もちろん、5階調や8階調などその他の階調数の階調印刷も採用できる。この場合、特許文献1のように駆動波形信号COMを構成する複数の波形のうちから1つ又は複数の選択すべき波形を指定するSPデータ(選択波形指定データ)を吐出データSIに付せばよい。そして、このSPデータの受信タイミングの周期に同期した周期で駆動波形信号COMを送信してもよい。
・ターゲット(記録媒体)は用紙に限定されず、樹脂製フィルム、金属製フィルム、布、CD、DVD等の光ディスク、磁気ディスク、回路基板などでもよい。
・前記実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式のプリンターとして具体化したが、インク以外の他の流体としての液滴を吐出する流体噴射装置にも適用してよい。ここで、液滴とは、上記流体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、流体とは、流体噴射装置が噴射できる材料であればよい。例えば、物質が液相状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としてはインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含する。さらに、流体には粉流体も含まれる。粉粒体の一例としてはトナー等を挙げることができる。流体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を基板などの媒体(ターゲット)に噴射する流体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を媒体に噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を媒体に噴射する流体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械(ターゲット)を搬送しつつピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板(ターゲット)上に噴射する流体噴射装置、基板などのターゲットをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置を採用してもよい。なお、本明細書でいう流体には、気体のみからなる流体は含まないものとする。
・前記実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式のプリンターとして具体化したが、インク以外の他の流体としての液滴を吐出する流体噴射装置にも適用してよい。ここで、液滴とは、上記流体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、流体とは、流体噴射装置が噴射できる材料であればよい。例えば、物質が液相状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としてはインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含する。さらに、流体には粉流体も含まれる。粉粒体の一例としてはトナー等を挙げることができる。流体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を基板などの媒体(ターゲット)に噴射する流体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を媒体に噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を媒体に噴射する流体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械(ターゲット)を搬送しつつピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板(ターゲット)上に噴射する流体噴射装置、基板などのターゲットをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置を採用してもよい。なお、本明細書でいう流体には、気体のみからなる流体は含まないものとする。
11…流体噴射装置としてのプリンター、11A…流体噴射装置としてのシリアルプリンター、11B…流体噴射装置としてのラインプリンター、12…通信I/F、13…バッファー、14…制御部、15…分配器、16…記録ユニット、17…流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、17K,17C,17M,17Y…ノズル列、20…噴射指示装置及び噴射指示部としてのデータコントロール基板(上位基板)、21…噴射制御装置及び噴射制御部としてのヘッドモジュール基板(下位基板)、22…噴射指示装置及び噴射指示部としてのデータコントローラー、23…噴射制御装置及び噴射制御部としてのとしてのヘッドコントローラー、24…電動モーター、25…エンコーダー、25A…リニアスケール、25B…センサー、26…ヘッド駆動回路、28…リニアエンコーダー、31…キャリッジ、37…キャリッジモーター、43…紙送りモーター、44…メンテナンス装置、45…キャップ、51〜53…ローラー、54…搬送ベルト、55…ローラー、56…搬送モーター、61…コマンド解析部、62…位置計測部、63…タイマー、64…噴射駆動素子、65…噴射指示部を構成するデータ制御ユニット、66…噴射指示部を構成するPLL、67…噴射指示部を構成する波形種データ生成部、68…噴射指示部を構成するバッファー、69…噴射指示部を構成するデータ転送モジュール、71…噴射制御部を構成するデコーダー、72…噴射制御部を構成するシーケンサー、73…噴射制御部を構成する駆動波形信号生成回路、74…メモリー、75…噴射制御部を構成するヘッドDAC、76…噴射制御部を構成するヘッド制御ユニット、81…シフトレジスター、82…ラッチ回路、83…レベルシフター、84…スイッチ回路、100…ホスト装置、101…本体、102…モニター、103…入力装置、P…ターゲットとしての記録媒体(用紙)、SL…データ転送線(共通の信号線)、ES…流体噴射ヘッドのターゲットに対する相対的な位置情報としてのエンコーダーパルス信号、DATA…データ、COM…駆動波形信号、WD…波形種データ(ヘッダー)、DI…吐出データ(噴射データ)、SI…噴射の有無に関する指示としての吐出データ、TD…テーブルデータ、WP…波形種パラメーター、PTS…印字タイミング信号、TA…印刷周期、ΔT…所定時間。
Claims (6)
- 流体を噴射する流体噴射ヘッドと、
流体の噴射位置を少なくとも指定する噴射データを受信し、流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報と噴射データとに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを共通の信号線を通して行う噴射指示部と、
前記共通の信号線を通して受けた流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射を制御する噴射制御部と、
を備えることを特徴とする流体噴射装置。 - 前記噴射の有無に関する指示を含むデータを送信するタイミングが流体噴射ヘッドの噴射タイミングの指示であることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
- 前記噴射制御部を複数備え、前記噴射指示部は複数の噴射制御部のそれぞれに対して個別に流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体噴射装置。
- 前記流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報とは、流体噴射装置がシリアル噴射方式である場合は前記流体噴射ヘッドの位置情報であり、流体噴射装置がライン噴射方式である場合は前記ターゲットの位置情報であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 流体を噴射する流体噴射ヘッドを備えた流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法であって、
噴射指示部が、流体の噴射位置を少なくとも指定する噴射データを受信し、流体噴射ヘッドの位置情報と噴射データとに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを共通の信号線を通して行うステップと、
噴射制御部が、前記共通の信号線を通して受けた流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射を制御するステップと、
を備えたことを特徴とする流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法。 - 流体噴射ヘッドの噴射を制御する噴射制御部を有する流体噴射ヘッド用の噴射制御装置であって、
流体の噴射位置を少なくとも指定する噴射データを受信し、流体噴射ヘッドの噴射先のターゲットに対する相対的な位置情報と噴射データとに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とを共通の信号線を通して行う噴射指示装置から、前記噴射制御部は、前記共通の信号線を通して受けた流体噴射ヘッドの噴射タイミングに関する指示と噴射の有無に関する指示とに基づいて、流体噴射ヘッドの噴射を制御することを特徴とする流体噴射ヘッド用の噴射制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009166762A JP2011020331A (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | 流体噴射装置、流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法及び流体噴射ヘッド用の噴射制御装置 |
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JP2009166762A Pending JP2011020331A (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | 流体噴射装置、流体噴射装置における流体噴射ヘッド制御方法及び流体噴射ヘッド用の噴射制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020116935A (ja) * | 2018-03-19 | 2020-08-06 | 株式会社リコー | 液体吐出ユニットおよび液体吐出装置 |
JP2020121417A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | セイコーエプソン株式会社 | 集積回路装置、及び液体吐出装置 |
-
2009
- 2009-07-15 JP JP2009166762A patent/JP2011020331A/ja active Pending
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JP7268415B2 (ja) | 2018-03-19 | 2023-05-08 | 株式会社リコー | 液体吐出ユニットおよび液体吐出装置 |
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