JP2012103411A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
感光体の劣化が抑えられた画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置において、露光を受けて潜像が形成される感光体と、感光体を回転駆動させる駆動部と、感光体に光を照射することにより感光体を露光する露光部と、露光部からの光の一部を受け露光部が照射する光の光量を調整する光量調整部と、駆動部に前記感光体の回転駆動を開始させ、感光体の回転速度が予め定めた閾値を超えた後で、光量調整部に光量の調整を開始させる調整制御部とを備えたことを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置には、レーザー駆動部からのレーザー光をポリゴンミラーで感光体上に走査して、この感光体上に静電潜像を形成するものがある。ここで、レーザー駆動部に、ポリゴンミラーの回転が正常回転状態あるいは安定状態にある場合にレーザー光を発光させる画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3参照。)。
特開2006−88441号公報 特開2006−88443号公報 特開2006−88444号公報
本発明は、感光体の劣化が抑えられた画像形成装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る画像形成装置は、
回転しながら露光を受けて潜像が形成される感光体と、
上記感光体を回転駆動させる駆動部と、
上記感光体に光を照射することによりこの感光体を露光する露光部と、
上記露光部からの光の一部を受けこの露光部が照射する光の光量を調整する光量調整部と、
上記駆動部に上記感光体の回転駆動を開始させ、上記感光体の回転速度が予め定めた閾値を超えた後で、上記光量調整部に光量の調整を開始させる調整制御部とを備えたことを特徴とする。
請求項2に係る画像形成装置は、上記駆動部が、上記感光体の回転速度を予め定めた目標速度に対し、予め定めた許容範囲内の定常状態に維持する制御を行うものであり、
上記光量調整部は、上記許容範囲の下限を上記閾値とするものであることを特徴とする。
請求項1に係る画像形成装置は、本構成を有していない場合と比較して感光体の劣化が抑えられる。
請求項2に係る画像形成装置は、定常状態となる範囲の下限を閾値としない場合と比較して、構成が簡潔である。
本発明の一実施形態としての画像形成装置の概略構成図である。 露光器を示した斜視図である。 露光器の筐体内に配備された光学系の平面図である。 露光器の筐体内に配備された光学系の斜視図である。 感光体およびレーザダイオードを駆動する回路の構成を示すブロック図である。 図5に示す制御部の制御を示すフローチャートである。 図4に示したブロックが出力する信号の変化を示すタイムチャートである。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての画像形成装置の概略構成図である。
この画像形成装置1は、原稿読取部10、画像形成部20、および用紙収容部30を有する。
原稿読取部10には、原稿Sが重ねられた状態に置かれる原稿給紙台11が備えられている。この原稿給紙台11上に置かれた原稿Sは1枚ずつ送り出されて搬送ロール12によって搬送経路13上を搬送され、透明ガラス製の原稿読取板14の下に置かれた原稿読取光学系15により、その搬送されてきた原稿に記録されている文字や画像が読み取られて原稿排紙台16上に排出される。
また、この原稿読取部10は、その奥側に左右に延びるヒンジを有し、そのヒンジを回転中心として、原稿給紙台11および原稿排紙台16を一体的に持ち上げることができる。その持ち上げた下には、原稿読取板14が広がっている。この原稿読取部10では、原稿給紙台11に原稿を置くことに代えて原稿読取板14上に原稿を1枚だけ下向きに置き、原稿読取光学系15が矢印A方向に移動してその原稿読取板14上の原稿から文字や画像を読み取ることもできる。
原稿読取光学系15で得られた画像信号は、処理・制御回路21に入力される。処理・制御回路21は、以下のようにして、入力されてきた画像信号に基づく画像を形成する。また、この処理・制御回路21は、この画像形成装置1の各部の動作制御を担っている。
また、この画像形成装置1の下部に設けられた用紙収容部30には、3台の給紙台31_1,31_2,31_3が収容されている。これらの給紙台31_1,31_2,31_3には、各給紙台31_1,31_2,31_3ごとに例えば寸法の異なる用紙Pが積み重なった状態に収容されている。各給紙台31_1,31_2,31_3は、用紙Pの補給のために、引出し自在に構成されている。
それら3台の給紙台31_1,31_2,31_3のうちの、例えば原稿の寸法に適合した寸法の用紙Pが収容されている給紙台(ここでは一例として給紙台31_3とする)から用紙Pがピックアップロール32により送り出され、さばきロール33により1枚ずつに分離され、その1枚の用紙Pが搬送ロール34により矢印Bの向きに上方に搬送され、待機ロール35によりそれ以降の搬送のタイミングが調整されてさらに搬送される。この待機ロール35以降の搬送については後述する。
また、画像形成部20には、手差し給紙台22が備えられている。この手差し給紙台22はその下端部を中心に開く折り畳み式のものであり、この手差し給紙台22を開き、その上に用紙を置き、その手差し給紙台22に置かれた用紙を矢印Cに従って送り込むことも可能である。
この画像形成部20の中央部には、矢印Dで示す向きに回転する感光体51を有し、その感光体51の周囲に、帯電器52、現像装置60、除電器54、およびクリーナ55が配置されている。また、感光体51の上方には、露光器53が配置されている。また、後述する中間転写ベルト71を感光体51との間に挟んだ位置には転写器56が置かれている。感光体51は、図5に示す感光体駆動回路512の制御を受けたモータ511によって駆動される。
感光体51は円筒形状を有しており、帯電により電荷を保存し露光によりその電荷を放出してその表面に静電潜像が形成される。
帯電器52は、感光体51の表面をある帯電電位に帯電する。
また、露光器53には、処理・制御回路21から画像信号が入力され、その入力された画像信号に応じて変調された光ビーム531を出力する。この光ビーム531は、矢印D方向に回転する感光体の表面51の帯電器52による帯電を受けた部分を、その感光体51の回転軸方向(図1の紙面に垂直な方向)に繰り返し走査し、感光体51の表面に静電潜像を形成する。さらに感光体51は光ビーム531の走査を受けて表面に静電潜像が形成された後、現像装置60により現像され、その感光体51の表面にトナー像が形成される。ここで、現像装置60は、6台の現像器61_1,61_2,61_3,61_4,61_5,61_6を備え、矢印Eの向きに回転して、それら6台の現像器61_1〜61_6のうちのいずれか1台の現像器(図1に示す状態では現像器61_1)が感光体51に対面した位置に移動される。感光体51上に形成された静電潜像は、その感光体51に対面した現像器(ここでは現像器61_1とする)により現像されてトナー像が形成される。
現像装置60に備えられている6台の現像器61_1〜61_6には、各現像器ごとにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒(K)や、さらにそのユーザの用途に応じた2色の特色のトナーが収容されている。感光体51上の静電潜像の現像にあたっては、今回使用される色のトナーを収容した現像器が感光体51に対面する位置に回転され、その感光体51に対面した現像器により、その現像器に収容された色トナーによる現像が行われる。ユーザの用途に応じた特色としては、例えば画像の艶出しに用いる透明トナーや、そのユーザにおいて多用される色に調整されたトナー等が用いられる。
現像装置60の上部には、6台の現像器61_1〜61_6のそれぞれで用いられている色トナーと同一の色トナーが収容された6台のトナータンク62_1〜62_6が置かれている。各現像器61_1〜61_6内のトナーが減ると対応する色のトナーが収容されているトナータンク62_1〜62_6からその現像器61_1〜61_6内にトナーが供給される。
現像器による現像により、感光体51上に形成されたトナー像は、転写器56の作用により中間転写ベルト71上に転写される。
この感光体51は、この転写後に除電器54による除電を受け、さらにクリーナ55により、転写後の感光体51に残存しているトナーが除去される。
中間転写ベルト71は、複数のロール72に架け回された、無端の、矢印F方向に循環移動するベルトである。この中間転写ベルト71の近傍には、用紙Pの搬送経路を挟んだ位置に転写器73が配置され、さらにその転写器73よりも中間転写ベルト71の循環移動方向下流側には、転写器73による転写後に中間転写ベルト71上に残存するトナーを除去するクリーナ74が配置されている。これらの転写器73およびクリーナ74は、中間転写ベルト71に接触自在に離間する構成となっている。複数色による画像を形成するときは、転写器73およびクリーナ74を中間転写ベルト71から離間させておき、ある1色のトナーによるトナー像を感光体51上に形成して中間転写ベルト71に転写する過程を、現像装置60を回転させながら複数の現像器(複数色のトナー)について繰り返し、中間転写ベルト71上に複数色のトナーによる複数のトナー像を順次重なるように転写する。
その後、転写器73を中間転写ベルト71に接触させ、重ねられた複数色のトナー像がその転写器73が置かれた転写位置に達するときに用紙Pもその転写位置に達するように用紙Pが待機ロール35から送り出され、その転写位置において、転写器73の作用により、中間転写ベルト71上の複数色のトナー像が用紙P上に転写される。トナー像の転写を受けた用紙は、さらに矢印Gで示す向きに搬送され、定着器75による加熱および加圧を受けてその用紙上に定着トナー像からなる画像が形成される。この定着器75を通過した用紙は、さらに矢印Hで示す向きに搬送されて用紙排出台23上に排出される。
また、クリーナ74も中間転写ベルト71に接触するように移動し、転写器73による転写後に中間転写ベルト71上に残存するトナーが、クリーナ74により、その中間転写ベルト71上から除去される。
また、この画像形成装置1は、用紙Pの両面に画像を形成することが可能な装置となっている。用紙Pの両面に画像を形成する場合、上記のようにして用紙Pの第1面にのみ画像が形成された用紙Pは、用紙排出台23上に排出されることに代わり、案内部材36の切替えにより、搬送ロール37により矢印Iで示す向きに搬送される。その後搬送方向が反転し、もう1つの案内部材38により、今度は矢印Kで示す向きに搬送ロール39により搬送されて待機ロール35に至る。
その後は、再度上記と同様にして、今度はその用紙Pの第2面に画像が形成される。このようにして両面に画像が形成された用紙Pは、今度は用紙排出台23上に排出される。
図2は、露光器を示した斜視図である。
この図2には、露光器の蓋が取り外され、その露光器内部が示されている。
この露光器53の筐体532には回路基板81が固定されており、その回路基板81には、面発光タイプのレーザダイオード82が搭載されている。この回路基板81には、画像信号ケーブル811および電源/調整制御信号ケーブル813が接続され、さらにその回路基板81には、駆動回路812も搭載されている。この回路基板81に搭載されているレーザダイオード82は、複数本の光ビームを出射するタイプのレーザダイオードであり、この露光器53は、図1に示す感光体51上を複数本の光ビームで同時に走査する構成となっている。
画像信号ケーブル811および電源/調整制御信号ケーブル813は、処理・制御回路21から画像信号、電力および各種制御信号を回路基板81に伝達する。画像信号ケーブル811を経由して回路基板81に伝達された画像信号は、駆動回路812で処理され、レーザダイオード82から出射する光ビームを露光用に制御する駆動信号に変換されてレーザダイオード82に伝えられる。レーザダイオード82は、その伝えられた駆動信号に応じて複数本の光ビームを出射する。また、電源/調整制御信号ケーブル813を経由して伝達された電力は、回路基板81の動作およびレーザダイオード82の駆動に用いられ、電源/調整制御信号ケーブル813を経由して伝達された調整制御信号は、駆動回路812がレーザダイオード82を光量調整用に駆動するのに用いられる。露光器53と処理・制御回路21の間には、画像信号ケーブル811および電源/調整制御信号ケーブル813に加え、走査の開始タイミング信号を伝達するタイミング信号用ケーブル814、および露光器53のモータを制御するモータ駆動用ケーブル815も接続されている。
露光器53の筐体532内には、回転多面鏡83やその他の複数の光学部材からなる光学系が配置されている。
図3および図4は、露光器の筐体内に配備された光学系の、それぞれ平面図および斜視図である。
レーザダイオード82から出射した複数本の光ビーム531は、コリメータレンズ84およびアパーチャ85を通過しハーフミラー86に到る。ハーフミラー86は入射ビームの一部を反射しその反射ビーム531aは集光レンズ87を介して、光量検知用の光センサ88に入力される。この光センサ88による受光信号は図2に示す回路基板81に伝達され、その回路基板81上の駆動回路812で、その受光信号に基づいて、レーザダイオード82から出射される光ビームの光量が調整される。
ハーフミラー86を透過した光ビームは、さらにシリンドリカルレンズ89を経由して回転多面鏡(ポリゴンミラー)83に達する。この回転多面鏡83はその周面831が反射鏡となっており、入射ビームをその回転角に応じた方向に反射する。この回転多面鏡83は矢印L方向に回転し、したがってその反射ビームは矢印M方向に繰り返し偏向される。
回転多面鏡83で反射した光ビームはfθレンズ90を通過し、シリンドリカルミラー91で上方に反射され、平面ミラー92で光路を折り返す方向に反射される。このミラー92で反射された光ビームは、fθレンズ90や回転多面鏡83の上方を通過しシリンドリカルミラー93で下方に反射されて、筐体532に設けられた開口533(図2参照)を通って筐体532の下方に出射する。この露光器53の筐体532から出射した光ビーム531は、図1に示すように、感光体51をその回転軸方向に走査し、感光体51上に静電潜像を形成する。
また、図4に示す、回転多面鏡83による光ビームの偏向範囲R内であって感光体51の走査に利用する走査領域Sから外れた位置に反射ミラー94が配置されており、ミラー92で反射した光ビームは、一回の走査の開始タイミングでその反射ミラー94で反射する。その反射ミラー94での反射ビーム531bは、集光レンズ95を経由してタイミング検出用光センサ96に入射する。
このタイミング検出用光センサ96は、光ビーム変調のタイミングを調整するために各回の走査の開始タイミングを検出するセンサである。このタイミング検出用光センサ96で得られた受光信号は、図1に示す処理・制御回路21に伝達され、処理・制御回路21では、その受光信号に基づいてタイミング調整された画像信号が生成され、回路基板81に伝達される。このようにして、レーザダイオード82からは、光センサ88の受光信号に基づいて光量が調整され、タイミング検出用光センサ96の受光信号に基づいてタイミングが調整された変調信号に応じて変調された光ビーム531が出射される。
図5は、感光体およびレーザダイオードを駆動する回路の構成を示すブロック図である。
露光器53の駆動回路812は、レーザダイオード82を駆動する駆動部8121、およびレーザダイオード82の光量を調整する光量調整部8122を有する。駆動部8121は、処理・制御回路21から供給される画像信号VDATAに基づいて、レーザダイオード82を駆動し、光ビームを発光させる。レーザダイオード82から出射した光ビーム531は、図3および図4を参照して説明した、回転多面鏡83や他の光学部材(83,84,85,91,92,93)からなる光学系を経て、感光体51に照射される。
光量調整部8122は、処理・制御回路21から光量調整信号APCを受け、レーザダイオード82から出射される光の光量を調整する。光センサ88には、ハーフミラー86で反射した光ビーム531の一部が入射する。光量調整部8122は、光センサ88が入射した光量に応じて出力する信号のレベルと、予め定められた基準レベルとに基づいて、駆動回路812がレーザダイオード82を駆動する電流を調整する。
感光体51を回転させるモータ511は、感光体駆動回路512によって駆動されている。感光体駆動回路512は、処理・制御回路21からドラム起動信号DRMSTを受けると、モータ511に電力を供給して回転させ、予め定めた目標の範囲内の回転速度でモータ511を回転させる。感光体駆動回路512は、駆動のための電圧の波形を生成してモータ511に供給する駆動部5121と、駆動部5121が出力する波形を制御する同期制御部5122と、発振器5123とを有する。駆動部5121は、モータ511から出力される回転速度を表すパルス信号と、発振器5123から目標の速度を表すクロック信号を受け、モータ511からのパルス信号がクロック信号と同期するように、駆動部5121が出力する波形の出力タイミングを制御する。なお、クロック信号は、処理・制御回路21から供給する構成としてもよい。
同期制御部5122は、PLL(Phase Lock Loop)制御によって、感光体51の回転速度を、目標速度に対し予め定めた許容範囲内の定常状態に維持する制御を行っている。モータ511は、例えばホール素子からなる図示しないセンサを内蔵しており、回転に応じたパルス信号を出力する。同期制御部5122は、モータ511からのパルス信号がクロック信号の位相と同期するよう、駆動部5121が出力する電圧波形のタイミングを制御する。なお、モータ511が感光体51を回転させる回転速度を、単にモータ511の速度と称する。モータ511の起動直後は、モータ511からパルス信号が出力されないか、また、パルス信号が出力されてもその周期がクロック信号の周期とかけ離れているため、PLL制御は実行されない。同期制御部5122は、モータ511が停止した状態でドラム起動信号DRMSTを受けると、まず、クロック信号とは非同期の電圧波形を駆動部5121に出力させ、モータ511を回転駆動させる。モータ511が回転を開始し、回転速度が上昇してPLL制御が可能となる許容範囲内となると、同期制御部5122は、PLL制御に移行し(PLLロック)、モータ511からのパルス信号をクロック信号の位相と同期させる定常状態の制御を行う。同期制御部5122が、感光体51の回転速度を定常状態に維持することで、歪みの抑えられた潜像が感光体51上に形成される。定常状態となる許容の範囲は、目標速度に対し、例えば10%(±5%)の範囲に設定されている。同期制御部5122は、モータ511の回転速度が、定常状態となる許容の範囲内の下限(例えば、目標速度の95%)を超えると、定常状態になったことを表す定常状態信号RDYを出力する。
処理・制御回路21は、レーザダイオード82の駆動回路812、および感光体駆動回路512を制御し、感光体駆動回路512に感光体51の回転を開始させ、感光体51の回転速度が閾値を超えた後で、駆動回路812に光量の調整を開始させる。処理・制御回路21は、制御部211およびビデオメモリ212を有する。制御部211は、例えばプログラムを実行する不図示のプロセッサやプログラムメモリからなり、感光体駆動回路512および駆動回路812を含んだ画像形成装置1の各部を制御する。ビデオメモリ212は、FIFO(First−In First−Out)メモリであり、露光器53が形成する画像のデータに基づいた、レーザダイオード82に光ビームを出射させるためのデータが記憶されている。ビデオメモリ212からは、制御部211の制御に応じてデータが読み出され、画像信号として出力される。
ここで、感光体駆動回路512およびモータ511が本発明にいう駆動部の一例に相当し、光量調整部8122が本発明にいう光量調整部の一例に相当する。また、制御部211が本発明にいう調整制御部の一例に相当する。
図6は、図5に示す制御部の制御を示すフローチャートである。図6のフローチャートには、レーザダイオード82の駆動および感光体51に関連する処理が示されている。
図6に示す処理は、主として画像形成装置1に電源が投入された後や、待機状態において画像のデータが入力され画像の形成が開始する前に実行されるが、これら以外の時にも必要に応じて実行されるものである。
図6に示す処理において、制御部211は、まず感光体51の回転駆動を開始させる(S11)。具体的には、制御部211は、感光体駆動回路512にドラム起動信号DRMSTを送信する。感光体駆動回路512の同期制御部5122および駆動部5121は、ドラム起動信号DRMSTを受けると、モータ511に電圧波形を供給し、モータ511に感光体の回転駆動を開始させる。ただし、モータ511への電圧波形の供給から、感光体51が回転を実際に開始するまでには遅れがある。
次に、制御部211は、感光体51の回転が定常状態となったか否かを判別する(S12)。具体的には、制御部211は、同期制御部5122が定常状態信号RDYを出力したか否かを判別する。制御部211は、定常状態信号RDYが出力されるまで、ステップS12の判別の処理を繰り返す。モータ511の回転速度が上昇して定常状態となる許容の範囲内の下限を超え、定常状態信号RDYが出力されると(S12でYes)、制御部211は、光量制御を行う(S13)。制御部211は、光量調整部8122に光量調整信号APCを送信する。光量調整部8122は、光量調整信号APCを受けると、駆動部8121にレーザダイオード82を駆動させる。レーザダイオード82から出射した光ビームの一部は光センサ88に入射し、残りは感光体51に照射される。光量調整部8122は、光センサ88が出力する信号のレベルと、基準レベルとに基づいて、駆動回路812がレーザダイオード82を駆動する電流を調整する。上述したステップS12の判別の処理によって、制御部211は、モータ511の回転速度が定常状態となる許容の範囲内の下限を超えた場合に限り、レーザダイオード82から光ビームを出射させている。
次に、制御部211は、像形成を行う(S14)。制御部211は、ビデオメモリ212に記憶されたデータを読み出させ、画像信号VDATAとして出力する。駆動部8121は、画像信号VDATAに基づき、光量制御(S13)で調整された光量でレーザダイオード82に光ビームを出射させる。光ビーム531は、回転多面鏡83や他の光学部材(83,84,85,91,92,93)からなる光学系を経て、感光体51に照射される。感光体51に潜像が形成される。
制御部211が、上記ステップS12で、感光体51の回転が定常状態となったか否かを判別してから、光量制御(S13)および像形成(S14)を行うことによって、感光体51の回転速度が定常状態の許容範囲となるまで光ビームの出射が禁止され、回転速度が定常状態の許容範囲となった場合に限り、光ビームが出射される。
図7は、図4に示したブロックが出力する信号の変化を示すタイムチャートである。図7に示すタイムチャートには、図5に示す感光体51の回転および光量調整に関する信号が示されている。
ドラム起動信号DRMSTが制御部211から出力されると、感光体51が回転駆動され、回転速度が上昇する。ただし、モータ511が、駆動の電圧波形を受けてから、回転を開始させるまでには遅れがある。すなわち、ドラム起動信号DRMSTの出力からモータ511が感光体51の回転を開始させるまでには時間差がある。モータ511が回転を開始後、回転速度が上昇して定常状態となる許容範囲RLOCKの下限Lを超えると、同期制御部5122から、定常状態になったことを表す定常状態信号RDYが出力される。
定常状態信号RDYが出力されると、制御部211から、光量調整部8122に光量調整信号APCが送信され、レーザダイオード82が光ビームを出射し、光量の調整が行われる。光量の調整の後、ビデオメモリ212から画像信号VDATAが出力される。画像信号VDATAに応じた光ビームによって感光体51が露光され、潜像が形成される。
ドラム起動信号DRMSTが出力されからモータ511が感光体51の回転を開始させるまでの時間差(遅れ)は、例えば、制御部211がドラム起動信号DRMSTを送信してから、その直後に、光量調整信号APCを送信して光ビームを出射させるまで時間よりも長い。この時間差は、モータ511や感光体51の潤滑状態、摩耗、および異物の挟まり等の状態によってはさらに長くなる場合がある。
仮に、感光体51の回転開始前に、レーザダイオード82から光量調整のため光ビームが出射すると、光ビームが、停止している感光体51上の特定の領域に集中することとなる。つまり、回転多面鏡83が回転して光ビームの走査が行われていても、光ビームは、感光体51上の1本の直線上に集中して照射されることとなる。ビームが集中して照射された領域は、通常の潜像形成時に比べて格段に高いエネルギを受け劣化が進む。
本実施形態の画像形成装置1では、制御部211が、ドラム起動信号DRMSTを出力して感光体駆動回路512に感光体51の回転駆動を開始させ、さらに、モータ511が感光体51を回転させる回転速度が予め定めた閾値Lを超えた後で、光量調整部8122に光量の調整を開始させている。また、画像信号による潜像の形成も、光量の調整の後、すなわち、少なくとも感光体51の回転速度が予め定めた閾値Lを超えた後で実行される。このため、の光ビームが、確実に回転している状態の感光体51に照射される。したがって、感光体51の特定の領域に、光ビームが集中して照射されることが回避されるため、光ビームが集中して照射される場合に比べ、感光体51の劣化が抑えられ、感光体51の交換寿命が長い。
また、本実施形態の画像形成装置1では、感光体51の回転速度を維持するため、感光体駆動回路512の同期制御部5122が、回転速度を許容範囲RLOCK内の定常状態に維持する制御を行っており、この許容範囲RLOCKの下限Lを、光量調整部8122に光量の調整を開始させるための回転速度の閾値とすることで、通常の画像形成時に定常状態を示すために用いられている定常状態信号RDYがそのまま用いられている。したがって、回転速度を判別するための専用の部品を備える場合に比べ、構成が簡潔である。
なお、上述した実施形態では、本発明の画像形成装置の例として、6台の現像器61_1〜61_6と1つの感光体51を有する画像形成装置1を示したが、本発明の画像形成装置はこれに限られず、例えば、いわゆるタンデム型の装置であってもよく、また、モノクロ専用の装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、画像形成装置の例として原稿読取部10を有する画像形成装置1を示したが、本発明にいう画像形成装置は、例えば、プリンタやファクシミリであってもよい。
1 画像形成装置
10 原稿読取部
20 画像形成部
21 処理・制御回路
30 用紙収容部
51 感光体
53 露光器
81 回路基板
82 レーザダイオード
83 回転多面鏡
88 光センサ
211 制御部
511 モータ
512 感光体駆動回路
531 光ビーム
812 駆動回路
5121 駆動部
5122 同期制御部
8121 駆動部
8122 光量調整部

Claims (2)

  1. 回転しながら露光を受けて潜像が形成される感光体と、
    前記感光体を回転駆動させる駆動部と、
    前記感光体に光を照射することにより該感光体を露光する露光部と、
    前記露光部からの光の一部を受け該露光部が照射する光の光量を調整する光量調整部と、
    前記駆動部に前記感光体の回転駆動を開始させ、前記感光体の回転速度が予め定めた閾値を超えた後で、前記光量調整部に光量の調整を開始させる調整制御部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記駆動部は、前記感光体の回転速度を予め定めた目標速度に対し、予め定めた許容範囲内の定常状態に維持する制御を行うものであり、
    前記光量調整部は、前記許容範囲の下限を前記閾値とするものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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