JP2012102432A - 空気紡績装置、紡績ユニット及び空気紡績装置を用いた紡績方法 - Google Patents

空気紡績装置、紡績ユニット及び空気紡績装置を用いた紡績方法 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維特性に応じた紡績室容積に簡単に調節でき、繊維特性に応じた紡績を容易に可能とする空気紡績装置を提供する。
【解決手段】紡績室SCの一部を構成する貫通孔63pが設けられるとともに、前記紡績室SCに連通する空気孔63aが形成されたノズルブロック63と、前記紡績室SCに連通する繊維導入路61gが形成されたファイバーガイド61と、前記紡績室SCに連通する繊維通過路62sが形成されたスピンドル62と、を備え、前記空気孔63aから前記紡績室SC内に空気を供給することで繊維束Fから紡績糸Yを紡績する空気紡績装置6であって、前記空気孔63aは、該空気孔63aの中心軸と前記貫通孔63pの壁面との交点IS1が、前記ノズルブロック63と前記ファイバーガイド61との当接面から3mm以上10mm以下の範囲に設けられる。
【選択図】図10

Description

本発明は、空気紡績装置の技術に関する。より詳細には、繊維特性に応じた紡績を容易に可能とする空気紡績装置の技術に関する。また、当該空気紡績装置を備えた紡績ユニット及び当該空気紡績装置を用いた紡績方法に関する。
従来より、空気の旋回気流を利用して繊維束を撚ることで紡績糸を製造する空気紡績装置が知られている。空気紡績装置は、紡績室に空気を供給することによって旋回気流を発生させ、繊維束を構成する各繊維を旋回させることで紡績糸を製造する(例えば特許文献1、特許文献2)。
しかし、空気紡績装置は、空気の旋回気流を利用して繊維を旋回させるために繊維特性の影響を受け易いという問題点があった。つまり、空気紡績装置は、繊維長さや繊維硬さなどの繊維特性によって、製造される紡績糸の撚りの強弱が異なるという問題点を有していた。
そのため、紡績する繊維束を繊維特性が異なる繊維束に変更して紡績糸を製造する際には、繊維特性に応じた紡績室容積に調節する工程が不可欠となる。そこで、紡績する繊維束を繊維特性が異なる繊維束に変更して紡績糸を製造する際には、繊維特性に応じた紡績室容積に簡単に調節できるとした空気紡績装置が求められていた。
特開2003−193337号公報 特開平6−41822号公報
本発明は、紡績する繊維束を繊維特性が異なる繊維束に変更して紡績糸を製造する際に、繊維特性に応じた紡績室容積に簡単に調節でき、繊維特性に応じた紡績を容易に可能とする空気紡績装置を提供することを目的としている。また、当該空気紡績装置を備えた紡績ユニット及び当該空気紡績装置を用いた紡績方法を提供することを目的としている。
次に、この課題を解決するための手段を説明する。
第1の発明は、繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置に関する。空気紡績装置は、ノズルブロックと、ファイバーガイドと、スピンドルと、を備える。ノズルブロックには、紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、紡績室に連通する空気孔が形成される。ファイバーガイドには、紡績室に連通する繊維導入路が形成される。スピンドルには、紡績室に連通する繊維通過路が形成される。空気孔は、該空気孔の中心軸と貫通孔の壁面との交点が、ノズルブロックとファイバーガイドとの当接面から3mm以上10mm以下の範囲に設けられる。
第2の発明は、繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置に関する。空気紡績装置は、ノズルブロックと、ファイバーガイドと、スピンドルと、を備える。ノズルブロックには、紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、紡績室に連通する空気孔が形成される。ファイバーガイドには、紡績室に連通する繊維導入路が形成される。スピンドルには、紡績室に連通する繊維通過路が形成される。また、ファイバーガイドには、ノズルブロックの貫通孔に嵌入される凸部が備えられている。本空気紡績装置は、凸部の長さが異なる他のファイバーガイドに交換することで紡績室の容積を調節できる。
第3の発明は、繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置に関する。空気紡績装置は、ノズルブロックと、ファイバーガイドと、スピンドルと、を備える。ノズルブロックには、紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、紡績室に連通する空気孔が形成される。ファイバーガイドには、紡績室に連通する繊維導入路が形成される。スピンドルには、紡績室に連通する繊維通過路が形成される。また、ファイバーガイドには、ノズルブロックの貫通孔に連通する凹部が備えられている。本空気紡績装置は、凹部の深さが異なる他のファイバーガイドに交換することで紡績室の容積を調節できる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明に係る空気紡績装置に関する。空気孔は、該空気孔の中心軸とノズルブロックの外壁面との交点が、該ノズルブロックとファイバーガイドとの当接面から1mm以上離間した位置に設けられる。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明に係る空気紡績装置を備えた紡績ユニットに関する。紡績ユニットは、他に空気貯溜室と、巻取装置と、を備える。空気貯溜室は、空気孔を介して紡績室に供給される空気を貯溜する。巻取装置は、空気紡績装置により紡績して製造された紡績糸を巻き取ってパッケージを作成する。
第6の発明は、繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置を用いた紡績方法に関する。空気紡績装置は、ノズルブロックと、ファイバーガイドと、スピンドルと、を備える。ノズルブロックには、紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、紡績室に連通する空気孔が形成される。ファイバーガイドには、紡績室に連通する繊維導入路が形成される。スピンドルには、紡績室に連通する繊維通過路が形成される。また、ファイバーガイドには、ノズルブロックの貫通孔に嵌入される凸部が備えられている。本空気紡績装置を用いた紡績方法は、凸部の長さが異なる他のファイバーガイドに交換することで紡績室の容積を調節することを要旨とする。
第7の発明は、繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置を用いた紡績方法に関する。空気紡績装置は、ノズルブロックと、ファイバーガイドと、スピンドルと、を備える。ノズルブロックには、紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、紡績室に連通する空気孔が形成される。ファイバーガイドには、紡績室に連通する繊維導入路が形成される。スピンドルには、紡績室に連通する繊維通過路が形成される。また、ファイバーガイドには、ノズルブロックの貫通孔に連通する凹部が備えられている。本空気紡績装置を用いた紡績方法は、凹部の深さが異なる他のファイバーガイドに交換することで紡績室の容積を調節することを要旨とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
第1の発明によれば、繊維特性が異なる繊維束から紡績糸を製造しても繊維特性の影響を受け難く、製造された紡績糸の撚りの強弱が安定する。
第2の発明によれば、繊維特性に応じたファイバーガイドに交換するのみで紡績室の容積を簡単に調節できる。これにより、繊維特性に応じた紡績が容易に可能となる。
第3の発明によれば、繊維特性に応じたファイバーガイドに交換するのみで紡績室の容積を簡単に調節できる。これにより、繊維特性に応じた紡績が容易に可能となる。
第4の発明によれば、紡績室に空気孔から均一に空気を供給できるため、製造される紡績糸の撚りの強弱が安定する。これにより、繊維特性に応じた紡績が容易に可能となる。更に、ノズルブロックとファイバーガイドの当接面から離間した位置に空気孔が形成されているため、当接面に付着等した異物が空気孔に入り難くなる。これにより、製造された紡績糸に異物が混入することを防止できる。
第5の発明によれば、紡績ユニットは、空気紡績装置により繊維特性に応じた紡績が容易に可能であり、紡績された紡績糸を巻取装置でパッケージに巻き取ることができる。これにより、紡績ユニットによるパッケージの生産効率が向上する。
第6の発明によれば、繊維特性に応じたファイバーガイドに交換するのみで紡績室の容積を簡単に調節できる。これにより、繊維特性に応じた紡績が容易に可能となる。
第7の発明によれば、繊維特性に応じたファイバーガイドに交換するのみで紡績室の容積を簡単に調節できる。これにより、繊維特性に応じた紡績が容易に可能となる。
紡績ユニット1の全体構成を示す図。 紡績ユニット1に設けられたドラフト装置5を示す図。 紡績ユニット1に設けられた空気紡績装置6を示す図。 紡績ユニット1に設けられた糸欠点検出装置7を示す図。 紡績ユニット1に設けられた張力安定装置8を示す図。 本発明の第一実施形態に係る空気紡績装置6Aを示す図。 ニードル61nを備えない空気紡績装置6Aを示す図。 本発明の第二実施形態に係る空気紡績装置6Bを示す図。 ニードル61nを備えない空気紡績装置6Bを示す図。 ノズルブロック63に設けられた空気孔63aの位置を示す図。
まず、図1を用いて紡績ユニット1の全体構成について説明する。
紡績ユニット1は、繊維束(以降「スライバ」という。)Fから紡績糸Yを製造してパッケージPを作成する紡績機械である。紡績ユニット1は、スライバFならびに紡績糸Yの送り方向に沿って以下の順に配置された、スライバ供給ユニット4と、ドラフト装置5と、空気紡績装置6と、糸欠点検出装置7と、張力安定装置8と、巻取装置9と、から構成される。
スライバ供給ユニット4は、紡績糸Yの原料となるスライバFをドラフト装置5へ供給する。スライバ供給ユニット4は、主にスライバケース41と、スライバガイド42と(図2参照)、から構成される。スライバケース41に貯溜されたスライバFは、スライバガイド42に案内されてドラフト装置5へ供給される。
ドラフト装置5は、スライバFを牽伸することで該スライバFの太さを均一化する。図2に示すように、ドラフト装置5は、スライバFの送り方向に沿って、主にバックローラ対51と、サードローラ対52と、ミドルローラ対53と、フロントローラ対54と、の四組のドラフトローラ対から構成される。なお、図中に示す矢印は、スライバFの送り方向を示している。
四組のドラフトローラ対51・52・53・54は、それぞれボトムローラ51A・52A・53A・54Aと、トップローラ51B・52B・53B・54Bと、で構成される。また、ミドルローラ対53を構成するボトムローラ53A及びトップローラ53Bには、皮又は合成ゴム製のエプロンバンド53C・53Cが巻回されている。
ボトムローラ51A・52A・53A・54Aは、図示しない駆動装置によって同じ方向に回転される。トップローラ51B・52B・53B・54Bは、ボトムローラ51A・52A・53A・54Aの回転によって従動し、同じ方向に回転される。また、各ドラフトローラ対51・52・53・54は、スライバFの送り方向に沿って順次、回転速度が速くなるように設定されている。
このような構成により、ドラフトローラ対51・52・53・54に挟持されたスライバFは、各ドラフトローラ対51・52・53・54を通過する度に送り速度が増していき、隣接するドラフトローラ対との間で牽伸されることとなる。このようにして、ドラフト装置5は、スライバFを牽伸することで該スライバFの太さを均一化することを可能としている。
空気紡績装置6は、牽伸されたスライバFを撚ることで紡績糸Yを製造する。図3に示すように、空気紡績装置6は、主にファイバーガイド61と、スピンドル62と、ノズルブロック63と、から構成される。また、図中に示す黒塗りの矢印は、スライバFならびに紡績糸Yの送り方向を示している。図中に示す白塗りの矢印は、供給された空気の流れ方向を示している。なお、図3に示す空気紡績装置6は、従来の空気紡績装置であり、本発明の実施形態に係る空気紡績装置6A・6Bではない。
ファイバーガイド61は、紡績室SCの一部を構成する部材である。ファイバーガイド61は、ドラフト装置5によって牽伸されたスライバFを紡績室SCへ導く。具体的に説明すると、ファイバーガイド61は、紡績室SCに連通された繊維導入路61gによって該紡績室SCへスライバFを導く。また、ファイバーガイド61には、スライバFを沿わせて案内するニードル61nが紡績室SCの内部に突設するように設けられている。
スピンドル62は、紡績室SCの一部を構成する部材である。紡績室SCで撚られた紡績糸Yは、紡績室SCに連通されたスピンドル62の繊維通過路62sを通って空気紡績装置6の糸走行方向下流側へ送り出される。
ノズルブロック63は、紡績室SCの一部を構成する部材である。ノズルブロック63には、紡績室SCに連通された複数の空気孔63aが形成されている。不図示の空気圧送装置から圧送されてくる空気は、空気孔63aを通って紡績室SCに供給される。なお、ノズルブロック63に設けられた各空気孔63aは、各空気孔63aから噴出した空気が紡績室SCの中心軸を中心として互いに同じ方向に流れるように連通されている。これにより、空気紡績装置6は、該紡績室SCの内部で空気の旋回気流を発生させることができる(図中白矢印参照)。
ここで、紡績室SCについて更に詳しく説明する。紡績室SCは、ファイバーガイド61と、スピンドル62と、ノズルブロック63と、で囲まれた空間である。詳細には、紡績室SCは、ノズルブロック63に設けられた略円錐形状の貫通孔63pに対して、一方から挿入された略円錐形状のスピンドル62と、他方に取り付けられたファイバーガイド61と、で囲まれた空間である。なお、貫通孔63pの形状は、図3に図示したような略円錐形状に限定されず、略円柱形状などでも良い。つまり、紡績室SC内で良好に旋回気流が発生できれば良く、貫通孔63pの形状は特定の形状に限定されない。
紡績室SCは、ファイバーガイド61とスピンドル62の間に構成される空間SC1と、スピンドル62とノズルブロック63の間に構成される空間SC2と、に分けられる。空間SC1において、スライバFを構成する各繊維の後端部が旋回気流によって反転(二点鎖線参照)される。また、空間SC2において、スライバFを構成する各繊維の反転した後端部が旋回気流によって旋回(二点鎖線参照)される。
このような構成により、ニードル61nに沿って繊維通過路62sへ導かれるスライバFは、該スライバFを構成する各繊維の後端部は、紡績室SC内において反転して旋回される。これにより、反転して旋回している各繊維は、次々に中心部の繊維に巻き付いていく。このようにして、空気紡績装置6は、空気の旋回気流を利用してスライバFを撚ることができ、紡績糸Yを製造する。
糸欠点検出装置7は、紡績糸Yに生じた欠点部を検出する。図4に示すように、糸欠点検出装置7は、主に光源部71と、受光部72と、ケーシング73と、から構成される。なお、図中に示す矢印は、光源部71から照射された光の方向を示している。
光源部71は、順方向に電圧を印加することによって発光する半導体素子、即ち、発光ダイオードである。光源部71は、該光源部71からの光を紡績糸Yに照射できるように配置されている。
受光部72は、光信号によって電流の制御を可能とする半導体素子、即ち、フォトトランジスタである。受光部72は、光源部71によって照射された光を受光できるように配置されている。
ケーシング73は、光源部71ならびに受光部72を所定の位置に保持する部材である。ケーシング73には、紡績糸Yが通過する糸通路73aが設けられている。そして、ケーシング73は、紡績糸Yを挟んで対向するように光源部71ならびに受光部72を保持している。
このような構成により、受光部72が受光する光量は、光源部71から紡績糸Yへ照射された光のうち紡績糸Yによって遮光された光量を除く値となる。このようにして、糸欠点検出装置7は、糸太さに応じて変化する受光量を測定することができ、紡績糸Yに生じた欠点部を検出することを可能としている。
なお、糸欠点検出装置7が検出できる欠点部には、紡績糸Yの一部が太過ぎたり細過ぎたりする異常の他、紡績糸Yにポリプロピレン等の異物が介在する場合も含まれる。また、糸欠点検出装置7は、上記のような光学式のセンサ以外にも、静電容量式のセンサを採用することも可能である。
張力安定装置8は、紡績糸Yに掛かる張力を適度に保ち安定させる。図5に示すように、張力安定装置8は、主にローラ81と、動力部82と、解舒部材83と、から構成される。なお、図中に示す矢印は、紡績糸Yの送り方向を示している。
ローラ81は、紡績糸Yを空気紡績装置6から引き出して該紡績糸Yを巻回する略円筒形状の回転体である。ローラ81は、動力部82の回転軸82aに取り付けられて該動力部82によって回転される。そして、空気紡績装置6から引き出された紡績糸Yは、該ローラ81の外周面に巻回される。
動力部82は、電力を供給されることによって駆動する電動モータである。動力部82は、ローラ81を回転させるとともにローラ81の回転速度を所定の値で一定に維持する。これにより、ローラ81に巻回される紡績糸Yの巻回速度を一定に保つことができる。
解舒部材83は、ローラ81と一体又は独立して回転することで巻回された紡績糸Yの解舒を補助する糸掛け部材である。解舒部材83の一端部は、ローラ81の回転軸84に取り付けられている。解舒部材83の他端部は、ローラ81の外周面に向かって湾曲するように形成されている。そして、解舒部材83は、湾曲した部位に紡績糸Yが掛けられることによって該紡績糸Yをローラ81から解舒することを可能としている。なお、解舒部材83が取り付けられた回転軸84の基部には、解舒部材83の回転に抗するように抵抗力を生じる永久磁石が配置されている。
このような構成により、解舒部材83は、紡績糸Yに掛かる張力が低く、上述した抵抗力に打ち負ける場合、ローラ81と一体となって回転する。一方、解舒部材83は、紡績糸Yに掛かる張力が高く、上述した抵抗力に打ち勝つ場合、ローラ81から独立して回転する。このようにして、張力安定装置8は、紡績糸Yに掛かる張力に応じて解舒部材83をローラ81と一体又は独立して回転させることができ、該紡績糸Yの解舒速度を調節することを可能としている。こうして、張力安定装置8は、紡績糸Yに掛かる張力を適度に保ち安定させる。
なお、張力安定装置8は、切断された紡績糸Yが図示しない糸継装置によって継ぎ合わされる際にも、紡績糸Yをローラ81の外周面に巻回して貯溜することができる。このため、張力安定装置8は、紡績糸Yの弛みを吸収できる。
巻取装置9は、紡績糸Yを巻回することで略円筒形状(チーズ形状)のパッケージPを作成する。巻取装置9は、主に駆動ローラ91と、ボビン92を回転可能に保持する不図示のクレードルと、から構成される。
駆動ローラ91は、回転することによってボビン92及びパッケージPを従動回転させる回転体である。駆動ローラ91は、パッケージPの外径の変化に応じて回転速度を調節し、該パッケージPの周速度を一定に維持する。これにより、ボビン92に巻回される紡績糸Yの巻回速度を一定に保つことができる。
ボビン92は、回転することによって紡績糸Yを巻回する略円筒形状の回転体である。ボビン92は、該ボビン92或いはパッケージPの外周面に接触した状態で回転する駆動ローラ91によって従動回転される。なお、巻取装置9は、図示しない綾振装置によって紡績糸Yを綾振するため、パッケージPにおける紡績糸Yの偏りを防いでいる。
このような構成により、ボビン92に導かれた紡績糸Yは、該ボビン92の外周面に偏ることなく巻回されていく。このようにして、巻取装置9は、略円筒形状(チーズ形状)のパッケージPを作成することを可能としている。なお、巻取装置9は、図1に図示されているような略円筒形状(チーズ形状)のパッケージP以外にも、例えば略円錐形状(コーン形状)のパッケージPを作成することもできる。
次に、紡績ユニット1に設けられた従来の空気紡績装置6の問題点について簡単に説明する。
上述したように、空気紡績装置6は、空気の旋回気流を利用してスライバFを撚ることで紡績糸Yを製造する。紡績室SCを構成する空間SC1において、スライバFを構成する各繊維の後端部は、旋回気流によって反転(図3中、二点鎖線参照)される。また、紡績室SCを構成する空間SC2において、スライバFを構成する各繊維の後端部は、旋回気流によって旋回(図3中、二点鎖線参照)される。
ここで、例えば繊維長さが比較的に長く、繊維硬さが比較的に硬いポリエステル繊維を想定する。ポリエステル繊維の繊維長さに対して紡績室SCの容積が小さい場合は、ポリエステル繊維の後端部が反転し難いため、結果として撚りの弱い紡績糸Yが製造される。具体的に説明すると、紡績室SCの容積が小さい、即ち、空間SC1の高さhが所定の値よりも低い場合は、ポリエステル繊維の後端部を反転させて旋回気流に乗せることが困難になる。すると、空間SC2において旋回されるポリエステル繊維が少なくなり、ポリエステル繊維は、旋回が不十分な状態で繊維通過路62sに導入される。上記のような場合に、撚りの弱い紡績糸(甘撚糸)Yが製造される。
一方、ポリエステル繊維の繊維長さに対して紡績室SCの容積が大きい場合は、ポリエステル繊維の後端部が十分に反転するため、結果として撚りの強い紡績糸Yが製造される。具体的に説明すると、紡績室SCの容積が大きい、即ち、空間SC1の高さhが所定の値よりも高い場合は、ポリエステル繊維の後端部が旋回気流に乗り易くなるため、該後端部を反転させることが容易になる。そのため、空間SC2において旋回されるポリエステル繊維の後端部が中心部の繊維に十分に巻き付いた状態で繊維通過路62sに導入される。上記のような場合に、撚りの強い紡績糸(強撚糸)Yが製造される。
また、空間SC1の高さhが所定の値よりも高過ぎる場合は、ポリエステル繊維の両端がファイバーガイド61にもスピンドル62にも拘束されずに紡績室SC内で旋回されるため、空気紡績装置6の外部へ排出される頻度が増加する。これにより、ファイバーロスが増加するという不具合が生じる。また、このような繊維がファイバーロスにならなかったとしても、中心部の繊維に緩く巻き付いた状態となる。従って、撚りの弱い紡績糸Yが製造される。更に、紡績室SCの容積が増大するために該紡績室SC内で旋回気流を形成するための空気量も増えることとなり、空気圧送装置の大型化が必要となる。これにより、紡績ユニット1が大型化するという問題も生じていた。
次に、例えば繊維長さが比較的に短く、繊維硬さが比較的に柔らかい綿繊維を想定する。綿繊維の繊維長さに対して紡績室SCの容積が小さい場合は、綿繊維の後端部が反転し難いため、結果として撚りの弱い紡績糸Yが製造される。具体的に説明すると、紡績室SCの容積が小さい、即ち、空間SC1の高さhが所定の値よりも低い場合は、綿繊維の後端部を反転させて旋回気流に乗せることが困難になる。すると、空間SC2において旋回される綿繊維が少なくなり、綿繊維は旋回が不十分な状態で繊維通過路62sに導入される。上記のような場合に、撚りの弱い紡績糸(甘撚糸)Yが製造される。
一方、綿繊維の繊維長さに対して紡績室SCの容積が大きい場合は、綿繊維の後端部が十分に反転するため、結果として撚りの強い紡績糸Yが製造される。具体的に説明すると、紡績室SCの容積が大きい、即ち、空間SC1の高さhが所定の値よりも高い場合は、綿繊維の後端部が旋回気流に乗り易くなるため、該後端部を反転させることが容易になる。そのため、空間SC2において旋回される綿繊維の後端部が中心部の繊維に十分に巻き付いた状態で繊維通過路62sに導入される。上記のような場合に、撚りの強い紡績糸(強撚糸)Yが製造される。
また、空間SC1の高さhが所定の値よりも高過ぎる場合は、綿繊維の両端がファイバーガイド61にもスピンドル62にも拘束されずに紡績室SC内で旋回されるため、空気紡績装置6の外部へ排出される頻度が増加する。これにより、ファイバーロスが増加するという不具合が生じる。また、このような繊維がファイバーロスにならなかったとしても、中心部の繊維に緩く巻き付いた状態となる。従って、撚りの弱い紡績糸Yが製造される。更に、紡績室SCの容積が増大するために該紡績室SC内で旋回気流を形成するための空気量も増えることとなり、空気圧送装置の大型化が必要となる。これにより、紡績ユニット1が大型化するという問題も生じていた。
このように、空気紡績装置6は、空気の旋回気流を利用して繊維を旋回させるために繊維特性の影響を受け易いという問題点があった。つまり、空気紡績装置6は、繊維長さや繊維硬さなどの繊維特性によって、製造される紡績糸Yの撚りの強弱が異なるという問題点を有していた。
そのため、従来の空気紡績装置6においては、繊維特性に応じてファイバーガイド61とノズルブロック63の交換が不可欠であり、繊維特性が異なるスライバFから紡績糸Yを製造する際に多大な作業工数が生じていたのである。
次に、上記の問題点を解消する本発明の第一実施形態に係る空気紡績装置6Aについて説明する。
空気紡績装置6Aは、牽伸されたスライバFを撚ることで紡績糸Yを製造する。図6に示すように、空気紡績装置6Aは、主にファイバーガイド61と、スピンドル62と、ノズルブロック63と、から構成される。また、図中に示す黒塗りの矢印は、スライバFならびに紡績糸Yの送り方向を示している。図中に示す白塗りの矢印は、供給された空気の流れ方向を示している。
図6に示すように、本実施形態に係る空気紡績装置6Aは、従来の空気紡績装置6とほぼ同様の構成となっている(図3参照)。しかし、空気紡績装置6Aのファイバーガイド61には、ノズルブロック63の貫通孔63pに嵌入される凸部61bが設けられている点で相異する。
空気紡績装置6Aは、従来の空気紡績装置6と同様に空気の旋回気流を利用してスライバFを撚ることで紡績糸Yを製造する。紡績室SCを構成する空間SC1において、スライバFを構成する各繊維の後端部は、旋回気流によって反転(図6中、二点鎖線参照)される。また、紡績室SCを構成する空間SC2において、スライバFを構成する各繊維の後端部は、旋回気流によって旋回(図6中、二点鎖線参照)される。
ここで、例えば繊維長さが比較的に長く、繊維硬さが比較的に硬いポリエステル繊維を想定する。上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも低い場合は、ポリエステル繊維の後端部が十分に旋回する前に繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Aは、ファイバーガイド61に設けられた凸部61bの長さLが短い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
また、上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも高過ぎる場合は、ポリエステル繊維の一部が中心部の繊維に緩く巻き付いた状態で繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Aは、ファイバーガイド61に設けられた凸部61bの長さLが長い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
次に、例えば繊維長さが比較的に短く、繊維硬さが比較的に柔らかい綿繊維を想定する。上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも低い場合は、綿繊維の後端部が十分に旋回する前に繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Aは、ファイバーガイド61に設けられた凸部61bの長さLが短い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
また、上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも高過ぎる場合は、綿繊維の一部が中心部の繊維に緩く巻き付いた状態で繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Aは、ファイバーガイド61に設けられた凸部61bの長さLが長い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
このような構成により、本実施形態に係る空気紡績装置6Aは、ファイバーガイド61を交換するのみで空間SC1の高さhを簡単に変更できる。即ち、空気紡績装置6Aは、ファイバーガイド61を交換するのみで繊維特性に応じた紡績室容積に簡単に調節できる。これにより、空気紡績装置6Aは、繊維特性に応じた紡績を容易に可能としているのである。
なお、図7に示すように、ファイバーガイド61にニードル61nが設けられていない構成であったとしても、本発明の目的及び効果に差異はなく、本発明の技術的範囲に属する。この場合、空気紡績装置6Aは、ファイバーガイド61の下流側端部でスライバFを収集して、スピンドル62の繊維通過路62sに該スライバFを案内する。
次に、上記の問題点を解消する本発明の第二実施形態に係る空気紡績装置6Bについて説明する。
空気紡績装置6Bは、牽伸されたスライバFを撚ることで紡績糸Yを製造する。図8に示すように、空気紡績装置6Bは、主にファイバーガイド61と、スピンドル62と、ノズルブロック63と、から構成される。また、図中に示す黒塗りの矢印は、スライバFならびに紡績糸Yの送り方向を示している。図中に示す白塗りの矢印は、供給された空気の流れ方向を示している。
図8に示すように、本実施形態に係る空気紡績装置6Bは、従来の空気紡績装置6とほぼ同様の構成となっている(図3参照)。しかし、空気紡績装置6Bのファイバーガイド61には、ノズルブロック63の貫通孔63pに連通される凹部61cが設けられている点で相異する。
空気紡績装置6Bは、従来の空気紡績装置6と同様に空気の旋回気流を利用してスライバFを撚ることで紡績糸Yを製造する。紡績室SCを構成する空間SC1において、スライバFを構成する各繊維の後端部は、旋回気流によって反転(図8中、二点鎖線参照)される。また、紡績室SCを構成する空間SC2において、スライバFを構成する各繊維の後端部は、旋回気流によって旋回(図8中、二点鎖線参照)される。
ここで、例えば繊維長さが比較的に長く、繊維硬さが比較的に硬いポリエステル繊維を想定する。上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも低い場合は、ポリエステル繊維の後端部が十分に旋回する前に繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Bは、ファイバーガイド61に設けられた凹部61cの深さDが深い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
また、上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも高過ぎる場合は、ポリエステル繊維の一部が中心部の繊維に緩く巻き付いた状態で繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Bは、ファイバーガイド61に設けられた凹部61cの深さDが浅い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
次に、例えば繊維長さが比較的に短く、繊維硬さが比較的に柔らかい綿繊維を想定する。上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも低い場合は、綿繊維の後端部が十分に旋回する前に繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Bは、ファイバーガイド61に設けられた凹部61cの深さDが深い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
また、上述したように、空間SC1の高さhが所定の値よりも高過ぎる場合は、綿繊維の一部が中心部の繊維に緩く巻き付いた状態で繊維通過路62sに導入されるため、撚りの弱い紡績糸(弱撚糸)Yが製造される。しかし、本実施形態に係る空気紡績装置6Bは、ファイバーガイド61に設けられた凹部61cの深さDが浅い他のファイバーガイド61に交換することで、空間SC1の高さhを最適な値に調節できる。
このような構成により、本実施形態に係る空気紡績装置6Bは、ファイバーガイド61を交換するのみで空間SC1の高さhを簡単に変更できる。即ち、空気紡績装置6Bは、ファイバーガイド61を交換するのみで繊維特性に応じた紡績室容積に簡単に調節できる。これにより、空気紡績装置6Bは、繊維特性に応じた紡績を容易に可能としているのである。
なお、図9に示すように、ファイバーガイド61にニードル61nが設けられていない構成であったとしても、本発明の目的及び効果に差異はなく、本発明の技術的範囲に属する。この場合、空気紡績装置6Bは、ファイバーガイド61の下流側端部でスライバFを収集して、スピンドル62の繊維通過路62sに該スライバFを案内する。
次に、ノズルブロック63に設けられた空気孔63aの位置について説明する。
図10は、紡績室SC部分を拡大した図である。図中に示す白塗りの矢印は、供給された空気の流れ方向を示している。
ノズルブロック63に設けられた各空気孔63aは、空気貯溜室ACの上部から紡績室SCを構成する空間SC1の下方へ向けて斜めに連通されている。空気貯溜室ACに貯溜された空気は、各空気孔63aを通って紡績室SCへ供給される。
空気紡績装置6A・6Bは、空気孔63aの中心軸と貫通孔63pの壁面との交点IS1が、ノズルブロック63とファイバーガイド61との当接面Xから3mm以上10mm以下の範囲に設けられることを特徴としている。
これは、交点IS1から当接面Xまでの寸法として3mm以上10mm以下を確保することによって、紡績室SC内に旋回気流を発生させるように空気孔63aを形成できるからである。つまり、交点IS1から当接面Xまでの寸法を3mm未満とした場合は、空気孔63aが紡績室SCに対して垂直又は略垂直に設けられることになる。この場合、紡績室SC内で旋回気流が発生しないために繊維を反転及び旋回させることができない。また、交点IS1から当接面Xまでの寸法を10mmよりも大きくした場合は、紡績室SCの容積が大きくなり、空気紡績装置6の大型化や必要となる空気の消費量が増大する。紡績室SCの容積が大きいために紡績室SC内において繊維を高速で旋回させることが難しくなり、製造される紡績糸Yの撚りが弱くなる。このため、空気孔63aの中心軸と貫通孔63pの壁面との交点IS1が、ノズルブロック63とファイバーガイド61との当接面Xから3mm以上10mm以下の範囲に設けられることが重要となる。
このような構成により、繊維特性が異なるスライバFから紡績糸Yを製造しても繊維特性の影響を受け難く、製造された紡績糸Yの撚りの強弱が安定する。そして、その上で繊維特性に応じたファイバーガイド61に交換することで紡績糸Yの品質を容易に最適化することができる。即ち、交点IS1から当接面Xまでの寸法を3mm以上10mm以下としているので、ファイバーガイド61の凸部61bの長さを容易に変更することができる。これにより、空気紡績装置6A・6Bは、繊維特性に応じた紡績を容易に可能としているのである。
また、空気紡績装置6A・6Bは、空気孔63aの中心軸とノズルブロック63の外壁面との交点IS2が、該ノズルブロック63とファイバーガイド61との当接面Xから1mm以上離間した位置に設けられることを特徴としている。
なお、1mm以上という値は、製造された紡績糸Yの撚りの安定性をパラメータとして試験によって定められた値である。具体的に説明すると、1mm以上という値は、空気貯溜室ACから紡績室SCに向けて空気孔63aから均一に空気を供給でき、安定した旋回気流を発生させる値である。
これは、空気孔63aの入口部を空気貯溜室ACの上壁面の近傍から離間することで各空気孔63aに流入する空気の流れを阻害しないことによる。また、ノズルブロック63とファイバーガイド61との当接面Xから1mm以上離間した位置に各空気孔63aを設ける場合、必然的にノズルブロック63の首部高さHが高くなるため、空気貯溜室ACの容積が増して各空気孔63aに流入する空気の流れを良好にする。
このような構成により、紡績室SCに複数の空気孔63aから均一に空気を供給できるため、製造された紡績糸Yの撚りの強弱が安定する。そして、その上で繊維特性に応じたファイバーガイド61に交換することで紡績糸Yの品質を容易に最適化することができる。これにより、空気紡績装置6A・6Bは、繊維特性に応じた紡績を容易に可能としているのである。
更に、ノズルブロック63とファイバーガイド61の当接面Xから離間した位置に空気孔63aが形成されているため、当接面Xに付着等した異物が空気孔63aに入り難くなる。例えば、ファイバーガイド61の外周部に取り付けられたOリング61oの切れ端などが空気孔63aに入り難くなる。これにより、製造された紡績糸Yに異物が混入することを防止できる。
空気貯溜室ACから紡績室SC内に異物が入って紡績糸Yに混入した場合、紡績ユニット1は、当該部分を紡績糸Yの欠点部として除去する必要が生じる。この場合、紡績ユニット1は、紡績糸Yの切断と糸継作業を行なう必要が生じるため、巻取装置9による紡績糸Yの巻取作業が中断し、紡績ユニット1による紡績糸Yの生産効率が低下する。しかし、本空気紡績装置6によれば、紡績糸Yに異物が混入することを防止できるため、紡績ユニット1による紡績糸Yの生産効率が低下しない。
以上のような空気紡績装置6を備えた紡績ユニット1は、繊維特性に応じた紡績が容易に可能となる。これにより、紡績糸Yの生産効率が向上する。
なお、上記の紡績ユニット1は、空気紡績装置6で紡績された紡績糸Yを張力安定装置8によって引き出して一時的に貯溜する構成である。しかし、紡績ユニット1は、このような構成に限定されない。例えば、空気紡績装置6の下流側にデリベリローラとニップローラを配置して、該デリベリローラとニップローラによって空気紡績装置6から紡績糸Yを引き出すようにしても良い。更に、デリベリローラとニップローラの下流側に張力安定装置8を配置して紡績糸Yを一時的に貯溜する構成としても良い。或いは、張力安定装置8を省略し、巻取装置9で紡績糸Yを直接巻き取る構成としても良い。
1 紡績ユニット
4 スライバ供給ユニット
41 スライバケース
42 スライバガイド
5 ドラフト装置
51 バックローラ対
52 サードローラ対
53 ミドルローラ対
54 フロントローラ対
6 空気紡績装置
6A 空気紡績装置
6B 空気紡績装置
61 ファイバーガイド
61g 繊維導入路
62 スピンドル
62s 繊維通過路
63 ノズルブロック
7 糸欠点検出装置
71 光源部
72 受光部
73 ケーシング
8 張力安定装置
81 ローラ
82 動力部
83 解舒部材
9 巻取装置
91 駆動ローラ
92 ボビン
F 繊維束(スライバ)
Y 紡績糸
P パッケージ
SC 紡績室

Claims (7)

  1. 紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、前記紡績室に連通する空気孔が形成されたノズルブロックと、
    前記紡績室に連通する繊維導入路が形成されたファイバーガイドと、
    前記紡績室に連通する繊維通過路が形成されたスピンドルと、を備え、
    前記空気孔から前記紡績室内に空気を供給することで繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置であって、
    前記空気孔は、該空気孔の中心軸と前記貫通孔の壁面との交点が、前記ノズルブロックと前記ファイバーガイドとの当接面から3mm以上10mm以下の範囲に設けられる、としたことを特徴とする空気紡績装置。
  2. 紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、前記紡績室に連通する空気孔が形成されたノズルブロックと、
    前記紡績室に連通する繊維導入路が形成されたファイバーガイドと、
    前記紡績室に連通する繊維通過路が形成されたスピンドルと、を備え、
    前記空気孔から前記紡績室内に空気を供給することで繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置であって、
    前記ファイバーガイドは、前記貫通孔に嵌入される凸部を備え、
    前記凸部の長さが異なる他のファイバーガイドに交換することで前記紡績室の容積を調節できる、としたことを特徴とする空気紡績装置。
  3. 紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、前記紡績室に連通する空気孔が形成されたノズルブロックと、
    前記紡績室に連通する繊維導入路が形成されたファイバーガイドと、
    前記紡績室に連通する繊維通過路が形成されたスピンドルと、を備え、
    前記空気孔から前記紡績室内に空気を供給することで繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置であって、
    前記ファイバーガイドは、前記貫通孔と連通する凹部を備え、
    前記凹部の深さが異なる他のファイバーガイドに交換することで前記紡績室の容積を調節できる、としたことを特徴とする空気紡績装置。
  4. 前記空気孔は、該空気孔の中心軸と前記ノズルブロックの外壁面との交点が、該ノズルブロックと前記ファイバーガイドとの当接面から1mm以上離間した位置に設けられる、としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の空気紡績装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気紡績装置と、
    前記空気孔を介して前記紡績室に供給される空気を貯溜する空気貯溜室と、
    前記空気貯溜室から供給された空気により繊維束から紡績糸を紡績することで製造された紡績糸を巻き取ってパッケージを作成する巻取装置と、を備えたことを特徴とする紡績ユニット。
  6. 紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、前記紡績室に連通する空気孔が形成されたノズルブロックと、
    前記紡績室に連通する繊維導入路が形成されたファイバーガイドと、
    前記紡績室に連通する繊維通過路が形成されたスピンドルと、を備え、
    前記空気孔から前記紡績室内に空気を供給することで繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置を用いた紡績方法であって、
    前記ファイバーガイドは、前記貫通孔に嵌入される凸部を備え、
    前記凸部の長さが異なる他のファイバーガイドに交換することで前記紡績室の容積を調節する、としたことを特徴とする空気紡績装置を用いた紡績方法。
  7. 紡績室の一部を構成する貫通孔が設けられるとともに、前記紡績室に連通する空気孔が形成されたノズルブロックと、
    前記紡績室に連通する繊維導入路が形成されたファイバーガイドと、
    前記紡績室に連通する繊維通過路が形成されたスピンドルと、を備え、
    前記空気孔から前記紡績室内に空気を供給することで繊維束から紡績糸を紡績する空気紡績装置を用いた紡績方法であって、
    前記ファイバーガイドは、前記貫通孔と連通する凹部を備え、
    前記凹部の深さが異なる他のファイバーガイドに交換することで前記紡績室の容積を調節する、としたことを特徴とする空気紡績装置を用いた紡績方法。
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