JP2021042510A - 紡績ユニット、空気紡績装置、紡績機、及び紡績方法 - Google Patents

紡績ユニット、空気紡績装置、紡績機、及び紡績方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フロントローラと中空ガイド軸体が近くに配置されている場合であっても、空気紡績装置内において、繊維束の端部を適切に反転して旋回させることが可能な紡績ユニットを提供する。【解決手段】紡績ユニットは、ドラフト装置と、空気紡績装置9と、を備える。ドラフト装置は、繊維束をニップして送出するフロントローラ対25を含んで構成されており、繊維束をドラフトする。空気紡績装置9は、繊維案内部材31と、中空ガイド軸体58と、ノズルブロック32と、を有する。中空ガイド軸体58は軸中心を回転中心とした回転が紡績中は規制されるように取り付けられている。第1距離L1が13mm以上19mm未満である。中空ガイド軸体58の軸中心と紡績ノズル40の延長線とがなす角であるノズル角度θが60°以上80°以下である。紡績室52の長さは、繊維案内部材31の長さ以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、主として、空気を用いて紡績を行う紡績ユニットに関する。
空気を用いて紡績を行う紡績ユニットは、ドラフト装置と、空気紡績装置と、を備える。ドラフト装置は、ローラ対で繊維束を引き延ばす。空気紡績装置は、繊維案内部材と、ノズルブロックと、中空ガイド軸体と、を備える。ドラフト装置から送出された繊維束は、繊維案内部材によって案内される。ノズルブロックには紡績ノズルが形成されている。紡績ノズルから圧縮空気が噴出されることで、旋回空気流が発生する。この旋回空気流によって、中空ガイド軸体の周囲において、繊維束の端部が反転して旋回する。この繊維束は、中空ガイド軸体の内部の通路を通って下流側に進む。空気紡績装置を通過する際に繊維束に撚りが加えられることで、紡績糸が生成される。特許文献1及び2では、この種の紡績方法が開示されている。
特許文献1及び2は、スピンドル(中空ガイド軸体)と、エアタービンと、を開示する。スピンドルは、軸中心を回転中心として回転可能に取り付けられており、紡績中に回転するように構成されている。エアタービンは、圧縮空気が供給されることで、スピンドルを回転駆動する。特許文献1には、糸進行方向に対して紡績ノズルを70°から90°傾斜させることが記載されている。特許文献2には、糸進行方向に対して紡績ノズルを30°から70°傾斜させることが記載されている。特許文献1及び2には、スピンドル入口からフロントローラのニップ点までの距離(第1距離)が18.5mmであることが記載されている。
特開平6−41821号公報 特開平6−41822号公報
特許文献1では、紡績室に対する紡績ノズルの傾斜角度が小さいため、進行分力が小さく、旋回成分が大きい。従って、紡績糸の原料によっては、繊維束の端部が十分に反転しない可能性がある。特許文献2では、羊毛繊維を紡績するために、繊維束導入孔の長さが、繊維束導入孔の下流端とスピンドルとの間の距離よりも短くなるように設定されている。これは、羊毛繊維は繊維長が非常に長く、紡績室において繊維束の端部を十分に反転させるために、特許文献2では、繊維束導入孔の下流端とスピンドルとの間の距離を長くする必要があるためである。しかし、特許文献2の構成では、場合によっては、繊維束の端部が反転し過ぎ、許容範囲の品質を有する糸を生成できないことがある。
上記の第1距離は、紡績ノズルの種類、紡績糸の原料、及び紡績糸の糸番手等に応じて、最適な値が異なる。第1距離が短い場合、繊維束の端部が十分に反転しない傾向がある。
本発明の主要な目的は、フロントローラと中空ガイド軸体が近くに配置されている場合であっても、空気紡績装置内において、繊維束の端部を適切に反転して旋回させることが可能な紡績ユニットを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の紡績ユニットが提供される。即ち、この紡績ユニットは、ドラフト装置と、空気紡績装置と、を備える。前記ドラフト装置は、繊維束をニップして送出するフロントローラ対を含んで構成されており、繊維束をドラフトする。前記空気紡績装置は、前記ドラフト装置が送出した前記繊維束を案内する繊維案内部材と、前記繊維案内部材が案内した前記繊維束が内部を通過する中空ガイド軸体と、前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体との間の空間を含んで形成された紡績室に噴射される空気が通過する紡績ノズルが形成されたノズルブロックと、を有する。前記中空ガイド軸体は軸中心を回転中心とした回転が紡績中は規制されるように取り付けられている。前記フロントローラ対のニップ点から前記中空ガイド軸体の繊維走行方向の上流端までの距離である第1距離が13mm以上19mm未満である。前記中空ガイド軸体の軸中心と前記紡績ノズルの延長線とがなす角であるノズル角度が60°以上80°以下である。前記紡績室の長さは、前記繊維案内部材の長さ以下である。
これにより、第1距離の短さ等に起因して繊維束の繊維の端部が紡績室で反転しにくい場合であっても、ノズル角度を上記の範囲にし、紡績室の長さを適正な範囲にすることで、繊維束の繊維の端部を適切に反転させて旋回させることができる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記繊維案内部材の繊維走行方向の上流端から、前記紡績ノズルの入口の中心までの距離の、前記中空ガイド軸体の軸中心に平行な方向の成分である第2距離が、3mm以上7mm以下であることが好ましい。
これにより、第2距離が短くて繊維が紡績室で反転しにくい場合であっても、繊維束の端部を適切に反転させて旋回させることができる。
本発明の第2の観点によれば、以下の構成の空気紡績装置が提供される。即ち、この空気紡績装置は、繊維案内部材と、中空ガイド軸体と、ノズルブロックと、を備える。前記繊維案内部材は、繊維束を案内する。前記中空ガイド軸体は、前記繊維案内部材が案内した前記繊維束が内部を通過する。前記ノズルブロックには、前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体との間に形成された紡績室に噴射される空気が通過する紡績ノズルが形成される。前記中空ガイド軸体は軸中心を回転中心とした回転が紡績中は規制されるように取り付けられている。前記中空ガイド軸体の軸中心と前記紡績ノズルの延長線とがなす角であるノズル角度が60°以上80°以下である。前記繊維案内部材の繊維走行方向の上流端から、前記紡績ノズルの入口の中心までの距離の、前記中空ガイド軸体の軸中心に平行な方向の成分である第2距離が、3mm以上7mm以下である。
これにより、第2距離の短さによる第1距離の短さ等に起因して繊維束の繊維の端部が紡績室で反転しにくい場合であっても、ノズル角度を上記の範囲にすることで、繊維束の端部を適切に反転させて旋回させることができる。
本発明の第3の観点によれば、以下の構成の紡績ユニットが提供される。即ち、この紡績ユニットは、前記の空気紡績装置を備え、前記紡績室の長さは、前記繊維案内部材の長さ以下である。
これにより、紡績室において繊維束の端部を適切に反転させて旋回させることができる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記繊維案内部材と前記ノズルブロックとが1つの構造体で構成されていることが好ましい。
これにより、繊維案内部材とノズルブロックとが別の構造体で構成されているときには必要とされる封止部材が不要となるため、空気紡績装置を小さくすることができる。この場合、第1距離が短い構成の紡績ユニットを容易に実現できる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記構造体には、Oリングを取り付けるためのOリング取付部が形成されていることが好ましい。
これにより、構造体と、当該構造体と接触する部材と、の間の隙間を封止できる。
前記の紡績ユニットにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記空気紡績装置は、キャップ部と、規制部と、を更に備える。前記キャップ部は、前記構造体に対して間隔を空けて当該構造体を覆うことで、前記紡績ノズルから噴出させるための空気が通る空気経路を形成する。前記規制部は、前記構造体の周囲に配置され、前記構造体及び前記キャップ部と接触することで当該構造体の繊維走行方向の上流側への移動を規制する。
これにより、構造体とキャップ部とで空気経路を形成できるため、空気紡績装置の構成を簡素化できる。また、空気紡績装置が規制部を備えることで、構造体の位置を安定させることができる。
前記の紡績ユニットにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記空気紡績装置は、前記構造体に対して間隔を空けて当該構造体を覆うことで、前記紡績ノズルから噴出させるための空気が通る空気経路を形成するキャップ部を更に備える。前記構造体は、前記キャップ部と接触することで繊維走行方向の上流側への移動が規制される規制部を更に含んで構成されている。
これにより、構造体とキャップ部とで空気経路を形成できるため、空気紡績装置の構成を簡素化できる。また、規制部が構造体に含まれることで、規制部と構造体との間を封止する部材が不要となる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記紡績ノズルの前記入口の周囲には、前記ノズルブロックの外表面に凹み部が形成されていることで、空気貯留空間が形成されていることが好ましい。
これにより、十分な流量の空気を紡績ノズルから噴出することができる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記入口を含む位置に選択的に第1凹み部が形成されていることで、前記空気貯留空間が形成されていることが好ましい。
これにより、ノズルブロックの強度の低下を軽減しつつ、空気貯留空間を形成できる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記ノズルブロックの外表面には、選択的に形成された前記第1凹み部の空気流れ方向の上流側に、当該第1凹み部と連続するように、周方向の全体を凹ませた第2凹み部が形成されていることが好ましい。
これにより、空気貯留空間を更に大きくすることができる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記入口を含む周方向の全体を凹ませた第3凹み部が形成されていることで、前記空気貯留空間が形成されていることが好ましい。
これにより、入口の形成箇所に選択的に凹みを形成する構成と比較して、凹み部を形成する加工が容易となる。また、大きな空気貯留空間を確保することができる。
前記の紡績ユニットにおいては、前記空気紡績装置は、少なくとも一部が前記紡績室に位置するように、かつ、前記中空ガイド軸体の軸中心に沿うように配置される針状部材を更に備えることが好ましい。
これにより、繊維束に加えられた撚りを上流側に伝播しにくくすることができる。
前記の紡績ユニットにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記繊維案内部材は、前記繊維束を通過させる第1通路を有する。前記中空ガイド軸体は、前記第1通路を通過した前記繊維束が通過する第2通路を有し、前記繊維案内部材と前記紡績室を介して対向するように設けられている。前記第1通路は、直線状に延びるように設けられる。前記第2通路は、前記中空ガイド軸体の軸中心に沿って延びるように設けられる。前記第1通路が前記紡績室に開口する下流端と、前記第2通路が前記紡績室に開口する上流端とは、前記中空ガイド軸体の軸中心の方向で間隔をあけて配置される。前記第1通路の内面は、前記中空ガイド軸体の軸中心に近い側に、平坦な平面部を有する。前記第1通路が延びる第1方向に垂直な任意の平面で前記平面部を切って得られる直線部の角度は、前記第1通路の上流端から下流端にわたって一定である。前記平面部は、前記中空ガイド軸体の軸中心と直交する第2方向で、前記中空ガイド軸体の軸中心に対してズレて配置される。前記平面部の下流端と、前記第2通路の上流端の中心と、の前記第2方向での間隔は、0.8mm以上3.4mm以下である。
これにより、第1通路に供給された繊維束は、紡績室に到達する前に、平坦な平面部に接触することにより拘束される。平面部は中空ガイド軸体の軸中心に対してズレて配置されているので、第1通路と第2通路との間で繊維束が適宜屈曲されることに伴い、繊維束は平面部に対して良好に押し付けられる。従って、紡績室で旋回空気流によって繊維束に撚りが加えられた場合に、この撚りが走行方向上流側に伝播することを効果的に軽減することができる。このように、紡績室より上流側で繊維同士が巻き付いた状態とならないので、紡績室での繊維の分離及び反転を良好に行うことができる。この結果、紡績を安定して行うことができる。
前記の紡績ユニットにおいては、紡績糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置を更に備えることが好ましい。
これにより、繊維束の端部を十分に反転させて紡績を行うことにより生成された紡績糸がパッケージに巻き取られるため、パッケージの品質を向上することができる。
本発明の第4の観点によれば、以下の構成の紡績機が提供される。即ち、この紡績機は、第1捕捉部と、第2捕捉部と、糸継装置と、を備える。前記第1捕捉部は、紡績糸が分断状態となった場合に、前記空気紡績装置側の紡績糸を捕捉する。前記第2捕捉部は、紡績糸が分断状態となった場合に、前記パッケージ側の紡績糸を捕捉する。前記糸継装置は、前記第1捕捉部が捕捉した紡績糸と、前記第2捕捉部が捕捉した紡績糸と、を糸継ぎする。
これにより、繊維束の端部を十分に反転させて紡績を行うことにより生成された紡績糸同士が糸継ぎされるため、品質の安定した糸継部を形成でき、パッケージの品質を安定させることができる。
本発明の第5の観点によれば、前記の紡績ユニットを用いて糸を生成する紡績方法が提供される。この紡績方法では、平均繊維長が2インチ以下の繊維束を用いて紡績を行う。
これにより、平均繊維長が長くない繊維から構成される繊維束を用いる場合であっても、上記の紡績ユニットを用いて糸を生成することで、少ないファイバーロスで品質の安定した糸を生成することができる。
前記の紡績方法においては、綿混率が50%以上の繊維束を用いて紡績を行うことが好ましい。
これにより、平均繊維長が特に短い綿繊維を多く含む繊維束を用いる場合であっても、上記の紡績ユニットを用いて糸を生成することで、少ないファイバーロスで品質の安定した糸を生成することができる。
本発明の一実施形態に係る紡績ユニットを含む紡績機の全体的な構成を示す正面図。 紡績ユニットの側面図。 空気紡績装置の構成を示す断面図。 ノズルブロックに形成された凹み部を示す斜視図。 第1変形例の空気紡績装置の構成を示す断面図。 第1変形例のノズルブロック、保護リング、及び第3Oリングの斜視図。 第2変形例のノズルブロックに形成された凹み部及び縮径部を示す斜視図。 第3変形例のノズルブロックに形成された縮径部を示す斜視図。 第4変形例の空気紡績装置の構成を示す断面図。
次に、本発明の一実施形態に係る紡績ユニット2を含む紡績機1について、図面を参照して説明する。図1に示す紡績機1は、並設された多数の紡績ユニット2と、糸継台車3と、原動機ボックス4と、機台制御装置90と、を備える。
機台制御装置90は、紡績機1が備える各構成を集中的に管理する装置であって、モニタ91と入力キー92とを備える。オペレータが入力キー92を用いて適宜の操作を行うことにより、特定の紡績ユニット2又は全ての紡績ユニット2の設定を行ったり、特定の紡績ユニット2又は全ての紡績ユニット2の設定及び状態等をモニタ91に表示したりすることができる。
図2に示すように、各紡績ユニット2は、上流から下流へ向かって順に配置された、ドラフト装置7と、空気紡績装置9と、糸貯留装置14と、巻取装置96と、を備える。なお、本明細書において「上流」及び「下流」とは、紡績時での繊維束8及び紡績糸10の走行(通過)方向、又は送出される圧縮空気の流れ方向における上流及び下流を意味する。各紡績ユニット2は、ドラフト装置7から送られてくる繊維束8を空気紡績装置9で紡績して紡績糸10を生成し、この紡績糸10を巻取装置96で巻き取ってパッケージ28を形成する。紡績糸10は、粗糸よりも細い糸である。粗糸は、更に引き延ばされることで(精紡されることで)、紡績糸10に加工される。
ドラフト装置7は紡績機1の筐体5の上端近傍に設けられている。ドラフト装置7は、上流側から順に、バックローラ対21、サードローラ対22、エプロンベルト23を装架したミドルローラ対24、及びフロントローラ対25の4つのローラ対を備える。ドラフト装置7は、図略のスライバケースからスライバガイド20を介して供給される繊維束8(スライバ)を、それぞれのローラ対でニップして(挟み込んで)回転することで、所定の太さになるまでドラフトする(繊維束8を引き伸ばす)。ドラフト装置7でドラフトされた繊維束8は、空気紡績装置9に供給される。以下では、フロントローラ対25が繊維束8をニップする箇所をニップ点と称する。
空気紡績装置9は、ドラフト装置7から供給された繊維束8に旋回空気流を利用して撚りを加えて、紡績糸10を生成する。なお、空気紡績装置9の具体的な構成については後述する。また、本実施形態で空気紡績装置9が生成する紡績糸10の原料である繊維束8は、平均繊維長が例えば2インチ(50.8mm)以下であることが好ましい。また、繊維束8は、例えば綿混率が50%以上100%以下であることが好ましい。
空気紡績装置9の下流には、糸品質測定器12と、スピニングセンサ13と、が設けられている。空気紡績装置9で紡出された紡績糸10は、糸品質測定器12及びスピニングセンサ13を通過する。
糸品質測定器12は、走行する紡績糸10の太さを、図略の光学式センサによって監視する。糸品質測定器12は、紡績糸10の糸欠陥(紡績糸10の太さなどに異常がある箇所)を検出した場合に、糸欠陥検出信号を図略のユニットコントローラへ送信する。糸品質測定器12は光学式のセンサに限らず、例えば静電容量式のセンサで紡績糸10の太さを監視する構成であってもよい。糸品質測定器12は、紡績糸10に含まれる異物を糸欠陥として検出してもよい。
スピニングセンサ13は、糸品質測定器12のすぐ下流側に配置されている。スピニングセンサ13は、空気紡績装置9と糸貯留装置14との間における紡績糸10のテンションを検出することができる。スピニングセンサ13は、この検出したテンションの検出信号を前記ユニットコントローラへと送信する。ユニットコントローラは、スピニングセンサ13が検出したテンションを監視することにより、弱糸などの異常箇所を検出する。紡績ユニット2は、スピニングセンサ13を備えていなくてもよい。
糸品質測定器12及びスピニングセンサ13の下流には、糸貯留装置14が設けられている。糸貯留装置14は、図2に示すように、糸貯留ローラ15と、当該糸貯留ローラ15を回転駆動するモータ16と、を備える。
糸貯留ローラ15は、その外周面に一定量の紡績糸10を巻き付けて一時的に貯留することができる。糸貯留ローラ15の外周面に紡績糸10を巻き付けた状態で当該糸貯留ローラ15を所定の回転速度で回転させることにより、空気紡績装置9から紡績糸10を所定の速度で引き出して下流側に搬送することができる。また、糸貯留ローラ15の外周面に紡績糸10を一時的に貯留することができるので、糸貯留装置14を一種のバッファとして機能させることができる。これにより、空気紡績装置9における紡績速度と、巻取速度(パッケージ28へ巻き取られる紡績糸10の速度)と、が何らかの理由により一致しない不具合(例えば紡績糸10の弛みなど)を解消することができる。
巻取装置96は、クレードルアーム97と、巻取ドラム98と、トラバースガイド99と、図略の巻取ドラム駆動モータと、を備える。クレードルアーム97は、紡績糸10を巻き取るためのボビンを回転可能に支持可能である。巻取ドラム98は、巻取ドラム駆動モータの駆動力が伝達されることにより、前記ボビン又はパッケージ28の外周面に接触した状態で回転する。トラバースガイド99は、紡績糸10を案内可能である。巻取装置96は、トラバースガイド99を図略の駆動手段によって往復動させながら巻取ドラム98を巻取ドラム駆動モータによって駆動する。これにより、巻取装置96は、巻取ドラム98に接触するパッケージ28を回転させ、紡績糸10を綾振りしつつ、紡績糸10をパッケージ28に巻き取る。
糸継台車3は、図1及び図2に示すように、糸継装置93と、サクションパイプ(第1捕捉部)94と、サクションマウス(第2捕捉部)95と、を備える。糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸切れ又は糸切断が発生すると、図略のレール上を当該紡績ユニット2まで走行し、停止する。前記サクションパイプ94は、軸を中心に上方向に回動し、空気紡績装置9から送出される紡績糸10を捕捉し、軸を中心に下方向に回動することで紡績糸10を糸継装置93へ案内する。サクションマウス95は、軸を中心に下方向に回動し、パッケージ28から紡績糸10を捕捉し、軸を中心に上方向に回動することで紡績糸10を糸継装置93へ案内する。糸継装置93は、案内された紡績糸10同士の糸継ぎを行う。
次に、図3及び図4を参照して、空気紡績装置9の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、空気紡績装置9は、構造体30と、針状部材51と、構造体支持部53と、規制板(規制部)54と、キャップ部55と、中空ガイド軸体58と、を備える。以下の説明では、中空ガイド軸体58の中心軸を単に中心軸と称することがある。
構造体30は、繊維案内部材31と、ノズルブロック32と、を含んで構成されている。繊維案内部材31とノズルブロック32は、1つの部材として構成されている。繊維案内部材31とノズルブロック32は、例えば金型等を用いて一体的に形成されており継ぎ目が存在しない。あるいは、繊維案内部材31とノズルブロック32が溶接等によって隙間が生じないようにかつ分離不能に接続されていてもよい。ただし、後述の第4変形例で示すように、繊維案内部材31とノズルブロック32は別部材であってもよい。
繊維案内部材31は、ドラフト装置7でドラフトされた繊維束8を空気紡績装置9の内部に向けて案内する。繊維案内部材31は中空状であり、繊維束8が通過する第1通路31aが形成されている。
第1通路31aには、針状部材51が配置されている。ドラフト装置7でドラフトされた繊維束8は、繊維案内部材31の内部に導入され、第1通路31aに沿って案内される。そして、繊維束8は、針状部材51に巻き掛かるようにして後述の紡績室52へと案内される。
ノズルブロック32は、繊維案内部材31の下流側に位置している。ノズルブロック32は略円筒状の部材であり、複数の紡績ノズル40が周方向に並べて例えば4つ形成されている。紡績ノズル40は、例えば断面が円形の貫通孔であり、ノズルブロック32を径方向で貫通するように形成されている。紡績ノズル40には、径方向外側の入口41から圧縮空気が流入し、径方向内側の噴出口42から圧縮空気が噴出される。
構造体30と中空ガイド軸体58の間の空間(特に、繊維案内部材31の下流側の面かつ中空ガイド軸体58の上流側の面を含む空間)は紡績室52として機能する。紡績ノズル40の噴出口42は、紡績室52を向く位置に形成されている。紡績ノズル40の噴出口42から圧縮空気が噴出されることで、紡績室52に旋回空気流を発生させることができる。
繊維束8は、多数の繊維を含んでいる。繊維束8を構成する各繊維の下流端は、撚りが加えられつつ別の繊維に撚り込まれている。繊維束8を構成する各繊維の上流端は、自由端である。空気紡績装置9内に導入された繊維束8の各繊維の自由端は、紡績室52内の旋回空気流によって旋回させられながら下流側に流される。このように、繊維束8の繊維の自由端(上流端)が下流側に流されることにより、当該上流端の向きが「反転」して、下流側を向く。また、繊維束8の繊維の自由端は、旋回空気流の影響を受けることにより、中空ガイド軸体58の表面(テーパ面)に沿いつつ、当該表面の周囲を旋回する。これにより、反転した繊維が他の繊維(芯繊維)の周囲に順次巻き付いていく。以上のようにして、繊維が撚り込まれて紡績糸10が生成される。
繊維束8は、針状部材51に巻き掛かるように案内されるので、紡績室52内で繊維に撚りが加えられても、繊維案内部材31よりも上流側に撚りが伝播することが防止される。
構造体支持部53は、空気紡績装置9を取り付けるための部材、例えば紡績ユニット2のフレーム等に対して固定されている。構造体支持部53は、構造体30及び中空ガイド軸体58を周方向で囲むように配置されている。構造体支持部53の上流側表面には、構造体30(ノズルブロック32)と規制板54が配置されている。構造体支持部53は、構造体30と規制板54を支持している。
規制板54は、構造体30(ノズルブロック32)の繊維走行方向の上流側への移動(中心軸に沿ってドラフト装置7に近づく側への移動)を規制する。構造体30の下流端は径方向に広がるフランジ状に形成されている。この径方向に広がる部分の外側側表面に規制板54が配置されている。構造体30と規制板54の一部は直接的に接触しており、別の一部では第1Oリング61が間に挟まれている。第1Oリング61を配置することで、構造体30と規制板54の間から、圧縮空気が漏れることを防止できる。
規制板54は、規制板54に接触するキャップ部55によって構造体支持部53側に押圧されているか、あるいは、固定具等によって構造体支持部53に取り付けられている。この構成により、構造体30の中心軸に沿う方向への移動が規制されている。
キャップ部55は、構造体30に対して間隔を空けて当該構造体30を覆う。これにより、構造体30、規制板54、及びキャップ部55等で覆われる空間が形成される。この空間は、紡績ノズル40の入口41に向かって進む圧縮空気が通る空気経路56として機能する。規制板54とキャップ部55の間には、空気経路56から圧縮空気が漏れることを防止するための第2Oリング62が配置されている。本実施形態では規制板54側にOリング溝が形成されているが、キャップ部55側にOリング溝が形成されていてもよい。構造体30とキャップ部55の間には、空気経路56から圧縮空気が漏れることを防止するための第3Oリング63が配置されている。本実施形態では構造体30側にOリング溝(Oリング取付部)33が形成されているが、キャップ部55側にOリング溝が形成されていてもよい。
キャップ部55は、構造体30を主として径方向内側に押圧しており、構造体支持部53側には押圧していない。つまり、構造体30は、キャップ部55ではなく規制板54によって、中心軸に沿う方向の移動が規制されている。
空気経路56の下流端を構成する空間であって、紡績ノズル40の入口41の周囲の空間を空気貯留空間57と称する。噴出口42から十分な流量の圧縮空気を安定して噴出するためには、空気貯留空間57を大きくする必要がある。詳細には、空気貯留空間57の流路断面積が、入口41の流路断面積の2倍以上となることが好ましい。流路断面積とは、圧縮空気の流路に垂直な断面の面積である。圧縮空気の流路とは、紡績ノズル40の軸方向と同じとみなすことができる。
本実施形態のキャップ部55は、繊維走行方向の上流側に近づくに連れて内径が小さくなるように構成されている。そのため、入口41の近傍において、空気貯留空間57が小さくなる傾向にある。そのため、本実施形態では、構造体30(ノズルブロック32)の外表面を凹ませることで、空気貯留空間57の流路断面積を増大させている。
具体的には、図4に示すように、ノズルブロック32の外表面には、複数の第1凹み部43が形成されている。第1凹み部43は、入口41が形成された位置に選択的に形成されている(言い換えれば、周方向の一部のみに第1凹み部43が形成されている)。第1凹み部43は、Oリング溝33よりも繊維案内部材31の入口から遠い位置に、Oリング溝33と連続しないように形成されている。空気貯留空間57の流路断面積が大きくなるのであれば、凹み部は任意の形状に形成されていても良い。
中空ガイド軸体58は、中空状の部材であり、内部に第2通路58aが形成されている。中空ガイド軸体58は、紡績室52を介して、繊維案内部材31と対向するように配置されている。中空ガイド軸体58は、中心軸を回転中心とする回転が紡績中は規制されるように取り付けられている。例えば、中空ガイド軸体58は、中空ガイド軸体58の外表面を径方向内側に押圧する部材等に取り付けられている。あるいは、中空ガイド軸体58を回転させると中空ガイド軸体58の一部(又は中空ガイド軸体58と一体的に回転する部材)が他の部材と干渉して回転できないように構成されている。紡績糸10は、第2通路58aによって下流側に案内されて、糸出口(図略)から空気紡績装置9の外部へ送出される。
次に、図3を参照して、第1距離L1、第2距離L2、ノズル角度θ、紡績室52の長さ、及び繊維案内部材31の長さについて説明する。
図3に示すように、フロントローラ対25のニップ点から中空ガイド軸体58の上流端(更に詳細には上流端かつ軸中心である点)までの距離を第1距離L1と称する。第1距離L1は、直線距離であり、繊維束8の実際の走行経路に沿う距離ではない。第1距離L1は、3次元空間における線分の長さであるが、フロントローラ対25の軸方向で見た図(図3)における線分の長さとして表現することもできる。第1距離L1が短いほど、反転する繊維が少なくなって巻き付く繊維量が少なくなる傾向にある。巻き付く繊維量は多過ぎても少な過ぎても紡績糸10の品質に影響することがあるため、第1距離L1は、ノズルブロック32の形状、原料(繊維束8)の性質、生成する紡績糸10の糸番手等に応じて、適切な値が設定される。本実施形態では、原料が短繊維である等の状況を考慮して、第1距離L1を13mm以上19mm未満、13mm以上16mm以下、15mm以上19mm未満等の比較的短い値で紡績糸10の生成を行う。そのため、反転する繊維が少なくなって巻き付く繊維量が少なくなり易い。
図3に示すように、繊維案内部材31の上流端から、紡績ノズル40の入口41の中心までの距離の、中空ガイド軸体58の軸中心に平行な方向の成分を第2距離L2と称する。第2距離L2は、第1距離L1とある程度の相関性を有しており、第1距離L1が短くなるほど、第2距離L2が短くなる傾向にある。第2距離L2は、例えば、3mm以上7mm以下であることが好ましい。第2距離L2は、4mm以上6mm以下であることが更に好ましい。
上述したように、本実施形態では、繊維案内部材31とノズルブロック32が1つの部材(構造体30)で構成されている。そのため、繊維案内部材31とノズルブロック32の間にOリング又は固定具等が不要となるため、軸中心に沿う方向の長さを短くし易い。そのため、上述した第1距離L1及び第2距離L2等が短い構成を容易に実現できる。
図3に示すように、中空ガイド軸体58の軸中心(第1仮想線101)と、紡績ノズル40の延長線(第2仮想線102)と、が交差してできる角のうち小さい方の角(軸中心と紡績ノズル40の延長線がなす角)をノズル角度θと称する。本実施形態の紡績ノズル40は、直線状であるため、任意の断面において軸方向が同じである。そのため、この軸方向を延長した線が第2仮想線102に相当する。なお、紡績ノズル40が直線状でない場合は、噴出口42から噴出される圧縮空気の向きが重要である点を考慮して、噴出口42の軸方向を延長した線を第2仮想線102とすることができる。ノズル角度θが大きくなるほど、旋回空気流のうち繊維束8の繊維を旋回させる成分が大きくなるとともに、繊維束8を下流側に送る成分が小さくなる。繊維束8の繊維を旋回させる成分が大きくなることで、繊維束8の自由端が振り回され易くなるので、この自由端の巻付性を促進させることができる。従って、本実施形態のように、第1距離L1が短い状況ではノズル角度θを大きくすることが好ましい。一方で、ノズル角度θを大きくし過ぎると、繊維束8が十分に下流側に搬送されない。以上を考慮して、ノズル角度θは、60°以上80°以下であることが好ましい。これにより、繊維束8の自由端を十分に反転させて旋回させつつ、下流側に送ることができる。
本実施形態では、構造体30と規制板54は別部材であるが、1つの部材として構成されていてもよい。つまり、構造体30が径方向外側に延びる規制部を備え、構造体30がキャップ部55に接触することで(下流側に押圧されることで)、構造体30の移動が規制されるように空気紡績装置9が構成されていてもよい。これにより、第1Oリング61を省略することができる。
上述したように、紡績室52は、繊維案内部材31の下流側の面と、中空ガイド軸体58の上流側の面と、で挟まれる空間である。紡績室52の長さとは、紡績室52のうち中心軸に沿う方向の長さである。また、図3では、紡績室52の長さに符号Laを付して示している。
繊維案内部材31の長さとは、繊維案内部材31のうち中心軸に沿う長さであり、更に詳細には、繊維案内部材31のうち紡績室52を向く面から、繊維案内部材31の上流側の面までの中心軸に沿う長さである。言い換えれば、繊維案内部材31の長さは、第1通路31aの長さである。また、図3では、繊維案内部材31の長さに符号Lbを付して示している。
紡績室52の長さが長過ぎると、繊維束8の繊維の端部が過剰に反転する。この点、本実施形態では、紡績室52の長さは、0.3mm以上であって、繊維案内部材31の長さ以下であるため、紡績室52の長さは、長過ぎず適切な範囲である。従って、繊維束8の繊維の端部を適切に反転させる(過剰な反転を防止する)ことができる。
次に、図5及び図6を参照して、上記実施形態の第1変形例を説明する。第1から第3変形例の説明においては、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
第1変形例は、主として、構造体30の形状が上記実施形態とは異なる。上記実施形態の構造体30の外表面には、第1凹み部43と連続しないようにOリング溝33が形成されている。これに対し、第1変形例の構造体30の外表面には、第1凹み部43と連続するようにOリング取付段差(Oリング取付部)36が形成されている。Oリング取付段差36は、第3Oリング63を取り付けるための部分であり、構造体30の外表面の一部の径を小さくすることで構成されている。つまり、Oリング取付段差36は、溝状ではなく段差状であるため、上流側を閉鎖する壁面を有していない。
図3に示すように、第3Oリング63はキャップ部55から力を受けている。具体的には、第3Oリング63は、径方向内側に向かう力だけでなく、繊維走行方向の下流側に向かう力(中空ガイド軸体58の中心軸に平行な向きの力)をキャップ部55から受けている。上述したように、Oリング取付段差36と第1凹み部43は連続するように形成されている。そのため、繊維走行方向の下流側に向かう力をキャップ部55から受けることで、第3Oリング63が第1凹み部43に食い込んで破損する可能性がある。
破損を防止するために、第3Oリング63は、保護リング45を介してOリング取付段差36に取り付けられている。保護リング45は、断面L字状のリング状の部材である。このL字を構成する2辺(2面)は、Oリング取付段差36を構成する2辺(2面)とそれぞれ接触するように配置される。つまり、保護リング45は、Oリング取付段差36と連続する第1凹み部43を塞ぐように配置される。これにより、キャップ部55から下流側に向かう力を受けても、第3Oリング63が食い込まないため、第3Oリング63を破損しにくくすることができる。
次に、図7を参照して、上記実施形態の第2変形例を説明する。
第2変形例は、空気貯留空間57を形成するための凹み部の形状が上記実施形態とは異なる。上記実施形態では、空気貯留空間57を形成するために、入口41の周囲に選択的に第1凹み部43が形成されている。第2変形例では、これらの第1凹み部43に加え、更に、第2凹み部46が形成されている。第2凹み部46は、第1凹み部43の空気流れ方向の上流側に接続されるように形成されている。第2凹み部46は、ノズルブロック32の径を小さくすることで、周方向の全体にわたって径方向に凹ませた縮径部である。第2凹み部46を形成することで、簡単な構成で流路断面積を十分に大きくすることができる。
次に、図8を参照して、上記実施形態の第3変形例を説明する。
第3変形例は、空気貯留空間57を形成するための凹み部の形状が上記実施形態とは異なる。第3変形例では、上記実施形態の第1凹み部43に代えて、第3凹み部47が形成されている。第3凹み部47は、第2凹み部46と同様に、ノズルブロック32の径を小さくすることで、周方向の全体にわたって径方向に凹ませた縮径部である。また、第3凹み部47は、入口41が形成されている部分を含むように形成されている。第1凹み部43の代わりに第3凹み部47を形成することで、入口41の位置に合わせて選択的に凹み部を形成する処理が不要となるため、簡単な構成で流路断面積を十分に大きくすることができる。
次に、図9を参照して、上記実施形態の第4変形例を説明する。
第4変形例は、針状部材51を備えていない点と、繊維案内部材31及びノズルブロック32が別部材である点が上記実施形態とは異なる。ただし、空気紡績装置9は、これらの2つの相違点のうち、一方の相違点のみを有する構成であってもよい。
図9に示すように、繊維案内部材31において、直線状に延びる第1通路31aの内面の一部に、平面部151が形成されている。平面部151は、第1通路31aの内面のうち、中空ガイド軸体58の軸中心(第1仮想線101)に近い側に配置されている。
平面部151は、第1通路31aの上流端31bから下流端31cにわたって第1方向に沿って配置されている。平面部151の下流端は、第1通路31aが紡績室52に形成する開口の輪郭の一部を構成している。
平面部151は、捻りがない平坦な形状となっている。言い換えれば、第1方向(第1通路31aが延びる方向)に垂直な任意の平面で平面部151を切って得られる直線部の角度は、平面部151の上流端から下流端にわたって一定である。
この平面部151は、中空ガイド軸体58の軸中心と直交する方向において、中空ガイド軸体58の軸中心とズレて配置されている。以下、中空ガイド軸体58の軸中心と直交する方向を第2方向と称することがある。
上記のズレの大きさに関していうと、平面部151の下流端と、中空ガイド軸体58の軸中心に沿って延びる第2通路58aの上流端の中心と、の第2方向での間隔S1は、0.8mm以上3.4mm以下である。
間隔S1は、平面部151が中空ガイド軸体58の中心軸に対してズレて配置される距離の大きさである。この間隔S1が小さ過ぎると、繊維束8の走行経路の屈曲が緩くなるので、紡績室52の上流側で繊維束8が平面部151に押し付けられる力が弱くなる。この結果、繊維束8の拘束が不十分になり、紡績室52での繊維束8の撚りが、第1通路31aに位置する繊維束8まで伝播してしまう。一方、間隔S1が大き過ぎると、紡績室52での繊維束8の経路の傾斜が強くなり過ぎて、旋回空気流を良好に作用させることが難しい。このことから、間隔S1を上記の範囲内で定めることで、紡績室52での繊維の分離及び反転を良好に行うことができる。
以上に説明したように、上記実施形態の紡績ユニット2は、ドラフト装置7と、空気紡績装置9と、を備える。ドラフト装置7は、繊維束8をニップして送出するフロントローラ対25を含んで構成されており、繊維束8をドラフトする。空気紡績装置9は、ドラフト装置7が送出した繊維束8を案内する繊維案内部材31と、繊維案内部材31が案内した繊維束8が内部を通過する中空ガイド軸体58と、繊維案内部材31と中空ガイド軸体58との間の空間を含んで形成された紡績室52に噴射される空気が通過する紡績ノズル40が形成されたノズルブロック32と、を有する。中空ガイド軸体58は軸中心を回転中心とした回転が規制されるように取り付けられている。フロントローラ対25のニップ点から中空ガイド軸体58の繊維走行方向の上流端までの距離である第1距離L1が13mm以上19mm未満である。中空ガイド軸体58の軸中心と紡績ノズル40の延長線とがなす角であるノズル角度θが60°以上80°以下である。紡績室52の長さは、繊維案内部材31の長さ以下である。
これにより、第1距離L1の短さ等に起因して繊維束8の繊維の端部が紡績室52で反転しにくい場合であっても、ノズル角度θを上記の範囲にし、紡績室52の長さを適切な範囲にすることで、繊維束8の繊維の端部を適切に反転させて旋回させることができる。
上記実施形態の紡績ユニット2において、繊維案内部材31の繊維走行方向の上流端から、紡績ノズル40の入口41の中心までの距離の、中空ガイド軸体58の軸中心に平行な方向の成分である第2距離L2が、3mm以上7mm以下である。
これにより、第2距離L2が短くて繊維が紡績室52で反転しにくい場合であっても、繊維束8の繊維の端部を適切に反転させて旋回させることができる。
上記実施形態の紡績ユニット2において、繊維案内部材31とノズルブロック32とが1つの構造体30で構成されている。
これにより、繊維案内部材31とノズルブロック32とが別の構造体で構成されているときには必要とされる封止部材が不要となるため、空気紡績装置9を小さくすることができる。この場合、第1距離L1が短い構成の紡績ユニット2を容易に実現できる。
上記実施形態又は各変形例の紡績ユニット2において、構造体30には、第3Oリング63を取り付けるためのOリング取付部(Oリング溝33、Oリング取付段差36)が形成されている。
これにより、構造体30と、当該構造体30と接触する部材(キャップ部55)との間の隙間を封止できる。
上記実施形態の紡績ユニット2において、空気紡績装置9は、キャップ部55と、規制板54と、を更に備える。キャップ部55は、構造体30に対して間隔を空けて当該構造体30を覆うことで、紡績ノズル40から噴出させるための空気が通る空気経路56を形成する。規制板54は、構造体30の周囲に配置され、構造体30及びキャップ部55と接触することで当該構造体30の繊維走行方向の上流側への移動を規制する。
これにより、構造体30とキャップ部55とで空気経路56を形成できるため、空気紡績装置9の構成を簡素化できる。また、空気紡績装置9が規制板54を備えることで、構造体30の位置を安定させることができる。
上記実施形態の紡績ユニット2に代えて、構造体30は、キャップ部55と接触することで繊維走行方向の上流側への移動が規制される規制部を更に含んで構成されてもよい。
これにより、規制部が構造体30に含まれることで、規制部と構造体30との間を封止する部材(第1Oリング61)が不要となる。
上記実施形態の紡績ユニット2において、紡績ノズル40の入口41の周囲には、ノズルブロック32の外表面に凹み部が形成されていることで、空気貯留空間57が形成されている。
これにより、十分な流量の空気を紡績ノズル40から噴出することができる。
上記実施形態の紡績ユニット2において、入口41を含む位置に選択的に第1凹み部43が形成されていることで、空気貯留空間57が形成されている。
これにより、ノズルブロック32の強度の低下を軽減しつつ、空気貯留空間57を形成できる。
第2変形例の紡績ユニット2において、ノズルブロック32の外表面には、選択的に形成された第1凹み部43の空気流れ方向の上流側に、当該第1凹み部43と連続するように、周方向の全体を凹ませた第2凹み部46が形成されている。
これにより、空気貯留空間57を更に大きくすることができる。
第3変形例の紡績ユニット2において、入口41を含む周方向の全体を凹ませた第3凹み部47が形成されていることで、空気貯留空間57が形成されている。
これにより、入口41の形成箇所に選択的に凹みを形成する構成と比較して、凹み部を形成する加工が容易となる。また、大きな空気貯留空間57を確保することができる。
上記実施形態の紡績ユニット2において、空気紡績装置9は、少なくとも一部が紡績室52に位置するように、かつ、中空ガイド軸体58の軸中心に沿うように配置される針状部材51を更に備える。
これにより、繊維束8に加えられた撚りを上流側に伝播しにくくすることができる。
第4変形例の紡績ユニット2において、繊維案内部材31は、繊維束8を通過させる第1通路31aを有する。中空ガイド軸体58は、第1通路31aを通過した繊維束8が通過する第2通路58aを有し、繊維案内部材31と紡績室52を介して対向するように設けられている。第1通路31aは、直線状に延びるように設けられる。第2通路58aは、中空ガイド軸体58の軸中心に沿って延びるように設けられる。第1通路31aが紡績室52に開口する下流端と、第2通路58aが紡績室52に開口する上流端とは、中空ガイド軸体58の軸中心の方向で間隔をあけて配置される。第1通路31aの内面は、中空ガイド軸体58の軸中心に近い側に、平坦な平面部151を有する。第1通路31aが延びる第1方向に垂直な任意の平面で平面部151を切って得られる直線部の角度は、第1通路31aの上流端31bから下流端31cにわたって一定である。平面部151は、中空ガイド軸体58の軸中心と直交する第2方向で、中空ガイド軸体58の軸中心に対してズレて配置される。平面部151の下流端と、第2通路58aの上流端の中心と、の第2方向での間隔S1は、0.8mm以上3.4mm以下である。
これにより、第1通路31aに供給された繊維束8は、紡績室52に到達する前に、平坦な平面部151に接触することにより拘束される。平面部151は中空ガイド軸体58の軸中心に対してズレて配置されているので、第1通路31aと第2通路58aとの間で繊維束8が適宜屈曲されることに伴い、繊維束8は平面部151に対して良好に押し付けられる。従って、紡績室52で旋回空気流によって繊維束8に撚りが加えられた場合に、この撚りが走行方向上流側に伝播することを効果的に軽減することができる。このように、紡績室52より上流側で繊維同士が巻き付いた状態とならないので、紡績室52での繊維の分離及び反転を良好に行うことができる。この結果、紡績を安定して行うことができる。
上記実施形態の紡績ユニット2は、紡績糸10を巻き取ってパッケージ28を形成する巻取装置96を更に備える。
これにより、繊維束8の繊維の端部を十分に反転させて紡績を行うことにより生成された紡績糸10がパッケージ28に巻き取られるため、パッケージ28の品質を向上することができる。
上記実施形態の紡績機1は、サクションパイプ94と、サクションマウス95と、糸継装置93と、を備える。サクションパイプ94は、紡績糸10が分断状態となった場合に、空気紡績装置9側の紡績糸10を捕捉する。サクションマウス95は、紡績糸10が分断状態となった場合に、パッケージ28側の紡績糸10を捕捉する。糸継装置93は、サクションパイプ94が捕捉した紡績糸10と、サクションマウス95が捕捉した紡績糸10と、を糸継ぎする。
これにより、繊維束8の繊維の端部を十分に反転させて紡績を行うことにより生成された紡績糸10同士が糸継ぎされるため、品質の安定した糸継部を形成でき、パッケージ28の品質を安定させることができる。
上記実施形態の紡績方法では、平均繊維長が2インチ以下の繊維束8を用いて紡績を行う。
これにより、平均繊維長が長くない繊維から構成される繊維束8を用いる場合であっても、上記実施形態の紡績ユニット2を用いて紡績糸10を生成することで、少ないファイバーロスで品質の安定した紡績糸10を生成することができる。
上記実施形態の紡績方法では、綿混率が50%以上の繊維束8を用いて紡績を行う。
これにより、平均繊維長が特に短い綿繊維を多く含む繊維束8を用いる場合であっても、上記実施形態の紡績ユニット2を用いて紡績糸10を生成することで、少ないファイバーロスで品質の安定した紡績糸10を生成することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
第1Oリング61、第2Oリング62、及び第3Oリング63の何れか1つを省略し、代わりに部材同士を圧入する等して隙間をなくしてもよい。
上述した実施形態及び変形例の特徴は、適宜組み合わせることができる。例えば、針状部材51を備えないという第4変形例の特徴を、実施形態、第1から第3変形例に適用してもよい。また、繊維案内部材31とノズルブロック32が別部材という第4変形例の特徴を、実施形態、第1から第3変形例に適用してもよい。他の特徴においても同様である。
空気紡績装置9の下流側の位置において、糸貯留装置14に代えて、又はそれに加えて、回転駆動されるデリベリローラと、デリベリローラに押し付けられるニップローラと、を備え、デリベリローラとニップローラとの間で紡績糸10を挟んで下流へ送るようにしてもよい。この場合、デリベリローラとニップローラの下流に、吸引空気流を用いたスラックチューブ及び/又は機械式のコンペンセータを設けてもよい。
紡績機1は、糸継台車3を備えずに、各紡績ユニット2に、サクションパイプ94と、サクションマウス95と、糸継装置93と、が設けられていてもよい。
紡績機1は、糸継装置93を備えずに、パッケージ28からの紡績糸10を空気紡績装置9に逆搬送し、ドラフト装置7によるドラフト動作と空気紡績装置9による紡績動作を再開することにより、分断されていた紡績糸10を連続状態にしてもよい(いわゆるピーシング)。
ドラフト装置7及び/又は巻取装置96は、紡績ユニット2毎に独立して駆動されてもよい。
紡績ユニット2では、繊維通過方向が上側から下側に向かうように各装置が配置されているが、繊維通過方向が下側から上側に向かうように各装置が配置されていてもよい。
1 紡績機
2 紡績ユニット
7 ドラフト装置
9 空気紡績装置
30 構造体
31 繊維案内部材
32 ノズルブロック
40 紡績ノズル
58 中空ガイド軸体

Claims (18)

  1. 繊維束をニップして送出するフロントローラ対を含んで構成されており、繊維束をドラフトするドラフト装置と、
    前記ドラフト装置が送出した前記繊維束を案内する繊維案内部材と、前記繊維案内部材が案内した前記繊維束が内部を通過する中空ガイド軸体と、前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体との間の空間を含んで形成された紡績室に噴射される空気が通過する紡績ノズルが形成されたノズルブロックと、を有する空気紡績装置と、
    を備え、
    前記中空ガイド軸体は軸中心を回転中心とした回転が紡績中は規制されるように取り付けられており、
    前記フロントローラ対のニップ点から前記中空ガイド軸体の繊維走行方向の上流端までの距離である第1距離が13mm以上19mm未満であり、
    前記中空ガイド軸体の軸中心と前記紡績ノズルの延長線とがなす角であるノズル角度が60°以上80°以下であり、
    前記紡績室の長さは、前記繊維案内部材の長さ以下であることを特徴とする紡績ユニット。
  2. 請求項1に記載の紡績ユニットであって、
    前記繊維案内部材の繊維走行方向の上流端から、前記紡績ノズルの入口の中心までの距離の、前記中空ガイド軸体の軸中心に平行な方向の成分である第2距離が、3mm以上7mm以下であることを特徴とする紡績ユニット。
  3. 繊維束を案内する繊維案内部材と、
    前記繊維案内部材が案内した前記繊維束が内部を通過する中空ガイド軸体と、
    前記繊維案内部材と前記中空ガイド軸体との間に形成された紡績室に噴射される空気が通過する紡績ノズルが形成されたノズルブロックと、
    を備え、
    前記中空ガイド軸体は軸中心を回転中心とした回転が紡績中は規制されるように取り付けられており、
    前記中空ガイド軸体の軸中心と前記紡績ノズルの延長線とがなす角であるノズル角度が60°以上80°以下であり、
    前記繊維案内部材の繊維走行方向の上流端から、前記紡績ノズルの入口の中心までの距離の、前記中空ガイド軸体の軸中心に平行な方向の成分である第2距離が、3mm以上7mm以下であることを特徴とする空気紡績装置。
  4. 請求項3に記載の空気紡績装置を備え、
    前記紡績室の長さは、前記繊維案内部材の長さ以下であることを特徴とする紡績ユニット。
  5. 請求項1、2、又は請求項4に記載の紡績ユニットであって、
    前記繊維案内部材と前記ノズルブロックとが1つの構造体で構成されていることを特徴とする紡績ユニット。
  6. 請求項5に記載の紡績ユニットであって、
    前記構造体には、Oリングを取り付けるためのOリング取付部が形成されていることを特徴とする紡績ユニット。
  7. 請求項5又は6に記載の紡績ユニットであって、
    前記空気紡績装置は、
    前記構造体に対して間隔を空けて当該構造体を覆うことで、前記紡績ノズルから噴出させるための空気が通る空気経路を形成するキャップ部と、
    前記構造体の周囲に配置され、前記構造体及び前記キャップ部と接触することで当該構造体の繊維走行方向の上流側への移動を規制する規制部と、
    を更に備えることを特徴とする紡績ユニット。
  8. 請求項5又は6に記載の紡績ユニットであって、
    前記空気紡績装置は、前記構造体に対して間隔を空けて当該構造体を覆うことで、前記紡績ノズルから噴出させるための空気が通る空気経路を形成するキャップ部を更に備え、
    前記構造体は、前記キャップ部と接触することで繊維走行方向の上流側への移動が規制される規制部を更に含んで構成されていることを特徴とする紡績ユニット。
  9. 請求項1、2、又は請求項4から8までの何れか一項に記載の紡績ユニットであって、
    前記紡績ノズルの前記入口の周囲には、前記ノズルブロックの外表面に凹み部が形成されていることで、空気貯留空間が形成されていることを特徴とする紡績ユニット。
  10. 請求項9に記載の紡績ユニットであって、
    前記入口を含む位置に選択的に第1凹み部が形成されていることで、前記空気貯留空間が形成されていることを特徴とする紡績ユニット。
  11. 請求項10に記載の紡績ユニットであって、
    前記ノズルブロックの外表面には、選択的に形成された前記第1凹み部の空気流れ方向の上流側に、当該第1凹み部と連続するように、周方向の全体を凹ませた第2凹み部が形成されていることを特徴とする紡績ユニット。
  12. 請求項9に記載の紡績ユニットであって、
    前記入口を含む周方向の全体を凹ませた第3凹み部が形成されていることで、前記空気貯留空間が形成されていることを特徴とする紡績ユニット。
  13. 請求項1、2、又は請求項4から12までの何れか一項に記載の紡績ユニットであって、
    前記空気紡績装置は、少なくとも一部が前記紡績室に位置するように、かつ、前記中空ガイド軸体の軸中心に沿うように配置される針状部材を更に備えることを特徴とする紡績ユニット。
  14. 請求項1、2、又は請求項4から13までの何れか一項に記載の紡績ユニットであって、
    前記繊維案内部材は、前記繊維束を通過させる第1通路を有し、
    前記中空ガイド軸体は、前記第1通路を通過した前記繊維束が通過する第2通路を有し、前記繊維案内部材と前記紡績室を介して対向するように設けられており、
    前記第1通路は、直線状に延びるように設けられ、
    前記第2通路は、前記中空ガイド軸体の軸中心に沿って延びるように設けられ、
    前記第1通路が前記紡績室に開口する下流端と、前記第2通路が前記紡績室に開口する上流端とは、前記中空ガイド軸体の軸中心の方向で間隔をあけて配置され、
    前記第1通路の内面は、前記中空ガイド軸体の軸中心に近い側に、平坦な平面部を有し、
    前記第1通路が延びる第1方向に垂直な任意の平面で前記平面部を切って得られる直線部の角度は、前記第1通路の上流端から下流端にわたって一定であり、
    前記平面部は、前記中空ガイド軸体の軸中心と直交する第2方向で、前記中空ガイド軸体の軸中心に対してズレて配置され、
    前記平面部の下流端と、前記第2通路の上流端の中心と、の前記第2方向での間隔は、0.8mm以上3.4mm以下であることを特徴とする紡績ユニット。
  15. 請求項1、2、又は請求項4から14までの何れか一項に記載の紡績ユニットであって、
    紡績糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取装置を更に備えることを特徴とする紡績ユニット。
  16. 請求項15に記載の紡績ユニットと、
    紡績糸が分断状態となった場合に、前記空気紡績装置側の紡績糸を捕捉する第1捕捉部と、
    紡績糸が分断状態となった場合に、前記パッケージ側の紡績糸を捕捉する第2捕捉部と、
    前記第1捕捉部が捕捉した紡績糸と、前記第2捕捉部が捕捉した紡績糸と、を糸継ぎする糸継装置と、
    を備えることを特徴とする紡績機。
  17. 請求項1、2、又は4から16までの何れか一項に記載の紡績ユニットを用いて糸を生成する紡績方法において、
    平均繊維長が2インチ以下の繊維束を用いて紡績を行うことを特徴とする紡績方法。
  18. 請求項17に記載の紡績方法であって、
    綿混率が50%以上の繊維束を用いて紡績を行うことを特徴とする紡績方法。
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