JP2004036010A - 紡績装置 - Google Patents

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澤田 晴稔
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Abstract

【課題】中空ガイド軸体と紡績ノズルとから構成される紡績部を単独あるいは複数有する紡績装置において、紡績糸一本の弱糸部を正確に検出可能とする紡績装置を提供することである。
【解決手段】中空ガイド軸体と紡績ノズルとから構成される紡績部を備える紡績装置において、紡績部と糸送りローラとの間の糸経路上で且つ、合糸ガイド下流側に紡績糸の撚りの欠陥(特に弱糸)を検出する糸張力検出手段を設け、前記紡績糸を、糸張力検出手段の検出部に対して所定の接触角度にて接するように保持するガイド部材を設けた。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維束をドラフトして紡績糸を製造する紡績装置に係り、さらに詳しくは、ドラフトされた繊維束に、旋回気流を作用させて加撚することにより、実撚り状の糸を生成する紡績装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、繊維束をドラフトして紡績糸を製造する紡績装置として種々の紡績装置が公知である。最近では、中空ガイド軸体(中空スピンドル)と紡績ノズルを備えて高速で紡績可能とする紡績装置も知られている。また、紡績時の糸張力を監視することで紡績異常を検知することも公知である。特開平10−46438号公報には糸の張力を測定して撚りの欠陥(弱糸)を検出するとあり、特開2000−303275号公報には糸張力を検出して弱糸部分を検出すると記載されている。
【0003】
一般に、紡績糸を製造する時の加撚力が小さいと糸の強力は弱くなり、いわゆる弱糸を生成することになる。また、中空ガイド軸体と紡績ノズルとから構成される紡績部を有する紡績装置においては、紡績部を構成する中空ガイド軸体や紡績ノズルと中空ガイド軸体との間の空間等に風綿や繊維屑等が堆積すると、スライバーを構成する繊維が旋回気流により加撚されて紡績糸が生成される過程において、十分な排気や加撚が得られないために加撚効率が低下し、繊維相互の収束力が弱く、弱糸が生成されることになる。
【0004】
また、特開2001−11740号公報には、紡績部と巻取部の間にてテンション検出部材を設けると共に、糸(紡績糸)をテンション検出部材に対して所定の糸道角度に保持する糸ガイドを備える紡績機が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、紡績部にて生成される紡績糸の糸張力を測定することで、加撚力の不足から生成される弱糸を検出することは既に公知であるが、特開2000−303275号公報には糸送りローラの下流側にテンションセンサーが配設された例が開示されているだけであり、弱糸を検知することは可能であるが、信頼性は不十分であった。
【0006】
本発明の目的は、中空ガイド軸体と紡績ノズルとから構成される紡績部を有する紡績装置において、紡績糸の弱糸部を正確に検出可能とする紡績装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、紡績ノズルと、該紡績ノズルに対向して設けられ、紡出された紡績糸が挿通する糸通路を有する中空ガイド軸体とから構成される紡績部と該紡績部の下流側に配設される糸送りローラとを備える紡績装置において、前記紡績部と糸送りローラとの間の糸経路に紡績糸の撚りの欠陥を検出する糸張力検出手段を設けることを特徴としている。
【0008】
上記の構成を有する請求項1に係る発明によれば、糸送りローラの手前側に糸張力検出手段を配設したので、巻取トラバース等の影響を受けずに、紡績部で生成される紡績糸の糸張力を正しく測定可能な紡績装置を得ることができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記糸張力検出手段は前記糸経路に検出部を配設し、前記紡績糸を前記検出部に対して所定の接触角度に保持するガイド部材を設けたことを特徴としている。
【0010】
上記の構成を有する請求項2に係る発明によれば、紡績部から紡出される紡績糸の糸張力を正確に検出可能な紡績装置を得ることができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、複数の紡績部を備え、前記複数の紡績部から紡出される複数の紡績糸を一本に合糸する合糸ガイドの下流側に糸張力検出手段を設け、前記複数の紡績糸の一本が弱糸となる糸張力の減少分を識別可能としたことを特徴としている。
【0012】
上記の構成を有する請求項3に係る発明によれば、複数の紡績糸を合糸した部分にて単独の糸張力検出手段を配設することで、紡績糸それぞれの弱糸を検出することが可能な紡績装置を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について、図1から図6に基づいて説明する。
【0014】
図1は本発明に係る二個の紡績部を有する紡績装置の直後に合糸ガイド部を設け、糸張力検出手段を配設したところを示す斜視図である。図2はガイド部材により紡績糸が糸張力検出手段の検出部に所定角度の接触角度に保持されているところを示す概略断面図である。図3は本発明に係る紡績装置の第一実施形態を示す斜視図である。図4は紡績部の拡大断面図である。図5は本発明に係る紡績装置の第二実施形態を示す斜視図である。図6は糸張力の検出結果を示すグラフであり、(a)は従来例の糸張力の検出結果であり、(b)は第一実施形態により検出された糸張力であり、(c)は第二実施形態により検出された糸張力である。
【0015】
図3により本発明に係る第一実施形態の紡績装置について説明する。該実施形態は、一本の繊維束(スライバー)1が、筒状の繊維束ガイド3を挿通し、バックローラー4、サードローラー5、エプロンベルト6aが装架されたセカンドローラー6及びフロントローラー7からなるドラフト装置Dを通過して紡績部Nに導入されるものである。前記紡績部Nにより紡績糸Yを生成し、ニップローラ9a、デリベリローラ9bとから構成される糸送りローラ9により引き出される。
【0016】
前記糸送りローラ9により引き出された紡績糸Yが、巻取部Wにてパッケージ12として巻き取られる。10は、糸継ぎ作業の際に、紡績が再開された時に紡績糸Yを一時的に貯留するためのスラックチューブであり、11は、紡績糸Yの太さ斑を計測するヤーンクリアラーである。図示されていないボビンホルダーに支持されたボビン13に巻回されたパッケージ12は、その表面に、フリクションローラー14が当接することにより、回転されるように構成されている。15は、図示されていない綾振り装置の綾振りガイドである。そして、ボビンホルダーに支持されたボビン13やフリクションローラー14や綾振りガイド15等により巻取部Wが構成されている。
【0017】
図4により紡績部Nについて説明する。該紡績部Nは、特開2001−40532号公報に開示されている紡績装置と同様に自動糸出しが可能な紡績部を有する紡績装置である。
【0018】
紡績部Nは、フロントローラー7から送られる繊維束1を挿通させながらその繊維束1に旋回流を当てる紡績ノズルNaと、紡績ノズルNaに対向して設けられた中空ガイド軸体Aとからなる。
【0019】
通常の紡績状態では、中空ガイド軸体Aの円錐台状先端部に向けて紡績ノズルNaから旋回流を噴射することで実撚状の紡績糸Yを生成する。紡績開始時や糸継時には、中空ガイド軸体Aの中心軸線部に設けられた糸通路B内に噴射される第二紡績ノズルNbを利用する。紡績開始時に前記第二紡績ノズルNbにより、中空ガイド軸体Aの円錐台状先端部からの吸引力を発生すると共に、紡績ノズルNaと、該紡績ノズルNaの旋回方向とは逆の旋回方向を有する第二紡績ノズルNbの旋回流との協働作用によって結束繊維を生成する紡績ノズルを構成する。つまり、紡績開始時や糸継時には、第二紡績ノズルNbを使用することで、自動的に紡績糸を紡績部Nから引き出すことが可能となる構成である。詳細は特開2001−40532号公報に記載されていることと同一であり、ここでは詳述しない。
【0020】
本実施形態において、紡績部Nと糸送りローラ9との間の糸経路上に、糸欠陥例えば弱糸を検出すると共に、糸検出部ともなる糸ガイドS1を配設した糸張力検出手段Sを設け、紡績中の糸張力の値とその変動を測定するよう構成した。
【0021】
図5により本発明に係る第二実施形態の紡績装置について説明する。該実施例は合糸紡績であって、ケンス2a,2bに収容されている繊維束(スライバー)1a,1bが筒状の繊維束ガイド3a,3bを挿通し、バックローラー4、サードローラー5、エプロンベルト6aが装架されたセカンドローラー6及びフロントローラー7からなるドラフト装置Dを通過して紡績部Nに導入される。前記紡績部Nにより紡績糸Ya,Ybが生成され、合糸ガイド8にて合流して、一本の紡績糸Y1となり、前記紡績部Nの下流側に配設されるニップローラ9a、デリベリローラ9bとから構成される糸送りローラ9により引き出される。さらに、引き出された紡績糸Yがパッケージ12として巻き取られる構成は第一実施例で説明したことと同様である。
【0022】
図1により第二実施形態に使用される紡績部Nについて説明する。該紡績部Nは、紡績部N1,N2の二個の紡績部から構成されている。紡績部N1,N2はそれぞれ、紡績ノズルNc,Ndと中空ガイド軸体A1,A2を備えており、繊維束1a,1bを吸引加撚して実撚状の紡績糸Ya,Ybを生成するものである。紡績糸Ya,Ybの生成は、上記した第一実施例において説明したことと同様であり、中空ガイド軸体A1,A2の円錐台状先端部と紡績ノズルNc,Ndから噴射される旋回流との協働作用により行われる。また合糸紡績の詳細については、特開2002−155431号公報等に記載されていることと同一でありここでは詳述しない。
【0023】
中空ガイド軸体A1,A2は、中心軸線部にそれぞれ糸通路B1,B2を備えており、紡績糸Ya,Ybをそれぞれ紡出するよう構成されている。紡出された紡績糸Ya,Ybは合糸ガイド8にて合流して一本の紡績糸Y1を形成し糸送りローラ9により巻取部W方向に送られる。
【0024】
合糸ガイド8と、糸送りローラ9(ニップローラ9a、デリベリローラ9bとから構成される)との間の紡績糸Y、Y1(以下単に紡績糸Yと称する)が走行する糸経路上に、即ち紡績部Nと糸送りローラ9との間で、しかも合糸ガイド8の下流側に、糸欠陥例えば弱糸を検出すると共に、糸検出部ともなる糸ガイドS1を配設した糸張力検出手段Sを設け、紡績中の糸張力の値とその変動を測定するよう構成した。糸張力検出手段Sは、ガイド棒体S2の先端部に、糸ガイドS1が取り外し自在に支持されている歪センサであり、特開平10−46438号公報等で開示されているものと同等なものである。
【0025】
また、第一、第二実施形態共に、糸ガイドS1に対する紡績糸Yの接触角度を所定の範囲に保持するために、ガイド部材Gを配設した。糸張力検出手段Sは歪センサであるので所定の押圧が必要であるとともに、紡出中揺れ動く紡績糸Yの糸道を安定させるために、前記ガイド部材Gを配設することは有効である。そのために、本実施例においては、紡績糸Yの糸ガイドS1に対する接触角度を60度程度に設定した。また、糸ガイドS1を紡出される紡績糸Yの下側に配設し、紡績糸Yの上側にガイド部材Gを配設する構成とした。さらには、ガイド部材Gを、支点軸Gaを回転中心として、図示しない回動部材(エアーシリンダ等)により回動自在に構成し、糸継等の紡績開始時には、ガイド部材Gが上方に回動して糸道を開放する構成とした。
【0026】
図2により紡績糸Yの糸ガイドS1に対する接触角度θについて説明する。図中の矢印方向に走行する紡績糸Yの下側(糸Yを挟んでガイド部材Gと対向する側)に糸張力検出手段Sの糸ガイドS1が配設され、上側(糸Yを挟んで糸ガイドS1と対向する側)にガイド部材Gが配設されている。ガイド部材Gは走行する紡績糸Yの上流側に当接して案内する上側ガイドG1と、下流側に当接して案内する下側ガイドG2とを備えている。前記両ガイドG1,G2の紡績糸Yとの当接部となる先端は耐磨耗性の材料(例えばセラミック)で構成することが好ましい。両ガイドG1、G2により紡績糸Yを保持することで、所定の接触角度θを形成することができる。
【0027】
ガイド部材Gを、支点軸Gaを回転中心として、矢印C方向に回動自在に設けたので、図示しない糸継装置により,第二紡績ノズルを用いた糸出しを行う際にはガイド部材Gを上側に回動して糸経路から避難しておき、通常紡績開始後にガイド部材Gを下側に回動して紡績糸Yを所定位置に保持することができる。また、紡績中の紡績糸Yは旋回流等の影響で揺動しているが、上側ガイドG1と下側ガイドG2とで走行経路を保持し、糸張力検出手段Sの糸ガイドS1への接触角度θを維持することができるため、安定した糸張力測定が可能となる。
【0028】
尚、上記本発明実施形態では、第二紡績ノズルNbを用いた糸出し、糸継ぎを示しているが、これに限るものではない。糸継時、パッケージに巻き取られた糸を紡績部の糸排出側から逆走させ、糸継ぎを行うピーシングであってもよく、この場合においても、糸継ぎ時のガイド部材Gの回動による避難動作、糸継ぎ後の紡績糸Yの所定位置での保持状態復帰動作が必要である。
【0029】
紡績部N1,N2から紡出される紡績糸Ya,Ybの糸張力はそう高くなく、10〜15g程度である。また、紡績中においては旋回流による糸のバルーンや揺れ動き等によって、±10%程度の変動が生じる。さらに、紡績部において、圧縮空気圧の減衰や糸屑の巻き付き等により加撚力が低下した場合は、撚不足の紡績糸となり強力のない弱糸を発生する。前記弱糸の場合には糸張力は50%以上低下することが判っている。
【0030】
上記のように、紡績部Nと糸送りローラ9との間では、糸張力は比較的低いが、糸送りローラ9と巻取部Wの間では、パッケージ12の巻き姿を綺麗に、また、適当な巻き硬度とするために、糸張力を所定の比較的高い値に設定している。また、巻取時のトラバース動作(綾振り)のために、糸張力が周期的に変動している。つまり、糸送りローラ9から巻取部Wの間では、糸張力は高いが変動幅が大きいことになる。さらにパッケージの一方の端部が大径で他方が小径であるコーン形状に巻き取る場合には、大径部と小径部との巻取速度の差が大きいために、糸張力の変動はさらに拡大する。
【0031】
弱糸を検出するための糸張力検出手段Sを、糸送りローラ9と巻取部Wの間に設置した例では、比較的高い糸張力のために測定は楽に正確に行える。しかし、張力の変動幅が大きい(±30%程度)ので、弱糸を検出する糸張力の閾値をそれ以上、つまり±50%程度に設定する必要があり、糸張力の低下度がそう大きくない軽い弱糸や、あるいは弱糸の初期段階を迅速に確実に検知することは困難である。
【0032】
また、糸張力検出手段Sを、紡績部Nと糸送りローラ9との間に設置した場合でも、単独の紡績部を有する紡績糸単糸を生成する場合においては、低い糸張力を測定すること自体に不安定性があり、さらには元々低い正規の糸張力に対してさらに50%低い糸張力を閾値として設定する必要があった。そのために、弱糸を検出することは可能であるが、信頼性は不十分であった。
【0033】
そこで、糸張力検出手段Sを、紡績部Nと糸送りローラ9間に設置すると共に、糸道を安定させ、紡績糸と糸ガイドS1の接触角度を所定角度に維持するガイド部材Gを配設した。さらには、複数の紡績部を有する紡績装置、ここでは2本の紡績糸Ya,Ybを合糸して、一本の紡績糸Yを生成する紡績装置を採用した。
【0034】
特に第二実施形態に示した例では、2本の紡績糸Ya,Ybを合糸して、一本の紡績糸Yを生成するために、糸張力の絶対値は2倍となり、20〜30g程度となる。また、2本の紡績糸をそれぞれ別の紡績部にて生成した後で合糸する構成であるので、弱糸が発生するのはどちらか一方であることが通常である。そのために、一本の紡績糸に弱糸が発生した場合は、1本の紡績糸の場合のマイナス50%が、2本の紡績糸を合糸して糸張力を検出するので約半分のマイナス25%程度の減少となる。上記した理由により、弱糸検知の閾値をマイナス20%程度に設定することが可能となる。つまり、正規の糸張力が20gの場合には、16g以下の糸張力を検出すると弱糸が発生したと認知することができ、16gを設定値とすることができる。このように、弱糸検出のための閾値をある程度の高い数値に保つことが可能となり、正確な弱糸検出を行うことができる。
【0035】
図6により実際に検出した糸張力の検出結果を示す。横軸は時間であり、縦軸は糸張力の%を示す。糸張力が100%とは正規の紡出張力であることを示し、正常な紡績糸を紡出していることになる。(a)に示す従来例では糸張力の変動幅が±30%程度のため、図中に示すように、大きな変動幅Eaとなっている。そのために、閾値Faを50%のラインに設定する必要があり、弱糸発生時刻T0に対して、弱糸検出時刻T1となる。(b)に示す第一実施形態の紡績部が1個の例では、紡出張力の変動幅Ebが±10%程度のために、弱糸検出のための閾値Fbを80%のラインに設定することができ、上記の弱糸検出時刻T1よりも早い時刻T2にて検出可能となる。また、(c)に示す第二実施形態の紡績部が2個の例でも、閾値を80%に設定可能であり、同様に時刻T1よりも早い時刻T3にて弱糸が検出可能であることがわかる。
【0036】
さらには、第二実施形態に示す合糸紡績では、糸張力の絶対値が単糸紡績時の2倍となるので、糸張力を電気信号(電圧変化)に変換して測定する歪センサにおいて、基準電圧値を高く設定することができるので、単糸紡績時には基準電圧が1Vであっても、合糸した状態では基準電圧が2Vとなり、電圧変化を確実に検出できるので安定した張力検出が可能となる。
【0037】
上記した通り、紡績部Nと糸送りローラ9との間に、糸張力検出手段Sを配置し、さらには、糸経路を安定させ、糸ガイドS1に対する紡績糸Yの接触角度を所定角度に維持するガイド部材Gを設ける構成とした本実施例においては、紡績中の張力変動は高々10%程度である。そのために、弱糸を検出するための閾値をマイナス20%の糸張力に設定すると、紡績中の張力変動には影響されずに、正確な弱糸検出が可能となる。
【0038】
2本の紡績糸を合糸して巻き取ったパッケージは、二重撚糸機等の撚糸機に供給され、合糸した状態で加撚される。加撚されて強力を付与された後、シャツ地やその他の衣類等の糸として使用される。一般に、短繊維の集合体である紡績糸は、1本では糸斑が大きく糸強力もばらつきが大きいために、合糸して使われることが多い。そのために、1本の紡績糸として紡出すると、その後で2本あるいはそれ以上の複数本として合糸する工程が必要となる。
【0039】
本発明に係る第二実施形態では、2本の紡績糸Ya,Ybをそれぞれ別の紡績部にて紡出して、一本の紡績糸に合糸する紡績装置を構成して、どちらか一方の紡績糸が弱糸となっても、確実に検知することを可能としたので、弱糸が発生してもただちに紡績を中止して不具合を調整することができ、不良糸の発生した部分をパッケージに巻き取る不具合を最小限に抑えることができる。また、合糸する本数は2本とは限らず、3個の紡績部を有する紡績装置としてもよい。さらには、合糸工程を不要とし、紡績工程で2本の紡績糸を弱糸のない状態で合糸したパッケージを得ることができるという効果を有する。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、紡績ノズルと、該紡績ノズルに対向して設けられ、紡出された紡績糸が挿通する糸通路を有する中空ガイド軸体とから構成される紡績部と該紡績部の下流側に配設される糸送りローラとを備える紡績装置において、紡績装置直後で且つ、糸送りローラの手前側の糸経路に紡績糸の撚りの欠陥を検出する糸張力検出手段を設ける構成としたので、巻取トラバース等の影響を受けずに、紡績部で生成される紡績糸の糸張力を正しく測定可能な紡績装置を得ることができる。
【0041】
請求項2に記載の発明によれば、前記紡績糸が糸張力検出手段の検出部に所定角度の接触角度に保持するガイド部材を移動自在に配設する構成としたので、紡績部から紡出される紡績糸の糸張力が低くても、正確に検出可能な紡績装置を得ることができる。
【0042】
請求項3に記載の発明によれば、複数の紡績部を備え、前記複数の紡績部から紡出される複数の紡績糸を一本に合糸する合糸ガイドの下流側に糸張力検出手段を設け、前記複数の紡績糸の一本が弱糸となる糸張力の減少分を識別可能としたので、一個の糸張力検出手段により、複数の紡績糸のうち一本の弱糸をも検出することが可能な紡績装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紡績部と糸張力検出手段の配置を示す斜視図である。
【図2】紡績糸と糸張力検出手段との接触角度を示す概略断面図である。
【図3】本発明に係る紡績装置の第一実施形態を示す斜視図である。
【図4】紡績部の拡大断面図である。
【図5】本発明に係る紡績装置の第二実施形態を示す斜視図である。
【図6】糸張力の検出結果を示すグラフであり、
(a)は従来例の糸張力の検出結果であり、
(b)は第一実施形態により検出された糸張力であり、
(c)は第二実施形態により検出された糸張力である。
【符号の説明】
1,1a,1b 繊維束
2,2a,2b ケンス
8 合糸ガイド
9 糸送りローラ
12 パッケージ
N 紡績部
N1,N2 紡績部
Na,Nb,Nc,Nd 紡績ノズル
A1、A2 中空ガイド軸体
G ガイド部材
S 糸張力検出手段
W 巻取部
Y 紡績糸

Claims (3)

  1. 紡績ノズルと、該紡績ノズルに対向して設けられ、紡出された紡績糸が挿通する糸通路を有する中空ガイド軸体とから構成される紡績部と該紡績部の下流側に配設される糸送りローラとを備える紡績装置において、
    前記紡績部と糸送りローラとの間の糸経路に紡績糸の撚りの欠陥を検出する糸張力検出手段を設けたことを特徴とする紡績装置。
  2. 前記糸張力検出手段は前記糸経路に検出部を配設し、前記紡績糸を前記検出部に対して所定の接触角度に保持するガイド部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の紡績装置。
  3. 複数の紡績部を備え、前記複数の紡績部から紡出される複数の紡績糸を一本に合糸する合糸ガイドの下流側に糸張力検出手段を設け、前記複数の紡績糸の一本が弱糸となる糸張力の減少分を識別可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の紡績装置。
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