JP2012100610A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】走行機体の前部横一側箇所に位置する運転部11と、運転部11の下方に位置する原動部30と、運転部11の上方を覆うキャビン12とが備えられ、エンジンボンネット22の上部に運転座席13が支持され、キャビン12が機体前部側の縦向き軸芯周りで揺動開閉自在なドアを備え、前部側カバー部22A、外気取り入れ部を備えた横側カバー部、及び、上部側カバー部22Cの夫々が一体的に連なる状態で構成されたエンジンボンネット22が、運転座席13がドアの開状態での乗降用の開口を通過して、通常姿勢とメンテナンス用姿勢とに切り換え可能に、機体前後向き軸芯X周りで揺動自在に機体フレーム10に支持されている。
【選択図】図4
Description
上部側カバー部の上部には運転座席が支持されており、運転座席は上部側カバー部よりも上方の高い位置にあるが、キャビンのドアは、機体前部側の縦向き軸芯周りで揺動開閉するから、ドアが開状態に操作されていると乗降用の開口の後部側が開放された状態となり、エンジンボンネットが揺動するときに、運転座席がキャビンに形成された乗降用の開口を通して良好に揺動させることが可能となる。
図1及び図2に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置1の駆動により走行機体2が走行自在に構成され、その走行機体2の前部に、圃場の植立穀稈を刈り取り、刈り取った穀稈を後方に搬送する刈取部3が横軸芯P1周りに揺動自在に設けられている。
そして、この運転部11は上方がキャビン12によって覆われ、運転部11には外部空間と仕切られる状態で閉塞された空間である運転室R1が形成されている。
エンジンボンネット22をメンテナンス用姿勢に切り換えると、原動部30におけるエンジン23の上方側の空間が開放された状態となり、原動部30のメンテナンス作業を容易に行うことができる。ちなみに、エンジンボンネット22が通常姿勢に切り換えられた状態で、壁体21に設けられた係止具100に係合するバックル機構101により位置固定状態で保持することができるように構成されている。
図1、図2、図4に示すように、キャビン12は、操縦塔15の上部に位置して上部側ほど機体前方側に位置する斜め姿勢に形成される前部ガラス面40及びその左右両側に連なる側面視で略三角形状の側部ガラス面41とを備えた前面部42、運転座席13の左側に位置して、横方向にスライドさせることにより開閉自在なスライド式窓部43を備えた左側面部44、運転座席13の後方に位置して、左右両側の円弧状のガラス面45及び平面状のガラス面46を備えた後面部47、及び、上方の全面を覆う略板状の天井部48の夫々によりキャビン本体49が構成されている。又、このキャビン本体49の右側部には乗降用の開口50(図15参照)が形成され、この乗降用の開口50を閉じる閉状態と乗降用の開口50を形成する開状態とにわたり、機体前部側の縦向き軸芯Y1周りで揺動開閉自在にドア51が備えられている。尚、天井部48には、運転室R1の内部を空調する空調装置やラジオ(図示せず)が装備されている。
図7〜図9に示すように、キャビン12の右側部には、機体前部側に位置して上下方向に長く延び且つドア51を開閉自在に支持する右前部側支柱61と、ドア51の揺動端側を受け止め支持する支持枠体としての右後部側支柱62とが備えられ、左側面部にはスライド式窓部43を支持するための矩形状の窓枠部材63が備えられ、天井部48には、その外周部に沿って天井用枠部材64が備えられている。又、右後部側支柱62の上下方向の中間部と左側面部44の窓枠部材63とにわたって、天井用枠部材64の後部側部分と略同じように平面視で湾曲形状に形成された後面部47の下枠部47Aが連結されており、前面部42の下部には、右前部側支柱61と右後部側支柱62とにわたって、平面視で湾曲形状に形成された前面部42の下枠部42Aが連結されている。
そして、右前部側支柱61、右後部側支柱62、窓枠部材63、天井用枠部材64、後面部47の下枠部47A、前面部42の下枠部42Aの夫々が一体的に連結されてキャビン12のフレームが構成されている。
キャビン12は、運転部11の上方を覆う通常使用姿勢(図1参照)と、運転部11の上方を開放するとともに刈取部3の上方に被るように刈取部3と上下方向に重複する前倒れ姿勢(図11参照)(通常使用姿勢から約90度傾斜する姿勢)とにわたり、下部の横軸芯P2周りで揺動自在に機体フレーム10に支持されている。
又、キャビン12の左側においては、キャビン12が通常使用姿勢にあるときに、窓枠部材63の下面を機体フレーム10から固定立設された側面視略アーチ型の左側フレーム10Cにて受止め支持するように構成されている。
又、この支持部材84は、右前部側支柱61の下端部に備えられる支持部材80の規制面80bと同様な規制面84bが形成され、キャビン12が前倒れ姿勢に切り換えられたときに、規制面84bが受止め支持部54に接当してそれ以上の揺動が規制されるように構成されている(図8参照。)。
係止ピン89は、ツル巻きバネ91により長孔90の中央部のデッドポイントDPの上側及び下側の夫々において、前方側に押圧付勢される構成であり、デッドポイントDPを上側に越えると、係止位置に向けて移動付勢され、デッドポイントDPを下側に越えると、係止解除位置に向けて移動付勢されることになり、係止位置及び係止解除位置の夫々に選択的に位置保持自在に構成されている。
ちなみに、通常使用姿勢から約20度だけ前方に傾倒する中間傾斜姿勢というのは、キャビン12の傾倒操作における労力負担が比較的少ない状態で、原動部30における軽微なメンテナンス作業を行う場合に使用されるものである。
従って、この実施形態では、キャビン12の前面部42が上部側部分D1に相当し、操縦塔15の前壁部分15Aが下部側部分D2に相当するものとなる。
この開口部Qは、キャビン12が前倒れ姿勢から通常使用姿勢に切り換えられると、操縦塔15により塞がれてキャビン12の前部下部が閉塞されるように構成されている。
又、図3に示すように、右前部側支柱61は、刈取部3の右側端部よりも右側外方に位置する状態で設けられており、横軸芯P2周りで前方に傾倒させても刈取部3に干渉することはない。
尚、このような構成に代えて、プレクリーナ26を天井部48から分離して、プレクリーナ26が走行機体2側に残る構成としてもよい。
但し、キャビン12を前倒れ姿勢に姿勢変更するのは、大規模な整備点検作業等のメンテナンス作業、あるいは、例えばコンバインをコンテナ(図示せず)で輸送する場合に、コンテナに収納可能な高さに収めるために姿勢変更するような場合であり、頻度はそれほど多くないので、そのような姿勢変更操作を行うときにだけ、上記したような外部補助装置や別途装着される大型のエアーダンパーを用いるようにしている。ちなみに、このエアーダンパーは、右前部側支柱61の揺動支点よりも少し上方側の箇所と、エンジンボンネット22における揺動支点よりも機体前方側箇所とにわたって設けられることになる。
(1)上記実施形態では、キャビン12が、運転部11の上方を覆う通常使用姿勢と、運転部11の上方を開放するとともに刈取部3の上方に被るように刈取部3と上下方向に重複する前倒れ姿勢とにわたり、下部の横軸芯P2周りで揺動自在に機体フレーム10に支持される構成としたが、このような構成に代えて、キャビン12が通常使用姿勢で位置固定状態で設けられる構成としてもよい。
10 機体フレーム
11 運転部
12 キャビン
13 運転座席
22 エンジンボンネット
22A 前部カバー部
22B 横側カバー部
22C 上部側カバー部
23 エンジン
24 エアークリーナ
30 原動部
34 外気取り入れ部
49 キャビン本体
50 開口
51 ドア
62 支持枠体
66 被連結部
67 ボンネット連結部
69 ドア保持部
73 縦壁部
73A 上部側縦壁部分
73A1 下端縁
73B 上部側縦壁部分
73B1 上端縁
R1 運転室
R2 給気室
X 機体前後向き軸芯
Y1 縦向き軸芯
Claims (3)
- 走行機体の前部横一側箇所に位置する運転部と、前記運転部の下方に位置する原動部と、前記運転部の上方を覆うキャビンとが備えられ、
前記原動部が、エンジン及びそのエンジンを囲うエンジンボンネットを備えて構成され、且つ、前記エンジンボンネットの上部に運転座席が支持されているコンバインであって、
前記キャビンが、乗降用の開口を形成する開状態と前記乗降用の開口を閉じる閉状態とにわたり、機体前部側の縦向き軸芯周りで揺動開閉自在なドアを備えて構成され、
前記エンジンボンネットが、前記エンジンの前部側を覆う前部側カバー部、前記エンジンの横一側を覆い且つ外気取り入れ部を備えた横側カバー部、及び、前記エンジンの上部側を覆う上部側カバー部の夫々が一体的に連なる状態で構成され、
前記運転座席が前記ドアの開状態での前記乗降用の開口を通過する形態で機体内方側に位置する通常姿勢と機体横側外方に突出するメンテナンス用姿勢とに切り換え可能な状態で、前記エンジンボンネットが、前記横側カバー部における下端部の機体前後向き軸芯周りで揺動自在に機体フレームに支持されているコンバイン。 - 前記キャビンの前記ドアの揺動端側の縦向き縁部が接当作用するキャビン本体側の縦縁部に支持枠体が備えられ、
前記支持枠体に、前記エンジンボンネットに備えられた被連結部が連結されるボンネット連結部と、前記ドアを前記閉状態で位置保持するためのドア保持部とが設けられている請求項1記載のコンバイン。 - 前記エンジンボンネットにおける前記上部側カバー部の上部における前記運転座席の後方側にエアークリーナを備えた給気部が設けられ、
前記上部側カバー部の上部に前記給気部と前記運転座席が備えられる運転室とを仕切る縦壁部が設けられ、
前記縦壁部が、前記上部側カバー部と一体的に設けられた下部側縦壁部分と、前記キャビンと一体的に設けられた上部側縦壁部分とで構成され、
前記下部側縦壁部分の上端縁及び前記上部側縦壁部分の下端縁の夫々が、前記横側カバー部の存在側箇所から機体横幅方向内方側に向かうほど下方に位置する傾斜状に形成されている請求項1又は2記載のコンバイン。
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