以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。先ず、本発明の第1実施形態について説明する。図1(a)は、本実施形態に係る配線基板101を示す模式的断面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A線断面図、図2(a)乃至(c)は、金属ポスト11の側面の凸部の口径(以下凸部径a2という。)と金属ポスト11が基体10に接する面(以下金属ポスト11下面という。)における金属ポスト11の口径(以下金属ポスト11下面径a4という。)との関係を示す模式的断面図、図3(a)乃至(c)は、金属ポスト11の先端面(以下金属ポスト11上面という。)から金属ポスト11の側面の凸部までの距離cと金属ポスト11の側面の凸部から金属ポスト11下面までの距離dとの関係を示す模式的断面図、図4(a)乃至(g)は、本実施形態に係る配線基板101の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図、図5(a)乃至(c)は、耐エッチングマスクの形成方法の一例を工程順に示す模式的断面図、図6(a)乃至(d)は、耐エッチングマスクの形成方法の他の例を工程順に示す模式的断面図、図7(a)は、第1エッチング後の配線基板101の模式的断面図及びその上面図、図7(b)及び(c)は、金属ポスト中間体27の壁面29と耐エッチングマスク傘部25との間に隙間を設けた状態で追従させる例を示す模式的断面図及び上面図、図8(a)は、金属ポスト11の模式的平断面図、図8(b)は、金属ポスト11の一例を示す上面図である。ここで、平断面とは、金属ポスト11の任意の高さにおいて、金属ポスト11の上下面に平行な面における金属ポスト11の断面の外形輪郭のことである。
図1に示すように、本実施形態に係る配線基板101は、少なくとも1層の絶縁層(図示せず)と少なくとも1層の配線層(図示せず)とから構成される基体10の片面に複数個の円柱状の金属ポスト11が形成されることで構成されている。金属ポスト11は、外部の素子と接続する機能を有しており、少なくとも1個の金属ポスト11は、その縦断面形状が1個の凸部を有し、高さ方向の一部でその横断面形状が2個の凹部を有する異形ポストである。
金属ポスト11は、例えば、その材質に、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、鉄、マグネシウム及び亜鉛からなる群から選択された少なくとも1種類の金属、又はこれらを主成分とする合金を使用することができる。特に、電気抵抗値及びコストの観点から、その材質は銅であることが望ましい。金属ポスト11の高さは、例えば、10乃至1000μmにすることができ、金属ポスト11の配置ピッチは、例えば50乃至1000μmにすることができる。図1(b)に示すように、図1(a)に示す配線基板101の底面の外縁部には、金属ポスト11が1列に配置されている。
図2に示すように、金属ポスト11が、その縦断面形状で有する凸部径a2及び下面径a4は自由に設定することができる。図2(a)には、金属ポスト11の凸部径a2と下面径a4とが等しい例(a2=a4)、図2(b)には、金属ポスト11の凸部径a2が下面径a4より大きい例(a2>a4)、図2(c)には、金属ポスト11の凸部径a2が下面径a4より小さい例(a2<a4)を示す。また、金属ポスト11の上面径、凸部径a2及び下面径a4の関係も自由に設定することができる。
また、図3に示すように、金属ポスト11上面から凸部までの距離c及び凸部から金属ポスト11下面までの距離dも自由に設定することができる。図3(a)には、金属ポスト11上面から凸部までの距離cと凸部から金属ポスト11下面までの距離dが等しい例(c=d)、図3(b)には、金属ポスト11上面から凸部までの距離cが凸部から金属ポスト11下面までの距離dよりも小さい例(c<d)、図3(c)には、金属ポスト11上面から凸部までの距離cが凸部から金属ポスト11下面までの距離dよりも大きい例(c>d)を示す。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係る配線基板101の動作について説明する。例えば、図2(b)に示すように、凸部径a2を金属ポスト11下面径a4より大きく、即ち金属ポスト11下面径a4を凸部径a2よりも小さく形成することで、金属ポスト11の狭ピッチ化に対応することができる。また、図2(c)に示すように、凸部径a2を金属ポスト11下面径a4より小さく、即ち金属ポスト11下面径a4を凸部径a2よりも大きく形成することで、金属ポスト11と基体10との密着力を向上させることができる。
また、図3(b)に示すように、金属ポスト11の凸部を金属ポスト11の上面に近い方に設けることで、金属ポスト11と金属ポスト11の上面に接続される他の配線基板又は半導体装置との応力よりも、金属ポスト11と基体10との応力をより緩和することができる。また、図3(c)に示すように、金属ポスト11の凸部を金属ポスト11の下面に近い方に設けることで、金属ポスト11と基体10との応力よりも、金属ポスト11と金属ポスト11の上面に接続される他の配線基板又は半導体装置との応力をより緩和することができる。
また、金属ポスト11と、この後の工程において金属ポスト11の外周に埋め込まれる樹脂モールドとの密着性は金属ポスト11の表面積に依存するため、金属ポスト11が、その縦断面形状で有する凸部の大きさ及び高さ方向の一部でその横断面形状が有する凹部の大きさ、個数等を調整することで、この密着性を更に向上させることができる。
次に、本実施形態に係る配線基板101の製造方法について説明する。図4に示すように、先ず、金属板として支持基板24を用意し、必要に応じてウェット洗浄、ドライ洗浄、平坦化及び粗化等の処理を施す(ステップ1)。支持基板24は、エッチングを施し、最終的に金属ポスト11として機能させるため、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、鉄、マグネシウム及び亜鉛からなる群から選択された少なくとも1種の金属、又はこれらを主成分とする合金を使用することが望ましい。特に、電気抵抗値及びコストの観点から、銅を選択することが望ましい。本実施形態においては、例えば、大きさ100mm角、厚さ250μm及び500μmの銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を使用することができる。
次に、支持基板24上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体10を以下の方法によって形成する。先ず、支持基板24上に、例えば、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により配線層を形成する。サブトラクティブ法は、基板上に設けられた銅箔上に所望のパターンのレジストを形成し、不要な銅箔をエッチングした後に、レジストを剥離して所望の配線パターンを得る方法である。セミアディティブ法は、無電解めっき法、スパッタ法又はCVD(Chemical Vapor Deposition)法等で給電層を形成した後、所望のパターンに開口されたレジストを形成し、レジスト開口部内に電解めっき法により金属を析出させ、レジストを除去した後に給電層をエッチングして除去し、所望の配線パターンを得る方法である。また、フルアディティブ法は、基板上に無電解めっき触媒を吸着させた後に、レジストでパターンを形成し、このレジストを絶縁膜として残したまま触媒を活性化させ、無電解めっき法により絶縁膜の開口部に金属を析出させることで所望の配線パターンを得る方法である。配線層は、例えば、銅、銀、金、ニッケル、アルミニウム及びパラジウムからなる群から選択された少なくとも1種の金属、又はこれらを主成分とする合金を使用することができ、特に、電気抵抗値及びコストの観点から銅により形成することが望ましい。
次に、配線層上に絶縁層を積層させる。絶縁層は、例えば感光性又は非感光性の有機材料で形成することができ、有機材料としては、例えば、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB(benzocyclobutene)、PBO(polybenzoxazole)又はポリノルボルネン樹脂等、若しくはガラスクロス又はアラミド繊維等で形成された織布又は不織布にエポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB、PBO又はポリノルボルネン樹脂等を含浸させた材料を使用することができる。
次に絶縁層内にビアを設けるため、絶縁層に開口部を形成する。絶縁層をパターン解像度が高い感光性の有機材料で形成した場合、ビアを設ける絶縁層の開口部は、フォトリソグラフィー法により形成することができ、この開口部内に銅、銀、金、ニッケル、アルミニウム及びパラジウムからなる群から選択された少なくとも1種の金属、又はこれらを主成分とする合金を、電解めっき、無電解めっき、印刷法又は溶融金属吸引法等の方法によって充填させることでビアを設けることができる。また、絶縁層を非感光性の有機材料又はパターン解像度が低い感光性の有機材料で形成した場合、ビアを設ける絶縁層の開口部は、レーザー加工法、ドライエッチング法又はプラズマ法により形成することができ、この開口部内に銅、銀、金、ニッケル、アルミニウム及びパラジウムからなる群から選択された少なくとも1種の金属、又はこれらを主成分とする合金を、電解めっき、無電解めっき又は溶融金属吸引法等の方法によって充填させることでビアを設けることができる。また、ビアを形成する位置に予め通電用のポストを形成した後に絶縁層を形成し、研磨により絶縁層の表面を削って通電用ポストを露出させてビアを形成することもできる。この方法によれば、絶縁層に開口部を設けずにビアを形成することができる。
さらにビアと支持基板24上に形成された配線とを、ビアを介して電気的に接続するため、ビアが設けられた絶縁層上に、例えば、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により配線層を形成する。
以上の工程を少なくとも1回行うことで、支持基板24上に、少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体10が形成される(ステップ2)。
次に、支持基板24の基体10と接する面の反対側の面に、皮膜として、少なくとも1種類の有機材料又は少なくとも1種類の支持基板24の金属材料とは異なる金属材料を、金属ポスト11を設ける所望の位置に0.01乃至100μmの厚さで円形のパターンを形成することによって第1のマスクパターンとして耐エッチングマスク18を設ける(ステップ3)。
図5(a)乃至(c)に示すように、耐エッチングマスク18を有機材料によって形成する場合、支持基板24の基体10と接する面の反対側の面に、有機材料が液状であれば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により積層し、また、有機材料がドライフィルムであれば、ラミネート法等により積層し(ステップ3a1)、有機材料を積層後、乾燥等の処理により、有機材料を硬化させ、有機材料が感光性であればフォトプロセス等により、有機材料が非感光性であればレーザー加工法等により、金属ポスト11を設ける所望の位置に円形の耐エッチングマスク18aを形成する(ステップ3)。
図6(a)乃至(d)に示すように、耐エッチングマスク18を金属材料によって形成する場合、支持基板24の基体10と接する面の反対側の面に、めっきレジスト28を積層する(ステップ3b1)。このとき、めっきレジスト28が液状であれば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により積層し、めっきレジスト28がドライフィルムであればラミネート法等により積層することができる。めっきレジスト28を積層後、乾燥等の処理により、めっきレジスト28を硬化させ、めっきレジスト28が感光性であればフォトプロセス等により、めっきレジスト28が非感光性であればレーザー加工法等により、金属ポスト11を設ける所望の位置にめっきレジスト28の開口部を円形に設ける(ステップ3b2)。その後、めっきレジスト28の開口部に電解めっき法又は無電解めっき法により、支持基板24とは異なる金属材料を析出させ、めっきレジスト28を除去することにより、耐エッチングマスク18bが金属ポスト11を設ける所望の位置に形成される(ステップ3)。また、支持基板24上に金属材料を設け、この金属材料上の、金属ポスト11を設ける位置以外に保護膜を形成し、不要な金属材料をエッチングした後に、保護膜を剥離して金属ポスト11を設ける所望の位置に耐エッチングマスク18bを設けることもできる。
具体的には、例えば、めっきレジスト28に感光性の液状めっきレジスト(東京応化工業:PMER P−LA900)を使用し、スピンコート法によりめっきレジスト28を支持基板24に塗布し、フォトリソグラフィー法によりめっきレジスト28に円形の開口部を設け、電解めっき法によりめっきレジスト28の開口部にニッケルを、厚さ10μmでめっきすることにより、金属材料による耐エッチングマスク18bを形成することができる。
次に、耐エッチングマスク18を保護膜として、エッチング液によって支持基板24を第1エッチングする。エッチング方法は、ディップ法又はスプレー法によって行うことができる。具体的には、例えば、アンモニアを主成分とするアルカリ銅エッチング液(メルテックス:エープロセス)を使用し、スプレーエッチング法により第1エッチングを行うことができる。支持基板24の第1エッチングの際、基体10が露出するまでエッチングを行うのではなく、基体10が露出する前にエッチングを止めることにより金属ポスト中間体27を形成する。このとき、第1エッチングによる支持基板24のサイドエッチングにより、耐エッチングマスク18の端部においては支持基板24が除去され、これにより耐エッチングマスク傘部25が形成される(ステップ4)。このとき、耐エッチングマスク傘部25の形状は円形であり、第1エッチングによって得られる金属ポスト中間体27の耐エッチングマスク傘部25と接する面の形状、即ち金属ポスト中間体27の上面の形状は、耐エッチングマスク傘部25の相似形であるため、図7(a)に示すように円形である。
次に、耐エッチングマスク傘部25の少なくとも1個を、金属ポスト中間体27の壁面29に追従させることにより、第2のマスクパターンとして耐エッチングマスク25aを形成する。ここで、追従させるとは、折り曲げ可能である耐エッチングマスク傘部25を金属ポスト中間体27の壁面29側に折り曲げ、壁面29に接触させることである。この耐エッチングマスク傘部25を金属ポスト中間体27の壁面29に追従させる際に、金属ポスト中間体27の壁面29の任意の部位において、壁面29と耐エッチングマスク傘部25との間に隙間を設けた状態で追従させ、第2のマスクパターンとして耐エッチングマスク25aを形成する。(ステップ5)。耐エッチングマスク傘部25の折り曲げ方法は、真空プレス法、真空ラミネート法又は温間等方圧プレス法等の圧力機による加圧、若しくは熱処理等により行うことができる。
次に、耐エッチングマスク18及び耐エッチングマスク25aを保護膜として、第1エッチングで使用したものと同一のエッチング液により、金属ポスト中間体27を第2エッチングする。第2エッチングのエッチング方法としては、ディップ法又はスプレー法により行うことができる。具体的には、例えば、アンモニアを主成分とするアルカリ銅エッチング液(メルテックス:エープロセス)を使用し、スプレーエッチング法により行うことができる。そして、金属ポスト中間体27のエッチングを、基体10が露出するまで行う。このとき、耐エッチングマスク25aにより被覆された金属ポスト中間体27は、耐エッチングマスク25aに覆われた部分の金属ポスト中間体27の壁面29がエッチングされず、また、金属ポスト中間体27の壁面29と耐エッチングマスク傘部25との間に隙間が設けられているため、この隙間にエッチング液が浸入することにより、この隙間において金属ポスト中間体27の壁面29がエッチングされ、これにより、金属ポスト中間体27の壁面29と耐エッチングマスク傘部25との間に設けられた隙間の数の凹部が形成される。また、耐エッチングマスク18により被覆された金属ポスト中間体27は、円柱状にエッチングされる(ステップ6)。
次に、耐エッチングマスク18及び耐エッチングマスク25aを、金属ポスト11の形状に影響を与えないように除去する(ステップ7)。これにより、基体10の裏面に金属ポスト11を形成する。このとき、少なくとも1個の金属ポスト11は、縦断面形状が1個の凸部を有し、高さ方向の一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部を有する異形ポストである。これにより配線基板101が得られる。
図8(a)に示すように、本実施形態に係る配線基板101の少なくとも1個の金属ポスト11は、高さ方向の一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部及び/又は凸部を有する異形ポストである。図8(a)に示す例では、異形ポストは、その高さ方向の一部でその横断面形状が凹部又は凸部を有する例を示しているが、これに限定されず、異形ポストは、その高さ方向の一部でその横断面形状が凹部及び凸部の両方を有していてもよい。この凹部及び凸部の数並びに大きさは自由に設定することができる。また、凹部及び凸部とは、図8(a)に示すような、円弧状の窪み又は突起だけを示すものではなく、窪み又は突起の形状の一部が鋭角、直角又は鈍角であってもよい。図8(b)は、異形ポストの一例を示す上面図である。この異形ポストの高さ方向の一部における横断面形状も、上面(先端部)と同様の形状を有している。
例えば、図7(b)に示すように、耐エッチングマスク傘部25を金属ポスト中間体27の上面に対し、3角形に追従させ、3箇所において金属ポスト中間体27の壁面29と耐エッチングマスク傘部25との間に隙間を設けた状態で耐エッチングマスク25bを形成し、第2エッチングを行うと、金属ポスト中間体27の壁面29と耐エッチングマスク25bとの間に設けられた3箇所の隙間にエッチング液が浸入することにより、この3箇所の隙間において金属ポスト中間体27の壁面29がエッチングされる。これにより、金属ポスト中間体27の壁面29と耐エッチングマスク25bとの間に設けられた隙間の数、即ち3個の凹部が形成される。これにより、高さ方向の一部における横断面、即ち第2エッチングの際に耐エッチングマスク25bで保護されていた部位において、3箇所の凹部を有する金属ポスト11が得られる。
また、例えば、図7(c)に示すように、耐エッチングマスク傘部25を金属ポスト中間体27の上面に対し、4角形に追従させ、4箇所において金属ポスト中間体27の壁面29と耐エッチングマスク傘部25との間に隙間を設けた状態で耐エッチングマスク25cを形成すれば、同様に第2エッチングを行うことによって、高さ方向の一部における横断面、即ち第2エッチングの際に耐エッチングマスク25cで保護されていた部位において、4箇所の凹部を有する金属ポスト11が得られる。
上述の様に、第2エッチングの前に、耐エッチングマスク傘部25を金属ポスト中間体27の壁面29に追従させる際に、第2エッチングの際に金属ポスト中間体27を保護するために設けられる耐エッチングマスクの形状を調整することによって、金属ポスト中間体27の第2エッチングの際に、耐エッチングマスク25aで保護されていた部位に、任意の数の凹部を有する金属ポスト11を得ることができる。また、この凹部の形状は、第2エッチング時間によって調整することもできる。また、これらの条件を調整することによって、高さ方向の一部における横断面、即ち第2エッチングの際に耐エッチングマスク25aで保護されていた部位において、凹部ではなく凸部を有する金属ポスト11を得ることもできる。
また、耐エッチングマスク18の口径、第1エッチング条件及び第2エッチング条件を変化させることで、図2(a)乃至(c)及び図3(a)乃至(c)に示すように、金属ポスト11の上面径、凸部径及び下面径の関係並びに金属ポスト11上面から凸部までの距離及び凸部から金属ポスト11下面までの距離の関係を自由に設定することができる。
本実施形態に係る配線基板101は、金属ポスト11の縦断面形状が1個の凸部を有していることにより、この凸部の上下に存在する凹部が応力分配として機能し、金属ポスト11の上面及び下面における接続点に応力が集中することを防ぎ、この後の工程において金属ポスト11の外周に埋め込まれる樹脂モールドとの応力を緩和するため、信頼性が高い。また、金属ポスト11が、その縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有し、高さ方向の一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部を有する異形ポストであることにより、従来技術で形成される金属ポストに比べ、樹脂モールドとの接触面積が増大するため、金属ポスト11と樹脂モールドとの密着強度が向上し、金属ポスト11と樹脂モールドとの間に隙間が生じる可能性が低くなり、これにより配線基板101の長期接続信頼性が向上する。
また、本製造方法によれば、第1エッチングを行った後に、サイドエッチングにより生じる耐エッチングマスク傘部25を壁面29に追従させ、これを耐エッチングマスク25aとして第2エッチングのマスクとして使用するため、マスクのパターニングを1回しか必要とせず、また、新たな材料を使用する必要がない。このため、高アスペクト比且つ狭ピッチである金属ポスト11を有する配線基板101が低コストで効率的に作製することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、本実施形態に係る配線基板102を示す模式的断面図である。図9において、図1乃至8と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る配線基板102は、基体10の片面に、複数個の金属ポスト11形成されており、この金属ポスト11の少なくとも一部は、その縦断面形状が1個の凸部を有し、高さ方向の一部でその横断面形状が1個の凹部を有する異形ポストである。金属ポスト11は、その数によって、1列、2列又は3列以上、若しくは図9に示すように全面に自由に配置される。本実施形態に係る配線基板102は、基体10とこの後の工程において金属ポストの外周に埋め込まれる樹脂モールドとの密着強度を高めるため、基体10に電気的に接続されていない異形ポストが形成されている。これにより、金属ポスト11と樹脂モールドとの接触面積を増大させることができ、金属ポスト11と樹脂モールドとの間に隙間が生じる可能性が更に低くなり、これにより配線基板の長期接続信頼性が更に向上する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図10は、本実施形態に係る配線基板103を示す模式的断面図、図11(a)乃至(i)は、本実施形態に係る配線基板103の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。図10及び11において、図1乃至9と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第1実施形態では、異形ポストは、その縦断面形状が1個の凸部を有しているのに対し、本実施形態に係る配線基板103の異形ポストは、その縦断面形状が複数個の凸部を有している点が異なり、それ以外は第1実施形態と同様の構造を有している。
図10(a)乃至(i)に示すように、本実施形態に係る配線基板103の異形ポストは、その縦断面形状が2個の凸部を有している。この異形ポストは、その上面径、下面径及び2個の凸部径を自由に設定することができる。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係る配線基板103の動作について説明する。本実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、上面径a1、凸部径a2及びa3並びに金属ポスト11a下面径a4を任意に設定することにより、金属ポスト11aの狭ピッチ化に対応するか又は金属ポスト11aと基体10との密着力を向上させることができる。また、金属ポスト11aと基体10との応力をより緩和するか又は金属ポスト11aと金属ポスト11aの上面に接続される他の配線基板又は半導体装置との応力をより緩和するかによって金属ポスト11aの凸部を形成する位置を設定することができる。
次に、本実施形態に係る配線基板103の製造方法について説明する。図4に示す上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ6までを行い(ステップ1乃至6)、この状態で、図11に示すように、更に、一部の耐エッチングマスク25aを、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ5で述べた方法と同様の方法によって金属ポスト11の壁面に追従させることにより耐エッチングマスク25bを形成する(ステップ7)。このとき、金属ポスト11の壁面に隙間なく完全に追従させてもよく、任意の個数の隙間を設けて追従させ、金属ポストの高さ方向の2箇所でその横断面形状が凹部を有するように形成することもできる。
次に、耐エッチングマスク18及び耐エッチングマスク25bを保護膜として、第1エッチングで使用したものと同一のエッチング液により、金属ポスト11を第2エッチングする。そして、所望の金属ポストの形状が得られるまで第2エッチングを行い(ステップ8)、更に金属ポストの側面に凸部を形成するときは、この状態でステップ7及び8を繰り返し、耐エッチングマスク18及び耐エッチングマスク25bを、金属ポスト11aの形状に影響を与えないように除去する(ステップ9)。これにより、基体10の裏面に、その縦断面形状が複数個の凸部を有する金属ポスト11aを形成し、これにより本実施形態に係る配線基板103が得られる。
本実施形態に係る配線基板103は、少なくとも1個の金属ポスト11aが、高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有し、その縦断面形状が少なくとも複数個の凸部を有する異形ポストである。そして、金属ポスト11aの上面径、下面径及び複数個の凸部径を自由に設定することが可能である。縦断面形状が複数個の凸部を有する金属ポスト11aは、縦断面形状が円形状であるか又は縦断面形状が1個の凸部を有する金属ポストに比べ、この後の工程において金属ポストの外周に埋め込まれる樹脂モールドとの接触面積が増大する。即ち、縦断面形状が凸部を多く有するほど、金属ポストの外周に埋め込まれる樹脂モールドとの接触面積が増大する。このため、縦断面形状が複数個の凸部を有する金属ポスト11aは、縦断面形状が円形状であるか又は縦断面形状が1個の凸部を有する金属ポスト11に比べ、金属ポスト11aと樹脂モールドの密着強度が向上し、金属ポスト11aと樹脂モールドとの間に隙間が生じる可能性が低くなり、配線基板103の長期接続信頼性が向上する。
本実施形態に係る配線基板103は、配線基板101と樹脂モールドとの密着強度を高めるため、基体10に電気的に接続されていない金属ポスト11aを形成し、金属ポストと樹脂モールドとの接触面積を増大させることもできる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図12は、本実施形態に係る配線基板104を示す模式的断面図である。図12において、図1乃至11と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る配線基板104は、図12に示すように、絶縁層12の裏面と同一面よりも内側に1面を外部に露出して形成された下層配線13と絶縁層12の表面上に形成された上層配線14とが、ビア15によって接続されている。ここで、下層配線13、上層配線14及びビア15を配線層26とする。上層配線14の上には、ソルダーレジスト16が設けられ、ソルダーレジスト16の開口部において上層配線14が外部に露出し、下層配線13には、その縦断面形状が1個の凸部を有し、高さ方向の一部でその横断面形状が1個の凹部を有する金属ポスト11が接続されている。これにより、本実施形態に係る配線基板104が構成されている。
絶縁層12としては、例えば感光性又は非感光性の有機材料で形成することができ、有機材料としては、例えば、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB、PBO又はポリノルボルネン樹脂等、若しくはガラスクロス又はアラミド繊維等で形成された織布又は不織布にエポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB、PBO又はポリノルボルネン樹脂等を含浸させた材料を使用することができる。
配線層26は、例えば、銅、銀、金、ニッケル、アルミニウム及びパラジウムからなる群から選択された少なくとも1種の金属、又はこれらを主成分とする合金によって形成することができ、特に、電気抵抗値及びコストの観点から、銅により形成することが望ましい。
下層配線13及び上層配線14は、例えば、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成することができる。
下層配線13と上層配線14とは、絶縁層12内に設けられたビア15によって電気的に接続されている。絶縁層12をパターン解像度が高い感光性の有機材料で形成した場合、ビア15を設ける絶縁層12の開口部は、フォトリソグラフィー法により形成することができ、この開口部内に銅、銀、金、ニッケル、アルミニウム及びパラジウムからなる群から選択された少なくとも1種の金属、又はこれらを主成分とする合金を、電解めっき、無電解めっき、印刷法又は溶融金属吸引法等の方法によって充填させることでビア15を設けることができる。また、絶縁層12を非感光性の有機材料又はパターン解像度が低い感光性の有機材料で形成した場合、ビア15を設ける絶縁層12の開口部は、レーザー加工法、ドライエッチング法又はプラズマ法により形成することができ、この開口部内に銅、銀、金、ニッケル、アルミニウム及びパラジウムからなる群から選択された少なくとも1種の金属、又はこれらを主成分とする合金を、電解めっき、無電解めっき又は溶融金属吸引法等の方法によって充填させることでビア15を設けることができる。また、ビア15を形成する位置に予め通電用のポストを形成した後に絶縁層12を形成し、研磨により絶縁層12の表面を削って通電用ポストを露出させてビア15を形成する方法によれば、絶縁層12に開口部を設けずにビア15を形成することができる。
絶縁層12の表面上に形成された上層配線14の上には、ソルダーレジスト16が設けられ、ソルダーレジスト16の開口部において上層配線14が外部に露出している。ソルダーレジスト16の膜厚は、例えば、5乃至40μmとすることができる。上層配線14の露出部は、パッド電極とすることができる。
金属ポスト11の形状は、上述の第1実施形態で示したものと同様である。
上述の如く構成された本実施形態に係る配線基板104の動作及び効果は、上述の第1実施形態と同様である。
本実施形態においては、絶縁層12が1層、配線層26が1層で構成されている例を示しているが、これに限定されず、絶縁層12及び配線層26は、任意の層数で構成されることができる。
また、本実施形態においては金属ポスト11が接続される下層配線13が絶縁層12の裏面と同一面よりも内側に1面を外部に露出して形成されている例を示しているが、これに限定されず、下層配線13の露出している面と絶縁層12の表面とが同一面上に形成されていてもよく、また、下層配線13の表面が絶縁層12の表面よりも突出して形成されていてもよい。また、本実施形態においては、金属ポスト11と基体10が接する面において、金属ポスト11下面径が下層配線13の線幅よりも大きく、金属ポスト11下面の一部が絶縁層12上に位置していてもよい。また、金属ポスト11下面径が下層配線13の線幅よりも小さいか又は同じ大きさである場合、金属ポスト11下面は、下層配線13の内部で下層配線13と接していてもよく、また、一部が絶縁層12上に位置していてもよい。
更に、本実施形態においては、金属ポスト11の形状を第1実施形態に係る配線基板101で説明した金属ポストの形状としたが、これに限定されず、第3実施形態に係る配線基板103で説明した金属ポスト11aの形状を有していてもよい。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図13は、本実施形態に係る配線基板105を示す模式的断面図、図14(a)乃至(h)は、本実施形態に係る配線基板105の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。図13において、図1乃至12と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態においては、図13に示すように、上述の第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に、金属ポスト11上面のみが露出するように樹脂モールド17が形成されている点が第1実施形態と異なり、それ以外は第1実施形態と同様の構造を有している。
樹脂モールド17は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料からなり、金型を使用したトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法により形成することができる。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係る配線基板105の動作について説明する。本実施形態に係る配線基板105は、金属ポスト11が樹脂モールド17で覆われているため、金属ポスト11を保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることで配線基板105全体の剛性を高めることができ、配線基板105の信頼性が向上する。
次に、本実施形態に係る配線基板105の製造方法について説明する。本実施形態に係る配線基板105の製造方法において、図14(a)乃至(g)に示すステップ1乃至7は、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法と同様であるため、説明は省略する。
上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ1乃至7によって得られた配線基板101の金属ポスト11を有する面に対し、図14(h)に示すように、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料等を、トランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法等によって金属ポスト11上面が完全に埋没するように供給する。そして、樹脂モールド17の表面から金属ポスト11上面が露出するまで研磨等を行う(ステップ8)。これにより、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上にあり、平坦化された本実施形態に係る配線基板105を得ることができる。
本実施形態に係る配線基板105は、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11が樹脂モールド17で覆われているため、金属ポスト11を保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることで配線基板105全体の剛性を高めることができ、配線基板105の信頼性が向上する。また、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上にあり、平坦化されているため、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合、接続が容易になる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に対し、樹脂モールド17を形成する例について説明したが、これに限定されず、上述の第3実施形態に係る配線基板103の金属ポスト11を有する面に対し、樹脂モールド17を形成してもよい。
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図15は、本実施形態に係る配線基板106を示す模式的断面図である。図15において、図1乃至14と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第5実施形態に係る配線基板105は、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置しているのに対し、本実施形態においては、図15に示すように、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも内側に位置している点が第5実施形態と異なり、それ以外は第5実施形態と同様の構造を有している。
次に、本実施形態に係る配線基板106の製造方法について説明する。本実施形態に係る配線基板106は、上述の第5実施形態に係る配線基板105に対し、金属ポスト11上面を、所望の深さだけ樹脂モールド17の表面よりも内側に位置するようにウェットエッチング又はドライエッチングによってエッチングを行うことによって得られる。
本実施形態に係る配線基板106は、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11が樹脂モールド17で覆われているため、金属ポスト11を保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることで配線基板105全体の剛性を高めることができ、配線基板105の信頼性が向上する。また、金属ポスト11下面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも内側に窪んで位置していることにより、金属ポスト11上面に半田ボール等を形成する際に、樹脂モールド17がレジストとして機能し、この窪んでいる部分のみに半田ボール等を形成することができるため、別途半田ボール形成のためのレジストパターンを設ける必要がない。このため、工程数を削減することができ、低コストで製造することができる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に対し、樹脂モールド17を形成する例について説明したが、これに限定されず、上述の第3実施形態に係る配線基板103の金属ポスト11を有する面に対し、樹脂モールド17を形成してもよい。
次に、本発明の第7実施形態について説明する。図16は、本実施形態に係る配線基板107を示す模式的断面図である。図16において、図1乃至15と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第5実施形態に係る配線基板105は、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置しているのに対し、本実施形態においては、図16に示すように、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも外側に突出している点が第5実施形態と異なり、それ以外は第5実施形態と同様の構造を有している。
次に、本実施形態に係る配線基板107の製造方法について説明する。本実施形態に係る配線基板107は、上述の第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に対し、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料等を、トランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法等によって供給する際に、金属ポスト11上面を埋没させないよう供給することによって得られる。
本実施形態に係る配線基板107は、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11が樹脂モールド17で覆われているため、金属ポスト11を保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることで配線基板105全体の剛性を高めることができ、配線基板105の信頼性が向上する。また、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも突出していることにより、金属ポスト11上面に半導体装置等を搭載する際の狭ピッチ化に対応することができる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に対し、樹脂モールド17を形成する例について説明したが、これに限定されず、上述の第3実施形態に係る配線基板103の金属ポスト11を有する面に対し、樹脂モールド17を形成してもよい。
次に、本発明の第8実施形態について説明する。図17は、本実施形態に係る配線基板108を示す模式的断面図、図18(a)乃至(f)は、本実施形態に係る配線基板108の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。図17及び18において、図1乃至16と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11には皮膜が設けられていなかったのに対し、本実施形態においては、金属ポスト11の先端面からその側面の少なくとも一部にかけて有機材料からなる皮膜18aが設けられている点が異なり、それ以外は第1実施形態と同様の構造を有している。
図17に示すように、本実施形態にかかる配線基板108は、図1(a)に示す第1実施形態の配線基板101の金属ポスト11の先端面、即ち金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて皮膜18aが設けられた構造を有している。皮膜18aは0.01乃至100μmの厚さを有しており、少なくとも1種類の有機材料から構成されている。
次に、本実施形態に係る配線基板108の製造方法について説明する。図5に示す上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ2までを行い(図18、ステップ1乃至2)、図6及び上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ3a1及びステップ3で説明した製造方法によって、有機材料からなる耐エッチングマスク18aを形成し、これを皮膜18aとする(図18、ステップ3)。そして、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ6までを行う(図18、ステップ4乃至6)。これにより、本実施形態に係る配線基板108が得られる。
本実施形態にかかる配線基板108は、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて有機材料からなる皮膜18aが設けられていることにより、金属ポスト11の酸化を防止することができる。また、例えば絶縁性の有機材料によって皮膜18aを設けた場合、この皮膜18aが設けられた金属ポスト11は、金属ポスト11を外部端子として配線基板を外部の素子と接続する際に、この外部の素子に対し、電気的に絶縁することができる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて有機材料からなる皮膜18aが設けられた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第3実施形態に係る配線基板103の金属ポスト11a上面からその側面の少なくとも一部にかけて有機材料からなる皮膜18aが設けられた構造であってもよい。
次に、本発明の第9実施形態について説明する。図19は、本実施形態に係る配線基板109を示す模式的断面図、図20(a)乃至(f)は、本実施形態に係る配線基板109の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。図19及び20において、図1乃至18と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11には皮膜が設けられていなかったのに対し、本実施形態においては、金属ポスト11の先端面、即ち金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて金属ポスト11の金属材料とは異なる金属材料からなる皮膜18bが設けられている点が異なり、それ以外は第1実施形態と同様の構造を有している。
図19に示すように、本実施形態にかかる配線基板109は、図1(a)に示す第1実施形態の配線基板101の金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて皮膜18bが設けられた構造を有している。皮膜18bは0.01乃至100μmの厚さを有しており、金属ポスト11の金属材料とは異なる少なくとも1種類の金属材料から構成されている。
次に、本実施形態に係る配線基板109の製造方法について説明する。図5に示す上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ2までを行い(図20、ステップ1乃至2)、図7及び上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ3b1、ステップ3b2及びステップ3で説明した製造方法によって、耐エッチングマスク18bを形成し、これを皮膜18bとする(図20、ステップ3)。そして、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ6までを行う(図20、ステップ4乃至6)。これにより、本実施形態に係る配線基板109が得られる。
本実施形態にかかる配線基板109は、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて金属材料からなる皮膜18bが設けられていることにより、金属ポスト11の酸化を防止することができる。また、金属ポスト11が他の配線基板又は半導体装置等と電気的に接続される場合に、金属材料からなる皮膜18bが接合間の応力を緩和し、また、金属ポスト11の電気抵抗を低下させることができる。さらに、皮膜18bを半田等によって形成することで、新たな接続金属を形成することなく、皮膜18bを接続金属として機能させることもできる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて皮膜18bが設けられた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第3実施形態に係る配線基板103の金属ポスト11a上面からその側面の少なくとも一部にかけて皮膜18bが設けられた構造であってもよい。
次に、本発明の第10実施形態について説明する。図21は、本実施形態に係る配線基板110を示す模式的断面図、図22(a)乃至(h)は、本実施形態に係る配線基板110の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。図21及び22において、図1乃至20と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態にかかる配線基板110は、上述の第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて、錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなる半田ボールが接続半田32として設けられている。接続半田32は、金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけてめっき法、ボール転写法又は印刷法等により設けられる。
次に、本実施形態に係る配線基板110の製造方法について説明する。本実施形態に係る配線基板110は、図22(a)乃至(h)に示すように、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法と同様の製造方法によって配線基板101を形成し(ステップ1乃至7)、ステップ6において耐エッチングマスク18が設けられていた部位、即ち金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて、錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなる半田ボールをめっき法、ボール転写法又は印刷法によって形成し、これにより接続半田32を形成する(ステップ8)。これにより、本実施形態に係る配線基板110が得られる。
本実施形態に係る配線基板110は、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて半田ボール19が設けられていることにより、金属ポスト11上面側にも配線基板を接合することが可能である。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11上面からその側面の少なくとも一部にかけて接続半田32が設けられた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第3実施形態に係る配線基板103の金属ポスト11a上面からその側面の少なくとも一部にかけて接続半田32が設けられていてもよい。
次に、本発明の第11実施形態について説明する。図23は、本実施形態に係る半導体装置1011を示す模式的断面図、図24(a)乃至(c)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図、図25(a)乃至(c)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の他の例を工程順に示す模式的断面図である。図23及び25において、図1乃至22と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図23に示すように、本実施形態に係る半導体装置1011は、図1(a)に示す上述の第1実施形態の配線基板101の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、半導体素子20が半田ボール19を介してフリップチップ接続され、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている。これにより、本実施形態に係る半導体装置1011が構成されている。
半田ボール19は、半田材料からなる微小ボールで、めっき法、ボール転写又は印刷法等により形成され、また、半田材料としては錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなるものを使用することができる。また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであり、エポキシ材料等にシリカフィラー等が添加された材料からなるものを使用することができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置1011の製造方法について説明する。本実施形態に係る配線基板1011は、図24(a)乃至(c)に示すように、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法と同様の製造方法によって配線基板101を形成し(ステップ1乃至2)、配線基板101の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなる半田ボール19を介して半導体素子20と基体10とをフリップチップ接続する。その後、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21を注入し、充填する(ステップ3)。これにより、本実施形態に係る半導体装置1011が得られる。
次に、本実施形態に係る半導体装置1011の他の製造方法について説明する。図25(a)乃至(c)に示すように、先ず、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ1乃至2と同様に、支持基板24上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体10を形成する(ステップ1)。
次に、基体10の支持基板24と接触している面の反対側の面に、錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなる半田ボール19を介して半導体素子20と基体10とをフリップチップ接続する。その後、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21を注入し、充填する(ステップ2)。
次に、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ3乃至7と同様に、支持基板24をエッチングし、金属ポスト11を形成する(ステップ3)。これにより、本実施形態に係る半導体装置1011が得られる。
本実施形態に係る半導体装置1011は、上述の第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装されているため、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果を有している。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装された構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108、第9実施形態に係る配線基板109又は第10実施形態に係る配線基板110の金属ポストを有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装されていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、複数個の半導体素子20が実装されていてもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
次に、本発明の第12実施形態について説明する。図26は、本実施形態に係る半導体装置1012を示す模式的断面図である。図26において、図1乃至25と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第11実施形態では、基体10の半導体素子20が実装されている面が露出しているのに対し、本実施形態においては、図26に示すように、基体10の半導体素子20が実装されている面が樹脂モールド17によって覆われている点が異なり、それ以外は第10実施形態と同様の構造を有している。
図26に示すように、本実施形態に係る半導体装置1012は、図23に示す上述の第11実施形態の半導体装置1011の基体10の半導体素子20が実装されている面全面を覆うように樹脂モールド17が形成されて構成されている。
半田ボール19は、半田材料からなる微小ボールで、めっき法、ボール転写又は印刷法等により形成され、また、半田材料としては錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなるものを使用することができる。また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであり、エポキシ材料等にシリカフィラー等が添加された材料からなるものを使用することができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置1012の製造方法について説明する。上述の第11実施形態の半導体装置1011の基体10の半導体素子20が実装されている面に対し、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料等からなる樹脂を、金型を使用したトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法等によって、基体10の全面を覆うように供給し、これを硬化させることによって樹脂モールド17を形成する。これにより、本実施形態に係る半導体装置1012が得られる。
本実施形態に係る半導体装置1012は、上述の第11実施形態に係る半導体装置1011と同様の動作及び効果に加え、半導体素子20が樹脂モールド17で覆われていることより、半導体素子20を外部からの衝撃等から保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることによって、半導体装置全体の剛性を高くすることができ、半導体装置1012の信頼性が向上する。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装され、この面が樹脂モールド17で覆われた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108、第9実施形態に係る配線基板109又は第10実施形態に係る配線基板110の金属ポストを有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装され、この面が樹脂モールド17で覆われていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面と反対側の面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、基体10において半導体素子20が実装されている面の全面を樹脂モールド17で覆う例を示しているが、これに限定されず、半導体素子20及び接続部分のみを樹脂モールド17で覆う構造であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
更に、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入するアンダーフィル樹脂21と樹脂モールド17は同一の材料からなるものを使用することもできる。このとき、アンダーフィル樹脂21を基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入する工程と、樹脂モールド17を形成する工程を同時に行うこともできる。
次に、本発明の第13実施形態について説明する。図27は、本実施形態に係る半導体装置1013を示す模式的断面図である。図27において、図1乃至26と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第12実施形態では、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものであるのに対し、本実施形態においては、図27に示すように、半導体素子20と基体10との接続形態が、ワイヤーボンディングによるものである点が異なり、それ以外は第12実施形態と同様の構造を有している。
図25に示すように、本実施形態に係る半導体装置1013は、基体10の金属ポスト11が設けられている面と反対側の面に、接着剤22により半導体素子20が接着され、半導体素子20の基体10との接着面と反対側の面と基体10とがボンディングワイヤー23により接続され、基体10の半導体素子20が実装されている面全面を覆うように樹脂モールド17が形成されて構成されている。
接着剤22は、有機材料又は銀ペースト等を使用することができる。また、ボンディングワイヤー23は、導体素子20と配線基板10とを電気的に接続するものであり、主に金からなる材料からなるものを使用することができる。
上述の如く構成された本実施形態に係る半導体装置1013の動作及び効果は、上述の第12実施形態と同様である。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装された構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108、第9実施形態に係る配線基板109又は第10実施形態に係る配線基板110の金属ポストを有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装されていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面と反対側の面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
次に、本発明の第14実施形態について説明する。図28は、本実施形態に係る半導体装置1014を示す模式的断面図、図29(a)乃至(c)は、本実施形態に係る半導体装置1014の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図、図30(a)乃至(d)は、本実施形態に係る半導体装置1014の製造方法の他の例を工程順に示す模式的断面図である。図28乃至30において、図1乃至27と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第11実施形態では、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面と反対側の面に、半導体素子20が実装されているのに対し、本実施形態においては、図28に示すように、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に、半導体素子20が実装されている点が異なり、それ以外は第11実施形態と同様の構造を有している。
図28に示すように、本実施形態に係る半導体装置1014は、図1(a)に示す上述の第1実施形態の配線基板101の金属ポスト11を有する面に、半導体素子20が半田ボール19を介してフリップチップ接続され、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている。これにより、本実施形態に係る半導体装置1014が構成されている。
半田ボール19は、半田材料からなる微小ボールで、めっき法、ボール転写又は印刷法等により形成され、また、半田材料としては錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなるものを使用することができる。また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであり、エポキシ材料等にシリカフィラー等が添加された材料からなるものを使用することができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置1014の製造方法について説明する。本実施形態に係る配線基板1014は、図29(a)乃至(c)に示すように、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法と同様の製造方法によって配線基板101を形成し(ステップ1乃至2)、配線基板101の金属ポスト11を有する面に、錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなる半田ボール19を介して半導体素子20と基体10とをフリップチップ接続する。その後、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21を注入し、充填する(ステップ3)。これにより、本実施形態に係る半導体装置1014が得られる。
次に、本実施形態に係る半導体装置1014の他の製造方法について説明する。先ず、図30(a)乃至(c)に示すように、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ1乃至2と同様に、支持基板24上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体10を形成する(ステップ1)。
次に、支持基板24の半導体素子20を搭載する箇所に、開口部30を形成する。この開口部30の形成方法は、以下の通りである。先ず、少なくとも1の有機材料又は少なくとも1の支持基板24とは異なる金属材料による耐エッチングマスクを、支持基板24の開口部30を形成したい箇所以外に対して形成する。
上述の耐エッチングマスクを有機材料によって形成する場合、有機材料が液状であれば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により積層し、また、有機材料がドライフィルムであればラミネート法等により積層し、有機材料を積層後、乾燥等の処理により、有機材料を硬化させ、有機材料が感光性であればフォトプロセス等により、有機材料が非感光性であればレーザー加工法等により、支持基板24の開口部30を形成したい箇所以外に対して有機材料による耐エッチングマスクを形成する。
上述の耐エッチングマスクを金属材料によって形成する場合、めっきレジストが液状であれば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により積層し、めっきレジストがドライフィルムであればラミネート法等により積層する。めっきレジスト28を積層後、乾燥等の処理により、めっきレジストを硬化させ、めっきレジストが感光性であればフォトプロセス等により、めっきレジストが非感光性であればレーザー加工法等により、支持基板24の開口部30を形成したい箇所にめっきレジストを形成する。その後、めっきレジストの開口部に電解めっき法又は無電解めっき法により、支持基板24とは異なる金属材料を析出させ、めっきレジストを除去することにより、支持基板24の開口部30を形成したい箇所以外に対して金属材料による耐エッチングマスクを形成する。また、支持基板24上に金属材料を設け、この金属材料上の、支持基板24の開口部30を形成したい箇所に保護膜を形成し、不要な金属材料をエッチングした後に、保護膜を剥離して支持基板24の開口部30を形成したい箇所以外に耐エッチングマスクを設けることもできる。
次に、上述の耐エッチングマスクを保護膜として、エッチング液によって支持基板24を基体10が露出するまでエッチングし、開口部30を設ける(ステップ2)。
次に、この開口部30から露出した基体10の面に、錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなる半田ボール19を介して半導体素子20と基体10とをフリップチップ接続する。その後、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21を注入し、充填する(ステップ3)。
次に、上述の第1実施形態に係る配線基板101の製造方法のステップ3乃至7と同様に、支持基板24をエッチングし、金属ポスト11を形成する(ステップ4)。これにより、本実施形態に係る配線基板1014が得られる。
本実施形態に係る半導体装置1014は、上述の第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に、半導体素子20が実装されているため、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果を有している。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に、半導体素子20が実装された構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108、第9実施形態に係る配線基板109又は第10実施形態に係る配線基板110の金属ポストを有する面に、半導体素子20が実装されていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
また、必要に応じて、半導体素子20が実装された部位を樹脂モールド17で覆うこともできる。この場合は、樹脂モールド17によって覆わない部分の支持基板24には樹脂モールド17がかからない様にマスクを施すか又は樹脂モールド17を形成した後に研磨等を行い、支持基板24の表面を露出させる。
また、本実施形態に係る半導体装置は、半導体素子を搭載する工程及び金属ポストを形成する工程のいずれの工程を先に行ってもよいため、プロセスの自由度が高い。
次に、本発明の第15実施形態について説明する。図31は、本実施形態に係る半導体装置1015を示す模式的断面図である。図31において、図1乃至30と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第14実施形態では、基体10の半導体素子20が実装されている面が露出しているのに対し、本実施形態においては、図31に示すように、基体10の半導体素子20が実装されている面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われている点が異なり、それ以外は第14実施形態と同様の構造を有している。
樹脂モールド17は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料からなり、金型を使用したトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法により形成することができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置1015の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体装置1015は、図28に示す第14実施形態に係る半導体装置1014において、金属ポスト11を有し、半導体素子20が実装された面に対し、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料等を、金型を使用したトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法等によって金属ポスト11上面が完全に埋没するように供給する。そして、樹脂モールド17の表面から金属ポスト11上面が露出するまで研磨等を行う。これにより、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上にあり、平坦化された本実施形態に係る半導体装置1015を得ることができる。
本実施形態に係る半導体装置1015は、上述の第14実施形態に係る半導体装置1014と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11及び半導体素子20が樹脂モールド17で覆われているため、金属ポスト11及び半導体素子20を保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることで半導体装置全体の剛性を高めることができ、半導体装置1015の信頼性が向上する。また、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上にあり、平坦化されているため、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合、接続が容易になる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に、半導体素子20が実装され、この面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われた構造例について説明したが、これに限定されず、第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108又は第9実施形態に係る配線基板109の金属ポストを有する面に、半導体素子20が実装され、この面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入するアンダーフィル樹脂21と樹脂モールド17は同一の材料からなるものを使用することもできる。このとき、アンダーフィル樹脂21を基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入する工程と、樹脂モールド17を形成する工程を同時に行うこともできる。
次に、本発明の第16実施形態について説明する。図32は、本実施形態に係る半導体装置1016を示す模式的断面図である。図32において、図1乃至31と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第15実施形態に係る半導体装置1015は、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置しているのに対し、本実施形態においては、図30に示すように、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも内側に位置している点が第15実施形態と異なり、それ以外は第15実施形態と同様の構造を有している。
次に、本実施形態に係る半導体装置1016の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体装置1016は、上述の第15実施形態に係る半導体装置1015に対し、金属ポスト11上面を、所望の深さだけ樹脂モールド17の表面よりも内側に位置するようにウェットエッチング又はドライエッチングによってエッチングを行うことによって得られる。
本実施形態に係る半導体装置1016は、上述の第14実施形態に係る半導体装置1014と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11及び半導体素子20が樹脂モールド17で覆われているため、金属ポスト11及び半導体素子20を保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることで半導体装置全体の剛性を高めることができ、半導体装置1016の信頼性が向上する。また、金属ポスト11下面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも内側に窪んで位置していることにより、金属ポスト11上面に半田ボール等を形成する際に、樹脂モールド17がレジストとして機能し、この窪んでいる部分のみに半田ボール等を形成することができるため、別途半田ボール形成のためのレジストパターンを設ける必要がない。このため、工程数を削減することができ、低コストで製造することができる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に、半導体素子20が実装され、この面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108又は第9実施形態に係る配線基板109の金属ポストを有する面に、半導体素子20が実装され、この面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入するアンダーフィル樹脂21と樹脂モールド17は同一の材料からなるものを使用することもできる。このとき、アンダーフィル樹脂21を基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入する工程と、樹脂モールド17を形成する工程を同時に行うこともできる。
次に、本発明の第17実施形態について説明する。図33は、本実施形態に係る半導体装置1017を示す模式的断面図である。図33において、図1乃至32と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第15実施形態に係る半導体装置1015は、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置しているのに対し、本実施形態においては、図33に示すように、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも外側に突出している点が第15実施形態と異なり、それ以外は第15実施形態と同様の構造を有している。
次に、本実施形態に係る半導体装置1017の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体装置1017は、上述の第14実施形態に係る半導体装置1014の金属ポスト11が設けられている面に対し、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料等を、トランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法等によって供給する際に、金属ポスト11上面を埋没させないよう供給することによって得られる。
本実施形態に係る半導体装置1017は、上述の第14実施形態に係る半導体装置1014と同様の動作及び効果に加え、金属ポスト11及び半導体素子20が樹脂モールド17で覆われているため、金属ポスト11及び半導体素子20を保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることで半導体装置全体の剛性を高めることができ、半導体装置1017の信頼性が向上する。また、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも突出していることにより、金属ポスト11上面に半導体装置等を搭載する際の狭ピッチ化に対応することができる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面に、半導体素子20が実装され、この面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108又は第9実施形態に係る配線基板109の金属ポストを有する面に、半導体素子20が実装され、この面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入するアンダーフィル樹脂21と樹脂モールド17は同一の材料からなるものを使用することもできる。このとき、アンダーフィル樹脂21を基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入する工程と、樹脂モールド17を形成する工程を同時に行うこともできる。
次に、本発明の第18実施形態について説明する。図34は、本実施形態に係る半導体装置1018を示す模式的断面図である。図34において、図1乃至33と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図34に示すように、本実施形態に係る半導体装置1018は、図1(a)に示す上述の第1実施形態の配線基板101の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が半田ボール19を介してフリップチップ接続され、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている。これにより、本実施形態に係る半導体装置1018が構成されている。
半田ボール19は、半田材料からなる微小ボールで、めっき法、ボール転写又は印刷法等により形成され、また、半田材料としては錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなるものを使用することができる。また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであり、エポキシ材料等にシリカフィラー等が添加された材料からなるものを使用することができる。
本実施形態に係る半導体装置1018は、上述の第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装されているため、上述の第1実施形態に係る配線基板101と同様の動作及び効果を有している。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装された構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108、第9実施形態に係る配線基板109又は第10実施形態に係る配線基板110の金属ポストを有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装されていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に、複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
次に、本発明の第19実施形態について説明する。図35は、本実施形態に係る半導体装置1019を示す模式的断面図である。図35において、図1乃至34と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第18実施形態では、基体10の半導体素子20が実装されている面が両面とも露出しているのに対し、本実施形態においては、図35に示すように、基体10の金属ポスト11が設けられている面と反対側の面が樹脂モールド17によって覆われている点が異なり、それ以外は第18実施形態と同様の構造を有している。
半田ボール19は、半田材料からなる微小ボールで、めっき法、ボール転写又は印刷法等により形成され、また、半田材料としては錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなるものを使用することができる。また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであり、エポキシ材料等にシリカフィラー等が添加された材料からなるものを使用することができる。
本実施形態に係る半導体装置1019は、上述の第18実施形態に係る半導体装置1018と同様の動作及び効果に加え、基体10の金属ポスト11が設けられている面と反対側の面が樹脂モールド17によって覆われているため、この面に実装されている半導体素子20を外部からの衝撃等から保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることによって、半導体装置全体の剛性を高くすることができ、半導体装置1019の信頼性が向上する。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装され、金属ポスト11を有する面と反対側の面が樹脂モールド17で覆われた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108、第9実施形態に係る配線基板109又は第10実施形態に係る配線基板110の金属ポストを有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装され、金属ポスト11を有する面と反対側の面が樹脂モールド17で覆われていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入するアンダーフィル樹脂21と樹脂モールド17は同一の材料からなるものを使用することもできる。このとき、アンダーフィル樹脂21を基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入する工程と、樹脂モールド17を形成する工程を同時に行うこともできる。
次に、本発明の第20実施形態について説明する。図36は、本実施形態に係る半導体装置1020を示す模式的断面図である。図36において、図1乃至35と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第18実施形態では、基体10の半導体素子20が実装されている面が両面とも露出しているのに対し、本実施形態においては、図36に示すように、基体10の金属ポスト11が設けられている面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われている点が異なり、それ以外は第18実施形態と同様の構造を有している。
半田ボール19は、半田材料からなる微小ボールで、めっき法、ボール転写又は印刷法等により形成され、また、半田材料としては錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなるものを使用することができる。また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであり、エポキシ材料等にシリカフィラー等が添加された材料からなるものを使用することができる。
本実施形態に係る半導体装置1020は、上述の第18実施形態に係る半導体装置1018と同様の動作及び効果に加え、基体10の金属ポスト11が設けられている面が樹脂モールド17によって覆われているため、この面に実装されている半導体素子20を外部からの衝撃等から保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることによって、半導体装置全体の剛性を高くすることができ、半導体装置1020の信頼性が向上する。また、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上にあり、平坦化されているため、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合、接続が容易になる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装され、金属ポスト11を有する面が樹脂モールド17で覆われた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108又は第9実施形態に係る配線基板109の金属ポストを有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装され、金属ポスト11を有する面が樹脂モールド17で覆われていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入するアンダーフィル樹脂21と樹脂モールド17は同一の材料からなるものを使用することもできる。このとき、アンダーフィル樹脂21を基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入する工程と、樹脂モールド17を形成する工程を同時に行うこともできる。
更に、本実施形態においては、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置している例について説明したが、これに限定されず、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも内側に窪んで位置していてもよい。この場合、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合に接続が容易になる効果の代わりに、金属ポスト11上面に半田ボール等を形成する際に、樹脂モールド17がレジストとして機能し、この窪んでいる部分のみに半田ボール等を形成することができるため、別途半田ボール形成のためのレジストパターンを設ける必要がないため、工程数を削減することができ、低コストで製造することができるという効果を有する。また、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも外側に突出していてもよく、この場合、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合に接続が容易になる効果の代わりに、金属ポスト11上面に半導体装置等を搭載する際の狭ピッチ化に対応することができるという効果を有する。
次に、本発明の第21実施形態について説明する。図37は、本実施形態に係る半導体装置1021を示す模式的断面図である。図37において、図1乃至36と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
上述の第18実施形態では、基体10の半導体素子20が実装されている面が両面とも露出しているのに対し、本実施形態においては、図37に示すように、基体10の金属ポスト11が設けられている面が、金属ポスト11の上面のみが露出するように樹脂モールド17によって覆われ、基体10の金属ポスト11が設けられている面の反対側の面においても樹脂モールド17によって覆われている点が異なり、それ以外は第18実施形態と同様の構造を有している。
半田ボール19は、半田材料からなる微小ボールで、めっき法、ボール転写又は印刷法等により形成され、また、半田材料としては錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料等からなるものを使用することができる。また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであり、エポキシ材料等にシリカフィラー等が添加された材料からなるものを使用することができる。
本実施形態に係る半導体装置1021は、上述の第18実施形態に係る半導体装置1018と同様の動作及び効果に加え、基体10の金属ポスト11が設けられている面及びこの反対側の面の両面が樹脂モールド17によって覆われているため、基体10の両面に実装されている半導体素子20を外部からの衝撃等から保護することができる。また、樹脂モールド17を設けることによって、半導体装置全体の剛性を高くすることができ、半導体装置1021の信頼性が向上する。また、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上にあり、平坦化されているため、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合、接続が容易になる。
本実施形態においては、第1実施形態に係る配線基板101の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装され、金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面が樹脂モールド17で覆われた構造例について説明したが、これに限定されず、上述の第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第4実施形態に係る配線基板104、第8実施形態に係る配線基板108又は第9実施形態に係る配線基板109の金属ポストを有する面及びこの反対側の面の両面に、半導体素子20が実装され、金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面が樹脂モールド17で覆われていてもよい。また、本実施形態においては、1個の半導体素子20が実装された例を説明したが、これに限定されず、配線基板の金属ポスト11を有する面及びこの反対側の面の両面に複数個の半導体素子20が搭載されていてもよい。
また、本実施形態においては、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。
また、アンダーフィル樹脂21は、半導体素子20と半田ボール19との熱膨張率差を小さくし、半田ボール19が破壊することを防止するものであるため、半田ボール19が高い信頼性を確保できる強度を有していれば、必ずしも基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている必要はない。
基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入するアンダーフィル樹脂21と樹脂モールド17は同一の材料からなるものを使用することもできる。このとき、アンダーフィル樹脂21を基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間に注入する工程と、樹脂モールド17を形成する工程を同時に行うこともできる。
更に、本実施形態においては、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置している例について説明したが、これに限定されず、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも内側に窪んで位置していてもよい。この場合、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合に接続が容易になる効果の代わりに、金属ポスト11上面に半田ボール等を形成する際に、樹脂モールド17がレジストとして機能し、この窪んでいる部分のみに半田ボール等を形成することができるため、別途半田ボール形成のためのレジストパターンを設ける必要がないため、工程数を削減することができ、低コストで製造することができるという効果を有する。また、金属ポスト11上面が樹脂モールド17の表面と同一面よりも外側に突出していてもよく、この場合、金属ポスト11上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合に接続が容易になる効果の代わりに、金属ポスト11上面に半導体装置等を搭載する際の狭ピッチ化に対応することができるという効果を有する。
次に、本発明の第22実施形態について説明する。図38は、本実施形態に係る半導体装置モジュール1022を示す模式的断面図、図39(a)及び(b)は、本実施形態に係る半導体装置モジュール1022の製造方法の一例を工程順に示す模式的断面図である。図38及び39において、図1乃至37と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る半導体装置モジュール1022は、図38に示すように、絶縁層12の裏面上に形成された下層配線13と絶縁層12の表面に、表面を露出して形成された上層配線14とが形成され、下層配線13上にはソルダーレジスト16が設けられ、ソルダーレジスト16の開口部において下層配線13に接合材料31が設けられている。そして、この接合材料31が設けられた下層配線13と、この下層配線13に対応する位置に形成された上層配線14とがビア15によって接続され、この上層配線14上には、側面に1個の凸部が形成された金属ポスト11が接続されている。また、表面を露出して形成された上層配線14には、半導体素子20が半田ボール19を介してフリップチップ接続され、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている。そして、上層配線14及び半導体素子20の上から絶縁層12の全面に樹脂モールド17が形成され、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置している。ここで、下層配線13、上層配線14及びビア15を配線層26とする。
また、一方、絶縁層12の裏面上に形成された下層配線13と絶縁層12の表面に、表面を露出して形成された上層配線14とが形成され、下層配線13上にはソルダーレジスト16が設けられ、ソルダーレジスト16の開口部において下層配線13に接合材料31が設けられている。そして、この接合材料31が設けられた下層配線13と、この下層配線13に対応する位置に形成された上層配線14とがビア15によって接続されている。また、表面を露出して形成された上層配線14には、半導体素子20が半田ボール19を介してフリップチップ接続され、基体10、半導体素子20及び半田ボール19の隙間にアンダーフィル樹脂21が注入されている。そして、この接合材料31が、上述の金属ポスト11に接続されている。これにより、本実施形態に係る半導体装置モジュール1022が構成されている。本実施形態に係る半導体装置1022において、金属ポスト11は外部端子部として機能し、2個の半導体装置が積層、即ちパッケージスタックされている。ここで、金属ポスト11は、少なくとも電気的に外部の素子と接続させる機能があればよい。
次に、本実施形態に係る半導体装置モジュール1022の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体装置モジュール1022は、上述の第14実施形態に係る半導体装置1014において、金属ポスト11はその側面に凸部が形成され、またその上面に凹部が形成され、基体10が1層の配線層と2層の絶縁層とから構成されているものに対し、基体10の、金属ポスト11が設けられ半導体素子20が実装された面に対し、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料等を、金型を使用したトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法等によって金属ポスト11上面が完全に埋没するように供給する。そして、樹脂モールド17の表面から金属ポスト11上面が露出するまで研磨等を行う。これにより、金属ポスト11上面と樹脂モールド17の表面とが同一面上に位置する。
次に、基体10の金属ポスト11が設けられ、半導体素子20が実装された面の反対側の面において、絶縁層16から露出した下層配線13に、接合材料31を形成する。接合金属31は、例えば半田材料を使用することができる。
次に、金属ポスト11の表面に、搭載機等を使用して、金属ポストを有していない配線基板に半導体素子20が実装され、樹脂モールド17で埋め込まれて構成された半導体装置の接続材料31を位置合わせして載置する(ステップ1)。
次に、この状態で、リフロー炉に投入し、接合材料31の融点以上の温度を与えることで、接合材料31と金属ポスト11とが接続される(ステップ2)。このとき、リフローによる接続方法ではなく、搭載機により接合材料31を溶融させ、接合材料31と金属ポスト11とを接続する方法等を使用してもよい。金属ポスト11は外部端子部として機能する。外部端子の機能としては、少なくとも電気的に外部の素子と接続させる機能があればよい。
本実施形態においては、第4実施形態において説明した配線基板を例として使用していているが、これに限定されず、第1、上述の第1実施形態に係る配線基板101、第2実施形態に係る配線基板102、第3実施形態に係る配線基板103、第5実施形態に係る配線基板105、第7実施形態に係る配線基板107、第8実施形態に係る配線基板108又は第9実施形態に係る配線基板109を使用してもよい。また、本実施形態においては、夫々の半導体装置において実装されている半導体素子20を1個としたが、これに限定されず、複数個の半導体素子20が実装されていてもよい。また、半導体素子20と基体10との接続形態が、半田ボール19を介したフリップチップ接続によるものについて記載したが、これに限定されず、半導体素子20と基体10との接続形態がワイヤーボンディングによる接続であってもよい。更に、本実施形態においては、2個の半導体装置を積層する例について説明しているが、これに限定されず、3個以上積層することもできる。
本実施形態に係る半導体装置モジュール1022は、パッケージスタック構造により、半導体装置を複数段積層することが可能であり、半導体素子の組み合わせの自由度が高く、メモリ容量変更等に対するプロセスの柔軟度が高い等の利点を有している。
なお、上述の各実施形態において、配線基板の所望の位置に、回路のノイズフィルターの役割を果たすコンデンサが設けられていてもよい。コンデンサを構成する誘電体材料としては、酸化チタン、酸化タンタル、Al2O3、SiO2、ZrO2、HfO2又はNb2O5等の金属酸化物、BST(BaxSr1−xTiO3)、PZT(PbZrxTi1−xO3)又はPLZT(Pb1−yLayZrxTi1−xO3)等のペロブスカイト系材料若しくはSrBi2Ta2O9等のBi系層状化合物を使用することができる。但し、0≦x≦1、0<y<1である。また、コンデンサを構成する誘電体材料として、無機材料及び磁性材料を混合した有機材料等を使用してもよい。
本発明によれば、少なくとも1個の金属ポストが、その縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有していることにより、金属ポストの外周に埋め込まれる樹脂モールドとの接触面積が大きいため、金属ポストと樹脂モールドとの密着強度が向上する。これにより、金属ポストと樹脂モールドとの間に隙間が生じる可能性が低くなり、この隙間に水蒸気又は不純物等が侵入し、金属ポスト間が短絡を起こす虞が減少し、配線基板の長期接続信頼性が向上する。また、少なくとも1個の金属ポストが、その縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有していることで、この凸部の上下に存在する凹部が応力分配として機能し、金属ポスト上面及び金属ポスト下面における接続点に応力が集中することを防ぎ、樹脂モールドとの応力を緩和し、高い信頼性を得ることができる。また、高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する金属ポストは、金属ポストの外周に埋め込まれる樹脂モールとの接触面積が大きいため、金属ポストと樹脂モールドとの密着強度が向上し、これにより、上述の如く配線基板の長期接続信頼性が向上する。このように、配線基板が有する金属ポストの形状を工夫することにより、他の部品等を作成することなく上述の効果を得ることができる。また、基体に設ける金属ポストは様々な形状で形成することが可能であるため、設計の自由度が高い。
また、本発明によれば、パッケージスタック等の外部端子として機能する金属ポストを低コスト且つ簡便に、高アスペクト比且つ狭ピッチに形成できる。
また、本発明に係る配線基板の製造方法は、第1エッチング工程による金属板のサイドエッチングにより生じる耐エッチングマスクの傘部の少なくとも一部を折り曲げて第2エッチングのマスクとして使用するため、マスクのパターニングを1回しか必要とせず、また、新たな材料を使用する必要がないため、低コストで短い処理時間で形成することができる。
また、本発明に係る半導体装置は、配線基板の金属ポストを有する面及び/又は配線基板の金属ポストを有する面の反対側の面に半導体素子を接続することができ、設計の自由度が高い。更に、金属ポストの上面が樹脂モールド層に露出するように埋め込まれ、この金属ポストの表面と樹脂モールド層の表面との位置関係を自由に設定することができるため、接合部での自由度も高い。
また、半導体装置の製造方法において、半導体素子を搭載する工程及び金属ポストを形成する工程は、いずれの工程を先に行ってもよく、また、半導体素子に対する樹脂モールドの形成及び金属ポストに対する樹脂モールドの形成は、いずれを先に行ってもよく、また、同時に行ってもよいことから、プロセスの自由度が高い。
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とからなる基体と、前記基体の一方の面に設けられた複数個の金属ポストと、を有し、少なくとも1個の前記金属ポストはその縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有し、前記金属ポストの高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストであることを特徴とする配線基板。
(付記2)
前記異形ポストは、少なくとも一部が前記基体に電気的に接続されていないことを特徴とする付記1に記載の配線基板。
(付記3)
前記基体は上層配線及び下層配線を有し、前記金属ポストが設けられた面の前記上層配線又は前記下層配線は、前記基体の絶縁層と同一面よりも内側に位置していることを特徴とする付記1又は2に記載の配線基板。
(付記4)
前記金属ポストは樹脂モールドに埋め込まれ、前記金属ポストの前記基体と接する面の反対側の面が、前記樹脂モールドの表面と同一面上に位置していることを特徴とする付記1乃至3のいずれか一つに記載の配線基板。
(付記5)
前記金属ポストは樹脂モールドに埋め込まれ、前記金属ポストの前記基体と接する面の反対側の面が、前記樹脂モールドの表面よりも内側に位置していることを特徴とする付記1乃至3のいずれか一つに記載の配線基板。
(付記6)
前記金属ポストは樹脂モールドに埋め込まれ、前記金属ポストの前記基体と接する面の反対側の面が、前記樹脂モールドの表面よりも外側に位置していることを特徴とする付記1乃至3のいずれか一つに記載の配線基板。
(付記7)
前記異形ポストの先端面からその側面の少なくとも一部にかけて皮膜が設けられていることを特徴とする付記1乃至6のいずれか一つに記載の配線基板。
(付記8)
前記皮膜の厚さは、0.01乃至100μmであることを特徴とする付記1乃至7のいずれか一つに記載の配線基板。
(付記9)
前記皮膜は、少なくとも1種類の有機材料からなることを特徴とする付記7又は8に記載の配線基板。
(付記10)
前記皮膜は、前記異形ポストの金属材料とは異なる少なくとも1種類の金属材料からなることを特徴とする付記7又は8記載の配線基板。
(付記11)
前記金属ポストの先端面からその側面の少なくとも一部にかけて、半田材料からなる金属ボールが設けられていることを特徴とする付記1乃至10のいずれか一つに記載の配線基板。
(付記12)
付記1乃至11のいずれか一つに記載の配線基板と、前記配線基板に接続された少なくとも1個の半導体素子と、を有することを特徴とする半導体装置。
(付記13)
前記半導体素子は、低融点金属又は導電性樹脂のいずれか一方の材料により前記配線基板にフリップチップ接続されていることを特徴とする付記12に記載の半導体装置。
(付記14)
前記半導体素子は、金を主材料とするワイヤーにより前記配線基板にワイヤーボンディング接続されていることを特徴とする付記12に記載の半導体装置。
(付記15)
前記半導体素子は、低融点金属、有機樹脂及び金属混入樹脂からなる群から選択された少なくとも1種類の材料により前記配線基板に固定されていることを特徴とする付記13乃至14のいずれか一つに記載の半導体装置。
(付記16)
前記半導体素子は、前記配線基板の金属ポストを有する面及びその反対側の面の少なくとも一方に接続されていることを特徴とする付記12乃至15のいずれか一つに記載の半導体装置。
(付記17)
前記半導体素子は、樹脂モールドに埋め込まれていることを特徴とする付記12乃至16のいずれか一つに記載の半導体装置。
(付記18)
前記金属ポストは、前記樹脂モールドに前記配線基板と接する面の反対側の面が露出するように埋め込まれ、前記金属ポストの表面と前記樹脂モールドの表面とが同一面上に位置していることを特徴とする付記17に記載の半導体装置。
(付記19)
前記金属ポストは、前記樹脂モールドに前記配線基板と接する面の反対側の面が露出するように埋め込まれ、前記金属ポストの表面が前記樹脂モールドの表面よりも内側に位置していることを特徴とする付記17に記載の半導体装置。
(付記20)
前記金属ポストは、前記樹脂モールドに前記配線基板と接する面の反対側の面が露出するように埋め込まれ、前記金属ポストの表面が前記樹脂モールドの表面よりも外側に位置していることを特徴とする付記17に記載の半導体装置。
(付記21)
付記12乃至20のいずれか一つに記載の半導体装置の前記金属ポストは、他の半導体装置との接続部として使用されていることを特徴とする半導体装置モジュール。
(付記22)
金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記基体と接する面と反対側の面にエッチング耐性を有する第1のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターンの開口部から露出した前記金属板をエッチングする第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程による前記金属板のサイドエッチングにより生じる前記第1のマスクパターンのマスク傘部の少なくとも一部を前記金属板側に隙間を設けて折り曲げて第2のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンに被覆されていない部分の前記金属板をエッチングして前記基体を露出させて金属ポストを形成する第2エッチング工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンを剥離する工程と、を有し、前記金属ポストのうち、前記第2のマスクパターンに被覆された金属ポストはその縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有し、前記金属ポストの高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストであることを特徴とする配線基板の製造方法。
(付記23)
金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記基体と接する面と反対側の面にエッチング耐性を有する第1のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターンの開口部から露出した前記金属板をエッチングする第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程による前記金属板のサイドエッチングにより生じる前記第1のマスクパターンのマスク傘部の少なくとも一部を前記金属板側に隙間を設けて折り曲げて第2のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンに被覆されていない部分の前記金属板をエッチングする第2エッチング工程と、前記第2のマスクパターンを形成する工程及び前記第2エッチング工程を少なくとも2回行い前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンに被覆されていない部分の前記金属板をエッチングして前記基体を露出させて金属ポストを形成する工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンを剥離する工程と、を有し、前記金属ポストのうち、前記第2のマスクパターンに被覆された金属ポストはその縦断面形状が少なくとも2個の凸部を有し、前記金属ポストの高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストであることを特徴とする配線基板の製造方法。
(付記24)
前記マスク傘部を圧力により前記金属板側に折り曲げることを特徴とする付記22又は23に記載の配線基板の製造方法。
(付記25)
前記マスク傘部を熱処理により前記金属板側に折り曲げることを特徴とする付記22又は23に記載の配線基板の製造方法。
(付記26)
前記第2のマスクパターンを剥離しないことを特徴とする付記22乃至25のいずれか一つに記載の配線基板の製造方法。
(付記27)
付記24乃至26のいずれか一つに記載の配線基板の製造方法により製造された配線基板に半導体素子を実装する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記28)
半導体素子を配線基板の金属ポストを有する面に接続する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子とを個別に又は同時に樹脂で埋め込む工程と、を有することを特徴とする付記27に記載の半導体装置の製造方法。
(付記29)
金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記半導体素子を搭載する箇所に開口部を設けて前記基体を露出させる工程と、前記開口部から露出した前記基体に前記半導体素子を搭載する工程と、前記金属板に金属ポストを形成する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子を個別に又は同時に樹脂で埋め込む工程と、を有することを特徴とする付記28に記載の半導体装置の製造方法。
(付記30)
半導体素子を配線基板の金属ポストを有する面の反対側の面に接続する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子とを個別に又は同時に樹脂で埋め込む工程と、を有することを特徴とする付記27に記載の半導体装置の製造方法。
(付記31)
金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記基体側に半導体素子を搭載する工程と、前記金属板をエッチングすることにより金属ポストを形成する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子とを個別に又は同時に樹脂モールドで埋め込む工程と、を有することを特徴とする付記27に記載の半導体装置の製造方法。
(付記32)
前記半導体素子を、前記基体の両面に実装することを特徴とする付記27に記載の半導体装置の製造方法。
(付記33)
付記27乃至32のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法により作製された複数個の半導体装置を、金属ポストを他の半導体装置との接続部として使用し、積層することを特徴とする半導体装置モジュールの製造方法。
(手段)
付記に係る配線基板は、少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とからなる基体と、前記基体の一方の面に設けられた複数個の金属ポストと、を有し、少なくとも1個の前記金属ポストはその縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有し、前記金属ポストの高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストであることを特徴とする。
その縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有し、また、その高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストは、その縦断面形状に凸部を有しておらず、また、その横断面形状が円形状の金属ポストに比べ、外周に埋め込まれる樹脂モールドとの接触面積が増大する。これにより、異形ポストと樹脂モールドとの密着強度が向上し、異形ポストと樹脂モールドとの間に隙間が生じる可能性が低くなり、これにより配線基板の長期接続信頼性が向上する。また、異形ポストの縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有していることで、この凸部の上下に存在する凹部が応力分配として機能し、他の配線基板等と接する先端面である異形ポスト上面及び基体と接する異形ポスト下面における接続点に応力が集中することを防ぎ、樹脂モールドとの応力を緩和し、高い信頼性を得ることができる。これらの作用は、他の部品等を作成することなく、金属ポストの形状を工夫することにより得ることができる。
前記異形ポストは、少なくとも一部が前記基体に電気的に接続されていなくてもよい。
基体に金属ポストを設ける工程において、同時に電気的に接続されていない異形ポストを設けることによって、配線基板が有する金属ポストの個数を増加させ、これにより金属ポストと金属ポストの外周に埋め込まれる樹脂モールドとの接触面積が増大し、更に密着強度を向上させることができる。
前記基体は上層配線及び下層配線を有し、前記金属ポストが設けられた面の前記上層配線又は前記下層配線は、前記基体の絶縁層と同一面よりも内側に位置していてもよい。
前記金属ポストは樹脂モールドに埋め込まれ、前記金属ポストの前記基体と接する面の反対側の面が、前記樹脂モールドの表面と同一面上に位置していてもよい。
金属ポスト上面と樹脂モールドの表面とが同一面上にあり、平坦化されていることにより、金属ポスト上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合、接続が容易になる。
前記金属ポストは樹脂モールドに埋め込まれ、前記金属ポストの前記基体と接する面の反対側の面が、前記樹脂モールドの表面よりも内側に位置していてもよい。
これにより、金属ポスト上面に半田ボール等を形成する際に、樹脂モールドがレジストとして機能し、この窪んでいる部分のみに半田ボール等を形成することができるため、別途半田ボール形成のためのレジストパターンを設ける必要がない。このため、工程数を削減することができ、低コストで製造することができる。
前記金属ポストは樹脂モールドに埋め込まれ、前記金属ポストの前記基体と接する面の反対側の面が、前記樹脂モールドの表面よりも外側に位置していてもよい。
前記金属ポスト上面が、樹脂モールドの表面よりも突出していることにより、金属ポスト上面に半導体素子を搭載する際の狭ピッチ化に対応することができる。
前記異形ポストの先端面からその側面の少なくとも一部にかけて皮膜が設けられていてもよい。これにより、異形ポストの酸化を防止することができる。
前記皮膜の厚さは、0.01乃至100μmとすることができる。
前記皮膜は、少なくとも1種類の有機材料によって形成することができる。
前記異形ポストの先端面からその側面の少なくとも一部にかけて、例えば絶縁性の有機材料による皮膜が設けられることにより、この皮膜が設けられた異形ポストは、金属ポストを外部端子として配線基板を外部の素子と接続する際に、この外部の素子に対し、電気的に絶縁することができる。
前記皮膜は、前記異形ポストの金属材料とは異なる少なくとも1種類の金属材料によって形成することもできる。
これにより、異形ポストが他の配線基板又は半導体装置等と電気的に接続される場合に、金属材料からなる皮膜が接合間の応力を緩和し、また、異形ポストの電気抵抗を低下させることができる。さらに、皮膜を半田等によって形成することで、新たな接続金属を形成することなく、皮膜を接続金属として機能させることもできる。
前記金属ポストの先端面からその側面の少なくとも一部にかけて、半田材料からなる金属ボールが設けられていてもよい。
付記に係る半導体装置は、上述の配線基板と、前記配線基板に接続された少なくとも1個の半導体素子と、を有することを特徴とする。
また、前記半導体素子は、低融点金属又は導電性樹脂のいずれか一方の材料により前記配線基板にフリップチップ接続されていてもよい。
また、前記半導体素子は、金を主材料とするワイヤーにより前記配線基板にワイヤーボンディング接続されていてもよい。
前記半導体素子は、低融点金属、有機樹脂及び金属混入樹脂からなる群から選択された少なくとも1種類の材料により前記配線基板に固定されることができる。
前記半導体素子は、前記配線基板の金属ポストを有する面及びその反対側の面の少なくとも一方に接続されることができる。
前記半導体素子は、樹脂モールドに埋め込まれていてもよい。
前記金属ポストは、前記樹脂モールドに前記配線基板と接する面の反対側の面が露出するように埋め込まれ、前記金属ポストの表面と前記樹脂モールドの表面とが同一面上に位置していてもよい。
金属ポスト上面と樹脂モールドの表面とが同一面上にあり、平坦化されていることにより、金属ポスト上面を他の配線基板又は半導体装置等に接続する場合、接続が容易になる。
前記金属ポストは、前記樹脂モールドに前記配線基板と接する面の反対側の面が露出するように埋め込まれ、前記金属ポストの表面が前記樹脂モールドの表面よりも内側に位置していてもよい。
これにより、金属ポスト上面に半田ボール等を形成する際に、樹脂モールドがレジストとして機能し、この窪んでいる部分のみに半田ボール等を形成することができるため、別途半田ボール形成のためのレジストパターンを設ける必要がない。このため、工程数を削減することができ、低コストで製造することができる。
前記金属ポストは、前記樹脂モールドに前記配線基板と接する面の反対側の面が露出するように埋め込まれ、前記金属ポストの表面が前記樹脂モールドの表面よりも外側に位置していてもよい。
前記金属ポスト上面が、樹脂モールドの表面よりも突出していることにより、金属ポスト上面に半導体素子を搭載する際の狭ピッチ化に対応することができる。
付記に係る半導体装置モジュールは、上述の半導体装置の前記金属ポストが他の半導体装置との接続部として使用され、前記金属ポストによって上述の半導体装置と他の半導体装置とが接続されていることを特徴とする。
付記に係る配線基板の製造方法は、金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記基体と接する面と反対側の面にエッチング耐性を有する第1のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターンの開口部から露出した前記金属板をエッチングする第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程による前記金属板のサイドエッチングにより生じる前記第1のマスクパターンのマスク傘部の少なくとも一部を前記金属板側に隙間を設けて折り曲げて第2のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンに被覆されていない部分の前記金属板をエッチングして前記基体を露出させて金属ポストを形成する第2エッチング工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンを剥離する工程と、を有し、前記金属ポストのうち、前記第2のマスクパターンに被覆された金属ポストはその縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有し、前記金属ポストの高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストであることを特徴とする。
従来技術において、サイドエッチングを低減した金属ポストの形成方法は、マスクパターンを形成し、第1エッチングを行った後に、開口部の壁面に再度マスクを形成する必要があったため、最低でも2回のパターニングが必要とであり、材料コストが高く、処理時間が長いという問題点がある。それに対し、付記に係る配線基板の製造方法は、第1エッチングを行った後、第1エッチングマスクをそのまま使用するか又は第1エッチングによる金属板のサイドエッチングにより生じるマスク傘部を折り曲げて第2エッチングのマスクとして使用するため、マスクのパターニングを1回しか必要とせず、また、新たな材料を使用する必要がないため、低コストで短い処理時間で形成することができる。
付記に係る他の配線基板の製造方法は、金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記基体と接する面と反対側の面にエッチング耐性を有する第1のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターンの開口部から露出した前記金属板をエッチングする第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程による前記金属板のサイドエッチングにより生じる前記第1のマスクパターンのマスク傘部の少なくとも一部を前記金属板側に隙間を設けて折り曲げて第2のマスクパターンを形成する工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンに被覆されていない部分の前記金属板をエッチングする第2エッチング工程と、前記第2のマスクパターンを形成する工程及び前記第2エッチング工程を少なくとも2回行い前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンに被覆されていない部分の前記金属板をエッチングして前記基体を露出させて金属ポストを形成する工程と、前記第1のマスクパターン及び前記第2のマスクパターンを剥離する工程と、を有し、前記金属ポストのうち、前記第2のマスクパターンに被覆された金属ポストはその縦断面形状が少なくとも2個の凸部を有し、前記金属ポストの高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストであることを特徴とする。
マスク傘部を金属板側に隙間を設けて折り曲げ第2のマスクパターン形成することで、この隙間に第2エッチングの際にエッチング液が侵入し、この隙間において壁面がエッチングされる。これにより壁面と第2のマスクパターンとの間に設けられた隙間の数の凹部が形成される。
前記マスク傘部を圧力により前記金属板側に折り曲げることができる。
また、前記マスク傘部を熱処理により前記金属板側に折り曲げることもできる。
前記第2のマスクパターンは剥離されなくてもよい。
付記に係る半導体装置の製造方法は、上述の配線基板の製造方法により製造された配線基板に半導体素子を実装する工程を有することを特徴とする。
また、付記に係る半導体装置の製造方法は、半導体素子を配線基板の金属ポストを有する面に接続する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子とを個別に又は同時に樹脂で埋め込む工程と、を有していてもよい。
また、金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記半導体素子を搭載する箇所に開口部を設けて前記基体を露出させる工程と、前記開口部から露出した前記基体に前記半導体素子を搭載する工程と、前記金属板に金属ポストを形成する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子を個別に又は同時に樹脂で埋め込む工程と、を有していてもよい。
半導体素子を配線基板の金属ポストを有する面と反対側の面に接続する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子とを個別に又は同時に樹脂で埋め込む工程と、を有していてもよい。
金属板の上に少なくとも1層の配線層と少なくとも1層の絶縁層とから構成される基体を設ける工程と、前記金属板における前記基体側に半導体素子を搭載する工程と、前記金属板をエッチングすることにより金属ポストを形成する工程と、前記金属ポストと前記半導体素子とを個別に又は同時に樹脂モールドで埋め込む工程と、を有していてもよい。
前記半導体素子を、前記基体の両面に実装することもできる。
付記に係る半導体装置モジュールの製造方法は、上述の半導体装置の製造方法により作製された複数個の半導体装置を、少なくとも1個の異形ポストを含む金属ポストを他の半導体装置との接続部として使用し、積層することを特徴とする。
(効果)
付記によれば、少なくとも1個の金属ポストが、その縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有し、高さ方向の少なくとも一部でその横断面形状が少なくとも1個の凹部又は凸部を有する異形ポストであることにより、樹脂モールドとの接触面積を増大させることができる。これによって、金属ポストと樹脂モールドとの密着強度が向上し、金属ポストと樹脂モールドとの間に隙間が生じる可能性が低くなり、これにより配線基板の長期接続信頼性が向上する。更に、異形ポストが、その縦断面形状が少なくとも1個の凸部を有していることで、この凸部の上下に存在する凹部が応力分配として機能し、他の配線基板等と接する異形ポスト先端部、即ち異形ポスト上面及び基体と接する異形ポスト下面における接続点に応力が集中することを防ぎ、樹脂モールドとの応力を緩和し、高い信頼性を得ることができる。