次に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る配線基板の構成の一例を示す部分断面図である。図1に示す配線基板は、絶縁層11と、絶縁層11に埋設されている第2電極14と、絶縁層11と第2電極14の上に配線層12と第1電極13が設けられており、第2電極14の露出している面に対する側面が絶縁層11に接触していない構造である。
絶縁層11は、例えば感光性又は非感光性の有機材料で形成されており、有機材料は、例えば、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB(benzocyclobutene)、PBO(polybenzoxazole)及びポリノルボルネン樹脂等、又はガラスクロス又はアラミド繊維などで形成された織布又は不織布にエポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB(benzocyclobutene)、PBO(polybenzoxazole)又はポリノルボルネン樹脂等を含浸させた材料を用いる。特に、ポリイミド樹脂、PBO及び織布又は不織布を用いた材料は、膜強度、引張弾性率及び破断伸び率等の機械的特性が優れているため、高い信頼性を得ることができる。本発明においては、ポリイミドを10μmの厚みで用いた。
配線層12の主たる材料は、銅、金、ニッケル、アルミニウム、銀及びパラジウムのいずれか1つ又は複数から構成されるが、銅が抵抗値及びコストの面で最も好適である。また、ニッケルは、絶縁材料等の他の材料との界面反応を防止でき、磁性体としての特性を活用したインダクタ又は抵抗配線として使用できる。
配線層12は、上述の如く例えば銅によって形成されており、その厚さは例えば10μmである。配線層12は、例えばサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等によって形成する。
サブトラクティブ法は、基板上に設けられた銅箔上に所望のパターンのレジストを形成し、不要な銅箔をエッチングした後に、レジストを剥離して所望のパターンを得る方法である。
セミアディティブ法は、無電解めっき法、スパッタ法又はCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によって給電層を形成した後、所望のパターンに開口されたレジストを形成し、レジスト開口部内に電解めっき法による金属を析出させ、レジストを除去した後に給電層をエッチングして所望の配線パターンを得る方法である。
フルアディティブ法は、基板上に無電解めっき触媒を吸着させた後に、レジストでパターンを形成し、このレジストを絶縁膜として残したまま触媒を活性化し、無電解めっき法によって絶縁膜の開口部に金属を析出させることで所望の配線パターンを得る方法である。
また、配線層12が設けられる絶縁層(図示せず)に配線パターンとなる凹部を設けておき、無電解めっき法、スパッタ法又はCVD法等によって給電層を形成した後、無電解めっき法又は電解めっき法によって凹部を埋め込み、表面を研磨により整える方法を用いてもよい。
第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。
第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、例えば、第1電極13の表面に形成される半田ボールの濡れ性又はボンディングワイヤーとの接続性を考慮して、第1電極13の表面は、金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成されることが好ましい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。
第2電極14は、絶縁層11に埋設され、配線層12及び第1電極13と電気的に接続されている。また、第2電極14の配線層12及び第1電極13と接続されている面の反対側の面が露出しており、配線層12及び第1電極13が形成されている面の反対側の絶縁層11の表面と同一平面となっている。
更に、第2電極14の露出した面に対する側面が絶縁層11と一部接触していない、又は接触していない構造となる。なお、接触していない構造は、半田材料を用いた接続の場合は、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていればよく、室温時に接触していてもよい。
第2電極14は、例えば複数の層が積層されたものであり、例えば、第2電極14の表面に形成される半田ボールの濡れ性又はボンディングワイヤーとの接続性を考慮して、第2電極14の表面は、金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成されることが好ましい。また、ワイヤーボンディング性の安定化のため、第2電極14の側面にニッケル又はロジウムなどの硬度の高い金属層を設けてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
本実施形態により、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。また、第2電極14の側面に剛性の高い金属を設けることによって安定したワイヤーボンディング性が実現でき、接続信頼性が向上する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る配線基板構成の第1変形例の一例を示す部分断面図である。本第1変形例は、配線基板の第1実施例の構成に対して、第2電極14と接続している配線層12と第1電極13の一部が絶縁層11の第2電極14が埋設されている開口部内に構成され、配線層12と第1電極13が絶縁層11の側面にも接触している点が異なり、他の部分は配線基板の第1実施形態と同様である。
本実施形態の第1変形例は、配線基板の第1実施例と同様に、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。また、第2電極14の側面に剛性の高い金属を設けることによって安定したワイヤーボンディング性が実現でき、接続信頼性が向上する。また、配線層12の一部が絶縁層11の開口部内に接触しているため、配線基板の第2電極14が半導体素子又は別基板に搭載された際に発生する応力に対して、配線基板の第1実施形態と比較して配線層12と絶縁層11との両方により緩和することができるため、接続信頼性のさらなる向上が図れる。
図3は、本発明の第1実施形態に係る配線基板構成の第2変形例の一例を示す部分断面図である。本第2変形例は、配線基板の第1実施例の構成に対して、第2電極14の配線層12と接触している面の反対側の面が、絶縁層11の配線層12が設けられていない表面に対して窪んでいる点が異なり、他の部分は配線基板の第1実施形態と同様である。
本実施形態の第2変形例は、配線基板の第1実施例と同様に、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。また、第2電極14の側面に剛性の高い金属を設けることによって安定したワイヤーボンディング性が実現でき、接続信頼性が向上する。また、第2電極14が絶縁層11の表面より窪んでいるため、半田ボール搭載時の転がりを防止することができる。
図4は、本発明の第1実施形態に係る配線基板構成の第3変形例の一例を示す部分断面図である。本第3変形例は、配線基板の第1実施例の構成に対して、第2電極14の配線層12と接触している面の反対側の面が、絶縁層11の配線層12が設けられていない表面に対して突出している点が異なり、他の部分は配線基板の第1実施形態と同様である。
本実施形態の第3変形例は、配線基板の第1実施例で得られる接続信頼性をより向上させることができる。つまり、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、配線基板の第1実施例以上に接続信頼性が向上する。また、第2電極14の側面に剛性の高い金属を設けることによって、配線基板の第1実施例以上に安定したワイヤーボンディング性が実現でき、接続信頼性が向上する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る配線基板構成の一例を示す部分断面図である。本第2実施形態は、配線基板の第1実施形態の絶縁層11と配線層12が複数積層されている構造である。図5では、絶縁層11が3層、配線層12が2層の例を示しているが、これに限定されることはなく、絶縁層11及び配線層12は必要とされる層数によって構成されてよい。また、配線基板の第1実施形態で記載した図2、3及び4に示す構造を元に絶縁層11と配線層12が複数積層された構造としてもよい。以下に、図1の構造を元に絶縁層11と配線層12が複数積層された構造を例に説明する。
図5に示す配線基板は、複数の絶縁層11と複数の配線層12が交互に積層されており、絶縁層11内に設けられるビア15によって配線層12が電気的に接続されている。絶縁層11の片側の表面に第1電極13が設けられ、絶縁層11の反対側の表面に第2電極14が設けられており、第2電極14が露出している面に対する側面が絶縁層11に接触しない構造で埋設されている。絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。
感光性の有機材料を使用する場合、ビア15を設ける絶縁層11の開口部はフォトリソグラフィー法によって形成される。非感光性の有機材料又は感光性の有機材料でパターン解像度が低い有機材料を使用する場合、ビア15を設ける絶縁層11の開口部は、レーザ加工法、ドライエッチング法又はブラスト法によって形成される。
また、ビア15の位置に予めめっきポストを形成した後に絶縁膜を形成し、研磨によって絶縁膜表面を削ってめっきポストを露出させてビア15を形成する方法によれば、絶縁層11に予め開口部を設ける必要が無い。本実施例においては、感光性ポリイミド樹脂を用いたためフォトリソグラフィー法を採用した。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いた。
第1電極13は、絶縁層11上に設けられ、ビア15を介して配線層12と電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
第2電極14は、絶縁層11に埋設され、配線層12と電気的に接続されている。また、第2電極14の配線層12と接続されている面の反対側の面が露出しており、配線層12が形成されている面の反対側の絶縁層11の表面と同一平面となっている。更に、第2電極14の露出した面に対する側面が絶縁層11と一部接触していない、又は接触していない構造となる。なお、接触していない構造は、半田材料を用いた接続の場合は、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていればよく、室温時に接触していてもよい。
第2電極14は、例えば複数の層が積層されたものであり、第2電極14の表面の形成に適する材料や形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
本実施形態は、配線基板の第1実施形態と同様に、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。また、第2電極14の側面に剛性の高い金属を設けることによって安定したワイヤーボンディング性が実現でき、接続信頼性が向上する。また、積層によって設計の自由度が高くなるため、ストリップライン構造及びマイクロストリップライン構造などの電源並びにグランド及び信号などの各種回路の最適化が可能となる。
図6は、本発明の第2実施形態に係る配線基板構成の変形例を示す部分断面図である。本第2実施形態の変形例は、配線基板の第2実施例の構成に対して、第1電極13が設けられている絶縁層11表面に配線層12が設けられている点が異なる。また、図5においては、絶縁層11が3層、配線層12が2層の例を示しているが、これに限定されることはなく、絶縁層11及び配線層12は必要とされる層数によって構成されてよい。更に、配線基板の第1実施形態において記載した図2、3及び4に示す構造を元に絶縁層11と配線層12が複数積層された構造としてもよい。以下に、図1の構造を元に絶縁層11と配線層12が複数積層された構造を例に説明する。
本第2実施形態の変形例について、配線基板の第2実施例と異なる部分について説明を行う。第2実施形態と同一の部分は、第2実施形態の説明と同様である。絶縁層11の第1電極13が設けられている表面に設けられた配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。また、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いた。
本実施形態の変形例は、第2実施形態と同様に、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。また、第2電極14の側面に剛性の高い金属を設けることによって安定したワイヤーボンディング性が実現でき、接続信頼性が向上する。また、積層によって設計の自由度が高くなるため、ストリップライン構造及びマイクロストリップライン構造などの電源並びにグランド及び信号などの各種回路の最適化が可能となる。更に、第2実施形態よりも配線密度を高めることができ、ノイズ対策としてのシールドとしてグランド回路を設けることによって配線基板の電気特性を向上させることができる。
なお、上述の各実施形態において、配線基板の所望の位置に、回路のノイズフィルターの役割を果たすコンデンサが設けられていてもよい。コンデンサを構成する誘電体材料としては、酸化チタン、酸化タンタル、Al2O3、SiO2、ZrO2、HfO2又はNb2O5等の金属酸化物、BST(BaxSr1−xTiO3)、PZT(PbZrxTi1−xO3)又はPLZT(Pb1−yLayZrxTi1−xO3)等のペロブスカイト系材料若しくはSrBi2Ta2O9等のBi系層状化合物であることが好ましい。但し、0≦x≦1、0<y<1である。また、コンデンサを構成する誘電体材料として、無機材料や磁性材料を混合した有機材料等を使用してもよい。
更に、絶縁層11の1層又は複数層において、誘電率が9以上となる材料により構成され、その上下の配線層12、第1電極13及び第2電極14の所望の位置に対向電極を形成することで回路のノイズフィルターの役割を果たすコンデンサを設けてもよい。コンデンサを構成する誘電体材料としては、Al2O3、ZrO2、HfO2又はNb2O5等の金属酸化物、BST(BaxSr1−xTiO3)、PZT(PbZrxTi1−xO3)又はPLZT(Pb1−yLayZrxTi1−xO3)等のペロブスカイト系材料若しくはSrBi2Ta2O9等のBi系層状化合物であることが好ましい。但し、0≦x≦1、0<y<1である。また、コンデンサを構成する誘電体材料として、無機材料や磁性材料を混合した有機材料等を使用してもよい。
図7は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。図7に示す半導体装置は、絶縁層11と絶縁層11に埋設されている第2電極14と、絶縁層11と第2電極14の上に配線層12と第1電極13が設けられており、第2電極14の露出している面に対する側面が絶縁層11に接触しておらず、第1電極13に半導体素子16が半田ボール18を介してフリップチップ接続され、アンダーフィル樹脂17が注入されており、第2電極14に半田ボール19が設けられている構造である。
また、図7では、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図7では1つの半導体素子を記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。
絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。本発明においては、ポリイミドを10μmの厚みで用いた。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。
第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は、配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
第2電極14は、絶縁層11に埋設され、配線層12及び第1電極13と電気的に接続されている。また、第2電極14の配線層12及び第1電極13と接続されている面の反対側の面が露出しており、配線層12及び第1電極13が形成されている面の反対側の絶縁層11の表面と同一平面となっている。更に、第2電極14の露出した面に対する側面が絶縁層11と一部接触していない、又は接触していない構造となる。
なお、接触していない構造は、半田材料を用いた接続の場合は、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていればよく、室温時に接触していてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
半導体素子16は、半導体素子16表面の電極(図示せず)が第1電極13と半田ボール18を介して電気的に接続されており、半導体素子16と配線基板との間の空間にアンダーフィル樹脂17が充填されている。アンダーフィル樹脂17は、配線基板と半導体素子16との熱膨張率差を小さくして半田ボール18が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール18が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂17は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール18は、半田材料からなる微小ボールで、半導体素子16の電極上にめっき法、ボール転写又は印刷法によって形成される。半田ボール18の材料は、鉛錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料から適宜選択することができる。アンダーフィル樹脂17はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子16が半田ボール18によって接続された後で充填される。
半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために第2電極14に取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第2電極14上にボール転写又は印刷法によって形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。金属製のピンを半田付けする場合においても、第2電極14の側面に半田との接合部分が形成されるため、接続信頼性が良好である。
本発明の半導体装置の半導体素子16を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子16の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
本実施形態により、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第2実施形態は、半導体装置の第1実施形態に封止樹脂20が半導体素子16を覆うように設けられた構造である。また、図8においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図8では1つの半導体素子を記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。以下に、本第2実施形態が第1実施形態と異なる部分について説明する。半導体装置の第1実施形態と同一の部分は、第1実施形態の説明と同様である。
封止樹脂20は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料から構成され、搭載されている半導体素子16と接続部分の配線とを覆う様に金型を用いたトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法などで設けられる。図8においては、配線基板の片側全体を封止樹脂20が覆っている構造となっているが、半導体素子16を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。
本実施形態により、半導体素子16が封止樹脂20で覆われていることから、半導体素子16を保護することができる。また、封止樹脂20を設けることによって半導体装置全体の剛性を上げることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。更にまた、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。
図9は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第3実施形態は、半導体装置の第2実施形態の半導体素子16の接続形態をワイヤーボンディングとした構造である。本第3実施形態は、配線基板の第1電極13が形成されている面に、接着剤22により半導体素子16の回路が形成されていない面が接着され、半導体素子16の電極(図示せず)と第1電極13とがボンディングワイヤー21により接続され、封止樹脂20により覆われている構造である。
また、図9においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図9では1つの半導体素子を記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。以下に、本第3実施形態が第1実施形態及び第2実施形態と異なる部分について説明する。半導体装置の第1実施形態及び第2実施形態と同一の部分は、第1実施形態及び第2実施形態の説明と同様である。
接着剤22は、半導体素子16の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料又はAgペーストなどを使用する。
ボンディングワイヤー21は、主に金から構成される材料が用いられ、半導体素子16の電極(図示せず)と第1電極13とを電気的に接続する。
図9においては、配線基板の片側全体を、半導体素子16を含めて封止樹脂20が覆っている構造となっているが、半導体素子16を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。
本実施形態により、半導体素子16が封止樹脂20で覆われていることから、半導体素子16を保護することができる。また、封止樹脂20を設けることによって半導体装置全体の剛性を上げることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。更にまた、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。
図10は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第4実施形態は、半導体装置の第1実施形態に対して、第1電極13ではなく第2電極14に半導体素子16を搭載した構造である。また、図10においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図10では1つの半導体素子を記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。
絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。本発明においては、ポリイミドを10μmの厚みで用いた。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。
第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は、配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
第2電極14は、絶縁層11に埋設され、配線層12及び第1電極13と電気的に接続されている。また、第2電極14の配線層12及び第1電極13と接続されている面の反対側の面が露出しており、配線層12及び第1電極13が形成されている面の反対側の絶縁層11の表面と同一平面となっている。更に、第2電極14の露出した面に対する側面が絶縁層11と一部接触していない、又は接触していない構造となる。
なお、接触していない構造は、半田材料を用いた接続の場合は、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていればよく、室温時に接触していてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
半導体素子24は、半導体素子24表面の電極(図示せず)が第2電極14と半田ボール23を介して電気的に接続されており、半導体素子24と配線基板との間の空間にアンダーフィル樹脂25が充填されている。アンダーフィル樹脂25は、配線基板と半導体素子24との熱膨張率差を小さくして半田ボール23が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール23が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂25は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール23は、半田材料からなる微小ボールで、半導体素子23の電極上にめっき法、ボール転写又は印刷法によって形成される。半田ボール23の材料は、鉛錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料から適宜選択することができる。アンダーフィル樹脂25はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子24が半田ボール23によって接続された後で充填される。
半田ボール19は、本発明の半導体装置が別基板に搭載されるため第1電極13に取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第1電極13上にボール転写又は印刷法により形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。
本発明の半導体装置の半導体素子24を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子24の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
本実施形態により、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半導体素子24との半田ボール23による接続では第2電極14の側面でも半田材料との接続が構成され、接続信頼性が向上する。
図11は、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第5実施形態は、半導体装置の第4実施形態に封止樹脂29が半導体素子24を覆うように設けられた構造である。また、図11においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図11では1つの半導体素子を記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。以下に、本第5実施形態が第4実施形態と異なる部分について説明する。半導体装置の第4実施形態と同一の部分は、第4実施形態の説明と同様である。
封止樹脂29は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料から構成され、搭載されている半導体素子24と接続部分の配線とを覆う様に金型を用いたトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法などで設けられる。図11においては、配線基板の片側全体を封止樹脂29が覆っている構造となっているが、半導体素子24を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。
本実施形態により、半導体素子24が封止樹脂29で覆われていることから、半導体素子24を保護することができる。また、封止樹脂24を設けることによって半導体装置全体の剛性を上げることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。更にまた、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半導体素子24との半田ボール23による接続においては第2電極14の側面においても半田材料との接続が構成され、接続信頼性が向上する。
図12は、本発明の第6実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第6実施形態は、半導体装置の第5実施形態の半導体素子26の接続形態をワイヤーボンディングとした構造である。本第6実施形態は、配線基板の第2電極14が形成されている面に、接着剤27により半導体素子26の回路が形成されていない面が接着され、半導体素子26の電極(図示せず)と第2電極14とがボンディングワイヤー28により接続され、封止樹脂29により覆われている構造である。
また、図12においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図12では1つの半導体素子を記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。以下に、本第6実施形態が第4実施形態及び第5実施形態と異なる部分について説明する。半導体装置の第4実施形態及び第5実施形態と同一の部分は、第4実施形態及び第5実施形態の説明と同様である。
接着剤27は、半導体素子26の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料又はAgペーストなどを使用する。
ボンディングワイヤー28は、主に金から構成される材料が用いられ、半導体素子26の電極(図示せず)と第2電極14とを電気的に接続する。
図12においては、配線基板の片側の一部を、半導体素子26を含めて封止樹脂29が覆っている構造となっているが、半導体素子26を含めて配線基板の片側全体を覆う構造としてもよい。
本実施形態により、半導体素子26が封止樹脂29で覆われていることから、半導体素子26を保護することができる。また、封止樹脂29を設けることによって半導体装置全体の剛性を上げることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。
図13は、本発明の第7実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。図13に示す半導体装置は、絶縁層11と絶縁層11に埋設されている第2電極14と、絶縁層11と第2電極14の上に配線層12と第1電極13とが設けられており、第2電極14の露出している面に対する側面が絶縁層11に接触しておらず、第1電極13に半導体素子16が半田ボール18を介してフリップチップ接続され、アンダーフィル樹脂17が注入されており、第2電極14に半導体素子24が半田ボール23を介してフリップチップ接続され、アンダーフィル樹脂25が注入されており、第2電極14に半田ボール19が設けられている構造である。
また、図13においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図13では第1電極13に接続されている半導体素子及び第2電極14に接続されている半導体素子を1つとして記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。
絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。本発明においては、ポリイミドを10μmの厚みで用いた。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。
第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は、配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
第2電極14は、絶縁層11に埋設され、配線層12及び第1電極13と電気的に接続されている。また、第2電極14の配線層12及び第1電極13と接続されている面の反対側の面が露出しており、配線層12及び第1電極13が形成されている面の反対側の絶縁層11の表面と同一平面となっている。更に、第2電極14の露出した面に対する側面が絶縁層11と一部接触していない、又は接触していない構造となる。
なお、接触していない構造は、半田材料を用いた接続の場合は、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば良く、室温時に接触していてもよい。本発明においては、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
半導体素子16は、半導体素子16表面の電極(図示せず)が第1電極13と半田ボール18を介して電気的に接続されており、半導体素子16と配線基板との間の空間をアンダーフィル樹脂17が充填されている。アンダーフィル樹脂17は、配線基板と半導体素子16との熱膨張率差を小さくして半田ボール18が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール18が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂17は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール18の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。アンダーフィル樹脂17はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子16が半田ボール18により接続された後で充填される。
半導体素子24は、半導体素子24表面の電極(図示せず)が第2電極14と半田ボール23を介して電気的に接続されており、半導体素子24と配線基板との間の空間をアンダーフィル樹脂25が充填されている。アンダーフィル樹脂25は、配線基板と半導体素子24との熱膨張率差を小さくして半田ボール23が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール23が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂25は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール23は、半田材料からなる微小ボールで、半導体素子23の電極上にめっき法、ボール転写又は印刷法によって形成される。半田ボール23の材料は、鉛錫の共晶半田や鉛フリーの半田材料から適宜選択することができる。アンダーフィル樹脂25はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子24が半田ボール23により接続された後で充填される。
半田ボール19は、本発明の半導体装置が別基板に搭載されるため第2電極14に取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第2電極14上にボール転写又は印刷法により形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。金属製のピンを半田付けする場合でも、第2電極14の側面に半田との接合部分が形成されるため、接続信頼性が良好である。また、図13では半田ボール19を第2電極14に取り付ける構造を用いたが、第1電極13に取り付ける構造としてもよい。
本発明の半導体装置の半導体素子16を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子16の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
本実施形態により、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面においても接続が構成され、接続信頼性が向上する。
図14は、本発明の第7実施形態の変形例に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第7実施形態の変形例は、半導体装置の第7実施形態の第2電極14に搭載された半導体素子24の接続形態をワイヤーボンディングとした構造である。本第7実施形態の変形例は、配線基板の第2電極14が形成されている面に、接着剤27により半導体素子26の回路が形成されていない面が接着され、半導体素子26の電極(図示せず)と第2電極14とがボンディングワイヤー28により接続され、封止樹脂29により覆われている構造である。
また、図14においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図14では第1電極13に接続されている半導体素子及び第2電極14に接続されている半導体素子を1つとして記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。以下に、半導体装置の第7実施形態との違う部分について説明する。半導体装置の第7実施形態と同一の部分は、第7実施形態の説明と同様である。
接着剤27は、半導体素子26の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料やAgペーストなどを使用する。
ボンディングワイヤー28は、主に金から構成される材料が用いられ、半導体素子26の電極(図示せず)と第2電極14とを電気的に接続する。
図14においては、配線基板の片側の一部を、半導体素子26を含めて封止樹脂29が覆っている構造となっているが、半導体素子26を含めて配線基板の片側全面を覆う構造としてもよい。この場合は、半田ボール19は、第1電極13に取り付けられる構造となる。
本実施形態により、半導体素子26が封止樹脂29で覆われていることから、半導体素子26を保護することができる。また、封止樹脂29を設けることによって半導体装置全体の剛性を強くすることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。
図15は、本発明の第8実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第8実施形態は、半導体装置の第7実施形態に封止樹脂20が半導体素子16を覆うように設けられた構造である。また、図15においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図15では第1電極13に接続されている半導体素子及び第2電極14に接続されている半導体素子を1つとして記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。更にまた、半導体装置の第7実施形態の変形例と同様に、第2電極14に搭載される半導体素子24をワイヤーボンディングで接続してもよい。以下に、半導体装置の第7実施形態との違う部分について説明する。半導体装置の第7実施形態及び第7実施形態の変形例と同一の部分は、第7実施形態及び第7実施形態の変形例の説明と同様である。
封止樹脂20は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料から構成され、搭載されている半導体素子16と接続部分の配線とを覆う様に金型を用いたトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法などで設けられる。図15においては、配線基板の片側全体を封止樹脂20が覆っている構造となっているが、半導体素子16を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。
本実施形態により、半導体素子16が封止樹脂20で覆われていることから、半導体素子16を保護することができる。また、封止樹脂20を設けることによって半導体装置全体の剛性を上げることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。更にまた、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続は第2電極14の側面でも接続が構成され、接続信頼性が向上する。
図16は、本発明の第9実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す部分断面図である。本第9実施形態は、半導体装置の第8実施形態の半導体素子16の接続形態をワイヤーボンディングとした構造である。本第9実施形態は、配線基板の第1電極13が形成されている面に、接着剤22により半導体素子16の回路が形成されていない面が接着され、半導体素子16の電極(図示せず)と第1電極13とがボンディングワイヤー21により接続され、封止樹脂20により覆われている構造である。
また、図16においては、図1に示す配線基板の第1実施形態の構成を例として用いたが、図2乃至6のいずれかに示す配線基板の第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例、並びに第2実施形態及び第2実施形態の変形例を用いてもよい。更に、図16では第1電極13に接続されている半導体素子及び第2電極14に接続されている半導体素子を1つとして記載したが、複数の半導体素子が搭載されていてもよく、更にはコンデンサ及び抵抗などの部品も搭載されていてもよい。更にまた、半導体装置の第7実施形態の変形例と同様に、第2電極14に搭載される半導体素子24をワイヤーボンディングで接続してもよい。以下に、半導体装置の第7実施形態との違う部分について説明する。半導体装置の第7実施形態及び第7実施形態の変形例と同一の部分は、第7実施形態及び第7実施形態の変形例の説明と同様である。
接着剤22は、半導体素子16の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料やAgペーストなどを使用する。
ボンディングワイヤー21は、主に金から構成される材料が用いられ、半導体素子16の電極(図示せず)と第1電極13とを電気的に接続する。
図16においては、配線基板の片側全体を封止樹脂20が覆っている構造となっているが、半導体素子16を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。
本実施形態により、半導体素子16が封止樹脂20で覆われていることから、半導体素子16を保護することができる。また、封止樹脂20を設けることによって半導体装置全体の剛性を強くすることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。更にまた、第2電極14の側面が絶縁層11と接触していないため、半田接続では第2電極14の側面でも接続が構成され、接続信頼性が向上する。
次に、本発明の配線基板の製造方法について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図17(a)乃至(g)は、本発明の第1実施形態に係る配線基板の製造法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の第1実施形態に係る配線基板(図1)を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図17(a)に示すとおり、支持基板30を用意し、必要であれば表面のウェット洗浄、ドライ洗浄、平坦化及び粗化など処理を施す。支持基板30は、導電性の材料又は表面に導電性の膜が形成された材料で、適度な剛性を有していることが望ましいため、シリコン、サファイア及びGaAs等の半導体ウエハ材料並びに金属、石英、ガラス、セラミック及びプリント板を用いることができる。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板を用いた。
次に、図17(b)に示すとおり、絶縁層11を第2電極14が形成される部分が開口されるように形成する。支持基板30に導電性の膜が形成された構成の場合、導電性の膜上に絶縁層11が設けられる。絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。
感光性の有機材料を使用する場合、第2電極14が形成される部分の絶縁層11の開口部はフォトリソグラフィー法により形成される。非感光性の有機材料又は感光性の有機材料でパターン解像度が低い有機材料を使用する場合、絶縁層11の開口部は、レーザ加工法、ドライエッチング法又はブラスト法により形成される。本実施例においては、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで用いたためフォトリソグラフィー法を採用した。
次に、図17(c)に示すとおり、第2電極14を絶縁層11の開口部内に形成する。第2電極14は、1つ又は複数の金属層から形成される。形成される金属層は、主として銅、ニッケル、金及び銀などの材料、又は、合金から形成される。支持基板30に導電性の膜が形成される場合、この導線性の膜上に形成した絶縁層11をマスクとして、電解めっき法、無電解めっき法、印刷法及び蒸着法などによって第2電極14が形成される。
図17(c)においては、第2電極14を絶縁層11の厚みと同じ厚みまで形成した状態を示したが、第2電極14の厚みが絶縁層11の厚みより薄くなっている状態とすることで、図2に示す配線基板の第1実施形態の第1変形例が得られる。本実施例においては、支持基板30より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni5μmの順に積層し、絶縁層11と第2電極14の厚みをほぼ同じとした。
次に、図17(d)に示すとおり、配線層12を第2電極14と絶縁層11上に形成する。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図17(e)に示すとおり、第1電極13を絶縁層11と第2電極14上に形成する。第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。
第1電極13は、配線層12と同様に、上述のサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法によって形成される。また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、セミアディティブ法を用いて、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
次に、図17(f)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が 望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図17(g)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により行われる。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、配線基板の第1実施形態の第2変形例に示す配線基板を作成することができる。また、主に絶縁層11をエッチングすることによって配線基板の第1実施形態の第3変形例に示す配線基板を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
本実施形態をとることによって、配線基板の第1実施形態並びに第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例が効率的に作成できる。
図18(a)乃至(h)は、本発明の第2実施形態に係る配線基板の製造法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の第1実施形態に係る配線基板(図1)を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図18(a)に示すとおり、支持基板30を用意し、必要であれば表面のウェット洗浄、ドライ洗浄、平坦化及び粗化など処理を施す。支持基板30は、導電性の材料又は表面に導電性の膜が形成された材料で、適度な剛性を有していることが望ましいため、シリコン、サファイア及びGaAs等の半導体ウエハ材料並びに金属、石英、ガラス、セラミック及びプリント板を用いることができる。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板を用いた。
次に、図18(b)に示すとおり、絶縁層11を第2電極14が形成される部分が開口されるように形成する。支持基板30に導電性の膜が形成された構成の場合、導電性の膜上に絶縁層11が設けられる。絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。
感光性の有機材料を使用する場合、第2電極14が形成される部分の絶縁層11の開口部はフォトリソグラフィー法により形成される。非感光性の有機材料又は感光性の有機材料でパターン解像度が低い有機材料を使用する場合、絶縁層11の開口部は、レーザ加工法、ドライエッチング法又はブラスト法により形成される。本実施例においては、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで用いたためフォトリソグラフィー法を採用した。
次に、図18(c)に示すとおり、絶縁層11よりもウェットエッチング又はドライエッチングによって除去されやすい絶縁膜31を形成する。絶縁膜31は、絶縁層11よりもエッチングされやすい材料となるように、例えば感光性又は非感光性の有機材料又は無機材料で形成されており、有機材料は、例えば、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB(benzocyclobutene)、PBO(polybenzoxazole)及びポリノルボルネン樹脂等、また、無機材料は、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、low−k材料、アルミナ、窒化アルミ及びガラスセラミックなどの材料を用いる。
感光性の有機材料を使用する場合、第2電極14が形成される部分の絶縁層11の開口部はフォトリソグラフィー法により形成される。非感光性の有機材料又は感光性の有機材料でパターン解像度が低い有機材料を使用する場合、絶縁層11の開口部は、レーザ加工法、ドライエッチング法又はブラスト法により形成される。絶縁層11表面に絶縁膜31が形成された場合は、絶縁層11の表面上に形成された絶縁膜31をエッチング又は研磨により除去することによって開口部側壁のみに形成する。また、図18(c)では、絶縁膜31を絶縁層11の開口部側壁に形成しているが、以後の工程及び信頼性に問題がなければ、絶縁層11の表面も覆うように絶縁膜31を形成してもよい。本実施例においては、感光性エポキシ樹脂をフォトリソグラフィー法によって開口部内部に設けた。
次に、図18(d)に示すとおり、第2電極14を絶縁層11の開口部内に形成する。第2電極14は、1つ又は複数の金属層から形成される。形成される金属層は、主として銅、ニッケル、金及び銀などの材料、又は、合金から形成される。絶縁層11をマスクとして、電解めっき法、無電解めっき法、印刷法及び蒸着法などによって第2電極14が形成される。
図18(d)においては、第2電極14を絶縁層11の厚みと同じ厚みまで形成した状態を示したが、第2電極14の厚みが絶縁層11の厚みより薄くなっている状態とすることで、図2に示す配線基板の第1実施形態の第1変形例が得られる。本実施例においては、支持基板30より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni5μmの順に積層し、絶縁層11と第2電極14の厚みをほぼ同じとした。
次に、図18(e)に示すとおり、配線層12を第2電極14と絶縁層11上に形成する。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図18(f)に示すとおり、第1電極13を絶縁層11と第2電極14上に形成する。第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。
第1電極13は、配線層12と同様に、上述のサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法によって形成される。また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、セミアディティブ法を用いて、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
次に、図18(g)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が 望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図18(h)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により絶縁膜31をエッチングすることで行われる。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、配線基板の第1実施形態の第2変形例に示す配線基板を作成することができる。また主に絶縁層11をエッチングすることによって配線基板の第1実施形態の第3変形例に示す配線基板を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
本実施形態をとることによって、配線基板の第1実施形態並びに第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例が効率的に作成できる。
図19(a)乃至(h)は、本発明の第3実施形態に係る配線基板の製造法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の第1実施形態に係る配線基板(図1)を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図19(a)に示すとおり、支持基板30を用意し、必要であれば表面のウェット洗浄、ドライ洗浄、平坦化及び粗化など処理を施す。支持基板30は、導電性の材料又は表面に導電性の膜が形成された材料で、適度な剛性を有していることが望ましいため、シリコン、サファイア及びGaAs等の半導体ウエハ材料並びに金属、石英、ガラス、セラミック及びプリント板を用いることができる。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板を用いた。
次に、図19(b)に示すとおり、第2電極14を、上述の、例えばサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等によって形成する。第2電極14は、1つ又は複数の金属層から形成される。形成される金属層は、主として銅、ニッケル、金及び銀などの材料、又は、合金から形成される。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いて、Cu3μm、Ni5μmの順に積層した。
次に、図19(c)に示すとおり、絶縁層11を第2電極14が形成されている面に、第2電極14を覆うように形成する。絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。本実施例においては、非感光性ポリイミド樹脂を10μmの厚みで用いた。
次に、図19(d)に示すとおり、絶縁層11に覆われている第2電極14の支持基板30と接している面の反対側の面が絶縁層11より露出するように絶縁層11表面を除去する。除去法としては、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、ベルトサンダー法、バフ研磨法、並行平板研磨法、CMP(Chemical Mechanical Polish)法、切削法及びウォーターカッター又はスライサーによって所望の位置で分割する方法などにより行われる。また、レーザ法、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を用いて、絶縁層11を部分的に加工することで、第2電極14の支持基板30と接している面の反対側の面を絶縁層11より露出させてもよい。本実施例においては、CMP法を用いて第2電極14を露出させた。
次に、図19(e)に示すとおり、配線層12を第2電極14と絶縁層11上に形成する。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図19(f)に示すとおり、第1電極13を絶縁層11と第2電極14上に形成する。第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。第1電極13は、配線層12と同様に、上述のサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法によって形成される。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、セミアディティブ法を用いて、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
次に、図19(g)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が 望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図19(h)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により行われる。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、配線基板の第1実施形態の第2変形例に示す配線基板を作成することができる。また、主に絶縁層11をエッチングすることによって配線基板の第1実施形態の第3変形例に示す配線基板を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
本実施形態をとることによって、配線基板の第1実施形態並びに第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例が効率的に作成できる。
図20(a)乃至(h)は、本発明の第4実施形態に係る配線基板の製造法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の第1実施形態に係る配線基板(図1)を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図20(a)に示すとおり、支持基板30を用意し、必要であれば表面のウェット洗浄、ドライ洗浄、平坦化及び粗化など処理を施す。支持基板30は、導電性の材料又は表面に導電性の膜が形成された材料で、適度な剛性を有していることが望ましいため、シリコン、サファイア及びGaAs等の半導体ウエハ材料並びに金属、石英、ガラス、セラミック及びプリント板を用いることができる。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板を用いた。
次に、図20(b)に示すとおり、第2電極14を、上述の、例えばサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等によって形成する。第2電極14は、1つ又は複数の金属層から形成される。形成される金属層は、主として銅、ニッケル、金及び銀などの材料、又は、合金から形成される。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いて、Cu3μm、Ni5μmの順に積層した。
次に、図20(c)に示すとおり、絶縁層11よりもウェットエッチング又はドライエッチングによって除去されやすい絶縁膜31と絶縁層11を第2電極14が形成されている面に、第2電極14を覆うように順に形成する。
絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。
また、絶縁膜31は、絶縁層11よりもエッチングされやすい材料となるように、例えば感光性又は非感光性の有機材料で形成されており、有機材料は、例えば、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB(benzocyclobutene)、PBO(polybenzoxazole)及びポリノルボルネン樹脂等の材料を用いる。本実施例においては、絶縁膜31にエポキシ樹脂を2μm、絶縁層11に非感光性ポリイミド樹脂を8μmの厚みで用いた。
次に、図20(d)に示すとおり、絶縁層11と絶縁膜31に覆われている第2電極14の支持基板30と接している面の反対側の面が絶縁層11と絶縁膜31より露出するように絶縁層11と絶縁膜31を除去する。除去法としては、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、ベルトサンダー法、バフ研磨法、並行平板研磨法、CMP(Chemical Mechanical Polish)法、切削法及びウォーターカッター又はスライサーによって所望の位置で分割する方法などにより行われる。また、レーザ法、ドライエッチング法又はウェットエッチング法を用いて、絶縁層11を部分的に加工することで、第2電極14の支持基板30と接している面の反対側の面を絶縁層11より露出させてもよい。本実施例においては、CMP法を用いて第2電極14を露出させた。
次に、図20(e)に示すとおり、配線層12を第2電極14と絶縁層11上に形成する。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図20(f)に示すとおり、第1電極13を絶縁層11と第2電極14上に形成する。第1電極13は、絶縁層11及び第2電極14上に設けられ、第2電極14に直接、又は配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。第1電極13は、配線層12と同様に、上述のサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法によって形成される。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、セミアディティブ法を用いて、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
次に、図20(g)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図20(h)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により絶縁膜31をエッチングすることで行われる。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、配線基板の第1実施形態の第2変形例に示す配線基板を作成することができる。また、主に絶縁層11をエッチングすることによって配線基板の第1実施形態の第3変形例に示す配線基板を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
本実施形態をとることによって、配線基板の第1実施形態並びに第1実施形態の第1変形例、第2変形例及び第3変形例が効率的に作成できる。
図21(a)乃至(g)は、本発明の第5実施形態に係る配線基板の製造方法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の第2実施形態に係る配線基板(図5)を製造するためのものである。
図21(a)は、上述の配線基板の製造方法において、支持基板30上に第2電極14と絶縁層11とが形成され、第2電極14の支持基板30に接触していない面が露出している状態より説明を行う。つまり、図21(a)は、配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(c)を例として記載したが、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(d)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(d)及び配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(d)から開始してもよい。
配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(c)、配線基板の製造方法である第2実施形態である図18(d)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(d)及び配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(d)のそれ以前の工程は、各配線基板の製造方法の実施形態に則る。なお、工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図21(a)に示すとおり、支持基板30上に第2電極14と絶縁層11が形成され、第2電極14の支持基板30に接触していない面が露出している状態を形成する。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板30上に、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで絶縁層11を形成し、支持基板30上に形成されたシードメタル層(図示せず)より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni5μmの順に積層し、絶縁層11と第2電極14の厚みをほぼ同じとした。
次に、図21(b)に示すとおり、配線層12を第2電極14と絶縁層11上に形成する。
配線層12の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。本実施例においては、スパッタ膜を給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図21(c)に示すとおり、絶縁層11を配線層12を覆うように形成し、電気的接続を行うためのビア15を形成する。絶縁層11の材料は、本発明の第1実施形態と同様に選択して用いる。
感光性の有機材料を使用する場合、ビア15を設ける絶縁層11の開口部はフォトリソグラフィー法により形成される。非感光性の有機材料又は感光性の有機材料でパターン解像度が低い有機材料を使用する場合、ビア15を設ける絶縁層11の開口部は、レーザ加工法、ドライエッチング法又はブラスト法により形成される。また、ビア15の位置に予めめっきポストを形成した後に絶縁膜を形成し、研磨により絶縁膜表面を削ってめっきポストを露出させてビア15を形成する方法によれば、絶縁層11に予め開口部を設ける必要が無い。本実施例においては、感光性ポリイミド樹脂を8μmの厚みで用いたためフォトリソグラフィー法を採用した。
次に、図21(d)に示すとおり、図21(b)同様に配線層12を形成する。
次に、図21(e)に示すとおり、図21(c)同様に絶縁層11とビア15を形成し、第1電極13を形成する。図21(c)では、ビア15上に第1電極13を形成したが、これに限定されることなく、絶縁層11上に第1電極13を形成してもよい。
第1電極13は、絶縁層11及びビア15上に設けられ、ビア15に直接、又は配線層12を介して第2電極14に電気的に接続されている。
第1電極13が形成される面に配線層12を形成することによって、配線基板の第2実施形態の変形例が作成できる。この場合、第1電極13と配線層12とを別々の工程で作成してもよく、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。第1電極13は、例えば複数の層が積層されたものであり、第1電極13の表面の形成に適する材料は、本発明の第1実施形態と同様である。第1電極13は、配線層12と同様に、上述のサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法によって形成される。
また、図示していないが、第1電極13の内側に開口部を有するパターン又は第1電極13に接触しない開口部を有するパターンのソルダーレジストを追加してもよい。更に、ソルダーレジストパターンを形成した後に、その開口部を覆う様に第1電極パターンを設けた構造としてもよい。更にまた、配線層12と第1電極13は、同一導電膜をパターニングして同時に形成されてもよい。本発明においては、セミアディティブ法を用いて、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmを最表面が金になる順に積層した。
次に、図21(f)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図21(g)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により行われる。配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(d)又は配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(d)より作成した場合は、絶縁膜31をウェットエッチング法又はドライエッチング法により除去する。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、配線基板の第1実施形態の第2変形例に示す配線基板を作成することができる。また、主に絶縁層11をエッチングすることによって配線基板の第1実施形態の第3変形例に示す配線基板を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
本実施形態をとることによって、配線基板の第2実施形態及び第2実施形態の変形例が効率的に作成できる。また、本実施形態においては、絶縁層11が3層、配線層12が2層の場合を例として記載したが、これに限定されることなく、必要な層数分を同様の工程によって形成してもよい。
次に、本発明の半導体装置の製造方法について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図22(a)乃至(e)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の半導体装置の第1実施形態に係る半導体装置(図7)を製造するためのものである。
図22(a)は、上述の配線基板の製造方法において、支持基板30を除去する前の工程の状態より説明を行う。つまり、図22(a)は、配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)を基本の例として記載したが、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)から開始してもよい。
配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)のそれ以前の工程は、各配線基板の製造方法の実施形態に則る。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図22(a)に示すとおり、支持基板30上に第2電極14、絶縁層11、配線層12及び第1電極13が設けられた状態を形成する。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板30上に、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで絶縁層11を形成し、支持基板30上に形成されたシードメタル層(図示せず)より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni5μmの順に積層し、Cu10μmの厚みで配線層12を、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmの各厚みで金が最表面となる順に第1電極13をセミアディティブ法で形成した。
次に、図22(b)に示すとおり、第1電極13に半田ボール18を介して半導体素子16の電極(図示せず)をフリップチップ接続する。その後、半田ボール18が形成されている配線基板と半導体素子16との間にアンダーフィル樹脂17を充填する。アンダーフィル樹脂17は、配線基板と半導体素子16との熱膨張率差を小さくして半田ボール18が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール18が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂17は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール18の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。アンダーフィル樹脂17はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子16が半田ボール18によって接続された後で充填される。
半導体素子16を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子16の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
次に、図22(c)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図22(d)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により行われる。配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(d)又は配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(d)より作成した場合は、絶縁膜31をウェットエッチング法又はドライエッチング法により除去する。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、第2電極14が絶縁層11より窪んだ構造を、また、主に絶縁層11をエッチングすることによって第2電極14が絶縁層11より突出した構造を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
次に、図22(e)に示すとおり、半田ボール19を第2電極14に取り付ける。半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第2電極14上にボール転写又は印刷法によって形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。また、図22(e)においては、第2電極14に半田ボール19を形成したが、第1電極13に半田ボール19を形成してもよく、必要があれば、第1電極13と第2電極14両方に形成してもよい。
本実施形態をとることによって、半導体装置の第1実施形態が効率的に作成できる。
図23(a)乃至(f)は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の半導体装置の第2実施形態に係る半導体装置(図8)を製造するためのものである。
図23(a)は、上述の配線基板の製造方法において、支持基板30を除去する前の工程の状態より説明を行う。つまり、図23(a)は、配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)を基本の例として記載したが、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)、及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)から開始してもよい。
配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)のそれ以前の工程は、各配線基板の製造方法の実施形態に則る。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図23(a)に示すとおり、支持基板30上に第2電極14、絶縁層11、配線層12及び第1電極13が設けられた状態を形成する。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板30上に、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで絶縁層11を形成し、支持基板30上に形成されたシードメタル層(図示せず)より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni3μmの順に積層し、Cu10μmの厚みで配線層12を、銅5μm、ニッケル5μm及び金0.5μmの各厚みで金が最表面となる順に第1電極13をセミアディティブ法で形成した。
次に、図23(b)に示すとおり、第1電極13に半田ボール18を介して半導体素子16の電極(図示せず)をフリップチップ接続する。その後、半田ボール18が形成されている配線基板と半導体素子16との間にアンダーフィル樹脂17を充填する。アンダーフィル樹脂17は、配線基板と半導体素子16との熱膨張率差を小さくして半田ボール18が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール18が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂17は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール18の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。アンダーフィル樹脂17はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子16が半田ボール18により接続された後で充填される。
また、図23(b)では、フリップチップ接続による半導体素子16の接続形態について記載したが、ワイヤーボンディングによる接続とすることで、半導体装置の第3実施形態の半導体装置(図9)を作成することができる。この場合、接着剤22は、半導体素子16の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料又はAgペーストなどを使用し、ボンディングワイヤー21は、主に金から構成される材料が用いられ、半導体素子16の電極(図示せず)と第1電極13とを電気的に接続する。
更に、半導体素子16を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子16の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
次に、図23(c)に示すとおり、半導体素子16を覆うように封止樹脂20を形成する。封止樹脂20は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料から構成され、搭載されている半導体素子16と接続部分の配線とを覆う様に金型を用いたトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法などで設けられる。図23(c)においては、配線基板の片側全体を封止樹脂20が覆っている構造となっているが、半導体素子16を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。半導体素子16が封止樹脂20で覆われていることから、半導体素子16を保護することができる。また、封止樹脂20を設けることによって半導体装置全体の剛性を上げることができ、パッケージ全体の信頼性を向上できる。
次に、図23(d)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図23(e)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により行われる。配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(d)又は配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(d)より作成した場合は、絶縁膜31をウェットエッチング法又はドライエッチング法により除去する。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、第2電極14が絶縁層11より窪んだ構造を、また、主に絶縁層11をエッチングすることによって第2電極14が絶縁層11より突出した構造を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
次に、図23(f)に示すとおり、半田ボール19を第2電極14に取り付ける。半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第2電極14上にボール転写又は印刷法によって形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。また、図22(e)においては、第2電極14に半田ボール19を形成したが、第1電極13に半田ボール19を形成してもよく、必要があれば、第1電極13と第2電極14両方に形成してもよい。
本実施形態をとることによって、半導体装置の第2実施形態及び第3実施形態が効率的に作成できる。
図24(a)乃至(c)は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の半導体装置の第4実施形態に係る半導体装置(図10)を製造するためのものである。また、図24(d)は、半導体素子24が封止樹脂29に覆われている構成の説明を行う図であり、本発明の半導体装置の第5実施形態(図11)に係る半導体装置を製造するためのものである。
図24(a)は、上述の配線基板の製造方法において、支持基板30を除去して第2電極14と絶縁層11とが分離された後の状態より説明を行う。つまり、図24(a)は、配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(g)を基本の例として記載したが、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(h)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(h)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(h)、及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(g)から開始してもよい。
配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(g)、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(h)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(h)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(h)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(g)のそれ以前の工程は、各配線基板の製造方法の実施形態に則る。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図24(a)に示すとおり、配線基板が形成された状態を得る。配線基板のみでは剛性が不足して、以降の工程が行いにくい場合は、支持基板30を除去する工程において、サポート用のフィルム又は基板に転写する方法を用いてもよい。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板30上に、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで絶縁層11を形成し、支持基板30上に形成されたシードメタル層(図示せず)より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni3μmの順に積層し、Cu10μmの厚みで配線層12を、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmの各厚みで金が最表面となる順に第1電極13をセミアディティブ法で形成し、支持基板30を剥離除去した後に第2電極14と絶縁層11をウェットエッチングによって分離した。
次に、図24(b)に示すとおり、第2電極14に半田ボール23を介して半導体素子24の電極(図示せず)をフリップチップ接続する。その後、半田ボール23が形成されている配線基板と半導体素子24との間にアンダーフィル樹脂25を充填する。アンダーフィル樹脂25は、配線基板と半導体素子24との熱膨張率差を小さくして半田ボール23が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール23が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂25は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール23は、半田材料からなる微小ボールで、半導体素子23の電極上にめっき法、ボール転写又は印刷法によって形成される。半田ボール23の材料は、鉛錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料から適宜選択することができる。アンダーフィル樹脂25はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子24が半田ボール23により接続された後で充填される。
また、半導体素子24を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子24の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
次に、図24(c)に示すとおり、半田ボール19を第1電極13に取り付ける。半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第1電極13上にボール転写又は印刷法によって形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。また、図24(c)においては、第1電極13に半田ボール19を形成したが、第2電極14に半田ボール19を形成してもよく、必要があれば、第1電極13と第2電極14両方に形成してもよい。
また、図24(d)に示すとおり、半導体素子24を覆うように封止樹脂29を形成した構成をとってもよい。この場合、図24(b)と図24(c)の工程の間に、封止樹脂29を形成する工程が追加される。
封止樹脂29は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料から構成され、搭載されている半導体素子24と接続部分の配線とを覆う様に金型を用いたトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法などで設けられる。図24(d)においては、配線基板の片側全体を封止樹脂29が覆っている構造となっているが、半導体素子24を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。
封止樹脂29を形成した後に、図24(d)に示すとおり、半田ボール19を形成する。半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第1電極13上にボール転写又は印刷法により形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。また、図24(c)においては、第1電極13に半田ボール19を形成したが、第2電極14に半田ボール19を形成しても良く、必要があれば、第1電極13と第2電極14両方に形成してもよい。この工程を行うことで、半導体装置の第5実施形態に係る半導体装置(図11)を製造できる。
更にまた、図24(d)では、フリップチップ接続による半導体素子24の接続形態について記載したが、ワイヤーボンディングによる接続とすることで、半導体装置の第6実施形態の半導体装置(図12)を作成することができる。この場合、接着剤27は、半導体素子26の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料又はAgペーストなどを使用し、ボンディングワイヤー28は、主に金から構成される材料が用いられ、半導体素子26の電極(図示せず)と第1電極13とを電気的に接続する。
半導体素子24は、図24(a)の配線基板上に実装された後、封止樹脂29によって覆われる。その後、図24(d)に示すとおり、半田ボール19を形成する。半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第1電極13上にボール転写又は印刷法により形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。また、図24(c)においては、第1電極13に半田ボール19を形成したが、第2電極14に半田ボール19を形成しても良く、必要があれば、第1電極13と第2電極14両方に形成してもよい。この工程を行うことで、半導体装置の第6実施形態(図12)に係る半導体装置を製造できる。
本実施形態をとることで、半導体装置の第4実施形態、第5実施形態及び第6実施形態が効率的に作成できる。
図25(a)乃至(f)は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の半導体装置の第7実施形態に係る半導体装置(図13)を製造するためのものである。
図25(a)は、上述の配線基板の製造方法において、支持基板30を除去する前の工程の状態より説明を行う。つまり、図25(a)は、配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)を基本の例として記載したが、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)から開始してもよい。
配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)のそれ以前の工程は、各配線基板の製造方法の実施形態に則る。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図25(a)に示すとおり、支持基板30上に第2電極14、絶縁層11、配線層12及び第1電極13が設けられた状態を形成する。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板30上に、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで絶縁層11を形成し、支持基板30上に形成されたシードメタル層(図示せず)より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni5μmの順に積層し、Cu10μmの厚みで配線層12を、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmの各厚みで金が最表面となるように第1電極13をセミアディティブ法で形成した。
次に、図25(b)に示すとおり、第1電極13に半田ボール18を介して半導体素子16の電極(図示せず)をフリップチップ接続する。その後、半田ボール18が形成されている配線基板と半導体素子16との間にアンダーフィル樹脂17を充填する。アンダーフィル樹脂17は、配線基板と半導体素子16との熱膨張率差を小さくして半田ボール18が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール18が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂17は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール18の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。アンダーフィル樹脂17はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子16が半田ボール18によって接続された後で充填される。
半導体素子16を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子16の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
次に、図25(c)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図25(d)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により行われる。配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(d)又は配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(d)より作成した場合は、絶縁膜31をウェットエッチング法やドライエッチング法により除去する。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、第2電極14が絶縁層11より窪んだ構造を、また、主に絶縁層11をエッチングすることによって第2電極14が絶縁層11より突出した構造を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
次に、図25(e)に示すとおり、第2電極14に半田ボール23を介して半導体素子24の電極(図示せず)をフリップチップ接続する。その後、半田ボール23が形成されている配線基板と半導体素子24との間にアンダーフィル樹脂25を充填する。アンダーフィル樹脂25は、配線基板と半導体素子24との熱膨張率差を小さくして半田ボール23が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール23が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂25は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール23は、半田材料からなる微小ボールで、半導体素子23の電極上にめっき法、ボール転写又は印刷法によって形成される。半田ボール23の材料は、鉛錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料から適宜選択することができる。アンダーフィル樹脂25はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子24が半田ボール23により接続された後で充填される。
また、半導体素子24を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子24の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
また、図25(e)では、フリップチップ接続による半導体素子24の接続形態について記載したが、ワイヤーボンディングによる接続とすることで、半導体装置の第7実施形態の変形例の半導体装置(図14)を作成することができる。この場合、接着剤27は、半導体素子26の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料又はAgペーストなどを使用し、ボンディングワイヤー28は、主に金から構成される材料が用いられ、半導体素子26の電極(図示せず)と第1電極13とを電気的に接続する。
次に、図25(f)に示すとおり、半田ボール19を第2電極14に取り付ける。半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第2電極14上にボール転写又は印刷法によって形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。また、図25(f)においては、第2電極14に半田ボール19を形成したが、第1電極13に半田ボール19を形成してもよく、必要があれば、第1電極13と第2電極14両方に形成してもよい。
本実施形態をとることで、半導体装置の第7実施形態及び第7実施形態の変形例が効率的に作成できる。
図26(a)乃至(g)は、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を工程順に示す部分断面図である。本実施形態の製造方法は、本発明の半導体装置の第8実施形態に係る半導体装置(図15)を製造するためのものである。
図26(a)は、上述の配線基板の製造方法において、支持基板30を除去する前の工程の状態より説明を行う。つまり、図26(a)は、配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)を基本の例として記載したが、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)から開始してもよい。
配線基板の製造方法の第1実施形態である図17(e)、配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(f)、配線基板の製造方法の第3実施形態である図19(f)、配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(f)及び配線基板の製造方法の第5実施形態である図21(e)のそれ以前の工程は、各配線基板の製造方法の実施形態に則る。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図26(a)に示すとおり、支持基板30上に第2電極14、絶縁層11、配線層12及び第1電極13が設けられた状態を形成する。本発明においては、熱酸化膜付き8インチ(直径200mm)、厚さ0.725mmのシリコンウエハ上に剥離層(図示せず)と導電性のシードメタル層(図示せず)とを順に設けた支持基板30上に、感光性ポリイミド樹脂を7μmの厚みで絶縁層11を形成し、支持基板30上に形成されたシードメタル層(図示せず)より給電を行うことで支持基板30側からCu2μm、Ni5μmの順に積層し、Cu10μmの厚みで配線層12を、銅5μm、ニッケル3μm及び金0.5μmの各厚みで金が最表面となるように第1電極13をセミアディティブ法で形成した。
次に、図26(b)に示すとおり、第1電極13に半田ボール18を介して半導体素子16の電極(図示せず)をフリップチップ接続する。その後、半田ボール18が形成されている配線基板と半導体素子16との間にアンダーフィル樹脂17を充填する。アンダーフィル樹脂17は、配電基板と半導体素子16との熱膨張率差を小さくして半田ボール18が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール18が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂17は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール18の材料及び形成方法は、本発明の第1実施形態と同様である。アンダーフィル樹脂17はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子16が半田ボール18によって接続された後で充填される。
半導体素子16を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子16の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
また、図26(b)では、フリップチップ接続による半導体素子16の接続形態について記載したが、ワイヤーボンディングによる接続とすることで、半導体装置の第9実施形態の半導体装置(図16)を作成することができる。この場合、接着剤22は、半導体素子16の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料又はAgペーストなどを使用し、ボンディングワイヤー21は、主に金からなる材料が用いられ、半導体素子16の電極(図示せず)と第1電極13とを電気的に接続する。
更に、半導体素子16を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子16の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
次に、図26(c)に示すとおり、半導体素子16を覆うように封止樹脂20を形成する。封止樹脂20は、エポキシ系の材料にシリカフィラーを混ぜた材料から構成され、搭載されている半導体素子16と接続部分の配線とを覆う様に金型を用いたトランスファーモールディング法、圧縮形成モールド法又は印刷法などで設けられる。図26(c)においては、配線基板の片側全体を封止樹脂20が覆っている構造となっているが、半導体素子16を部分的に覆い、配線基板の一部が露出する構造としてもよい。
次に、図26(d)に示すとおり、支持基板30を除去する。支持基板30の除去法としては、研削、化学的機械的研磨又はエッチング等により行う。これらは、組み合わせて行うことも可能で、支持基板30を研削した後、残った部分を、化学的機械的研磨及び/又はエッチングを用いて除去することができる。エッチングは、ドライエッチング法又はウェットエッチング法のいずれを使用してもよいが、最終除去の工程をドライエッチにすると、エッチング選択比が大きく取れるために、シードメタル層を安定的に残すことが可能となる。さらに、支持基板30とシードメタル層との間に剥離層を介在させておけば、支持基板30の除去を容易にすることができる。例えば、剥離層として熱分解する材料を用いれば、支持基板30を除去する工程において、熱分解温度以上に熱することにより、シードメタル層と支持基板30とを剥離することができる。このときの加熱は、レーザ等で局所的に加熱する方法が望ましい。レーザの波長を、支持基板30を透過し、剥離層を透過しない波長に設定することにより、剥離層のみを局所的に加熱することができる。これとは別に、支持基板30と剥離層との界面、又は剥離層とシードメタル層との界面の接着強度が弱くなるような材料を予め選択しておき、支持基板30を除去する工程において、機械的な力を加えて支持基板30を剥離してもよい。また、剥離層として、特定の溶液に溶ける材料、又は、溶液の浸透によってシードメタル層若しくは支持基板30との密着が極端に低下するような材料を選択することによって、剥離層の側面から溶液を浸透させ、支持基板30を剥離することも可能である。本発明においては、シリコンとシードメタル層(図示せず)との間に形成した低密着性を有する剥離層(図示せず)を利用して剥離したのち、シードメタル層(図示せず)をエッチングにより除去した。
次に、図27(e)に示すとおり、第2電極14と絶縁層11とを確実に分離する。第2電極14と絶縁層11との分離は、ウェットエッチング法又はドライエッチング法により行われる。配線基板の製造方法の第2実施形態である図18(d)又は配線基板の製造方法の第4実施形態である図20(d)より作成した場合は、絶縁膜31をウェットエッチング法又はドライエッチング法により除去する。エッチングを行わなくとも半田材料のリフロー時に第2電極14と絶縁層11に、半田材料がリフロー時に流れ込むのに必要な隙間が形成されていれば、エッチングは必ずしも必要ではない。
エッチングを行った後に、第2電極14表面が金、銀、銅、錫及び半田材料からなる群から選択された少なくとも1種の金属又は合金で形成される様、電解めっき法、無電解めっき法、蒸着法、印刷法、インクジェット法又はディップ法などにより表面処理を行ってもよい。
この工程において、主に第2電極14をエッチングすることによって、第2電極14が絶縁層11より窪んだ構造を、また、主に絶縁層11をエッチングすることによって第2電極14が絶縁層11より突出した構造を作成することができる。本発明においては、露出したCu表面に無電解めっき法によって金膜を形成した。
次に、図26(f)に示すとおり、第2電極14に半田ボール23を介して半導体素子24の電極(図示せず)をフリップチップ接続する。その後、半田ボール23が形成されている配線基板と半導体素子24との間にアンダーフィル樹脂25を充填する。アンダーフィル樹脂25は、配線基板と半導体素子24との熱膨張率差を小さくして半田ボール23が破断することを防止する目的で使用される。半田ボール23が所望の信頼性を確保できる強度を有していれば、アンダーフィル樹脂25は必ずしも充填する必要はない。
半田ボール23は、半田材料からなる微小ボールで、半導体素子23の電極上にめっき法、ボール転写又は印刷法によって形成される。半田ボール23の材料は、鉛錫の共晶半田又は鉛フリーの半田材料から適宜選択することができる。アンダーフィル樹脂25はエポキシ系の材料から構成され、半導体素子24が半田ボール23により接続された後で充填される。
また、半導体素子24を搭載していない領域で、配線基板の剛性が不足している場合は、別途、半導体素子24の領域が開口されている枠体を貼り付けてもよい。
また、図26(f)では、フリップチップ接続による半導体素子24の接続形態について記載したが、ワイヤーボンディングによる接続とする構成をとってもよい。この場合、接着剤27は、半導体素子26の回路が形成されていない面に設けられ、有機材料又はAgペーストなどを使用し、ボンディングワイヤー28は、主に金からなる材料が用いられ、半導体素子26の電極(図示せず)と第1電極13とを電気的に接続する。半導体素子26は、図26(a)の配線基板上に実装された後、封止樹脂29によって覆われる。
次に、図26(g)に示すとおり、半田ボール19を第2電極14に取り付ける。半田ボール19は、本発明の半導体装置を別基板に搭載するために取り付けられる。半田ボール19は、半田材料からなるボールで、第2電極14上にボール転写又は印刷法によって形成される。取り付けの形態によっては半田ボール19ではなく、金属製のピンを半田付けした構造を取ってもよい。また、図26(g)においては、第2電極14に半田ボール19を形成したが、第1電極13に半田ボール19を形成してもよく、必要があれば、第1電極13と第2電極14両方に形成してもよい。
本実施形態をとることによって、半導体装置の第8実施形態及び第9実施形態が効率的に作成できる。