JP2012099461A - プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法 - Google Patents

プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012099461A
JP2012099461A JP2011183410A JP2011183410A JP2012099461A JP 2012099461 A JP2012099461 A JP 2012099461A JP 2011183410 A JP2011183410 A JP 2011183410A JP 2011183410 A JP2011183410 A JP 2011183410A JP 2012099461 A JP2012099461 A JP 2012099461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulator
ground electrode
support portion
support
axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011183410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5303014B2 (ja
Inventor
Tadashi Yamamura
直史 山村
Hiroyuki Kameda
裕之 亀田
Teijo Nakano
悌丞 中野
Daisuke Kasahara
大輔 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2011183410A priority Critical patent/JP5303014B2/ja
Publication of JP2012099461A publication Critical patent/JP2012099461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5303014B2 publication Critical patent/JP5303014B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/52Sparking plugs characterised by a discharge along a surface
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/02Details
    • H01T13/16Means for dissipating heat
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/32Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation characterised by features of the earthed electrode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T21/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs
    • H01T21/02Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs of sparking plugs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】絶縁体に対する接地電極の相対位置のバラツキや接地電極の過熱を抑制しつつ、電流のリークをより確実に防止し、プラズマを安定的に生成可能とする。
【解決手段】点火プラグ1は、軸線CL1方向に延びる軸孔4を有する絶縁碍子2と、軸孔4内に挿設される中心電極5と、絶縁碍子2の外周に配置される主体金具3と、主体金具3に固定される接地電極27とを備え、軸孔4の内周面及び中心電極5の先端面により形成されるキャビティ部29を有する。絶縁碍子2と接地電極27との間には支持部31〜34が介在し、支持部31〜34よりも外周側に形成された空間と支持部31〜34よりも内周側に形成された空間とが連通される。軸線CL1に直交する仮想平面に、軸孔4の開口の輪郭と支持部31〜34の輪郭とを投影したとき、軸線CL1との距離が最短となる支持部31〜34の輪郭上の点Aが、軸孔4の開口の輪郭より外周側に位置する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、プラズマを形成して混合気への着火を行うプラズマジェット点火プラグ、及び、その製造方法に関する。
従来、内燃機関等の燃焼装置においては、火花放電により混合気へと着火する点火プラグが使用されている。また近年では、燃焼装置の高出力化や低燃費化の要求に応えるべく、燃焼の広がりが速く、着火限界空燃比のより高い希薄混合気に対してもより確実に着火可能な点火プラグとして、プラズマジェット点火プラグが提案されている。
プラズマジェット点火プラグは、軸孔を有する筒状の絶縁体と、先端面が絶縁体の先端面よりも没入した状態で前記軸孔内に挿設される中心電極と、絶縁体の外周に配置される主体金具と、前記主体金具の先端部に接合される円環状の接地電極とを備える。また、プラズマジェット点火プラグは、中心電極の先端面及び軸孔の内周面によって形成された空間(キャビティ部)を有しており、当該キャビティ部は接地電極に形成された貫通孔(貫通部)を介して外部に連通されるようになっている。加えて、一般に接地電極は、その絶縁体側の面が、絶縁体の先端面に面接触した状態で設けられる(例えば、特許文献1等参照)。
特開2007−287666号公報
ところで、使用に伴い、キャビティ部に侵入したカーボン等のデポジットや中心電極を構成していた金属成分などの導電性物質が軸孔の内周面に堆積・付着してしまうことがある。ここで、上述のように絶縁体の先端面に接地電極が面接触していると、中心電極と接地電極との間が前記導電性物質を介して電気的に接続されてしまい、その結果、両電極の間で電流のリークが生じ、プラズマの生成に支障が生じてしまうおそれがある。
そこで、電流のリークを防止して、プラズマをより安定的に生成可能とすべく、接地電極を絶縁体の先端面から離間した状態で主体金具に接合し、絶縁体の先端面と接地電極との間に空間を設ける手法が考えられる。当該手法によれば、導電性物質の堆積を抑制できるとともに、導電性物質が軸孔の内周面に付着した場合でも、前記空間の存在により両電極間を絶縁した状態とすることができる。
しかしながら、製造公差等により、主体金具に対する絶縁体の軸線方向に沿った相対位置には若干のバラツキが生じ得る。そのため、接地電極を絶縁体の先端面から離間させた状態で主体金具に接合した場合には、前記バラツキの分だけ絶縁体に対する接地電極の相対位置にバラツキが生じてしまい、軸線方向に沿った前記空間の大きさが変動してしまうおそれがある。前記空間の大きさが変動してしまうと、両電極間の絶縁が不十分となってしまったり、プラズマを生成する契機となる火花放電に必要な放電電圧の増大を招いてしまったりするおそれがある。
また、接地電極を絶縁体から離間させると、接地電極の熱が絶縁体へと伝導されず、接地電極が過熱されてしまい、ひいては接地電極を熱源としたプレイグニッションの発生を招いてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、絶縁体に対する接地電極の相対位置のバラツキや接地電極の過熱を抑制しつつ、両電極間における電流のリークをより確実に防止し、ひいてはプラズマを安定的に生成可能なプラズマジェット点火プラグ、及び、その製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のプラズマジェット点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
自身の先端面が前記絶縁体の先端よりも前記軸線方向後端側に位置するようにして前記軸孔内に挿設される中心電極と、
前記絶縁体の外周に配置される主体金具と、
前記主体金具の先端部に固定され、前記絶縁体の先端よりも前記軸線方向先端側に配置される接地電極とを備え、
前記軸孔の内周面及び前記中心電極の先端面により形成されるキャビティ部を有するとともに、
前記接地電極が、前記キャビティ部を外部と連通させる貫通部を有するプラズマジェット点火プラグであって、
前記絶縁体の先端面と前記接地電極の前記絶縁体側の面との間に介在する支持部を備えるとともに、
前記支持部よりも外周側に形成された空間と前記支持部よりも内周側に形成された空間とは連通しており、
前記軸線に直交する仮想平面に、前記軸孔の前記軸線方向先端側の開口の輪郭と前記支持部の輪郭とを投影したとき、前記軸線との距離が最短となる前記支持部の輪郭上の点Aが、前記軸孔の前記軸線方向先端側の開口の輪郭より外周側に位置することを特徴とする。
上記構成1によれば、絶縁体の先端面と接地電極の絶縁体側の面との間に支持部が介在されているため、接地電極の熱を絶縁体側へと効率よく伝導することができる。そのため、接地電極の過熱をより確実に防止することができ、プレイグニッションの発生を抑制することができる。
また、例えば、支持部が周方向に沿って間欠的に設けられることにより、支持部よりも外周側に形成された空間と支持部よりも内周側に形成された空間(キャビティ部側の空間)とが連通されている。従って、キャビティ部に侵入したデポジットを支持部よりも外周側に形成された空間へと排出することができ、中心電極と接地電極との間における電流のリークをより確実に防止することができる。
さらに、上記構成1によれば、軸線に直交する仮想平面に、軸線に沿って軸孔の開口の輪郭と支持部の輪郭とを投影したとき、軸線との距離が最短となる支持部の輪郭上の点Aが、軸孔の開口の輪郭より外周側に位置するように構成されている。すなわち、支持部の内周側であって、絶縁体の先端面と接地電極の絶縁体側の面との間には、環状の空間が形成されている。そして、前記支持部の存在により、絶縁体の先端面に対する接地電極の相対位置を精度よく所望の位置とすることができるため、前記空間の大きさにバラツキが生じてしまうことを効果的に防止することができる。従って、中心電極を構成していた金属成分等の導電性物質が軸孔の内周面に付着した場合でも、前記空間の存在により中心電極と接地電極との間をより確実に絶縁した状態とすることができる。その結果、デポジットを支持部よりも外周側に形成された空間へと排出可能であることと相俟って、中心電極と接地電極との間における電流のリークを効果的に防止することができ、プラズマを安定的に生成することができる。
加えて、上記構成1によれば、前記空間の存在に伴い、火花放電は、中心電極の先端面から軸孔の開口までの絶縁体の内周面を這った経路(沿面放電経路)と、軸孔の開口から接地電極までの(換言すれば、前記空間を跨った)気中での経路(気中放電経路)とを伝わって生じ、その火花放電によりプラズマが生じるようになっている。このように気中放電経路を伝わった放電(気中放電)を生じさせることで、周囲に広がりを抑制するものがない状態でプラズマを発生させることができる。その結果、より大きなプラズマを生成することができ、着火性の向上を図ることができる。すなわち、前記空間を設けることは、プラズマの安定生成、及び、着火性の向上の双方に寄与する。
構成2.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1において、前記軸線に沿って、前記軸線と直交する面に前記支持部を投影した投影面において、
前記軸線を通り、前記支持部を投影した領域に接する2本の直線を引き、両直線のなす角のうち前記支持部側の角の角度をα(°)としたとき、
α/360°≦0.5
を満たすことを特徴とする。
尚、支持部を複数設ける場合、「角度α」は、各支持部の投影領域のそれぞれに対応して前記2本の直線を引き、それぞれの2直線のなす角のうち支持部側に位置する角の角度を合計したものをいう。
上記構成2によれば、軸線のうち支持部の内周側に位置する線上から支持部側を見たときに、周方向に沿った50%以下の範囲で支持部が形成されるように構成されている。すなわち、前記線上から外周側を見たとき、周方向に沿った50%超の範囲に亘って、支持部の内周側の空間と支持部の外周側の空間とが連通されるように構成されている。従って、デポジットをより効果的に支持部よりも外周側に形成された空間へと排出することができ、電流のリークをより一層確実に防止することができる。
構成3.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1又は2において、前記軸線と前記点Aを通る断面において、前記接地電極の前記絶縁体側の面における前記軸線に最も近い点から前記絶縁体の先端面までの最短距離をH(mm)とし、前記軸孔の前記軸線方向先端側の開口と前記点Aとの最短距離をL(mm)としたとき、
0.1≦H≦1.0、及び、L≧1.5×Hを満たすことを特徴とする。
上記構成3によれば、最短距離Hが0.1mm以上とされているため、使用に伴い軸孔の内周面に導電性物質が付着した場合であっても、中心電極と接地電極との間をより確実に絶縁することができる。また、最短距離Lが最短距離Hの1.5倍以上と十分に大きくされているため、絶縁体の内周面及び先端面を這った接地電極と支持部との間における電流のリークをより確実に防止することができる。その結果、プラズマをより一層安定して生成することができる。
また、最短距離Hが1.0mm以下とされているため、火花放電に必要な放電電圧を十分に低いものとすることができる。従って、火花放電に伴い絶縁体の内周面が削れてしまう現象(いわゆるチャンネリング)を抑制できるとともに、火花放電をより確実に発生させることができ、ひいてはプラズマを一層安定して生成することができる。さらに、最短距離Hを1.0mm以下とすることで、生成されたプラズマが前記空間へと入り込んでしまうことを抑制できる。その結果、上述した着火性の向上効果をより確実に発揮させることができる。
構成4.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記支持部のうち前記絶縁体の先端面から前記軸線に沿って0.05mm離れた部位の前記軸線と直交する方向における断面積をS(mm2)としたとき、
S≧0.04
を満たすことを特徴とする。
尚、支持部を複数設ける場合、「断面積S」は、各支持部における絶縁体の先端面から0.05mm離れた部位の断面積を合計したものをいう。
上述の通り、接地電極の熱は支持部を介して絶縁体側へと伝導されるが、本願発明者が鋭意検討したところ、支持部のうち、絶縁体の先端面から軸線に沿って0.05mm離れた部位までは、絶縁体に接触していなくても、輻射熱により絶縁体に熱を伝導可能であることが分かった。
この点を鑑みて、上記構成4によれば、支持部のうち絶縁体の先端面から軸線に沿って0.05mm離れた部位の断面積Sが、0.04mm2以上と十分に大きくされている。従って、接地電極の熱を支持部を介して絶縁体により効率的に伝導することができ、その結果、プレイグニッションの発生を一層確実に防止することができる。
また、断面積Sを0.04mm2以上とすることで、点火プラグの製造時など、絶縁体の先端面に支持部を接触させたときに、支持部が過度に潰れ変形してしまうといった事態をより確実に防止することができる。その結果、上述した最短距離Hや最短距離Lをより容易に所望の大きさに設定することができる。
構成5.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記支持部が複数設けられることを特徴とする。
上記構成5によれば、絶縁体に対する接地電極の配置状態がより安定することとなり、上記各構成により作用効果がより確実に奏されることとなる。
構成6.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成5において、前記支持部は、周方向に等間隔に設けられていることを特徴とする。
上記構成6によれば、支持部が周方向に沿って等間隔に設けられている。換言すれば、支持部同士の間に形成され、支持部の内周側に形成される空間と支持部の外周側の空間とを連通する隙間が周方向に沿って等間隔に設けられている。そのため、デポジットを支持部よりも外周側に形成された空間へとより効果的に排出することができ、電流のリークを一層確実に防止することができる。
構成7.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、前記接地電極は、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、又は、これらの金属のうち少なくとも一種を主成分とする合金により構成されていることを特徴とする。
尚、「主成分」とあるのは、材料中、最も質量比の高い成分を指すものである。
上記構成7によれば、接地電極は、WやIr等の少なくとも一種を主成分とする金属により形成されているため、火花放電等に対する接地電極の耐消耗性を向上させることができる。その結果、接地電極の消耗に伴う放電電圧の上昇を抑制することができ、プラズマを生成可能な期間をより長期化することができる。
構成8.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1乃至7のいずれかにおいて、前記支持部は、前記接地電極又は前記絶縁体と一体に形成されていることを特徴とする。
上記構成8によれば、支持部が、接地電極又は絶縁体と一体に形成されているため、接地電極や絶縁体に対する支持部の位置ずれを防止することができる。その結果、上記各構成による作用効果をより一層確実に発揮させることができる。
構成9.本構成のプラズマジェット点火プラグの製造方法は、上記構成1乃至8のいずれかに記載のプラズマジェット点火プラグの製造方法であって、
前記絶縁体と前記主体金具とを組付ける組付工程と、
前記主体金具の先端部に前記接地電極を接合する接合工程とを含み、
前記組付工程の後に、前記接合工程を行うことを特徴とする。
主体金具の先端部に対して接地電極を接合する接合工程は、主体金具と絶縁体とを組付ける組付工程の前に行うこともできるし、組付工程の後に行うこともできる。しかしながら、組付工程の前に接合工程を行うこととすると、製造公差等により、主体金具に対する絶縁体の相対位置にバラツキが生じた場合に、絶縁体が、支持部に圧接されて破損してしまったり、支持部から離間してしまったりするおそれがある。
この点、上記構成9によれば、組付工程の後に接合工程が行われるように構成されているため、接合工程において、絶縁体に対する接地電極の相対位置を調整することができる。従って、絶縁体の破損を防止しつつ、支持部を絶縁体の先端面に対してより確実に接触させることができる。その結果、歩留まりの低下を抑制しつつ、上記構成1等の点火プラグを精度よく製造することができる。
構成10.本構成のプラズマジェット点火プラグの製造方法は、上記構成9において、前記接合工程は、
前記接地電極の前記絶縁体側の面に前記支持部が接合される工程と、
前記主体金具の先端部に形成された開口に対して前記接地電極を挿入し、前記支持部を前記絶縁体の先端面に接触させた上で、前記接地電極が前記主体金具の先端部に接合される工程とを含み、
前記絶縁体の硬度をHi,前記接地電極の硬度をHg、前記支持部の硬度をHsとしたとき、Hi>Hg≧Hsであること特徴とする。
上記構成10によれば、絶縁体の硬度Hiが支持部の硬度Hsよりも大きくされている。従って、主体金具の開口に接地電極を挿入する工程(挿入工程)において、支持部が絶縁体の先端面に接触し、支持部から絶縁体に押圧力が加わったときに、絶縁体に割れ等の破損が生じにくい。
また、上記構成10によれば、接地電極の硬度Hgが支持部の硬度Hs以上されているため、前記挿入工程において、支持部の根元側が接地電極に埋まり(入り)込んでしまうことをより確実に防止できる。その結果、接地電極と支持部との溶接部分が破壊されてしまうといった事態を抑制でき、絶縁体や接地電極に対する支持部の位置ずれをより確実に防止できる。
構成11.本構成のプラズマジェット点火プラグの製造方法は、上記構成9又は10において、前記接合工程は、
前記接地電極の前記絶縁体側の面に前記支持部を形成する工程と、
前記主体金具の先端部に形成された開口に対して前記接地電極を挿入し、前記支持部を前記絶縁体の先端面に接触させた上で、前記接地電極が前記主体金具の先端部に接合される工程を含み、
前記接合工程の前において、前記支持部のうち前記絶縁体側に配置される部位の断面積を、前記支持部のうち前記接地電極側に配置される部位の断面積以下としたことを特徴とする。
上記構成11によれば、接合工程の前において、支持部のうち絶縁体側に配置される部位の断面積が、支持部のうち接地電極側に配置される部位の断面積以下とされる。従って、支持部のうち絶縁体に接触する部位が潰れ変形した際に、当該部位がキャビティ部側へと過度に接近してしまうという事態が生じにくくなる。その結果、製造された点火プラグにおいて、前記最短距離Lをより確実に確保することができ、支持部と中心電極との間における電流のリークをより確実に抑制することができる。
点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 点火プラグの先端部の構成を示す部分拡大断面図である。 軸線と直交する仮想平面に、軸線に沿って軸孔及び支持部を投影した投影図である。 支持部の別例を示す部分拡大断面図である。 軸線と直交する面に、軸線に沿って支持部を投影した投影図である。 最短距離Hや最短距離L等を示す部分拡大断面図である。 絶縁碍子の先端面から軸線に沿って0.05mm離れた位置における、軸線と直交する方向に沿った支持部の端面図である。 最短距離Hを種々変更したサンプルにおける、初期放電電圧測定試験の試験結果を示すグラフである。 最短距離Hを種々変更したサンプルにおける、耐リーク性評価試験の試験結果を示すグラフである。 最短距離Xを説明するための点火プラグ先端部の部分拡大断面図である。 支持部角度比率を種々変更したサンプルにおける、耐リーク性評価試験の試験結果を示すグラフである。 断面積Sと支持部の変位割合との関係を示すグラフである。 断面積Sを種々変更したサンプルにおける、耐プレイグニッション性評価試験の試験結果を示すグラフである。 別の実施形態における支持部を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における支持部を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における支持部を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、別の実施形態における支持部を示す拡大断面模式図である。 別の実施形態における支持部を示す拡大断面模式図である。 別の実施形態における支持部を示す拡大断面模式図である。 別の実施形態における支持部を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における支持部を示す部分拡大断面図である。 (a),(b)は、別の実施形態における凹部を示す部分拡大断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、プラズマジェット点火プラグ(以下、「点火プラグ」と称す)1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、熱伝導性に優れる銅や銅合金等からなる内層5A、及び、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金〔例えば、インコネル(商標名)600や610等〕からなる外層5Bにより構成されている。さらに、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端が絶縁碍子2の先端面よりも後端側に配置されている。尚、中心電極5の耐消耗性を向上させるべく、中心電極5の先端部(例えば、中心電極5のうち、その先端から少なくとも軸線CL1方向後端側に0.3mmまでの部位)を、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、Ni、又は、これらの金属のうち少なくとも一種を主成分とする合金により構成することとしてもよい。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状のガラスシール層9が配設されている。当該ガラスシール層9により、中心電極5と端子電極6とがそれぞれ電気的に接続されるとともに、中心電極5及び端子電極6が絶縁碍子2に固定されている。
加えて、主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を前記燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3に挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部内周には、所定厚さ(例えば、0.3mm以上1.0mm以下)の円板状をなす接地電極27が接合されている。接地電極27は、自身の中央に板厚方向に貫通する貫通部28を有している。そして、図2に示すように、前記軸孔4の内周面と中心電極5の先端面とにより形成され、先端側に向けて開口する円柱状の空間であるキャビティ部29が、前記貫通部28を介して外部へと連通されるようになっている。尚、本実施形態では、前記貫通部28と軸孔4とが同軸上に位置する(つまり、貫通部28の中心が軸線CL1上に位置する)ように接地電極27が接合されている。
さらに、本実施形態においては、図2及び図3(図3は、軸線CL1に直交する仮想平面VSに、軸孔4の軸線CL1方向先端側の開口の輪郭と後述する支持部31〜34の輪郭とを軸線CL1に沿って投影した投影図である)に示すように、絶縁碍子2の先端面2Fと接地電極27の絶縁碍子2側の面との間には、複数の支持部31,32,33,34が設けられている。支持部31〜34は、それぞれ円柱状をなすとともに、接地電極27の絶縁碍子2側の面に対して基端部が溶接されることで、接地電極27と一体に形成されている。また、支持部31〜34は、周方向に沿って等間隔に設けられており、その結果、各支持部31〜34の間には、周方向に沿って等間隔に複数の隙間35が形成されている。そして、当該隙間35を介して、支持部31〜34よりも外周側に形成された空間と支持部31〜34よりも内周側に形成された空間(キャビティ部29側の空間)とが連通されている。尚、支持部31〜34の形状は、円柱状に限定されるものではなく、例えば、図4に示すように、支持部41を半球状に形成することとしてもよい。
図2,3に戻り、本実施形態では、前記仮想平面VSにおいて、各支持部31〜34の輪郭上であって軸線CL1との距離が最短となる点Aが、軸孔4の軸線CL1方向先端側の開口の輪郭より外周側に位置している。つまり、各支持部31〜34よりも内周側であって絶縁碍子2と接地電極27との間には、キャビティ部29側へと連通する環状の空間36(図3において、散点模様を付した位置に形成される空間をいう)が形成されている。そのため、中心電極5に電圧が印加された際には、中心電極5の先端面からキャビティ部29(軸孔4の先端側)の開口までの絶縁碍子2の内周面を這った経路(沿面放電経路)と、キャビティ部29の開口から接地電極27までの(換言すれば、前記空間36を跨った)気中での経路(気中放電経路)とを伝わって火花放電が生じ、その火花放電によりプラズマが生じるようになっている。尚、本実施形態では、軸線CL1から各支持部31〜34までの軸線CL1と直交する方向に沿った最短距離がそれぞれ同一となるように構成されている。そのため、前記仮想平面VSにおいて、各支持部31〜34の輪郭上で軸線CL1に最も接近する部位がそれぞれ点Aとなる。
また、各支持部31〜34同士の間隔は、次の条件を満たすように設定されている。すなわち、図5に示すように、軸線CL1と直交する面に、軸線CL1に沿って支持部31〜34を投影した投影面において、軸線CL1を通り、支持部31〜34を投影した領域に接する2本の直線LA,LBを各支持部31〜34ごとに引く。このとき、直線LA,LBのなす角のうち支持部31〜34側に位置する角の角度をそれぞれα1,α2,α3,α4(°)としたとき、α(=α1+α2+α3+α4)/360°≦0.5を満たすように各支持部31〜34同士の間隔が設定されている。すなわち、軸線CL1のうち、支持部31〜34の内側に位置する線上から隙間35側を見たときに、周方向に沿った50%超の範囲に亘って隙間35が形成されるように構成されている。尚、以下においては、「α/360°」を「支持部角度比率」と称する。
加えて、図6に示すように、軸線CL1と前記点Aを通る断面において、接地電極27の絶縁碍子2側の面における軸線CL1に最も近い点27Pから絶縁碍子2の先端面2Fまでの最短距離をH(mm)とし、軸孔4の軸線CL1方向先端側の開口と支持部31(点A)との最短距離をL(mm)としたとき、0.1≦H≦1.0、及び、L≧1.5×Hを満たすように各支持部31〜34の形成位置やサイズが設定されている。
さらに、図7に示すように、各支持部31〜34のうち絶縁碍子2の先端面2Fから軸線CL1に沿って0.05mm離れた部位の軸線CL1と直交する方向に沿った断面積をそれぞれS1,S2,S3,S4(mm2)としたとき、S(=S1+S2+S3+S4)≧0.04(mm2)を満たすように構成されている。
また、本実施形態において、接地電極27は、W、Ir、Pt、Ni,又は、これらの金属のうち少なくとも一種を主成分とする合金により構成されている。
次に、上記のように構成されてなる点火プラグ1の製造方法について説明する。
まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えばS17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)に冷間鍛造加工等を施すことで、貫通孔を形成するとともに、概形を製造する。その後、切削加工を施し外形を整えることで、主体金具3が得られる。
続いて、主体金具3に亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理を施すこととしてもよい。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形されるとともに、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成される。そして、焼成後、種々の研磨加工を施すことで、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、中央部に放熱性向上を図るための銅合金等を配置したNi合金に鍛造加工等を施すことで中心電極5を製造する。
そして、中心電極5及び端子電極6が、絶縁碍子2に対してガラスシール層9によって封着固定される。より詳しくは、中心電極5を軸孔4の先端側に挿入した上で、焼成後にガラスシール層9となるガラス混合粉末(例えば、ホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されたもの)を軸孔4内に充填した後、後方から端子電極6を先端側へと押圧しつつ、焼成炉内にて焼き固める。このとき、絶縁碍子2の後端側胴部10表面に釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
次に、上記のようにそれぞれ作成された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、接地電極27を備える主体金具3とが固定される。より詳しくは、主体金具3に絶縁碍子2を挿入した上で、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって絶縁碍子2と主体金具3とが固定される。
さらに、WやIr等からなる金属材料に焼結加工や放電加工等を施すことで棒材(線材)を得た上で、当該棒材に対して鍛造加工や切削加工、放電加工等を施すことで貫通部28を有する接地電極27を製造する。また、所定の金属(例えば、Ni合金など)に鍛造加工等を施すことで、接地電極27を構成する金属の硬度以下の硬度を有する支持部31〜34を製造する。すなわち、絶縁碍子2の硬度(ビッカース硬度)をHi(Hv),接地電極27の硬度をHg(Hv)、支持部31〜33の硬度をHs(Hv)としたとき、Hi>Hg≧Hsを満たすように、接地電極27や支持部31〜34が構成されている。また、各支持部31〜34は円柱状に形成され、絶縁碍子2側に配置される部位の断面積が、接地電極27側に配置される部位の断面積と等しくされている。
次に、接合工程において、接地電極27のうち絶縁碍子2側に配置される面に対して、抵抗溶接により支持部31〜34が接合される。そして、主体金具3の先端部に形成された開口に対して接地電極27を挿入し、支持部31〜34を絶縁碍子2の先端面2Fに接触させる。その上で、レーザ溶接等により接地電極27の外周部分を主体金具3の先端部に接合することで、上述した点火プラグ1が得られる。尚、接合工程においては、主体金具3に対する接地電極27の挿入圧力を変更することで、支持部31〜34の潰れ変形量、ひいては前記最短距離Hの大きさを調節することとしてもよい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、絶縁碍子2の先端面2Fと接地電極27の絶縁碍子2側の面との間に支持部31〜34が介在されているため、接地電極27の熱を絶縁碍子2側へと効率よく伝導することができる。そのため、接地電極27の過熱をより確実に防止することができ、プレイグニッションの発生を抑制することができる。
また、支持部31〜34の間に形成された隙間35により、支持部31〜34よりも外周側に形成された空間と支持部31〜34よりも内周側に形成された空間(キャビティ部29側の空間)とが連通されている。従って、キャビティ部29に侵入したデポジットを隙間35を介して支持部31〜34よりも外周側に形成された空間へと排出することができ、中心電極5と接地電極27との間における電流のリークをより確実に防止することができる。
さらに、本実施形態においては、支持部31〜34の内周側であって、絶縁碍子2の先端面2Fと接地電極27の絶縁碍子2側の面との間には、環状の空間36が形成されている。そして、前記支持部31〜34の存在により、絶縁碍子2の先端面2Fに対する接地電極27の相対位置を精度よく所望の位置とすることができ、前記空間36の大きさにバラツキが生じてしまうことを効果的に防止することができる。従って、中心電極5を構成していた金属成分等の導電性物質が軸孔4の内周面に付着した場合でも、前記空間36の存在により中心電極5と接地電極27との間をより確実に絶縁した状態とすることができる。その結果、デポジットを支持部31〜34よりも外周側に形成された空間へと排出可能であることと相俟って、中心電極5と接地電極27との間における電流のリークを効果的に防止することができ、プラズマを安定的に生成することができる。
加えて、本実施形態によれば、前記空間36を跨った気中での経路を伝わった放電(気中放電)を生じさせることで、周囲に広がりを抑制するものがない状態でプラズマを発生させることができる。その結果、より大きなプラズマを生成することができ、着火性の向上を図ることができる。すなわち、前記空間36を設けることは、プラズマの安定生成、及び、着火性の向上の双方に寄与する。
また、本実施形態によれば、前記最短距離Hが0.1mm以上とされているため、使用に伴い軸孔4の内周面に導電性物質が付着した場合であっても、中心電極5と接地電極27との間をより確実に絶縁することができる。さらに、前記最短距離Lが最短距離Hの1.5倍以上と十分に大きくされているため、絶縁碍子2の内周面及び先端面2Fを這った接地電極27と支持部31〜34との間における電流のリークをより確実に防止することができる。その結果、プラズマをより一層安定して生成することができる。
併せて、前記最短距離Hが1.0mm以下とされているため、火花放電に必要な放電電圧を十分に低いものとすることができる。従って、火花放電に伴い絶縁碍子2の内周面が削れてしまう現象を抑制できるとともに、火花放電をより確実に発生させることができ、ひいてはプラズマを一層安定して生成することができる。また、最短距離Hを1.0mm以下とすることで、生成されたプラズマが前記空間36へと入り込んでしまうことを抑制でき、上述した着火性の向上効果をより確実に発揮させることができる。
さらに、周方向に沿った50%超の範囲に亘って隙間35が形成されており、支持部の内周側の空間と支持部の外周側の空間とが周方向に沿った広範囲に亘って連通されている。従って、デポジットをより効果的に支持部31〜34よりも外周側に形成された空間へと排出することができ、電流のリークをより一層確実に防止することができる。
また、支持部31〜34のうち絶縁碍子2の先端面から軸線CL1に沿って0.05mm離れた部位の断面積S(=S1+S2+S3+S4)が、0.04mm2以上と十分に大きくされている。従って、接地電極27の熱を支持部31〜34を介して絶縁碍子2により効率的に伝導することができ、その結果、プレイグニッションの発生を一層確実に防止することができる。
また、断面積Sを0.04mm2以上とすることで、点火プラグ1の製造時に、絶縁碍子2の先端面2Fに支持部31〜34を接触させた際に、支持部31〜34の先端部が過度に潰れ変形してしまうといった事態をより確実に防止することができる。その結果、上述した最短距離Hや最短距離Lをより容易に所望の大きさに設定することができる。
加えて、前記隙間35が周方向に沿って等間隔に設けられているため、デポジットを支持部31〜34よりも外周側に形成された空間へとより効果的に排出することができ、電流のリークを一層確実に防止することができる。
併せて、支持部31〜34が、接地電極27と一体に形成されているため、接地電極27や絶縁碍子2に対する支持部31〜34の位置ずれを防止することができる。その結果、上述した耐リーク性の向上効果等をより一層確実に発揮させることができる。
さらに、接地電極27は、WやIr等の少なくとも一種を主成分とする金属により形成されているため、火花放電等に対する接地電極27の耐消耗性を向上させることができる。その結果、接地電極27の消耗に伴う放電電圧の上昇を抑制することができ、プラズマを生成可能な期間をより長期化することができる。
併せて、本実施形態においては、点火プラグ1の製造に際して、組付工程の後に接合工程が行われるため、接合工程において、絶縁碍子2に対する接地電極27の相対位置を調整することができる。従って、絶縁碍子2の破損を防止しつつ、支持部31〜34を絶縁碍子2の先端面2Fに対してより確実に接触させることができる。その結果、歩留まりの低下を抑制しつつ、点火プラグ1を精度よく製造できる。
また、絶縁碍子2の硬度Hiが支持部31〜34の硬度Hsよりも大きくされているため、主体金具3の開口に接地電極27を挿入する工程において、支持部31〜34から絶縁碍子2に押圧力が加わったときに、絶縁碍子2に割れ等の破損が生じにくい。さらに、接地電極27の硬度Hgが支持部31〜34の硬度Hs以上されているため、前記挿入工程において、支持部31〜34が接地電極27に埋まり込んでしまうことをより確実に防止できる。その結果、接地電極27と支持部31〜34との溶接部分が破壊されてしまうといった事態を抑制でき、絶縁碍子2や接地電極27に対する支持部31〜34の位置ずれをより確実に防止できる。
加えて、接合工程の前において、支持部31〜34のうち絶縁碍子2側に配置される部位の断面積が、支持部31〜34のうち接地電極27側に配置される部位の断面積と等しくされている。従って、支持部31〜34のうち絶縁碍子2に接触する部位が潰れ変形した際に、当該部位がキャビティ部29側へと過度に接近してしまうという事態が生じにくくなる。その結果、製造された点火プラグ1において、前記最短距離Lを十分に大きく確保することができ、支持部31〜34と中心電極5との間における電流のリークをより確実に抑制することができる。
次に、上記実施形態により奏される作用効果を確認すべく、沿面放電経路の長さ(沿面距離)を1.0mm又は2.0mmとした上で、最短距離Hを種々変更した点火プラグのサンプルを複数作製し、各サンプルについて初期放電電圧測定試験、及び、耐リーク性評価試験を行った。
初期放電電圧測定試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを試験用のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を0.4MPaとして大気雰囲気下で火花放電に必要な放電電圧(初期放電電圧)を測定した。尚、中心電極の消耗により放電電圧が徐々に増大していくことや、放電電圧が大きいほど絶縁碍子にチャンネリングが生じやすいことを考慮して、初期放電電圧は20kV以下であることが好ましいといえる。
また、耐リーク性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを所定のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を0.4MPa、印加電圧の周波数を60Hzとして各サンプルを放電させるとともに、出力100mJのプラズマ電源から電流を流し込み、プラズマを発生させた。そして、100時間経過後に、中心電極と接地電極との間の絶縁抵抗値を測定した。尚、絶縁抵抗値が10MΩ以下となってしまうと、中心電極と接地電極との間で電流のリークが生じやすくなってしまい、プラズマの生成に支障が生じてしまうおそれがある。そのため、プラズマをより確実に生成可能とするためには、中心電極の消耗に伴い、中心電極を構成していた金属成分が軸孔の内周面に付着した状態であっても、絶縁抵抗値が10MΩ超確保されることが好ましいといえる。
図8に、初期放電電圧測定試験の試験結果を示し、図9に、耐リーク性評価試験の試験結果を示す。尚、図8,9においては、沿面距離を1.0mmとしたサンプルの試験結果を丸印で示し、沿面距離を2.0mmとしたサンプルの試験結果を三角で示す。また、各サンプルともに、前記最短距離Lの大きさを最短距離Hの1.5倍とした。加えて、最短距離Hが0.0mmとあるのは、支持部を設けることなく、絶縁碍子の先端面に接地電極が接触するように構成したことを意味する。
図8に示すように、最短距離Hを1.0mm以下としたサンプルは、沿面距離の大小に関わらず、初期放電電圧を20kV以下とできることが確認された。
一方で、図9に示すように、最短距離Hを0.1mm未満としたサンプルは、絶縁抵抗値が10MΩ以下となり、電流のリークが生じやすいことが分かった。これは、中心電極が消耗し、中心電極を構成していた金属成分が軸孔の内周面に付着したことで、沿面放電経路の抵抗が急激に低下し、最短距離Hを0.1mm未満とし気中放電経路の抵抗が元々小さいサンプルにおいて、気中放電経路の抵抗と沿面放電経路の抵抗との総和で決まる絶縁抵抗値が顕著に低下してしまったためであると考えられる。
これに対して、最短距離Hを0.1mm以上としたサンプルは、絶縁抵抗値が10MΩよりも大きなものとなり、耐リーク性に優れることが明らかとなった。
次に、最短距離H、及び、最短距離Lの双方を種々変更した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて上述の耐リーク性評価試験を行った。表1に、当該試験の試験結果を示す。尚、表1では、100時間経過後における絶縁抵抗値が10MΩよりも大きくなった場合を「○」で示し、100時間経過後における絶縁抵抗値が10MΩ以下となった場合を「×」で示す。
Figure 2012099461
表1に示すように、最短距離Lを最短距離Hの1.5倍未満としたサンプルは、絶縁抵抗値が10MΩ以下となってしまい、電流のリークが生じやすいことが明らかとなった。これは、気中放電経路の長さ(最短距離Hに相当する)を、軸孔の開口と支持部との間で絶縁碍子の先端面を這って生じる際の放電経路の長さ(最短距離Lに相当する)に対して過度に小さくし、支持部と中心電極との間で絶縁碍子の表面を這った経路で火花放電が生じやすい状態において、中心電極を構成していた金属成分が軸孔の内周面に付着したことにより、絶縁碍子の表面を這った前記経路の抵抗値が急激に低下してしまったことによると考えられる。
これに対して、最短距離Lを最短距離Hの1.5倍以上としたサンプルは、絶縁抵抗値が10MΩ超となり、十分な耐リーク性を有することが分かった。
以上の試験結果より、初期放電電圧の過大を抑制しつつ、耐リーク性を十分に確保し、プラズマをより安定的に生成可能とするためには、最短距離H,Lについて、0.1≦H≦1.0、及び、L≧1.5×Hを満たすように構成することが好ましいといえる。
次いで、軸線及び前記点Aを含む断面における、軸線と点Aとの間の最短距離X(図10参照)を1.0mm、1.5mm、又は、2.0mmとした上で、支持部の大きさを変更することで、前記支持部角度比率(α/360)を種々変更した点火プラグのサンプルを複数作製し、各サンプルについて上述の耐リーク性評価試験を行った。図11に、当該試験の試験結果を示す。尚、図11においては、距離Xを1.0mmとしたサンプルの試験結果を丸印で示し、距離Xを1.5mmとしたサンプルの試験結果を三角で示し、距離Xを2.0mmとしたサンプルの試験結果を四角で示す。尚、各サンプルともに、H≧0.1(mm)、及び、L≧1.5×Hを満たすように構成した。
図11に示すように、各サンプルともに、100時間経過後の絶縁抵抗値が10MΩ超であったが、特に支持部角度比率を50%以下としたサンプルは、100時間経過後の絶縁抵抗値が200MΩ以上となり、非常に優れた耐リーク性を有することが分かった。これは、支持部角度比率を50%以下としたこと、換言すれば、支持部同士の間に、周方向に沿った50%よりも大きな範囲で隙間を形成したことで、デポジットが前記隙間を通って外周側の空間へと排出されやすくなったためであると考えられる。また特に、支持部角度比率を20%以下としたサンプルは、100時間経過後の絶縁抵抗値が1000MΩを超え、極めて優れた耐リーク性を有することが確認された。
上記試験の結果より、耐リーク性の更なる向上を図るという観点から、支持部角度比率(α/360)を0.5(50%)以下とすることがより好ましく、支持部角度比率を0.2(20%)以下とすることがより一層好ましいといえる。
次に、先端(絶縁碍子の先端面に接する部位)から根元側(接地電極側)に0.05mm離れた部位の断面積S(mm2)を種々変更した支持部を備えてなる接地電極を、主体金具の先端部開口に所定の圧力で挿入した際の支持部の変位割合を測定した。図12に、断面積Sと変位割合との関係を示す。尚、変位割合とあるのは、挿入前における支持部の長さ(L1)に対する、挿入後における支持部の長さ(L2)の割合(L2/L1)を意味する。
図12に示すように、断面積Sを0.04mm2未満としたサンプルは、変形量が比較的大きなものとなってしまい、上述した最短距離Hや最短距離Lを所望の大きさに形成することが困難となり得ることが分かった。これは、支持部の強度が低下してしまい、支持部の先端における潰れ変形が生じやすくなったことによる。
これに対して、断面積Sを0.04mm2以上としたサンプルは、支持部の変形がほとんど生じず、最短距離Hや最短距離Lをより容易に所望の大きさに形成できることが確認された。
次いで、支持部を円柱状、又は、半球状とした上で、支持部の外径を変更することにより、前記断面積S(mm2)を種々変更した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて耐プレイグニッション性評価試験を行った。耐プレイグニッション性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを1.6L、4気筒DOHCエンジンに組み付けた上で、全開状態(5500rpm)で2分間エンジンを動作させた後、プレイグニッションが発生したか否かを検査し、プレイグニッションが発生しなかった場合には、点火角度を1度進角させ、再度全開状態で2分間エンジンを動作させることを繰り返し行い、プレイグニッションが発生した際の点火角度(°CA)を特定した。
尚、点火角度を進めるほどサンプルの受ける熱量は大きくなり、点火角度を遅らすほどサンプルの受ける熱量は小さくなる。また、サンプルの受ける熱量が大きいほど、サンプルは高温となりやすく、プレイグニッションは発生しやすい。従って、プレイグニッションが生じた際の点火角度が大きいサンプルほど、受熱した熱を効率よく絶縁碍子側へと伝導することが可能なサンプルであり、耐プレイグニッション性に優れるといえる。図13に、耐プレイグニッション性評価試験の試験結果を示す。尚、図13においては、支持部を円柱状に形成したサンプルの試験結果を丸印で示し、支持部を半球状に形成したサンプルの試験結果を三角で示す。
図13に示すように、断面積Sを0.04mm2以上としたサンプルは、断面積Sを0.04mm2未満としたサンプルと比較して、点火角度が飛躍的に増大し、耐プレイグニッション性に極めて優れることが明らかとなった。これは、支持部のうち、先端から根元側に0.05mmまでの部位は、絶縁碍子に接触する部位以外であっても、輻射熱により支持部から絶縁碍子に熱が伝導されるところ、断面積Sを0.04mm2以上と十分に大きくしたことで、接地電極の熱が支持部を介して効率的に絶縁碍子へと伝導され、ひいては接地電極を熱源としたプレイグニッションの発生が効果的に抑制されたためであると考えられる。
上記試験の結果より、製造時における支持部の変形、及び、接地電極の過熱の双方をより確実に防止するためには、断面積Sを0.04mm2以上とすることが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、支持部31〜34は円柱状をなし、軸線CL1方向に沿ってその断面積が一定となるように構成されているが、軸線CL1方向に沿って断面積が変化するように支持部を構成することとしてもよい。従って、例えば、図14〜図16に示すように、軸線CL1を含む断面において、少なくとも絶縁碍子2側の部位が断面半球状や断面台形状、断面三角形状をなすように支持部42,43,44を構成することとしてもよい。すなわち、主体金具3に接地電極27を接合する接合工程の前において、支持部42〜44のうち絶縁碍子2側に配置される部位の断面積が、支持部42〜44のうち接地電極27側に配置される部位の断面積よりも小さくなるように構成してもよい。この場合には、接合工程の際に、支持部42〜44の先端部(絶縁碍子2側の部位)に多少の潰れ変形が生じたとしても、当該先端部がキャビティ部29側へと過度に接近してしまうという事態が生じにくくなり、支持部42〜44と中心電極5との間における電流のリークをより確実に抑制することができる。
(b)上記実施形態では、支持部31〜34が4つ設けられているが、支持部の数はこれに限定されるものではない。また、支持部31〜34は断面円形状をなしているが、支持部の断面形状も特に限定されるものではない。従って、例えば、図17(a)に示すように、断面C字状をなす支持部45を1つのみ設けることとしてもよいし、図17(b)に示すように、支持部46,47を2つ設けることとしてもよい。また、図18に示すように、支持部48を断面三角形状に形成することとしてもよい。
(c)上記実施形態において、支持部31〜34は周方向に等間隔に設けられているが、図19に示すように、支持部49,50,51を周方向に非等間隔で設けることとしてもよい。
(d)上記実施形態では、接地電極27に対して支持部31〜34を溶接することで接地電極27と支持部31〜34とが一体に形成されているが、凹部を有する所定の治具(図示せず)を接地電極27に押し当てて、支持部を押出し成形することで、接地電極27と支持部とを一体に形成することとしてもよい。
また、接地電極27と支持部とを一体に形成することなく、図20に示すように、絶縁碍子2と支持部52とを一体的に形成することとしてもよい。尚、絶縁碍子2に支持部52を一体に形成するにあたっては、加工の容易性を鑑みて、絶縁碍子2に焼成加工を施す前の段階で(すなわち、焼成前で比較的軟質の成形体に対して)支持部52を形成しておくことが好ましい。
さらに、図21に示すように、接地電極27や絶縁碍子2とは別体の支持部53を設けることとしてもよい。尚、この場合には、図22(a),(b)に示すように、接地電極27の絶縁碍子2側の面や絶縁碍子2の先端面2Fに凹部61,62を設けるとともに、当該凹部61,62に支持部53を設置することで、接地電極27や絶縁碍子2に対する支持部53の相対移動を規制することとしてもよい。この場合には、支持部53が接地電極27等と別体であっても、接地電極27等に対する支持部53の位置ずれを抑制することができる。
(e)上記実施形態では、接地電極27がWやIr等の金属により構成されているが、接地電極27のうち火花放電に伴い消耗する内周側の部位のみをWやIr等の金属により構成することとしてもよい。
(f)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。従って、例えば、工具係合部19をBi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等としてもよい。
1…プラズマジェット点火プラグ(点火プラグ)、2…絶縁碍子(絶縁体)、3…主体金具、4…軸孔、5…中心電極、27…接地電極、28…貫通部、29…キャビティ部、31,32,33,34…支持部、CL1…軸線。

Claims (11)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    自身の先端面が前記絶縁体の先端よりも前記軸線方向後端側に位置するようにして前記軸孔内に挿設される中心電極と、
    前記絶縁体の外周に配置される主体金具と、
    前記主体金具の先端部に固定され、前記絶縁体の先端よりも前記軸線方向先端側に配置される接地電極とを備え、
    前記軸孔の内周面及び前記中心電極の先端面により形成されるキャビティ部を有するとともに、
    前記接地電極が、前記キャビティ部を外部と連通させる貫通部を有するプラズマジェット点火プラグであって、
    前記絶縁体の先端面と前記接地電極の前記絶縁体側の面との間に介在する支持部を備えるとともに、
    前記支持部よりも外周側に形成された空間と前記支持部よりも内周側に形成された空間とは連通しており、
    前記軸線に直交する仮想平面に、前記軸孔の前記軸線方向先端側の開口の輪郭と前記支持部の輪郭とを投影したとき、前記軸線との距離が最短となる前記支持部の輪郭上の点Aが、前記軸孔の前記軸線方向先端側の開口の輪郭より外周側に位置することを特徴とするプラズマジェット点火プラグ。
  2. 前記軸線に沿って、前記軸線と直交する面に前記支持部を投影した投影面において、
    前記軸線を通り、前記支持部を投影した領域に接する2本の直線を引き、両直線のなす角のうち前記支持部側の角の角度をα(°)としたとき、
    α/360°≦0.5
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  3. 前記軸線と前記点Aを通る断面において、前記接地電極の前記絶縁体側の面における前記軸線に最も近い点から前記絶縁体の先端面までの最短距離をH(mm)とし、前記軸孔の前記軸線方向先端側の開口と前記点Aとの最短距離をL(mm)としたとき、
    0.1≦H≦1.0、及び、L≧1.5×Hを満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  4. 前記支持部のうち前記絶縁体の先端面から前記軸線に沿って0.05mm離れた部位の前記軸線と直交する方向における断面積をS(mm2)としたとき、
    S≧0.04
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  5. 前記支持部が複数設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  6. 前記支持部は、周方向に等間隔に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  7. 前記接地電極は、タングステン、イリジウム、白金、ニッケル、又は、これらの金属のうち少なくとも一種を主成分とする合金により構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  8. 前記支持部は、前記接地電極又は前記絶縁体と一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のプラズマジェット点火プラグの製造方法であって、
    前記絶縁体と前記主体金具とを組付ける組付工程と、
    前記主体金具の先端部に前記接地電極を接合する接合工程とを含み、
    前記組付工程の後に、前記接合工程を行うことを特徴とするプラズマジェット点火プラグの製造方法。
  10. 前記接合工程は、
    前記接地電極の前記絶縁体側の面に前記支持部が接合される工程と、
    前記主体金具の先端部に形成された開口に対して前記接地電極を挿入し、前記支持部を前記絶縁体の先端面に接触させた上で、前記接地電極が前記主体金具の先端部に接合される工程とを含み、
    前記絶縁体の硬度をHi,前記接地電極の硬度をHg、前記支持部の硬度をHsとしたとき、Hi>Hg≧Hsであること特徴とする請求項9に記載のプラズマジェット点火プラグの製造方法。
  11. 前記接合工程は、
    前記接地電極の前記絶縁体側の面に前記支持部を形成する工程と、
    前記主体金具の先端部に形成された開口に対して前記接地電極を挿入し、前記支持部を前記絶縁体の先端面に接触させた上で、前記接地電極が前記主体金具の先端部に接合される工程を含み、
    前記接合工程の前において、前記支持部のうち前記絶縁体側に配置される部位の断面積を、前記支持部のうち前記接地電極側に配置される部位の断面積以下としたことを特徴とする請求項9又は10に記載のプラズマジェット点火プラグの製造方法。
JP2011183410A 2010-10-05 2011-08-25 プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP5303014B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011183410A JP5303014B2 (ja) 2010-10-05 2011-08-25 プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010225315 2010-10-05
JP2010225315 2010-10-05
JP2011183410A JP5303014B2 (ja) 2010-10-05 2011-08-25 プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012099461A true JP2012099461A (ja) 2012-05-24
JP5303014B2 JP5303014B2 (ja) 2013-10-02

Family

ID=45023545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011183410A Expired - Fee Related JP5303014B2 (ja) 2010-10-05 2011-08-25 プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8237342B2 (ja)
EP (1) EP2439823B1 (ja)
JP (1) JP5303014B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014164820A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Ngk Spark Plug Co Ltd プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5140134B2 (ja) * 2010-11-01 2013-02-06 日本特殊陶業株式会社 点火システム及び点火方法
JP5161995B2 (ja) * 2011-01-04 2013-03-13 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグの点火装置
DE102012110657B3 (de) * 2012-11-07 2014-02-06 Borgwarner Beru Systems Gmbh Koronazündeinrichtung
US10815896B2 (en) * 2017-12-05 2020-10-27 General Electric Company Igniter with protective alumina coating for turbine engines
US11812540B1 (en) * 2019-09-30 2023-11-07 Board Of Trustees Of The University Of Alabama, For And On Behalf Of The University Of Alabama In Huntsville Continuous large area cold atmospheric pressure plasma sheet source

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008277284A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Ngk Spark Plug Co Ltd プラズマジェット点火プラグおよびその製造方法
JP2009176691A (ja) * 2007-03-29 2009-08-06 Ngk Spark Plug Co Ltd プラズマジェット点火プラグ
JP2010182536A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Toyota Motor Corp プラズマ点火装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4674219B2 (ja) 2006-03-22 2011-04-20 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグの点火システム
JP4669486B2 (ja) 2006-03-22 2011-04-13 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグおよびその点火システム
US7772752B2 (en) * 2007-03-29 2010-08-10 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Plasma-jet spark plug
JP4738503B2 (ja) * 2008-03-07 2011-08-03 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグの製造方法
JP2010118185A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Toyota Motor Corp 内燃機関のプラズマ点火装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009176691A (ja) * 2007-03-29 2009-08-06 Ngk Spark Plug Co Ltd プラズマジェット点火プラグ
JP2008277284A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Ngk Spark Plug Co Ltd プラズマジェット点火プラグおよびその製造方法
JP2010182536A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Toyota Motor Corp プラズマ点火装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014164820A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Ngk Spark Plug Co Ltd プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2439823B1 (en) 2017-10-25
JP5303014B2 (ja) 2013-10-02
EP2439823A2 (en) 2012-04-11
US8237342B2 (en) 2012-08-07
EP2439823A3 (en) 2014-11-05
US20120080995A1 (en) 2012-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4928626B2 (ja) スパークプラグ
EP2063508B1 (en) Spark plug for internal combustion engine and method for producing the spark plug
JP5303014B2 (ja) プラズマジェット点火プラグ及びその製造方法
JP4912459B2 (ja) スパークプラグ
JP5048063B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP5865398B2 (ja) ガスケット及びその製造方法並びに点火プラグ及びその製造方法
KR20090013731A (ko) 내연기관용 스파크 플러그 및 스파크 플러그의 제조방법
JP4625531B1 (ja) スパークプラグ
KR101656630B1 (ko) 점화플러그 및 그 제조방법
KR20120083426A (ko) 스파크 플러그
JP5449578B2 (ja) 点火プラグ
JP5001963B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ。
JP5564123B2 (ja) 点火プラグ及びその製造方法
US8933618B2 (en) Electrode-attached insulator and spark plug
JP5033203B2 (ja) プラズマジェット点火プラグ
JP5973928B2 (ja) 点火プラグ及びその製造方法
JP5054633B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP2009295569A (ja) 内燃機関用スパークプラグ及びスパークプラグの製造方法
JP2010251216A (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP5449114B2 (ja) スパークプラグ及びその製造方法
JP2009151996A (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP2013218863A (ja) 点火プラグ
JP2009140674A (ja) ガスエンジン用スパークプラグ
JPWO2010128603A1 (ja) 内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5303014

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees