JP2012097335A - 溶融金属減圧精錬用ノズル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溶鋼精錬用ランスの先端に配置されて溶鋼の表面に減圧下で気体を吹き付ける溶融金属減圧精錬用ノズル1である。第1の開口部2aおよび第2の開口部2bを有するとともに軸方向へ向けて酸化性ガスを流す管状の本体2と、本体2の内部であって第1の開口部2aと第2の開口部2bとの間に内壁2cから離間して配置される流動制御体3とを備える。本体2は、第1の開口部2aと第2の開口部2bとの間の内壁2cに環状に形成される突出部4を有する。流動制御体3は、横断面積が軸方向へ対称に増加する第1の尖端部3aと、軸方向へ第1の尖端部3aに並設されて、横断面積が軸方向へ対称に減少する第2の尖端部3bとを有し、かつ第2の尖端部3bの最先端部5は、軸方向について第2の開口部2bと所定距離L離れて配置される。
【選択図】図1
Description
特許文献3の図3に示されるように、内部に流路形成体を配置されたノズルは、酸化性ガスが雰囲気圧力やガス流量に応じて流路形成体に沿って膨張および加速される原理によって、雰囲気圧力やガス流量によらずに安定した酸化性ガス噴流を得ることができる。
図1に示すように、第1発明は、溶融金属精錬用ランスの先端に配置されて、溶鋼の表面に減圧下で酸化性ガスを吹き付けるノズル1であって、管状の本体2と流動制御体3とを備える。
反応効率(%)=(溶鋼中Alと反応した酸素量)/(溶鋼に供給した酸素量)×100
・・・・・・・・・・(5)
第1発明の効果と安定性を高めるためのノズル形状の詳細を説明する。ガス膨張に伴う噴流加速を考慮するには、ガス膨張を規定する条件、すなわち、流動制御体3の最大径d(図1に示すノズル1では第1の尖端部3aおよび第2の尖端部3bの接続部の外径)と、突出部4の高さh(内壁面2cからの突出部4の高さ)と、本体2の内径Dとの関係を調査検討すればよい。
本発明に係るノズル1において、流動制御体3と突出部4との関係が(1)式を満足することによって、ガス圧縮を第1の尖端部3aで行うためには、流動制御体3における最大径を有する部分(図1に示すノズル1では第1の尖端部3aおよび第2の尖端部3bの接続部)が、突出部4よりも軸方向に関して第1の開口部2aの側に配置されること、すなわち流動制御体3の最も太い部分が突出部4よりも第1の開口部2aの側に存在することが望ましい。
第2の尖端部3bの形状を説明する。尖端部の形状を与える指標を定義するために、図1に示す縦断面において、流動制御体3の最も太い部分の外縁部f1、f2のうちの一方f1と第2の尖端部3bの最先端部5とを結ぶ直線をPとする。そして、流動制御体3の最も太い部分の外縁部f1、f2を結んだ直径を示す直線Sと、直線Pとがなす角度θを用いて、適正形状を動圧測定により検討する。すなわち、角度θは、本体2の軸方向の含む縦断面における第2の尖端部3bの最先端部5とこの縦断面における第2の尖端部3bの最大断面積部の一方の外縁部f1とを結んで得られる直線Pと、この縦断面における最大面積部の両方の外縁部f1、f2とを結んで得られる直線Sとがなす角度である。
第2の尖端部3bの最先端部5の位置を説明する。第2の尖端部3bの最先端部5と第2の開口部2bとの間の軸方向距離をLとする。そして、第2の開口部2bの位置を0とし、第2の開口部2bから第1の開口部2aを向かう方向の距離を正の値で示すとともにこの方向と反対の方向の距離を負の値で示す。
しかし、図2にグラフで示すように、流動制御体3を本体2の内部であって第1の開口部2aの側に配置した場合、比(L/D)が1.5を超えて大きくなると、反応効率が若干低下することがわかる。これは、流路制御体3をより第1の開口部2aの側へ配置すると、流動制御体3の周辺でのガスの膨張圧縮に対する第2の尖端部3bでの膨張の影響がより大きくなるため、本来の効果が低減されるためと考えられる。このため、流動制御体3を本体2の内部に収容することで反応効率を高められるが、高い反応効率を安定的に享受するには比(L/D)が0以上1.5以下であることが望ましい。
次に、第1発明〜第5発明に係るノズルの設計手法を説明する。
はじめに、本発明に係るノズル1の設計手法(具体的仕様の決定方法)を説明する。
突出部4の軸方向への形成範囲は、図1に示すように、第1の開口部2aと第2の開口部2bとの間の内壁2cに幅を持たせずに環状に形成してもよいし、強度確保やノズル製造容易性から幅を持たせて形成してもよい。突出部4の高さhは,低く第2の開口部2bの側では殆ど影響を生じないので、図4に示すように、簡便のために、突出部4は、第1の開口部2aと第2の開口部2bとの間の図1に示す所定の位置から、第2の開口部2bにかけての全域やその一部に形成されていてもよい。
前提条件としての単位時間当たりの溶鋼加熱温度量の要求値が設定されると、必要な酸素ガス流量が決定される。酸素ガス供給圧力は決定されているので、ラバールノズルで用いられるスロート断面積が算出される。この計算は、一般的な教科書に記載されているとともに特許文献3にも記載されており、当業者にとっては周知の事項である。
次に、本発明に係るノズル1を金属精錬において使用する方法を説明する。以降の説明では、本発明を、転炉とRH脱ガス装置を用いて実施する場合を例にとって、最良の形態を説明する。
比較例では、試験番号14のストレートノズルの反応効率が最も低く、試験番号15のラバールノズルはストレートノズルよりも高い反応効率を示した。
以上から、第1発明の条件を満足することにより先行技術より高い精錬効果を得られ、さらに第2発明〜第5発明のいずれかの条件を付加的に満足することによりさらに精錬効果が高められることがわかる。
2 本体
2a 第1の開口部
2b 第2の開口部
2c 内壁
3 流動制御体
3a 第1の尖端部
3b 第2の尖端部
4、4−1 突出部
5 最先端部
Claims (5)
- 溶融金属精錬用ランスの先端に配置されて、溶融金属の表面に減圧下で気体を吹き付けるノズルであって、
第1の開口部および第2の開口部を有するとともに前記第1の開口部から前記第2の開口部へ向かう軸方向へ向けて前記気体を流す管状の本体と、該本体の内部であって前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に前記本体の内壁から離間して配置される流動制御体とを備え、
前記本体は、前記第1の開口部と前記第2の開口部との間の内壁に環状に形成される突出部を有するとともに、
前記流動制御体は、横断面積が前記軸方向へ対称に増加する第1の尖端部と、前記軸方向へ前記第1の尖端部に並設されて、横断面積が前記軸方向へ対称に減少する第2の尖端部とを有し、かつ
前記第2の尖端部の最先端部は、前記軸方向について前記第2の開口部と所定距離離れて配置されること
を特徴とする溶融金属減圧精錬用ノズル。 - 下記(1)式により規定される関係を満足することを特徴とする請求項1記載の溶融金属減圧精錬用ノズル。
d≧0.9×(D−2h) ・・・・・・・(1)
ただし、dは前記流動制御体の最大径であり、Dは前記本体の内径であり、hは前記突出部の高さである。 - 前記流動制御体における最大径を有する部分は、前記突設部よりも前記軸方向に関して前記第1の開口部の側に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶融金属減圧精錬用ノズル。
- 下記(2)式により規定される関係を満足することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の溶融金属減圧精錬用ノズル。
θ=65〜80° ・・・・・・・(2)
ただし、θは、前記軸方向の含む縦断面における前記第2の尖端部の最先端部と該縦断面における前記第2の尖端部の最大断面積部の一方の外縁部とを結んで得られる直線と、該縦断面における前記最大面積部の両方の外縁部とを結んで得られる直線とがなす角度である。 - 下記(3)式および(4)式により規定される関係を満足することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の溶融金属減圧精錬用ノズル。
L≧0 ・・・・・・・(3)
L/D=0〜1.5 ・・・・・・・(4)
ただし、Lは、前記第2の尖端部の最先端部と前記第2の開口部との間の軸方向距離であり、前記第2の開口部の位置を0とし、前記第2の開口部から前記第1の開口部を向かう方向の距離を正の値で示すとともにこの方向と反対の方向の距離を負の値で示し、Dは前記本体の内径である。
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