JP2020531691A - 超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法 - Google Patents

超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法 Download PDF

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Abstract

超低炭素13Crステンレス鋼およびその精錬方法が開示されている。超低炭素13Crステンレス鋼は、0.03質量%以下のCおよび12.5〜13.5質量%のCrを含む。精錬方法は、カルシウム処理工程を含まず、(1)溶鋼からドロスを除去してからVOD精錬を行う工程と、(2)真空脱炭を行う工程と、(3)真空スラグ形成および脱酸素を行う工程とを含み、スラグの塩基度が5〜10であり、スラグ中のCaOとAl2O3との質量比が1.6〜2.4であり、(4)真空破壊を行う工程を含み、この工程において、アルミニウムワイヤが供給され、(5)真空処理を行う工程と、(6)二次真空破壊を行う工程とを含む。この方法は、カルシウム処理工程を行うことなく、溶鋼中のDs包有物および酸素含有量を安定的に制御すると共に、ステンレス鋼を円滑に鋳造することができる。

Description

技術分野
本発明は、精錬方法、特に鋼の精錬方法に関する。
技術背景
オイルケーシング用の13Crステンレス鋼は、主に4種類のマルテンサイト系ステンレス鋼、すなわち、L80−13Cr、BG13Cr−110、BG13Cr−95S、BG13Cr−110Sを含む。L80−13Crは、湿潤CO環境の使用に適した典型的なオイルケーシング製品であり、優れたCO耐食性を備えている。超低炭素13Cr(主にBG13Cr−95S鋼およびBG13Cr−110S鋼)は、L80−13Crから開発され、一般的にCの含有量をさらに0.03%以下に低減し、合金の組成をさらに最適化することによって、総合的な機械的特性を改善すると共に、耐食性を向上させる。
2009年4月1日に公開され、公開番号CN101397637およびタイトル「二酸化炭素および微量硫化水素に対して高耐食性を有するオイルケーシング用の13Cr鋼およびその製造方法」を有する中国特許は、二酸化炭素および微量硫化水素に対して高耐食性を有するオイルケーシング用の13Cr鋼およびその製造方法を開示しているが、この特許に記載された技術的解決策には、このような鋼の精錬方法が具体的に説明されていない。
この特許に記載の鋼中の炭素含有量が低いため、精錬方法として、超高純度フェライト系ステンレス鋼のVOD精錬方法を使用することができる。しかしながら、この特許によって開示された鋼は、超高純度ステンレス鋼に比べて、包有物および酸素含有量に対する要求が遥かに高い。この特許によって開示された鋼は、一般的に、点状または球状のDs包有物の直径を30μm未満に制御し、酸素含有量を35ppm以下に安定的に制御する必要がある。また、耐食性を高めるために、この特許によって開示された鋼の包有物中の酸化カルシウムの含有量は、できる限り低くする必要がある。
従来の超高純度フェライト系ステンレス鋼のVOD精錬方法は、以下の通りである。VOD処理の前に、ドロスを除去する。酸素を吹き込んだ後溶鋼の温度を約1720℃(この温度は、高すぎても低すぎても良くない)に制御するために、VOD処理は、1550〜1600℃の温度で開始する。取鍋を設置した後、アルゴンガスを適切に調整して流量を30〜50NL/分に制御する。好ましくは、アルゴンガスによる攪拌は、溶鋼の液面(ドロス除去後の露出面)をちょうど露出させる程度である。VOD処理される溶鋼の量は、取鍋の自由空間を1000〜1200mmに保持するように制御される。VOD処理中に吹き込んだ酸素の総量は、LF後の組成に基づいて計算される。酸素吹きを停止した後、自由脱炭VCD処理を行う必要がある。処理時間は、少なくとも10分である。その後、還元処理を行う。一定割合のフェロシリコンおよびアルミニウムブロックを使用して、溶鋼を還元する。一定量の石灰、白雲石および蛍石を添加することによって、スラグを形成する。添加量は、スラグの実際の状況に応じて、スラグの塩基度を中または低塩基度に調整し且つスラグ中のCaOとAlとの含有率を1.0〜3.5に制御するように調整される。脱酸素および包有物の除去を確実に保証するために、還元処理は、高真空条件下で10分以上維持される。還元処理の後、真空破壊を行い、合金組成の微調整を行う。例えば、窒素含有鋼の場合、窒素を吹き込むことによってまたは窒素含有合金を添加することによって、窒素含有量を増やす必要がある。最後に、アルミニウムの含有量を調整し、カルシウム処理を行い、15分の弱い攪拌を行ってから鋳造する。
上述したように、従来の超高純度フェライト系ステンレス鋼のVOD精錬方法は、以下の欠点を有する。
1)製造工程においてカルシウム処理を行う必要である。さもなければ、製造時に連続鋳造タンディッシュのノズルは、包有物によって閉塞される可能性がある。一方、カルシウム処理の後にDs包有物の制御は、難しくなる。したがって、Ds包有物は、30μmを超えることが多く、材料に小さな亀裂を生じさせ、材料の耐食性を減少させる。また、カルシウム処理の後に包有物中のカルシウムの含有量が高くなり、材料の耐食性を減少させる。
2)スラグ中の酸素含有量が高いため、精錬時に酸素含有量を精確に制御することは難しくなる。したがって、酸素含有量は、しばしば50ppmを超え、鋼の純度に影響を与える。
したがって、従来技術の上記の欠点を克服し、優れた性能を有する超低炭素13Crステンレス鋼を取得できる精錬方法が期待される。このような精錬方法は、簡単であり、カルシウム処理を行うことなく、ステンレス鋼を安定して鋳造することができる。
本発明の1つの目的は、超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法を提供することである。この方法は、カルシウム処理を行うことなく、溶鋼中のDs包有物および酸素含有量を安定的に制御し、溶鋼を円滑に鋳造することができる。これによって、使用時に超低炭素13Crステンレス鋼の耐食性を改善することができ、使用寿命を延ばすことができる。
上記の本発明の目的に基づいて、本発明は、超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法を提供する。この超低炭素13Crステンレス鋼は、0.03質量%以下のCおよび12.5〜13.5質量%のCrを含み、この精錬方法は、カルシウム処理工程を含まず、
(1)溶鋼からドロスを除去してからVOD精錬を行う工程と、
(2)真空脱炭を行う工程と、
(3)真空スラグ形成および脱酸素を行う工程とを含み、スラグの塩基度が5〜10であり、スラグ中のCaOとAlとの質量比が1.6〜2.4であり、
(4)真空破壊を行う工程を含み、この工程において、アルミニウムワイヤが供給され、
(5)真空処理を行う工程と、
(6)二次真空破壊を行う工程とを含む。
超高純度フェライト系ステンレス鋼の精錬を含む従来の精錬プロセスに比べて、本発明の技術的解決策は、高塩基度スラグ方式の精錬を採用し、スラグ中のCaOとAlとの質量比を適切に1.6〜2.4に制御する。これによって、スラグは、より良い流動性を有する。しかしながら、高塩基度のスラグの場合、酸素ポテンシャルが低いため、溶鋼の再浸炭が容易である。したがって、本発明の技術的解決策では、Alの添加量を、CaOとAlとの質量比が1.6〜2.4になるように適切に制御する。これによって、脱酸素後の溶鋼中のアルミニウムの含有量は、0.005質量%以下である。したがって、溶鋼は、溶鋼の再浸炭を防ぐのに十分な酸素含有量を有する。また、本発明の超低炭素13Crステンレス鋼製品中の炭素の含有量は、超高純度フェライト系ステンレス鋼に必要な下限0.01質量%未満ではなく、0.03質量%以下である。よって、本発明の精錬方法は、高塩基度スラグを使用すると共に、溶鋼中のアルミニウムの含有量を制御することによって、溶鋼の再浸炭があっても、溶鋼中の炭素の含有量が基準を超えないことを確保することができる。高塩基度スラグを採用する(すなわち、スラグ中のCaOとAlとの質量比を1.6〜2.4に制御する)ことによって、スラグの流動性を保証すると共に、スラグの脱酸素能力および酸化アルミニウム包有物の吸着能力を改善し、後続の脱酸素およびDs包有物の制御を確実に保証する。
上記の解決策において、工程(4)では、溶鋼の温度および組成を測定し、アルミニウムの含有量を0.03〜0.06質量%に制御するように、測定した組成に応じてアルミニウムワイヤを供給する。鋼がチタンを含む場合、チタンワイヤを供給することができる。
従来の製造方法は、一般的に、本発明の工程(3)に対応する工程においてアルミニウムおよび鉄を添加することによって、アルミニウムを増加させる。しかしながら、アルミニウムおよび鉄の融解が遅いため、脱酸素時により多くの包有物を生成してしまう。従来の製造方法に比べて、本発明の技術的解決策は、工程(4)において真空破壊の後、アルミニウムワイヤを供給することによって、溶鋼の脱酸素を行う。この時点でアルミニウムワイヤを供給して脱酸素を行うことによって、溶鋼中の酸素含有量がより高い条件下で容易に除去可能な凝集型Ds包有物を生成することができる。また、工程(4)で溶鋼の温度および組成の測定は、後続工程の操作に精確な情報を提供することができる。さらに、アルミニウムの含有量を0.03%〜0.06質量%に制御することは、この種類の鋼の製造要件だけでなく、チタン含有鋼を製造するときにチタンワイヤの利用効率を向上させることもできる。
本発明の技術的解決策において、工程(4)の後に工程(5)の真空処理を行うことは、本発明の革新である。従来の技術は、一般的にアルミニウムを供給し、弱い攪拌をしてから、連続鋳造を行うが、本発明は、本発明の発明者による以下の発見に基づいて、継続して真空処理を行う。具体的には、真空条件下で溶鋼をより強く撹拌することができる。強い撹拌によって、溶鋼中の包有物が互いに衝突しながら成長するため、包有物を効果的に除去することができる。また、真空条件下では、溶鋼の液面が攪拌により露出させられても、二次酸化によって新たな包有物を生成しない。さらに、真空処理は、少量のカルシウムを含む包有物を生成するが、従来の製造方法のカルシウム処理に比べて、本発明の内包物中のカルシウムの含有量は、遥かに低く、一般的に20質量%未満である。このような包有物は、オイルケーシング用の13Crステンレス鋼に対して無害である。一方、従来の製造方法のカルシウム処理後の包有物中のカルシウムの含有量は、しばしば30質量%を超える。したがって、大きな球状Ds包有物を容易に形成すると共に、材料の耐食性に不利な影響を与える。
本発明の技術的解決策において、脱酸素の目的は、高酸素条件下でアルミニウムワイヤを供給することによって凝集型Ds包有物を生成し、その後の真空処理において凝集型Ds包有物を衝突しながら成長させることによって、高融点の包有物を効果的に除去し、最終の溶鋼を円滑に鋳造することができる。また、包有物を効果的に除去することによって、溶鋼中の酸素含有量を低減したため、後続工程においてカルシウム処理を行うことなく、Ds包有物を制御することができる。
また、本発明の精錬方法の工程(1)において、溶鋼の初期温度は、1600〜1650℃であり、VOD精錬中の真空度は、100Pa未満である。
さらに、本発明の精錬方法の工程(2)において、まず、酸素吹き脱炭処理を行い、酸素の吹込量は、4〜6.5Nm/tに制御され、その後、500Pa未満の高い真空圧力を有する高真空条件下で自由脱炭処理を行い、真空脱炭処理の時間は、10〜20分であり、真空脱炭処理が完了した後、溶鋼の温度は、1650〜1680℃である。
さらに、本発明の精錬方法の工程(3)において、石灰、複合スラグ化ボール、アルミニウムブロックおよびフェロシリコンを用いてスラグの形成および脱酸素を行い、真空圧力は、2000Pa未満に制御され、処理時間は、10〜15分である。
上記の解決策において、複合スラグ化ボールを添加する主な目的は、予め液体スラグ浴を形成して石灰の溶解を促進することである。複合スラグ化ボールの成分は、主に容易に溶融するように低い融点を有し、最終スラグ中のMgO含有量の要件を満たすために、少量のMgOを含む。複合スラグ化ボールの添加量は、主に石灰によるスラグの形成を促進するため、添加される石灰の量の20〜40%である。スラグの形成を容易にするために、石灰は、好ましくは複数回に分けて添加される。アルミニウムおよびフェロシリコンは、スラグ脱酸素の基本要件、すなわち、脱酸素およびスラグ形成後のスラグ中のCrの含有量が1%未満になるように、脱酸素および脱炭の後に鋼に残留する過剰酸素によって決定される。
さらに、本発明の精錬方法の工程(3)において、複合スラグ化ボールの組成は、30〜40質量%のAl、40〜50質量%のCaO、5〜20質量%のSiO、および6〜12質量%のMgOを含む。
工程(3)において、複合スラグ化ボールの成分の質量比を制限した。MgOの質量比を制御する主な目的は、これらの成分間の影響を包括的に考慮することに加えて、耐火材料の侵食を防ぐことである。本発明の耐火材料は、低炭素耐火材料であるため、スラグは、耐火材料に対して一定の浸潤性を有する。しかしながら、スラグにMgOを添加して、質量比を増加することによって、高塩基度のスラグは、耐火材料に対する侵食が減少する。
また、本発明の精錬方法の工程(3)において、複合スラグ化ボールの添加量は、石灰の添加量の20〜40%である。
さらに、本発明の精錬方法の工程(5)において、真空圧力は、2000Pa未満であり、処理時間は、5〜15分であり、真空処理が完了した後、溶鋼の温度は、1560〜1580℃である。
さらに、本発明の精錬方法の工程(1)、(2)、(3)および(5)において、底部から吹き込んだ攪拌用のアルゴンガスの流量が200〜1000NL/分に制御される。
さらに、本発明の精錬方法において、使用された取鍋は、2つの底部吹込口を有するように構成され、各底部吹込口と取鍋の中心との距離は、取鍋の底面の半径の1/2〜1/3であり、2つの底部吹込口の各々と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、120〜150°である。
上記の解決策において、上記のように取鍋の底部吹込口の位置を限定する目的は、底部から吹き込んだガスの流れと酸素吹き脱炭処理時に吹き込んだガスの流れとを結合することによって、脱炭効率を改善することである。
さらに、本発明の精錬方法において、超低炭素13Crステンレス鋼は、Tiを含み、工程(4)は、チタンワイヤを供給することをさらに含む。
本発明の技術的解決策において、炭素の含有量を5質量%以下に制御した低炭素マグネシウム−炭素レンガという耐火材料を使用する。その目的は、真空処理時に深刻な再浸炭を防ぐことである。本発明に使用されたスラグの塩基度が高いため、上述した耐火材料は、製造中にスラグによる侵食を効果的に防止することができる。
また、本発明の別の目的は、上記の精錬方法によって精錬された超低炭素13Crステンレス鋼を提供することである。
本発明の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法は、カルシウム処理を行うことなく、溶鋼中のDs包有物および酸素含有量を安定的に制御し、鋼を円滑に鋳造することができる。この精錬方法は、使用時に超低炭素13Crステンレス鋼の耐食性を改善することができ、使用寿命を延ばすことができる。
さらに、本発明によって得られた超低炭素13Crステンレス鋼は、30μm以下のDs包有物および30ppm以下の全酸素含有量を有するように安定的に制御される。
実施形態の詳細な説明
以下、具体的な実施例を用いて、本発明の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法をより詳細に記載および説明する。しかしながら、これらの記載および説明は、本発明の技術的解決策を制限することを意図していない。
実施例1〜6
実施例1および4で得られた鋼は、BG13Cr−110Sであり、実施例2、3、5および6で得られた鋼は、BG13Cr−95Sである。BG13Cr−95Sは、チタン含有鋼である。表1は、各実施例の溶鋼の初期組成を示す。
Figure 2020531691
本実施例に必要とされるVOD精製装置の条件として、装置は、150tの溶鋼を処理することができ、VOD精錬の真空度は、100Pa未満であり、取鍋の耐火材料は、炭素含有量が4%である低炭素マグネシウム炭素レンガである。精錬される鋼は、BG13Cr−110Sであり、溶鋼の量は、149000kgである。具体的な手順は、以下の通りである。
1)溶鋼からドロスを除去してからVOD精錬を実行する。溶鋼の初期組成は、0.07%のC、0.17%のSi、12.7%のCr、1.2%のMo、0.36%のMn、0.010%のP、0.001%のAl、および残部としてのFeおよび微量不純物を含む。初期温度は、1620℃である。
2)真空脱炭処理を実行する。まず、吹込酸素の総量を650Nmに制御しながら、酸素吹き脱炭処理を実行し、その後、高真空条件下で自由脱炭処理を実行する。高真空圧力は、500Pa未満であり、処理時間は、13分である。処理が完了した後、溶鋼の温度は、1670℃であり、炭素含有量は、0.0086%である。
3)真空条件下で、2tの石灰、600kgの複合スラグ化ボール、600kgのアルミニウムブロック、および75%のシリコンを含む200kgのフェロシリコンを添加する。複合スラグ化ボールは、成分として、30%のAl、50%のCaO、10%のSiO、7%のMgO、および残部としての3%の不純物を含む。得られたスラグは、成分として、53%のCaO、7.4%のSiO、31%のAl、8%のMgO、および0.5%のCrを含む。スラグの塩基度は、7.2であり、スラグ中のCaOとAlとの質量比は、1.7である。全ての処理時間は、12分である。処理が完了した後、鋼を測定した。鋼中の炭素含有量は、0.012%であり、アルミニウム含有量は、0.004%である。
4)真空破壊を実行する。溶鋼の測定温度は、1620℃である。溶鋼の組成を測定するために試料を採取する。ワイヤ供給装置用いて、50kgのアルミニウムワイヤを供給する。
5)2000Pa未満の真空圧力で真空処理を継続する。真空処理中に、試料の組成測定に応じて、20kgの低炭素フェロクロムを添加する。その後、200Pa未満の高い真空圧力で高真空処理を実行する。処理時間は、10分である。
6)二次真空破壊を実行する。処理が終了したときに、測定温度は、1570℃である。その後、分析のために試料を採取する。組成が合格した場合、15分間の弱い攪拌を行い、鋳造装置で鋼板を鋳造する。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、800NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、400800NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の1/2であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、140°である。
本実施例に必要とされるVOD精製装置の条件として、装置は、150tの溶鋼を処理することができ、限界真空度は、100Pa未満であり、取鍋の耐火材料は、炭素含有量が4%である低炭素マグネシウム炭素レンガである。精錬される鋼は、BG13Cr−95Sであり、溶鋼の量は、150000kgである。手順は、以下の通りである。
1)溶鋼をドロス除去してからVOD精錬する。溶鋼の初期組成は、0.09%のC、0.23%のSi、12.7%のCr、1.88%のMo、0.4%のMn、0.0105%のP、0.001%のAl、および残部としてのFeおよび微量不純物を含む。初期温度は、1600℃である。
2)真空脱炭処理を実行する。まず、吹込酸素の総量を750Nmに制御しながら、酸素吹き脱炭処理を実行し、その後、高真空条件下で自由脱炭処理を実行する。高真空圧力は、500Pa未満であり、処理時間は、15分である。処理が完了した後、溶鋼の温度は、1680℃であり、炭素含有量は、0.0074%である。
3)真空条件下で、2.4tの石灰、500kgの複合スラグ化ボール、600kgのアルミニウムブロック、および75%のシリコンを含む174kgのフェロシリコンを添加する。複合スラグ化ボールは、成分として、30%のAl、40%のCaO、20%のSiO、7%のMgO、および残部としての3%の不純物を含む。得られたスラグは、成分として、56%のCaO、7.0%のSiO、29%のAl、6%のMgO、および0.7%のCrを含む。スラグの塩基度は、8であり、スラグ中のCaOとAlとの質量比は、2である。全ての処理時間は、15分である。処理が完了した後、鋼を測定した。鋼中の炭素含有量は、0.010%であり、アルミニウム含有量は、0.0046%である。
4)真空破壊を実行する。溶鋼の測定温度は、1635℃である。溶鋼の組成を測定するために試料を採取する。ワイヤ供給装置用いて、50kgのアルミニウムワイヤを供給し、その後、240kgのチタンワイヤを供給する。
5)2000Pa未満の真空圧力で真空処理を継続する。真空処理中に、試料の組成測定に応じて、5kgの低炭素フェロクロムを添加する。その後、200Pa未満の高い真空圧力で高真空処理を実行する。処理時間は、15分である。
6)二次真空破壊を実行する。処理が終了したときに、測定温度は、1565℃である。その後、分析のために試料を採取する。組成が合格した場合、12分間の弱い攪拌を行い、鋳造装置で鋼板を鋳造する。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、600NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、300NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の1/3であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、120°である。
本実施例に必要とされるVOD精製装置の条件として、装置は、150tの溶鋼を処理することができ、限界真空度は、100Pa未満であり、取鍋の耐火材料は、炭素含有量が4%である低炭素マグネシウム炭素レンガである。精錬される鋼は、BG13Cr−95Sであり、溶鋼の量は、150000kgである。手順は、以下の通りである。
1)溶鋼をドロス除去してからVOD精錬する。溶鋼の初期組成は、0.03%のC、0.28%のSi、12.9%のCr、1.9%のMo、0.3%のMn、0.009%のP、0.001%のAl、および残部としてのFeおよび微量不純物を含む。初期温度は、1630℃である。
2)真空脱炭処理を実行する。まず、吹込酸素の総量を600Nmに制御しながら、酸素吹き脱炭処理を実行し、その後、高真空条件下で自由脱炭処理を実行する。高真空圧力は、500Pa未満であり、処理時間は、20分である。処理が完了した後、溶鋼の温度は、1650℃であり、炭素含有量は、0.0069%である。
3)真空条件下で、1.8tの石灰、500kgの複合スラグ化ボール、630kgのアルミニウムブロック、および75%のシリコンを含む72kgのフェロシリコンを添加する。複合スラグ化ボールは、成分として、40%のAl、50%のCaO、5%のSiO、4%のMgO、および残部としての1%の不純物を含む。得られたスラグは、成分として、58%のCaO、11.5%のSiO、26%のAl、6%のMgO、および0.3%のCrを含む。スラグの塩基度は、5であり、スラグ中のCaOとAlとの質量比は、2.2である。全ての処理時間は、10分である。処理が完了した後、鋼を測定した。鋼中の炭素含有量は、0.09%であり、アルミニウム含有量は、0.005%である。
4)真空破壊を実行する。溶鋼の測定温度は、1615℃である。溶鋼の組成を測定するために試料を採取する。ワイヤ供給装置用いて、55kgのアルミニウムワイヤを供給し、その後、220kgのチタンワイヤを供給する。
5)2000Pa未満の真空圧力で真空処理を継続する。真空処理中に、試料の組成測定に応じて、合金を添加する必要がない。その後、200Pa未満の高い真空圧力で高真空処理を実行する。処理時間は、6分である。
6)二次真空破壊を実行する。処理が終了したときに、測定温度は、1580℃である。その後、分析のために試料を採取する。組成が合格した場合、20分間の弱い攪拌を行い、鋳造装置で鋼板を鋳造する。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、1000NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、500NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の5/12であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、120°である。
本実施例に必要とされるVOD精製装置の条件として、装置は、150tの溶鋼を処理することができ、VOD精錬の真空度は、100Pa未満であり、取鍋の耐火材料は、炭素含有量が5%である低炭素マグネシウム炭素レンガである。精錬される鋼は、BG13Cr−110Sであり、溶鋼の量は、151000kgである。具体的な手順は、以下の通りである。
1)溶鋼からドロスを除去してからVOD精錬を実行する。溶鋼の初期組成は、0.08%のC、0.22%のSi、12.8%のCr、1.2%のMo、0.4%のMn、0.015%のP、0.001%のAl、および残部としてのFeおよび微量不純物を含む。初期温度は、1610℃である。
2)真空脱炭処理を実行する。まず、吹込酸素の総量を680Nmに制御しながら、酸素吹き脱炭処理を実行し、その後、高真空条件下で自由脱炭処理を実行する。高真空圧力は、500Pa未満であり、処理時間は、14分である。処理が完了した後、溶鋼の温度は、1675℃であり、炭素含有量は、0.0077%である。
3)真空条件下で、2.1tの石灰、620kgの複合スラグ化ボール、600kgのアルミニウムブロック、および75%のシリコンを含む210kgのフェロシリコンを添加する。複合スラグ化ボールは、成分として、35%のAl、50%のCaO、5%のSiO、7%のMgO、および残部としての3%の不純物を含む。得られたスラグは、成分として、53%のCaO、6.4%のSiO、30%のAl、8%のMgO、および0.5%のCrを含む。スラグの塩基度は、8.2であり、スラグ中のCaOとAlとの質量比は、1.77である。全ての処理時間は、12分である。処理が完了した後、鋼を測定した。鋼中の炭素含有量は、0.010%であり、アルミニウム含有量は、0.005%である。
4)真空破壊を実行する。溶鋼の測定温度は、1625℃である。溶鋼の組成を測定するために試料を採取する。ワイヤ供給装置用いて、55kgのアルミニウムワイヤを供給する。
5)2000Pa未満の真空圧力で真空処理を継続する。真空処理中に、試料の組成測定に応じて、10kgの低炭素フェロクロムを添加する。その後、200Pa未満の高い真空圧力で高真空処理を実行する。処理時間は、12分である。
6)二次真空破壊を実行する。処理が終了したときに、測定温度は、1575℃である。その後、分析のために試料を採取する。組成が合格した場合、17分間の弱い攪拌を行い、鋳造装置で鋼板を鋳造する。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、800NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、400800NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の1/2であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、150°である。
本実施例に必要とされるVOD精製装置の条件として、装置は、150tの溶鋼を処理することができ、限界真空度は、100Pa未満であり、取鍋の耐火材料は、炭素含有量が5%である低炭素マグネシウム炭素レンガである。精錬される鋼は、BG13Cr−95Sであり、溶鋼の量は、150000kgである。手順は、以下の通りである。
1)溶鋼をドロス除去してからVOD精錬する。溶鋼の初期組成は、0.05%のC、0.23%のSi、12.8%のCr、1.85%のMo、0.45%のMn、0.0115%のP、0.001%のAl、および残部としてのFeおよび微量不純物を含む。初期温度は、1630℃である。
2)真空脱炭処理を実行する。まず、吹込酸素の総量を550Nmに制御しながら、酸素吹き脱炭処理を実行し、その後、高真空条件下で自由脱炭処理を実行する。高真空圧力は、500Pa未満であり、処理時間は、15分である。処理が完了した後、溶鋼の温度は、1670℃であり、炭素含有量は、0.0079%である。
3)真空条件下で、2.0tの石灰、460kgの複合スラグ化ボール、500kgのアルミニウムブロック、および75%のシリコンを含む184kgのフェロシリコンを添加する。複合スラグ化ボールは、成分として、30%のAl、45%のCaO、15%のSiO、7%のMgO、および残部としての3%の不純物を含む。得られたスラグは、成分として、55%のCaO、8.0%のSiO、28%のAl、7%のMgO、および0.7%のCrを含む。スラグの塩基度は、6.9であり、スラグ中のCaOとAlとの質量比は、2である。全ての処理時間は、14分である。処理が完了した後、鋼を測定した。鋼中の炭素含有量は、0.009%であり、アルミニウム含有量は、0.0032%である。
4)真空破壊を実行する。溶鋼の測定温度は、1630℃である。溶鋼の組成を測定するために試料を採取する。ワイヤ供給装置用いて、45kgのアルミニウムワイヤを供給し、その後、250kgのチタンワイヤを供給する。
5)2000Pa未満の真空圧力で真空処理を継続する。真空処理中に、試料の組成測定に応じて、15kgの低炭素フェロクロムを添加する。その後、200Pa未満の高い真空圧力で高真空処理を実行する。処理時間は、15分である。
6)二次真空破壊を実行する。処理が終了したときに、測定温度は、1563℃である。その後、分析のために試料を採取する。組成が合格した場合、15分間の弱い攪拌を行い、鋳造装置で鋼板を鋳造する。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、600NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、300NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の1/3であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、135°である。
本実施例に必要とされるVOD精製装置の条件として、装置は、150tの溶鋼を処理することができ、限界真空度は、100Pa未満であり、取鍋の耐火材料は、炭素含有量が4.5%である低炭素マグネシウム炭素レンガである。精錬される鋼は、BG13Cr−95Sであり、溶鋼の量は、150000kgである。手順は、以下の通りである。
1)溶鋼をドロス除去してからVOD精錬する。溶鋼の初期組成は、0.04%のC、0.20%のSi、12.76%のCr、1.87%のMo、0.35%のMn、0.008%のP、0.001%のAl、および残部としてのFeおよび微量不純物を含む。初期温度は、1630℃である。
2)真空脱炭処理を実行する。まず、吹込酸素の総量を570Nmに制御しながら、酸素吹き脱炭処理を実行し、その後、高真空条件下で自由脱炭処理を実行する。高真空圧力は、500Pa未満であり、処理時間は、18分である。処理が完了した後、溶鋼の温度は、1660℃であり、炭素含有量は、0.0059%である。
3)真空条件下で、1.9tの石灰、490kgの複合スラグ化ボール、530kgのアルミニウムブロック、および75%のシリコンを含む90kgのフェロシリコンを添加する。複合スラグ化ボールは、成分として、40%のAl、50%のCaO、5%のSiO、4%のMgO、および残部としての1%の不純物を含む。得られたスラグは、成分として、56%のCaO、9.5%のSiO、26%のAl、10%のMgO、および0.3%のCrを含む。スラグの塩基度は、5.9であり、スラグ中のCaOとAlとの質量比は、2.1である。全ての処理時間は、12分である。処理が完了した後、鋼を測定した。鋼中の炭素含有量は、0.008%であり、アルミニウム含有量は、0.004%である。
4)真空破壊を実行する。溶鋼の測定温度は、1625℃である。溶鋼の組成を測定するために試料を採取する。ワイヤ供給装置用いて、50kgのアルミニウムワイヤを供給し、その後、210kgのチタンワイヤを供給する。
5)2000Pa未満の真空圧力で真空処理を継続する。真空処理中に、試料の組成測定に応じて、合金を添加する必要がない。その後、200Pa未満の高い真空圧力で高真空処理を実行する。処理時間は、7分である。
6)二次真空破壊を実行する。処理が終了したときに、測定温度は、1570℃である。その後、分析のために試料を採取する。組成が合格した場合、20分間の弱い攪拌を行い、鋳造装置で鋼板を鋳造する。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、1000NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、400NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の5/12であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、120°である。
表2は、各実施例の包有物の検出結果を示す。
Figure 2020531691
理解すべきことは、本発明の保護範囲内の従来技術は、本明細書に記載された実施例に限定されず、本発明の解決策と矛盾しない限り、過去の特許文書、過去に公開された出版物、過去に公開された用途を含むがこれらに限定されない全ての従来技術を本発明の保護範囲に入れることである。
また、本発明の技術的特徴の組み合わせは、本発明の特許請求の範囲に記載された組み合わせまたは具体的な実施例に記載された組み合わせに限定されず、矛盾しない限り、本明細書に記載された全ての技術的特徴を任意の方法で自由に組み合わせることができる。
また、上記は、本発明の特定の実施形態にすぎず、本発明は、上記の実施形態に限定されず、当業者が多くの変形を行うことができる。これらの変形は、本発明の範囲に含まれる。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、800NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、400NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の1/2であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、140°である。
本実施例において、底部攪拌のガス流量は、800NL/分に制御され、真空が500Pa未満になった場合、底部吹込ガスの流量は、400NL/分に減少される。底部吹込は、2つの底部吹込口で行われ、各底部吹込口と中心との距離は、取鍋の底面の半径の1/2であり、2つの底部吹込口と取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、150°である。

Claims (11)

  1. 超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法であって、前記超低炭素13Crステンレス鋼は、0.03質量%以下のCおよび12.5〜13.5質量%のCrを含み、前記精錬方法は、カルシウム処理工程を含まず、
    (1)溶鋼からドロスを除去してからVOD精錬を行う工程と、
    (2)真空脱炭を行う工程と、
    (3)真空スラグ形成および脱酸素を行う工程とを含み、前記スラグの塩基度が5〜10であり、前記スラグ中のCaOとAlとの質量比が1.6〜2.4であり、
    (4)真空破壊を行う工程を含み、この工程において、アルミニウムワイヤが供給され、
    (5)真空処理を行う工程と、
    (6)二次真空破壊を行う工程とを含む、超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  2. 工程(1)において、前記溶鋼の初期温度は、1600〜1650℃であり、前記VOD精錬の真空度は、100Pa未満である、請求項1に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  3. 工程(2)において、まず、酸素吹き脱炭処理を行い、酸素の吹込量は、4〜6.5Nm/tに制御され、その後、500Pa未満の高い真空圧力を有する高真空条件下で自由脱炭処理を行い、真空脱炭処理の時間は、10〜20分であり、真空脱炭処理が完了した後、前記溶鋼の温度は、1650〜1680℃である、請求項1に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  4. 工程(3)において、石灰、複合スラグ化ボール、アルミニウムブロックおよびフェロシリコンを用いてスラグの形成および脱酸素を行い、真空圧力は、2000Pa未満に制御され、処理時間は、10〜15分である、請求項1に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  5. 工程(3)において、前記複合スラグ化ボールの組成は、30〜40質量%のAl、40〜50質量%のCaO、5〜20質量%のSiO、および6〜12質量%のMgOを含む、請求項5に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  6. 工程(3)において、前記複合スラグ化ボールの添加量は、前記石灰の添加量の20〜40%である、請求項1に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  7. 工程(5)において、真空圧力は、2000Pa未満であり、処理時間は、5〜15分であり、真空処理が完了した後、前記溶鋼の温度は、1560〜1580℃である、請求項1に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  8. 工程(1)、(2)、(3)および(5)において、底部から吹き込んだ攪拌用のアルゴンガスの流量は、200〜1000NL/分に制御される、請求項1に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  9. 使用された取鍋は、2つの底部吹込口を有するように構成され、
    各底部吹込口と前記取鍋の中心との距離は、前記取鍋の底面の半径の1/2〜1/3であり、
    2つの底部吹込口の各々と前記取鍋の中心とを連結する結び線の間の角度は、120〜150°である、請求項1に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  10. 前記超低炭素13Crステンレス鋼は、Tiを含み、
    工程(4)は、チタンワイヤを供給することをさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の超低炭素13Crステンレス鋼の精錬方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の精錬方法によって精錬された超低炭素13Crステンレス鋼。
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