JP2012097147A - 二軸延伸フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性および電気絶縁性に優れた二軸延伸フィルムを提供すること。
【解決手段】主たる成分として熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を用いた二軸延伸フィルムにおいて、1質量%減量温度が280℃以上の酸化防止剤を特定量配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を主たる成分とする二軸延伸フィルムに関する。
近年、電子機器の小型化が進み、それに伴いコンデンサーなどの電子部品の小型化が進んでいる。一方で、取り扱う電力の増大により、電子機器自体の発熱が大きくなり、またハイブリッド自動車や電気自動車等の進展もあり、高温環境下で使用することができる電子部品が求められている。そのため、コンデンサーに用いられるフィルムとしては、高い電気絶縁性や、高い耐熱性が必要とされてきている。
電気絶縁性材料、とりわけコンデンサーの絶縁体として用いられる電気絶縁性フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなるフィルムがよく知られている。さらに近年においては、コンデンサーの耐熱性を高める等の目的で、他の樹脂を用いる検討や、これらの樹脂を改質する検討が行われている。例えば、特許文献1、2においては、耐熱性に優れた熱可塑性ポリエーテルケトンフィルムを、コンデンサーなどの電気絶縁用途に用いることが検討されている。
しかし、熱可塑性ポリエーテルケトンフィルムは耐熱性には優れるものの、ポリプロピレンなどと比較してやや電気絶縁性に劣るという欠点を有している。また、ポリプロピレン等は、耐熱性が不十分である。
特開昭57−137116号公報 特開昭61−37419号公報 特開平1−205511号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、耐熱性、および絶縁破壊電圧等の電気絶縁性に優れた二軸延伸フィルムを提供することにある。特に、高温環境下においても優れた絶縁破壊電圧特性を有する二軸延伸フィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、主たる成分として熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を用いた二軸延伸フィルムにおいて、1質量%減量温度が特定範囲にある酸化防止剤を特定量配合することにより、耐熱性および電気絶縁性に優れ、高温環境下においても優れた絶縁破壊電圧特性を有する二軸延伸フィルムが得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、
(1)熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)を主たる成分とし、1質量%減量温度が280℃以上である酸化防止剤(B)を0.5質量%以上8質量%以下含有する二軸延伸フィルム
である。
また、本発明の二軸延伸フィルムは、
(2)23℃における絶縁破壊電圧(BDV23)が330kV/mm以上であること、
(3)130℃における絶縁破壊電圧(BDV130)と23℃における絶縁破壊電圧との比(BDV130/BDV23)が0.85以上であること、
(4)厚み方向の屈折率が、1.570以上1.640以下であること、
(5)温度150℃で30分間熱処理した後の縦方向および横方向の熱収縮率の絶対値がそれぞれ1.0%以下であること、
(6)フィルム厚みが0.4μm以上6.5μm未満であること、
のうち、少なくともいずれか1つの態様を具備することによってさらに優れた二軸延伸フィルムを得ることができる。
また本発明は、
(7)電気絶縁用として用いられる、
(8)コンデンサー用として用いられる、
態様を包含する。
本発明によれば、耐熱性および電気絶縁性に優れた二軸延伸フィルムを提供することができる。特に、高温環境下における絶縁破壊電圧特性に優れた二軸延伸フィルムを提供することができる。このような特性を有する本発明の二軸延伸フィルムは、高温環境下において用いられる電気絶縁用として好適に用いることができ、とりわけ移動体用、特に自動車移動体、例えばハイブリッド自動車、電気自動車などのコンデンサー用として好適に用いることができ、その工業的価値は極めて高い。
以下、本発明を詳しく説明する。
[二軸延伸フィルム]
本発明の二軸延伸フィルムは、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を主たる成分とするものである。ここで「主たる」とは、二軸延伸フィルムを基準として51質量%以上、好ましくは65質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは92質量%以上、特に好ましくは97質量%以上が熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂であることを表わす。
<熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)>
本発明における熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)は、構成単位
Figure 2012097147
または
Figure 2012097147
を単独で、あるいは該単位と他の構成単位からなるポリマーである。かかる他の構成単位としては、例えば
Figure 2012097147
等が挙げられる。上記構成単位において、Aは直接結合、酸素、−CO−、−SO−または二価の低級脂肪族炭化水素基であり、Q及びQ’は同一であっても相違してもよく、−CO−または−SO−であり、nは0または1である。これらポリマーは、特公昭60−32642号公報、特公昭61−10486号公報、特開昭57−137116号公報等に記載されている。
本発明における熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)としては、上記式[化2]を含む態様が好ましく、その含有量は、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)の質量を基準として、好ましくは60質量%以上、より好ましくは66質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上、特に好ましくは80質量%以上であり、このような態様とすることによって耐熱性を維持したまま、電気絶縁性の向上効果を高くすることができ、高温環境下における絶縁破壊電圧特性をより優れたものとすることができる。
熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂は、上述の通り、それ自体公知であり、且つそれ自体公知の方法で製造することができる。
また、本発明における熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂は、温度380℃、見かけの剪断速度1000sec−1の条件における見かけの溶融粘度が500〜10000ポイズ、さらには1000〜5000ポイズの範囲にあるものが、製膜性に優れるため好ましい。
<酸化防止剤(B)>
本発明においては、前記熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)を主たる構成成分とする二軸延伸フィルムが特定の量の酸化防止剤(B)を含有することによって、電気的特性を高いものとすることができる。
かかる酸化防止剤としては、生成したラジカルを捕捉して酸化を防止する一次酸化防止剤、あるいは生成したパーオキサイドを分解して酸化を防止する二次酸化防止剤のいずれであってもよく、一次酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤があげられ、二次酸化防止剤としてはリン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤があげられる。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−〔4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ〕フェノール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール系酸化防止剤、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N,N’−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン、N、N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド]、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン等のビスフェノール系酸化防止剤、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ビス〔3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−sec−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、d−α−トコフェノール等の高分子型フェノール系酸化防止剤を挙げることができる。
アミン系酸化防止剤の具体例としては、アルキル置換ジフェニルアミン等を挙げること
ができる。
リン系酸化防止剤の具体例としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、オクタデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等を挙げることができる。
硫黄系酸化防止剤の具体例としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、2−メルカプトベンズイミダゾール等を挙げることができる。
本発明における酸化防止剤は、特に耐腐食性により優れ、絶縁破壊電圧の向上効果をより高めることができるという観点から、一次酸化防止剤が好ましく、フェノール系酸化防止剤がさらに好ましい。
本発明における酸化防止剤は、1質量%減量温度が280℃以上である。これにより、フィルムの厚み斑を良好なものとすることができ、電気絶縁性の面内バラツキを抑制でき、単に酸化防止剤を添加するよりも電気絶縁性を優れたものとすることができ、すなわち絶縁破壊電圧を高くすることができる。1質量%減量温度が低すぎる場合は、溶融押出時に熱分解してしまう酸化防止剤の量が多くなり、かかる熱分解物によって工程を汚染する、ポリマーが黄色く着色する等の問題が生じやすくなる傾向にある。そして、このような劣化物がダイリップ部に付着、堆積しやすくなり、これによりフィルム上にスジ状の凹凸欠点が生じやすくなり、厚み斑が低くなる傾向にあり、それにより電気絶縁性に劣る傾向にある。また、延伸性も低下する傾向にある。このような観点から、酸化防止剤の1質量%減量温度は、より好ましくは300℃以上、さらに好ましくは320℃以上、特に好ましくは340℃以上である。本発明における酸化防止剤は、1質量%減量温度が高い方が好ましいが、現実的には、その上限は500℃以下程度である。
また、本発明における酸化防止剤の融点は、90℃以上であることが好ましい。融点が低すぎる場合は、溶融押出時に酸化防止剤がポリマーより早く融解してしまい、押出機のスクリュー供給部分においてポリマーがスリップしてしまう傾向にある。それによって、ポリマーの供給が不安定となり、フィルムの厚み斑が悪くなる等の問題が生じる。このような観点から、酸化防止剤の融点の下限は、より好ましくは100℃以上、さらに好ましくは110℃以上、特に好ましくは140℃以上である。他方、酸化防止剤の融点が高すぎる場合は、溶融押出時に酸化防止剤が融解しにくくなり、ポリマー内での分散が悪くなってしまう傾向にある。それにより、酸化防止剤の添加効果が局所的にしか発現しない等の問題が生じる。このような観点から、酸化防止剤の融点の上限は、好ましくは450℃以下、より好ましくは400℃以下、さらに好ましくは380℃以下、特に好ましくは360℃以下である。
以上のような酸化防止剤としては、市販品をそのまま用いることもできる。市販品としては、例えば、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピリオ[5−5]ウンデカン(住友化学社製:商品名SUMILIZER GA−80)、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:商品名IRGANOX1010)、N,N’−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:商品名IRGANOX1024)、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド〕(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:商品名IRGANOX1098)等が好ましく例示される。
本発明の二軸延伸フィルムは、上記酸化防止剤を、フィルムの質量を基準として0.5質量%以上8質量%以下含有する。酸化防止剤の含有量を上記数値範囲とすることによって、絶縁破壊電圧に優れる。酸化防止剤の含有量が少なすぎる場合は、酸化防止剤の添加効果が十分でなく、絶縁破壊電圧が低下する傾向にあり、電気的特性に劣るものとなる。このような観点から、酸化防止剤の含有量の下限は、0.7質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がさらに好ましく、1.5質量%以上が特に好ましい。他方、含有量が多すぎる場合は、フィルム中において酸化防止剤が凝集しやすくなる傾向にあり、酸化防止剤に起因する欠点が増加する傾向にあり、絶縁破壊電圧が低くなる。また、含有量が多すぎると、高温の溶融押出し時に押出しダイリップ部に酸化防止剤の劣化物が付着、堆積しやすくなり、この影響でフィルム上に筋状の凹凸欠点が発生し、厚み斑が悪くなり、それも絶縁破壊電圧が劣る要因となる。また、延伸性も低下する傾向にある。このような観点から、酸化防止剤の含有量の上限は、7質量%以下が好ましく、5質量%以下がさらに好ましく、3質量%以下が特に好ましい。
上記のような酸化防止剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種類以上を併用する場合は、2種類以上の一次酸化防止剤を用いる態様でもよいし、2種類以上の二次酸化防止剤を用いる態様でもよいし、1種類以上の一次酸化防止剤と1種類以上の二次酸化防止剤を併用してもよい。例えば、一次酸化防止剤と二次酸化防止剤との2種類の酸化防止剤を併用することによって、一次酸化および二次酸化の両方の酸化を防止することが期待できる。本発明においては、中でも一次酸化防止剤を単独で用いる態様、あるいは2種類以上の一次酸化防止剤を用いる態様が、絶縁破壊電圧の向上効果をより高くすることができるという観点から好ましく、特にフェノール系酸化防止剤を単独で用いる態様、あるいは2種類以上のフェノール系酸化防止剤を用いる態様が好ましい。
<不活性粒子>
本発明の二軸延伸フィルムは、フィルムの取り扱い性を向上させるため、発明の効果を損なわない範囲で不活性粒子を含有することが好ましい。フィルムが不活性粒子を含有する態様とするためには、例えば熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂にあらかじめ不活性粒子を含有することが挙げられ、好ましい。その他、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を溶融押出する工程において不活性粒子を添加するなど、公知の方法を採用することができる。
かかる不活性粒子としては、例えば、周期律表第IIA、第IIB、第IVA、第IVBの元素を含有する無機粒子(例えば、カオリン、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化ケイ素(シリカ)など)や、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂等のごとき耐熱性の高いポリマーよりなる有機粒子等を例示することができる。これらのうち、耐熱性が高い等の理由により無機粒子が好ましく、特にシリカ粒子が好ましい。
かかる不活性粒子の平均粒径は、好ましくは0.01μm以上3μm以下、さらに好ましくは0.05μm以上2μm以下、特に好ましくは0.1μm以上1μm以下である。含有量は、二軸延伸フィルムの質量を基準として、好ましくは0.01質量%以上3.0質量%以下、さらに好ましくは0.03質量%以上2.0質量%以下、特に好ましくは0.05質量%以上1.0質量%以下である。上記のような平均粒径および含有量の態様とすることによって、取り扱い性をより効率的に向上させることができ、また二軸延伸フィルムの機械特性(破断強度、破断伸度、ヤング率等)や電気的特性(絶縁破壊電圧等)を低下させすぎることがない。
また、本発明における不活性粒子は、その形状が球状であることが好ましく、不活性粒子の長径と短径との比(長径/短径)を粒径比としたときに、かかる粒径比は、好ましくは1.20以下、さらに好ましくは1.10以下、特に好ましくは1.05以下であり、取り扱い性をさらに優れたものとすることができる。
このような不活性粒子は、種類や平均粒径の異なるものを2種以上併用することができ、ハンドリング性向上の観点から好ましい。また、そのような態様とした方が取り扱い性と絶縁破壊電圧との両立が容易となる。
<その他の添加剤>
本発明における熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂には、流動性改良などの目的でポリアリーレンポリエーテル、ポリスルフォン、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂をブレンドしても良い。また、耐熱性、他の特性向上などの目的で、後述するガラス転移温度(Tg)の高い樹脂成分、例えばポリイミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリスルフォン系樹脂等をブレンドしても良い。また、安定剤、紫外線吸収剤等の如き添加剤を含有させても良い。
(高Tg樹脂成分)
本発明においては、ガラス転移温度(Tg)の高い、好ましくはTgが180℃以上である樹脂成分を含有することが好ましい。このような高Tg樹脂成分を添加することによって、耐熱性および電気絶縁性の向上効果を高くすることができる。また、高温環境下における絶縁破壊電圧の向上効果を高くすることができる。Tgが180℃未満である場合は、電気絶縁性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、樹脂成分のTgは、190℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、210℃以上であることがさらに好ましい。また樹脂成分のTgは、高くなりすぎると熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)のTgとの差が大きくなりすぎる傾向にあり、溶融時の相溶性・混錬性が悪くなる傾向にある。このような観点からは、樹脂成分のTgは、300℃以下であることが好ましく、260℃以下であることがより好ましく、230℃以下であることがさらに好ましい。また、相溶性・混錬性の観点からは、かかる樹脂成分は非結晶性であることが好ましい。
樹脂成分を構成する樹脂としては、ポリアリレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリスルフォン系樹脂などが挙げられるが、中でもより優れた耐熱性、電気絶縁性、相溶性・混練性が得られるという観点から、ポリイミド系樹脂が好ましい。
かかるポリイミド系樹脂としては、環状イミド基を含有する溶融成形性のポリマーであり、本発明の目的に適合できるものであれば特に限定されないが、脂肪族、脂環族または芳香族系のエーテル単位と環状イミド基を繰り返し単位として含有するポリエーテルイミドが好ましい。例えば、米国特許第4141927号明細書、特許第2622678号、特許第2606912号、特許第2606914号、特許第2596565号、特許第2596566号、特許第2598478号各公報に記載のポリエーテルイミド、特許第2598536号、特許第2599171号各公報、特開平9−48852号公報、特許第2565556号、特許第2564636号、特許第2564637号、特許第2563548号、特許第2563547号、特許第2558341号、特許第2558339号、特許第2834580号各公報に記載のポリマー等が挙げられる。
また、ポリイミドの主鎖に環状イミド、エーテル単位以外の構造単位、例えば、芳香族、脂肪族、脂環族エステル単位、オキシカルボニル単位等が含有されていても良い。
本発明において高Tgの樹脂成分として好ましく使用できるポリエーテルイミドの具体例としては、下記一般式で示されるポリマーを例示することができる。
Figure 2012097147
(ただし、上記式中、Rは、6〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族または脂肪族残基であり、Rは、6〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族残基、2〜20個の炭素原子を有するアルキレン基、2〜20個の炭素原子を有するシクロアルキレン基、及び2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基で連鎖停止されたポリジオルガノシロキサン基からなる群より選択された2価の有機基である。)
上記R、Rとしては、例えば、下記式群に示される芳香族残基を挙げることができる。
Figure 2012097147
本発明では、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)との相溶性・混練性、コスト、溶融成形性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が好ましくは300℃以下、より好ましくは260℃以下、さらに好ましくは230℃以下のポリエーテルイミドが好ましく、下記式で示される構造単位を有する、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物とm−フェニレンジアミンまたはp−フェニレンジアミンとの縮合物およびこれらの共重合体ならびに変性体が最も好ましい。このポリエーテルイミドは、例えば、ジーイープラスチックス社製であり、「“Ultem”1000、5000、および6000シリーズ」の商標名で知られているものを例示することができる。
Figure 2012097147
または
Figure 2012097147
このような樹脂成分の含有量は、二軸延伸フィルムの質量を基準として、5〜48質量%であることが好ましい。含有率が上記数値範囲であると、耐熱性および電気絶縁性の向上効果を高くすることができ、高温環境下における絶縁破壊電圧の向上効果を高くすることができる。含有量が少なすぎると、耐熱性および電気絶縁性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、樹脂成分の含有量は、8質量%以上が好ましく、14質量%以上がさらに好ましい。また含有量が多すぎると、フィルム製膜時に破断が起り易くなり、製膜性(延伸性)が悪くなる傾向にある。このような観点からは、樹脂成分の含有量は35質量%未満が好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。
[二軸延伸フィルムの製造方法]
本発明の二軸延伸フィルムは、機械軸方向(以下、縦方向またはMDと呼称する場合がある。)と、機械軸方向に垂直な方向(以下、横方向またはTDと呼称する場合がある。)の二軸方向に延伸されたものであるが、このように二軸延伸することにより機械特性(破断強度、破断伸度、ヤング率等)が向上し、また電気絶縁用、とりわけコンデンサー用の電気絶縁用としての高い耐熱性および電気絶縁性を発現することができ、高温環境下において高い絶縁破壊電圧を発現することができる。かかる二軸延伸は、同時二軸延伸、逐次二軸延伸の何れでも良いが、厚み斑をより良好にできるという観点から、逐次二軸延伸が好ましく、延伸の順序は、先に縦延伸を実施し、次いで横延伸を実施するのが、厚み斑をより良好にでき、また生産性の点からも好ましい。
以下、本発明の二軸延伸フィルムの製造方法について説明する。
<押出工程>
熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂のペレットを押出機に投入し、(Tm+20)℃以上(Tm+90)℃以下の温度で加熱溶融し、シート状に押し出した後、冷却ロールに接触させる等により冷却固化して未延伸フィルムを得る。ここでTmは、示差走査熱量計(DSC)により求められる熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)の樹脂の融点(単位:℃)を表わす。
なお、フィルムが酸化防止剤や他の添加剤を含有する態様とするためには、例えば、ペレットを押出機に投入する前に熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂にあらかじめ酸化防止剤や他の添加剤を含有させる方法が挙げられ、好ましい。その他、ペレットを押出機に投入した後に熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を溶融押出する工程において酸化防止剤他を添加するなど、公知の方法を採用することができる。
<延伸工程>
次いで、得られた未延伸フィルムを縦方向および横方向の二軸に延伸する。
縦方向の延伸(以下、縦延伸と呼称する場合がある。)は、温度(Tg−10)℃以上(Tg+45)℃以下、倍率1.5倍以上5.0倍以下で延伸する。延伸温度は、好ましくは(Tg)℃以上(Tg+30)℃以下であり、延伸倍率は、好ましくは2.0倍以上4.0倍以下、さらに好ましくは2.4倍以上3.5倍以下である。
横方向の延伸(以下、横延伸と呼称する場合がある。)は、温度(Tg+10)℃以上(Tg+40)℃以下、倍率2.5倍以上5.0倍以下で延伸する。延伸温度は、好ましくは(Tg+15)℃以上(Tg+30)℃以下であり、延伸倍率は、好ましくは2.5倍以上3.5倍以下である。ここでTgは、DSCにより求められる熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)のガラス転移温度(単位:℃)を表わす。
縦方向および横方向の延伸条件(延伸温度および延伸倍率)を上記のような態様とすることによって、耐熱性および電気絶縁性の向上効果を高くすることができる。また、高温環境下における絶縁破壊電圧をより高くすることができきる。また、厚み斑をより良好な範囲とすることができる。延伸倍率を上げると、耐熱性および電気絶縁性が高くなる傾向にある。また、厚み斑が良化する傾向にある。また、同方向のヤング率、破断強度が上昇する傾向にある。延伸温度が低すぎるとフィルム破断が生じ易くなる傾向にあり、また厚み斑が悪くなる傾向にあり、他方、延伸温度が高すぎると、いわゆるフロー延伸する傾向にあり、厚み斑が悪くなる傾向にあり、電気絶縁性に劣る傾向にある。
ここで本発明においては、電気絶縁性をより良好なものとするために、横延伸を複数の温度領域に分けて実施することが好ましく、この第1領域の温度と最終領域の温度とで、3℃以上60℃以下の温度差をつけることが好ましい。温度差は大きすぎても小さすぎても電気絶縁性の向上効果は低くなる傾向にある。かかる温度差が小さすぎると、例えば横延伸温度が中程度にある場合は、延伸開始部で延伸応力が低く、延伸終了部(最終領域)で延伸応力が高くなる傾向であり、延伸応力の差が大きくなりバラツキが出やすくなるためか、フィルムの厚み斑が悪くなる傾向にあり、電気絶縁性の向上効果が低くなる傾向にある。他方、温度差が大きすぎる場合は、近接している領域で温度が大きく変化している為か、局所的な温度斑や温度のバラツキが生じやすくなるようであり、厚み斑が悪くなる傾向にあり、電気絶縁性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、温度差の下限は、5℃以上がより好ましく、10℃以上がさらに好ましく、17℃以上が特に好ましく、温度差の上限は、50℃以下がより好ましく、40℃以下がさらに好ましく、30℃以下が特に好ましく、より好ましい電気絶縁性とすることができる。
横延伸工程において、第1領域と最終領域との温度差をつけるには、1の延伸ゾーンの中でゾーンの入口(第1領域)と出口(最終領域)とで温度差をつけてもよいし、温度の異なる2以上の連続した延伸ゾーンを設けて最初の延伸ゾーン(第1領域)と最後の延伸ゾーン(最終領域)とで温度差をつけてもよい。ここでゾーンとは、テンター等においてシャッター等で区切られた1の領域を示す。いずれの場合も、第1領域と最終領域の間をさらに分割し、第1領域から最終領域に向かって温度を上昇させるのが好ましく、特にその勾配が直線的となるように上昇させると良い。例えば、温度の異なる2以上の連続した延伸ゾーンの場合は、最初の延伸ゾーンと最後の延伸ゾーンの間に、さらに1以上の延伸ゾーンを設けることが好ましく、1以上10以下の延伸ゾーンを設けることがさらに好ましい。延伸ゾーンの合計を13以上とすることは、設備コストの面から不利である。
延伸倍率は、最終領域を出た直後のフィルム幅を、第1領域に入る直前のフィルム幅で除した値が目標の延伸倍率となるようにすればよく、段階的にフィルム幅を増加させることが好ましく、特にその勾配が直線的となるように増加させると良い。縦方向と横方向を同時に延伸する場合においても、同様に延伸の温度を複数段階に分け、この第1段階の温度と最終段階の温度とで温度差をつけるようにする。
さらに本発明においては、上記のような延伸条件において、面積延伸倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)を5倍以上とすることが好ましく、6倍以上にすることがより好ましく、7倍以上とすることがさらに好ましく、厚み斑をさらに良好にすることができる。面積延伸倍率が高すぎるとフィルムが破断しやすくなる傾向にあり、その上限は、好ましくは25倍以下、さらに好ましくは20倍以下、特に好ましくは15倍以下である。
<熱固定工程>
次いで、上記にて二軸延伸されたフィルムに熱処理を施し、熱固定する。かかる熱固定は、(Tg+27)℃以上(Tm)℃以下、好ましくは(Tg+60)℃以上(Tm−20)℃以下、さらに好ましくは(Tg+90)℃以上(Tm−30)℃以下の温度で、1秒〜10分、好ましくは2秒〜5分、好ましくは3〜120秒、さらに好ましくは5〜60秒の時間行う。熱固定は、二軸延伸フィルム製膜時の延伸工程の後に連続して行われる熱処理と、二軸延伸フィルム製膜後、別途に行われる熱処理とに分けるなど、2回以上に分離して実施してもよい。
熱固定条件(熱固定温度および熱固定時間)を上記のような態様とすることによって、耐熱性および電気絶縁性の向上効果を高くすることができる。また、厚み斑をより良好な範囲とすることができる。また、熱収縮率を本発明が好ましく規定する数値範囲とすることができる。熱固定温度が高すぎると耐熱性および電気絶縁性の向上効果が低くなる傾向にあり、また厚み斑が悪くなる傾向にあり、他方、低すぎると熱収縮率が高くなる傾向にある。
<熱弛緩処理>
次いで、上記にて熱固定されたフィルムについて、熱収縮率を調整するために幅方向に熱弛緩処理を行うことが好ましく、具体的には温度180℃以上320℃以下で、弛緩率1%以上7%以下の熱弛緩処理を行うことが好ましい。弛緩率が高すぎると、熱収縮率は低くなる傾向にあるが、フィルムの平面性に劣る傾向にある。他方、低すぎると、熱収縮率が高くなる傾向にある。このような観点から、弛緩率は、さらに好ましくは2%以上6%以下である。
かくして本発明の二軸延伸フィルムを得ることができる。
[二軸延伸フィルムの特性]
<フィルム厚み>
本発明の二軸延伸フィルムの厚みは、好ましくは0.3μm以上250μm以下である。フィルム厚みが薄すぎる場合は、製膜時に破断が生じ易くなり生産効率が悪くなる傾向にある。他方、フィルム厚みが厚すぎる場合は、延伸応力が高くなる傾向にあり、延伸倍率を高くすることが困難となる傾向にあり、その結果厚み斑が悪くなる傾向にある。また、耐熱性および電気絶縁性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、フィルム厚みの下限は、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは0.8μm以上、特に好ましくは1.2μm以上である。他方、フィルム厚みの上限は、好ましくは128μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは13μm以下、特に好ましくは5.5μm以下である。また、コンデンサー用途に用いる場合は、0.4〜6.5μmが好ましく、0.5〜3.5μmが好ましく、良好な電気特性とすることができる。
<厚み斑>
本発明の二軸延伸フィルムは、厚み斑が10%以下であることが好ましく、電気絶縁性の向上効果を高くできる。厚み斑が悪くなると電気絶縁性の面内バラツキが大きくなる傾向にあり、結果的に電気絶縁性、絶縁破壊電圧特性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、厚み斑は、好ましくは9%以下、より好ましくは6%以下、さらに好ましくは3%以下である。厚み斑の下限は小さいほど好ましく、理想的には厚み斑が0%であるが、実際には0.1%以上程度である。
厚み斑を上記数値範囲とするためには、延伸条件を前述した態様とすれば良い。とりわけ横延伸条件を上記した態様、すなわち複数の温度領域に分けて実施することが重要である。
また、フィルムの厚み斑を良好に保つためには、フィルム内の含有物が劣化しにくいことも好ましく挙げることができる。これは、酸化防止剤や他の添加剤などの含有物が高温で劣化し易かったり、質量減量し易かったりする場合には、これら含有物の劣化物が溶融押出の際に押出ダイリップで析出、付着しやすくなり、これの影響によりフィルム上に筋状の凹凸欠点が発生しやすくなるためである。同様に、酸化防止剤等や他の添加剤などの含有物の含有量が多すぎる場合にも、それらが凝集し易くなり、押出ダイリップで析出、付着しやすくなり、厚み斑が悪くなる傾向にある。よって、上記厚み斑を達成するためには、酸化防止剤の1質量%減量温度や含有量を、本発明が規定する範囲とすればよい。
<ガラス転移温度(Tg)>
本発明の二軸延伸フィルムは、ガラス転移温度(Tg)が130℃以上165℃未満であることが好ましい。Tgが上記数値範囲にあると、高温環境下においてもフィルムの剛性を維持することが容易となり、自動車用のコンデンサー用としてより好適に用いることができる。また、耐熱性の向上効果が高くなり、結果として高温環境下における絶縁破壊電圧を高くすることができる。このような観点から、Tgは、好ましくは140℃以上155℃以下である。
<絶縁破壊電圧>
本発明の二軸延伸フィルムは、23℃における絶縁破壊電圧(BDV23)が330kV/mm以上であることが好ましい。BDV23が上記数値範囲にあると、ハイブリッド型自動車のコンデンサー用として好適に用いることができる。BDV23が低い場合は、ハイブリッド型自動車のコンデンサー用として用いた場合において、大電流によりコンデンサー内における短絡が生じ、コンデンサーが破壊されるなどの問題が生じ易くなる。このような観点から、BDV23は、350kV/mm以上がより好ましく、380kV/mm以上がさらに好ましく、410kV/mm以上が特に好ましい。
また、本発明の二軸延伸フィルムは、高温環境下における絶縁破壊電圧が高いことが好ましく、130℃における絶縁破壊電圧(BDV130)とBDV23との比(BDV130/BDV23)が0.85以上であることが好ましい。かかる比が上記数値範囲にあると、高温環境下においても常温と同等の電気絶縁性を示すことを意味し、ハイブリッド型自動車のコンデンサー用として好適に用いることができる。かかる比が小さすぎる場合は、高温環境下においては電気絶縁性が低くなってしまうことを意味し、ハイブリッド自動車のコンデンサー用のごとく高温環境下で使用される用途への適用が困難となる。このような観点から、かかる比は、0.90以上であることがより好ましく、0.95以上であることがさらに好ましい。BDV130は、280kV/mm以上が好ましく、330kV/mm以上がより好ましく、390kV/mm以上がさらに好ましい。
上記のようなBDV23およびBDV130は、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)に、本発明が規定する量の酸化防止剤(B)を添加し、特定条件において延伸することにより達成することができる。
<破断伸度>
本発明の二軸延伸フィルムは、縦方向および横方向のそれぞれにおいて、23℃における破断伸度(破断伸度23)が100%以上であることが好ましい。破断伸度23が上記数値範囲にあるとフィルムの屈曲性が良くなり、加工性が向上し、コンデンサー用等の電気絶縁用としてより好適に用いることができる。このような観点から破断伸度23は、110%以上がより好ましく、120%以上がさらに好ましく、140%以上が特に好ましい。
また、本発明の二軸延伸フィルムは、縦方向および横方向のそれぞれにおいて、130℃における破断伸度(破断伸度130)と破断伸度23との比(破断伸度130/破断伸度23)が0.8以上であることが好ましい。かかる比が0.8以上であるということは、高温環境下においても常温と類似の破断伸度特性を発現するということを意味し、とりわけ高温環境下において用いられるコンデンサー用等の電気絶縁用としてより好適に用いることができる。かかる比が0.8未満である、すなわち高温環境下になった際に破断伸度が大きく低下するようでは、ハイブリッド自動車のコンデンサー用のごとく、高温で曝される用途に用いられた場合においては、高温環境下において破壊が生じやすくなる傾向にある。このような観点から、縦方向および横方向のそれぞれにおける、破断伸度130/破断伸度23℃の比は、0.85以上であることが好ましく、0.90以上であることがより好ましく、0.93以上であることがさらに好ましく、0.95以上であることが特に好ましい。破断伸度130は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましく、100%以上がさらに好ましい。
上記比を上記数値範囲とするためには、延伸条件(延伸倍率、延伸温度など)を調整することにより達成することができる。
<破断強度>
本発明の二軸延伸フィルムは、縦方向および横方向のそれぞれにおいて、23℃における破断強度(破断強度23)が200MPa以上であることが好ましい。破断強度23が上記数値範囲にあるとフィルムの腰が強くなり屈曲性が良くなり、コンデンサー用等の電気絶縁用としてより好適に用いることができる。このような観点から破断強度23は、220MPa以上がより好ましく、250MPa以上がさらに好ましく、270MPa以上が特に好ましい。
また、本発明の二軸延伸フィルムは、縦方向および横方向のそれぞれにおいて、130℃における破断強度(破断強度130)と破断強度23との比(破断強度130/破断強度23)が0.7以上であることが好ましい。かかる比が0.7以上であるということは、高温環境下においても常温と同等の機械的特性を発現するということを意味し、とりわけ高温環境下において用いられるコンデンサー用等の電気絶縁用としてより好適に用いることができる。かかる比が0.7未満である、すなわち高温環境下になった際に破断強度が大きく低下するようでは、ハイブリッド自動車のコンデンサー用のごとく、高温で曝される用途に用いられた場合においては、高温環境下において破壊が生じやすくなる傾向にある。このような観点から、縦方向および横方向のそれぞれにおける、破断強度130/破断強度23の比は、0.8以上であることが好ましく、0.85以上であることがより好ましく、0.90以上であることがさらに好ましく、0.93以上であることが特に好ましい。破断強度130は、140MPa以上が好ましく、250MPa以上がより好ましく、300MPaがさらに好ましい。
上記比を上記数値範囲とするためには、延伸条件(延伸倍率、延伸温度など)を調整することにより達成することができる。また破断強度130℃を高くするためには、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)に、好ましくは高Tg樹脂成分を用いた上で、前述の延伸条件、熱固定条件他を樹脂組成に応じて調整することにより達成することができる。
<熱収縮率>
本発明の二軸延伸フィルムは、温度150℃で30分間熱処理した後の縦方向および横方向の熱収縮率の絶対値がいずれも1.0%以下であることが好ましい。熱収縮率の絶対値は、さらに好ましくは0.7%以下、特に好ましくは0.5%以下である。すなわちかかる熱収縮率は、0に近い程好ましい。熱収縮率が上記数値範囲にあると、熱寸法安定性に優れ、加工時に反り、カールなどが起りにくいなど、加工性に優れ、また取り扱い性も良好となる。
熱収縮率を上記のような態様とするには、二軸延伸フィルムを構成する主たる成分として熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)を用い、前述した製造条件によりフィルムを製造すればよい。特に、延伸倍率を高くすると熱収縮率は高くなる傾向にあり、熱固定温度を高くすると熱収縮率は低くなる傾向にあり、弛緩率を高くすると熱収縮率は低くなる傾向にあり、これらを調整することが重要である。
<屈折率>
本発明の二軸延伸フィルムは、厚み方向の屈折率が1.570以上1.640以下であることが好ましい。屈折率が上記数値範囲にあると、絶縁性の向上効果を高くすることができる。厚み方向の屈折率は、低すぎるとフィルムの延伸性に劣る傾向にあり、他方高すぎると絶縁性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、厚み方向の屈折率は、1.580以上1.630以下がより好ましく、1.590以上1.620以下がさらに好ましく、1.600以上1.610以下が特に好ましい。厚み方向の屈折率は、延伸条件等の製膜条件を調整することで達成することができる。
[用途]
本発明の二軸延伸フィルムは、耐熱性および電気絶縁性に優れ、高温環境下においても優れた絶縁破壊電圧特性が要求される電気絶縁用として好適に用いることができる。特に移動体用、特にハイブリッド自動車用、電気自動車用、燃料自動車用等のコンデンサー用のごとく、より高い耐熱性および電気絶縁特性(絶縁破壊電圧)が要求される用途に好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ質量部および質量%を意味する。
(1)破断伸度、破断強度
フィルムを150mm長×10mm幅に切り出した試験片を用い、オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用いて、温度23℃、湿度60%RHに調節された室内において、チャック間100mm、引張速度20mm/分、チャート速度50mm/分で引張試験を実施し、破断時の伸度から23℃における破断伸度(破断伸度23)、破断時の応力から23℃における破断応力(破断応力23)を求めた。なお、縦方向の破断伸度および破断応力とはフィルムの縦方向(MD)を測定方向としたものであり、横方向の破断伸度および破断応力とはフィルムの横方向(TD)を測定方向としたものである。各破断伸度および破断応力はそれぞれ10回測定し、その平均値を用いた。
また、130℃の温度雰囲気下における破断伸度(破断伸度130)および破断応力(破断応力130)は、130℃の温度雰囲気に設定されたチャンバー内に試験片及びテンシロンのチャック部分をセットし、2分間静置後、上記の引張試験を行うことによって求めた。
(2)ガラス転移温度(Tg)および融点(Tm)
樹脂サンプルにおいてはサンプル約10mgを、フィルムサンプルにおいてはサンプル約20mgを測定用のアルミニウム製パンに封入して示差熱量計(TA Instruments社製:商品名DSC2920 Modulated)に装着し、25℃から20℃/分の速度で370℃まで昇温させ、370℃で3分間保持した後取り出し、直ちに氷の上に移して急冷した。このパンを再度示差熱量計に装着し、25℃から20℃/分の速度で昇温させてガラス転移温度(単位:℃)と融点(単位:℃)を測定した。
(3)熱収縮率
温度150℃に設定されたオーブン中に、フィルムの縦方向および横方向がマーキングされ、あらかじめ正確な長さを測定した長さ30cm四方のフィルムを無荷重で入れ、30分間保持処理した後取り出し、室温に戻してからその寸法の変化を読み取る。熱処理前の長さ(L)と熱処理による寸法変化量(ΔL)より、下記式(1)から縦方向および横方向の熱収縮率をそれぞれ求めた。
熱収縮率(%)=(ΔL/L)×100 ・・・(1)
(4)絶縁破壊電圧(BDV)
JIS C 2151に示される方法に従って測定した。23℃相対湿度50%の雰囲気にて、直流耐電圧試験機を用い、上部電極は直径25mmの真鍮製円柱、下部電極は直径75mmのアルミ製円柱を使用し、100V/秒の昇圧速度で昇圧し、フィルムが破壊し短絡した時の電圧を読み取った。得られた電圧をフィルム厚みで除して、23℃における絶縁破壊電圧(BDV23、単位:kV/mm)とした。
測定は41回実施し、大きい方の値10点、および小さい方の値10点を除き、21点の値の中央値を絶縁破壊電圧の測定値とした。
130℃における絶縁破壊電圧(BDV130)の測定は、熱風オーブンに電極、サンプルをセットし、耐熱コードで電源に接続し、130℃のオーブンにサンプルを投入後1分で昇圧を開始して、上記と同様にして測定した。
(5)延伸性
二軸延伸フィルムを100万m製膜する間に破断の発生する回数により、以下の如く判断した。
延伸性◎ : 10万mの製膜当り 破断が1回未満
延伸性○ : 10万mの製膜当り 破断が1回〜2回未満
延伸性△ : 10万mの製膜当り 破断が2回〜4回未満
延伸性× : 10万mの製膜当り 破断が4回〜8回未満
延伸性××: 10万mの製膜当り 破断が8回以上
(6)フィルム厚みおよび厚み斑
フィルムの厚みを、縦方向および横方向に電子マイクロメーターを用いて0.5mの長さを測定し、かかる測定長のうち最高厚さ(単位:μm)と最低厚さ(単位:μm)との差の、平均厚み(単位:μm)に対する比(百分率)を求め、厚み斑(単位:%)として求めた。 縦方向および横方向の厚み斑を各々10ヶ所測定し、最高値と最低値とを除いてから平均を求め、各々の測定値とした。
(7)屈折率
ナトリウムD線(589nm)を光源としたアッベ屈折計を用いて23℃65%RHにて測定し、厚み方向の屈折率をnZとした。
(8)ダイリップ汚れ
各実験例の製膜中に、ダイリップより樹脂1000kgを溶融押出した後に、押出機系のダイリップ部を観察し、その汚れ状況により下記の如く分類した。
◎:ダイリップ部に汚れ物、劣化物の付着が見られず、非常に優れて合格レベル。
○:ダイリップ部に汚れ物、劣化物の付着が若干見られ、優れて合格レベル。
△:ダイリップ部に汚れ物、劣化物の付着が見られたが、実用可能で合格レベル。
×:ダイリップ部に多量の汚れ物、劣化物の付着が見られ、実用に適しないレベル。
(9)1質量%減量温度
熱重量分析計を用いて、窒素ガス中、昇温20℃/分の条件で室温から600℃まで昇温し、質量減少量が1質量%に達した時の温度を、1質量%減量温度とした。
[実施例1、2、3、比較例2]
熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)としてのポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス社製:ポリエーテルエーテルケトン381G、Tg:142℃、Tm:343℃)と、酸化防止剤(B)としての3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピリオ[5−5]ウンデカン(住友化学社製:商品名SUMILIZER GA-80、1質量%減量温度348℃、融点120℃、下記式[化8]で表わされる化合物)との混合組成物(混合比率は表1中に示す)に、不活性粒子として平均粒径1.0μm、粒径比1.05の球状シリカ粒子を、得られる二軸延伸フィルムの質量に対して0.2質量%となるように、および平均粒径0.5μm、粒径比1.05の球状シリカ粒子を、得られる二軸延伸フィルムの質量に対して0.15質量%となるようにそれぞれ添加し、160℃で4時間乾燥した後、押出機により380℃で溶融押出し、80℃に保持したキャスティングドラム上へキャストして、未延伸フィルムを作成した。次いで、表1に示す条件で縦方向、次いで横方向に逐次二軸延伸を行い、更に熱固定および熱弛緩処理することにより、厚さ3μmの二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
Figure 2012097147
[実施例4]
酸化防止剤として、ヒンダードフェノール系酸化防止剤であるIRGANOX 1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、1質量%減量温度310℃、融点120℃、下記式[化9]で表わされる化合物)を用いた以外は、実施例2と同様にして、厚さ3μmの二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
Figure 2012097147
[比較例1]
酸化防止剤(B)を用いず、製膜条件を表1に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして、厚さ3μmの二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
[比較例3]
酸化防止剤(B)として2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)(住友化学社製:商品名SUMILIZER MDP-S、1質量%減量温度205℃、融点128℃、下記式[化10]であらわされる化合物)を用いた(混合比率は表1中に示す)以外は実施例2と同様にして、厚さ3μmの二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
Figure 2012097147
[比較例4]
実施例2において得られた未延伸フィルムを、表1に示す製膜条件に従い、延伸を行わずに熱固定を施し、厚さ19μmのフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
Figure 2012097147
本発明の二軸延伸フィルムは、電気絶縁性に優れるとともに耐熱性にも優れ、高い絶縁破壊電圧を示し、移動体の電気絶縁用、特にハイブリッド自動車用のコンデンサー用フィルムとして好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. 熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂(A)を主たる成分とし、1質量%減量温度が280℃以上である酸化防止剤(B)を0.5質量%以上8質量%以下含有する二軸延伸フィルム。
  2. 23℃における絶縁破壊電圧(BDV23)が330kV/mm以上である請求項1に記載の二軸延伸フィルム。
  3. 130℃における絶縁破壊電圧(BDV130)と23℃における絶縁破壊電圧との比(BDV130/BDV23)が0.85以上である請求項1または2に記載の二軸延伸フィルム。
  4. 厚み方向の屈折率が、1.570以上1.640以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の二軸延伸フィルム。
  5. 温度150℃で30分間熱処理した後の縦方向および横方向の熱収縮率の絶対値がそれぞれ1.0%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の二軸延伸フィルム。
  6. フィルム厚みが0.4μm以上6.5μm未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の二軸延伸フィルム。
  7. 電気絶縁用として用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の二軸延伸フィルム。
  8. コンデンサー用として用いられる請求項7に記載の二軸延伸フィルム。
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