JP2015040288A - 高絶縁性フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を主たる構成成分とし、粒径0.8μm以上1.5μm以下の不活性粒子(A)を0.1重量%以上1.0重量%以下含み、不活性粒子(A)を内在するボイドの平均径を、不活性粒子(A)の粒径で割った値であるボイド粒子比が2.5以上4.5未満である高絶縁性フィルム。
【選択図】なし
Description
このような特性を有する本発明の高絶縁性フィルムは、高温環境下において用いられる電気絶縁用として好適に用いることができ、とりわけ移動体用、特に自動車移動体、例えばハイブリッド自動車、電気自動車などのコンデンサ用として好適に用いることができ、その工業的価値は極めて高い。
[高絶縁性フィルム]
本発明の高絶縁性フィルムは、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を主たる成分とし、後述のボイド粒子比を満足させやすいことから二軸延伸フィルムであることが好ましい。ここで「主たる」とは、高絶縁性フィルムを基準として51質量%以上、好ましくは59質量%以上、より好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上、特に好ましくは92質量%以上が熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂であることを表わす。
また、本発明における熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂は、温度370℃、見かけの剪断速度100sec−1の条件における見かけの溶融粘度が1000〜30000ポイズ、さらには9000〜20000ポイズの範囲にあるものが、製膜性に優れるため好ましい。
本発明の高絶縁性フィルムは、取り扱い性、ならびにコンデンサ特性としてのセルフヒーリング性を向上させるため、粒径が特定範囲の不活性粒子(A)を含有する。フィルムが不活性粒子を含有する態様とするためには、例えば熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂にあらかじめ不活性粒子を含有させることが挙げられ、好ましい。その他、熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を溶融押出する工程において不活性粒子を添加するなど、公知の方法を採用することができる。
このような不活性粒子(A)は、種類や平均粒径の異なるものを2種以上併用することもできる。
本発明の高絶縁性フィルムは、取り扱い性を向上させるため、発明の効果を損なわない範囲で、粒径が0.8μm未満の不活性粒子(B)を含有することが好ましい。不活性粒子(B)の平均粒径は、0.05〜0.6μmの範囲に、さらに0.1〜0.5μmの範囲に、特に0.15〜0.4μmの範囲にあることが好ましい。
このような不活性粒子(B)も、種類や平均粒径の異なるものを2種以上併用することもでき、不活性粒子(B)をフィルムに含有させる方法も、不活性粒子(A)と同様の公知の方法を採用できる。
本発明においては、発明の効果を損なわない範囲で、電気的特性をより高いものとするため、前記熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を主たる構成成分とする二軸延伸フィルムに特定量の酸化防止剤を含有させても良い。具体的な酸化防止剤の種類や含有量などは、特開2012−097147号公報に記載されたものなどを挙げることができる。
本発明の高絶縁性フィルムは、前述の通り、後述のボイド粒子比を満足させやすいことから、製膜機械軸方向(以下、縦方向、長手方向またはMDと呼称する場合がある。)と、製膜機械軸方向及び厚み方向に直交する方向(以下、横方向、幅方向またはTDと呼称する場合がある。)の二軸方向に延伸された二軸延伸フィルムであることが好ましい。かかる二軸延伸は、同時二軸延伸、逐次二軸延伸の何れでも良いが、厚み斑をより良好にでき、ボイド比率の制御がより容易にできるという観点から、逐次二軸延伸が好ましく、延伸の順序は、先に縦延伸を実施し、次いで横延伸を実施するのが、厚み斑をより良好にでき、また生産性の点からも好ましい。
以下、本発明における二軸延伸フィルムの製造方法について説明する。
熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂と必要に応じて他樹脂との混合のペレットを押出機に投入し、(Tm+20)℃以上(Tm+90)℃以下の温度で加熱溶融し、シート状に押し出した後、冷却ロールに接触させる等により冷却固化して未延伸フィルムを得る。ここでTmは、示差走査熱量計(DSC)により求められる熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂と必要に応じて混合される他樹脂との樹脂混合の組成物の融点(単位:℃)を表わす。
次いで、得られた未延伸フィルムを縦方向および横方向の二軸に延伸する。
縦方向の延伸(以下、縦延伸と呼称する場合がある。)は、温度(Tg−10)℃以上(Tg+45)℃以下、倍率1.5倍以上5.0倍以下で延伸する。延伸温度は、好ましくは(Tg)℃以上(Tg+30)℃以下であり、延伸倍率は、好ましくは1.8倍以上4.0倍以下、さらに好ましくは2.0倍以上3.5倍以下である。
なお、本発明においては、未延伸シート、かかる未延伸シートを、好ましくは縦方向に一軸延伸した一軸延伸フィルムに、塗布層を形成するための塗液を塗布することで、塗布層を形成しても構わない。
次いで、上記にて二軸延伸されたフィルムに熱処理を施し、熱固定する。かかる熱固定は、(Tg+27)℃以上(Tm)℃以下、好ましくは(Tg+60)℃以上(Tm−20)℃以下、さらに好ましくは(Tg+90)℃以上(Tm−30)℃以下の温度で、1秒〜10分、好ましくは2秒〜5分、好ましくは3〜120秒、さらに好ましくは5〜60秒の時間行う。熱固定は、二軸延伸フィルム製膜時の延伸工程の後に連続して行われる熱処理と、二軸延伸フィルム製膜後、別途に行われる熱処理とに分けるなど、2回以上に分離して実施してもよい。
熱固定条件(熱固定温度および熱固定時間)を上記のような態様とすることによって、耐熱性および電気絶縁性の向上効果を高くすることができる。なお、後述のボイド粒子比を小さくしたい場合は、熱固定温度を高くすることが好ましく挙げられる。
次いで、上記にて熱固定されたフィルムについて、熱収縮率を調整するために幅方向に熱弛緩処理を行うことが好ましく、具体的には温度180℃以上320℃以下で、弛緩率1%以上7%以下の熱弛緩処理を行うことが好ましい。弛緩率が高すぎると、熱収縮率は低くなる傾向にあるが、フィルムの平面性に劣る傾向にある。他方、低すぎると、熱収縮率が高くなる傾向にある。このような観点から、弛緩率は、さらに好ましくは2%以上6%以下である。
このようにして得られる本発明の高絶縁性フィルムの特性について、さらに以下で詳述する。
<ボイド粒子比>
本発明におけるボイド粒子比は、不活性粒子(A)を内在するボイドの平均径(μm)と、不活性粒子(A)の粒径(μm)の比である。ボイド粒子比は2.5以上4.5未満、好ましくは3.0以上4.0未満である。
粒径が0.8−1.5μmである不活性粒子(A)が、ボイド粒子比が上記範囲となるようなボイドの中に内在されることで、蒸着フィルムが積層されたコンデンサの状態にて、耐電圧を超えた電圧が印加された際、セルフヒーリングと呼ばれる機能が起こりやすく、つまり放電エネルギーによってフィルムが溶融・炭化し易く、コンデンサの完全短絡に至り難い。
高絶縁性フィルムの厚みを、前述の不活性粒子(A)の平均粒径で割った値は、好ましくは1.1以上8.0以下、さらに好ましくは2.0以上5.0以下である。上記範囲を満足することにより、フィルム製膜時の切断が起こり難く、蒸着時の不活性粒子の脱落等の問題も起こり難い。
本発明の高絶縁性フィルムは、少なくとも一方の表面の10点平均表面粗さ(SRz)が、好ましくは800nm以上1700nm以下、さらに好ましくは900nm以上1500nm以下、さらに好ましくは950nm以上1380nm以下である。
SRzが上記範囲未満では、コンデンサとして蒸着フィルムが積層された際、特にフィルム厚みが薄い場合は、フィルム間の密着性が高まり、セルフヒーリングが発現しにくくなり、またエアー抜け性も悪くなるため、コンデンサ作成時のシワが発生し易い。SRzが上記範囲より大きい場合は、フィルム間の密着性が低く、コンデンサ作成時に滑りやズレが発生し易い。
上記のSRzは、含有させる不活性粒子(A)の粒径や含有量によって調整できる。
本発明の高絶縁性フィルムは、機械軸方向の破断強度が290MPa以上であることが好ましい。破断強度が上記数値範囲にあると、蒸着時の機械軸方向の高い張力に耐え、切断が起こり難く、またフィルムの腰が強くなり、コンデンサ用等の電気絶縁用として好適に用いることができる。このような観点から破断強度は、290MPa以上が好ましく、310MPa以上がさらに好ましい。
本発明の高絶縁性フィルムは、前述の通り、粒子径の大きな不活性粒子(A)を含有させ、かつボイドをその周囲に形成していることから、破断が生じやすい。そのような観点から、本発明の高絶縁性フィルムでは、裁断面の表面粗さ(Ra)が300nm以下あることが好ましい。裁断面のRaが上記数値範囲にあると、フィルム裁断面の凹凸が少なく、蒸着時の切断が起こり難い。このような観点から裁断面のRaは、さらに260nm以下であることが好ましく、特に230nm以下であることがさらに好ましい。なお、栽断面のRaの下限は制限されないが、通常50nm程度である。
本発明の高絶縁性フィルムの厚みは、特にコンデンサの用途に用いる場合は、好ましくは0.5μm以上12μm以下、さらに好ましくは0.8μm以上6.5μm以下である。フィルム厚みが薄すぎる場合は、製膜時に破断が生じ易くなり生産効率が悪くなる傾向にある。他方、フィルム厚みが厚すぎる場合は、延伸応力が高くなる傾向にあり、延伸倍率を高くすることが困難となる傾向にあり、その結果厚み斑が悪くなる傾向にある。また、耐熱性および電気絶縁性の向上効果が低くなる傾向にある。このような観点から、高絶縁性フィルム厚みの下限は、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは0.8μm以上、より好ましくは1.5μm以上である。他方、高絶縁性フィルム厚みの上限は、好ましくは12μm以下、さらに好ましくは6.5μm以下、より好ましくは5.0μm以下、さらに好ましくは4.0μm以下である。
本発明の高絶縁性フィルムは、耐熱性およびセルフヒーリング性に優れ、高温環境下においても優れたセルフヒーリング特性が要求される電気絶縁用、特に移動体用、特にハイブリッド自動車用、電気自動車用、燃料自動車用等のコンデンサ用として好適に用いることができる。
島津製作所製SALD7000を用いて測定する。得られる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲線から、50マスパーセントに相当する粒径「等価球直径」を読み取り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技術」日刊工業新聞発行、1975年、頁242〜247参照)。また、上記積分曲線から相対標準偏差を算出した。
粒径比は、FESEM(日立ハイテクノロジーズ製S5200)を用いて、各粒子の長径とその長径の軸に直交する方向の径(短径)をそれぞれ測定し、個々の粒子について、長径/短径により粒径比を算出した。そして、粒子50個について、上記測定を行い、50個の平均値を粒径比として算出した。
フィルムの表面にプラズマ処理(ヤマト科学製プラズマリアクターPR−31型)を施し、該表面に不活性粒子を露出させ、スパッタコーティング(1nm)を行った後、FESEM(日立ハイテクノロジーズ製S5200)を用いて、各粒子の面積円相当径を算出した。そして、面積円相当径が0.8μm以上1.5μm以下の粒子を不活性粒子(A)とし、面積円相当径が0.8μm未満の粒子を不活性粒子(B)とした。そして、それぞれの不活性粒子の面積円相当径の数平均を、それぞれの平均粒径とした。
また、不活性粒子(A)の周囲にあるボイドの長径と、該長径に直交する方向のボイドの幅を短径として測定し、長径と短径の平均をボイド径とし、そのボイドに含まれる不活性粒子(A)の面積円相当径で該ボイド径を割った値をボイド粒子比として算出した。そして、50個のボイド粒子比を算出し、その平均値をボイド粒子比として表に記載した。
また、粒子含有量は、粒子は溶かさない溶媒を選択して、粒子のみを取り出し、合計の粒子含有量を算出した。また、種類の異なる不活性粒子が存在する場合は、前述の合計の粒子含有量から、前述のFESEMの測定で得た各粒子の頻度と大きさ、そして各粒子の比重から、個々の粒子の含有量を算出した。
高絶縁性フィルムの厚みを、縦方向および横方向に電子マイクロメーターを用いて0.5mの区間をそれぞれ均等に10点を測定して、平均厚み(単位:μm)を算出した。
三次元粗さ測定機(小坂研究所製ET−30HK)を用いて、光触針式にて、測定長1mm、サンプリングピッチ2μm、カットオフ0.25mm、縦方向拡大率1万倍、横方向拡大率200倍、走査本数100本の条件にてフィルム表面の三次元表面プロファイルを得た。得られたプロファイルから、10点平均表面粗さを求めた。なお、測定は任意の箇所10カ所について行い、それらの平均値を10点平均表面粗さとして表1に記載した。
フィルムを150mm長×10mm幅に切り出した試験片を用い、オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用いて、温度23℃、湿度60%RHに調節された室内において、チャック間100mm、引張速度100mm/分、チャート速度100mm/分で引張試験を実施し、破断時の応力から破断応力を求めた。なお、縦方向の破断応力とはフィルムの縦方向(MD)を測定方向としたものである。それぞれ10回測定し、その平均値を用いた。
AFM(原子間力顕微鏡)を用いて、フィルム裁断面の凹凸の断面曲線を計測し、30μmの測定区間内のRaを求めた。それぞれ10回測定し、最大値と最小値を除いた中央の8つの測定値から平均値を算出し、その平均値を栽断面のRaとして用いた。
片面にアルミニウムを蒸着した2枚の蒸着フィルムをガラス板で挟んで、平行平板コンデンサを成形した。アルミニウムの膜抵抗は10Ω/□に設定し、容量を発生する有効面積は1.5cm2とした。このコンデンサに40V/秒の昇圧速度にて、フィルム厚みに対して2000V/μmの電圧を電極間に印加し、8分間保持した。電圧印加後の3点の試料短絡状況を評価した。
◎:3点とも短絡せず、絶縁性が保たれた。
○:3点の内2点は短絡せず、良好な絶縁性が保たれ、残り1点は短絡してしまった。
△:3点のうち1点は短絡せず、絶縁性が保たれたが、他は短絡してしまった。
×:3点とも短絡してしまった。
下記実施例、比較例に示すような二軸延伸製膜および巻取り工程において、製膜の連続性を下記のように評価した。
○:10000m以上連続してフィルムを製膜、巻き取ることができた。
△:1000m以上10000m未満連続してフィルムを製膜、巻取ることができた。
×:1000m未満しか連続してフィルムを製膜、巻き取ることができなかった。
株式会社アルバック製真空蒸着装置(型式:EWE−060)を用いて、フィルム巾500mm巾のロールを速度500m/min、張力100Nで表面抵抗値が10Ω/□となるようにフィルムを走行させ、アルミニウムを蒸着した際、下記のように評価した。
○:10000m以上連続してフィルムを蒸着、巻き取ることができた。
△:1000m以上10000m未満連続してフィルムを蒸着、巻取ることができた。
×:1000m未満しか連続してフィルムを蒸着、巻き取ることができなかった。
熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂としてのポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス社製:ポリエーテルエーテルケトン381G、Tg:142℃、Tm:343℃)に、不活性微粒子Aとして、平均粒径1.0μm、相対標準偏差0.15、粒径比1.10の球状シリカ粒子を0.3質量部(得られる二軸延伸フィルム100質量%中に0.3質量%となる)と、不活性微粒子Bとして、平均粒径0.3μm、相対標準偏差0.16、粒径比1.09の球状シリカ粒子を0.2質量部(得られる二軸延伸フィルム100質量%中に0.2質量%となる)とを配合し、150℃で3時間乾燥した後、押出機により380℃で溶融押出し、80℃に保持したキャスティングドラム上へキャストして、未延伸フィルムを作成した。
すなわち、未延伸フィルムを155℃で縦方向(機械軸方向)に2.2倍延伸し、続いてテンターに導いた後、予熱開始部分の温度95℃、予熱終了部分の温度(延伸開始部分の温度)145℃の工程で20秒間予熱し、続いて、横方向(機械軸方向と厚み方向とに垂直な方向)に3.2倍延伸した。その際、横方向の延伸速度は5000%/分とした。また、横方向の延伸の温度は、第1段階の温度を145℃、第2段階の温度を150℃、第3段階(最終段階)の温度を160℃とした。その後245℃で25秒間熱固定をし、さらに180℃まで冷却する間に横方向に3%弛緩処理をして、クリップによるエッジつかみ部を京セラ製の工業用精密ナイフ(FW30)にて裁断し、厚み3.0μmの二軸延伸フィルムをロール状に巻き取った。
得られた二軸延伸フィルムの特性を表1に示す。
実施例1において、不活性粒子(A)の添加量を表1に記載の量に変更し、不活性粒子(B)を添加しなかった以外は、実施例1と同様な操作を繰り返し、表1記載の特性を持つ二軸延伸フィルムを巻き取った。
表1に示すとおり、二軸延伸フィルムの厚みが1μmになるように、押出量を調整したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返し、表1記載の特性を持つ二軸延伸フィルムを巻き取った。本フィルムの製膜は切断が起こりやすい状況にあった。
表1に示すとおり、二軸延伸フィルムの厚みが10μmになるように、押出量を調整したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返し、表1記載の特性を持つ二軸延伸フィルムを巻き取った。
クリップによるエッジつかみ部を、フェザー剃刃(フェザー安全剃刀株式会社製)にて裁断したほかは、表1に示すとおり、二軸延伸フィルムの厚みが10μmになるように、押出量を調整したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返し、表1記載の特性を持つ二軸延伸フィルムを巻き取った。
実施例1において、不活性粒子(A)の添加量を表1に記載の量に変更した以外は、実施例1と同様な操作を繰り返し、表1記載の特性を持つ二軸延伸フィルムを巻き取った。
未延伸フィルムを縦方向に1.2倍延伸し、横方向の延伸を省いたほかは、実施例1と同様な操作を繰り返し、表1記載の特性を持つ二軸延伸フィルムを巻き取った。
未延伸フィルムを縦方向に3.6倍延伸し、横方向に4.2倍延伸したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返し、表1記載の特性を持つ二軸延伸フィルムを巻き取った。本フィルムの製膜は切断が起こりやすい状況にあった。
Claims (9)
- 熱可塑性ポリエーテルケトン樹脂を主たる構成成分とし、粒径0.8μm以上1.5μm以下の不活性粒子(A)を0.1質量%以上1.0質量%以下含み、不活性粒子(A)を内在するボイドの平均径を、不活性粒子(A)の粒径で割った値であるボイド粒子比が2.5以上4.5未満である高絶縁性フィルム。
- 裁断面の表面粗さ(Ra)が300nm以下である請求項1に記載の高絶縁性フィルム。
- フィルム厚みを不活性粒子(A)の平均粒径(DA)で割った値である厚み粒子比が1.1以上8.0以下である請求項1に記載の高絶縁性フィルム。
- 不活性粒子(A)以外に、粒径0.8μm未満の不活性粒子(B)を含む請求項1に記載の高絶縁性フィルム。
- 少なくとも一方の10点平均表面粗さ(SRz)が800nm以上1700nm以下である請求項1に記載の高絶縁性フィルム。
- 製膜機械軸方向の破断強度が290MPa以上である請求項1に記載の高絶縁性フィルム。
- 不活性粒子(A)が、球状シリカ粒子、塊状多孔質シリカ粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の高絶縁性フィルム。
- 電気絶縁用として用いられる請求項1〜7いずれか1項に記載の高絶縁性フィルム。
- 電気絶縁用がコンデンサ用であり、フィルム厚みが0.8μm以上6.5μm以下である請求項8記載の高絶縁性フィルム。
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