JP2012092409A - 方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁区細分化を目的とした熱歪部周辺の絶縁コーティングの剥離を防止し、ビルディングファクタを増大させることなく、層間抵抗の劣化を防止した方向性電磁鋼板を提供する。
【解決手段】圧延方向に対するゴス方位粒の[001]軸のずれ角を、平均で±10°以内とし、該下地被膜に、窒素化合物がN換算で0.02g/m2以上含有し、さらに、一定長さA(μm)と、該一定長さA(μm)当たりの下地被膜と鋼板との界面の長さの合計L(μm)とを、以下の式(1)で規定される接触度Fで1.5以上とすることを特徴とする方向性電磁鋼板。
F= L/A ・・・ (1)
【選択図】図2

Description

本発明は、熱歪による磁区細分化処理を施すことにより鉄損を低減した方向性電磁鋼板およびその製造方法に関するものであり、特に、変圧器の鉄心として積層して使用する際も、剥がれることのない、被膜密着性の有利な向上を図ろうとするものである。
レーザ光やプラズマ炎など、鋼板表面に線状の熱歪を導入して行う非耐熱型磁区細分化法では、熱影響部周辺の絶縁コーティングが広範囲に損傷し、鋼板を積層して使用する際の絶縁性を大幅に劣化させるという問題があった。
この問題に対し、従来から、例えば、特許文献1には被膜損傷した鋼板面に有機系コーティングを塗布(再コーティング)する技術が、また特許文献2には半有機コーティングを再コーティングする技術が、さらに特許文献3には無機系コーティングを含有する技術がそれぞれ提案されている。
特開昭56−105421号公報 特開昭56−123325号公報 特開平04−165022号公報
しかしながら、上述した種々の技術では、再コーティングが必要であるため、製造コストがかさむだけでなく、再コーティングによって、被膜損傷部以外の被膜が厚くなり、熱歪部周辺の絶縁コーティングの剥離が起こり易くなる。また、地鉄以外の部分が増加することから、変圧器に組んだ際のビルディングファクタ(素材鉄損に対する変圧器鉄損の比)が増加するといった問題があった。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、熱歪による磁区細分化による熱歪部周辺の絶縁コーティングの剥離を防止することで、変圧器に組んだ際に、ビルディングファクタを増大させることなく、また、層間抵抗の劣化を招くことのない被膜密着性に優れた方向性電磁鋼板をその有利な製造方法と共に提供することを目的とするものである。
発明者らは、上記した問題を解決するために、熱歪部周辺の絶縁コーティングの剥離を防止する方策につき、鋭意検討した。その結果、下地被膜自体の強度を確保すると共に、地鉄と下地被膜との接触面を増加させることで、熱歪を用いた磁区細分化の効果を十分に保ちながらも、絶縁コーティングの剥離が防止できることを見出した。
また、下地被膜の強度には、下地被膜の含まれるN量(単位面積当たり)が影響することも併せて見出した。
本発明は、上記知見に基づきなされたものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.鋼板の表面に熱歪による線状の歪領域を有し、下地被膜とリン酸塩を含有する絶縁コーティングとを具える方向性電磁鋼板であって、該鋼板の圧延方向に対するゴス方位粒の[001]軸のずれ角が、平均で±10°以内であり、該下地被膜に、窒素化合物をN換算で0.02g/m2以上含有し、さらに、該鋼板の圧延面に垂直な断面における、一定長さA(μm)と、該一定長さA(μm)当たりの下地被膜と鋼板との界面の長さの合計L(μm)とが、下記式(1)で規定される接触度Fで1.5以上を満足することを特徴とする方向性電磁鋼板。

F= L/A ・・・ (1)
2.Siを2.0〜5.0質量%含有する鋼スラブを、加熱後、熱間圧延したのち、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚とし、ついで脱炭焼鈍後、焼鈍分離剤を塗布し、二次再結晶とフォルステライト被膜形成と純化とを兼ねる最終仕上げ焼鈍を施してから、残留した焼鈍分離剤を除去し、その後、絶縁コーティング処理と平坦化処理とを兼ねる連続焼鈍を施したのち、鋼板表面に熱歪による線状の歪領域を導入して鉄損を低減する一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、
(a) 上記焼鈍分離剤中にTiO2を2〜20質量%添加する、
(b) 塗布・乾燥後の鋼板の単位面積当たりの焼鈍分離剤中の水分量Sを0.1〜0.6g/m2とする、
(c) 鋼帯を巻き取る際の張力T(MPa)を下記式(2)の範囲とする、
(d) 最終仕上げ焼鈍において、焼鈍雰囲気温度を1150℃以上とし、焼鈍雰囲気をN2:100vol%、またはN2:10vol%以上、残部:H2および/またはArの雰囲気ガスとして、5時間以上保持する、
(e) 該雰囲気ガスの供給量を、鋼帯コイルの単位重量当たり0.15Nm3/ton以上とする
ことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。

81.4・S+117.7≧ T ≧ 81.4・S+49.0 ・・・(2)
ここで、S:焼鈍分離剤中の水分量[g/m2]
T:巻き取り張力[MPa]
本発明によれば、層間抵抗の劣化を効果的に防止することができるため、熱歪を用いた磁区細分化による鉄損低減効果が、実機トランスにおいても効果的に維持される。その結果、実機トランスにおいても優れた低鉄損特性を発現する方向性電磁鋼板を得ることができる。
下地被膜−地鉄界面の接触度Fの算定要領を説明する図である。 下地被膜−地鉄界面の接触度Fと下地被膜中の窒素化合物(N換算)量がコーティングの密着性に及ぼす影響を表したグラフである。 焼鈍分離剤中の水分量とコイル巻き取り張力が下地被膜−地鉄界面の接触度Fに及ぼす影響を表したグラフである。
以下、本発明について具体的に説明する。
圧延方向に対するゴス方位粒の[001]軸のずれ角が、平均で±10°以内
本発明では、鋼板の圧延方向における磁気特性を良好に保つために、圧延方向に対するゴス方位粒の[001]軸のずれ角(各結晶粒の[001]軸が圧延方向に対するずれの角度を平均したもの)を制御する必要があり、そのずれ角を10°以内とする。
というのは、鋼板のゴス方位粒の[001]軸のずれ角の平均が圧延方位に対し、±10°を超えると、ヒステリシス損の増加を磁区幅低減による渦電流損低下効果では、補えなくなるという不具合が生じるからである。
なお、ずれ角の調整は、製造工程中、インヒビター元素の分散状態と最終仕上げ焼鈍前の一次再結晶粒の粒径と集合組織を制御することで行うことができる。
また、上記のずれ角は、鋼板の圧延された面に対して垂直な断面を、任意の10箇所(縦 10mm以上の間隔、横5mm以上の間隔をおいて)で、X線単結晶方位解析法を用いて、ゴス方位粒の[001]軸の方位を求め、それらの圧延方向に対するずれの角度を算術平均したものである。
鋼板の表面に下地被膜と、リン酸塩を含有する絶縁コーティングとを具える方向性電磁鋼板
本発明は、従来公知のMgOを主成分とした焼鈍分離剤を用いて製造する方向性電磁鋼板が対象であり、下地被膜はフォルステライトを、絶縁コーティングはリン酸塩をその主成分とする。ここで、主成分とは、フォルステライトについては、鋼板表面の酸素目付量(片面当たり)にして0.7g/m2以上、リン酸塩コーティングについては、鋼板表面の塗布量(片面当たり)にして0.1g/m2以上含まれていることを意味する。
従来から、下地被膜は、地鉄と絶縁コーティングのバインダの役割をすることが知られている。ここに、本発明では、熱歪を用いた磁区細分化処理における絶縁性を確保するために、その絶縁コーティングの剥離は勿論のこと、下地被膜の剥離を防止することが重要となる。そこで、本発明では、下地被膜の条件を以下のように規定した。
下地被膜と地鉄との界面の接触度F:1.5以上
本発明では、下地被膜と地鉄の界面に適切な接触度合いを付与することで、下地被膜と地鉄の密着性を高め、磁区細分化のための熱歪が与えられた際のコーティング損傷を防止することができる。
図1に、鋼板の被膜断面の模式図を示す。
本発明における接触度Fは、図1に示した一定長さA(μm)と、同じく図1に示した下地被膜と鋼板との界面(図中、点線で示している)の長さの合計L(μm)とを用いて、以下に規定する式(1)を用いて求めることができる。
F= L/A ・・・ (1)
ここに、図2に示すように、接触度Fが1.5に満たないと、地鉄と下地被膜の密着性が低下し、熱歪によって下地被膜が損傷するために、その上に被覆されている絶縁コーティングが剥離してしまう。従って、Fは1.5以上とする。
なお、接触度Fの上限は、特に限定はないが、Fを過度にあげるとヒステリシスの劣化分が大きくなるため、10程度とするのが好ましい。また、Aとしては、50〜1000μm程度が好適である。
ただし、下地被膜と地鉄の密着性の確保だけでは不十分で、次に述べるように、下地被膜の改質のために、下地被膜中の窒素化合物量も同時に制御することが重要である。
下地被膜中、窒素化合物がN換算で0.02〜0.2g/m2(両面当たりの付着量)
図2に示したように、下地被膜中の窒素化合物が、N換算(以下、単にN量ともいう)で上記の範囲にあり、かつ上述した下地被膜と地鉄界面との接触度Fが、所定の条件を満足して初めて、変圧器とした際に、十分なビルディングファクタの低減効果が得られるのである。
ここに、発明者らは、N量の多少が下地被膜自体の強度に関係していると考えている。すなわち、詳細は明らかではないものの、Nを所定量添加することが、フォルステライトを主成分とする下地被膜中のTiN、Si34等の窒化物を下地被膜の強化に適した形態とし、その作用で、下地被膜の強度が増すものと考えている。
本発明において、鋼板の両面当たりで付着する窒素化合物がN換算で0.02g/m2に満たないと、下地被膜の強度が不十分となって磁区細分化処理の際にコーティングの剥離が生じる。一方、0.2g/m2を超えると、上記窒化物の形態が変化して、下地被膜の強度が不十分になる。従って、本発明では、N量を0.02〜0.2g/m2の範囲とする。
熱歪による鋼板表面の線状の歪領域
本発明は、レーザ光やプラズマ炎などエネルギーを有するビームを鋼板に照射して鋼板表面に熱歪を与え、局所的な熱歪領域を鋼板内部に導入することで磁区幅を低減する技術に有効である。この時、熱歪領域を鋼板内部に導入するための従来公知の技術は、いずれもが好適に用いることができる。
なお、上記した熱歪の導入間隔は1.5〜20.0mm程度とし、熱歪の導入方向は、圧延方向と直角方向に対して±30°程度以内とすることが好ましい。また、本発明において、「線状」とは、実線だけでなく、線状に連なる点線や破線なども含むものとする。
次に、本発明に従う方向性電磁鋼板の製造条件に関して具体的に説明する。
本発明において、方向性電磁鋼板用スラブの成分組成は、Siを、2.0〜5.0質量%の範囲で含有し、その他は二次再結晶が生じる成分組成であればよい。
また、インヒビターを利用する場合、例えばAlN系インヒビターを利用する場合であればAlおよびNを、またMnS・MnSe系インヒビターを利用する場合であればMnとSeおよび/またはSを適量含有させればよい。勿論、両インヒビターを併用してもよい。この場合におけるAl、N、SおよびSeの好適含有量はそれぞれ、Al:0.01〜0.065質量%、N:0.005〜0.012質量%、S:0.005〜0.03質量%、Se:0.005〜0.03質量%である。
さらに、本発明は、Al、N、S、Seの含有量を制限した、インヒビターを使用しない方向性電磁鋼板にも適用することができる。
この場合には、Al、N、SおよびSe量はそれぞれ、Al:100 質量ppm以下、N:50 質量ppm以下、S:50 質量ppm以下、Se:50 質量ppm以下に抑制することが好ましい。
本発明の方向性電磁鋼板用スラブのSiおよび基本成分並びに任意添加成分について具体的に述べると次のとおりである。
Si:2.0〜5.0質量%
Siは、鋼の電気抵抗を高め、鉄損を改善するのに有効な元素であり、またSi添加によりα-γ変態点が上昇し、単相のままでの高温焼鈍が可能となるので鉄損低減には有利である。ここに、含有量が2.0質量%に満たないと十分な鉄損低減効果が達成できず、一方、5.0質量%を超えると加工性が著しく低下し、また磁束密度も低下する。従って、本発明において、Si量は2.0〜5.0質量%の範囲とすることが必要である。
C:0.08質量%以下
Cは、熱延板組織の改善のために添加をするが、0.08質量%を超えると製造工程中に磁気時効の起こらない50質量ppm以下までCを低減することが困難になるため、0.08質量%以下とすることが好ましい。なお、下限に関しては、Cを含まない素材でも二次再結晶が可能であるので特に設ける必要はない。
Mn:0.005〜1.0質量%
Mnは、熱間加工性を良好にする上で必要な元素であるが、含有量が0.005質量%未満ではその添加効果に乏しく、一方1.0質量%を超えると製品板の磁束密度が低下するため、Mn量は0.005〜1.0質量%の範囲とすることが好ましい。
上記の基本成分以外に、磁気特性改善成分として、次に述べる元素を適宜含有させることができる。
Ni:0.03〜1.5質量%、Sn:0.01〜1.5質量%、Sb:0.005〜1.5質量%、Cu:0.03〜3.0質量%、P:0.03〜0.5質量%、Mo:0.005〜0.1質量%およびCr:0.03〜1.5質量%のうちから選んだ少なくとも1種
Niは、熱延板組織を改善して磁気特性を向上させるために有用な元素である。しかしながら、含有量が0.03質量%未満では磁気特性の向上効果が小さく、一方1.5質量%を超えると二次再結晶が不安定になり磁気特性が劣化する。そのため、Ni量は0.03〜1.5質量%の範囲とするのが好ましい。
また、Sn、Sb、Cu、P、MoおよびCrはそれぞれ磁気特性の向上に有用な元素であるが、いずれも上記した各成分の下限に満たないと、磁気特性の向上効果が小さく、一方、上記した各成分の上限量を超えると、二次再結晶粒の発達が阻害されるため、それぞれ上記の範囲で含有させることが好ましい。
なお、上記成分以外の残部は、製造工程において混入する不可避的不純物およびFeである。
次いで、上記した成分組成を有するスラブは、常法に従い加熱して熱間圧延に供するが、鋳造後、加熱せずに直ちに熱間圧延してもよい。薄鋳片の場合には熱間圧延しても良いし、熱間圧延を省略してそのまま以後の工程に進んでもよい。
さらに、必要に応じて熱延板焼鈍を施す。この時、ゴス組織を製品板において高度に発達させるためには、熱延板焼鈍温度として800〜1100℃の範囲が好適である。熱延板焼鈍温度が800℃未満であると、熱間圧延でのバンド組織が残留し、整粒した一次再結晶組織を実現することが困難になり、二次再結晶の発達が阻害される。一方、熱延板焼鈍温度が1100℃を超えると、熱延板焼鈍後の粒径が粗大化しすぎるために、整粒した一次再結晶組織の実現が極めて困難となる。
熱延板焼鈍後は、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施した後、再結晶焼鈍を行い、焼鈍分離剤を塗布する。焼鈍分離剤を塗布した後に、二次再結晶およびフォルステライト被膜の形成を目的として最終仕上げ焼鈍を施す。本発明では、この焼鈍分離剤を塗布する際および最終仕上げ焼鈍を行う際に、以下の点が重要となる。
焼鈍分離剤中にTiO2を2〜20質量%添加
鋼板を、焼鈍分離剤中に所定量のTiO2を添加したうえで、最終仕上げ焼鈍で、N2を含んだ雰囲気中に曝露すると、鋼板の下地被膜中にTiN等の窒化物が形成され、下地被膜の強度が向上すると考えられる。また、TiO2は酸素源として作用するため、下地被膜-地鉄界面の接触度Fを増加させる作用も有すると考えられる。これらの効果を得るためには、少なくともTiO2の添加量として2質量%が必要である。
一方、20質量%を超えて添加すると、焼鈍分離剤中の酸素源としては過剰であり、最終仕上焼鈍時のSiO2の浮上が過度に抑制されるため、接触度Fが低下する。従って、TiO2の添加量は20質量%以下とする必要がある。
焼鈍分離剤中の水分量Sを0.1〜0.6g/m2(片面当たり)
焼鈍分離剤中の水分は、最終仕上げ焼鈍時に、コイル積層間の雰囲気が持つ酸化性に影響を及ぼす。すなわち、脱炭焼鈍で形成された内部酸化層のSiO2の浮上を抑制し、最終的に下地被膜と地鉄界面の接触度を増加させる効果を有している。この効果を得るために、焼鈍分離剤中の水分量Sは、少なくとも0.1g/m2必要である。一方、層間雰囲気の酸化性が高くなりすぎると、SiO2の浮上が過度に抑制され、地鉄内部のフォルステライト同士が連結した構造となって、下地被膜と地鉄界面との接触度が低下する。従って、水分量Sの上限は0.6g/m2とする。
また、層間雰囲気の酸化性は、コイル内における雰囲気の流通性にも左右される。すなわち、コイル巻き取り時の張力が強い場合は、コイル内部と外部の雰囲気の流通性が低くなるので、積層鋼板間の雰囲気の酸化性が高まりやすくなる。一方、コイル巻き取り時の張力が弱いと、コイルの内部と外部の雰囲気が交換しやすいので、積層間の雰囲気の酸化性は低下しやすくなる。
図3に、焼鈍分離剤中の水分量S(g/m2)とコイル巻き取り張力T(MPa)が下地被膜−地鉄界面の接触度Fに及ぼす影響を表したグラフを示す。ここに、鋼帯表面の焼鈍分離剤が層間に持ち込む水分の量Sと鋼帯を巻き取る際の張力Tは、いずれも積層間の雰囲気の酸化性を介して最終仕上げ焼鈍中のSiO2の浮上に影響している。
従って、同図に示したように、適正な下地被膜界面の接触度Fを得るためには、鋼帯を巻き取る際の張力T が焼鈍分離剤中の水分量Sに対し、図中の太枠に示す関係に制御する必要がある。すなわち、本発明では、上記TとSが、図3の太枠内の関係を示す式(2)を満足する必要がある。
81.4・S+117.7≧ T ≧ 81.4・S+49.0 ・・・ (2)
最終仕上げ焼鈍において、焼鈍雰囲気温度を1150℃以上、焼鈍雰囲気をN2:100vol%、またはN2:10vol%以上、残部:H2および/またはArの雰囲気ガスとして、5時間以上保持
前述したように、本発明では、下地被膜中にTiNやSi34のような窒化物が形成されることで、下地被膜自体の強度が高まり、熱歪によるコーティングの損傷を防止している。この効果を得るためには、最終仕上げ焼鈍の高温域において、コイル周囲の雰囲気からNを供給する必要がある。
すなわち、下地被膜中の反応を進めるためには、Nを含んだ雰囲気の温度が1150℃以上で、かつN2の濃度を10vol%以上100vol%以下とする必要がある。というのは、このときのN2の濃度が10%を下回ると、下地被膜中に十分な量のTiNやSi34が形成されないからである。この時の雰囲気の残部は、鋼板との反応性を考慮して、H2および/またはArとする。
雰囲気ガスの供給量を鋼帯コイルの単位重量当たり0.15Nm3/ton以上
Nを含んだ雰囲気ガスの供給量が、鋼帯重量に対して十分な量になっていない場合、コイルの内部にまで十分な量のNが供給されず、下地被膜中のN量が0.02g/m2を下回ってしまう部分が生じる。従って、本発明におけるガスの供給量は、鋼帯コイルの単位重量当たりで0.15Nm3/ton以上とする必要がある。
また、最終仕上げ焼鈍後には、平坦化焼鈍を行って形状を矯正することができる。なお、本発明では、平坦化焼鈍前または後に、鋼板表面に絶縁コーティングを施すことが必須である。ここに、この絶縁コーティングは、密着性を確保する上で、リン酸塩(リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウムなど)を含有するものとする。なお、張力付与効果を与えるためにコロイダルシリカ等の無機成分(固形物)を適宜含有させることもできる。
その後、鋼板に、熱歪による磁区細分化処理を施すが、その処理方法は従来公知の方法がいずれも適用できる。
ここに、好適事例を挙げると、レーザ光やプラズマ炎などエネルギーを有するビームを鋼板に照射して鋼板表面に熱歪を与え、局所的な熱歪領域を鋼板内部に導入することで磁区幅を低減する方法である。
なお、本発明において、上述した工程や製造条件以外については、従来公知の、熱歪により磁区細分化処理を施す方向性電磁鋼板および方向性電磁鋼板を用いた変圧器の製造方法を適宜使用することができる。
〔実施例1〕
質量%で、C:0.06%、Si:3.3%、Mn:0.06%、P:0.002%、S:0.002%、Al:0.030%、Se:0.020%、Sb:0.030%、Cu:0.05%、N:0.0090%およびCr:0.050%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを、ガス炉に挿入し、1230℃まで加熱してから60分保持した後、誘導加熱炉で1400℃、30分加熱し、熱間圧延により厚さ2.5mmの熱延板とした。ついで、1000℃、1分の熱延板焼鈍を施してから酸洗し、一次冷間圧延を施して厚さ:1.7mmとした後、1050℃、1分間の中間焼鈍を施し、酸洗後、最高到達温度:230℃の二次冷間圧延により0.23mmの最終板厚とした。さらに、均熱過程の酸化性P(H2O)/P(H2)が0.40の雰囲気にて、850℃、100秒で脱炭焼鈍した。ついで、MgOに表1に示す質量比率のTiO2を添加した焼鈍分離剤と水とを混合してスラリー状にして、鋼板表面に塗布・乾燥し、鋼板をコイル状に巻き取った。
このとき、MgOとTiO2の混合物の水和量と水和時間、鋼板表面への塗布量を調整することにより、鋼板表面(片面)あたりのH2Oの目付け量(単位面積あたりの付着量)を変化させた。H2Oの目付け量は、塗布乾燥後の焼鈍分離剤中に含まれる水分量を1000℃×1hの加熱前後での重量変化により測定して表1のS値とし、このS値を基に焼鈍分離剤の塗布量から鋼板片面当たりのH2Oの目付け量として算出した。また、焼鈍分離剤塗布後のコイルの巻き取り張力Tを表1に示すように変化させた。
なお、下地被膜中のN量(鋼板両面当たりのN付着量:g/m2)は、水酸化ナトリウム水溶液により製品表面からリン酸塩コーティングを除去した板を、地鉄ごと分析したときの鋼板重量当たりのN含有量と、下地被膜まで被膜除去した板を、地鉄ごと分析したときの鋼板重量当たりのN含有量との差に、単位面積当たりの重量(板厚×鋼板の密度)を乗じて求めた。また、接触度Fは、圧延面に垂直で、圧延方向に直角な断面を取り、Aを50μmとして、SEMを用いて1000倍でA(μm)当たりの下地被膜と鋼板との界面の長さの合計L(μm)を求めて、前掲式(1)を用いて求めた。
上記コイルを、箱型焼鈍炉で最終仕上げ焼鈍する際、昇温過程で表1に示す雰囲気条件(温度・ガス組成)にて、下地被膜の形成を行い、最高温度にて、H2雰囲気で10時間保持する純化焼鈍を行った。この後、残留した焼鈍分離剤を水洗除去してから、燐酸マグネシウムとコロイダルシリカとを主成分とする絶縁コーティングを塗布し、絶縁コーティングの焼付け処理および鋼帯の平坦化を兼ねた連続焼鈍を施した。
なお、結晶粒の[001]軸の平均のずれ角は、上記の鋼板を、圧延面に垂直な長さ:200mm×幅:30mmの断面を有する試験片を用い、X線単結晶方位解析法により、単位断面積当たり、任意の10点の箇所における結晶粒の[001]軸の方位を求め、それらと鋼板圧延方向との差をそれぞれ求め、それらを平均して求めた。
上記試験片切り出し後、残った鋼板に、レーザ光を圧延方向の間隔:5mm、圧延直角方向となす角度:10°で線状に照射する磁区細分化処理を行って、磁区細分化処理済みの方向性電磁鋼板とした。
上記した鋼板のレーザ光照射後における、絶縁コーティングの目視による外観検査の結果を、表1に併記する。
Figure 2012092409
表1に示したとおり、本発明に従い得られた方向性電磁鋼板は、いずれもレーザ光照射後の外観上に何ら問題は認められらなかったのに対し、本発明の適合範囲から外れた比較例は、レーザ光の照射部近傍の絶縁コーティングが熱歪の影響で損傷し、剥離していた。
また、上記中、得られた製品の磁気特性を、JIS C2556に記載の単板磁気試験法により評価したところ、本発明の条件で製造した製品鉄損W17/50は、いずれも0.69〜0.72W/kgの範囲という優れた鉄損値を示していることが確認された。

Claims (2)

  1. 鋼板の表面に熱歪による線状の歪領域を有し、下地被膜とリン酸塩を含有する絶縁コーティングとを具える方向性電磁鋼板であって、該鋼板の圧延方向に対するゴス方位粒の[001]軸のずれ角が、平均で±10°以内であり、該下地被膜に、窒素化合物をN換算で0.02g/m2以上含有し、さらに、該鋼板の圧延面に垂直な断面における、一定長さA(μm)と、該一定長さA(μm)当たりの下地被膜と鋼板との界面の長さの合計L(μm)とが、下記式(1)で規定される接触度Fで1.5以上を満足することを特徴とする方向性電磁鋼板。

    F= L/A ・・・ (1)
  2. Siを2.0〜5.0質量%含有する鋼スラブを、加熱後、熱間圧延したのち、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚とし、ついで脱炭焼鈍後、焼鈍分離剤を塗布し、二次再結晶とフォルステライト被膜形成と純化とを兼ねる最終仕上げ焼鈍を施してから、残留した焼鈍分離剤を除去し、その後、絶縁コーティング処理と平坦化処理とを兼ねる連続焼鈍を施したのち、鋼板表面に熱歪による線状の歪領域を導入して鉄損を低減する一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、
    (a) 上記焼鈍分離剤中にTiO2を2〜20質量%添加する、
    (b) 塗布・乾燥後の鋼板の単位面積当たりの焼鈍分離剤中の水分量Sを0.1〜0.6g/m2とする、
    (c) 鋼帯を巻き取る際の張力T(MPa)を下記式(2)の範囲とする、
    (d) 最終仕上げ焼鈍において、焼鈍雰囲気温度を1150℃以上とし、焼鈍雰囲気をN2:100vol%、またはN2:10vol%以上、残部:H2および/またはArの雰囲気ガスとして、5時間以上保持する、
    (e) 該雰囲気ガスの供給量を、鋼帯コイルの単位重量当たり0.15Nm3/ton以上とする
    ことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。

    81.4・S+117.7≧ T ≧ 81.4・S+49.0 ・・・(2)
    ここで、S:焼鈍分離剤中の水分量[g/m2]
    T:巻き取り張力[MPa]
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