JP2012091397A - 光学フィルムの製造方法および該製造方法によって製造された光学フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】厚みムラが十分に抑制され、かつヘイズが十分に低減された光学フィルムを製造する方法を提供すること。
【解決手段】連続的に走行する表面温度20℃以上の支持体1の上に、高分子材料を含む溶液を、ダイス2から吐出して、ダイスと支持体との間に流延ビード21を形成するとともに、支持体上に流延膜22を形成するに際し、流延ビード21の支持体走行方向上流側を減圧する光学フィルムの製造方法であって、少なくとも流延ビード21の支持体走行方向上流側の雰囲気27を、20℃での粘度が0.0170mPa・s以下であり、かつ水蒸気量が12.8g/m3以下である低粘性ガスの雰囲気にすることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
【選択図】図3
【解決手段】連続的に走行する表面温度20℃以上の支持体1の上に、高分子材料を含む溶液を、ダイス2から吐出して、ダイスと支持体との間に流延ビード21を形成するとともに、支持体上に流延膜22を形成するに際し、流延ビード21の支持体走行方向上流側を減圧する光学フィルムの製造方法であって、少なくとも流延ビード21の支持体走行方向上流側の雰囲気27を、20℃での粘度が0.0170mPa・s以下であり、かつ水蒸気量が12.8g/m3以下である低粘性ガスの雰囲気にすることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
【選択図】図3
Description
本発明は光学フィルムの製造方法および該製造方法によって製造された光学フィルムに関する。
溶液流延製膜法では、連続的に走行する支持体の上に、高分子材料を含む溶液(ドープ)を、ダイスから吐出して、支持体上に流延膜を形成する。このとき、ダイスの吐出口と支持体との間に形成されるドープの流れを流延ビードという。その後、溶媒の蒸発を行い、流延膜をフィルムとして支持体から剥離する。そのような溶液流延製膜法において、流延膜の支持体に対する密着性を高めるために、ダイスの支持体走行方向上流側に減圧チャンバを配設することが知られている。減圧チャンバで流延ビードの背面を減圧することによって、流延ビードを支持体走行方向(MD)上流側に引っ張り、流延膜を支持体に密着させる。
しかしながら、上記技術では、支持体の走行によって支持体表面に発生する同伴エアが流延膜と支持体との間に巻き込まれるため、フィルムに走行方向で厚みムラが生じる、という問題があった。
そこで、ダイスの支持体走行方向上流側に、支持体表面の同伴エアを遮断するエジェクタを設け、ダイスとエジェクタとの間で水蒸気を噴出させる技術が開示されている(特許文献1)。しかしながら、この技術では、ダイスとエジェクタとの間で水蒸気が支持体表面に同伴し、やはり同伴エアが発生した。しかも、水蒸気が結露し、流延膜と支持体との間に巻き込まれた。それらのため、厚みムラの問題を十分に解決できなかった。
流延ビード背面の大気の安定化を図るために、減圧チャンバと支持体との間隙を低減する技術が開示されている(特許文献2)。しかしながら、支持体の走行速度が比較的低速(例えば、50〜80m/分)であるときは一定の効果は得られるものの、比較的高速(例えば、90m/分)になると同伴エアが発生し、厚みムラがやはり発生した。
そのような厚みムラの問題は、支持体の走行速度を速くするほど、顕著に発生した。
同伴エアの発生を抑制するためには、支持体の表面温度を低くすることが好ましいことは知られているが、支持体の表面温度を低くすると、ドープ温度との温度差により、フィルムに厚み方向で乾燥ムラが生じ、ヘイズが上昇する、という問題があった。
本発明は、厚みムラが十分に抑制され、かつヘイズが十分に低減された光学フィルム、およびそのような光学フィルムを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、連続的に走行する表面温度20℃以上の支持体の上に、高分子材料を含む溶液を、ダイスから吐出して、ダイスと支持体との間に流延ビードを形成するとともに、支持体上に流延膜を形成するに際し、流延ビードの支持体走行方向上流側を減圧する光学フィルムの製造方法であって、
少なくとも流延ビードの支持体走行方向上流側の雰囲気を、20℃での粘度が0.0170mPa・s以下であり、かつ水蒸気量が12.8g/m3以下である低粘性ガスの雰囲気にすることを特徴とする光学フィルムの製造方法に関する。
少なくとも流延ビードの支持体走行方向上流側の雰囲気を、20℃での粘度が0.0170mPa・s以下であり、かつ水蒸気量が12.8g/m3以下である低粘性ガスの雰囲気にすることを特徴とする光学フィルムの製造方法に関する。
本発明によれば、流延ビードの支持体走行方向上流側を所定の低粘性ガスの雰囲気にするので、表面温度が比較的高い支持体を用いながらも、同伴エアの発生および水蒸気の結露が抑制される。その結果、厚みムラが十分に抑制され、かつヘイズが十分に低減された光学フィルムを製造できる。しかも、そのような光学フィルムは、支持体の走行速度が比較的速くても有効に得ることができる。
本発明に係る光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜法に基づくものであり、すなわち連続的に走行する支持体の上に、高分子材料を含む溶液(以下、ドープということがある)を吐出して、支持体上に流延膜を形成する。このとき、ダイスと支持体との間に形成されるドープの流れを流延ビードという。支持体上に流延膜を形成した後は、溶媒の蒸発を行い、流延膜をフィルムとして支持体から剥離する。本発明においてフィルムを剥離した後は、特に制限されるものではなく、例えば、延伸工程、乾燥工程および巻き取り工程からなる群から選択された1以上の工程を任意の順序で実施してよい。例えば、延伸工程、乾燥工程および巻き取り工程を順次、実施してもよいし、または図1に示すように第1乾燥工程7、延伸工程8、第2乾燥工程9および巻き取り工程10を順次、実施してもよい。図1は本発明に係る光学フィルムの製造方法の一実施形態を示す模式図である。図1においてフィルムは支持体1からの剥離後、左から右への方向で連続的に走行し、連続生産される。以下、図1〜図5を用いて、各工程について詳しく説明する。本明細書中、幅方向とは支持体の幅方向を意味するものとし、支持体表面上において支持体走行方向と直交する方向である。走行方向とは支持体の走行方向を意味するものとする。垂直方向とは支持体表面に対して垂直な方向を意味するものとする。図1〜図5において共通する記号は特記しない限り同じ部材を示すものである。
(流延工程)
本工程では、連続的に走行する支持体1の上に、ドープを、ダイス2の下部に配設された吐出口23から吐出して、ダイス2と支持体1との間に流延ビード21を形成するとともに、支持体1上に流延膜22を形成する。このとき、減圧チャンバ24によって流延ビード21の支持体走行方向(MD)上流側におけるダイス2と支持体1との間隙27を減圧する(図2〜図3参照)。図2は本発明に係るフィルムの製造方法における流延工程の一実施形態を示す見取り図であり、MDは支持体1の走行方向である。図3は、図2に示すダイスの吐出口近傍を支持体の幅方向から見たときの拡大見取り図である。
本工程では、連続的に走行する支持体1の上に、ドープを、ダイス2の下部に配設された吐出口23から吐出して、ダイス2と支持体1との間に流延ビード21を形成するとともに、支持体1上に流延膜22を形成する。このとき、減圧チャンバ24によって流延ビード21の支持体走行方向(MD)上流側におけるダイス2と支持体1との間隙27を減圧する(図2〜図3参照)。図2は本発明に係るフィルムの製造方法における流延工程の一実施形態を示す見取り図であり、MDは支持体1の走行方向である。図3は、図2に示すダイスの吐出口近傍を支持体の幅方向から見たときの拡大見取り図である。
支持体1は、無限移送する無端のものが好ましく使用され、表面が鏡面となっているものがより好ましい。支持体は金属からなっているものが好ましく使用され、具体例として、例えば、ステンレスベルト、ステンレス鋼ベルトあるいは回転する金属ドラム等が挙げられる。
支持体1の表面温度は20℃以上、特に20〜30℃であり、好ましくは20〜25℃である。本発明においては、支持体の表面温度がこのように比較的高くても、支持体の走行による同伴ガスの発生を有効に抑制できる。支持体表面温度が低すぎると、ヘイズが上昇する。支持体表面温度が高すぎると、流延したドープが支持体上で発泡するため好ましくない。
支持体の表面温度は、支持体1表面の幅方向中央における流延ビード21との接触地点r1(図3参照)から10mm上流での支持体表面温度であって、サーモビジョンCPA−SC600シリーズ(株式会社チノー社製)によって測定された値を用いている。
支持体1の走行速度は特に制限されないが、50m/分以上、特に100〜150m/分であることが好ましい。支持体の走行速度は、高速であるほど、同伴ガスが発生し易くなり、厚みムラが顕著になるが、本発明では比較的高速であっても、同伴エアの発生を抑制でき、厚みムラを十分に抑制できるためである。
支持体の走行速度は、支持体外表面の移動速度である。
支持体の走行速度は、支持体外表面の移動速度である。
ダイス2は、幅方向に対する垂直断面において、吐出口に向かうに従い次第に細くなる形状を有している。ダイス2は通常、具体的には、下部の走行方向下流側にテーパー面2aを有し、下部の走行方向上流側にテーパー面2bを有し、当該テーパー面2a、2bの間に吐出口23がスリット形状で形成されている。ダイス2は金属からなっているものが好ましく使用され、具体例として、例えば、ステンレス、チタン等が挙げられる。
ダイス2は加圧ダイを用いることが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等が挙げられるが、何れも好ましく用いられる。製膜速度を上げるため、加圧ダイを支持体上に2基以上設け、流延量を分割して重層製膜してもよい。膜厚の調節は、所望の厚さになるように、ドープ濃度、ポンプの送液量、ダイスの口金のスリット間隙、ダイスの押し出し圧力、支持体の速度等を適宜調整することにより行うことができる。
減圧チャンバ24は、図4に示すように、ダイス2に対向する側面の下方部および支持体1に対向する下面が開口した箱体で形成され、当該箱体に吸引管240が連結されると共に、吸引管240は図示されないブロワに連結されている。図4は、図2において減圧チャンバのみを描いたときの減圧チャンバの概略見取り図である。
減圧チャンバ24はダイス2の支持体走行方向上流側に配設され、ダイス2に対向する外表面がダイス2の外表面との間で間隙を形成しないようにダイス2と密着して連結されている。ブロワが駆動すると、図3の破線矢印で示すように、減圧チャンバ24の開口部から、ダイス2および減圧チャンバ24と支持体1との間隙におけるガスが吸引される。その結果、流延ビード21の支持体走行方向(MD)上流側におけるダイス2と支持体1との間隙(裏空間)27が減圧されるので、流延ビード21は支持体走行方向上流側に引っ張られ、流延膜22の支持体1への密着性が向上する。
減圧チャンバ24によって達成される間隙27の圧力は通常、−100〜−1500Paであり、好ましくは−300〜−1000Paである。圧力は周囲気圧を基準にしたときの値で示すものとする。
そのような間隙27の圧力は、減圧チャンバ内の圧力に等しいものとし、当該減圧チャンバ内における支持体1の幅方向中央でマノスターゲージ(山本計器製造株式会社製)によって測定された値を用いている。
そのような間隙27の圧力は、減圧チャンバ内の圧力に等しいものとし、当該減圧チャンバ内における支持体1の幅方向中央でマノスターゲージ(山本計器製造株式会社製)によって測定された値を用いている。
減圧チャンバ24は、金属からなっているものが好ましく使用され、具体例として、例えば、ステンレス、チタン、アルミ等が挙げられる。
減圧チャンバ24と支持体1との間隙は特に制限されるものではなく、例えば0.1〜10mmであり、好ましくは0.1〜5.0mm、より好ましくは0.1〜1.0mmである。
そのような間隙のばらつきは当該間隙の平均値に対して±20%以内であることが好ましい。
そのような間隙のばらつきは当該間隙の平均値に対して±20%以内であることが好ましい。
間隙ばらつきは、任意の10ヶ所の測定値について、平均値CAおよび該平均値CAから最も離れた測定値Cxを用いて以下の式に基づいて算出された値である。
間隙ばらつき(%)={(Cx−CA)/CA}×100
間隙ばらつき(%)={(Cx−CA)/CA}×100
本発明においては、流延ビード21の支持体走行方向上流側において、そのような減圧を行いながらも、その雰囲気を所定の低粘性ガスの雰囲気にする。詳しくは、少なくとも流延ビード21の支持体走行方向上流側におけるダイス2と支持体1との間隙27の雰囲気を所定の低粘性ガスの雰囲気にする。当該間隙27の雰囲気は、減圧されているものの、真空状態ではなく、ガスが存在するものであるので、当該間隙27に存在するガスとして、所定の低粘性ガスを存在させる。低粘性ガスは、その低粘性に基づいて、走行する支持体1の表面に同伴し難いため、同伴ガスの発生を十分に抑制できる。
間隙27における低粘性ガス雰囲気は、当該間隙27に低粘性ガスを直接的かつ連続的に供給することによって形成されよいが、ドープのダイス2から支持体1への吐出を、低粘性ガスの雰囲気下で行うことによって形成されてもよい。具体的には、図1〜図3に示すように、少なくともドープのダイス2から支持体1への吐出部、好ましくは当該吐出部および減圧チャンバー24による減圧部を、箱体28で囲み、当該箱体28の内部を所定の低粘性ガスで充満させ、吐出および好ましくは吐出および減圧を行う。
低粘性ガスは通常、ダイス2から支持体1へのドープ吐出中も継続して、箱体28へ供給することによって、間隙27における低粘性ガス雰囲気を維持する。低粘性ガスの供給量は本発明の目的が達成される限り特に制限されず、例えば、内容量約10〜50m3の箱体28を用いる場合で200〜1000m3/分が好適である。
低粘性ガスとは、20℃での粘度が0.0170mPa・s以下、特に0.0060〜0.0170mPa・s、好ましくは0.0070〜0.0165mPa・sであって、かつ水蒸気量が12.8g/m3以下、特に0.0197〜12.8g/m3、好ましくは0.0197〜9.50g/m3であるガスである。当該粘度が高すぎる場合、例えば、低粘性ガスとして、空気、窒素、酸素またはアルゴンを単独または組み合わせて用いる場合、同伴ガスの発生を十分に抑制できないため、流延膜22と支持体1との間への同伴ガスの巻き込みが起こり、フィルムに厚みムラが生じる。水蒸気量が多すぎる場合、流延ビードの表面およびダイス2の表面に水蒸気の結露が起こるため、流延膜22と支持体1との間への水の巻き込みが起こり、フィルムに厚みムラが生じる。
低粘性ガスの20℃での粘度はChapman−Enskogの式に基づいて算出された値を用いている。詳しくは、Chapman−Enskogの式は、例えば、化学工学便覧(丸善株式会社出版、改定六版、第99〜100頁)に記載されており、Chapman−Enskogの式によれば、20℃での粘度は、二酸化炭素=0.0149、水素=0.0087、窒素=0.0174、酸素=0.0202、およびアルゴン=0.0224である。混合ガスの20℃での粘度は、モル分率に基づいて算出可能である。具体的には、例えば空気(N2:78.084体積%、O2:20.946体積%、Ar:0.934体積%、CO2:0.032体積%)の20℃での粘度は、体積比に基づくモル分率より、0.0180と算出できる。また例えば、空気:50体積%、CO2:50体積%からなる混合ガスの20℃での粘度は、体積比に基づくモル分率より、0.0165と算出できる。
低粘性ガスは、20℃での粘度および水蒸気量がそれぞれ上記範囲内であれば特に制限されず、例えば、二酸化炭素または水素の単独ガスを用いるか、または二酸化炭素、水素、空気、窒素、酸素、およびアルゴンからなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスを用いる。低粘性ガスのコストや環境適性の観点から好ましくは、二酸化炭素または水素の単独ガスを用いるか、または二酸化炭素、水素、空気、および窒素からなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスを用いる。より好ましくは二酸化炭素または水素の単独ガスを用いるか、または二酸化炭素、水素、および空気からなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスを用いる。低粘性ガスが混合ガスのとき、混合比率は、混合ガスの20℃での粘度および水蒸気量がそれぞれ上記範囲内になるような混合比率であればよい。
具体的には、低粘性ガスが、二酸化炭素、水素、空気、および窒素からなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスのとき、二酸化炭素および水素の総混合比率が50%以上であれば、当該混合ガスの20℃での粘度は所定の範囲内である。当該粘度を算出するとき、空気は単体として算出するものとし、例えば二酸化炭素の混合比率は、空気に含まれる二酸化炭素の混合比率は含まないものとする。
低粘性ガスの水蒸気量は、低粘性ガスを箱体28に供給する際に使用される各種ガスの露点を調整することによって制御できる。例えば、二酸化炭素、水素、窒素、酸素、およびアルゴン等の水蒸気量はそれぞれ、無視できる程度に極めて少量であり、通常、0.177g/m3以下である。また例えば、空気の水蒸気量は通常、1.08g/m3以下である。
低粘性ガスの温度は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、支持体表面温度の変動抑制の観点から、好ましくは15〜30℃であり、より好ましくは常温15〜25℃である。
低粘性ガスの温度は、低粘性ガスを箱体28に供給する供給口直前のダクトでの測定ポイントで測定された値を用いている。
本発明の好ましい実施形態においては、流延ビード21の支持体走行方向上流側で、支持体1表面に対してガス流を支持体の全幅にわたって吹き付けることが好ましい。詳しくは、図5に示すように、流延ビード21の支持体走行方向上流側におけるダイス2と支持体1との間隙27のさらに上流において、ガス流290を支持体1表面に対して吹き付ける。ガス流290を支持体1表面に吹き付けることによって、間隙27の支持体走行方向上流で発生した同伴ガスを掻き取ることができ、結果としてフィルムの厚みムラをより一層有効に低減できる。図5は、ガス供給ブレード29を備え、当該ガス供給ブレード29からガス流290を支持体1の表面に対して吹き付けること以外、図3と同様である。
ガス流290は、通常、支持体幅方向において吹き出し口を連続的に設けられたガス供給ブレード29によって供給される。
ガス流290の流速は、通常、20m/s以上が好ましく、より好ましくは20〜40m/sである。流速が小さすぎると、同伴ガスを掻き取る効果が小さくなる。流速が大きすぎると、周囲の風が乱れ、流延ビードが振動し、好ましくない。
ガス流290の吹き付け方向291と、支持体走行方向の反対方向292とのなす角度θは20〜60°が好ましく、より好ましくは30〜60°である。角度θは、図5に示すような支持体幅方向に対する垂直断面図における吹き付け方向291と、支持体走行方向の反対方向292とのなす角度である。角度が小さすぎると、同伴ガスを掻き取る効果が小さくなる。角度が大きすぎると、ガス流が同伴ガスに成長し、流延ビードを押す方向に流れが変わるため、好ましくない。
ガス流290の吹き付け方向291と、支持体走行方向の反対方向292とのなす角度θは20〜60°が好ましく、より好ましくは30〜60°である。角度θは、図5に示すような支持体幅方向に対する垂直断面図における吹き付け方向291と、支持体走行方向の反対方向292とのなす角度である。角度が小さすぎると、同伴ガスを掻き取る効果が小さくなる。角度が大きすぎると、ガス流が同伴ガスに成長し、流延ビードを押す方向に流れが変わるため、好ましくない。
支持体1表面における流延ビード21との接触地点r1と、ガス流290との接触地点r2との距離Lは10〜500mmが好ましく、より好ましくは10〜300mmである。距離Lは、図5に示すような支持体幅方向に対する垂直断面図における前記点r1と前記r2との距離である。
ガス流290の粘性は特に制限されるものではないが、同伴ガスの掻き取り効率の向上の観点から、ガス流290は高粘性ガスからなっていることが好ましい。
高粘性ガスとは、20℃での粘度が0.0170mPa・s超、特に0.0180〜0.0220mPa・s、好ましくは0.0180〜0.0200mPa・sのガスである。
高粘性ガスの20℃での粘度は、低粘性ガスの20℃での粘度と同様に、Chapman−Enskogの式に基づいて算出された値を用いている。詳しくは、Chapman−Enskogの式によれば、20℃での粘度は、二酸化炭素、窒素、酸素、およびアルゴンは上記した通りであり、さらにヘリウム=0.0196である。
高粘性ガスは、20℃での粘度が上記範囲内であれば特に制限されず、例えば、空気、窒素、酸素、ヘリウムまたはアルゴンの単独ガスを用いるか、または二酸化炭素、空気、窒素、酸素、ヘリウムおよびアルゴンからなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスを用いる。高粘性ガスのコストの観点から好ましくは、空気または窒素の単独ガスを用いるか、または空気、窒素からなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスを用いる。高粘性ガスが混合ガスのとき、混合比率は、混合ガスの20℃での粘度が上記範囲内になるような混合比率であればよい。混合ガスの20℃での粘度は、前記したように、モル分率に基づいて算出可能である。
具体的には、高粘性ガスが、二酸化炭素、空気、窒素、酸素、ヘリウムおよびアルゴンからなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスのとき、二酸化炭素の混合比率は5%以下であれば、当該混合ガスの20℃での粘度は所定の範囲内である。
高粘性ガスの水蒸気量は特に制限されず、例えば、12.8g/m3以下、特に0.05〜10g/m3が好ましい。
高粘性ガスの水蒸気量は、高粘性ガスを箱体28に供給する際に使用される各種ガスの露点を調整することによって制御できる。特に、窒素等の水蒸気量は、無視できる程度に極めて少量であり、通常、0.1g/m3以下である。
高粘性ガスの温度は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、支持体表面温度の変動抑制の観点から、好ましくは15〜30℃であり、より好ましくは常温15〜25℃である。
高粘性ガスの温度は、ガス供給ブレードへの供給口直前の配管にて測定された値を用いている。
本発明の別の好ましい実施形態においては、支持体表面の同伴ガスの掻き取り効率向上の観点から、ガス供給ブレード29を多段で設けること、減圧チャンバー24を多段で設けること、またはそれらの方策を複合して実施することが好ましい。
ガス供給ブレードを多段で設ける場合、2段以上、特に2段〜4段であると、同伴ガスを掻き取る効果がより高くなり好ましい。4段を超えると、風の干渉が大きくなり、流延ビードへの影響が大きくなる。
減圧チャンバ24を多段で設ける場合、減圧チャンバ内部を仕切りにより複数の部屋に分けると、減圧振動の影響を受けにくくなるので、流延ビードがより安定化する。特に、MD方向に分けるのが好ましい。
(溶媒蒸発工程)
溶媒蒸発工程は、支持体1上で実施され、ウェブを支持体1上で加熱し、溶媒を蒸発させる予備乾燥工程である。ウェブとは、ドープを支持体1上に流延した以降のドープ膜(フィルム)を意味する。溶媒を蒸発させるには、例えば、図1に示すように、乾燥機3,4によりウェブ側及び支持体裏側から加熱風を吹かせる方法、支持体の裏面から加熱液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等を挙げることができる。それらを適宜選択して組み合わせる方法も好ましい。ウェブの膜厚が薄ければ乾燥が早い。支持体の表面温度は全体が同じでも、位置によって異なっていてもよい。加熱風の温度は10〜80℃が好ましい。
溶媒蒸発工程は、支持体1上で実施され、ウェブを支持体1上で加熱し、溶媒を蒸発させる予備乾燥工程である。ウェブとは、ドープを支持体1上に流延した以降のドープ膜(フィルム)を意味する。溶媒を蒸発させるには、例えば、図1に示すように、乾燥機3,4によりウェブ側及び支持体裏側から加熱風を吹かせる方法、支持体の裏面から加熱液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等を挙げることができる。それらを適宜選択して組み合わせる方法も好ましい。ウェブの膜厚が薄ければ乾燥が早い。支持体の表面温度は全体が同じでも、位置によって異なっていてもよい。加熱風の温度は10〜80℃が好ましい。
溶媒蒸発工程においては、ウェブの剥離、ならびに剥離後の搬送性の観点から、残留溶媒量が30〜150質量%になるまで、ウェブを乾燥することが好ましい。
残留溶媒量をできるだけ多くして、後の剥離工程で剥離することにより、製膜速度を上げることができる方法の1つとして、残留溶媒量が多くとも剥離できるゲル流延法(ゲルキャスティング)を挙げることができる。ゲル流延法には、ドープ中に高分子材料に対する貧溶媒を加えて、ドープ流延後にゲル化する方法、あるいは支持体の温度を低めてゲル化する方法等がある。また、ドープ中に金属塩を加える方法もある。支持体上でゲル化させ、流延膜を強くすることによって、剥離を早め製膜速度を上げることができる。
本明細書中、残留溶媒量は下記の式で表すことができる。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ここで、Mはウェブ(フィルム)の所定の時点での質量、NはMのものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。特に溶媒蒸発工程において達成された残留溶媒量を算出するときのMは剥離工程直前のウェブの質量である。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ここで、Mはウェブ(フィルム)の所定の時点での質量、NはMのものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。特に溶媒蒸発工程において達成された残留溶媒量を算出するときのMは剥離工程直前のウェブの質量である。
(剥離工程)
剥離工程は、支持体上で有機溶媒を蒸発させたウェブ(フィルム)を、支持体が一周する前に剥離する工程である。支持体からウェブを剥離する位置のことを剥離点といい、また剥離を助けるロール5を剥離ロールという。
剥離工程は、支持体上で有機溶媒を蒸発させたウェブ(フィルム)を、支持体が一周する前に剥離する工程である。支持体からウェブを剥離する位置のことを剥離点といい、また剥離を助けるロール5を剥離ロールという。
剥離されたフィルムは、延伸工程8等の他の工程に直接送られてもよいし、または図1に示すように所望の残留溶媒量を達成するまで第1乾燥工程7に送られた後で、延伸工程8に送られてもよい。本発明においては、延伸工程での安定搬送の観点から、剥離工程後、フィルムは、第1乾燥工程7および延伸工程8に順次、送られることが好ましい。
(第1乾燥工程)
第1乾燥工程7は、フィルムを加熱し、溶媒をさらに蒸発させる乾燥工程である。乾燥手段は特に制限されず、例えば、熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等を用いることができる。簡便さの観点からは、例えば図1に示すように、千鳥状に配置したロール71でフィルムを搬送しながら、熱風等で乾燥を行うことが好ましい。乾燥温度は残留溶媒量、搬送における伸縮率、等を考慮して、30〜100℃の範囲が好ましい。
第1乾燥工程7は、フィルムを加熱し、溶媒をさらに蒸発させる乾燥工程である。乾燥手段は特に制限されず、例えば、熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等を用いることができる。簡便さの観点からは、例えば図1に示すように、千鳥状に配置したロール71でフィルムを搬送しながら、熱風等で乾燥を行うことが好ましい。乾燥温度は残留溶媒量、搬送における伸縮率、等を考慮して、30〜100℃の範囲が好ましい。
第1乾燥工程においては残留溶媒量が0.5〜30質量%になるまで、フィルムを乾燥することが好ましい。第1乾燥工程において達成された残留溶媒量を算出するときのMは第1乾燥工程直後のフィルムの質量である。
(延伸工程)
延伸工程は、フィルムを加熱下で少なくとも幅方向に延伸して保持する工程であり、図1中、8で示される。
延伸工程は、フィルムを加熱下で少なくとも幅方向に延伸して保持する工程であり、図1中、8で示される。
延伸工程では、通常、延伸・保持した後、緩和が行われ、すなわち本工程は、フィルムを幅手方向に延伸する延伸段階、フィルムを延伸状態で保持する保持段階およびフィルムを幅手方向に緩和する緩和段階をこれらの順序で実施する。
延伸段階では、加熱下でフィルムに幅手方向または幅手方向および搬送方向の両方向に張力を付与し、フィルムの延伸を行う。延伸方法は特に制限されず、従来からフィルムの製造方法の分野で公知の延伸方法を採用できる。幅手方向の延伸方法としては、例えば、ピンテンター法、クリップテンター法等が挙げられる。搬送方向の延伸方法としては、例えば、上流側と下流側とで搬送用駆動ロールの周速を異ならせる方法や、搬送張力を異ならせる方法等が挙げられる。
保持段階では、延伸段階で達成された延伸倍率での延伸を、延伸段階における延伸温度で保持する。
緩和段階では、延伸段階における延伸を保持段階で保持した後、延伸のための張力を解除することによって、延伸を緩和する。緩和は延伸段階における延伸温度以下で行えばよい。
(第2乾燥工程)
第2乾燥工程9は、延伸されたフィルムを加熱し、溶媒をさらに蒸発させる乾燥工程である。乾燥手段は特に制限されず、例えば、熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等を用いることができる。簡便さの観点からは、例えば図1に示すように、千鳥状に配置したロール91でフィルムを搬送しながら、熱風等で乾燥を行うことが好ましい。乾燥温度は残留溶媒量、搬送における伸縮率、等を考慮して、40〜150℃の範囲が好ましい。
第2乾燥工程9は、延伸されたフィルムを加熱し、溶媒をさらに蒸発させる乾燥工程である。乾燥手段は特に制限されず、例えば、熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等を用いることができる。簡便さの観点からは、例えば図1に示すように、千鳥状に配置したロール91でフィルムを搬送しながら、熱風等で乾燥を行うことが好ましい。乾燥温度は残留溶媒量、搬送における伸縮率、等を考慮して、40〜150℃の範囲が好ましい。
第2乾燥工程においては、残留溶媒量が0.5質量%以下になるまで、フィルムを乾燥することが好ましい。特に第2乾燥工程において達成される残留溶媒量を算出するときのMは第2乾燥工程直後のフィルムの質量である。
(巻き取り工程)
巻き取り工程10は得られたフィルムを巻き取って室温まで冷却する工程である。巻き取り機101は、一般的に使用されているものでよく、例えば、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
巻き取り工程10は得られたフィルムを巻き取って室温まで冷却する工程である。巻き取り機101は、一般的に使用されているものでよく、例えば、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
光学フィルムの厚さは特に制限されず、例えば、20〜200μm、特に30〜100μmであることが好ましい。
上述した溶媒蒸発工程から巻き取り工程までの各工程は、空気雰囲気下であってもよいし、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下であってもよい。また、各工程、特に乾燥工程や延伸工程は、雰囲気における溶媒の爆発限界濃度を考慮して実施する。
(ドープ)
ドープに含まれる高分子材料は特に制限されず、フィルムの分野で公知の高分子材料が使用可能である。特に光学フィルムを製造する場合においては、セルロースエステル系樹脂が好ましく使用される。以下、セルロースエステル系樹脂について詳しく説明するが、当該説明を準用することによって、当該樹脂以外の高分子材料を用いてフィルムを製造できる。例えば、ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル樹脂を単体で使用してもよいし、前記セルロースエステル系樹脂をアクリル樹脂に混合して使用しても良い。
ドープに含まれる高分子材料は特に制限されず、フィルムの分野で公知の高分子材料が使用可能である。特に光学フィルムを製造する場合においては、セルロースエステル系樹脂が好ましく使用される。以下、セルロースエステル系樹脂について詳しく説明するが、当該説明を準用することによって、当該樹脂以外の高分子材料を用いてフィルムを製造できる。例えば、ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル樹脂を単体で使用してもよいし、前記セルロースエステル系樹脂をアクリル樹脂に混合して使用しても良い。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースに酢酸またはその無水物を常法により反応させて得られるアセチル系セルロースエステルである。具体的には、例えば、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースモノアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等があげられ、透明性、コスト、接着性の観点からセルローストリアセテートが好ましい。上記反応に使用されるセルロースとしては、例えば、リンターパルプ、ウッドパルプ及びケナフパルプから選ばれるパルプに由来するセルロースが挙げられる。
アセチル系セルロースエステルは、アセチル基及びプロピオニル基の総置換度が2.30〜3.00であることが好ましい。
アセチル系セルロースエステルのアシル基及びプロピオニル基の置換度の測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することができる。
アセチル系セルロースエステルの分子量は、重量平均分子量として70,000〜300,000の範囲が、フィルムに成形した場合の機械的強度が強く好ましく、更に、80,000〜200,000がより好ましい。通常、アセチル系セルロースエステルは反応後の水洗等の処理後において、フレーク状となり、その形状で使用されるが、粒子サイズとしては、平均粒径として0.05〜2.0mmの範囲とすることが、より溶解性を早める観点から好ましい。
ドープ中には、可塑剤、紫外線吸収剤、マット剤、酸化防止剤などの添加剤が含有されてよい。
可塑剤としては、特に限定しないが、例えば、リン酸エステル化合物、フタル酸エステル化合物、グリコール酸化合物等が使用可能である。リン酸エステル化合物の具体例としては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等が挙げられる。フタル酸エステル化合物の具体例としては、例えば、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等が挙げられる。グリコール酸エステル化合物の具体例としては、例えば、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等が挙げられる。可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用して用いてもよい。
リン酸エステル化合物の使用比率は高分子材料に対して50質量%以下とすることが、耐久性に優れるため好ましい。リン酸エステル化合物の比率は少ない方がさらに好ましく、特には、フタル酸エステル化合物やグリコール酸エステル化合物だけを使用することが好ましい。可塑剤の高分子材料に対する添加量としては、0.5〜30質量%が好ましく、特に2〜15質量%が好ましい。
紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止の観点より、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。特に、波長370nmでの透過率が10%以下であることが必要となり、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下である。本発明において、使用し得る紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げることができるが、着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。ベンゾトリアゾール系の市販の紫外線吸収剤として、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のチヌビン109、チヌビン171、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328等を好ましく用いることができるが、これらには限定されない。紫外線吸収剤は、2種以上用いてもよい。
紫外線吸収剤のドープへの添加方法は、アルコールや塩化メチレン、酢酸メチル、ジオキソランなどの有機溶媒に紫外線吸収剤を溶解してから添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とディゾルバーやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加する。本発明において、紫外線吸収剤の使用量は高分子材料に対し0.5〜20質量%の範囲で添加することができ、0.6〜5.0質量%が好ましく、特に好ましくは0.6〜2.0質量%である。
マット剤としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子微粒子を含有させることが好ましい。中でも、二酸化ケイ素がフィルムのヘイズ(失透性)を小さくできるので好ましい。微粒子の2次粒子としては、平均粒径で0.01〜1.0μmであることが好ましい。マット剤の含有量は高分子材料に対して0.005〜0.5質量%が好ましい。二酸化ケイ素のような微粒子では、有機物により表面処理されている場合が多いが、このようなものはフィルムのヘイズを低下できるため好ましい。表面処理で好ましい有機物としては、例えば、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、シロキサン等が挙げられる。マット剤の平均粒径としては、大きい方がマット効果は大きく、逆に平均粒径の小さい方は透明性に優れるため、好ましい微粒子の一次粒子の平均粒径として5〜50nmで、より好ましくは7〜20nmである。これらの微粒子は、フィルム中では、通常、凝集体として存在しフィルム表面に0.01〜1.0μmの凹凸を形成させることが好ましい。二酸化ケイ素の微粒子としては、例えば、日本アエロジル(株)製のAEROSIL 200、200V、300、R972、R972V、R974、R202、R812,OX50、TT600等を挙げることができ、好ましくはAEROSIL200V、R972、R972V、R974、R202、R812である。これらのマット剤は2種以上併用してもよい。2種以上併用する場合、任意の割合で混合して使用することができる。この場合、平均粒径や材質の異なるマット剤、例えば、AEROSIL 200Vと同R972Vとを質量比で0.1:99.9〜99.9〜0.1の範囲で使用できる。
(ドープの調製方法)
溶解釜中で高分子材料の良溶媒を主とする有機溶媒を攪拌しながら、フレーク状の高分子材料を添加、溶解してドープを形成する。溶解方法としては、例えば、大気圧で行う方法、主溶媒の沸点以下の温度で行う方法、主溶媒の沸点以上の温度で加圧しながら行う方法、特開平9−95544号、同9−95557号または同9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法を挙げることができる。溶解した高分子材料溶液、いわゆるドープは、次いで濾材による濾過を施した後、脱泡してポンプにより次工程に送液される。
溶解釜中で高分子材料の良溶媒を主とする有機溶媒を攪拌しながら、フレーク状の高分子材料を添加、溶解してドープを形成する。溶解方法としては、例えば、大気圧で行う方法、主溶媒の沸点以下の温度で行う方法、主溶媒の沸点以上の温度で加圧しながら行う方法、特開平9−95544号、同9−95557号または同9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法を挙げることができる。溶解した高分子材料溶液、いわゆるドープは、次いで濾材による濾過を施した後、脱泡してポンプにより次工程に送液される。
ドープの溶媒として用いることのできる良溶媒としては、高分子材料に対して良好な溶解性を有する有機溶媒であり、例えば、20℃において1mLあたり0.1mg以上の高分子材料を溶解し得る有機溶剤である。セルロースエステルの良溶媒の具体例として、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、アセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、塩化メチレン、ブロモプロパン等を挙げることができる。ドープ溶媒として好ましい良溶媒は、酢酸メチル、アセトン、塩化メチレンまたはそれらの混合液である。
本発明に係るドープに使用する有機溶媒は、高分子材料の良溶剤と貧溶剤を混合して使用することが生産効率の点で好ましく、良溶剤と貧溶剤の混合比率の好ましい範囲は、それらの合計比率を100体積%として表したとき、良溶剤が80〜95体積%であり、貧溶剤が5〜20体積%である)。ドープの溶媒として用いることのできる貧溶媒としては、高分子材料に対して溶解性を有さない有機溶媒であり、例えば、20℃において1mLあたり0.05mg以上の高分子材料を溶解し得ない有機溶剤である。セルロースエステルの貧溶媒の具体例として、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール等の低級アルコール、シクロヘキサン、アセトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。ドープ溶媒として好ましい貧溶媒は、メタノール、エタノール、n−ブタノール、シクロヘキサン、アセトン、シクロヘキサノンまたはそれらの混合液である。前述のように、添加剤を使用する場合には、通常の添加方法で行うことができ、ドープ中に添加剤を直接添加してもよいし、予め添加剤を有機溶媒に溶解/分散してからドープ中に注ぎ入れてもよい。
前記のような種々の添加剤の溶液または分散液を高分子材料ドープに添加する際、それぞれの移送系列より移送され、移送管が合流したところで各添加要素をドープ液とし合液させ、その直後に管内混合器で十分に混合する方法も好ましい。例えば、スタチックミキサーSWJ(東レ静止型管内混合器 Hi−Mixer 東レエンジニアリング製)のようなインラインミキサーを使用するのが好ましい。インラインミキサーを用いる場合、高分子材料を高圧下で濃縮溶解したドープに適用することもできる。
本発明において製造されたフィルムは光学フィルムとして有用である。本発明でいう光学フィルムとは、液晶画像表示装置等の表示装置に使用されるフィルムのことで、例えば、偏光フィルム用保護フィルム、位相差フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、等があげられる。上記記載の中でも偏光フィルム用保護フィルム、位相差フィルムに好ましく用いられる。本発明において製造されたフィルムが偏光フィルム用保護フィルムとして使用される場合、偏光フィルムは少なくとも一方の面に当該保護フィルムを有する。本発明の表示装置は、そのような偏光フィルムを備えている。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(セルロースエステル溶液(ドープ)の調製)
下記の素材を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解、濾過し、ドープを調製した。
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度+プロピオニル基置換度=2.45)(Mn=60000、Mw=180000、Mw/Mn=3.00)
100質量部
トリフェニルフォスフェート 8質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2質量部
メチレンクロライド 360質量部
エタノール 60質量部
チヌビン109(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5質量部
チヌビン171(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5質量部
アエロジル972V(日本アエロジル(株)製) 0.2質量部
(セルロースエステル溶液(ドープ)の調製)
下記の素材を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解、濾過し、ドープを調製した。
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度+プロピオニル基置換度=2.45)(Mn=60000、Mw=180000、Mw/Mn=3.00)
100質量部
トリフェニルフォスフェート 8質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2質量部
メチレンクロライド 360質量部
エタノール 60質量部
チヌビン109(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5質量部
チヌビン171(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 0.5質量部
アエロジル972V(日本アエロジル(株)製) 0.2質量部
(セルロースエステルフィルムの製造)
上記ドープおよび図5に記載の製造装置を用いて、セルロースエステルフィルムを製造した。詳しくは、まず、箱体28(ステンレス製、容量15m3)の内部を表1に示す雰囲気ガス(低粘性ガス)で満たし、低粘性ガスを箱体28内に供給量300m3/分で継続して供給しながら、減圧チャンバ24(ステンレス製)による吸引を行った。ガス供給ブレード29から表1に示すガス流290(高粘性ガス)を支持体1の表面に対して吹き付けた。ガス供給ブレード29の流速および設置角度θは表1に示した。減圧チャンバ24と支持体1との間隙は1mmであり、間隙ばらつきは10%であった。
上記ドープおよび図5に記載の製造装置を用いて、セルロースエステルフィルムを製造した。詳しくは、まず、箱体28(ステンレス製、容量15m3)の内部を表1に示す雰囲気ガス(低粘性ガス)で満たし、低粘性ガスを箱体28内に供給量300m3/分で継続して供給しながら、減圧チャンバ24(ステンレス製)による吸引を行った。ガス供給ブレード29から表1に示すガス流290(高粘性ガス)を支持体1の表面に対して吹き付けた。ガス供給ブレード29の流速および設置角度θは表1に示した。減圧チャンバ24と支持体1との間隙は1mmであり、間隙ばらつきは10%であった。
次いで、100m/分で連続的に走行するステンレスベルト製支持体1(幅2000mm、周長75m、表面温度20℃)の上に、ドープ(30℃)を、ダイス2の下部に配設された吐出口23から吐出して、ダイス2と支持体1との間に流延ビード21を形成するとともに、支持体1上に流延膜22(1800mm幅)を形成した(流延工程)。このとき、支持体1の表面温度は表1に示す通りであった。支持体1表面における流延ビード21との接触地点r1と、ガス流290との接触地点r2との距離Lは200mmであった。間隙27の圧力は−300Paであった。
流延を行った後は、フィルム側の乾燥機4からは45℃の風を10m/秒の風速で送り、ステンレスベルト側の乾燥機3からは、40℃の風を10m/秒で送り、ウェブを乾燥した(溶媒蒸発工程)。乾燥したウェブを剥離ロール5にて剥離した(剥離工程)。剥離工程直前におけるウェブ中の残留溶媒量は80質量%であった。
剥離したフィルムを乾燥工程7に導入して、80℃で1分間乾燥した(第1乾燥工程)。乾燥工程7ではロール71を千鳥状に配置した装置を用いた。
乾燥したフィルムを延伸工程8(2軸延伸テンター)に導入し、残留溶媒量3質量%〜10質量%である時に150℃の雰囲気下で幅方向に1.25倍に延伸した。
延伸したフィルムを乾燥工程9に導入し、125℃で乾燥した(第2乾燥工程)。乾燥工程9ではロール91を千鳥状に配置した装置を用いた。
次いで、巻き取り工程10で、フィルムを巻取り機101で巻き取り、最終的に20℃に冷却して、膜厚40μm、幅1500mmの光学セルロースエステルフィルムを5000m長で得た。
乾燥したフィルムを延伸工程8(2軸延伸テンター)に導入し、残留溶媒量3質量%〜10質量%である時に150℃の雰囲気下で幅方向に1.25倍に延伸した。
延伸したフィルムを乾燥工程9に導入し、125℃で乾燥した(第2乾燥工程)。乾燥工程9ではロール91を千鳥状に配置した装置を用いた。
次いで、巻き取り工程10で、フィルムを巻取り機101で巻き取り、最終的に20℃に冷却して、膜厚40μm、幅1500mmの光学セルロースエステルフィルムを5000m長で得た。
<実施例2〜20/比較例1〜10>
低粘性ガスおよび高粘性ガスの条件を表1に示すように変更したこと、支持体1の表面温度および走行速度を表1に示すように変更したこと以外、実施例1と同様の方法により光学フィルムを製造した。
実施例16〜18、比較例7において、高粘性ガスの吹き付けは行わなかった。
低粘性ガスおよび高粘性ガスの条件を表1に示すように変更したこと、支持体1の表面温度および走行速度を表1に示すように変更したこと以外、実施例1と同様の方法により光学フィルムを製造した。
実施例16〜18、比較例7において、高粘性ガスの吹き付けは行わなかった。
<評価>
(厚みムラ)
得られた光学フィルムの膜厚を、FILM THICKNESS TESTER KG60IB(Anritsu社製)によって測定した。詳しくは、フィルムの幅方向および走行方向について任意の100点で膜厚tの測定を行った。平均値tAおよび該平均値tAから最も離れた測定値txについて、以下の式に基づいて厚みムラを算出した。
厚みムラ(%)={|tx−tA|/tA}×100
◎;厚みムラ≦1.30%(最良);
○;1.30%<厚みムラ≦1.70%(良);
△;1.70%<厚みムラ≦2.10%(可;実用上問題なし);
×;2.10%<厚みムラ(不可;実用上問題あり)。
(厚みムラ)
得られた光学フィルムの膜厚を、FILM THICKNESS TESTER KG60IB(Anritsu社製)によって測定した。詳しくは、フィルムの幅方向および走行方向について任意の100点で膜厚tの測定を行った。平均値tAおよび該平均値tAから最も離れた測定値txについて、以下の式に基づいて厚みムラを算出した。
厚みムラ(%)={|tx−tA|/tA}×100
◎;厚みムラ≦1.30%(最良);
○;1.30%<厚みムラ≦1.70%(良);
△;1.70%<厚みムラ≦2.10%(可;実用上問題なし);
×;2.10%<厚みムラ(不可;実用上問題あり)。
(ヘイズ)
得られた光学フィルムのヘイズを、JIS K 7136に記載の方法に従って測定した。測定は日本電色工業(株)製の濁度計(NDH2000)を使用した。詳しくは、1000m毎に幅方向で5点の測定を、4回行い、平均値HAを求めた。
◎;HA≦0.15%(最良);
○;0.15%<HA≦0.17%(良);
△;0.17%<HA≦0.20%(可;実用上問題なし);
×;0.20%<HA(不可;実用上問題あり)。
得られた光学フィルムのヘイズを、JIS K 7136に記載の方法に従って測定した。測定は日本電色工業(株)製の濁度計(NDH2000)を使用した。詳しくは、1000m毎に幅方向で5点の測定を、4回行い、平均値HAを求めた。
◎;HA≦0.15%(最良);
○;0.15%<HA≦0.17%(良);
△;0.17%<HA≦0.20%(可;実用上問題なし);
×;0.20%<HA(不可;実用上問題あり)。
本発明に係る方法によって製造された光学フィルムは、例えば、偏光フィルム用保護フィルム、位相差フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、等としての使用に特に適している。
1:支持体
2:ダイス
2a:2b:テーパー面
3:乾燥機
4:乾燥機
5:剥離ロール
7:乾燥工程
8:延伸工程
9:乾燥工程
10:巻き取り工程
21:流延ビード
22:流延膜
23:吐出口
24:減圧チャンバ
27:低粘性ガス雰囲気
28:低粘性ガス雰囲気用箱体
29:ガス供給ブレード(高粘性ガス用)
290:ガス流(高粘性ガス)
2:ダイス
2a:2b:テーパー面
3:乾燥機
4:乾燥機
5:剥離ロール
7:乾燥工程
8:延伸工程
9:乾燥工程
10:巻き取り工程
21:流延ビード
22:流延膜
23:吐出口
24:減圧チャンバ
27:低粘性ガス雰囲気
28:低粘性ガス雰囲気用箱体
29:ガス供給ブレード(高粘性ガス用)
290:ガス流(高粘性ガス)
Claims (10)
- 連続的に走行する表面温度20℃以上の支持体の上に、高分子材料を含む溶液を、ダイスから吐出して、ダイスと支持体との間に流延ビードを形成するとともに、支持体上に流延膜を形成するに際し、流延ビードの支持体走行方向上流側を減圧する光学フィルムの製造方法であって、
少なくとも流延ビードの支持体走行方向上流側の雰囲気を、20℃での粘度が0.0170mPa・s以下であり、かつ水蒸気量が12.8g/m3以下である低粘性ガスの雰囲気にすることを特徴とする光学フィルムの製造方法。 - 前記高分子材料を含む溶液のダイスから支持体への吐出を、前記低粘性ガスの雰囲気下で行う請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
- 低粘性ガスが、二酸化炭素または水素の単独ガスであるか、または二酸化炭素、水素、空気、窒素、酸素、およびアルゴンからなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスである請求項1または2に記載の光学フィルムの製造方法。
- 低粘性ガスが、二酸化炭素、水素、空気、および窒素からなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスのとき、二酸化炭素および水素の総混合比率が50%以上である請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
- 流延ビードの支持体走行方向上流側におけるダイスと支持体との間隙のさらに上流において、支持体表面に対して流速20m/s以上のガス流を支持体の全幅にわたって吹き付け、
ガス流の吹き付け方向と、支持体走行方向の反対方向とのなす角度が20〜60°である請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。 - 支持体表面における流延ビードとの接触地点と、ガス流との接触地点との距離が10〜500mmである請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記ガス流が、20℃での粘度が0.0170mPa・s超の高粘性ガスからなる請求項5または6に記載の光学フィルムの製造方法。
- 高粘性ガスが、空気、窒素、酸素、ヘリウムまたはアルゴンの単独ガスであるか、または二酸化炭素、空気、窒素、酸素、ヘリウムおよびアルゴンからなる群から選択される2種類以上のガスからなる混合ガスである請求項7に記載の光学フィルムの製造方法。
- 支持体の走行速度が100〜150m/分である請求項1〜8のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法によって製造された光学フィルム。
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