JP2012091217A - レーザ加工装置及びレーザビーム調整方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ加工装置10は、レーザ出射部22Aから伝送ファイバー14によって伝送されたレーザビームが出射され、コリメートレンズ24A及び集光レンズ26Aによって、レーザ出射部22Aから出射されたレーザビームが被加工物20へ集光される。そして、レーザ加工装置10は、コリメートレンズ24Aで散乱し、レーザビームの散乱強度が基準範囲内でない場合に、レーザ出射部22A及びコリメートレンズ24Aの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることによって、被加工物20の位置におけるレーザビームの拡がり角を調整する。
【選択図】図1
Description
特に、ファイバーレーザは、気体レーザ(例えば、CO2レーザ)に比較してレーザの生成に要する電気エネルギーが少なく、ロッドタイプの固体レーザに比較して、レーザの生成に要する電気エネルギーが少ない上、レーザビームの品質(レーザの集光性と直進性)が高く、高出力化が可能であるため、普及が進んでいる。
また、特許文献2には、レーザ発振器から射出されたレーザビームを、光ファイバーを用いて伝送して、被加工物に照射するレーザ加工装置において、レーザ発振器から出射されたレーザビームの拡がり角を調整する調整機構を、光ファイバーの入射側直前に設け、該調整機構を用いて、光ファイバーの許容開口数以下となる拡がり角に、光ファイバーに入射するレーザビームの拡がり角を調整する技術が開示されている。
特許文献1に記載の技術は、集光位置における被加工物に照射されるレーザビームの径を調整する技術であるが、デフォーカス位置でレーザビームの径を調整するものではない。また、特許文献2に記載の技術は、レーザ発振器から出射されたレーザビームの拡がり角を調整する調整機構が、光ファイバーの入射側直前のみに設けられているので、レーザビームの拡がり角の調整が容易ではない。
すなわち、本発明に係るレーザ加工装置は、光ファイバーによって伝送されたレーザビームを出射する出射手段と、少なくとも一つのレンズを有し、前記出射手段から出射された前記レーザビームを前記被加工物へ集光させる集光手段と、を備え、前記レーザビームの強度が予め定められた範囲内でない場合に、前記出射手段及び前記レンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、被加工物の位置における前記レーザビームの拡がり角を調整する。
そして、本発明は、計測手段によって計測されたレーザビームの強度が予め定められた範囲内でない場合に、出射手段及びレンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることによって、被加工物の位置におけるレーザビームの拡がり角を調整するので、被加工物の位置におけるレーザビームの拡がり角の変化を容易に把握できると共に、被加工物の位置におけるレーザビームの拡がり角を容易に調整できる。
本発明によれば、被加工物の位置におけるレーザビームの拡がり角と共に、レーザビームの径も適正な大きさに調整できる。
すなわち、本発明に係るレーザビーム調整方法は、光ファイバーによって伝送されたレーザビームを出射する出射手段と、少なくとも一つのレンズを有し、前記出射手段から出射されたレーザビームを前記被加工物へ集光させる集光手段と、を備えたレーザ加工装置のレーザビーム調整方法であって、前記レーザビームの強度が予め定められた範囲内でない場合に、前記出射手段及び前記レンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、被加工物の位置における前記レーザビームの拡がり角を調整する。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に、本第1実施形態に係るレーザ加工装置10の構成を示す。
レーザ加工装置10は、レーザ発振器12、伝送ファイバー14、及び出射光学系16を備え、出射光学系16から出射されたレーザビームをテーブル18に載置されている被加工物(「ワーク」ともいう。)20に照射することで被加工物20を加工する。なお、本第1実施形態に係るレーザ加工装置10は、伝送ファイバー14とは別に励起用媒質を添加したファイバーによりレーザ発振するファイバーレーザを用いるが、用いるレーザとしてはこの限りではない。
また、出射光学系16は、3軸方向(xyz軸)に移動できる不図示の3軸アームによって支持され、3軸アームが駆動することによって、被加工物20の切断の進行方向が変化する。
本第1実施形態に係る出射光学系16は、計測部28で計測されたレーザビームの散乱強度が予め定められた範囲(以下、「基準範囲」という。)内でない場合に、レーザ出射部22A及びコリメートレンズ24Aの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、被加工物20の位置におけるレーザビームの拡がり角を調整する。
レーザ出射部22Aから出射されるレーザビームの拡がり角に変化が生じると、計測部28で計測されるレーザビームの散乱強度に変化が生じる。そして、レーザ出射部22Aから出射されるレーザビームの拡がり角の変化が大きくなると、計測部28で計測されたレーザビームの散乱強度が基準範囲内からずれる。すなわち、基準範囲とは、被加工物20の位置におけるレーザビームの拡がり角が、被加工物20に対する加工品質を保てる大きさであることを示すレーザビームの散乱強度の範囲を示す。
また、図3(B),(C)は、レーザ出射部22Aとコリメートレンズ24A共に、光軸線方向へ移動させた場合の一例である。そして、図3(B),(C)に示されるように、レーザ出射部22A及びコリメートレンズ24Aを光軸線に対して移動させることによって、ワーク表面想定位置(デフォーカス位置)におけるレーザビームの径及び拡がり角が一定となる。
これらのように、レーザ出射部22Aと共にコリメートレンズ24Aを移動させることによって、レーザ出射部22Aの移動量を小さくすること、被加工物20の位置におけるレーザビームの拡がり角の調整幅を広げることができる。
自動調整処理は、レーザ加工装置10の全体の動作を司るCPU(Central Processing Unit)によって実行される。また、レーザビームの散乱強度の基準範囲からのずれ量に応じたレーザ出射部22A、コリメートレンズ24A、及びテーブル18の移動量を示す移動量情報が、磁気記憶装置又は半導体記憶装置等で構成される記憶部に記憶されている。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
レーザ加工装置50は、発振ファイバー52、入射光学系54、伝送ファイバー14、出射光学系16を備え、出射光学系16から出射されたレーザビームをテーブル18に載置されている被加工物20に照射することで被加工物を加工する。なお、本第2実施形態に係るレーザ加工装置50は、伝送ファイバー14とは別に励起用媒質を添加したファイバーによりレーザ発振するファイバーレーザを用いるが、用いるレーザとしてはこの限りではない。
本第2実施形態に係るレーザ加工装置50によれば、レーザ発振器12で生成されたレーザビームがレーザ出射部22Bから出射され、コリメートレンズ24B及び集光レンズ26Bによって、レーザ出射部22Bから出射されたレーザビームが伝送ファイバー14へ入射するように集光される。
以下に、集光レンズ26Bの移動を自動で行う処理(以下、「第2自動調整処理」という。)を説明する。
16 出射光学系
20 被加工物
22A レーザ出射部
24A,24B コリメートレンズ
26A,26B 集光レンズ
28A,28B 計測部
50 レーザ加工装置
54 入射光学系
56A,56B 計測部
Claims (6)
- 光ファイバーによって伝送されたレーザビームを出射する出射手段と、
少なくとも一つのレンズを有し、前記出射手段から出射された前記レーザビームを前記被加工物へ集光させる集光手段と、
を備え、
前記レーザビームの強度が予め定められた範囲内でない場合に、前記出射手段及び前記レンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、被加工物の位置における前記レーザビームの拡がり角を調整するレーザ加工装置。 - 前記集光手段が有する前記レンズで散乱された前記レーザビームの強度を計測する計測手段を備え、
前記計測手段によって計測された前記レーザビームの強度が予め定められた範囲内でない場合に、前記出射手段及び前記レンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、被加工物の位置における前記レーザビームの拡がり角を調整する請求項1記載のレーザ加工装置。 - 前記被加工物の位置において前記レーザビームの径が所定の大きさとなるように、前記被加工物の位置と前記集光手段の位置とを相対的に光軸線方向へ移動させる請求項1又は請求項2記載のレーザ加工装置。
- レーザ発振器で生成された前記レーザビームを出射する第2出射手段と、
少なくとも一つのレンズを有し、前記第2出射手段から出射された前記レーザビームを前記光ファイバーへ入射するように集光させる第2集光手段と、
を備え、
前記第2出射手段及び前記第2集光手段が有するレンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、前記光ファイバーで該レーザビームの伝送ができなくなる臨界角度と略同等の拡がり角で該光ファイバーへ入射するように、前記レーザビームの拡がり角を調整する請求項1から請求項3の何れか1項記載のレーザ加工装置。 - 前記第2集光手段が有する前記レンズで散乱された前記レーザビームの強度を計測する第2計測手段を備え、
前記第2計測手段で計測された前記レーザビームの強度が予め定められた範囲内でない場合に、前記第2出射手段及び前記第2集光手段が有するレンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、前記臨界角度と略同等の拡がり角で該光ファイバーへ入射するように、前記レーザビームの拡がり角を調整する請求項4記載のレーザ加工装置。 - 光ファイバーによって伝送されたレーザビームを出射する出射手段と、
少なくとも一つのレンズを有し、前記出射手段から出射されたレーザビームを前記被加工物へ集光させる集光手段と、
を備えたレーザ加工装置のレーザビーム調整方法であって、
前記レーザビームの強度が予め定められた範囲内でない場合に、前記出射手段及び前記レンズの少なくとも一方を光軸線方向へ移動させることで、被加工物の位置における前記レーザビームの拡がり角を調整するレーザビーム調整方法。
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