JP2017189823A - 成形装置、及び成形方法 - Google Patents

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覚 加藤
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聡 大久保
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【課題】エネルギー効率がより高く、成形精度のより高い成形装置、及び成形方法を提供すること。【解決手段】砥粒を含む被成形対象としての砥石20の表面の接平面Eに対して交差する方向の偏光成分を有するレーザ光Piを発生させるレーザ光源12と、砥石20とレーザ光源12とを相対的に移動させる移動手段と、移動手段により移動する砥石20の接平面Eに対し砥粒のブリュスター角θBに相当する角度でレーザ光源12からのレーザ光Piが照射されるように調整する調整手段と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、成形装置、及び成形方法、特に砥粒を含む被成形工具に対して、レーザ光によりツルーイングを行う成形装置、及び成形方法に関する。
代表的な被成形工具として砥石がある。砥石とは金属等を研磨する工具であり、その表面には、結合剤によって結合された研磨剤としての砥粒が含まれている。特に、自身が回転しながら加工対象を研磨する回転砥石の場合、回転砥石の磨耗によって変化した形状を研磨に適した形状に再生する必要がある。この砥石の形状を成形する加工を、一般に「ツルーイング」という。一方、磨耗して研磨できなくなった砥粒を除き、新たな砥粒を砥石の表面に出させることを「ドレッシング」という。一般的には、ツルーイングの後ドレッシングを行うが、ドレッシング効果のあるツルーイングを行い、両者を一括して行う場合もある。
ツルーイングの方法について開示した文献として、特許文献1が知られている。特許文献1には、工具としての砥石にレーザ光を照射して砥石のツルーイングを行う工具の非接触調整方法であって、砥石の最外周の砥粒に砥石の接線方向からレーザ光を照射することにより砥石のツルーイングを行うことを特徴とする工具の非接触調整方法が開示されている。
また、特許文献2には、レーザ光により砥石の表面のツルーイングを行うことが記載されている。特許文献2には、砥石の接線方向からレーザ光を照射してツルーイングを行う方法、砥石の法線方向からレーザ光を照射してツルーイングを行う方法が記載されている。
特開2002−321155号公報 特開2004−276144号公報
ところで、従来技術では、砥石を削る成形用砥石を直接砥石に接触させて砥石を成形していたが、このような従来技術では、成形用砥石自体の変形が問題となっていた。そこで、昨今では、上記特許文献1、あるいは特許文献2に開示されたツルーイングのように、レーザ光を用いた非接触方式のツルーイングが検討されてきている。レーザ加工においては加工におけるエネルギー効率が高いことが求められるが、特にツルーイングでは、高いエネルギー効率に加えて、成形精度が高いことが求められている。レーザ光を用いたツルーイングおいて、エネルギー効率をより高くし、成形精度をより高くするためには、ツルーイングに用いるレーザ光自体の性質、あるいは成形対象としての砥石の表面に対するレーザ光の照射角度等についても配慮する必要があると考えられる。
この点、特許文献1、あるいは特許文献2に開示されたツルーイングの方法では、レーザ光の砥石に対する入射方向については検討されているが、レーザ光自体の性質、あるいは、成形対象としての砥石の表面に対するレーザ光の照射角度等についてまでは検討されていない。したがって、エネルギー効率、あるいは成形精度の観点から改善の余地があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、エネルギー効率がより高く、成形精度のより高い成形装置、及び成形方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の成形装置は、砥粒を含む被成形対象としての砥石の表面の接平面に対して交差する方向の偏光成分を有するレーザ光を発生させるレーザ光源と、前記砥石と前記レーザ光源とを相対的に移動させる移動手段と、前記移動手段により移動する前記砥石の前記接平面に対し前記砥粒のブリュスター角に相当する角度で前記レーザ光が照射されるように調整する調整手段と、を含むものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記砥石は円柱形状を有すると共に前記円柱の円周面に沿って前記砥粒を含み、かつ前記円柱の中心を回転軸として回転可能に構成された回転砥石であり、前記移動手段は、前記回転砥石を前記回転軸を中心として回転させる回転手段であり、前記調整手段は、前記回転手段により回転する前記回転砥石の前記円周面の前記接平面に対し前記砥粒のブリュスター角に相当する角度で前記レーザ光が照射されるように調整するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記偏光成分の偏光がP偏光であるものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記レーザ光を前記砥石の表面に向けて集光する集光部をさらに含むものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記ブリュスター角に相当する角度が、以下に示す式で表わされるものである。
ブリュスター角に相当する角度=ブリュスター角±前記集光部の開口数
上記目的を達成するために、請求項6に記載の成形方法は、砥粒を含む被成形対象としての砥石の表面の接平面に対して交差する方向の偏光成分を有するレーザ光を発生させるレーザ光源と、前記砥石と前記レーザ光源とを相対的に移動させる移動手段と、を含む成形装置を用いた成形方法であって、調整手段により、前記移動手段により移動する前記砥石の前記接平面に対し前記砥粒のブリュスター角に相当する角度で前記レーザ光が照射されるように調整するものである。
本発明によれば、エネルギー効率がより高く、成形精度のより高い成形装置、及び成形方法を提供することができるという効果を奏する。
実施の形態に係る成形装置の構成の一例を示す図である。 回転砥石に対する照射光の照射方向を説明する図である。 照射光の伝播特性を説明する図である。 照射光の偏光方向による特性の違いを説明する図である。 砥粒の一例としてのCBNの反射率の偏光依存性を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本実施の形態に係る成形装置の被成形対象(被成形工具)の用途は特に限定されないが、一例として、回転しつつ加工対象を研磨する砥石である回転砥石に適用した形態を例示して説明する。また、本実施の形態では、成形装置が行う成形として、ツルーイングを例示して説明する。
図1に、本実施の形態に係る成形装置10を、被成形工具である回転砥石20と伴に示す。成形装置10は、レーザ光源12、光強度調整部14、及びレンズ30を備えている。回転砥石20の表面には、研磨剤としての砥粒(図2参照)が備えられている。本実施の形態に係る回転砥石20が備える砥粒の材料は、ダイアモンド、CBN(Cubic Boron Nitride:立方晶窒化ホウ素)等特に限定されないが、本実施の形態では、CBNを用いている。
レーザ光源12は、ツルーイングを行うためのレーザ光を照射する照射源である。本実施の形態に係る成形装置10のレーザ光源12は、後述するようにP偏光成分を含む照射光Piを出力する。また、本実施の形態に係るレーザ光源12は、パルス時間幅がフェムト秒オーダー、あるいはピコ秒オーダーである超短パルスレーザとされている。レーザ光を用いたツルーイングでは、通常、非熱加工の一種であるアブレーション加工を用いて砥粒の研磨を行うので、ピコ秒パルスがより望ましい。すなわち、ナノ秒レーザを用いた場合には、ツルーイングは実現できるが、熱を伴った加工となるために砥粒自体が溶融する場合がある。従って、高精度で安定な成形のためには、時間的によりパワーが集中されたピコ秒レーザの方がより好ましい。
なお、本実施の形態では、レーザ光源12としてパルスレーザを用いる形態を例示して説明するが、これに限られず、レーザ光源12としてCW(Continuous Wave)レーザを用いてもよい。また、レーザ光源12の種類としては、Nd:YAG(ネオジウム:イットリウム・アルミニウム・ガーネット)固体レーザ、ファイバレーザ、半導体レーザ等、特に限定されずに用いることができる。
光強度調整部14は、1/2波長板16及び偏光ビームスプリッタ18を含んで構成されている。1/2波長板16は、レーザ光源12から出力したレーザ光の偏光面を回転させる。偏光ビームスプリッタ18は、回転した偏光成分で、回転砥石20の表面に照射するのに適したP偏光を抜き出す。また、光強度調整部14は、回転砥石20に対して照射するレーザ光の光強度(光パワー)を調整する機能を備えている。
レンズ30は、レーザ光源12からの照射光Piを、回転砥石20の表面に向けて集光する機能を有する。レンズ30としては、単体のレンズに限られず、複数のレンズを組み合わせた複合レンズを用いてもよい。
さらに、図示を省略するが、成形装置10は、回転砥石20の接平面Eに対する照射光Piの入射角を調整する調整手段を備えている。そして、以上のような構成を有する本実施の形態に係る成形装置10では、該調整手段によって、回転方向Rの方向に回転する回転砥石20の接平面Eに対する入射角が、回転砥石20の表面に備えられた砥粒のブリュスター角θに相当する角度となるように調整する。
ツルーイング加工は、非熱加工の一種であるアブレーション加工を用いて行うことが望ましい。そのため、本実施の形態に係る成形装置10では、レーザ光源として、パルスの尖頭値の高い超短パルスレーザ光源を用いている。しかしながら、このような光源を用いたとしても、従来技術に係る成形装置では、上述したように、エネルギー効率、あるいは成形精度の観点から改善の余地があった。
そこで、本実施の形態に係る成形装置10では、レーザ光源12からの照射光としてP偏光とされた照射光を用い、該照射光を回転砥石の接平面Eに対して、砥粒の屈折率から決まるブリュスター角θに相当する角度で斜め方向から照射し、加工することとした。その結果、照射エネルギーが加工に有効に利用され、精度の高いアブレーション加工が可能となった。
すなわち、レーザ光で加工可能な領域は、レンズで集光したエネルギー密度の高い領域であるが、この領域は、後述するように、レーザ光の集光直径とレイリー長で決まる楕円体となる。一般的には集光直径よりもレイリー長の方が長いため、高精度なアブレーション加工(除去加工)を行うためには、加工面とレーザ光の光軸とを平行にした接線方向照射の方が望ましい。そのため、本実施の形態に係る成形装置10でも、接線方向照射に近い構成を前提とし、接線方向から所定の角度だけ傾け、斜め方向からの照射とすることにより、接線方向照射に近い加工精度のツルーイング加工を実現している。
一方、照射光として直線偏光のレーザ光を想定した場合、レーザ光の偏光状態と照射角とにより反射特性が異なることに着目する必要がある。レーザ光で加工を行う場合、照射レーザ光が反射することは、エネルギーが加工に使用されず効率の悪い加工条件となることを意味している。この点、P偏光の照射光を用い、照射角をブリュスター角とすると反射光量が最少となる。そこで、照射光の偏光状態を選定し、加工面に対してブリュスター角に相当する角度で照射すれば、反射光量が最低となり、エネルギーが加工に有効に使われる。本実施の形態に係る成形装置10は、以上の点を踏まえた加工条件となる光学系を構成し、効率のよいレーザツルーイング装置を実現している。以下、本実施の形態に係る成形装置10の作用について、より詳細に説明する。
ツルーイング装置においては、従来から、接触式のダイアモンド製のツルア(成形用砥石)が用いられているが、ツルーイング操作によりツルア自体の形状も変化するため、非接触でツルーイングが可能なレーザツルーイング技術が検討されている。レーザ光を用いたツルーイング技術は、砥石面に対して照射するビームの方向で2つの方式に分類される。すなわち、砥石面の接線方向から照射光を照射する「接線方向照射」と、砥石面に対して垂直方向から照射光を照射する「垂直方向照射」である。
図2を参照して、接線方向照射、及び垂直方向照射についてより詳細に説明する。図2は、回転方向Rの方向に回転する回転砥石60を示しており、図2に示すように、回転砥石60の表面には砥粒62が備えられている。そして、接線方向照射の場合には、レーザ光の接線方向焦点面SfHに対して、接線方向照射光PiHを照射させる。また、垂直方向照射の場合には、レーザ光の垂直方向焦点面SfVに対して、垂直方向照射光PiVを照射させる。
上記の接線方向照射を用いたツルーイング、垂直方向照射を用いたツルーイングには、それぞれ一長一短がある。すなわち、接線方向照射を用いたツルーイングは、加工に寄与する集光領域が、光軸方向に長い楕円体に直交する方向となるため、レーザ光の強度変化が急峻であり、高精度の加工に適している。しかしながら、接線方向照射を用いたツルーイングでは、回転砥石60の外径による制限から、焦点距離の長いレンズで集光する光学系が必要となる。そのために、集光部のビーム径が大きくなりエネルギー密度が低下する。その上、砥石面に対する入射角の関係から、レーザ光が反射し易いため、効率のよいツルーイング加工が困難である。その結果、より出力パワーの大きいレーザ光源を用いる、加工時間を長くする等の対策が必要となる。
一方、垂直方向照射を用いたツルーイングでは、集光部のエネルギー密度を上げやすい光学系のため、効率の良い加工が実現可能である。しかしながら、加工に寄与する集光領域が光軸方向に長い楕円体のため、数μm程度の加工精度を実現することは困難である。
図3を参照して、接線方向照射を用いたツルーイング、垂直方向照射を用いたツルーイングの各々とレーザ光の集光ビームとの関係について、より詳細に説明する。図3は、アブレーション加工に寄与する、Z軸方向に伝播する集光ビームの状態を示している。すなわち、図3は、入射ビーム径Dのレーザ光を焦点距離fのレンズで集光した場合の集光ビームの直径dと、レイリー長bとの関係を示している。レイリー長b、及び集光ビームの直径dは、各々以下に示す式で表わされる。
b=2πw/(λM
d=4πfM/(πD)
ただし、wは集光ビームの半径であり、λはレーザ光の波長であり、Mはエムスクエア(ビーム品質)である。
集光ビームにおいて、加工(成形)に寄与するのは、図3中破線で示された楕円体領域X、つまり、中心の強度に対して1/eに減少した強度分布となる点をつないだ曲面で表わされた領域である。非常に高いNA(Numerical Aperture:開口数)を有する光学系で集光しないかぎり、レイリー長bは集光ビームの直径dに比べて非常に長い(d<<b)。
接線方向照射を用いたツルーイングでは、図3に示す集光ビームの直径dの方向(X軸方向)を用いて被成形工具をアブレーション加工(成形)する。そのため、接線方向照射を用いたツルーイングでは、集光ビームの直径d方向の強度変化が急峻な面を用いて加工することになり、精度の高い加工面(成形面)を得ることができる。しかしながら、上述したように、接線方向照射によるツルーイングでは集光部のレーザ光の大部分は反射してしまうため、高出力のレーザ光源を用いるか、あるいは非常に長い時間をかけて加工している。
一方、垂直方向照射を用いたツルーイングでは、レイリー長bの方向(Z軸方向)を用いて被成形工具をアブレーション加工(成形)するため、小さな集光ビームの直径dを有する集光ビームによる加工となり、エネルギー密度の高い効率のよい加工が可能である。しかしながら、上述のように、d<<bなる関係にあるためレイリー長bによるアブレーション深さがばらつき、接線方向照射を用いたツルーイングのような高精度なアブレーション加工は実現できない。
つまり、接線方向照射によるツルーイングと、垂直方向照射によるツルーイングとでは一長一短があり、短時間での加工(エネルギー効率の高い加工)と、高精度な加工との両方を達成することは困難であった。
そこで、本実施の形態では、レーザ光自体の性質、及び被成形工具としての回転砥石の表面に対するレーザ光の照射角に着目した。すなわち、レーザ光源からのレーザ光をP偏光とし、該レーザ光を、回転砥石が備える砥粒のブリュスター角に相当する角度で回転砥石に対して斜め方向から照射し(つまり、接線方向照射に近い状態で照射し)、加工を行うこととした。このことにより、接線方向照射を用いたツルーイングと、垂直方向照射を用いたツルーイングの両者の長所を併せ持つツルーイングが可能となり、短時間で加工精度の高いツルーイングが実現可能とった。以下、本実施の形態に係る成形装置10の作用について、より詳細に説明する。
まず、図4を参照して、直線偏光のレーザ光の偏光方向とレーザ加工(成形)との関係について検討する。図4は、屈折率nの媒質Iと、屈折率nの媒質II(n≠n)との界面に、P波の入射光及びS波の入射光を入射角αで入射させた場合の状態を示している。ここで、S波とは境界面と平行方向に電界が振動している偏波(S偏波)であり、P波とはS波に垂直な方向に電界が振動している偏波(P偏波)である。入射光を図4に示すように入射させた場合には、媒質IとIIとの境界面において、各々の偏波につき、入射光の一部が反射角αで反射する反射光となり、入射光の他の一部が、屈折角βで屈折する屈折光となる。なお、本実施の形態では、「入射角」を、図4に示すように、媒質の境界面に対する法線から測った角度で定義する。
図5に、CBN砥粒(屈折率2.105@λ=1.05μm)の、P偏波に対する偏光反射特性Rpの入射角依存性、及びS偏波に対する偏光反射特性Rsの入射角依存性の計算結果を示す。図5に示すように、P偏波では、反射率がゼロになる物質固有の角度θが存在し、この物質固有の角度は、一般に「ブリュスター角」と呼ばれている。CBNのブリュスター角θは、図5に示すように、θ=64.7°である。
反射率がゼロということは、入射光がすべて図4に示す屈折光となり、媒質Iから媒質IIの内部に進入していくことを意味する。従って、レーザ加工、特に、超短パルスレーザ光によるアブレーション加工では、入射光をこのブリュスター角として加工対象に入射させることにより、最も効率のよい加工が可能となる。
以上の検討を、レーザ光によるツルーイングに適用して考えると、入射角が0の場合が回転砥石の表面に対してパルス光を垂直に照射する垂直方向照射に相当し、入射角が90°の場合が回転砥石の表面に対してパルス光を接線方向に照射する接線方向照射に相当する。つまり、接線方向照射では、図5に示すように、照射光のほとんどは反射してしまい、加工(成形)に寄与しない。また、垂直方向照射では、フレネル反射に相当する分だけの反射が生ずる。このことから、ツルーイング加工に際し、レーザ光をP偏光とし、ブリュスター角、またはブリュスター角に相当する角度で被成形工具に斜め入射させ、照射することにより、照射エネルギーの大部分が加工に利用され、効率のよい加工が実現できることがわかる。
ここで、砥粒が備えられた回転砥石の表面は光学的に平坦ではないので、回転砥石の表面に対するレーザ光の照射角度の設定が問題となる。しかしながら、砥粒を含む円柱状の砥石が高速で回転する場合、砥粒面は円周に沿って一様とみなせるので、円周の法線から測った角度がブリュスター角になるようにしてレーザ光を照射させればよい。また、本実施の形態において、「ブリュスター角に相当する角度」とは、ブリュスター角に対して予め定められた許容範囲を見込んだ角度をいい、例えば、ブリュスター角±集光系のNA程度の角度を意味している。
以上、詳述したように、本実施の形態に係る成形装置によれば、入射させるレーザ光をP偏光とし、回転砥石の砥石面に対してブリュスター角に相当する角度で斜め方向から照射することにより、照射光の反射が抑制され、エネルギー効率のよいツルーイング加工を実現すると共に、垂直方向照射よりも加工精度の高いツルーイング加工を実現することが可能となっている。
なお、上記実施の形態では、被成形工具として、回転しつつ加工対象を研磨する回転砥石を例示して説明したが、これに限られない。例えば、被成形工具として、加工対象に接触しつつ相対的に移動することにより、回転することなく加工対象を研磨する砥石を適用してもよい。この場合は、砥石と加工対象とを相対的に移動させる機構と共に、レーザ光源からのレーザ光を、砥粒のブリュスター角に相当する角度で砥石面に対して斜め方向から照射させる角度調整機構を設ければよい。
10 成形装置
12 レーザ光源
14 光強度調整部
16 1/2波長板
18 偏光ビームスプリッタ
20 回転砥石
30 レンズ
60 回転砥石
62 砥粒
Pi 照射光
PiH 接線方向照射光
PiV 垂直方向照射光
SfH 接線方向焦点面
SfV 垂直方向焦点面
R 回転方向
X 楕円体領域

Claims (6)

  1. 砥粒を含む被成形対象としての砥石の表面の接平面に対して交差する方向の偏光成分を有するレーザ光を発生させるレーザ光源と、
    前記砥石と前記レーザ光源とを相対的に移動させる移動手段と、
    前記移動手段により移動する前記砥石の前記接平面に対し前記砥粒のブリュスター角に相当する角度で前記レーザ光が照射されるように調整する調整手段と、
    を含む成形装置。
  2. 前記砥石は円柱形状を有すると共に前記円柱の円周面に沿って前記砥粒を含み、かつ前記円柱の中心を回転軸として回転可能に構成された回転砥石であり、
    前記移動手段は、前記回転砥石を前記回転軸を中心として回転させる回転手段であり、 前記調整手段は、前記回転手段により回転する前記回転砥石の前記円周面の前記接平面に対し前記砥粒のブリュスター角に相当する角度で前記レーザ光が照射されるように調整する
    請求項1に記載の成形装置。
  3. 前記偏光成分の偏光がP偏光である
    請求項1又は請求項2に記載の成形装置。
  4. 前記レーザ光を前記砥石の表面に向けて集光する集光部をさらに含む
    請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の成形装置。
  5. 前記ブリュスター角に相当する角度が、以下に示す式で表わされる
    請求項4に記載の成形装置。
    ブリュスター角に相当する角度=ブリュスター角±前記集光部の開口数
  6. 砥粒を含む被成形対象としての砥石の表面の接平面に対して交差する方向の偏光成分を有するレーザ光を発生させるレーザ光源と、前記砥石と前記レーザ光源とを相対的に移動させる移動手段と、を含む成形装置を用いた成形方法であって、
    調整手段により、前記移動手段により移動する前記砥石の前記接平面に対し前記砥粒のブリュスター角に相当する角度で前記レーザ光が照射されるように調整する
    成形方法。
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